特許6053607IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

有機増感色素、色素増感型太陽電池及び色素増感型太陽電池モジュール

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

上述のように、非特許文献1では、アンカー基として、カルボン酸以外を用いる必要があることが指摘されている。この点について、特許文献1では、カルボン酸以外に、リン酸をアンカー基として用いることが開示されている(例えば、特許文献1の表8、比較例2など参照)。しかしながら、この特許文献1のものでは、有機溶媒、例えばアセトニトリル等を電解液に用いた場合、太陽電池としての耐久性は、AM1.5疑似太陽光暴露100時間後の変換効率が5割減など、とても低かった。なお、特許文献1では、有機色素を太陽電池に用いた際の耐久性について検討しているが、ここでの耐久性評価は、100mW/cm2の光量で100時間など、耐久試験としては、穏やかな条件であると考えられる。実用に準じた耐久性を評価、発表している文献はまだ少ない。このように、有機色素を用いた色素増感型太陽電池において、耐久性をより向上することが求められていた。 本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、色素増感型電池の耐久性をより向上することを主目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

上述した目的を達成するために、本発明者らは、D131色素を一例として用い、アンカー基について検討した。その中で、アンカー基のうちのカルボン酸部位を安息香酸に変更した色素を用いると、色素増感型太陽電池の耐久性を高めることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
本発明の有機増感色素、色素増感型太陽電池、色素増感型太陽電池モジュールは、色素増感型太陽電池の耐久性をより向上できる。このような効果が得られる理由は、以下のように推察される。アンカー基のカルボン酸部位を安息香酸のようなフェニル基を有するカルボン酸とすると、より強固な(rigid)共役系を介してインドリン骨格のようなドナー部位と結合される。これにより、色素の脱炭酸が抑制されたり、電解液と色素との反応性が緩和されるなどして、耐久性が向上すると考えられる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】色素増感型太陽電池モジュール10の構成の概略の一例を示す断面図。

【図2】色素増感型太陽電池40の構成の概略の一例を示す断面図。

【図3】D131B4の合成経路。

【図4】実施例1及び比較例1の1sun60℃−作動耐久試験結果。

【図5】実施例1及び比較例1の85℃暗所−熱耐久試験結果。

【図6】実施例1及び比較例1で用いた有機増感色素の光吸収スペクトル。

【図7】実施例1及び比較例1の初期のIPCEスペクトル。

【図8】実施例1及び比較例1で用いた有機増感色素のLUMOの電子状態。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

10 色素増感型太陽電池モジュール、11 透明基板、12 透明導電膜、13 受光面、14 透明導電性基板、15 受光面、16,17 集電電極、18 溝、20 光電極、21 接続部、23 受光面、24 多孔質半導体層、25 裏面、26 電解質層、27 裏面、30 対極、32 シール材、34 保護部材、40 色素増感型太陽電池。

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