(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6053622
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】ノンフライ調理用衣ミックス
(51)【国際特許分類】
A23L 7/157 20160101AFI20161219BHJP
A23L 5/10 20160101ALI20161219BHJP
A23L 35/00 20160101ALI20161219BHJP
【FI】
A23L7/157
A23L5/10 E
A23L35/00
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-130878(P2013-130878)
(22)【出願日】2013年6月21日
(65)【公開番号】特開2015-2722(P2015-2722A)
(43)【公開日】2015年1月8日
【審査請求日】2015年8月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000111487
【氏名又は名称】ハウス食品グループ本社株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100118773
【弁理士】
【氏名又は名称】藤田 節
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(72)【発明者】
【氏名】松島 大祐
(72)【発明者】
【氏名】青木 美余
【審査官】
長谷川 茜
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−103839(JP,A)
【文献】
特開2012−183033(JP,A)
【文献】
特開2012−139139(JP,A)
【文献】
特開平11−046711(JP,A)
【文献】
実用新案登録第3167839(JP,Y2)
【文献】
特開2000−333633(JP,A)
【文献】
国際公開第2012/133483(WO,A1)
【文献】
特開2012−192970(JP,A)
【文献】
特開2009−106206(JP,A)
【文献】
フライパンで10分以内に「揚げずにカリッとサクサクからあげ」を作る,GIGAZINE [online],2007年 4月11日,<http://gigazine.net/news/20070411_karaage/> 検索日2016.06.15,URL,http://gigazine.net/news/20070411_karaage/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 7/117−7/25
A23L 5/00 −5/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルファ化澱粉と非アルファ化架橋澱粉とを含み、
前記アルファ化澱粉と前記非アルファ化架橋澱粉の重量比が1:0.3〜1:3の範囲であり、
前記アルファ化澱粉を5〜45重量%含む、ノンフライ調理用衣ミックス。
【請求項2】
目開き2.00mmの篩を通過しない粒状物をさらに含む、請求項1に記載の衣ミックス。
【請求項3】
請求項1または2に記載の衣ミックスを食材に直接まぶす工程と、
前記衣ミックスをまぶした食材を加熱媒体に接触させて焼成する工程と、
を含む、食品の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノンフライ調理用衣ミックスおよびそれを用いた唐揚げ様食品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭で大人や子供に人気があるメニューである唐揚げは、油で揚げて作るのが一般的である。そのため、調理に手間がかかる上、油の摂取量が多くなりがちであり、健康志向に即したものではない。また、調理後に廃油が多く生じるため、環境にも負荷がかかる。そこで油で揚げずに唐揚げ様の食品を調理するための衣ミックスが種々提案されている。
【0003】
特許文献1には、アルファ化度が40〜95%であり、かつ、120メッシュより粗い粒度の澱粉と油脂とを含むことを特徴とするノンフライ食品用衣材が開示されている。また、該文献には、該ノンフライ食品用衣材を具材に付着させる工程と、該付着後の具材をオーブン及び/またはスチームで熱処理する1次加熱工程と、更に、オーブンまたは電子レンジで熱処理する2次加熱工程とを含むことを特徴とするノンフライ食品の製造方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、ジェランガム、乳酸カルシウム及びデュラムセモリナを特定量配合したまぶしタイプのノンフライから揚げ様食品用ミックス粉が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−208531号公報
【特許文献2】特開2012−139196号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の衣材では、アルファ化澱粉を用いたことによって衣のサクサク感や食材への付着力を高められるという利点がある。しかし、アルファ化澱粉は水分が多く残るような調理法では糊状の食感を残しやすいという欠点がある。油で揚げる場合、衣や食材表面の水分は蒸発して油により置換されるが、ノンフライ調理の場合は比較的水分が残りやすい。特にフライパンを用いて加熱調理する場合では、熱媒であるフライパン表面に直接触れない箇所が多く、そのような箇所では水分が蒸発しきらない。そのため、ノンフライ調理用の衣ミックスにアルファ化澱粉を多く用いると、調理後にネトついた糊状の食感が残ってしまい、食味食感において劣ることが多い。
【0007】
特許文献2のノンフライ唐揚げ様食品用ミックス粉では、増粘多糖類の一種であるジェランガムおよび卵白粉を用いている。ジェランガムや卵白粉は未加熱状態で粘着力があり、具材への付着性に優れている。さらに、加熱によって凝固するため、アルファ化澱粉のようなネトついた糊状の食感は殆ど生じさせないという利点がある。しかし、ジェランガムはアルファ化澱粉と比べて高価である上、うまみを抑制する性質を有しているため、その使用はあまり好ましくない。
【0008】
そこで、本発明はノンフライ調理により食味食感に優れた唐揚げ様食品を簡単に調理可能とする衣ミックスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは検討の結果、アルファ化澱粉と非アルファ化架橋澱粉とを併用した衣ミックスとすることにより、調理時の衣付きがよく、かつ調理後においてもアルファ化澱粉に起因して生じると考えられるネトつきを抑えられることを見出した。本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)アルファ化澱粉と非アルファ化架橋澱粉とを含む、ノンフライ調理用衣ミックス。
(2)アルファ化澱粉と非アルファ化架橋澱粉の重量比が1:0.3〜1:4の範囲である、(1)に記載の衣ミックス。
(3)アルファ化澱粉を3〜45重量%含む、(1)または(2)に記載の衣ミックス。
(4)非アルファ化架橋澱粉が、リン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸化架橋澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、またはヒドロキシプロピルリン酸架橋澱粉である、(1)〜(3)のいずれかに記載の衣ミックス。
(5)目開き2.00mmの篩を通過しない粒状物をさらに含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の衣ミックス。
(6)(1)〜(5)のいずれかに記載の衣ミックスを食材にまぶす工程、および加熱媒体に接触させて焼成する工程を含む、唐揚げ様食品の製造方法。
(7)(1)〜(4)のいずれかに記載の衣ミックスと、目開き2.00mmの篩を通過しない粒状物とを含む、ノンフライ調理用衣ミックスキット。
【発明の効果】
【0010】
本発明の衣ミックスは、アルファ化澱粉を含むことにより調理時の食材への衣付きがよく、さらに非アルファ化架橋澱粉も含むことにより、アルファ化澱粉に起因して生じると考えられる調理後のネトつき感を抑制することができる。本発明の衣ミックスを用いることにより、ノンフライ調理であっても、食味食感に優れた唐揚げ様食品を簡単に調理することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の衣ミックスは、アルファ化澱粉と非アルファ化架橋澱粉とを含み、ノンフライ調理に特に適していることを特徴とする。
【0012】
アルファ化澱粉とは、加熱糊化した澱粉を高温のまま急速に乾燥させてアルファ化処理したものであり、水分を加えることで加熱を必要とせず容易に膨潤溶解する澱粉のことを言う。アルファ化処理の方法は特に限定されるものではないが、エクストルーダ、ドラムドライヤー、パドル処理、気流乾燥などの処理方法が例として挙げられる。
【0013】
アルファ化澱粉の原料は特に限定されず、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、豆澱粉、ワキシーコーンスターチ、およびハイアミロースコーンスターチなどの未加工澱粉のいずれであってもよい。また、アルファ化澱粉は、そのような未加工澱粉をヒドロキシプロピル化やリン酸架橋などにより化学修飾した食用の加工澱粉をアルファ化処理したものであってもよい。本発明で用いるアルファ化澱粉は、未加工澱粉をアルファ化処理したものが好ましい。
【0014】
アルファ化澱粉は、衣ミックス全体に対して3〜45重量%、特に3〜40重量%、とりわけ5〜40重量%の範囲の量で含まれていることが好ましい。このような範囲でアルファ化澱粉を含むことにより、調理時の衣ミックスの食材への付着性を十分なものとすることができ、かつ結着力が強すぎて加熱調理前の食材がベトつき、調理作業がしづらくなることもない。
【0015】
架橋澱粉とは、リン酸基やアジピン酸基などの官能基を澱粉分子中のヒドロキシル基に導入して澱粉分子内または澱粉分子間で架橋させたものである。架橋澱粉は、架橋構造が導入されていることにより、高い結晶性を有し、アルファ化しにくい性質を有する。また、架橋澱粉は澱粉粒が崩壊し難く、水を抱え込む性質を有する。このような性質により、架橋澱粉はアルファ化澱粉に起因して生じると考えられるネトつき感を抑制し、肉汁を保持し、衣が吸水することでカリカリとしたクリスピーな食感を弱めることを防止する作用を奏する。本発明の衣ミックスは、アルファ化処理されていない、非アルファ化架橋澱粉を含む。
【0016】
非アルファ化架橋澱粉の原料は特に限定されず、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、豆澱粉、ワキシーコーンスターチ、およびハイアミロースコーンスターチなどのいずれであってもよい。また、その架橋処理も、食用の加工澱粉において許容されるものであれば特に限定されず、例えばリン酸架橋澱粉を調製するのであれば、未加工澱粉をトリメタリン酸ナトリウムまたはオキシ塩化リンを用いてエステル化するなど、公知の方法を用いることができる。本発明の衣ミックスに用いる非アルファ化架橋澱粉としては、リン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸化架橋澱粉、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、およびヒドロキシプロピルリン酸架橋澱粉が好ましく、特にリン酸架橋澱粉が好ましい。食品添加物として許容されている加工澱粉の各々の性質は当業者には公知である。
【0017】
本発明の衣ミックスにおいて、アルファ化澱粉と非アルファ化架橋澱粉との比は、重量比で、1:0.3〜1:4、特に1:0.5〜1:3の範囲であることが好ましい。このような比とすることにより、衣ミックスの食材への付着性を保持しつつ、調理後のネトつきを抑え、かつ非アルファ化架橋澱粉の粉っぽい食感が生じることも抑制することができる。
【0018】
本発明の衣ミックスは、さらに目開き2.00mmの篩を通過しない粒状物を含んでいてもよい。ここで「目開き2.00mmの篩を通過しない粒状物を含む」とは、JIS規格Z8801−1に準ずる公称目開き2.00mmの篩にオンする粒状物を含むことを意味する。そのような粒状物としては、焙煎米、あられ、パン粉、大豆などの豆類、ゴマやアーモンド、ピーナッツなどの種実類を、必要に応じて砕いたものやそのまま用いるものが挙げられる。粒状物は複数種を混合して用いてもよい。そのような粒状物を用いることにより、クリスピーな食感や香ばしい風味が得られ、さらに調理後の外観が向上するなどの効果も得られる。本発明の衣ミックスは、アルファ化澱粉を含有しており、アルファ化澱粉が調理時に強い粘着力を発揮するため、そのような粒状物を加えても食材に付着し、調理中に剥がれることも殆どない。粒状物は、衣ミックス全体に対して80重量%以下、特に70重量%以下、とりわけ65重量%以下の量で用いるのが好ましい。
【0019】
なお、粒状物は衣ミックスと予め混合せず、調理者が調理時にアルファ化澱粉と非アルファ化架橋澱粉とを含む衣ミックスに必要に応じて粒状物を混合するようにしてもよい。本発明の衣ミックスは、アルファ化澱粉と非アルファ化架橋澱粉とを含む衣ミックスと、目開き2.00mmの篩を通過しない粒状物とを含む、ノンフライ調理用衣ミックスキットとしても提供することができる。該キットは、アルファ化澱粉と非アルファ化架橋澱粉とを含む衣ミックスと粒状物とを混合する工程、および得られた混合物を用いて調理する工程を使用者に説明するための説明書を含むことが好ましい。なお、調理工程については後述のとおりである。
【0020】
本発明の衣ミックスは、上記に加えて、さらに、塩やしょうゆパウダーなどの調味料、およびコショウやガーリックパウダーなどの香辛料を含んでいてもよい。調味料と香辛料は、それらの合計量が衣ミックス全体に対して10〜20重量%、特に14〜18重量%の範囲の量となるようにすることが好ましい。本発明の衣ミックスは、その提供形態は特に限定されないが、粒状物以外の成分は粉末または顆粒状、特に粉末状の形態とすることが好ましい。
【0021】
本発明の衣ミックスは、ノンフライ調理に特に適している。本明細書においてノンフライ調理とは、多量の高温の食用油中で揚げる(フライする)のではなく、少量の食用油を用いて、あるいは調理する食材に由来する以外の油を用いず、食材を加熱調理することを意味する。本発明の衣ミックスを用いたノンフライ調理では、特に限定されるものではないが、加熱手段として、フライパンやホットプレートなど、加熱面(好ましくは平板状)を介して食材を加熱する調理器具を用いることが好ましい。また、加熱手段としては、加熱空気、赤外線または過熱水蒸気で食材を加熱するオーブンを用いてもよい。食用油としては、サラダ油などの液体油脂、ラードなどの固体脂など、一般に食用に供される食用油脂であれば特に限定されない。
【0022】
「少量の食用油を用いる」とは、調理時に主として食材の加熱面に接した部分に熱媒として食用油を提供することを意味している。一方、「調理する食材に由来する以外の油を用いず」とは、食材を加熱した際に食材に含まれる油脂が液化して加熱面に供給される以外には、外部から油を供給しないことを意味する。畜肉類など、油脂分を多く含む食材を用いる場合、食材に由来する油のみでも調理に十分である場合がある。また、油脂分をあまり含まない食材を用いる場合などでは、必要に応じて本発明の衣ミックスにあらかじめ粉末油脂などを配合しておいてもよい。
【0023】
本発明は、上述した衣ミックスを食材にまぶす工程、および加熱媒体に接触させて焼成する工程を含む、唐揚げ様食品の製造方法にも関する。加熱媒体とは、フライパンやホットプレートなど、加熱面(好ましくは平板状)を介して食材を加熱する調理器具の加熱面を意味し、あるいはオーブンを用いる場合には、加熱空気、赤外線または過熱水蒸気を意味する。本発明の衣ミックスは、必要な下処理を終えた食材に直接まぶして用いることができる。本発明の衣ミックスは、販売時のパッケージに調理方法を使用者に説明するための説明書を含むとより好ましい。
【0024】
本明細書において「唐揚げ」とは、畜肉類、魚介類または野菜類などの食材に小麦粉や片栗粉などの粉類を薄くまぶして多量の油中でフライした食品を意味し、「唐揚げ様食品」とは、油中で揚げる工程は経ないものの、唐揚げと同等の食味食感を有する食品を意味する。唐揚げ様食品の材料となる食材としては、鶏肉、豚肉、牛肉などの畜肉類、魚、イカ、タコなどの魚介類、およびゴボウ、レンコンなどの野菜類などが挙げられる。食材としては、畜肉類が好ましく、特に鶏肉が最も好ましい。本発明の衣ミックスは、食材に均一に衣ミックスをまぶす上で、食材に対して衣ミックスが5〜30重量%、特に5〜25重量%、とりわけ5〜20重量%の範囲となるような量で用いることが好ましい。
【実施例】
【0025】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0026】
鶏もも肉250gを約25gずつにカットしてビニール袋に入れ、実施例1〜
3および5、試験例1および2、ならびに比較例1のいずれかの組成を有する衣ミックス30gを加えてよく振り混ぜた。これをフライパンで10分程度加熱調理した。調理する際には、サラダ油大さじ1杯(15cc)を加えた。これを、調理中の衣の付きやすさ、調理後のネトつき感、およびクリスピー感についてそれぞれ評価した結果を表1に示す。評価基準は以下のとおりである。
【0027】
(1)衣の付きやすさ
S:衣がほぼ全量つき、調理中もほとんど剥がれない。
A:衣がほぼ全量つき、調理中にやや剥がれる。
B:付着しない衣が少量あり、調理中にもやや剥がれる。
C:付着しない衣があり、調理中に剥がれやすい。
(2)ネトつき感
S:ネトつきは全く感じられない。
A:ネトつきは殆ど感じられない。
B:ネトつきがやや感じられる。
C:ネトつきが感じられる。
(3)クリスピー感
S:カリカリとしたクリスピーな食感が非常に強い。
A:カリカリとしたクリスピーな食感が強い。
B:カリカリとしたクリスピーな食感がやや弱い。
C:カリカリとしたクリスピーな食感が弱い。
【0028】
【表1】
【0029】
実施例1〜
3および5、ならびに試験例1および2の衣ミックスを用いた場合では、食味食感に優れた唐揚げ様食品を調理することができた。なかでも実施例1〜3、とりわけ実施例1の衣ミックスを用いた場合、より優れた食味食感の唐揚げ様食品を調理することができた。一方、リン酸架橋澱粉を用いていない比較例1の組成では、調理後にアルファ化澱粉に由来すると思われるネトつき感が強く残り、食味食感において劣っていた。
【0030】
表1の実施例1の構成において、リン酸架橋澱粉を他の澱粉に置き換えて、加熱調理後におけるアルファ化澱粉のネトつきを抑える効果があるかを評価した。リン酸架橋澱粉以外の構成、調理法およびネトつき感の評価基準は上述のものと同様とした。結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
比較例2〜4のいずれも、アルファ化澱粉に由来するネトつき感が強く、食味食感において劣っていた。アルファ化リン酸架橋澱粉、酸化澱粉およびタピオカ澱粉のいずれにも、非アルファ化リン酸架橋澱粉にみられるようなネトつきを抑制する効果がないことがわかった。