特許第6053846号(P6053846)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6053846無線通信システムにおいて端末間(D2D)サービスを実行するための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6053846
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいて端末間(D2D)サービスを実行するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/06 20090101AFI20161219BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20161219BHJP
【FI】
   H04W48/06
   H04W92/18
【請求項の数】6
【外国語出願】
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-46786(P2015-46786)
(22)【出願日】2015年3月10日
(65)【公開番号】特開2015-173446(P2015-173446A)
(43)【公開日】2015年10月1日
【審査請求日】2015年5月8日
(31)【優先権主張番号】61/951,132
(32)【優先日】2014年3月11日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510140283
【氏名又は名称】創新音▲速▼股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】郭 宇軒
(72)【発明者】
【氏名】歐 孟暉
【審査官】 伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0056134(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/082219(WO,A1)
【文献】 Qualcomm Incorporated,Open Issues of D2D Discovery,3GPP TSG-RAN WG2♯85,3GPP,2014年 2月14日,R2-140474
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
UE(ユーザー機器)においてD2D(端末間(Device−to−Device))サービスを実行する方法であって、
送信用のD2D専用リソースを要求するためのRRC(無線リソース制御)接続要求メッセージの送信を禁止する指示を受信する工程であって、前記指示はD2D通信および/またはD2Dディスカバリーのためであり、前記D2D専用リソースはD2DディスカバリーまたはD2D通信のために用いられる、工程と、
少なくとも前記指示に基づいて前記RRC接続要求メッセージの前記送信を禁止するかどうかを決定する工程と、
を含み、
前記送信が禁止されるとき、前記UEはD2D競合ベースリソースの使用を試みる、
方法。
【請求項2】
前記指示が、モバイル発信シグナリング(mobile originating signaling)、または遅延耐性アクセス(delay tolerant access)のためのRRC接続要求メッセージの送信を禁止しない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UEが、前記RRC接続要求メッセージを送信する前に、前記送信を禁止するかどうかを決定する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記指示がシステム情報中に含まれる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記UEがアイドルモードにある、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
無線通信システムにおいてD2D(端末間(Device−to−Device))サービスを実行するための通信装置であって、
制御回路と、
前記制御回路中に設けられるプロセッサと、
前記制御回路中に設けられ、前記プロセッサに動作可能に結合されるメモリと、
を含み、
前記プロセッサが、前記メモリに格納されたプログラムコードを実行して、請求項1乃至5のいずれか1項に定義された前記方法の工程により無線通信システムにおいて前記D2Dサービスを実行するように構成される、通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して無線通信ネットワークに関し、より詳細には無線通信システムにおいてD2Dサービスを実行するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
移動通信機器による大量のデータ送受信に対する需要が急増するのに伴い、従来の携帯音声通信ネットワーク(mobile voice communication networks)は、インターネットプロトコール(IP)データパケットで通信するネットワークへと進化している。かかるIPデータパケット通信は、移動通信機器のユーザーにボイスオーバーIP(voice over IP)、マルチメディア、マルチキャストおよびオンデマンド通信サービスを提供することができる。
【0003】
現在標準化がなされている代表的なネットワーク構造は、次世代ユニバーサル地上無線アクセス(Evolved Universal Terrestrial Radio Access network,E−UTRAN)である。E−UTRANシステムは、上述したボイスオーバーIPおよびマルチメディアサービスを実現するべく、高データスループットを提供することができる。E−UTRANシステムの標準化作業は現在、3GPP標準化機関によって進められている。そして、3GPP標準を進化させ、まとめ上げるために、現在、最新の3GPP標準の体系への切り替えが提唱および検討されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
D2Dサービスを実行するための方法および装置を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
当該方法は、UEが、送信用のD2D専用リソースを要求するためのRRC(無線リソース制御)接続要求メッセージの送信を禁止する指示を受信する工程を含む。当該方法はさらに、UEが、少なくとも前記指示に基づいてRRC接続要求メッセージの送信を禁止するかどうかを決定する工程を含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、D2Dリソースの効率的な制御を可能とし、かつリソースが不足する場合に、シグナリングオーバーヘッドおよびUEの消費電力がセーブされる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】例示的一実施形態による無線通信システムの図を示している。
図2】例示的一実施形態による送信システム(別称アクセスネットワーク)および受信システム(別称ユーザー機器またはUE)のブロック図である。
図3】例示的一実施形態による通信システムの機能ブロック図である。
図4】例示的一実施形態による図3のプログラムコードの機能ブロック図である。
図5】3GPP R2−140474の図1のコピーである。
図6】「図2:タイプ1のリソース割当」と題される3GPP R2−140474の図2のコピーである。
図7】「図2:タイプ2のD2Dリソース要求および応答メッセージ」と題される3GPP R2−140474の図2のコピーである。
図8】例示的一実施形態によるメッセージのフロー図である。
図9】例示的一実施形態によるメッセージのフロー図である。
図10】例示的一実施形態によるフローチャートである。
図11】例示的一実施形態によるフローチャートである。
図12】例示的一実施形態によるフローチャートである。
図13】例示的一実施形態によるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に記載される例示的な無線通信システムおよび装置は、ブロードキャストサービスをサポートする無線通信システムを用いる。無線通信システムは、広範囲にわたって展開され、音声、データなどのような各種の通信を実現する。これらシステムは、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、直交周波数分割多元接続(OFDMA)、3GPP LTE(ロング・ターム・エボリューション)無線アクセス、3GPP LTE−AもしくはLTE−Advanced(ロング・ターム・エボリューション・アドバンスト)、3GPP2 UMB(ウルトラ・モバイル・ブロードバンド)、WiMAX(登録商標)、または他の変調技術をベースとしたものであり得る。
【0009】
詳細には、以下に記載される例示的な無線通信システムおよび装置は、本明細書で3GPPと呼ぶ「第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3rd Generation Partnership Project)」と称されるコンソーシアムによって提示される規格のような、1または複数の規格をサポートするよう設計され得る。かかる規格には、3GPP文書“Draft Report of 3GPP TSG RAN WG2 meeting #85 held in Prague, Czech Republic, February 10−14, 2014” (http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg2_rl2/tsgr2_85/Report/History/R2−14xxxx_draft_report_RAN2_85_Prague_(v0.1).zip); TR 36.843 v12.0.0, “Study on LTE Device to Device Proximity services (Release 12)”; R2−141008, “TP for TR 36.843 capturing agreements from RAN2 #85”, Qualcomm Incorporated (Rapporteur); R2−140474, “Open Issues of D2D Discovery”, Qualcomm Incorporated; TS 24.301 v12.3.0, “Non−Access−Stratum (NAS) protocol for Evolved Packet System (EPS); Stage 3 (Release 12)”; TS 36.331 v12.0.0, “E−UTRA; Radio Resource Control (RRC); Protocol specification (Release 12)”; TS 36.321 v12.0.0, “E−UTRA; Medium Access Control (MAC) protocol specification (Release 12)”;およびTS 36.304 v11.6.0, “E−UTRA; UE procedures in idle mode (Release 11)”が含まれる。上に挙げた規格および文書は、引用によりそれらの全体が本明細書に明示的に組み込まれる。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態による多重アクセス無線通信システムを示している。アクセスネットワーク100(AN)は多重アンテナ群を含み、1の群は104および106を含み、別の群は108および110を含み、さらなる群は112および114を含む。図1では、各アンテナ群につき2つのアンテナのみが示されているが、より多いアンテナまたはより少ないアンテナが各アンテナ群に用いられてもよい。アクセス端末116(AT)はアンテナ112および114と通信し、アンテナ112および114は順方向リンク(forward link)120によってアクセス端末116に情報を送信し、逆方向リンク(reverse link)118によってアクセス端末116から情報を受信する。アクセス端末(AT)122はアンテナ106および108と通信し、アンテナ106および108は順方向リンク126によってアクセス端末122に情報を送信し、逆方向リンク124によってアクセス端末122から情報を受信する。FDDシステムにおいては、通信リンク118、120、124および126は、通信を行うのに異なる周波数を使用してよい。例えば、順方向リンク120が、逆方向リンク118により用いられる周波数とは異なる周波数を使ってもよい。
【0011】
アンテナの各群および/またはそれらが通信を行うよう設計されるエリアは、しばしばアクセスネットワークのセクターと称される。一実施形態において、アンテナ群のそれぞれは、アクセスネットワーク100にカバーされるエリアのセクター内でアクセス端末と通信するように設計される。
【0012】
順方向リンク120および126を通しての通信において、アクセスネットワーク100の送信アンテナは、異なるアクセス端末116および122用の順方向リンクの信号対ノイズ比を向上するために、ビームフォーミング(beamforming)を用いることができる。また、ビームフォーミングを用いてそのカバレッジにランダムに散在しているアクセス端末への送信を行うアクセスネットワークは、単一のアンテナによりその全てのアクセス端末への送信を行うアクセスネットワークに比べて、隣接セル内のアクセス端末との干渉をより起こしにくい。
【0013】
アクセスネットワーク(AN)は、端末と通信を行うために用いられる固定局または基地局であってよく、かつアクセスポイント、NodeB、基地局、強化された基地局(enhanced base station)、進化型ノードB(envolved Node B,eNB)、またはその他の用語で称されてもよい。アクセス端末(AT)も、ユーザー機器(UE)、無線通信装置、端末、アクセス端末またはその他の用語で称されてもよい。
【0014】
図2は、MIMOシステム200における送信システム210(別称アクセスネットワーク)および受信システム250(別称アクセス端末(AT)またはユーザー機器(UE))の実施形態の簡略化したブロック図である。送信システム210において、多数のデータストリームについてのトラフィックデータがデータソース212から送信(TX)データプロセッサ214に提供される。
【0015】
一実施形態において、各データストリームはそれぞれの送信アンテナにより送信される。TXデータプロセッサ214は、各データストリームについてのトラフィックデータを、そのデータストリーム用に選ばれた特定のコード体系(coding scheme)に基づいてフォーマット、符号化、およびインターリーブし、符号化データを提供する。
【0016】
各データストリームの符号化データは、OFDM技術を用いてパイロットデータと共に多重化され得る。パイロットデータは一般的に、既知の方法で処理される既知のデータパターンであり、かつチャネル応答を推定するために受信システムにて用いられ得るものである。次いで、各データストリームについての多重化されたパイロットおよび符号化データは、そのデータストリーム用に選ばれた特定の変調方式(例えばBPSK、QPSK、M−PSK、またはM−QAM)に基づき変調されて(つまりシンボルマッピングされ)、変調シンボルが提供される。各データストリームのデータレート、符号化、および変調は、プロセッサ230により実行される命令によって決定され得る。
【0017】
次いで、全てのデータストリームの変調シンボルがTX MIMOプロセッサ220に提供され、該プロセッサは変調シンボルをさらに処理し得る(例えば、OFDMのため)。次いで、TX MIMOプロセッサ220は、N送信機(TMTR)222a〜222tにN変調シンボルストリームを提供する。特定の実施形態では、TX MIMOプロセッサ220は、データストリームのシンボルとそのシンボルを送っているアンテナとに、ビームフォーミングのウェイトを与える。
【0018】
各送信機222はそれぞれのシンボルストリームを受信し処理して、1つまたは複数のアナログ信号を提供し、さらにそれらアナログ信号を調整(例えば増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルでの送信に適した変調信号を提供する。次いで、送信機222a〜222tからのN変調信号が、Nアンテナ224a〜224tからそれぞれ送信される。
【0019】
受信システム250において、送信された変調信号は、Nアンテナ252a〜252rによって受信され、そして各アンテナ252からの受信信号が、それぞれの受信機(RCVR)254a〜254rに提供される。各受信機254は、それぞれの受信信号を調整(例えばフィルタリング、増幅、およびダウンコンバート)し、調整した信号をデジタル化してサンプルを提供し、さらにサンプルを処理して、対応する「受信(received)」シンボルストリームを提供する。
【0020】
次いで、RXデータプロセッサ260が、特定の受信処理技術に基づいて、N受信機254からのN受信シンボルストリームを受信して処理し、N「検出(detected)」シンボルストリームを提供する。次いで、RXデータプロセッサ260は、各検出シンボルストリームを復調、デインターリーブ、および復号して、データストリームについてのトラフィックデータを復元する。RXデータプロセッサ260による処理は、送信システム210においてTX MIMOプロセッサ220およびTXデータプロセッサ214により実行される処理と相補的である。
【0021】
プロセッサ270は、どのプリコーディング行列を用いるかを周期的に決定する(後述する)。プロセッサ270は、行列インデックス部(matrix index portion)およびランク値部(rank value portion)を含む逆方向リンクメッセージを作成する。
【0022】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信(received)データストリームに関する各種の情報を含み得る。次いで、逆方向リンクメッセージが、データソース236から多数のデータストリームについてのトラフィックデータも受信するTXデータプロセッサ238によって処理され、変調器280によって変調され、送信機254a〜254rによって調整され、そして送信システム210へ送り返される。
【0023】
送信システム210においては、受信システム250からの変調信号(modulated signals)が、アンテナ224によって受信され、受信機222によって調整され、復調器240によって復調され、そしてRXデータプロセッサ242によって処理されて、受信システム250により送信された逆方向リンクメッセージが抽出される。次いで、プロセッサ230が、ビームフォーミングウェイトを決定するのにどのプリコーディング行列を用いるかを決定してから、抽出されたメッセージを処理する。
【0024】
次に図3を参照する。この図は、本発明の一実施形態による通信装置の別の簡略化された機能ブロック図を示している。図3に示されるように、無線通信システムにおける通信装置300は、図1におけるUE(またはAT)116および122を実体化するために用いることができ、無線通信システムはLTEシステムであることが好ましい。通信装置300は、入力装置302、出力装置304、制御回路306、中央処理ユニット(CPU)308、メモリ310、プログラムコード312、およびトランシーバー314を含み得る。制御回路306は、CPU308を介してメモリ310中のプログラムコード312を実行し、これによって通信装置300の動作を制御する。通信装置300は、キーボードまたはキーパッドのような入力装置302を介してユーザーにより入力された信号を受信することができると共に、モニターまたはスピーカーのような出力装置304を介して画像および音声を出力することができる。トランシーバー314は無線信号を受信および送信するのに用いられるものであり、受信した信号を制御回路306へ送り、かつ制御回路306によって生成された信号を無線で出力する。
【0025】
図4は、本発明の一実施形態に基づく図3に示されるプログラムコード312の簡略化されたブロック図である。本実施形態において、プログラムコード312はアプリケーションレイヤ400、レイヤ3(Layer3)部402、およびレイヤ2(Layer2)部404を含み、かつレイヤ1(Layer1)部406に接続される。レイヤ3部402は通常、無線リソース制御を行う。レイヤ2部404は通常、リンク制御を行う。レイヤ1部406は通常、物理的接続を行う。
【0026】
LTEまたはLTE−Aシステムでは、レイヤ2部は、無線リンク制御(RLC)レイヤおよび媒体アクセス制御(MAC)レイヤを含み得る。レイヤ3部は、無線リソース制御(RRC)レイヤを含み得る。
【0027】
3GPP TSG RAN WG2ミーティング#85の報告案に記述されているように、RAN2 #85ミーティングにおいて、D2Dディスカバリーに関し以下の合意に達した。
圏内(in−coverage)のディスカバリーについて、
1 eNBはSIB中において、
a)タイプ2Bのディスカバリー受信のための無線リソースプール
b)タイプ1のケースにおけるディスカバリー送信および受信のための無線リソースプール
を提供することができる。
(セル間ディスカバリーについてはFFS)
2 タイプ1のケースでは、UEは、ディスカバリー信号送信のために指示された送信リソースプールから無線リソースを自主的(autonomously)に選ぶ。
2a ベースライン(baseline)として、我々は、NASがD2Dディスカバリー送信および受信の許可を処理すると想定する。ASレベルで選択されたUEがタイプ1の送信リソースを使用するのを禁止する必要もあるかどうかはFFS(例えば帯域外発射(out of band emission)の問題を回避するため)。
3 タイプ2Bのケースでは、RRC接続UEのみがRRCによるeNBからのD2Dディスカバリーメッセージの送信用のリソースを要求することができ、 eNBはRRCによりこれらリソースを割り当てる。ベースラインとして、遅くともUEがIDLEに入るとき、またはeNBがRRCシグナリングによりリソースを取り出す(withdraw)ときに、UEは送信リソースを解放する。
4 タイプ2Bのケースでは、ベースラインとして、無線リソースがRRCにより割り当てられる。PDCCHを用いる無線リソースのアクティブ化/非アクティブ化の使用はFFSである。
6 受信(Receiving)UEがタイプ1およびタイプ2Bのディスカバリーリソースの両方を監視する。
7 UEにおいて、RRCプロトコルはディスカバリーリソースプールをMACに通知する。RRCも割り当てられたタイプ2BリソースをMACに通知する。
11 MACヘッダーは必要ない。
12 我々は、D2DディスカバリーがD2D通信とは異なるトランスポートチャネル上にあると想定する。
【0028】
3GPP TSG RAN WG2ミーティング#85の報告案でさらに述べられているように、同ミーティングにおいて、D2Dディスカバリーに関し以下の合意にも達した。
1 全てのUE(モード1(「スケジューリングされた(scheduled)」)およびモード2(「自主的な(autonomous)」))にリソースプール(時間および周波数)が与えられ、当該リソースプールにおいてそれらはスケジューリング割当の受信を試みる。
圏内または圏外のUEに対しどのようにリソースプールが設定/提供されるかはFFS(例えば、事前設定(pre−configured)される、SIBにおいてeNBにより提供される、圏内のUEから圏外のUEへ転送される)
2 モード1において、UEはeNBからの送信リソースを要求する。eNBは、スケジューリング割当およびデータの送信用の送信リソースをスケジューリングする。
2a モード1において、UEはeNBへスケジューリング要求(D−SRまたはRA)を送るのに続きBSRを送り、そのBSRに基づいてeNBは、UEがD2D通信を行う意図があること、および要求された量のリソースを判断することができる。
2b モード1において、eNBがUEに送信リソースをどのように示すかはFFSである。
2c モード1において、UEは、D2D通信を送信するために、RRC接続される必要がある。
3 モード2では、UEはリソースプール(時間および周波数)が与えられ、UEはそこからD2D通信を送信するためのリソースを選ぶ。
3a eNBは、UEがモード1またはモード2通信のどちらを適用できるかをコントロールする。詳細はFFS。
FFS:モード2では、「圏の境界(edge of coverage)」にあるUEは、eNB(例えばSIBシグナリング)により送信リソースプールを得る。
FFS:モード2では、圏外のUEについて、それらがどのように送信リソースプールを得るかはFFSである(例えば、事前設定される(pre−configured)、他のUEから、等)。
【0029】
さらに、3GPP TR 36.843に上記合意を取り込むという提案が3GPP R2−141008において承認され、該提案にはD2Dまたは近接ベースのサービス(Proximity−based Service)の詳細が含まれている。そのワーク(work)は完了していないが、現在、D2Dディスカバリーのためのリソース管理が以下のように3GPP R2−141008に盛り込まれている。
6.3.3.3 プロシージャ
・タイプ1のケースでは、UEが、ディスカバリー信号送信用に指示されたタイプ1の送信リソースプールから無線リソースを自主的に選択する。
・タイプ2Bのケースでは、RRC CONNECTED UEのみが、RRCによりeNBからD2Dディスカバリーメッセージ送信用のリソースを要求できる。eNBはRRCによりリソースを割り当てる。
○ベースラインとして、遅くともUEがRRC_IDLEに入るとき、またはeNBがRRCシグナリングによりリソースを取り出すときに、UEは送信リソースを解放する。
○タイプ2Bのケースでは、ベースラインとして、無線リソースがRRCによって割り当てられる。PDCCHを用いる無線リソースのアクティブ化/非アクティブ化の使用はFFSである。
・受信UEは、許可されたときに、タイプ1およびタイプ2Bのディスカバリーリソース両方をモニターする。
【0030】
同様に、そのワーク(work)は完了していないが、現在、D2D通信のためのリソース管理が以下のように3GPP R2−141008に盛り込まれている。
7.2.3.2 無線リソース割当
○圏内および圏外のUEは、D2D通信の受信用のリソースプール(時間/周波数)を認識している(aware of)必要がある。
○全てのUE(モード1(「スケジューリングされた(scheduled)」)およびモード2(「自主的な(autonomous)」))にはリソースプール(時間および周波数)が与えられ、そのリソースプールにおいてそれらはスケジューリング割当を受信しようと試みる。
編集者注:圏内または圏外のUEに対しどのようにリソースプールが設定/提供されるかはFFSである(例えば、事前設定される(pre−configured)、SIBにおいてeNBにより提供される、圏内のUEから圏外のUEへ転送される)。
○モード1において、UEはeNBからの送信リソースを要求する。eNBは、スケジューリング割当およびデータの送信用の送信リソースをスケジューリングする。
・UEはeNBへスケジューリング要求(D−SRまたはRA)を送るのに続きBSRを送り、そのBSRに基づいてeNBは、UEがD2D通信を行う意図があること、および要求された量のリソースを判断することができる。
編集者注:eNBがUEに送信リソースをどのように示すかはFFSである。
・モード1において、UEは、D2D通信を送信するためにRRC接続される必要がある。
○ モード2において、UEにはリソースプール(時間および周波数)が与えられ、UEはそこからD2D通信を送信するためのリソースを選ぶ。
編集者注:モード2において、「圏の境界(edge of coverage)」にあるUEがeNB(例えばSIBシグナリング)による送信リソースプールを得ることについては、FFSである。
編集者注:モード2では、圏外のUEについて、それらがどのように送信リソースプールを得るか(例えば、事前設定される(pre−configured)、他のUEから、等)はFFSである。
○eNBは、UEがモード1またはモード2の送信のどちらを適用できるかをコントロールする。詳細はFFS。
【0031】
加えて、3GPP R2−140474では、D2Dディスカバリーリソース管理に関する見解を以下のように説明する。
RAN1は、D2Dディスカバリーのための2タイプのリソース割当、つまり非UE特異的(Non−UE specific)およびUE特異的(UE Specific)ディスカバリーリソースに大まかに分類している。
これら2つの割当メカニズム(allocations mechanism)は、D2D信号の送信者(transmitter)の観点においてのみ異なる。しかし、D2D信号の受信者の観点からは、それらは全てのUEがD2Dディスカバリーリソースプールを監視するのと同じである。このディスカバリーリソースプールは周期的に現れ、かつディスカバリーオペレーションのために確保された連続的なまたはインターリーブされた(interleaved)サブフレームを有し得る。図1はディスカバリーリソースプールを示す。
[「図1:周期的なディスカバリーリソースの割当」と題されたR2−140474の図1が、図5にコピーされている。]

RRC_IDLEおよびRRC_CONNECTEDモードにおいてディスカバリーメッセージの送信および受信をサポートすることが、3GPP RAN2 #83Bisで合意されている。よって、SIBメッセージは、ディスカバリーのために割り当てられる無線リソースプールの情報の同時通報(broadcast)に用いられなければならない。
提案1:SIBメッセージは、ディスカバリーのために割り当てられる無線リソースプールの情報の同時通報に用いられる。
TR 36.843には以下のFFSがある:
タイプ1のディスカバリーのケースでは、UEは、D2D信号を送信することが許可されると、ディスカバリー信号送信用のディスカバリーリソースプールから無線リソースを選択する。

[「図2:タイプ1のリソースの割当」と題されたR2−140474の図2が、図6にコピーされている。]

提案2:タイプ1のケースにおいて、UEは、D2D信号送信用のSIBが示したD2Dディスカバリーリソースプールから無線リソースを自主的に選択する。
RAN2 #85の議題案(draft agenda)における未解決の問題のうちの1つは、特にタイプ2においてメッセージがどのように流れるかを明確にすることである。それが要求応答(request response)タイプのメカニズムの形式となろうことは明らかである。この場合、UEはディスカバリーメッセージ送信の専用無線リソースを要求し、これに応じてeNBはディスカバリーリソースプールの範囲内で専用リソースを割り当てる。

[「図2:タイプ2のD2Dリソース要求および応答メッセージ」と題されたR2−140474の図2が、図7にコピーされている。]

要求/応答がPHY、MACまたはRRCレイヤメッセージであるかによって、それぞれ異なる可能性がある。ディスカバリー期間(よって、ディスカバリーメッセージの送信)は数秒オーダーであると想定される。UEへの半静的(semi static)リソース割当のケース、つまり、タイプ2Bでは、リソースプールにおける割り当てられたリソースを変えることに大した利益はない。D2Dディスカバリーの大きなタイムスケールを考慮すると、PHYまたはMACレイヤで要求および応答を実行する必要はない。RRCは、大きなタイムスケールメッセージの要求/応答メッセージに最も適している。リソース応答メッセージは新たなメッセージであってよいし、またはそれはRRCConnectionReconfigurationメッセージであってもよい。D2Dディスカバリーメッセージの送信は、タイプ2Bと同様に半永続スケジューリング(semi persistent scheduling)が用いられるVOIPと比べ、異なる特徴を有する。トークバースト(talk burst)は実際に非常に動的であるため、PDCCHはVOIPの半永続スケジューリングされたリソースの使用をアクティブ化/非アクティブ化するのに用いられる。D2Dディスカバリーのケースでは、かかる動的な特徴は予期されていないため、PDCCHを用いる無線リソース(RRCにより構成される)のアクティブ化/非アクティブ化は求められない。

提案3:タイプ2のケースにおいて、D2D信号送信用のD2Dディスカバリーリソース要求/応答はRRCメッセージとして使用される。

提案4:タイプ2Bのケースにおいて、PDCCHを用いる無線リソース(RRCにより構成される)のアクティブ化/非アクティブ化は求められない。
【0032】
一般に、D2DディスカバリーおよびD2D通信のための無線リソースは、2つのカテゴリーすなわち競合ベース(contention−based)と専用(dedicated)、に分けることができる。D2Dディスカバリーでは、タイプ1のリソースは競合ベースであり、タイプ2(例えばタイプ2b)は専用である。D2D通信では、モード2は競合ベースであり、モード1は専用である。
【0033】
UEはネットワークから専用リソースを、UEがそれらを利用できるようになる前に、要求する必要がある。D2Dディスカバリーでは、UEは、RRC(無線リソース制御)メッセージ(例えばD2Dディスカバリーリソース要求)を送って、D2Dディスカバリーメッセージを送信するための無線リソースを要求することができる。ネットワークは、別のRRCメッセージ(例えばD2Dディスカバリーリソース応答)によってリソースを割り当てることができる。D2D通信では、UEは、スケジューリング要求(3GPP TS 36.321 V12.0.0に記述されている)(かつBSR(3GPP TS 36.321 V12.0.0に記述されている)を送って、D2D通信用の無線リソースを要求することができる。ネットワークはUEにリソースを割り当てることができる。より多くのシグナリングが関与するであろうが、その非競合(contention free)の特徴によって、UEの観点からは一般に専用リソースが好ましいと思われる。
【0034】
加えて、専用リソースを要求および使用するためにはUEが接続モードとなっている必要があることが、ベースラインとして合意されている。故に、アイドルモードのUEであって、専用D2Dリソースを要求しようとするUEは、RRC接続の確立を試み、かつRRC接続モードに入った後に何らかのリソースを要求するであろう。
【0035】
しかしながら、D2Dリソースは、D2Dリソースを要求する全てのUEのニーズに合致するのに常に十分であるわけではないかもしれない。D2Dリソースのプールは調整可能である(例えば、D2Dリソースを要求するUEが多すぎるときは拡大される)が、それは、特にD2Dリソースがインフラストラクチャの(infrastructure)送信(例えば、UEとeNBとの間の送信)用のリソースと同じスペクトル(spectrum)を共用する場合に、D2Dリソースが何らの制限なしに拡大され得るということを意味するものではない。輻輳したセルは、D2Dリソースプールを拡大することはできないかもしれない。よって、D2Dリソース(特に専用リソース)にとっては効率的に管理されることが重要となるであろう。
【0036】
一方、D2D専用リソースが輻輳しているときに、UEがリソースを得ることができない場合、UEは持続的にメッセージを送信してD2D専用リソースを要求し得る。それはシグナリングオーバーヘッドおよびUEの消費電力の無駄である。
【0037】
リソースが不十分であるという状況を解決するために、異なるタイプのアクセスの間で優先度が存在していなくてはならず、これによりそのアクセスタイプの優先度に基づいてリソースが割り当てされ得るようになる。例えば、ユニキャストトラフィックはD2Dトラフィックよりも優先されてよく、または公衆安全(public safety)のアクセスは非公衆安全のアクセスよりも優先されてよい。より優先度の低いアクセスはリソースの使用が禁じられてよく、これによってより優先度の高いアクセスが適正にサービスされ得る。
【0038】
図8のステップ805に示されるように、本発明の基本概念は、送信用のD2D専用リソースの禁止についての指示(indication)が、ネットワークノード(例えばeNB)から、送信用のD2Dリソースを利用したいUEへ送信されるというものである。図9は、1つの例示的な別の実施形態によるメッセージのフロー図900である。ステップ905において、UEはD2Dリソース要求をネットワークノードへ送る。ステップ910において、ネットワークノードは、指示を含むD2Dリソース応答をUEへ送ることによってD2Dリソース要求に応答する。
【0039】
UEは、指示に基づいて該UEが禁止されているかどうかを決定し得る。さらに、UEが禁止されている場合、UEは競合ベースのD2Dリソースの使用を試みることができる(利用可能な場合)。あるいは、競合ベースのD2Dリソースが利用可能でない場合、UEはD2Dサービスを実行しないこともある。
【0040】
この状況において、ネットワークノードは(例えばセル内の輻輳の程度に基づき)、UEが送信にD2D専用リソースとD2D競合ベースリソースのどちらを用いるか、またはUEが(D2D)サービスを一時的に停止すべきであるかを動的に制御することができる。他のUEは影響を受けないであろう。UEの観点から、UEがD2D専用リソースまたはD2D競合ベースリソースのどちらを用いてD2D送信を行う(例えば、D2D通信もしくはD2Dディスカバリーのため、または同じD2Dサービスのために)かは一定でない(または動的である)。UEはまた、D2Dサービスを(一時的に)停止することもできる。
【0041】
一実施形態において、上記指示は、以下の情報のうち1つまたは複数をUEに提供し得る。
・禁止の期間。
・送信用のD2D専用リソースが禁止されているかどうかのチェックを行うためにUEによって用いられるパラメータ。UEは、送信用のD2D専用リソースを要求するために用いられるメッセージを送信する前に、チェックを行うことができる。例えば、チェックは、確率的方式(probabilistic manner)でメッセージを送信する試みにフィルターをかけるもので、これにより試みは何パーセントかのパスする割合と、何パーセントかの禁止される割合を持つようになる。
・特定のD2Dサービスカテゴリー(例えばソーシャルネットワーキング、広告など)は禁止される。
・特定のD2Dタイプ(例えばD2Dディスカバリー、D2D通信など)は禁止される。
・特定のD2Dの利用(例えば公衆安全、コマーシャルなど)は禁止される。
・特定のQoS要求を有するD2Dサービスは禁止される。
・特定の優先度を有するD2Dサービスは禁止される。
【0042】
一実施形態において、上記指示は、D2D専用リソース、D2D競合ベースリソースのような特定のタイプのD2Dリソース、または全てのD2Dリソースに関連付けられていてよい。
【0043】
さらに、上記指示は、D2D専用リソースを要求するプロシージャの間にUEに受信され得る。上記指示は、送信用のD2D専用リソースを要求するメッセージ(例えばリソース要求メッセージ)に応答するメッセージ(例えばリソース応答メッセージ)中に含まれ得る。UEが禁止されると、UEは、送信用のD2D専用リソースを要求するメッセージの送信が許可されなくなるであろう。
【0044】
送信用のD2D専用リソースを要求するためにRRC接続を確立する必要があるアイドルモードのUEでは、上記指示は、送信用のD2D専用リソースを要求するためのものであり得るRRC接続確立プロシージャの間に、UEによって受信されてよい。上記指示は、RRC接続拒否(Connection Reject)メッセージ(3GPP TS 36.331 V12.0.0に記述されている)またはRRC接続セットアップ(Connection Setup)メッセージ(3GPP TS 36.331 V12.0.0に記述されている)中に含まれ得る。あるいは、上記指示は、システム情報から受信されてよい。UEが禁止されると、UEは、送信用のD2D専用リソースを要求するメッセージの送信が許可されなくなるであろう。あるいは、UEが禁止されると、UEは、送信用のD2D専用リソースを要求するためのものであり得るRRC接続要求メッセージ(3GPP TS 36.331 V12.0.0に記述されている)の送信が許可されなくなるであろう。
【0045】
図10は、UEの視点からの1例示的実施形態によるフローチャート1000である。ステップ1005において、UEは、送信用のD2D専用リソースを要求するためのRRC(無線リソース制御)接続要求メッセージの送信を禁止する指示を受信する。ステップ1010において、UEは、少なくとも当該指示に基づいて、RRC接続要求メッセージの送信を禁止するかどうかを決定する。
【0046】
図3および4に戻って参照すると、装置300は、UEのメモリ310内に格納されたプログラムコード312を備える。CPU308は、プログラムコード312を実行して、(i)送信用のD2D専用リソースを要求するためのRRC接続要求メッセージの送信を禁止する指示を受信し、かつ(ii)少なくとも当該指示に基づいて、RRC接続要求メッセージの送信を禁止するかどうかを決定することができる。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、全ての上述したアクションおよびステップまたは本明細書に記載されるその他を実行することができる。
【0047】
図11は、1例示的実施形態によるフローチャート1100である。ステップ1105において、ネットワークノードがUEに指示を送って、送信用のD2D専用リソースを要求するためのRRC接続要求メッセージの送信を禁止する。
【0048】
図3および4に戻って参照すると、装置300は、ネットワークノードのメモリ310内に格納されたプログラムコード312を備える。CPU308は、プログラムコード312を実行して、UEに指示を送り、送信用のD2D専用リソースを要求するためのRRC接続要求メッセージの送信を禁止することができる。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、全ての上述したアクションおよびステップまたは本明細書に記載されるその他を実行することができる。
【0049】
図12は、UEの視点からの1例示的実施形態によるフローチャート1200である。ステップ1205において、UEは、送信用のD2D専用リソースを要求するためのメッセージの送信を禁止する指示を受信する。ステップ1210において、UEは、少なくとも当該指示に基づいて、メッセージの送信を禁止するかどうかを決定する。
【0050】
図3および4に戻って参照すると、装置300は、UEのメモリ310内に格納されたプログラムコード312を備える。CPU308は、プログラムコード312を実行して、(i)送信用のD2D専用リソースを要求するためのメッセージの送信を禁止する指示を受信し、かつ(ii)少なくとも当該指示に基づいて、メッセージの送信を禁止するかどうかを決定することができる。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、全ての上述したアクションおよびステップまたは本明細書に記載されるその他を実行することができる。
【0051】
図13は、1例示的実施形態によるフローチャート1300である。ステップ1305において、ネットワークノードがUEに指示を送って、送信用のD2D専用リソースを要求するためのメッセージの送信を禁止する。
【0052】
図3および4に戻って参照すると、装置300は、ネットワークノードのメモリ310内に格納されたプログラムコード312を備える。CPU308は、プログラムコード312を実行して、UEに指示を送り、送信用のD2D専用リソースを要求するためのメッセージの送信を禁止する。さらに、CPU308は、プログラムコード312を実行して、全ての上述したアクションおよびステップまたは本明細書に記載されるその他を実行することができる。
【0053】
一実施形態において、上記指示は、モバイル発信呼(mobile originating call)、モバイル発信シグナリング(mobile originating signaling)および/または遅延耐性アクセス(delay tolerant access)(3GPP TS 36.331 V12.0.0に記述されている)のためのRRC接続要求メッセージの送信を禁止しない。一実施形態において、UEは、メッセージを送信する前、またはUEがメッセージの送信を試みるとき、のいずれにおいて送信を禁止するかを決定することができる。別の実施形態では、UEは、送信が公衆安全を目的とするものであるかどうかに基づいて、送信を禁止するかどうかを決定することもできる。
【0054】
一実施形態において、上記指示は、RRC接続確立プロシージャ(3GPP TS 36.331 V12.0.0に記述されている)時において受信され得る。さらに、RRC接続確立プロシージャは、送信用のD2D専用リソースを要求するためのものであり得る。RRC接続要求メッセージにおける確立要因(establishment cause)は、D2D(もしくはD2Dリソース要求)、D2D通信、またはD2Dディスカバリーのための値に設定され得る。あるいは、上記指示は、送信用のD2D専用リソースを要求するプロシージャ時に受信され得る。
【0055】
一実施形態において、上記指示は、D2Dタイプベース(例えば通信および/もしくはディスカバリー)、D2Dサービスカテゴリーベース(例えばソーシャルネットワーキングおよび/もしくは宣伝)、D2D利用ベース(例えば公衆安全および/もしくはコマーシャル)、QoS(クオリティ・オブ・サービス)レベルベース(例えばQoSクラス)、または優先度ベース(例えば定義済みの優先度)であってよい。加えて、上記指示は、システム情報、送信用のD2D専用リソースを要求するのに用いられるメッセージに応答するメッセージ、RRC接続拒否メッセージ、RRC接続セットアップメッセージ、RRC接続再構成メッセージ(connection reconfiguration message)(3GPP TS 36.331 V12.0.0に記述されている)、リソース応答メッセージ、またはリソース拒否メッセージ中に含まれ得る。また、送信用のD2D専用リソースを要求するのに用いられるメッセージは、リソース要求メッセージ、RRC接続要求メッセージ、スケジューリング要求(SR)、またはバッファー状態報告(BSR)であってよい。一実施形態において、UEは、メッセージを送信する前、またはUEがメッセージの送信を試みるとき、のいずれにおいて送信を禁止するかを決定することができる。別の実施形態では、UEは、送信が公衆安全を目的とするものであるかどうかに基づいて、送信を禁止するかどうかを決定することもできる。
【0056】
一実施形態において、上記指示は、禁止するかしないかについての確率のような規制要因(barring factor)を含んでいてよい。規制要因は、3GPP TS 24.301 V12.3.0で定義されている現在の発信方式(CALL TYPE)以外のD2Dのための新たな発信方式に対応するものであってよい。
【0057】
一実施形態において、送信が禁止されるとき、UEはD2D競合ベースリソースの使用を試みることができる。
【0058】
一実施形態において、送信が禁止されるときであっても、UEは、公衆安全の目的で送信を実行することが許可され得る。さらに、UEが公衆安全の目的で送信を実行するとき、禁止は緩和され得る。あるいは、UEが公衆安全の目的で送信を実行するとき、禁止は維持され得る。別の実施形態では、UEがサービングセルを変えるとき、例えばセルの再選択(例えば3GPP TS 36.304 V11.6.0に記述されている)のときに、禁止は緩和され得る。
【0059】
一実施形態において、UEは、上記指示を受信すると、送信の禁止期間に入る。あるいは、UEが送信を禁止すると決定するとき、UEは送信の禁止期間に入る。また、禁止期間はタイマー(例えばD2D専用リソース禁止タイマー)によって処理されてよい。禁止期間の長さは、上記指示に含まれてよく、ネットワークによりシグナリングされてよく、またはネットワークによりシグナリングされる1つもしくは複数のパラメータに基づいて決定されてよい。さらに、パラメータは、システム情報においてシグナリングされてよい。
【0060】
加えて、UEが禁止期間に入るとき、UEはD2D競合ベースリソースの使用を試みることができる。UEが禁止期間から離れると、UEはD2D専用リソースの要求を試みることができる。また、禁止期間中において、UEは、メッセージの送信、送信用のD2D専用リソースの要求、または送信用のD2D専用リソースの使用が許可されない。
【0061】
一実施形態において、UEはアイドルモード(例えばRRC_IDLE(3GPP TS 36.331 V12.0.0に記述されている))にあってよい。あるいは、UEは接続モード(例えばRRC_Connected(3GPP TS 36.331 V12.0.0に記述されている))にあってよい。
【0062】
一実施形態において、D2D専用リソースはD2Dディスカバリーに用いることができる(例えばタイプ2)。あるいは、D2D専用リソースはD2D通信に用いることができる(例えばモード1)。D2D競合ベースリソースはD2Dディスカバリーに用いることができる(例えばタイプ1)。あるいは、D2D競合ベースリソースはD2D通信に用いることができる(例えばモード2)。また、送信用のD2D専用リソースは公衆安全のために用いることはできない。
【0063】
本発明は概して、D2Dリソースの効率的な制御を可能とし、かつリソースが不足する場合に、シグナリングオーバーヘッドおよびUEの消費電力をセーブする。
【0064】
本開示の各種態様を上に記載した。本明細書における教示が多種多様な形態で具体化できること、および本明細書に開示されている任意の特定の構造、機能または両者は単に代表的なものにすぎないことは、明らかなはずである。本明細書における教示に基づき、当業者は、本明細書に開示された1態様が他のいかなる態様からも独立して実施できること、およびこれら態様の2つまたはそれ以上を様々な形で組み合わせられることを理解するはずである。例えば、本明細書に示された任意の数の態様を用いて、装置を実装することができ、または方法を実施することができる。さらに、本明細書に示された1つまたはそれ以上の態様に加え、またはこれら以外の、その他の構造、機能または構造および機能を用いて、かかる装置を実装することができ、またはかかる方法を実施することができる。上記概念のいくつかの例として、いくつかの態様において、並行するチャネル(concurrent channel)は、パルス繰り返し周波数に基づいて確立され得る。いくつかの態様において、並行するチャネルは、パルス位置またはオフセットに基づいて確立されてよい。いくつかの態様において、並行するチャネルは、時間ホッピングシーケンスに基づいて確立され得る。いくつかの態様では、並行するチャネルは、パルス繰り返し周波数、パルス位置またはオフセット、および時間ホッピングシーケンスに基づいて確立されてよい。
【0065】
情報および信号が、あらゆる様々な技術および手法を用いて表され得ることを、当業者は理解するであろう。例えば、上述の記載全体において言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボルおよびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光粒子、またはこれらの任意の組み合わせによって表され得る。
【0066】
さらに、本明細書で開示された態様に関連して記載した各種例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア(例えばデジタル実装、アナログ実装、または両者の組み合わせであり、これらはソースコーディングもしくはその他何らかの手法を用いて設計され得る)、命令を組み込む各種形態のプログラムもしくはデザインコード(本明細書では便宜上、「ソフトウェア」もしくは「ソフトウェアモジュール」と称され得るもの)、または両者の組み合わせとして実装され得ることを、当業者は理解するであろう。ハードウェアおよびソフトウェアのこの互換性を明確に説明するため、各種例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路およびステップが、概してそれらの機能の観点から上に記載されている。かかる機能がハードウェアまたはソフトウェアのどちらとして実施されるかは、特定の用途およびシステム全体に課せられたデザイン上の制約による。当業者は、特定の各用途のために様々な方法で説明した機能を実施できるが、かかる実施の決定は本開示の範囲からの逸脱を生じさせるものであると解釈されるべきでない。
【0067】
さらに、本明細書に開示された態様に関連して記載した各種例示的な論理ブロック、モジュールおよび回路は、集積回路(“IC”)、アクセス端末、またはアクセスポイント内に実装され得る、またはこれらによって実行され得る。ICは、本明細書に記載された機能を実行するように設計された汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはプログラマブル論理デバイス、個別ゲート(discrete gate)もしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア部品、電気部品、光学部品、機械部品、またはその任意の組合せを含んでいてよく、かつIC内、IC外、またはその両方にあるコードまたは命令を実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよいが、別の例では、プロセッサは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであってよい。プロセッサはまた、計算装置の組合せ、例えばDSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせて用いる1つもしくはそれ以上のマイクロプロセッサ、またはその他任意のかかる構成の組み合せとして実装されてもよい。
【0068】
開示された任意のプロセスにおけるステップの任意の特定の順序または階層はいずれも見本となるアプローチの例であることが理解される。設計の選択に基づいて、プロセスにおけるステップの具体的な順序または階層が本開示の範囲内から逸脱しないままに再配列され得ることが理解される。添付の方法に係る請求項は、見本となる順序で各種ステップの要素を提示するが、提示された特定の順序または階層に限定されることは意図されていない。
【0069】
本明細書に開示された態様に関連して記載された方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアにおいて、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールにおいて、または両者の組合せにおいて具体化され得る。ソフトウェアモジュール(例えば、実行可能な命令および関連するデータなど)ならびにその他のデータは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当分野において既知である任意のその他の形式のコンピュータ可読記録媒体中に存在するものであり得る。見本となる記録媒体は、例えばコンピュータ/プロセッサ(本明細書では便宜上「プロセッサ」と称されることがある)のような機器と連結でき、かかるプロセッサは、記録媒体から情報(例えばコード)を読み出し、かつ記録媒体に情報を書き込むことができる。見本となる記録媒体は、プロセッサに不可欠なものであり得る。プロセッサおよび記録媒体はASIC中に存在していてよい。ASICはユーザ機器中に存在していてよい。あるいは、プロセッサと記録媒体とがユーザ機器中に個別部品として存在していてもよい。また、いくつかの態様においては、任意の適したコンピュータプログラム製品が、本開示の1つまたはそれ以上の態様に関連するコードを含むコンピュータ可読媒体を含み得る。いくつかの態様において、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材を含み得る。
【0070】
本発明を各種態様に関して記載してきたが、本発明はさらなる変更が可能であることが理解されるであろう。本出願は、基本的に本発明の原理に従い、そして本発明が属する技術分野内での既知の慣例に入るような本開示からの展開を包含する、本発明のあらゆる変更、使用または応用をカバーすることが意図されている。
【符号の説明】
【0071】
100…アクセスネットワーク
104、106、108、110、112および114…アンテナ
116…アクセス端末
118、124…逆方向リンク
120、126…順方向リンク
122…アクセス端末
200…MIMOシステム
210…送信システム
212…データソース
214…送信(TX)データプロセッサ
220…TX MIMOプロセッサ
222…受信機
222a〜222t…送信機(TMTR)
224a〜224t…アンテナ
230…プロセッサ
232…メモリ
236…データソース
238…TXデータプロセッサ
240…復調器
242…RXデータプロセッサ
250…受信システム
252…アンテナ
252a〜252r…NRアンテナ
254…受信機
254a〜254r…受信機(RCVR)
260…RXデータプロセッサ
270…プロセッサ
272…メモリ
280…変調器
300…通信装置
302…入力装置
304…出力装置
306…制御回路
308…中央処理ユニット(CPU)
310…メモリ
312…プログラムコード
314…トランシーバー
400…物理レイヤ
402…レイヤ3
404…レイヤ2
406…レイヤ1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13