(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
手挿入部に空気を送風する交流電源で作動する交流モータを有する送風機と、前記手挿入部の手を検知する手検知センサと、前記手検知センサの検知に応じて前記交流モータの運転を制御する制御回路と、を備えたハンドドライヤーであって、
前記制御回路は、外部から入力された交流電源を高圧直流電源に変換する整流平滑回路と、
前記整流平滑回路で変換された高圧直流電源を第一の低圧直流電源に変換するスイッチングレギュレータと、
前記第一の低圧直流電源を第二の低圧直流電源に変換するシリーズレギュレータと、
前記交流モータを作動させるモータ駆動回路と、
前記手検知センサの検知状態に応じて前記モータ駆動回路に前記交流モータの作動または停止の指令を出力するマイコンと、を備え、
前記第一の低圧直流電源を前記モータ駆動回路の電源として利用し、前記第二の低圧直流電源を前記手検知センサの電源として利用することを特徴とするハンドドライヤー。
前記手挿入部を照らす照明手段及び前記制御回路への通電状態を表す通電表示手段の少なくともどちらか一方を備え、前記照明手段又は前記通電表示手段のON−OFFを任意に切替えることができる切替手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のハンドドライヤー。
【背景技術】
【0002】
従来より、温風空気や高速空気を濡れた手に当てることで手を乾燥させるハンドドライヤーが知られている。例えば、特開平7−79881号公報には、ファンと、ファン駆動用のDCブラシレスモータと、コントローラを備えたハンドドライヤーであって、DCブラシレスモータは永久磁石型回転子をもつ同期電動機と、トランジスタ整流子と、コントロールICとを有し、コントロールICとコントローラは制御用の低電圧DC電源に接続され、コントローラからコントロールICに制御信号が出力され、コントロールICの制御の下にトランジスタ整流子が作動し、DCブラシレスモータを動作させて、空気吹出口から温風を吹き出して手を乾燥させるハンドドライヤーが開示されている。
また、特開平2−83487号公報には、AC100Vで駆動するファンモータと、ファンモータを駆動するための制御回路と、電源部と、制御回路に駆動電源を供給するための降圧回路とを備えたハンドドライヤーであって、AC100Vの電圧を電源部のトランスで降圧し、更に降圧回路で降圧し整流した直流の駆動電源を制御回路に接続し、制御回路の信号に基づいて電源回路のトライアックを動作させAC100Vをファンモータに供給してファンモータを駆動させて吹出口から温風を吹出すハンドドライヤーが開示されている。
また、特開2001−169552号公報にはスタンバイ時の電力消費を少なくする電子機器の電源装置として、交流電源が入力されている主電源部と、交流電源部に対して順次所定の容量の第1コンデンサと、第2コンデンサ、及び第3コンデンサを直列に接続した電圧分圧手段と、電圧分圧手段を構成する第2コンデンサの端子電圧をブリッジ型に接続された整流ダイオードにより整流する整流手段と、整流手段によって整流された直流電圧が供給されている待機電源部と、待機電源部で駆動される制御回路から出力される制御信号によって主電源部に供給される交流電源を開閉制御するスイッチング手段とを備えている電源装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特開平7−79881号公報に開示されているハンドドライヤーにおいては、DC電源で駆動する直流モータを使用しているため、直流モータ(同期電動機)のステータの各相巻線への通電を切り替えるトランジスタ整流子とトランジスタ整流子を制御するコントロールICが必要で、使用者が手を入れたら直ぐに直流モータを駆動して空気吹出口から空気を吹出すことができるようコントロールICは常に通電されたスタンバイ状態であるため、直流モータの停止時においても常に電力を消費しているという問題があった。
また、特開平2−83487号公報に開示されているハンドドライヤーにおいては、AC100Vで駆動する交流モータを使用しているので、ステータの各相巻線への通電を切り替えるためのコントロールICは不要であるが、電源回路でトランスを用いて降圧しているためトランスで常に大きく電力を消費しているという問題があった。
【0005】
また、特開2001−169552号公報に開示されているスタンバイ時の電力消費を少なくする電子機器の電源装置の技術をハンドドライヤーに適用しようとしても、ハンドドライヤーが設置される施設の電源配線の配線状況は設置施設によって異なるため、ハンドドライヤーなどの入力電力(消費電力)が高く消費電流が大きい機器では、電源配線での電圧降下が大きく、施設の電源配線状況の差が顕著に電圧降下の差となり設置場所によって分圧用のコンデンサへ入力される電圧にバラツキが生じてしまう。また、分圧用コンデンサ自体の静電容量バラツキによっても分圧比のバラツキが生じてしまう。その結果、待機電源部の電圧レギュレータに入力する電圧にバラツキが生じ安定しないという問題があった。
【0006】
また、世界の国々の商用交流電源が概ねAC85V〜AC265Vの範囲で国ごとに大きく異なっている現状において、コンデンサ分圧を用いた降圧方法では入力される電圧によって生成される電圧が大きく変わってしまうため、それぞれの国ごとに専用にコンデンサ分圧比を設定した電源装置が必要になってしまうという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、待機時の消費電力が小さいハンドドライヤーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るハンドドライヤーは、手挿入部に空気を送風する交流電源で作動する交流モータを有する送風機と、手挿入部の手を検知する手検知センサと、手検知センサの検知に応じて交流モータの運転を制御する制御回路と、を備えたハンドドライヤーであって、制御回路は、外部から入力された交流電源を高圧直流電源に変換する整流平滑回路と、整流平滑回路で変換された高圧直流電源を第一の低圧直流電源に変換するスイッチングレギュレータと、第一の低圧直流電源を第二の低圧直流電源に変換するシリーズレギュレータと、交流モータを作動させるモータ駆動回路と、手検知センサの検知状態に応じてモータ駆動回路に交流モータの作動または停止の指令を出力するマイコンと、を備え、第一の低圧直流電源をモータ駆動回路の電源として利用し、第二の低圧直流電源
を手検知センサ
の電源として利用することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係るハンドドライヤーは、待機時の消費電力を小さくすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係るハンドドライヤーの外観を示す斜視図であり、
図2は側面断面図、
図3はハンドドライヤーのカバー16を開けた状態の外観を示す斜視図である。
図1、
図2に示すように、ハンドドライヤーの外殻をなすケーシング1は、正面に手挿入口2を有し、手挿入口2に続く処理空間として手挿入部3を備えており、手を挿抜できるようにしてある。手挿入部3は、ケーシング1の正面下部に、正面と両側面が開放した開放シンク状の凹部として形成され、下部を形成する水受け部4と奥側とにはその端縁部に曲面構成の立ち上がりによる防壁構造5が設けられ、側方や前方に水が飛散しないようになっている。水受け部4の底部は前方に向かって下傾していて、その傾斜下端に排水口6が設けられている。水受け部4の下方には排水口6から滴下する水を貯留するドレン容器7が抜き差し自在に設けられている。なお、手挿入部3の内面には、シリコン系もしくはフッ素系等の撥水性コーティング、酸化チタン等の親水性を有するコーティング、又は抗菌剤が含浸され、内面に汚れが付着するのを軽減したり、細菌が繁殖するのを低減するようにしてある。手挿入部3の上部には、手挿入部3に向かって下方に高速空気を吹き出すノズル12が設けられている。
【0012】
手挿入部3の上方でケーシング1と背面側のハンドドライヤーの外殻をなすベース8とで構成された箱体状の空間内には、整流子モータである交流モータ(ACモータ)9aと、交流モータ9aの回転軸に固定され回転するターボファン9bとを備えた送風機である高圧空気流発生装置9と、高圧空気流発生装置9の吸気側とケーシング1の側面に設けられた吸気口18とを連通する吸気通路11と、高圧空流発生装置9の排気側とノズル12とを連通する排気通路13が設けられている。
排気通路13の途中でノズル12より上流側近傍には高圧空気流発生装置9から送られてくる空気を加熱して温風化させるヒータ111が設けられている。ノズル12より背面側でケーシング1の内には、手検知センサ106および照明用LED128を備えた回路基板114bが設けられている。手検知センサ106の発光方向および受光方向、並びに照明用LED128の発光方向はいずれも手挿入部3に向って設けられ、手挿入部3の上面のケージング1の一部に設けられた可視光や赤外線を透す透光窓1aを通して、手検知センサ106は手挿入部3の手の有無を検知し、照明手段としての照明用LED128は手挿入部3を照らし明るくする。
【0013】
また、ケーシング1の正面付近で、ケーシング1の内には、制御回路150、電源が入ってスタンバイ状態で通電中あることを点灯で示す通電用表示手段としての通電用LED129、および照明用LED128と通電用LED129の点灯のON/OFFをそれぞれ独立に切り替えることができる切替手段としての切替スイッチ130を備えた回路基板114aが設けられている。通電表示用LED129の発光方向および切替スイッチ130の操作面は正面側に向って設けられている。切替スイッチ130は例えばディップスイッチである。
【0014】
また、
図3に示すように、ケーシング1の正面には、通電用LED129と切替スイッチ130の近傍に部分的に開口部1b、1cがそれぞれ設けられて、その開口部1b、1cに臨むように通電用LED129と切替スイッチ130が設けられているので、通電用LED129の光がケーシング1の外から視認でき、切替スイッチ130をケーシング1の外から操作できる。この切替スイッチ130を切り替え操作することで照明用LED128および通電用LED129の点灯/消灯をそれぞれ独立に選択することができので、切替スイッチ130で照明用LED128の点灯を選択すれば電源が投入されると照明用LED128が点灯するとともに、切替スイッチ130で照明用LED128の消灯を選択すれば電源が投入されても照明用LED128点灯することなく消灯したままとなる。同様に、切替スイッチ130で通電用LED129の点灯を選択すれば電源が投入されると通電用LED129が点灯するとともに、切替スイッチ130で通電用LED129の消灯を選択すれば電源が投入されても通電用LED129点灯することなく消灯したままとなる。
【0015】
また、ケーシング1の正面の外側には、外部の商用交流電源と制御回路150との接続のON/OFFを切り替える主電源スイッチとしての電源スイッチ21が設けられている。また、手挿入部3の上部でケーシング1の正面の外側にはケーシング1の正面側を覆い、ハンドドライヤーの外殻を成し、左側の端がケーシング1に回転可能に支持されてハンドドライヤーの正面側に開閉自在で、かつケーシング1から着脱することもできるカバー16が取り付けられている。通電用LED129の光がカバー16の外から視認できるように、カバー16に透光窓16aが設けられている。
【0016】
次に手を乾燥させる使用時の動作について説明する。カバー16を開き、電源スイッチ21を入り(ON)にすると、外部の商用交流電源が制御回路150に通電され、カバー16を閉じて手乾燥できる使用可能状態(以下、待機状態とする)となる。また交流電源が制御回路150に通電されると、切替スイッチ130の照明用LED128の切替がONの場合には照明用LED128が点灯し、また切替スイッチ130の通電用LED129の切替がONの場合には通電用LED129が点灯する。そして、使用者が濡れた手を手挿入口2から手挿入部3 内に手首付近まで入れると、手検知センサ106 によって手の挿入が検知され、制御回路150により高圧空気流発生装置9が作動する。
【0017】
高圧空気流発生装置9が作動すると、ハンドドライヤーの外の空気がケーシング1の両側面に設けられた吸気口18から吸い込まれる。吸気口18から吸い込まれた空気は、吸気風路11を通り、高圧空気流発生装置9の上方を通って背面側に向かい、下方に移動して高圧空気流発生装置9の吸込側から吸い込まれる。高圧空気流発生装置9は吸気側から吸い込んだ空気を排気側から高圧空気に変換して排気し、排気された高圧空気は排気風路13を通りノズル12 から高い運動エネルギーを持つ高速空気流に変換され手挿入部3内に下方に向かって吹き出される。ノズル12から吹き出された高速空気流は、手挿入部3に挿入されている濡れた手に当り、手に付着した水分を手の表面から剥離して吹き飛ばして手を乾燥させることができる。さらに、手挿入部3 内で手を移動させることによって、手全体に付着していた水滴がすべて排除され、手が乾燥処理される。尚、ケーシング1に設けられたヒータスイッチ(図示せず)をONにしている場合には、ヒータ111が通電され排気風路13を通る高圧空気が加熱されるため、ノズル12からは温風が吹き出され冬場などにおいても冷風感なく使用することができる。
【0018】
手の乾燥処理終了後、手を手挿入部3 から抜き出すと、手が抜かれたことを手検知センサ106 が検知し、高圧空気流発生装置9が停止する。手から吹き飛ばされた水滴は、前傾構造の水受け部4において排水口6に向かって流下し、排水口6からドレン容器7 に収容される。
【0019】
次に制御回路150の詳細について説明する。
図4は本発明の実施の形態1に係るハンドドライヤーの回路ブロック構成である。以下の説明では、外部の商用交流電源100がAC230Vの場合について説明を行なうが、世界で使用されている商用交流電源であればいいので、外部の商用交流電源100が例えばAC100VやAC200V、他、などの電圧でもよく、特にAC230Vに限られるものではない。
【0020】
図4に示すように、外部のAC230Vの商用交流電源100に接続された制御回路150は、電源投入時のラッシュ電流を抑制する突入保護回路101と、突入保護回路101の出力側に接続され、外部から入力されたAC230Vの交流電源をDC322Vの高圧直流電源に変換する整流平滑回路102と、整流平滑回路102に接続され整流平滑回路102で変換されたDC322Vの高圧直流電源を低圧直流電源に変換する絶縁型のスイッチングレギュレータ103と、高圧空気流発生装置9の交流モータ9aを駆動するためにトライアックを使用したモータ駆動回路110と、ヒータ111への通電を制御するヒータ駆動回路109と、手検知センサ106からの信号に応じてモータ駆動回路110やヒータ駆動回路109に作動または停止の指令を出力するマイコン107と、を備えている。高圧空気流発生装置9の交流モータ9aは単相の交流電源で作動するモータで、高速回転が可能な整流子モータである。尚、高速回転が必要でない場合には単相の交流電源で動作する誘導モータなどでもよく、また、3相の交流電源で駆動する誘導モータでもよい。
【0021】
スイッチングレギュレータ103で変換した低圧直流電源は、マイコン107、手検知センサ106、ヒータ駆動回路109およびモータ駆動回路110の電源として利用している。手検知センサ106で手の存在を検出した場合はマイコン107がモータ駆動回路110に作動指令を出力し、モータ駆動回路110に接続された高圧空気流発生装置9の交流モータ9aを動作させ、手検知センサ106により手の存在が検出されなくなった場合にはマイコン107がモータ駆動回路110に停止指令を出力して交流モータ9aを停止させる。
【0022】
更に詳細に説明する。電源回路は絶縁型のフライバックコンバータである。AC230Vの外部の商用交流電源100と突入保護回路101と間には、制御回路150を保護するための電流ヒューズ(図示せず)が一般的に設けられている。整流平滑回路102はダイオードブリッジ(図示せず)と電解コンデンサ(図示せず)で構成され、AC230Vの交流電源をダイオードブリッジ(図示せず)で全波整流して直流に変換し、その後に電解コンデンサ(図示せず)で平滑してDC322Vの高圧直流電源を生成する。コンデンサインプット型の電源回路構成のため、電源投入時に電解コンデンサ(図示せず)にラッシュ電流(充電電流)が流れ、ダイオードブリッジ(図示せず)や突入保護回路101と商用交流電源100の間に設けられた電流ヒューズ(図示せず)を損傷させる恐れがあるため、ラッシュ電流を抑制する目的で突入保護回101が設けられている。
【0023】
スイッチングレギュレータ103はスイッチング電源IC(図示せず)とスイッチングトランス(図示せず)で構成され、絶縁型である。整流平滑回路102で変換して生成したDC322Vの高圧直流電源がスイッチングレギュレータ103に入力される。スイッチングレギュレータ103では、入力されたDC322Vの高圧直流電源をスイッチング電源IC(図示せず)に内蔵されるパワーMOSFET(電界効果トランジスタ)(図示せず)により、100kHzの高速スイッチングを行っている。スイッチングトランス(図示せず)では入出力間が絶縁されており、スイッチング電源IC(図示せず)に内蔵されるパワーMOSFETをONしてスイッチングトランス(図示せず)の一次側コイルに磁気エネルギーを貯め、スイッチング電源IC(図示せず)に内蔵されるパワーMOSFETをOFFしてそのエネルギーをスイッチングトランスの二次側に出力する。スイッチングトランス(図示せず)は2出力タイプであり、2次側にはDC12VおよびDC5Vの低圧直流電源がDC322Vの高圧直流電源と絶縁されて生成される。こうしてスイッチングレギュレータ103で降圧して生成したDC5Vはマイコン107や手検知センサ106などの電源に使用され、DC12Vはモータ駆動回路110のフォトトライアック(図示せず)およびヒータ駆動回路109のフォトトライアック(図示せず)の電源に使用される。スイッチングレギュレータ103で生成したDC12VおよびDC5Vは絶縁されているので、ケーシング1の外部から切替操作ができる切替スイッチ130やヒータスイッチ(図示せず)などで水シール機能が破壊されても感電する恐れがない。
尚、ケーシング1の外部から切替操作ができる切替スイッチ130やヒータスイッチ(図示せず)などで感電の恐れがなければ、スイッチングレギュレータ103は、一次側と二次側が絶縁されていない非絶縁型でもよく、またスイッチングレギュレータ103で生成する低圧直流電源の電圧値は、使用するマイコン107や手検知センサ106の特性に応じて適宜設定すればよい。
【0024】
交流モータ9aは商用交流電源100のAC230Vを通電することで駆動し、モータ駆動回路110は、トライアック(図示せず)とフォトトライアック(図示せず)を主要部品として構成され、手検知センサ106で手を検出すると、マイコン107からフォトトライアック(図示せず)にHi信号を出力し、フォトトライアック(図示せず)がONすることでトライアック(図示せず)のトリガ信号となり、トライアック(図示せず)がONして交流モータ9aにAC230Vが通電される。
【0025】
ヒータ駆動回路109も同様に、トライアック(図示せず)とフォトトライアック(図示せず)を主要部品として構成され、ケーシング1に設けられたヒータ111のヒータスイッチ(図示せず)が入りの状態の場合のみ、手検知センサ106で手を検出すると、マイコン107からフォトトライアック(図示せず)にHi信号を出力し、フォトトライアック(図示せず)がONすることでトライアック(図示せず)のトリガ信号となり、トライアック(図示せず)がONしてヒータ111にAC230Vが通電される。
【0026】
また、突入保護回路101は、固定抵抗(図示せず)で構成され、電源投入時に整流平滑回路102の電解コンデンサ(図示せず)に流れるラッシュ電流を抑制することを目的としている。尚、突入保護回路101は、NTCサーミスタで構成してもよい。また、突入保護回路101抑制される電流値は、整流平滑回路102のダイオードブリッジ(図示せず)のサージ電流耐量や外部商用電源100と突入保護回路101の間に設けられた制御回路150の保護用に電流ヒューズ(図示せず)のラッシュ電流耐量、あるいは外部に備えられた電源スイッチ21の電流耐量により決定され、これら部品のラッシュ電流耐量が充分高く、電源投入時のラッシュ電流を抑制する必要が無い場合は、突入保護回路101を省略しても良い。
【0027】
次に、手検知センサ106、表示用LED128および通電用LED129の発光タイミングについて説明する。
図5は本発明の実施の形態1に係るハンドドライヤーの手検知センサ106の赤外線の発光タイミングを説明する説明図である。手検知センサ106は、赤外線を発光する発光素子(図示せず)と、発光素子から発光された赤外線を受光する受光素子(図示せず)の一対で構成され、発光素子(図示せず)および受光素子(図示せず)は回路基板114bに設けられている。
図5に示すように、発光素子(図示せず)の赤外線の発光は、100msを1周期として、20ms間ONし、残りの80msはOFFし、ハンドドライヤーの待機状態や運転状態にかかわらず、手検知センサ106は常時パルス駆動される。また、表示用LED128および通電用LED129の点灯においてもチラツキ感を感じない程度にパルス駆動させているので、照明用LED128および通電用LED129に流れる平均電流が低下して消費電力削減につながっている。
【0028】
尚、本実施の形態では回路基板114aと回路基板114bを別々に設け、互いを複数のリード線で接続している構成を示したが、制御回路を3枚以上の構成に分割してリード線で接続してもよく、また、照明用LED128、通電用LED129、手検知センサ106、および切替スイッチ130の配置位置を変更することで一枚の回路基板に纏めてもよい。
【0029】
使用時間より待機時間の多いハンドドライヤーの省電力化においては、高圧空気流発生装置9を駆動させている動作時の消費電力を低減させることは勿論であるが、待機時の消費電力を削減することも非常に重要である。そのようなハンドドライヤーにおいて、以上の構成によれば、手挿入部3に空気を送風する高圧空気流発生装置9を交流モータ9aで構成するとともに整流平滑回路102とスイッチングレギュレータ103で低圧直流電源を生成しているので、直流モータのようにステータの各相巻線への通電を切り替えるためのインバータ回路やそのインバータ回路の各スイッチング素子を切り替えるコントロールICが不要であり、待機時に手検知センサ106が手を検知したら直ぐに高圧空気流発生装置9を動作できるようにコントロールICを常に通電状態して電力を消費してしまうことがなく待機時の消費電力を抑えることができるとともに、スイッチングレギュレータ103でマイコン107やモータ駆動回路110や手検知センサ106のための低圧直流電源を生成しているので、従来のトランスで低圧の電源を生成するよりも生成時の電力損失を小さくすることができることから、使用時は勿論、待機時の消費電力を極力低減したハンドドライヤーを得ることができる。
【0030】
また、分圧用コンデンサやリレーなどで構成される補助電源回路が不要であるため、電源配線での電圧降下により設置施設の電源配線状況による分圧用のコンデンサへの供給電圧にバラツキが生じ、待機電源部の電圧レギュレータに入力する電圧が安定しないということもなく、また分圧用コンデンサ自体の静電容量バラツキにより電圧のバランスが崩れるため、分圧比が安定しないということもない。またリレーを用いずトライアックを用いているので、ハンドドライヤーのように待機状態と運転状態を頻繁に繰り返す機器でも、ON−OFF動作の繰り返しに伴う寿命の心配もない。また、分圧用コンデンサやリレーのための基板サイズ拡大やコストUPを招くこともない。
【0031】
また、スイッチングレギュレータ103を用いて降圧しているので、入力電圧がAC85V〜AC265Vまで同一の制御回路で対応でき、世界の国々で異なる商用交流電源にも広く対応することができる。
【0032】
また、手挿入部3を照らす照明用LED128を備え、その照明用LED128の点灯のON−OFFを外部から任意に切り替えることができるディップスイッチなどの切替スイッチ130を備えているので、設置場所が常に明るい場所で手挿入部3の照明が不要な設置環境の場合など、設置環境に合わせて切替スイッチ130をOFFにして照明用LED128を常に消灯させることができ消費電力、特に待機時の消費電力を低減させることができる。
【0033】
また、同様に、通電時に点灯して通電状態を表す通電用LED129を備え、その通電用LED129の通電時の点灯のON−OFFを外部から任意に切り替えることができるディップスイッチなどの切替スイッチ130を備えているので、消費電力、特に待機時の消費電力を低減させたい場合に、切替スイッチ130をOFFにして通電用LED129を常に消灯させることができ、特に待機時の消費電力を低減させることができる。
【0034】
また、絶縁型のスイッチングレギュレータ103を使用して、スイッチングレギュレータ103で生成したDC12VおよびDC5Vが高圧直流電源322Vと絶縁されているので、ケーシング1の外部から切替操作ができる切替スイッチ130やヒータスイッチ(図示せず)などで水シール機能が破壊されても感電する恐れがない。
【0035】
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係るハンドドライヤーの回路ブロック構成である。実施の形態1との相違点は、マイコン107や手検知センサ106で使用するDC5V電源をシリーズレギュレータ104で構成した点であり、それ以外は実施の形態1と同一または同等であり同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図6において、シリーズレギュレータ104は、一般的な3端子レギュレータや低飽和レギュレータIC(LDO:Low Drop Out)が使用され、LDOを用いればシリーズレギュレータ104による損失がより低減できる。スイッチングレギュレータ103ではDC12Vの低圧直流電源を生成し、シリーズレギュレータ104を構成する3端子レギュレータにDC12V電源を入力し、3端子レギュレータで更に降圧してDC5Vの低圧直流電源を生成する。尚、シリーズレギュレータ104で生成する出力電圧は、使用するマイコン107や手検知センサ106の特性に合わせて設定すればよい。
【0036】
以上の構成によれば、実施の形態1と同様の効果があるとともに、シリーズレギュレータ104を使用することで低圧直流電源の電圧精度を向上させることができ、マイコン107や手検知センサ106に電圧精度が高く安定した低圧直流電源を供給することができる。また、低飽和レギュレータIC(LDO)を用いれば更に待機時の消費電力を低減させることができる。
【0037】
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3に係るハンドドライヤーの回路ブロック構成である。実施の形態1との相違点は、整流平滑回路102とスイッチングレギュレータ103との間に力率改善回路120を追加した点であり、それ以外は実施の形態1と同一または同等の構成であり同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図7において、力率改善回路120が整流平滑回路102とスイッチングレギュレータ103との間に備えられている。スイッチングレギュレータ103はコンデンサインプット型の整流平滑回路を搭載しているため、入力電流は正弦波とはならず、ピーク電流が高くなり電流高調波が発生する。高調波の発生は、電源インフラ設備やエネルギー消費を増大させる要因となり、電源の効率向上には高調波低減が重要である。高調波低減のために必要となるのが、入力電流を正弦波に近づける力率改善(PFC:Power Factor Correction)である。高調波電流のピークが低くできるので、発電所の負荷も低減し、高い省エネ効果を期待できる。PFC回路には、パワー半導体を用いて高速スイッチングするアクティブ方式と、コンデンサやリアクトルで構成されるパッシブ方式があり、使用する機器に応じてコストやサイズによりいずれかを選択すればよい。
【0038】
以上の構成によれば、実施の形態1と同様の効果とともに、力率改善回路を備えているので、高調波電流のピークを低くすることが可能になり発電所の負荷低減による省エネ効果が期待できる。