特許第6054251号(P6054251)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6054251
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】乗物用シート
(51)【国際特許分類】
   B60R 22/48 20060101AFI20161219BHJP
   B60N 2/44 20060101ALI20161219BHJP
   B60R 22/26 20060101ALN20161219BHJP
【FI】
   B60R22/48 103
   B60N2/44
   !B60R22/26
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-112132(P2013-112132)
(22)【出願日】2013年5月28日
(65)【公開番号】特開2014-231264(P2014-231264A)
(43)【公開日】2014年12月11日
【審査請求日】2015年7月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小澤 輝充
(72)【発明者】
【氏名】牧口 文哉
(72)【発明者】
【氏名】東 美輝
(72)【発明者】
【氏名】田村 宏
(72)【発明者】
【氏名】野木森 亘
(72)【発明者】
【氏名】小暮 俊介
【審査官】 飯島 尚郎
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2003/0209893(US,A1)
【文献】 特開2011−194050(JP,A)
【文献】 特開2011−182827(JP,A)
【文献】 特開2005−145219(JP,A)
【文献】 特開2008−113797(JP,A)
【文献】 特開2009−196402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 22/00−22/48
B60N 2/44
A61B 5/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員の体をシートに拘束するシートベルトを備え、
乗員の体を拘束しないときのシートベルト、及び乗員の体を拘束して余ったシートベルトを巻き取るリトラクタをシート内に備えた乗物用シートにおいて、
シートベルトによって拘束された乗員の体の動きに伴う前記リトラクタから引き出されたシートベルトの移動量を前記シート内で検出する第1生体センサを備えることを特徴とする乗物用シート。
【請求項2】
請求項1において、
シートバック部における乗員着座側には、着座乗員の背中の左右方向の中央部に対応して、着座乗員の生体情報を検出可能な第2生体センサが設けられ、
前記第1生体センサ及び第2生体センサからそれぞれ検出信号を受けて、両信号の組合せにより、着座乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出することを特徴とする乗物用シート。
【請求項3】
請求項2において、
前記第1生体センサ及び第2生体センサからそれぞれ検出信号を受けて、両信号のうち大きい方を選択し、着座乗員の呼吸状態又は心拍状態の検出信号として出力する手段を備えることを特徴とする乗物用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車、飛行機等の乗物における乗員の呼吸状態等の生体情報を検出可能とされた乗物用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、車両乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出するため、シートベルトのスリップジョイントにセンサを設けて、乗員に装着された状態のシートベルトの移動量を検出する技術が開示されている。スリップジョイントは、車両のセンターピラーに設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−182827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1の技術では、呼吸状態又は心拍状態の検出精度が充分でない問題がある。その大きな原因の一つは、検出対象である車両乗員がシートに着座しているのに対して、センサが設置されたスリップジョイントは車体に取り付けられており、互いに離間して違う振動系に置かれていることにある。センサは、呼吸状態又は心拍状態による僅かなシートベルトの移動量を検出するものであるのに対し、車体の振動を受けてシートとスリップジョイントは、互いに異なった振動状態となることが多く、それぞれの振動の影響でシートベルトは動かされることになり、センサは誤検出することがある。
このような問題に鑑み本発明の課題は、シートベルトの移動量をシート側で検出することにより、センサによる乗員の生体情報を精度良く検出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1発明は、乗員の体をシートに拘束するシートベルトを備え、乗員の体を拘束しないときのシートベルト、及び乗員の体を拘束して余ったシートベルトを巻き取るリトラクタをシート内に備えた乗物用シートにおいて、シートベルトによって拘束された乗員の体の動きに伴う前記リトラクタから引き出されたシートベルトの移動量を検出する第1生体センサを備えることを特徴とする。
第1発明によれば、第1生体センサの検出対象であるシートベルトを巻き取るリトラクタはシート内に設けられ、生体情報の検出対象である乗員の体とは互いに接近して配置され、しかも同じシート上に配置されるため、乗員の生体情報を精度良く検出することができる。
【0006】
本発明の第2発明は、上記第1発明において、シートバック部における乗員着座側には、着座乗員の背中の左右方向の中央部に対応して、着座乗員の生体情報を検出可能な第2生体センサが設けられ、前記第1生体センサ及び第2生体センサからそれぞれ検出信号を受けて、両信号の組合せにより、着座乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出することを特徴とする。
第2発明によれば、第1生体センサは、乗員の体の前側の動きを検出し、第2生体センサは、乗員の体の後側の動きを検出することができる。そのため、第1生体センサ及び第2生体センサからの検出信号を組合わせることにより、乗員の生体情報である呼吸状態又は心拍状態を精度良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の第1実施形態の側面図である。
図2】上記第1実施形態のシートバック部の正面図である。
図3】上記第1実施形態の第1生体センサの側断面図である。
図4図2のIV−IV線拡大断面図である。
図5】上記第1実施形態の検出回路を示すブロック図である。
図6】上記第1実施形態の検出回路における処理フローを示すフローチャートである。
図7】本発明の第2実施形態の検出回路における処理フローを示すフローチャートである。
図8】本発明の第3実施形態の第1生体センサの側断面図である。
図9図8のIX−IX線断面図である。
図10】本発明の第4実施形態のベルトガイドの側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<第1実施形態>
図1〜6は、本発明の第1実施形態を示し、第1実施形態は、本発明を自動車用のセパレートタイプの左側シートに適用した場合を示している。各図では、矢印によりシートを車両に搭載した際の各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
図1に示されるように、このシートは、乗員が腰を下ろすシートクッション部2と、乗員が背中を凭せ掛けるシートバック部1と、乗員の頭部を支える枕となるヘッドレスト部3とを備える。
シートには、3点式シートベルトが設けられており、シートクッション部2の後方左側にはラップベルト31の端部が結合され、シートバック部1の上方左側にはリトラクタ41がシートバック部1内に設けられている。リトラクタ41は、ショルダーベルト32を巻き取るように構成されている。
シートクッション部2の後方右側にはバックル(不図示)が固定され、このバックルに結合されるタングプレート(不図示)がラップベルト31とショルダーベルト32との間で、シートベルト30に対して移動自在に結合されている。従って、タングプレートをバックルに結合させると、図1に示すように、シートベルト30が乗員の体を拘束するようにされ、タングプレートをバックルから分離すると、ショルダーベルト32がリトラクタ41に巻き取られ、ラップベルト31とショルダーベルト32は、乗員から離れてシートバック部1の左側に待機状態とされる。
リトラクタ41の上方で、シートバック部1の肩口には、ベルトガイド42が設けられ、このベルトガイド42に形成されたスリットを通してショルダーベルト32の位置が案内されている。以上のシート及びシートベルトの構成は、公知である。
【0009】
図1に示されるように、ベルトガイド42に案内されてリトラクタ41に巻き取られるまでのショルダーベルト32の通る経路上には第1生体センサ50が設けられている。第1生体センサ50は、光学センサであり、図3に示すように、ショルダーベルト32の繊維の織目によってできる表面の凹凸を光学的に検知してショルダーベルト32の移動量を検出するように構成されている。このような光学センサ自体は、パーソナルコンピュータのマウスに採用されているものと同一であり、公知である。
第1生体センサ50は、ショルダーベルト32が貫通されるケーシング51の内壁に固定されて、ショルダーベルト32の表面に接するようにされている。
乗員の体がシートベルト30により拘束されている状態で、乗員の呼吸又は心拍による体の動きは、ショルダーベルト32の移動量となる。従って、第1生体センサ50によりショルダーベルト32の移動量を検出することにより、乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出することができる。
【0010】
図2、4に示されるように、シートバック部1の乗員着座側には、第2生体センサ60が設けられている。第2生体センサ60は、バックパッド10における着座乗員の背中の左右方向の中央部に対応する位置で、且つシートバック部1の上下方向における中央部にあって、上下に2個設けられている。しかも、第2生体センサ60は、シートバック部1における前側(乗員着座側)のバックパッド10とシート表皮20との間に配置されている。更に詳細には、図4に示されるように、第2生体センサ60は、バックパッド10の前側表面が少し(10mm程度)切り欠かれ、その結果出来たセンサ取付溝12の中に収納されている。第2生体センサ60は、フィルム状に形成された圧力センサであり、外力により変形されるフィルムの曲り度合により圧力を検出している。
第2生体センサ60の上には、バックパッド10よりも硬質に形成された硬質ウレタンパッド61が被せられている。第2生体センサ60は、乗員着座側に硬質ウレタンパッド61を備えるため、局部的な圧力を受けて変形してしまうことを回避している。この状態で、硬質ウレタンパッド61の表面は、バックパッド10の表面と面一となり、硬質ウレタンパッド61を含むバックパッド10の表面全体には、シート表皮20が被さられている。しかも、硬質ウレタンパッド61を含むバックパッド10の天板部の表面には、スラブウレタン22が被せられている。
図4に示されるように、バックパッド10の裏面(後面)は、硬質フェルト70によって全面が覆われている。硬質フェルト70は、不織布を熱プレスによって成形したものであり、バックパッド10を発泡成形する際に成形型内で、バックパッド10の裏面に接着させている。硬質フェルト70は、バックパッド10を成す発泡ウレタンに比べて高い剛性を備えている。
【0011】
バックパッド10の前側(乗員着座側)表面には、図2、4に示されるように、吊り溝11が形成されている。吊り溝11は、公知のものと全く同一であり、バックパッド10の上下方向に沿って2本と、その2本の吊り溝11間をつなぐように左右方向に沿って1本形成されている。この吊り溝11内には、図示を省略したが、インサートワイヤが設けられ、このインサートワイヤによってシート表皮20が吊り込まれてシート表皮20に所定のテンションが付与されるようにされている。このように吊り込まれたシート表皮20には、吊り溝11に沿って吊込線21が形成されている。
上記第2生体センサ60は、着座乗員の背中の左右方向の中央部に対応して設けられ、吊り溝11に対して離して配置されている。即ち、第2生体センサ60は、第2生体センサ60に対して着座乗員から押圧力が入る方向で吊り溝11と重ならない位置に配置されている。
乗員の体がシートバック部1に凭れかかっている状態で、乗員の呼吸又は心拍による体の動きは、第2生体センサ60により検出することができ、乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出することができる。
【0012】
図5は、乗員の生体情報である呼吸状態又は心拍状態を判定するための検出回路80を示している。検出回路80には、上述の第1生体センサ50と2個の第2生体センサ60とから検出信号が供給されている。
検出回路80は、これらの第1生体センサ50、第2生体センサ60からの信号に基づいて、図6に示すフローチャートのように、信号処理を行い、乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出している。
図6の検出信号処理ルーチンが起動されると、ステップS1において、第1生体センサ50と第2生体センサ60の両方から検出信号が出力されているか否か判定される。この場合、第2生体センサ60は、2個の第2生体センサ60の信号を比較して、検出感度の良い方が選択されている。
第1生体センサ50と第2生体センサ60の両方から検出信号が出力されていて、ステップS1が肯定判断されると、ステップS2では、両検出信号のうち出力の大きい方の検出信号が選択されて出力され、この検出信号に基づいて乗員の呼吸状態又は心拍状態が検出される。第1生体センサ50と第2生体センサ60の両方から検出信号が出力されるまでは、ステップS1は否定判断され、第1生体センサ50と第2生体センサ60の両方から検出信号が出力されるまで検出信号処理ルーチンは待機状態となる。
【0013】
以上の構成によれば、着座乗員の呼吸又は心拍による体の動きを、第1生体センサ50と第2生体センサ60によって検出し、両検出信号が出力されている状態で、両検出信号のうち出力の大きい方が選択されて最終的な検出信号とされる。第1生体センサ50は、乗員の体の前側に現れる動きをシートベルト30を介して検出し、第2生体センサ60は、乗員の体の後側(背中側)に現れる動きをシートバック部1で検出し、両センサ50、60が共に検出している状態を、正常に呼吸状態又は心拍状態を検出するに相応しい安定状態としている。その上で、両検出信号のうち出力の大きい方を選択しているため、着座乗員の呼吸状態又は心拍状態を精度良く検出することができる。
【0014】
シートベルト30の移動量に基づいて着座乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出するための第1生体センサ50をリトラクタ41と共にシートバック部1内に設けているため、第1生体センサ50は、生体情報の検出対象である乗員の体と互いに接近して配置され、しかも同じシート上に配置されるため、乗員の生体情報を精度良く検出することができる。
【0015】
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態が上述の第1実施形態に対して特徴とする点は、第1生体センサ50と第2生体センサ60の検出信号を受けて検出回路80において行われる検出信号処理の内容を変更した点にある。その他は両者同一であり、同一部分については再度の図示及び説明を省略する。
図7の検出信号処理ルーチンでは、このルーチンが起動されると、ステップS3において、第1生体センサ50と第2生体センサ60のいずれかから検出信号が出力されているか否か判定される。この場合、第2生体センサ60は、2個の第2生体センサ60の信号を比較して、検出感度の良い方が選択されている。
第1生体センサ50と第2生体センサ60のいずれかから検出信号が出力されていて、ステップS3が肯定判断されると、ステップS4では、出力されている検出信号が最終的な検出信号として出力され、この検出信号に基づいて乗員の呼吸状態又は心拍状態が検出される。
【0016】
第2実施形態によれば、乗員の体の前側に現れる動きをシートベルト30を介して検出する第1生体センサ50か、乗員の体の後側(背中側)に現れる動きをシートバック部1で検出する第2生体センサ60か、いずれかが検出信号を出力していれば、着座乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出可能としている。そのため、両センサ50、60のいずれかが検出信号を出力していれば、その検出信号を呼吸状態又は心拍状態を表す信号として出力している。
第2実施形態によれば、第1実施形態のように、第1生体センサ50と第2生体センサ60による検出信号が共に出力されるまで待つまでもなく、いずれか一方のセンサから検出信号が出力されれば、乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出することができるので、短時間に効率良く乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出することができる。
【0017】
<第3実施形態>
図8、9は、本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態が上述の第1実施形態に対して特徴とする点は、第1生体センサ50を変更した点にある。その他は両者同一であり、同一部分については同一符号を付して再度の図示及び説明を省略する。
図8、9において、第1生体センサ50Aは、フィルム状の感圧センサであり、第1実施形態におけるものと同一のケーシング51の内壁に固着されている。第1生体センサ50Aの表面には、ローラ55が圧接して配置されている。ローラ55は、第1生体センサ50Aに対向するケーシング51の内壁にも同様に圧接して配置されており、両ローラ55は、クリップ本体52からケーシング51の内壁に向けて突出して設けられた一対のブラケット54によって支持されている。従って、二つのローラ55は、ケーシング51の対向する内壁間に突っ張った状態で配置されている。
クリップ本体52の内壁には一対のクリップ片53が一体に固定されており、クリップ片53は、クリップ本体52を貫通しているショルダーベルト32を摺動自在に保持している。具体的には、クリップ片53は、クリップ本体52の前後の内壁から突出して形成された対向する接片から成り、これらの接片の間にショルダーベルト32が所定圧力で挟まれている。
クリップ本体52は、図9に示されるように枠状体により形成され、その枠状体が左端部(図9の下側)のヒンジ部を中心に開閉可能とされており、右端部(図9の上側)の係合部で切り離し可能に結合されている。従って、クリップ本体52である枠状体を開いた状態で、クリップ本体52内にショルダーベルト32を挿入し、一対のクリップ片53の間にショルダーベルト32を保持することができる。
【0018】
図8に示されるように、ケーシング51の上下端部で、第1生体センサ50Aの上下端部に対応する位置には、ショルダーベルト32を挟むように配置されたストッパ56がそれぞれ設けられている。各ストッパ56は、ケーシング51の左右いずれかの内壁からショルダーベルト32を挟むスリットを持って突出されている。従って、ショルダーベルト32は、各ストッパ56のスリットを通って移動し、移動中にショルダーベルト32と共に移動するクリップ本体52がストッパ56に当接すると、クリップ本体52のクリップ片53はショルダーベルト32に対してスリップして、ショルダーベルト32の移動量に関わらず、クリップ本体52は上下のストッパ56の間に位置している。
着座乗員の呼吸又は心拍による体の動きを受けてケーシング51内でショルダーベルト32が反復して方向を変えて移動するとき、クリップ本体52は上下のストッパ56の間で上下動することになり、この上下動によりローラ55が第1生体センサ50A上を移動して、第1生体センサ50Aは、着座乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出することができる。
【0019】
<第4実施形態>
図10は、本発明の第4実施形態を示す。第4実施形態が上述の第1実施形態に対して特徴とする点は、第1生体センサ50を変更した点にある。その他は両者同一であり、同一部分については同一符号を付して再度の図示及び説明を省略する。
図10に示すように、図1において説明したベルトガイド42内には、ショルダーベルト32が移動するのに伴って回転されるローラ57が設けられている。即ち、ローラ57は、その外周部がベルトガイド42から露出して配置され、外周部がショルダーベルト32に常時接触している。ローラ57がベルトガイド42から露出する部位は、ベルトガイド42内でショルダーベルト32を案内するガイド片42Aの上端付近とされている。
ローラ57の回転軸には回転センサ(不図示)が結合されており、ローラ57の回転量を検出可能としている。この回転センサが第1生体センサ(50)とされている。
第4実施形態によれば、着座乗員の呼吸又は心拍による体の動きを受けてショルダーベルト32が反復して移動するとき、ローラ57が回転され、その回転量を第1生体センサ(50)を成す回転センサが検出することにより着座乗員の呼吸状態又は心拍状態を検出することができる。
【0020】
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、
1.上記実施形態では、第2生体センサを圧力センサとしたが、他のタイプのセンサとしても良い。
2.上記実施形態では、シートベルトを3点式シートベルトとしたが、2点式シートベルトとしても良い。2点式シートベルトは、例えばショルダーベルト無しでラップベルトのみの方式とすることができ、その場合、リトラクタは、シートクッション部に設けられる。
3.上記実施形態では、本発明を自動車用のセパレートタイプのシートに適用したが、ベンチタイプのリヤシートに適用しても良い。また、飛行機用、船用、電車用等のシートに適用しても良い。
【符号の説明】
【0021】
1 シートバック部
2 シートクッション部
3 ヘッドレスト部
10 バックパッド
11 吊り溝
12 センサ取付溝
20 シート表皮
21 吊込線
22 スラブウレタン
30 シートベルト
31 ラップベルト
32 ショルダーベルト
41 リトラクタ
42 ベルトガイド
42A ガイド片
50、50A 第1生体センサ
51 ケーシング
52 クリップ本体
53 クリップ片
54 ブラケット
55 ローラ
56 ストッパ
57 ローラ
60 第2生体センサ
61 硬質ウレタンパッド
70 硬質フェルト
80 検出回路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10