(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施形態は、相互一定の間隔をおいて平行に配置される入力軸と出力軸に分けて配置される3つの遊星ギヤセット、3つの外接ギヤ、そして5つの摩擦要素を組み合わせて摩擦要素の作動条件および段間比が優れた前進8速および後進1速の変速段を実現することによって、全長を縮小して搭載性を向上させ、動力伝達性能の向上で燃費を低減することができる車両用自動変速機の遊星ギヤトレインの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一つの実施形態による車両用自動変速機の遊星ギヤトレインは、エンジンの動力の伝達を受ける入力軸と、
前記入力軸と平行に配置される出力軸と、
前記入力軸上に配置され、前記入力軸と直接連結されて常に入力要素として作動する第1リングギヤ、選択的に出力要素として作動する第1遊星キャリア、および選択的に出力要素および固定要素として作動する第1サンギヤを回転要素として保有する第1遊星ギヤセットと、
前記出力軸上に配置されており、前記第1遊星キャリアと外接ギヤを通じて連結される第2サンギヤ、前記第1サンギヤと選択的に外接ギヤを通じて連結される第2遊星キャリア、および出力要素として作動する第2リングギヤを回転要素として保有する第2遊星ギヤセットと、
前記出力軸上に配置されており、前記第1リングギヤおよび入力軸と選択的に外接ギヤを通じて連結される第3サンギヤ、前記第2リングギヤと直接連結されると同時に出力軸と直接連結される第3遊星キャリア、および前記第1サンギヤと選択的に外接ギヤを通じて連結されると同時に前記第2遊星キャリアと選択的に連結される第3リングギヤを回転要素として保有する第3遊星ギヤセットと、
前記外接ギヤを形成する3つのトランスファギヤと、
前記複数の回転要素を相互選択的に連結するか、前記回転要素を変速機ハウジングに選択的に連結する複数の摩擦要素と、を含むことができる。
【0005】
前記第1遊星ギヤセットは、ダブルピニオン遊星ギヤセットからなり、
前記第2、第3遊星ギヤセットは、シングルピニオン遊星ギヤセットからなり得る。
【0006】
前記3つのトランスファギヤは、
第1リングギヤおよび入力軸に選択的に連結される第1トランスファドライブギヤ、および第3サンギヤに連結される第1トランスファドリブンギヤからなる第1トランスファギヤと、
第1遊星キャリアに連結される第2トランスファドライブギヤ、および第2サンギヤに連結される第2トランスファドリブンギヤからなる第2トランスファギヤと、
第1サンギヤに選択的に連結される第3トランスファドライブギヤ、および第3リングギヤに連結される第3トランスファドリブンギヤからなる第3トランスファギヤと、
を含むことができる。
【0007】
前記複数の摩擦要素は、
第1リングギヤおよび入力軸と第1トランスファギヤの間に配置される第1クラッチと、
第2遊星キャリアと第3リングギヤの間に配置される第2クラッチと、
第1遊星キャリアと前記第1トランスファギヤの間に配置される第3クラッチと、
第1サンギヤと第3トランスファギヤの間に配置される第4クラッチと、
第1サンギヤと変速機ハウジングの間に配置される第1ブレーキと、
を含むことができる。
【0008】
前進1速変速段は、第1ブレーキと第1、第4クラッチが同時に作動して実現され、
前進2速変速段は、第1ブレーキと第3、第4クラッチが同時に作動して実現され、
前進3速変速段は、第1、第3、第4クラッチが同時に作動して実現され、
前進4速変速段は、第2、第3、第4クラッチが同時に作動して実現され、
前進5速変速段は、第1、第2、第4クラッチが同時に作動して実現され、
前進6速変速段は、第1、第2、第3クラッチが同時に作動して実現され、
前進7速変速段は、第1ブレーキと第1、第2クラッチが同時に作動して実現され、
前進8速変速段は、第1ブレーキと第2、第3クラッチが同時に作動して実現され、そして、
後進変速段は、第1ブレーキと第2、第4クラッチが同時に作動して実現され得る。
【0009】
本発明の他の実施形態による車両用自動変速機の遊星ギヤトレインは、エンジンの動力の伝達を受ける入力軸と、
前記入力軸と平行に配置される出力軸と、
前記入力軸上に配置され、前記入力軸と直接連結されて常に入力要素として作動する第1リングギヤ、第1遊星キャリア、および選択的に固定要素として作動する第1サンギヤを回転要素として保有する第1遊星ギヤセットと、
前記出力軸上に配置されており、前記第1遊星キャリアと連結される第2サンギヤ、前記第1サンギヤと選択的に連結される第2遊星キャリア、および第2リングギヤを回転要素として保有する第2遊星ギヤセットと、
前記出力軸上に配置されており、前記第1リングギヤおよび入力軸と選択的に連結される第3サンギヤ、前記第2リングギヤと直接連結されると同時に出力軸と直接連結される第3遊星キャリア、および前記第1サンギヤと選択的に連結されると同時に前記第2遊星キャリアと選択的に連結される第3リングギヤを回転要素として保有する第3遊星ギヤセットと、
第1リングギヤおよび入力軸と第3サンギヤを連結する第1トランスファギヤと、
第1遊星キャリアと第2サンギヤを連結する第2トランスファギヤと、
第1サンギヤと第3リングギヤを連結する第3トランスファギヤと、
前記複数の回転要素を相互選択的に連結するか、前記回転要素を変速機ハウジングに選択的に連結する複数の摩擦要素と、
を含むことができる。
【0010】
前記複数の摩擦要素は、
第1リングギヤおよび入力軸と第1トランスファギヤの間に配置される第1クラッチと、
第2遊星キャリアと第3リングギヤの間に配置される第2クラッチと、
第1遊星キャリアと前記第1トランスファギヤの間に配置される第3クラッチと、
第1サンギヤと第3トランスファギヤの間に配置される第4クラッチと、
第1サンギヤと変速機ハウジングの間に配置される第1ブレーキと、
を含むことができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施形態による遊星ギヤトレインは、3つの遊星ギヤセットを相互一定の間隔をおいて平行に配置される入力軸と出力軸に分けて配置することによって、全長が縮小されて搭載性が向上できる。
そして、遊星ギヤセット以外に3つの外接ギヤを適用することによって、自由なギヤ歯数の変更で車両別最適のギヤ比を設定することができ、要求性能条件に合うようにギヤ歯数の変更が可能で発進性能が向上できる。したがって、既存のトルクコンバーターを削除し発進クラッチの適用が可能である。
また、各変速段で3つの摩擦要素を作動させることによって、非作動摩擦要素を最少化してドラッグトルクを低減し、動力伝達効率を増大させて燃費を低減することができる。
そして、各摩擦要素の担当トルクを減らすことができるためコンパクトな設計が可能である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態を添付した図面により詳細に説明する。
但し、本発明の実施形態を明確に説明するために説明上不必要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一な図面符号を付与して説明した。
下記の説明で構成の名称を第1、第2などに区分したことはその構成の名称が同一でこれを区分するためであり、必ずしもその順序に限定されるのではない。
【0014】
図1は本発明の実施形態による遊星ギヤトレインの構成図である。
図1に示す通り、本発明の実施形態による遊星ギヤトレインは、第1、第2、第3遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3と、5つの摩擦要素B1、C1、C2、C3、C4と、3つのトランスファギヤTF1、TF2、TF3を含んでなる。
【0015】
前記第1遊星ギヤセットPG1は入力軸IS上に配置され、前記第2、第3遊星ギヤセットPG2、PG3は前記入力軸ISと一定の間隔をおいて平行に配置される出力軸OS上に配置される。
前記入力軸ISは入力部材であって、前記第1遊星ギヤセットPG1を支持しながらエンジンから伝達される回転動力を前記第1遊星ギヤセットPG1に伝達する。
前記出力軸OSは前記第2、第3遊星ギヤセットPG2、PG3を支持しながら第3遊星ギヤセットPG3の出力部材から伝達される回転動力を終減速装置(図示せず)および差動装置(図示せず)に伝達する。
これにより、前記入力軸ISから入力される回転動力は、前記第1、第2、第3遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3の相互補完作動によって前進8速および後進1速に変速されて出力軸OSを通じて出力される。
【0016】
前記第1遊星ギヤセットPG1はダブルピニオン遊星ギヤセットであって、第1サンギヤS1と、第1リングギヤR1と、前記第1サンギヤS1と前記第1リングギヤR1にそれぞれ噛み合う第1ピニオンP1を回転可能に支持する第1遊星キャリアPC1を回転要素として含む。
前記第2遊星ギヤセットPG2はシングルピニオン遊星ギヤセットであって、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、前記第2サンギヤS2と前記第2リングギヤR2にそれぞれ噛み合う第2ピニオンP2を回転可能に支持する第2遊星キャリアPC2を回転要素として含む。
前記第3遊星ギヤセットPG3はシングルピニオン遊星ギヤセットであって、第3サンギヤS3と、第3リングギヤR3と、前記第3サンギヤS3と前記第3リングギヤR3にそれぞれ噛み合う第3ピニオンP3を回転可能に支持する第3遊星キャリアPC3を含む。
【0017】
前記第1、第2、第3遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3において、第1リングギヤR1が入力軸ISに直接連結され、第2リングギヤR2が第3遊星キャリアPC3に直接連結され、前記第3遊星キャリアPC3が前記出力軸OSに直接連結される。また、前記第1、第2、第3遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3の複数の回転要素は、第1、2、3トランスファギヤTF1、TF2、TF3と、第1ブレーキB1および第1、第2、第3、第4クラッチC1、C2、C3、C4からなる摩擦要素によって相互組み合わせられる。
【0018】
前記第1、第2、第3トランスファギヤTF1、TF2、TF3はそれぞれ互いに外接する第1、第2、第3トランスファドライブギヤTF1a、TF2a、TF3aと第1、第2、第3トランスファドリブンギヤTF1b、TF2b、TF3bを含んでなる。
前記第1トランスファギヤTF1は、第1リングギヤR1と共に前記入力軸ISを第3サンギヤS3に連結する。
前記第2トランスファギヤTF2は、第1遊星キャリアPC1と第2サンギヤS2を連結する。
前記第3トランスファギヤTF3は、第1サンギヤS1と第3リングギヤR3を連結する。
これにより、前記第1、第2、第3トランスファギヤTF1、TF2、TF3によって連結される複数の回転要素は相互反対方向に回転する。前記第1、第2、第3トランスファギヤTF1、TF2、TF3のギヤ比は各変速段で要求する変速比によって設定される。
【0019】
そして、前記摩擦要素B1、C1、C2、C3、C4の連結関係を見てみると次の通りである。
前記第1ブレーキB1は、前記第1サンギヤS1と変速機ハウジングHの間に配置される。
前記第1クラッチC1は、前記第1リングギヤR1および入力軸ISと前記第1トランスファドライブギヤTF1aの間に配置される。
前記第2クラッチC2は、前記第2遊星キャリアPC2と前記第3トランスファドリブンギヤTF3bの間に配置される。
前記第3クラッチC3は、前記第1遊星キャリアPC1と前記第1トランスファドライブギヤTF1aの間に配置される。
前記第4クラッチC4は、前記第1サンギヤS1と第3トランスファドライブギヤTF3aの間に配置される。
前記で第1、第2、第3、第4クラッチC1、C2、C3、C4と第1ブレーキB1からなる各摩擦要素は、油圧によって摩擦結合される多板式油圧摩擦結合ユニットからなり得る。
【0020】
図2は本発明の実施形態による遊星ギヤトレインに適用される複数の摩擦要素の各変速段別作動表である。
図2に示す通り、本発明の実施形態による遊星ギヤトレインは各変速段で3つの摩擦要素が作動しながら変速が行われる。
【0021】
前進1速変速段1
STは、第1ブレーキB1と第1、第4クラッチC1、C4の同時作動によって達成される。
前進2速変速段2
NDは、第1ブレーキB1と第3、第4クラッチC3、C4の同時作動によって達成される。
前進3速変速段3
RDは、第1、第3、第4クラッチC1、C3、C4の同時作動によって達成される。
前進4速変速段4
THは、第2、第3、第4クラッチC2、C3、C4の同時作動によって達成される。
前進5速変速段5
THは、第1、第2、第4クラッチC1、C2、C4の同時作動によって達成される。
前進6速変速段6
THは、第1、第2、第3クラッチC1、C2、C3の同時作動によって達成される。
前進7速変速段7
THは、第1ブレーキB1と第1、第2クラッチC1、C2の同時作動によって達成される。
前進8速変速段8
THは、第1ブレーキB1と第2、第3クラッチC2、C3の同時作動によって達成される。
後進変速段Revは、第1ブレーキB1と第2、第4クラッチC2、C4の同時作動によって達成される。
【0022】
図3A乃至
図3Iは本発明の実施形態による遊星ギヤトレインの各変速段別変速線図であり、本発明の実施形態による遊星ギヤトレインの変速過程をレバー解釈法で示している。
【0023】
図3A乃至
図3Iに示す通り、第1遊星ギヤセットPG1の3つの縦線は左側から第1サンギヤS1、第1リングギヤR1、第1遊星キャリアPC1に設定され、第2遊星ギヤセットPG2の3つの縦線は左側から第2サンギヤS2、第2遊星キャリアPC2、第2リングギヤR2に設定され、第3遊星ギヤセットPG3の3つの縦線は左側から第3サンギヤS3、第3遊星キャリアPC3、第3リングギヤR3に設定される。
また、中央の横線は回転速度“0”を示し、上側の横線は回転速度“1.0”を示し、下側の横線は回転速度“−1.0”を示す。
前記で“−”はエンジンの回転方向と反対方向に回転することを意味する。複数の回転要素がアイドリングギヤ(Idling Gear)なしに第1、第2、第3トランスファギヤTF1、TF2、TF3を通じて外接で連結されるためである。
そして、前記で回転速度“1.0”は入力軸ISの回転速度と同一な回転速度を示す。
前記第1、第2、第3遊星ギヤセットPG1、PG2、PG3の縦線の間隔は各ギヤ比(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)によって設定される。
以下、
図2と
図3A乃至
図3Iを参照して本発明の実施形態による遊星ギヤトレインの各変速段別変速過程を説明する。
【0024】
[前進1速]
図2に示す通り、前進1速変速段1
STでは第1ブレーキB1と第1、第4クラッチC1、C4が作動する。
図3Aのように、入力軸ISの回転速度が第1リングギヤR1に入力されると同時に第1クラッチC1の作動で第1トランスファギヤTF1のギヤ比によって変換されて第3サンギヤS3に逆回転速度で入力される。
このような状態で第1ブレーキB1と第4クラッチC4の作動で第1サンギヤS1と第3リングギヤR3が固定要素として作動する。したがって、第3遊星ギヤセットPG3の複数の回転要素は第1変速線SP1を形成しながら出力要素である第3遊星キャリアPC3を通じてD1が出力される。
【0025】
[前進2速]
前進2速変速段2
NDでは前記前進1速変速段1
STの状態で作動した第1クラッチC1の作動が解除され、第3クラッチC3が作動する。
図3Bのように、入力軸ISの回転速度が第1リングギヤR1に入力されている状態で前記第1ブレーキB1と第4クラッチC4の作動で第1サンギヤS1と第3リングギヤR3が固定要素として作動する。
また、第1遊星キャリアPC1の回転速度が第3クラッチC3の作動で前記第1トランスファギヤTF1のギヤ比によって変換されて第3サンギヤS3に逆回転速度で入力される。
したがって、第3遊星ギヤセットPG3の複数の回転要素は第2変速線SP2を形成しながら出力要素である第3遊星キャリアPC3を通じてD2が出力される。
【0026】
[前進3速]
前進3速変速段3
RDでは前記前進2速変速段2
NDの状態で作動した第1ブレーキB1の作動が解除され、第1クラッチC1が作動する。
図3Cのように、入力軸ISの回転速度が第1リングギヤR1に入力されている状態で前記第1、第3クラッチC1、C3の作動で前記第1遊星ギヤセットPG1が直結の状態になる。
これにより、入力軸ISの回転速度が第1、第2トランスファギヤTF1、TF2のギヤ比によって変換されてそれぞれ第3サンギヤS3と第2サンギヤS2に逆回転速度で入力される。
そして、前記第4クラッチC4の作動で第1サンギヤS1の回転速度が第3トランスファギヤTF3のギヤ比によって変換されて第3リングギヤR3に逆回転速度で入力される。
したがって、第3遊星ギヤセットPG3の複数の回転要素は第3変速線SP3を形成し、出力要素である第3遊星キャリアPC3を通じてD3が出力される。
【0027】
[前進4速]
前進4速変速段4
THでは前記前進3速変速段3
RDの状態で作動した第1クラッチC1の作動が解除され、第2クラッチC2が作動する。
図3Dのように、入力軸ISの回転速度が第1リングギヤR1に入力されている状態で、第1遊星キャリアPC1の回転速度が第3クラッチC3の作動で第1トランスファギヤTF1のギヤ比によって変換されて第3サンギヤS3に逆回転速度で入力される。
そして、第1サンギヤS1の回転速度が第4クラッチC4の作動で第3トランスファギヤTF3のギヤ比によって変換されて第3リングギヤR3に逆回転速度で入力されると同時に第2クラッチC2の作動で第2遊星キャリアPC2に逆回転速度で入力される。
これにより、第3遊星ギヤセットPG3の複数の回転要素は第4変速線SP4を形成し出力要素である第3遊星キャリアPC3を通じてD4が出力される。
【0028】
[前進5速]
前進5速変速段5
THでは前記前進4速変速段4
THの状態で作動した第3クラッチC3の作動が解除され、第1クラッチC1が作動する。
図3Eのように、入力軸ISの回転速度が第1リングギヤR1に入力されると同時に第1クラッチC1の作動で第1トランスファギヤTF1のギヤ比によって変換されて第3サンギヤS3に逆回転速度で入力される。
そして、第1遊星キャリアPC1の回転速度が第2トランスファギヤTF2のギヤ比によって変換されて第2サンギヤS2に逆回転速度で入力され、第1サンギヤS1の回転速度が第4クラッチC4の作動によって第3トランスファギヤTF3のギヤ比によって変換されて第3リングギヤR3に逆回転速度で入力されると同時に第2クラッチC2の作動によって第2遊星キャリアPC2に逆回転速度で入力される。
これにより、第3遊星ギヤセットPG3の複数の回転要素は第5変速線SP5を形成しながら出力要素である第3遊星キャリアPC3を通じてD5が出力される。
【0029】
[前進6速]
前進6速変速段6
THでは前記前進5速変速段5
THの状態で作動した第4クラッチC4の作動が解除され、第3クラッチC3が作動する。
図3Fのように、入力軸ISの回転速度が第1リングギヤR1に入力されている状態で、前記第1、第3クラッチC1、C3の作動で前記第1遊星ギヤセットPG1が直結の状態になる。
これにより、入力軸ISの回転速度が第1、第2トランスファギヤTF1、TF2のギヤ比によって変換されてそれぞれ第3サンギヤS3と第2サンギヤS2に逆回転速度で入力される。
そして、前記第2クラッチC2の作動で第2遊星キャリアPC2と第3リングギヤR3が連結される。
したがって、第3遊星ギヤセットPG3の複数の回転要素は第6変速線SP6を形成し、出力要素である第3遊星キャリアPC3を通じてD6が出力される。
【0030】
[前進7速]
前進7速変速段7
THでは前記前進6速変速段6
THの状態で作動した第3クラッチC3の作動が解除され、第1ブレーキB1が作動する。
図3Gのように、入力軸ISの回転速度が第1リングギヤR1に入力されると同時に第1クラッチC1の作動で第1トランスファギヤTF1のギヤ比によって変換されて第3サンギヤS3に逆回転速度で入力される。
そして、第1ブレーキB1の作動で第1サンギヤS1が固定要素として作動し、第1遊星キャリアPC1の回転速度が第2トランスファギヤTF2のギヤ比によって変換されて第2サンギヤS2に逆回転速度で入力され、第2遊星キャリアPC2が第2クラッチC2の作動で第3リングギヤR3と連結される。
したがって、第3遊星ギヤセットPG3の複数の回転要素は第7変速線SP7を形成しながら出力要素である第3遊星キャリアPC3を通じてD7が出力される。
【0031】
[前進8速]
前進8速変速段8
THでは前記前進7速変速段7
THの状態で作動した第1クラッチC1の作動が解除され、第3クラッチC3が作動する。
図3Hのように、入力軸ISの回転速度が第1リングギヤR1に単独入力されている状態で前記第1ブレーキB1の作動で第1サンギヤS1が固定要素として作動する。
これにより、第1遊星キャリアPC1の回転速度が第3クラッチC3の作動で前記第1トランスファギヤTF1のギヤ比によって変換されて第3サンギヤS3に逆回転速度で入力されると同時に第2トランスファギヤTF2のギヤ比によって変換されて第2サンギヤS2に逆回転速度で入力される。
このような状態で第2遊星キャリアPC2が第2クラッチC2の作動で第3リングギヤR3と連結される。
したがって、第3遊星ギヤセットPG3の複数の回転要素は第8変速線SP8を形成しながら出力要素である第3遊星キャリアPC3を通じてD8が出力される。
【0032】
[後進]
後進変速段Revでは、
図2のように、第1ブレーキB1と第2、第4クラッチC2、C4が作動する。
図3Iのように、入力軸ISの回転速度が第1リングギヤR1に入力されている状態で第1ブレーキB1と第2、第4クラッチC2、C4の作動で第1サンギヤS1、第2遊星キャリアPC2、そして第3リングギヤR3が固定要素として作動する。
そして、第1遊星キャリアPC1の回転速度が第2トランスファギヤTF2のギヤ比によって変換されて第2サンギヤS2に逆回転速度で入力される。
したがって、第3遊星ギヤセットPG3の複数の回転要素は後進変速線RSを形成しながら出力要素である第3遊星キャリアPC3を通じてREVが出力される。
【0033】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の実施形態から当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって容易に変更されて均等であると認められる範囲のすべての変更を含む。