特許第6054265号(P6054265)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6054265
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】充電式ラジオ
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/16 20060101AFI20161219BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20161219BHJP
   H04R 3/12 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   H04B1/16 G
   H04R3/00 310
   H04R3/12 Z
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-152744(P2013-152744)
(22)【出願日】2013年7月23日
(65)【公開番号】特開2015-23543(P2015-23543A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2016年1月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000137292
【氏名又は名称】株式会社マキタ
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】太田 智之
(72)【発明者】
【氏名】柘植 和則
(72)【発明者】
【氏名】小浦 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】鵜飼 智大
(72)【発明者】
【氏名】小倉 靖史
(72)【発明者】
【氏名】鵜飼 太輔
【審査官】 佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−012984(JP,A)
【文献】 特開2005−310287(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3116881(JP,U)
【文献】 特開2013−017210(JP,A)
【文献】 特開2007−248918(JP,A)
【文献】 特開2010−252354(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/16
H04R 3/00
H04R 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動工具用バッテリが電源として装着される充電式ラジオであって、
充電式ラジオとは別個の外部機器と無線通信を行う無線通信部が設けられており、
前記無線通信部は、前記外部機器に対して音声データを転送可能に構成されており、
前記音声データが格納されるデータ格納部を備え、
前記外部機器には、充電式ラジオとは別個の充電式ラジオが含まれ、
一の充電式ラジオの前記データ格納部に格納された前記音声データを、前記無線通信部を介して他の充電式ラジオで利用可能にされている、ことを特徴とする充電式ラジオ。
【請求項2】
電動工具用バッテリが電源として装着される充電式ラジオであって、
充電式ラジオとは別個の外部機器と無線通信を行う無線通信部が設けられており、
前記外部機器には、当該充電式ラジオとは別個の充電式ラジオが含まれ、
一の充電式ラジオと他の充電式ラジオとの前記無線通信部同士で無線通信可能にされている、ことを特徴とする充電式ラジオ。
【請求項3】
電動工具用バッテリが電源として装着される充電式ラジオであって、
充電式ラジオとは別個の外部機器と無線通信を行う無線通信部が設けられており、
前記外部機器には、当該充電式ラジオとは別個の充電式ラジオが含まれ、
一の充電式ラジオのマイク部により入力された音声が、前記無線通信部を介して他の充電式ラジオのスピーカ部から出力される、ことを特徴とする充電式ラジオ。
【請求項4】
電動工具用バッテリが電源として装着される充電式ラジオであって、
充電式ラジオとは別個の外部機器と無線通信を行う無線通信部が設けられており、
電源として装着された電動工具用バッテリのバッテリ残容量を検出するバッテリ残容量検出部を備え、
前記バッテリ残容量検出部により検出されたバッテリ残容量が所定のバッテリ残容量よりも少なくなった場合に、前記無線通信部を介して該バッテリ残容量に関する信号を前記外部機器に送信する、ことを特徴とする充電式ラジオ。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれかに記載の充電式ラジオであって、
前記無線通信部を介して前記外部機器と無線通信を行うことにより、該外部機器に関する音声入出力を当該充電式ラジオを通して行えるようにされている、ことを特徴とする無線通信機器
【請求項6】
請求項1から請求項のいずれかに記載の充電式ラジオであって
前記外部機器には、前記無線通信部を介して当該充電式ラジオに関しての操作入力を行う操作入力機器が含まれている、ことを特徴とする無線通信機器
【請求項7】
請求項6に記載の充電式ラジオであって、
前記操作入力機器としての機能は、外部で提供されるアプリをインストールすることにより他の機能を有する外部機器に設備されてなす、ことを特徴とする充電式ラジオ。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の充電式ラジオであって、
マイク部からの入力に応じてスピーカ部への出力を制御処理する制御処理部を備え、
前記制御処理部は、マイク部から入力された音声周波数とは逆位相の音声周波数の音声を生成してスピーカ部により出力させる、ことを特徴とする充電式ラジオ。
【請求項9】
請求項1から請求項8のいずれかに記載の充電式ラジオであって、
前記無線通信部を介する前記外部機器との無線通信が途絶えた場合には、該無線通信が途絶えたことに関しての報知がなされる、ことを特徴とする充電式ラジオ。
【請求項10】
電動工具用バッテリが電源として装着される音声出力機器であって、
当該音声出力機器の本体には、電動工具用バッテリを着脱可能に装着するための装着部と、
音声を当該音声出力機器から出力可能とする出力部と、
当該音声出力機器に関する操作入力を可能とする操作部と、
前記出力部に接続され、音声出力信号を該出力部に送る制御部と、
当該音声出力機器とは別個の外部機器と無線通信を行う無線通信部とを備え、
更に、電源として装着された電動工具用バッテリのバッテリ残容量を検出するバッテリ残容量検出部を備え、
前記バッテリ残容量検出部により検出されたバッテリ残容量が所定のバッテリ残容量よりも少なくなった場合に、前記無線通信部を介して該バッテリ残容量に関する信号を前記外部機器に送信する、ことを特徴とする音声出力機器。
【請求項11】
電動工具用バッテリが電源として装着される音声出力機器であって、
当該音声出力機器の本体には、電動工具用バッテリを着脱可能に装着するための装着部と、
音声を当該音声出力機器から出力可能とする出力部と、
当該音声出力機器に関する操作入力を可能とする操作部と、
前記出力部に接続され、音声出力信号を該出力部に送る制御部と、
当該音声出力機器とは別個の外部機器と無線通信を行う無線通信部とを備え、
当該音声出力機器と前記外部機器との距離が閾値以上になったとき、前記制御部により報知信号を出力する、ことを特徴とする音声出力機器
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動工具用バッテリが電源として装着される充電式ラジオに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記の特許文献1に参照される充電式ラジオが知られている。このような充電式ラジオは、電源として電動工具用バッテリが装着される。このようにラジオが構成されていると、汎用される電動工具用バッテリを利用してラジオを楽しむことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−70504
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで昨今では、携帯電話や携帯音楽プレーヤ等の携帯可能な電気機器が普及している。このため、上記した充電式ラジオにあっても、このような携帯可能な電気機器となる外部機器との連携性を高めるようにしておきたい。このように外部機器との連携性が高められた充電式ラジオは、付加価値が高められたラジオとすることができる。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、電動工具用バッテリが電源として装着される充電式ラジオにおいて、外部機器との連携性が高められることにより充電式ラジオとしての付加価値をより高めて、充電式ラジオとしての利便性を含む興趣を高めようとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するにあたって、本発明に係る充電式ラジオは次の手段をとる。
すなわち、本発明の第1の発明に係る充電式ラジオは、電動工具用バッテリが電源として装着される充電式ラジオであって、充電式ラジオとは別個の外部機器と無線通信を行う無線通信部が設けられている、ことを特徴とする。この第1の発明に係る充電式ラジオによれば、充電式ラジオとは別個の外部機器と無線通信を行う無線通信部が設けられているので、外部機器との連携性が高められた充電式ラジオとなる。これによって、充電式ラジオとしての付加価値が高められ、利便性を含む充電式ラジオとしての興趣を高めることができる。
また、第2の発明に係る充電式ラジオは、前記第1の発明に係る充電式ラジオにおいて、前記無線通信部を介して前記外部機器と無線通信を行うことにより、該外部機器に関する音声入出力を該充電式ラジオを通して行えるようにされている、ことを特徴とする。この第2の発明に係る充電式ラジオによれば、無線通信部を介して外部機器と無線通信を行うことにより、外部機器に関する音声入出力を充電式ラジオを通して行えるようにされているので、外部機器に関する音声入出力をハンズフリーで行えるようになる。これによって、作業をしながらでもハンズフリーで外部機器に関する音声入出力を行うことができて、充電式ラジオ使用者にとって便利となる。なお、前記外部機器としては、スマートフォン等の通話可能な電話が挙げられる。
【0007】
また、第3の発明に係る充電式ラジオは、前記第1または前記第2の発明に係る充電式ラジオにおいて、前記外部機器には、前記無線通信部を介して充電式ラジオに関しての操作入力を行う操作入力機器が含まれている、ことを特徴とする。この第3の発明に係る充電式ラジオによれば、外部機器として操作入力機器が用いられると、無線通信部を介して充電式ラジオに関しての操作入力を行うことができる。これによって、充電式ラジオから離れていても充電式ラジオを操作することができ、充電式ラジオ使用者にとって便利となる。
また、第4の発明に係る充電式ラジオは、前記第3の発明に係る充電式ラジオにおいて、前記操作入力機器として機能は、外部で提供されるアプリをインストールすることにより他の機能を有する外部機器に設備される、ことを特徴とする。なお、この外部機器が有する他の機能としては、例えば、携帯電話としての機能、電子手帳としての機能、計算機としての機能、パソコンとして機能等、操作入力専用の外部機器ではないことの意味で用いている。この第4の発明に係る充電式ラジオによれば、操作入力機器として機能は、他の機能を有する外部機器に設備されるので、他の機能を有した外部機器を簡単に操作入力機器として利用することができる。これによって、別の用途目的で所有していた外部機器によって充電式ラジオを操作入力することができて、充電式ラジオ使用者にとって便利となる。
【0008】
また、第5の発明に係る充電式ラジオは、前記第1から前記第4のいずれかの発明に係る充電式ラジオにおいて、前記無線通信部は、前記外部機器に対して音声データを転送可能に構成されている、ことを特徴とする。なお、この発明に係る音声データとは、単純な音声に関するデータのみならず、音声ファイルをなすような適宜のデータ情報(データ作成日時情報、データ所有者情報、その他のデータ関与情報)を含むものとなっている。この第5の発明に係る充電式ラジオによれば、外部機器に対して充電式ラジオの音声データが転送されることとなる。これによって、充電式ラジオ使用者は、充電式ラジオにて楽しめるラジオ放送や音楽等を、外部機器を用いることによって楽しむことができる。
また、第6の発明に係る充電式ラジオは、前記第5の発明に係る充電式ラジオにおいて、前記音声データが格納されるデータ格納部を備え、前記外部機器には、充電式ラジオとは別個の充電式ラジオが含まれ、一の充電式ラジオの前記データ格納部に格納された前記音声データを、前記無線通信部を介して他の充電式ラジオで利用可能にされている、ことを特徴とする。この第6の発明に係る充電式ラジオによれば、一の充電式ラジオにより楽しむ音声データを、他の充電式ラジオでも利用することができる。これによって、充電式ラジオ一台で楽しめるラジオ放送や音楽等を複数台の充電式ラジオでも楽しめることができ、充電式ラジオ使用者にとって便利となる。
【0009】
また、第7の発明に係る充電式ラジオは、前記第1から前記第6のいずれかの発明に係る充電式ラジオにおいて、一の充電式ラジオと他の充電式ラジオとの前記無線通信部同士で無線通信可能にされている、ことを特徴とする。この第7の発明に係る充電式ラジオによれば、無線通信部を介して一の充電式ラジオに入力された音声データを他の充電式ラジオでも出力して利用することができる。これによって、充電式ラジオ一台による出力を複数台の充電式ラジオでも出力させることができ、出力される音声が聞こえる範囲を拡げることができる。
また、第8の発明に係る充電式ラジオは、前記第1から前記第7のいずれかの発明に係る充電式ラジオにおいて、一の充電式ラジオのマイク部により入力された音声が、前記無線通信部を介して他の充電式ラジオのスピーカ部から出力される、ことを特徴とする。この第8の発明に係る充電式ラジオによれば、一の充電式ラジオのマイク部により入力された音声は、無線通信部を介して他の充電式ラジオのスピーカ部により出力されるので、複数の充電式ラジオを使用する充電式ラジオ使用者にとっては、これらの充電式ラジオを拡声器のように利用することができ、充電式ラジオ使用者にとって便利となる。
また、第9の発明に係る充電式ラジオは、前記第1から前記第8のいずれかの発明に係る充電式ラジオにおいて、マイク部からの入力に応じてスピーカ部への出力を制御処理する制御処理部を備え、前記制御処理部は、マイク部から入力された音声周波数とは逆位相の音声周波数の音声を生成してスピーカ部により出力させる、ことを特徴とする。この第9の発明に係る充電式ラジオによれば、充電式ラジオから出力される音声により外部音の音量を小さくすることができる。これによって、作業現場にて生じている騒音となるような煩い外部音の音量を小さくすることができて、作業現場においての会話を聞取り易くしたり、近隣への騒音低減を図ることができたりして、作業現場環境を良好にすることができる。また、このような外部音の音量を小さくするような機能を、ノイズをキャンセルするノイズキャンセラのように機能させることもできる。このように機能させた場合には、充電式ラジオから出力される音(ラジオ、音楽、通話音声等)を、聞取り易くすることができる。
【0010】
また、第10の発明に係る充電式ラジオは、前記第1から前記第9のいずれかの発明に係る充電式ラジオにおいて、電源として装着された電動工具用バッテリのバッテリ残容量を検出するバッテリ残容量検出部を備え、前記バッテリ残容量検出部により検出されたバッテリ残容量が所定のバッテリ残容量よりも少なくなった場合に、前記無線通信部を介して該バッテリ残容量に関する信号を前記外部機器に送信する、ことを特徴とする。この第10の発明に係る充電式ラジオによれば、充電式ラジオ使用者は、電源として装着された電動工具用バッテリのバッテリ残容量が少なくなったことを、外部機器によって知ることができる。これによって、充電式ラジオ使用者は、充電式ラジオと電源となる電動工具用バッテリの交換時期を簡単に知ることができる。なお、この外部機器が、充電式ラジオ使用者が常に携帯する携帯式外部機器である場合には、充電式ラジオ使用者はより早く簡単に電動工具用バッテリの交換時期を知ることができる。
また、第11の発明に係る充電式ラジオは、前記第1から前記第10のいずれかの発明に係る充電式ラジオにおいて、前記無線通信部を介する前記外部機器との無線通信が途絶えた場合には、該無線通信が途絶えたことに関しての報知がなされる、ことを特徴とする。この第11の発明に係る充電式ラジオによれば、制御処理部により無線通信部の無線通信が途絶えたことに関しての報知により、この外部機器と充電式ラジオとの間の隔たり(距離)が所定以上のものになったことを充電式ラジオ使用者は知ることができる。これによって、例えば充電式ラジオが盗難被害に遭いそうな場合であっても、この充電式ラジオが持っていかれることを充電式ラジオ使用者は知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】充電式ラジオの概略構成を示すブロック図である。
図2】充電式ラジオの使用例の一つを模式的に示す第1使用例模式図である。
図3】充電式ラジオの使用例の一つを模式的に示す第2使用例模式図である。
図4】充電式ラジオの使用例の一つを模式的に示す第3使用例模式図である。
図5】充電式ラジオの使用例の一つを模式的に示す第4使用例模式図である。
図6】充電式ラジオの使用例の一つを模式的に示す第5使用例模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る充電式ラジオを実施するための形態について説明する。図1のブロック図は、実施するための形態となる充電式ラジオ10の概略構成を示している。この充電式ラジオ10は、電源として電動工具用バッテリ80が装着される充電式ラジオである。この充電式ラジオ10には、電動工具用バッテリ80を装着させるためのバッテリ装着部が設けられている。このバッテリ装着部は、電動工具用バッテリ80がスライド装着させることができるように設けられている。この電動工具用バッテリ80としては、充電式の電動工具の電源となる着脱可能なバッテリである。
この電動工具用バッテリ80は、電動工具の工具本体に対してスライドさせて装着させたり取り外したりするものとなっている。工具本体に装着された電動工具用バッテリ80は、電動工具の電源として使用される。電源として使用された電動工具用バッテリ80は、充電された電力を消費し、充電された電力量が所定の電力量より少なくなると、電動工具用バッテリ80は工具本体から取り外されて充電器にて充電されるものとなっている。充電された電動工具用バッテリ80は、再び電動工具の電源として工具本体に装着されて電動工具の電源として使用される。つまり、電動工具用バッテリ80は、充電された電力を給電することにより駆動モータを回転駆動させて利用する電動工具用の充電式バッテリとなっている。なお、この電動工具としては、ドライバ、レンチ、ドリル、レシプロソー、チェーンソー、バンドソー、ジグソー、マルノコ、グラインダ、タッカ等の電力駆動の電動工具が挙げられる。この電動工具用バッテリ80としては、例えば2012年4月発行マキタ総合カタログにおける『BL1430』の製品等が挙げられる。
このため、電動工具用バッテリ80が電源となる充電式ラジオ10にも、工具本体と同様、スライドさせて装着させたりスライドさせて取り外したりするバッテリ装着部が設けられている。つまり、この充電式ラジオ10のバッテリ装着部も、スライドさせて装着させたり取り外したりするスライド装着方式の構成が設けられている。
【0013】
この充電式ラジオ10は、図1に示すように、充電式ラジオ本体15に対して電源として使用される電動工具用バッテリ80が装着されて構成される。この充電式ラジオ本体15は、図1のブロック図に示すように、概略、制御部20に対して、入力部16と出力部17と無線通信部70とが接続されている。
制御部20は、概略、制御処理部21と、データ格納部23と、ラジオ部25と、残容量検出部27とを備える。制御処理部21は、充電式ラジオ10における各種の制御処理を行うマイコンとして構成される。具体的には、制御処理部21は、一般的なマイコンと同様に、CPU(central processing unit)と、ROM(read only memory)と、RAM(random access memory)とを有して構成される。
データ格納部23には、音楽や映像等の大容量データファイルが格納される記憶装置として構成される。具体的には、データ格納部23は、例えばフラッシュメモリ(不揮発性の半導体メモリ)やハードディスクドライブ(磁気ディスクドライブ)等にて構成される。このデータ格納部23には、音楽や映像等の大容量データファイルを格納(記憶)しておくことができる。
ラジオ部25は、この充電式ラジオ10がラジオとして機能するためのラジオ構成部品にて構成される。なお、このラジオ構成部品については、広く利用される構成部品であるため、詳細な説明については省略する。
残容量検出部27は、上記したバッテリ装着部に装着された電動工具用バッテリ80の残りの充電量を検出するように構成される。ちなみに、残容量検出部27は、上記した制御部20の一部に含まれるものである。この残容量検出部27は、バッテリ装着部に装着されて送られる電動工具用バッテリ80の検出信号が所定の範囲の検出信号であると判断した場合に、電動工具用バッテリ80の残りの充電量が少ないと判断して後に説明する制御処理を行うようになっている。
【0014】
上記した制御部20には、この充電式ラジオ10に操作入力がされる入力部16が接続されている。入力部16は、概略、操作部30と、マイク部40とを備える。操作部30は、充電式ラジオ10としての適宜の操作を入力する入力スイッチや入力ダイアル等を備える。具体的には、操作部30としては、充電式ラジオ10のメイン電源をオンオフをするメインスイッチ、AM放送およびFM放送の周波数帯域の切替えをする切替スイッチ、周波数を選択する周波数選択ダイアル、音量を調節する音量調節ダイアル、予めセッティングされた周波数に瞬時にアクセスするプリセットスイッチ等が挙げられる。操作入力された操作部30は、上記した制御部20に向けて操作入力にしたがった操作信号を送る。マイク部40は、この充電式ラジオ10外部から音声入力するためのマイク機器を備える。なお、マイク機器としては、広く利用されるコンデンサ型やムービング・コイル型の適宜のマイクロフォンにて構成される。これら操作部30とマイク部40とを含む入力部16からは、制御部20に向けて操作入力および音声入力がされる。音声入力されたマイク部40は、上記した制御部20に向けて音声入力にしたがった音声信号を送る。なお、上記した制御処理部21は、マイク部40からの入力に応じてスピーカ部53への出力を制御処理するように構成される。例えば、制御処理部21は、マイク部40から入力された音声周波数とは逆位相の音声周波数の音声を生成してスピーカ部53により出力させることが可能になっている。
また、上記した制御部20には、この充電式ラジオ10から音声出力および表示出力がされる出力部17が接続されている。出力部17は、概略、音声出力部50と、表示出力部60とを備える。音声出力部50は、制御部20から送られる音声出力信号に基づいて音声出力をする。具体的には、音声出力部50は、概略、アンプ部51と、スピーカ部53とを備える。アンプ部51は、制御部20から送られる音声出力信号を増幅する。スピーカ部53は、アンプ部51により増幅した信号を振動させて音声出力する。表示出力部60は、外部表示出力可能な表示出力器61を備える。この表示出力器61は、例えば液晶ディスプレイや7セグメントディスプレイ等にて構成される。この表示出力器61は、充電式ラジオ使用者に対して、現在選択されている周波数や操作番号等を視認可能に表示出力する。
【0015】
また、上記した制御部20には、無線通信部70が接続されている。この無線通信部70は、この充電式ラジオ10とは別個の外部機器と無線通信を行う。なお、この外部機器としては、充電式ラジオ10とは別個に設けられる外部の電気機器であれば、これら全てを含むものとなっている。特に言えば、外部機器としては、昨今においてよく利用されるスマートフォンやタブレットや携帯ゲーム機のような携帯可能な電気機器を含むものとなっている。また、この外部機器としては、ヘッドフォンマイクをはじめとする入力や出力に関する電気機器を含むものとなっている。また、この外部機器としては、インターネットに接続可能とするルータを含むものとなっており、さらに言えば外部のパーソナルコンピュータやストレージに対してアクセス可能とする機器を含むものとなっている。
ただ、上記した電気機器のうち携帯可能な電気機器にあっては、一般に低消費電力の近距離無線通信が可能な電子部品が内蔵されていることが多い。このため、この無線通信部70は、このような低消費電力の近距離無線通信に対応した電子部品が内蔵されて構成される。この低消費電力の近距離無線通信としては、例えば「Bluetooth(登録商標)」や「ZigBee(登録商標)」等の近距離無線通信規格を利用した電子部品が挙げられる。このため、この無線通信部70としては、少なくとも近距離無線通信規格を利用した部品を内蔵して構成される。また、この無線通信部70の無線通信が途絶えた場合には、制御処理部21に該無線通信が途絶えた処理を行うようになっている。
このように充電式ラジオ10が構成されていると、無線通信部70により外部機器との連携性が高められた充電式ラジオとなる。これによって、充電式ラジオ10としての付加価値が高められ、利便性を含む充電式ラジオとしての興趣を高めることができる。
なお、この無線通信部70の構成としては、外部機器と接続するための接続コードを不要にして、無線通信により双方向あるいは一方向で情報の伝達が可能となる手段の全てを含むものとなっている。すなわち、この無線通信部70の構成としては、上記した「Bluetooth」や「ZigBee」等の近距離無線通信規格を利用した電子部品による構成をはじめとして、広く利用される無線LAN(Local Area Network)や赤外線通信等の規格を利用した電子部品による構成を含むものとなっている。このように構成される無線通信部70は、次に説明する外部機器に対して音声データを転送可能に構成されている。
【0016】
[第1使用例]
次に、上記したように構成される充電式ラジオ10の第1使用例について図2を参照しながら説明する。すなわち、図2の模式図は、充電式ラジオ10の第1使用例を模式的に示している。この図2で示す第1使用例では、スマートフォン91が充電式ラジオ10と無線通信している。すなわち、このスマートフォン91は、本発明に係る外部機器に相当する。このスマートフォン91は、上記した無線通信部70にアクセス可能な「Bluetooth(登録商標)」や「ZigBee(登録商標)」等の無線通信機能を有して構成される。このスマートフォン91は、通常のスマートフォン機能を有しており、上記した無線通信機能のほか電話機能やインターネットブラウジング機能等も有する。この充電式ラジオ10は、無線通信部70を介してスマートフォン91の無線通信機能にアクセスすることにより、スマートフォン91に関する音声入出力を充電式ラジオ10を通して行えるようにされている。これによって、充電式ラジオ使用者Pは、充電式ラジオ10に向いて会話することによりスマートフォン91を手で持つこと無くスマートフォン91による通話が可能となる。つまり、充電式ラジオ使用者Pは、スマートフォン91のハンズフリー通話が可能となっている。なお、充電式ラジオ10と無線通信させるスマートフォン91は、この充電式ラジオ10と無線通信可能な距離周辺に置かれておればよいが、この充電式ラジオ使用者Pの服のポケットに入れておかれる等の充電式ラジオ使用者Pに携帯されているものであってもよい。また、充電式ラジオ10にスマートフォン91を収容するためのスマートフォン収容ポケットが設けられていてもよく、このようなスマートフォン収容ポケットにスマートフォン91を収めておいた場合には、充電式ラジオ10との無線通信の確実性を高めておくことができる。なお、このスマートフォン91についてを、充電式ラジオ10と有線で接続されるようにしてもよい。
【0017】
[第2使用例]
次に、上記したように構成される充電式ラジオ10の第2使用例について図3を参照しながら説明する。すなわち、図3の模式図は、充電式ラジオ10の第2使用例を模式的に示している。なお、この図3で示す第2使用例では、スマートフォン91が本発明に係る外部機器としての操作入力機器に相当する。このスマートフォン91は、上記した充電式ラジオ10に関しての操作入力が可能に機能する。この操作入力の機能としては、この充電式ラジオ10を操作するための機能と、このスマートフォン91の機能を充電式ラジオ10で出入力させる機能との双方を含む。また、このスマートフォン91による操作入力の機能は、インターネットで提供されるアプリをインストールすることによりスマートフォン91に設備される。つまり、スマートフォン91は、インストールされたアプリが機能することにより、充電式ラジオ10の制御部20に対しての操作入力が可能となる。
この充電式ラジオ10によれば、充電式ラジオ10から離れていても、無線通信部70を介して充電式ラジオ10に関しての操作入力をスマートフォン91によって行うことができて充電式ラジオ使用者にとって便利となる。また、この充電式ラジオ10によれば、充電式ラジオ10に対して操作入力するための機能は、携帯電話としての機能を有するスマートフォン91に設備されるので、携帯電話としての別の機能を有するスマートフォン91を簡単に充電式ラジオ10の操作入力機器として利用することができる。なお、このスマートフォン91は、通常、インターネットに繋がっているので、アプリをインストールすることも容易に行えるので便利である。なお、このスマートフォン91は、携帯可能な外部機器の一例であり、タブレットや携帯音楽プレーヤ等の携帯可能な外部機器にて構成されるものであってもよい。
【0018】
また、このようなスマートフォン91と充電式ラジオ10との間では、音声データを送受されるように構成されるものとなっている。例えば、充電式ラジオ10は、スマートフォン91などに記憶される大容量の音楽データ等のデータにアクセスすることができるほか、スマートフォン91も充電式ラジオ10などに記憶される大容量の音楽データ等にアクセスすることができるようになっている。なお、この充電式ラジオ10の音楽データ等のデータのアクセスにあっては、音楽データをストリーミング再生する場合や、上記した制御部20のデータ格納部23に格納保存して再生する場合の双方が含まれる。また、制御部20にあっては、ストリーミング再生等のデータのアクセス中の場合でも適宜の制御処理を施すことが可能となっている。例えば、ストリーミング再生途中で適宜の操作を行って制御処理を加えたり或いは変更したり、ストリーミング再生自体をフォアグラウンド処理やバックグランド処理のいずれかに切り替えたりすることができるようになっている。なお、この音声データには、単純な音声に関するデータのみならず、音声ファイルをなすようなデータ作成日時情報、データ所有者情報、その他のデータ関与情報等の適宜のデータ情報が含まれれる。
また、この充電式ラジオ10によれば、充電式ラジオ使用者は、電源として装着された電動工具用バッテリ80のバッテリ残容量が少なくなったことを、このスマートフォン91により報知させることができるようになっている。これによって、充電式ラジオ使用者は、充電式ラジオ10と電源となる電動工具用バッテリ80の交換時期を簡単に知ることができる。なお、充電式ラジオ使用者は、スマートフォン91を常に携帯しておくことができるので、より早くより簡単に充電式ラジオ使用者は電動工具用バッテリ80の交換時期を知ることができる。また、この充電式ラジオ10によれば、制御部20により無線通信部70の無線通信が途絶えたことに関しての報知を出力制御することができる。例えば、充電式ラジオ10とスマートフォン91との間の隔たり(距離)が所定以上のものになって充電式ラジオ10とスマートフォン91との間の無線通信が途絶えた場合には、充電式ラジオ10やスマートフォン91の一方もしくは両方が報知出力することにより、充電式ラジオ使用者に知らせるようになっている。なお、このような報知出力には、音出力、表示出力、バイブレーション出力等が含まれる。これによって、例えば充電式ラジオ10が盗難被害に遭いそうな場合であっても、充電式ラジオ10やスマートフォン91の報知出力によって、充電式ラジオ10が持っていかれることを充電式ラジオ使用者は知らせることができる。
【0019】
[第3使用例]
次に、上記したように構成される充電式ラジオ10の第3使用例について図4を参照しながら説明する。すなわち、図4の模式図は、充電式ラジオ10の第3使用例を模式的に示している。図4で示す第3使用例では、充電式ラジオ10がヘッドフォンマイク95と無線通信している。このヘッドフォンマイク95は、本発明に係る外部機器としてのハンズフリー機器に相当する。このヘッドフォンマイク95は、上記した無線通信部70にアクセス可能な「Bluetooth(登録商標)」や「ZigBee(登録商標)」等の無線通信機能を有して構成される。このヘッドフォンマイク95は、広く利用されるヘッドフォンマイクであり、通常のヘッドフォン96にマイク97が取り付けられる。つまり、このヘッドフォンマイク95は、上記した無線通信機能を利用して、充電式ラジオ10の無線通信部70にアクセスして、この充電式ラジオ10に音声の入出力が可能となっている。これによって、充電式ラジオ使用者は、ヘッドフォンマイク95を着用することによって充電式ラジオ10からラジオ放送等をハンズフリーで聴くことができる。つまり、充電式ラジオ使用者は、ラジオ放送等を楽しみながら作業をすることができる。また、この充電式ラジオ10の無線通信部70に無線LANが設けられている場合には、インターネットを介してハンズフリーで通話を行うことができる。また、上記した充電式ラジオ10にあっては、携帯電話やスマートフォン等が無線有線を問わずに接続されている場合であっても、充電式ラジオ使用者は、ハンズフリーで通話を行うことができる。つまり、この充電式ラジオ10によれば、ヘッドフォンマイク(ハンズフリー機器)95により無線通信部70を介して充電式ラジオ10に対して、両手をフリー(自由)にさせながら音声入出力することができる。これによって、充電式ラジオ10を利用するにあたって充電式ラジオ使用者にとって便利となる。なお、このように構成されるハンズフリー機器としては、上記したヘッドフォンマイク95の構成に限定されることなく、充電式ラジオ10に対して音声の入出力のいずれかが可能な外部機器であってもよい。
【0020】
[第4使用例]
次に、上記したように構成される充電式ラジオ10の第4使用例について図5を参照しながら説明する。すなわち、図5の模式図は、充電式ラジオ10の第4使用例を模式的に示している。図5で示す第4使用例では、充電式ラジオ10A,10B同士が無線通信可能となっている。つまり、充電式ラジオ10A(10)に対しての外部機器が、別個の充電式ラジオ10B(10)により構成される例である。この場合、一の充電式ラジオ10Aのデータ格納部23に格納された音声データを、無線通信部70を介して他の充電式ラジオ10Bで利用可能にされている。なお、この音楽データの利用の仕方としては、上記したようにストリーミング再生する場合や、制御部20のデータ格納部23に格納保存して再生する場合の双方が含まれる。つまり、一の充電式ラジオ10Aと他の充電式ラジオ10Bとの無線通信部70同士は、相互に無線通信可能にされている。ここで、一の充電式ラジオ10Aに対して入力された音声データは、無線通信部70を介して他の充電式ラジオ10Bにより出力可能に転送されるようになっている。つまり、この充電式ラジオ10によれば、一の充電式ラジオ10Aにより楽しむ音声データを、他の充電式ラジオ10Bでも利用することができる。これによって、充電式ラジオ10A一台で楽しめるラジオ放送や音楽等を、ほかの充電式ラジオ10Bでも楽しめることができて、充電式ラジオ使用者にとって便利となる。また、この充電式ラジオ10によれば、一の充電式ラジオ10Aのマイク部40により入力された音声は、無線通信部70を介して他の充電式ラジオ10Bのスピーカ部53により出力することができる。これによって、充電式ラジオ10A,10B同士をトランシーバのように利用することができる。また、この充電式ラジオ10によれば、制御処理部21により無線通信部70の無線通信が途絶えたことに関しての報知を行うこともできる。このように、充電式ラジオ10A,10B同士との間の隔たり(距離)が所定以上のものになったことを充電式ラジオ使用者は知ることができる。これによって、例えば充電式ラジオ10が盗難被害に遭いそうな場合であっても、これらの充電式ラジオ10A,10Bの両方で報知されることにより、両方の充電式ラジオ10A,10Bのいずれかが持っていかれてしまいそうなことを充電式ラジオ使用者は知ることができる。
【0021】
[第5使用例]
次に、上記したように構成される充電式ラジオ10の第4使用例の応用例となる第5使用例について図6を参照しながら説明する。すなわち、図6の模式図は、充電式ラジオ10の第5使用例を模式的に示している。この図6で示す第5使用例では、一の充電式ラジオ10Aに対して他の充電式ラジオ10B,10C,10D同士が無線通信可能となっている。つまり、充電式ラジオ10A(10)に対しての外部機器が、別個の充電式ラジオ10B(10),10C(10),10D(10)により構成される例である。この場合、一の充電式ラジオ10Aのデータ格納部23に格納された音声データを、無線通信部70を介して他の充電式ラジオ10B,10C,10Dで利用可能にされている。つまり、一の充電式ラジオ10Aと他の充電式ラジオ10B,10C,10Dとの無線通信部70同士は、相互に無線通信可能にされている。ここで、一の充電式ラジオ10Aに対して入力された音声データは、無線通信部70を介して他の充電式ラジオ10B,10C,10Dにより出力可能に転送されるようになっている。つまり、この充電式ラジオ10によれば、一の充電式ラジオ10Aにより楽しむ音声データを、他の充電式ラジオ10B,10C,10Dでも出力させることができる。これによって、充電式ラジオ10A一台で楽しめるラジオ放送や音楽等を、ほかの充電式ラジオ10B,10C,10Dでも楽しめることができて、充電式ラジオ使用者にとって便利となる。なお、このほかの充電式ラジオ10B,10C,10Dについては、相互間でも無線通信することができる。このため、一の充電式ラジオ10Aにて出力しようとする音声データを、他の充電式ラジオ10Bをアクセスポイントとして利用し、さらに他の充電式ラジオ10Cに向けて出力可能に転送することも可能である。また、一の充電式ラジオに対する他の充電式ラジオとしては、一台から複数台のいずれであってもよい。
【0022】
また、充電式ラジオ10A一台による出力を複数台の充電式ラジオ10B,10C,10Dでも同時出力させることができるので、出力される音声が聞こえる範囲を拡げることができる。また、この充電式ラジオ10によれば、一の充電式ラジオ10Aのマイク部40により入力された音声は、無線通信部70を介して他の充電式ラジオ10B,10C,10Dのスピーカ部53により出力することができる。これによって、他の充電式ラジオ10B,10C,10Dのボリュームを上げれば、一の充電式ラジオ10Aの拡声器のように利用することができる。また、この充電式ラジオ10によれば、制御処理部21によって、マイク部40から入力された音声周波数とは逆位相の音声周波数の音声を生成してスピーカ部53により出力させることができるので、充電式ラジオ10のスピーカ部53から出力される音声によって外部音の音量を小さくすることができる。これによって、作業現場にて生じている騒音となるような煩い外部音の音量を小さくすることができて、作業現場においての会話を聞取り易くしたり、近隣への騒音低減を図ることができたりして、作業現場環境を良好にすることができる。また、このような外部音の音量を小さくするような機能を、ノイズをキャンセルするノイズキャンセラのように機能させることもできる。このように機能させた場合には、充電式ラジオ10から出力される音(ラジオ、音楽、通話音声等)を、聞取り易くすることができる。さらに、この充電式ラジオ10Aのみのマイク部40とスピーカ部53とを用いて、一台だけで拡声器として使用することもできる。
【0023】
なお、本発明に係る充電式ラジオにあっては、上記した実施の形態に限定されるものではなく、次のように適宜個所を変更して構成するようにしてもよい。すなわち、上記した実施の形態にあっては、外部機器との連携性が高めるための無線通信部70が設けられる例であり、このような連携性を高めるような構成としては適宜の代替構成を有するものであってもよい。また、上記したような使用例1〜4で挙げられた外部機器は、僅かな例示に過ぎず、適宜の外部機器を利用することができる。
また上記した使用例1〜4を適宜に組み合わせて構成されるものであってもよい。例えば、使用例4のように拡声器として利用する際の音声入力は、使用例2のようにスマートフォン91やタブレットや携帯音楽プレーヤからの音声入力であってもよい。
【符号の説明】
【0024】
10 充電式ラジオ
15 充電式ラジオ本体
16 入力部
17 出力部
20 制御部
21 制御処理部
23 データ格納部
25 ラジオ部
27 残容量検出部
30 操作部
40 マイク部
50 音声出力部
51 アンプ部
53 スピーカ部
60 表示出力部
61 表示出力器
70 無線通信部
80 電動工具用バッテリ
91 スマートフォン(外部機器、操作入力機器)
95 ヘッドフォンマイク(外部機器、ハンズフリー機器)
96 ヘッドフォン
97 マイク
図1
図2
図3
図4
図5
図6