特許第6054275号(P6054275)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6054275
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】バーチカルローダのロックピン
(51)【国際特許分類】
   B29C 33/02 20060101AFI20161219BHJP
   B29C 35/02 20060101ALI20161219BHJP
   B29L 30/00 20060101ALN20161219BHJP
【FI】
   B29C33/02
   B29C35/02
   B29L30:00
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2013-194394(P2013-194394)
(22)【出願日】2013年9月19日
(65)【公開番号】特開2015-58645(P2015-58645A)
(43)【公開日】2015年3月30日
【審査請求日】2016年2月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】512011613
【氏名又は名称】株式会社バステム
(74)【代理人】
【識別番号】100114731
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 重男
(72)【発明者】
【氏名】馬場 純治
【審査官】 田代 吉成
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭58−18724(JP,U)
【文献】 特開平8−300357(JP,A)
【文献】 特開2007−290261(JP,A)
【文献】 特開昭62−53808(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 33/02
B29C 35/02
B29L 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャック部を支持する支柱のフランジと、上記支柱をその中心軸の周りに回転駆動するための回転駆動部材とを連結するためのバーチカルローダのロックピンにおいて、
上記ロックピンは、シャフトの上端部に把持部を有しており、上記シャフトの下端部に上記回転駆動部材の貫通穴と上記フランジの貫通穴とに連通して挿入嵌合し得る挿入ピン部を有しており、
上記シャフトの上半部にシャフトより径大のストッパー部が形成され、
上記ストッパー部と上記把持部との間に芯出用筒状スライドピンが当該シャフトに沿ってスライド自在に挿嵌されており、
上記ロックピンは上記挿入ピン部を上記フランジと上記回転駆動部材の上記両貫通穴に挿入嵌合した状態において、上記芯出用筒状スライドピンを上記支柱の対向側面に固定されたリング状位置決ホルダー内に上方よりスライド挿入嵌合し得るように構成し、
上記挿入ピン部を上記両貫通穴に挿入嵌合し、上記芯出用筒状スライドピンを上記リング状位置決ホルダー内に挿入嵌合した状態において、上記シャフトの上記上半部が上記リング状位置決ホルダーにより固定されると共に、上記両貫通穴の中心軸に対して当該ロックピンの芯出しが行われるように構成したものであることを特徴とするバーチカルローダのロックピン。
【請求項2】
上記芯出用筒状スライドピンはその上端部に抜止フランジを有しており、当該芯出用筒状スライドピンを上記抜止フランジにより抜け止め状態に上記リング状位置決ホルダー内に挿入嵌合した状態において、
上記ストッパー部は上記芯出用筒状スライドピンの下端より下方に位置するように構成したものであることを特徴とする請求項1記載のバーチカルローダのロックピン。
【請求項3】
上記ロックピンの上記シャフトの直径は上記リング状位置決ホルダーの前面開口部の幅より小であり、上記芯出用筒状スライドピンの直径は上記前面開口部の幅より大となるように形成されているものであることを特徴とする請求項1又は2記載のバーチカルローダのロックピン。
【請求項4】
上記ロックピンの上記芯出用筒状スライドピンの下端部には先細テーパー部が形成されているものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のバーチカルローダのロックピン。
【請求項5】
上記ロックピンの上記芯出用筒状スライドピンと上記把持部との間に、筒状スライドハンマーが上記シャフトに沿ってスライド自在に挿嵌されているものである請求項1〜4の何れかに記載のバーチカルローダのロックピン。
【請求項6】
上記ロックピンは、作業用床面の下方位置にある上記フランジと上記回転駆動部材の両貫通穴に上記挿入ピン部を挿入嵌合した状態において、上記把持部と上記ストッパー部は上記作業用床面の上側に位置するように、そのシャフト長が設定されているものであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のバーチカルローダのロックピン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ加硫装置にタイヤを搬入し、又は加硫成型後のタイヤを搬出するために使用されるバーチカルローダのロックピンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、タイヤ加流装置には、加硫装置にタイヤを搬入するバーチカルローダが用いられている(特許文献1,2)。
【0003】
この種のバーチカルローダは、図11図12に示すように、チャック部2を支柱3に沿って垂直に降下させ(矢印E方向)、所定位置のタイヤ1を保持し、その状態で上記支柱3に沿ってチャック部2をタイヤ共々上昇させ(矢印D方向)、その後シリンダ4を駆動することにより、回転駆動アーム6を介して支柱3、従ってチャック部2を、当該支柱3の中心軸C1の周りに例えば矢印A方向に回転させて、上記チャック部2を開始位置から加硫装置上の回転位置まで回転させ(図11の位置)、当該回転位置にて上記チャック部2を垂直に降下させることにより、直下のタイヤ加流装置のタイヤ成型位置にタイヤ1をセットし、その後、上記タイヤ1のチャック状態を解除してから再びチャック部2を上記支柱3に沿って上昇させ、上記シリンダ4を逆方向に駆動することにより、上記支柱3を上記中心軸Cの周りに逆方向(矢印B方向)に回転させ、上記チャック部2を上記回転位置から開始位置に復帰させる、という動作を行うものである。
【0004】
そして、タイヤ1の加硫成型後は、上記シリンダ4を駆動して上記回転駆動アーム6を介して上記チャック部2を上記開始位置から上記加硫装置上の回転位置に回転した状態で、上記チャック部2を垂直に降下させ、上記加硫成型後のタイヤ1を保持し、該チャック部2を再び垂直に上昇させた後、上記チャック部2を上記シリンダ4を駆動して上記回転位置から上記開始位置まで回転復帰させ、当該開始位置にて上記チャック部2から加硫成型後のタイヤ1を搬送コンベア等(図示せず)に取り卸す動作を行うものであった。
【0005】
上記チャック部2の回転駆動は、図12(a)(b)に示すように、上記回転駆動アーム6の板面の貫通穴6cと、上記支柱3と一体のフランジ3aの板面の貫通穴3dとの位置合わせを行い、ロックピン8の下端の挿入ピン部8bを上記両貫通穴6c,3dに上方位置より挿入嵌合することにより、上記回転駆動アーム6と上記フランジ3aとをロック(連結)し、かかるロック状態で上記回転駆動アーム6を、シリンダ4のロッド等で上記中心軸C1の周りに回転駆動することにより行っていた。尚、図12中、G’は地下水平基板、18は上記基板G’上に固定された軸受、19は上記支柱3のフランジ3aを受けるスラストベアリングである。
【0006】
そして、上記両貫通穴6c,3dの位置が、操作者が作業を行う作業用床面Gより低位置に設けられているので、上記操作者は長尺の上記ロックピン8の上端の把持部8aを持って上記床面Gの挿入穴9から当該ロックピン8を床面G下に挿入し、ロックピン8の挿入ピン部8bを上記両貫通穴6c,3dに挿入するという作業を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実公平3−44485号公報
【特許文献2】特開2007−290261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記貫通穴6c,3dは、作業用床面Gよりかなり低い位置にあるため、上記床面G上の操作者が上記貫通穴6c,3dにロックピン8の挿入ピン部8bを挿入する作業は慣れが必要であり、作業効率のより一層の向上が望まれている。
【0009】
また、上記ロックピン8はその最下端の挿入ピン部8bのみが上記両貫通穴6c,3dに挿入嵌合されている構造なので、図12(a)(b)に示すように、バーチカルローダの回転動作中は、上記ロックピン8も支柱3の回転に従って矢印A,B方向に回動するため、当該回転に伴って上記ロックピン8の主に上半部が前後左右方向(矢印H,I方向、矢印H’,I’方向)に揺動するという事象が生じていた。
【0010】
このようなロックピン8の揺れ(振動)は、上記ロックピン8の下端の挿入ピン部8bにも伝達され、その結果、上記貫通穴6c,3dの径が摩耗等により拡大されてしまい、上記挿入ピン部8bと、上記回転駆動アーム6及び上記フランジ3aとの間にガタが生じてしまうという課題があった。
【0011】
本発明は上記従来装置の課題に鑑みてなされたものであり、ロックピンの挿入嵌合に係る作業効率を向上すると共に、バーチカルローダの回転に伴うロックピンの揺れを防止した構造を有するバーチカルローダのロックピンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、チャック部を支持する支柱のフランジと、上記支柱をその中心軸の周りに回転駆動するための回転駆動部材とを連結するためのバーチカルローダのロックピンにおいて、上記ロックピンは、シャフトの上端部に把持部を有しており、上記シャフトの下端部に上記回転駆動部材の貫通穴と上記フランジの貫通穴とに連通して挿入嵌合し得る挿入ピン部を有しており、上記シャフトの上半部にシャフトより径大のストッパー部が形成され、上記ストッパー部と上記把持部との間に芯出用筒状スライドピンが当該シャフトに沿ってスライド自在に挿嵌されており、上記ロックピンは上記挿入ピン部を上記フランジと上記回転駆動部材の上記両貫通穴に挿入嵌合した状態において、上記芯出用筒状スライドピンを上記支柱の対向側面に固定されたリング状位置決ホルダー内に上方よりスライド挿入嵌合し得るように構成し、上記挿入ピン部を上記両貫通穴に挿入嵌合し、上記芯出用筒状スライドピンを上記リング状位置決ホルダー内に挿入嵌合した状態において、上記シャフトの上記上半部が上記リング状位置決ホルダーに固定されると共に、上記両貫通穴の中心軸に対して当該ロックピンの芯出しが行われるように構成したものであることを特徴とするバーチカルローダのロックピンにより構成される。
【0013】
上記回転駆動部材は例えば回転駆動アーム(6)により構成することができる。上記対向側面は例えば支柱の正面(3c)により構成することができる。上記リング状位置決ホルダーは、例えば支柱に固定されたブラケット(13a)及びブラケット(13a)に固定された前面開口垂直方向円筒リング(14)により構成することができる。従って、ロックピンの下端の挿入ピン部を支柱のフランジと回転駆動部材の両貫通穴に挿入嵌合し、かつ芯出用筒状スライドピンを支柱のリング状位置決ホルダー内に挿入嵌合することにより、上記両貫通穴の中心軸に対する上記ロックピンの芯出し(上記両貫通穴の中心軸とロックピンのシャフトの中心軸が一致した状態)が行われる。この状態において、上記ロックピンの上半部は支柱のリング状位置決ホルダーに固定されるので、当該ロック状態において、バーチカルローダを回転駆動しても上記ロックピン上半部が前後左右に揺れることはなく、上記挿入ピン部と上記貫通穴間のガタの発生を防止することができる。
【0014】
第2に、上記芯出用筒状スライドピンはその上端部に抜止フランジを有しており、当該芯出用筒状スライドピンを上記抜止フランジにより抜け止め状態に上記リング状位置決ホルダー内に挿入嵌合した状態において、上記ストッパー部は上記芯出用筒状スライドピンの下端より下方に位置するように構成したものであることを特徴とする上記第1記載のバーチカルローダのロックピンにより構成される。
【0015】
このように構成すると、芯出用筒状スライドピンの上端の抜止フランジが上記リング状位置決ホルダーに当接するまで当該位置決ホルダー内に挿入可能となるため、上記芯出用筒状スライドピンが上記リング状位置決ホルダー(例えば前面開口垂直方向円筒リング)の垂直方向の高さ全体に亘って嵌合することになり、これにより上記スライドピンの上記位置決ホルダーとの十分な嵌合状態を得ることができ、ロックピンの芯出し精度を高く維持することができる。
【0016】
第3に、上記ロックピンの上記シャフトの直径は上記リング状位置決ホルダーの前面開口部の幅より小であり、上記芯出用筒状スライドピンの直径は上記前面開口部の幅より大となるように形成されているものであることを特徴とする上記第1又は2記載のバーチカルローダのロックピンにより構成される。
【0017】
上記リング状位置決ホルダーの前面開口部とは、例えば前面開口垂直方向円筒リング(14)の前面開口部(14b)、ブラケット(13)のU字溝(13c’)の前面開口部(13’)をいう。このように構成すると、ロックピンの芯出用筒状スライドピンをシャフト上方に位置させておき、上記スライドピンより下方の上記シャフトを上記リング状位置決ホルダーの上記前面開口部より当該ホルダー内部に位置させ、これにより当該ロックピンを上記貫通穴の中心軸に沿った垂直方向に位置させることができる。その後は、下端の挿入ピン部を上記両貫通穴に挿入嵌合し、かつ、上記芯出用筒状スライドピンをシャフトに沿って下降させ上記リング状位置決ホルダー内に挿入嵌合することにより、上記両貫通穴のロックとロックピンの芯出しを容易に行うことができる。
【0018】
第4に、上記ロックピンの上記芯出用筒状スライドピンの下端部には先細テーパー部が形成されているものであることを特徴とする上記1〜3の何れかに記載のバーチカルローダのロックピンにより構成される。
【0019】
従って、上記芯出用筒状スライドピンを上記リング状円筒ホルダー内に上記先細テーパー部より円滑に挿入嵌合することができる。
【0020】
第5に、上記ロックピンの上記芯出用筒状スライドピンと上記把持部との間に、筒状スライドハンマーが上記シャフトに沿ってスライド自在に挿嵌されているものである上記1〜4の何れかに記載のバーチカルローダのロックピンにより構成される。
【0021】
このように構成すると、上記筒状スライドハンマーの端部によって上記芯出用筒状スライドピンの頭部を叩くことにより、上記芯出用筒状スライドピンのリング状位置決ホルダー内への挿入を円滑に行うことができる。また、逆に、上記筒状スライドハンマーの他端部によって上記把持部を叩くことにより、上記芯出用筒状スライドピンの上記リング状位置決ホルダーからの抜脱を円滑に行うことができる。
【0022】
第6に、上記ロックピンは、作業用床面の下方位置にある上記フランジと上記回転駆動部材の両貫通穴に上記挿入ピン部を挿入嵌合した状態において、上記把持部と上記ストッパー部は上記作業用床面の上側に位置するように、そのシャフト長が設定されているものであることを特徴とする上記第1〜5の何れかに記載のバーチカルローダのロックピンにより構成される。
【0023】
従って、例えば操作者は、作用用床面上において上記ロックピンの把持部を持って、その下端部の挿入ピン部を作業用床面下方の両貫通穴に挿入嵌合する、という作業を円滑に行うことができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は上述のように、両貫通穴の中心軸に対するロックピンの芯出しを容易に行うことができると共に、ロックピンによるロック状態において、バーチカルローダを回転駆動しても上記ロックピンの上半部が揺れることはなく、上記挿入ピン部と上記貫通穴間のガタの発生を防止することができる。これにより、バーチカルローダにおけるタイヤと加硫装置のタイヤ成型位置との芯出し精度を高精度に維持することができる。
【0025】
また、ロックピンの芯出用筒状スライドピンとリング状位置決ホルダーとの十分な嵌合状態を得ることができ、ロックピンの芯出し精度を高く維持することができる。
【0026】
また、ロックピンのシャフトをリング状位置決ホルダー内に位置させた状態で、芯出用筒状スライドピンのリング状位置決ホルダーへの挿入嵌合及び挿入ピン部の両貫通穴へ挿入嵌合を行うことができるので、ロックピンの挿入作業を容易かつ円滑に行うことができ、作業性を向上することができる。
【0027】
また、芯出用筒状スライドピンを上記リング状位置決ホルダー内に上記先細テーパー部より円滑に挿入嵌合することができる。
【0028】
また、上記筒状スライドハンマーを用いることにより、上記芯出用筒状スライドピンのリング状位置決ホルダー内への挿入又は上記芯出用筒状スライドピンの上記リング状位置決ホルダーからの抜脱を円滑に行うことができる。
【0029】
また、操作者は、作業用床面上において上記ロックピンの把持部を持って、その下端部の挿入ピン部を作業用床面下方の両貫通穴に挿入嵌合する、という作業を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明に係るバーチカルローダのロックピンを使用したバーチカルローダ(開始位置)の平面図である。
図2】同上ロックピンを使用したバーチカルローダ(開始位置)の側面図である。
図3】同上ロックピンを使用したバーチカルローダ(回転位置)の平面図である。
図4】同上ロックピンを使用したバーチカルローダ(回転位置)の側面図である。
図5】(a)は同上ロックピンを使用したバーチカルローダのロックピン近傍の正面図(挿入前)、(b)は同上ロックピンを使用したバーチカルローダのロックピン近傍の側面図(挿入前)である。
図6】(a)は同上ロックピンを使用したバーチカルローダのロックピン近傍の正面図(挿入途中)、(b)は同上ロックピンを使用したバーチカルローダのロックピン近傍の側面図(挿入途中)である。
図7】(a)は同上ロックピンを使用したバーチカルローダのロックピン近傍の正面図(挿入後)(b)は同上ロックピンを使用したバーチカルローダのロックピン近傍の側面図(挿入後)である。
図8】同上ロックピンを使用したバーチカルローダ(挿入前)の支柱近傍の斜視図である。
図9】同上ロックピンを使用したバーチカルローダ(挿入途中)の支柱近傍の斜視図である。
図10】同上ロックピンを使用したバーチカルローダのリング状位置決ホルダーの分解斜視図である。
図11】従来のロックピンを使用したバーチカルローダの側面図である。
図12】(a)は従来のロックピンを使用したバーチカルローダのロックピン近傍の正面図、(b)は従来のロックピンを使用したバーチカルローダのロックピン近傍の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
まず、本発明に係るバーチカルローダ10の全体構成を説明する。
当該バーチカルローダ10は、地下水平基板G’上に(図2図4参照)、その中心軸C1を中心として回転自在に垂直に支持されると共に、上記地下水平基板G’より上方位置の作業用床面G上にその上端部が位置するように垂直に立設された四角柱形状の支柱3と、当該支柱3に沿って垂直方向に昇降自在に設けられたチャック部2と、作業用床面Gの下方の上記地下水平基板G’上に設けられ、そのロッド4aを伸縮駆動することでリンク4b、回転駆動アーム(回転駆動部材)6を介して上記支柱3を上記中心軸C1の周りに回転駆動(矢印A又はB方向)するシリンダ4と(図1図3参照)、上記回転駆動アーム6と上記支柱3のフランジ3aとを連結(ロック)及び連結解除(ロック解除)するためのロックピン11とから構成されている。尚、上記回転駆動アーム6を回転駆動する機構は図1図3に示すシリンダ4等に限定されず、ギアとモータ等その他の各種の機構を採用することができる。
【0032】
上記チャック部2は、上記支柱3に沿って垂直方向に昇降自在に設けられた昇降部2aと(図2図4参照)、当該昇降部2aから外半径方向に水平に突設された支持アーム2bと該支持アーム2bの先端に設けられ下向きの複数の爪2cを有するチャック2dとから構成されており、当該チャック部2は図1の位置(開始位置S)にて垂直下方に降下(図2、矢印E方向)して直下にあるタイヤ1をタイヤ内側から保持し、その後、所定の高さまで上昇し(矢印D方向)、その後、上記シリンダ4の縮小駆動により上記回転駆動アーム6を介して上記支持アーム2bを矢印A方向に90度回転させて上記チャック部2を図3図4の回転位置Rまで回転させる。
【0033】
上記当該回転位置Rの直下にはタイヤ加硫装置7が位置しており、上記回転位置Rにて上記チャック部2を上記支柱3に沿って垂直に降下(矢印E方向)させることにより、上記チャック部2にて保持したタイヤ1を上記タイヤ加硫装置7のタイヤ成型部(図示せず)にセットし得るように構成されている。尚、上記回転位置Rにおいて、図4に示すように、チャック2dにて保持したタイヤの中心軸C4と、加硫装置7のタイヤ成型位置の中心軸C4とが一致するように構成されている。
【0034】
その後、上記チャック部2は上記タイヤの保持を解除して再び上昇し(矢印D方向)、上記シリンダ4を伸長駆動することにより上記回転駆動アーム6を介して上記支持アーム2bを矢印B方向に90度回転させて上記開始位置S(図1図2参照)に復帰し得るように構成されている。
【0035】
上記チャック部2、即ち上記昇降部2aの昇降駆動は、例えば、上記作業用床面G下にシリンダを設け、該シリンダのロッドと上記昇降部2aとを接続し、当該シリンダのロッドを垂直方向に伸縮駆動することにより行うことができるし、或いは、上記支柱3の上下にスプロケットを設け、両スプロケットにチェンを掛け回し、当該チェンに上記昇降部2aを固定し、上記作業用床面G下に設けた正逆駆動モータを以って上記スプロケットを駆動することにより、上記チェンを介して上記昇降部2を昇降駆動することができる。
【0036】
次に、当該バーチカルローダ10の回転駆動に係る構成について説明する。
図5図9に示すように、上記地下水平基板G’の貫通穴12内に上記支柱3の下部が挿通されており、上記支柱3の下部における上記支柱3と一体のフランジ3aの下面側が、上記基板G’上に固定されたリング状軸受18上のスラストベアリング(スラスト軸受)19上に支持されている。これにより、上記支柱3は、その中心軸C1を中心として矢印A,B方向に回転自在となっている。
【0037】
上記フランジ3aの板面において、上記支柱3の四角柱の一面である正面(対向側面)3cに対応する側であって、上記正面3cの左右方向の略中央に対応する位置に貫通穴3dが垂直方向に形成されている。この貫通穴3dの中心C2は上記支柱3の中心C1から距離Lの位置に設けられている(図5(a)(b)、図8参照)。上記フランジ3aにおける上記貫通穴3dの位置は、図1に示すように、上記支持アーム2bの突出方向に対して直交する線M1上に設けられている。
【0038】
上記回転駆動アーム6は、その略中央の円形開口部6aが上記支柱3の上記フランジ3aの上部に設けられた円形溝3bに回転自在に嵌合しており、上記フランジ3aの上面において上記フランジ3aに対して矢印A,B方向に回転自在に位置している(図5(b)、図8参照)。この回転駆動アーム6は、その外径は略円形であって(図8図9参照)、その外周縁は上記支柱3の外面より外側に突出しており、上記外周縁の一部には、駆動用延出部6bが外周方向に突出形成されており(図1図3参照)、上記駆動用延出部6bの端部に上記リンク4bの先端部が回転自在に軸支6’されている。尚、上記リンク4bの他端は上記シリンダ4のロッド4a先端に回転自在に軸支4’されている。
【0039】
従って、当該回転駆動アーム6は、上記シリンダ4のロッド4aを伸長駆動すると、上記リンク4bの動きによって中心軸C1を中心に矢印B方向に回転して図1の位置(チャック部2の開始位置S)に位置し、上記シリンダ4のロッド4aを縮小駆動すると、上記リンク4bの動きによって中心軸C1を中心に矢印A方向に90度回転して図3の位置(チャック部2の回転位置R)に位置するように構成される。従って、この回転駆動アーム6は上記シリンダ4の伸縮駆動によって上記中心軸C1を中心として矢印A,B方向に90度の回転運動を行うように構成されている。
【0040】
この回転駆動アーム6の板面における上記駆動用延出部6bが形成された側には、上記フランジ3aの上記貫通穴3dと同一径の貫通穴6cが垂直方向に形成されている(図5(a)(b)参照)。そして、この貫通穴6cの中心位置は、上記支柱3の中心軸C1から距離Lの位置に設けられており、上記フランジ3aの貫通穴3dの中心軸C2と一致し得るように設けられている(図5(b)参照)。
【0041】
そして、上記回転駆動アーム6が、上記シリンダ4の伸長駆動時の位置(図1のチャック部2の開始位置S)に位置している状態において、上記支柱3を図1の上記開始位置Sに位置させると、上記フランジ3aの上記貫通穴3dの中心軸C2と、上記回転駆動アーム6の上記貫通穴6cの中心軸C2は一致し(図5(a)(b)参照)、当該位置において、上記ロックピン11の下端の挿入ピン部11bを上記回転駆動アーム6の上記貫通穴6cと上記フランジ3aの上記貫通穴3dに連通して挿通し、これにより上記回転駆動アーム6と上記フランジ3aを連結(ロック)し得るように構成されている(図5図7参照)。
【0042】
次に、ロックピン11に係る構成について説明する。尚、以後の説明においては、支柱の回転方向に拘わらず、図5(a)における支柱の正面3c側(リング状位置決ホルダー13が固定された側)を「前方」、上記正面3cとは反対側を「後方」、前方から後方に向かう左右を「左右方向」として説明する。
【0043】
上記支柱3の上記正面3cにおける上記作業用床面Gより上方側の部分に、上記ロックピン11の芯出用のリング状位置決めホルダー13が固定されている。このリング状位置決ホルダー13は、逆L字型のブラケット13aと、前面開口垂直方向円筒リング14とから構成されており(図8図10参照)、上記ブラケット13aの垂直面13bが上記支柱3の正面3cに溶接固定されている。このブラケット13aの水平面13cには前面開放の水平方向のU型溝13c’が形成されることにより前面開口部13’が形成されており、当該U型溝13c’周囲の上記水平面13c上に上記前面開口垂直方向円筒リング14の下面が溶接固定されている。
【0044】
上記円筒リング14は、前面に幅t1の前面開口部14bを有する垂直方向に高さn1の円筒状の部材からなり、内面は垂直方向の円柱内面14aが形成されており、当該円柱内面14aの直径t3は、上記ロックピン11の芯出用筒状スライドピン16(後述)の直径t4よりも若干大に形成されている。また、当該円筒リング14の上記前面開口部14bの左右方向の幅t1は上記芯出用筒状スライドピン16の直径t4よりも狭く、ロックピン11のシャフト11’の直径t5より広く形成されている。この前面開口垂直方向円筒リング14は上記ブラケット13a上における固定位置において、その円柱内面14aの中心軸が上記貫通穴6c,3dの中心軸C2に一致するように構成されている(図5参照)。
【0045】
従って、上記芯出用筒状スライドピン16は当該円筒リング14内に上方より挿入嵌合することができ(図7参照)、図7に示す当該挿入嵌合状態において、上記ロックピン11の中心軸C3が上記貫通穴6c,3dの上記中心軸C2に一致してロックピン11(シャフト11’)の芯出しが行われるように構成されている。また、上記芯出用筒状スライドピン16を上記円筒リング14内に挿入嵌合した状態において、上記スライドピン16は上記前面開口部14b方向に抜け止めされた固定状態となる。尚、上記U型溝13c’の前面開口部13’の幅t2は、上記芯出用筒状スライドピン16の直径t4、シャフト11’の直径t5の何れよりも大に形成されているので、上記ロックピン11のシャフト11’の部分は、上記前面開口部14b,13’を介して上記芯出用位置決ホルダー13内の所定位置に位置させることができる(図6の位置)。尚、上記前面開口部13’の幅t2は、上記円筒リング14の円柱内面14aの直径t3より大である。
【0046】
上記ロックピン11は、図5に示すように、中心軸をC3とする、全体として直径t5の直線状の円柱形状のシャフト11’からなるものであり、全体の垂直方向長さ(シャフト長)は、図7に示すように、挿入ピン部11bを上記貫通穴6c,3dに挿入嵌合したとき、その上端の把持部11aが上記作業用床面Gより相当程度上方位置に位置するような長さ(例えば900mm)であり、作業用床面G上の操作者が上記把持部11aを持って上記ロックピン11の挿入ピン部11bを、上記作業用床面Gの挿入穴9を介して、上記貫通穴6c,3dに挿入嵌合し得るように構成されている。
【0047】
即ち、上記ロックピン11は、作業用床面Gの下方位置にある上記フランジ3aと上記回転駆動アーム6の両貫通穴3d,6cに上記挿入ピン部11bを挿入嵌合した状態において、上記把持部11aとストッパー部11dは上記作業用床面Gの上側に位置するように、そのシャフト長が設定されている。
【0048】
当該ロックピン11の下端部には、上記中心軸C3と共通の中心軸を有し、上記貫通穴6c,3dの直径と略同一又は若干小の直径を有する円柱形状の挿入ピン部11bが形成されており、当該挿入ピン部11bの上部に、上記貫通穴6c,3dより大径の抜止拡径部11cが形成されている。この挿入ピン部11bの垂直方向の長さは、上記貫通穴6c,3dの垂直方向の合計長さより若干小に形成されており、図7に示すように、当該挿入ピン部11bを上記貫通穴6c,3dに挿入嵌合し、上記回転駆動アーム6の上面に上記抜止拡径部11cが当接したとき、上記挿入ピン部11bの下端が上記フランジ3aの下面より突出しないように構成されている。
【0049】
上記ロックピン11の上半部には、円柱状の上記シャフト11’の直径t5よりも径大のストッパー部11dが固定されていると共に、上記ストッパー部11dと上記把持部11a間の上記シャフト11’には、上記ストッパー部11d側に芯出用筒状スライドピン16、上記把持部11a側に筒状スライドハンマー17が各々上記シャフト11’に沿ってスライド自在(矢印D,E方向)に挿嵌されている。
【0050】
上記ストッパー部11dは、上記芯出用筒状スライドピン16の抜け止めを行うものであり、上記挿入ピン部11bを上記貫通穴6c,3dに挿入嵌合した図7の状態において、上記リング状位置決ホルダー13のブラケット13aの水平面13cより若干下方に位置するように上記シャフト11’に固定されている(図7参照)。尚、ストッパー部11dの直径t6は、上記円筒リング14の円柱内面14aの直径t3より小で、かつ、前面開口部14bの幅t1より大である。
【0051】
上記芯出用筒状スライドピン16は、直径t4の円筒状をなすものであり、その内周面16cの直径は上記シャフト11’の直径t5より若干径大に設けられており、当該内周面16cを以って上記シャフト11’に挿嵌され、従って、当該シャフト11’に沿って垂直方向(矢印D,E方向)にスライド自在となっている。また、当該芯出用筒状スライドピン16は、上記シャフト11’に同心に設けられており、当該スライドピン16の中心軸は当該シャフト11’の中心軸C3に一致するように設けられている。従って、当該芯出用筒状スライドピン16を上記位置決ホルダー13の上記前面開口垂直方向円筒リング14にその上方より挿入嵌合したとき、当該シャフト11’の中心軸C3と上記貫通穴6c,3dの中心軸C2が一致して、芯出しが行われるように構成されている(図7参照)。
【0052】
この芯出用筒状スライドピン16の上端部には外周方向に延出する抜止フランジ16a(上記円筒リング14の内面の直径t3より大径)が形成されており、上記スライドピン16を上記円筒リング14内に挿入したとき、当該フランジ16aにより抜け止めし得るように構成されている(図7参照)。そして、このとき上記スライドピン16の下端は上記ストッパー11dに当接しないように構成されている(図7参照)。
【0053】
よって、芯出用筒状スライドピン16を上記リング状位置決ホルダー13(円筒リング)に挿入嵌合した状態において、その上端の抜止フランジ16aが上記リング状位置決ホルダー13(円筒リング14)に当接するまで当該位置決ホルダー13内に十分な長さ(少なくとも円筒リング14の高さn1に相当する長さ)において挿入可能となるため、上記芯出用筒状スライドピン16と上記リング状位置決ホルダー13(円筒リング14)との十分な嵌合状態を得ることができ、ロックピン11の芯出し精度を高く維持することができる。
【0054】
また、当該芯出用筒状スライドピン16の下端には下方に向けての先細テーパー部16bが形成されており、上記円筒リング14に上方から円滑に挿入し得るように構成されている。
【0055】
上記筒状スライドハンマー17は、上記芯出用筒状スライドピン16と上記把持部11aとの間に挿入された円筒状のハンマーであり、上記芯出用筒状スライドピン16と同様に、上記シャフト11’に沿って垂直方向(矢印D,E方向)にスライド自在となっている。このスライドハンマー17は、上記芯出用筒状スライドピン16が上記円筒リング14に挿入嵌合し難いときには、当該ハンマー17を上下方向にスライドさせて上記スライドピン16の頭(上記抜止フランジ16a)を叩くことにより、当該スライドピン16を上記位置決ホルダー13の円筒リング14に円滑に挿入するためのものであり、逆に、上記スライドピン16を上記位置決ホルダー13の円筒リング14から取り外すときには、上記スライドハンマー17を上下方向にスライドさせて、当該スライドハンマー17により上記把持部11aを叩くことにより、容易に上記スライドピン16を上記円筒リング14(位置決ホルダー13)から離脱させるためのものである。
【0056】
本発明は上述にように構成されるものであるから、次に本発明の動作を説明する。
尚、上記ロックピン11の挿入嵌合作業は、作業用床面G上の操作者が行うものとする。また、回転駆動アーム6は図1の開始位置S(シリンダ4のロッド4aの伸長位置)にあるものとする。
【0057】
最初は、ロックピン11は貫通穴6c,3dに挿入されておらず、上記回転駆動アーム6に対してフランジ3a、従って支柱3は回転自在のフリー状態にある。この状態において、上記チャック部2を手動にて、開始位置Sから中心軸C1を中心として、さらに矢印B方向に回動させてメンテナンス位置Mに移行し(図1参照)、当該位置Mにてチャック部2その他の部材のメンテナンス等を行うことができる。
【0058】
次に、バーチカルローダ10を使用する場合は、上記メンテナンス位置Mから手動にて上記チャック部2を上記中心軸C1を中心として矢印A方向に回転させて上記開始位置Sにて停止する。この回転位置Sに移行すると、上記支柱3のフランジ3aの貫通穴3dと上記図1の開始位置Sにある上記回転駆動アーム6の貫通穴6cが一致する(両貫通穴6c,3dの中心軸C2が一致)するので、操作者は、ロックピン11の把持部11aを把持して、その挿入ピン部11bを作業用床面Gの挿入穴9から床面G下方に挿入し、図5(a)(b)に示す、上記挿入ピン部11bが上記回転駆動アーム6の貫通穴6cに至らない高さで、かつ、ストッパー部11dが前面開口垂直方向円筒リング14より上方に位置する高さで、当該ロックピン11の中間部のシャフト11’をリング状位置決めホルダー13側に平行に移動し(図5(b)矢印F方向)、当該シャフト11’を上記前面開口14b及びU型溝13c’の前面開口部13’を介して当該位置決めホルダー13内側に位置させる(図6参照)。
【0059】
その後、上記ロックピン11を下降させてその下端の挿入ピン部11bを上記回転駆動アーム6の貫通穴6c及び上記フランジ3aの貫通穴3d内に徐々に挿入していくと共に、ロックピン11の芯出用筒状スライドピン16を上記シャフト11’に対して矢印E方向(下方)にスライドさせながら、そのテーパー部16bを介して上記円筒リング14内に徐々に挿入していく(図6(a)(b)参照)。
【0060】
このとき、上記芯出用筒状スライドピン16を上記位置決ホルダー13の円筒リング14に挿入していくと、上記円筒リング14の中心軸C2(貫通穴6c,3dの中心軸C2と同一)と上記ロックピン11の中心軸C3とが一致して芯出しが行われるので、下端の挿入ピン部11bの中心軸C3と上記貫通穴6c,3dの中心軸C2とが容易に一致し、円滑に上記挿入ピン部11bを上記貫通穴6c,3d内に挿入嵌合していくことができる。
【0061】
そして、上記挿入ピン部11bは上記貫通穴6c,3d内に挿入嵌合され、抜止拡径部11cが上記回転駆動アーム6の上面に当接した時点で上記ロックピン11の下降は阻止され、上記回転駆動アーム6と上記フランジ3aがロック状態となる(図7)。従って、上記挿入ピン部11bの中心軸C3、従ってロックピン11の中心軸C3と上記貫通穴6c,3dの中心軸C2が一致して、上記中心軸C2に対する芯出しが行われる。
【0062】
この状態において、上記芯出用筒状スライドピン16を上記円筒リング14内に完全に挿入嵌合すると、当該スライドピン16はその抜止フランジ16aが上記円筒リング14上面に当接した状態で、上記円筒リング14に挿入嵌合された状態となり、これにより、リング状位置決ホルダー13の中心軸C2と上記芯出用筒状スライドピン16の中心軸C3、従ってロックピン11の中心軸C3が一致して、中心軸C2に対する芯出しが行われる(図7(a)(b)の状態)。尚、上記円筒リング14内に上記芯出用筒状スライドピン16を挿入し難い場合は、筒状スライドハンマー17を下降させて上記芯出用筒状スライドピン16の頭部を叩くことにより、当該挿入を円滑に行わせることができる。
【0063】
そして、上記芯出用筒状スライドピン16は図7に示すように上記円筒リング14内に嵌合され、当該嵌合状態において、当該スライドピン16は上記円筒リング14の前面の開口部14bから前方に離脱不納となり、当該ロックピン11はその上記芯出用スライドピン16を以ってその上半部が上記リング状位置決ホルダー13に固定された状態となる。
【0064】
これで上記ロックピン11による上記回転駆動アーム6とフランジ3aとのロックが完了したので、その後は、バーチカルローダ10を操作すれば良い。即ち、開始位置S(図1図2)においてチャック部2を降下(矢印E方向)させて直下の位置にてタイヤ1をチャック2cにて保持し、その後チャック部2を上昇(矢印D方向)させて上記タイヤ1を所定の高さまで上昇させる。
【0065】
その後はシリンダ4を縮小駆動することにより、ロッド4a、リンク4bを介して上記回転駆動アーム6が中心軸C1を中心として矢印A方向に90度回転駆動される。すると、上記回転駆動アーム6と上記フランジ3aはロックされているので、上記回転駆動アーム6と共に上記フランジ3a、従って支柱3も中心軸C1を中心として矢印A方向に90度回転し、これにより上記チャック部2が回転位置R(図2図3)の位置まで回転する。
【0066】
このとき、上記チャック2dにより保持されているタイヤ1と直下のタイヤ加硫装置7のタイヤ成型位置の中心軸C4が一致する(図4参照)。その後、上記チャック部2を降下(矢印E方向)させることにより、上記タイヤ1をタイヤ加流装置7のタイヤ成型位置にセットし、チャック2dによるタイヤ1の保持を解除した上で、上記チャック部2を上昇させ(矢印D方向)、上記シリンダ4を伸長駆動することにより、上記ロッド4aが伸長方向に駆動され、それによりリンク4bを介して上記回転駆動アーム6が中心軸C1を中心として矢印B方向に90度回転駆動される。すると、上記回転駆動アーム6と上記フランジ3a、従って上記支柱3も中心軸C1を中心として矢印B方向に90度回転し、これによりチャック部2が開始位置S(図1図2)の位置まで回転復帰する。
【0067】
上記タイヤの成型が終了した場合は、バーチカルローダ10の上記シリンダ4を駆動して上記チャック部2を上記開始位置Sから上記回転位置Rに再び回転させ、当該チャック部2を降下させて上記成型後のタイヤを保持し、チャック部2を所定位置まで再び上昇させ、さらにシリンダ4を駆動して上記チャック部2を上記回転位置Rから開始位置Sまで回転させ、当該開始位置にて成型後のタイヤを取り卸す作業を行う。
【0068】
上述のようなバーチカルローダ10の矢印A,B方向の回転動作中は、上記ロックピン11も上記支柱3と共に矢印A,B方向に回転することになるが、上記ロックピン11はその上半部の所定位置がリング状位置決ホルダー13によって支柱3の正面3cに固定されているので、従来のようにロックピン11の上半部が左右方向、前後方向に揺れることはない。従って、バーチカルローダ10の回転動作に伴って上記挿入ピン部11bの振動を効果的に防止することができる。これにより、上記挿入ピン部11bと、回転駆動アーム6及び上記フランジ3aの両貫通穴6c,3dとのガタの発生を防止することができ、その結果、回転位置Rにおける保持タイヤ1と直下のタイヤ加硫装置7との芯出し精度を高度に維持することができる。
【0069】
また、ロックピン11を貫通穴6c,3dに挿入する際、作業用床面Gより上の位置において、リング状位置決ホルダー13とロックピン11の芯出用筒状スライドピン16によって、ロックピン11の貫通穴6c,3dに対する芯出しを行うことができるので、ロックピン11の挿入嵌合作業を容易に行うことができ、作業性を向上させることができる。
【0070】
チャック部2等のメンテナンスを行う場合は、上記開始位置Sにおいて、上記ロックピン11を離脱する。この場合、上記ロックピン11の把持部11aを持って上方に抜脱すれば良いが、上記芯出用筒状スライドピン16と上記リング状位置決ホルダー13(円筒リング14)との嵌合により抜脱し難い場合は、上記筒状スライドハンマー17を上方に移動させて、スランドハンマー17で上記把持部11aを上方に向けて叩くことにより、上記芯出用筒状スライドピン16を上記リング状位置決ホルダー13(円筒リング14)から容易に抜脱することができる。
【0071】
よって、上記芯出用筒状スライドピン16を上記円筒リング14から抜脱した後、上記把持部11aを上方に引き上げて、上記挿入ピン部11bを上記貫通穴6c,3dから抜脱し、その後は上記ロックピン11を前方(水平方向、矢印J方向、図5(b)参照)に移動することにより、上記ロックピン11のシャフト11’を上記円筒リング14(リング状位置決ホルダー13)の前面開口部14b及びU字溝13c’の前面開口部13’から前方に離脱し、上方に引き上げれば良い。このように当該ロックピン11を上記バーチカルローダ10から容易に離脱することができる。
【0072】
本発明は上述のように、両貫通穴6c,3dの中心軸C2に対する上記ロックピン11の芯出しを容易に行うことができると共に、ロックピン11によるロック状態において、バーチカルローダ10を回転駆動しても上記ロックピン11の上半部が前後左右に揺れることはなく、両貫通穴6c,3dの摩耗による影響を無くし、上記挿入ピン部11bと上記貫通穴6c,3d間のガタの発生を防止することができる。これにより、バーチカルローダ10におけるタイヤと加硫装置のタイヤ成型位置との芯出し精度を高精度に維持することができる。
【0073】
また、ロックピン11の芯出用筒状スライドピン16とリング状位置決ホルダー13(円筒リング14)との十分な嵌合状態を得ることができ、ロックピン11の芯出し精度を高く維持することができる。
【0074】
また、ロックピン11のシャフトをリング状位置決ホルダー13(円筒リング14)内に位置させた状態で、芯出用筒状スライドピン16のリング状位置決ホルダー13への挿入嵌合及び挿入ピン部11bの両貫通穴6c,3dへ挿入嵌合を行うことができるので、ロックピン11の挿入作業を容易かつ円滑に行うことができ、作業性を向上することができる。
【0075】
また、芯出用筒状スライドピン16を上記リング状位置決ホルダー13内に上記先細テーパー部16bより円滑に挿入嵌合することができる。
【0076】
また、上記円筒スライドハンマー17を用いることにより、上記芯出用スライドピン16のリング状位置決ホルダー13(円筒リング14)内への挿入又は上記芯出用スライドピン16の上記リング状位置決ホルダー13(円筒リング14)からの抜脱を円滑に行うことができる。
【0077】
また、操作者は、作用用床面G上において上記ロックピン11の把持部11aを持って、その下端部の挿入ピン部11bを作業用床面G下方の両貫通穴6c,3dに挿入嵌合する、という作業を円滑に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明に係るバーチカルローダのロックピンは、タイヤ加硫成型装置に対するタイヤの搬入、及び加硫成型後のタイヤの排出に使用されるバーチカルローダにおいて、広く使用することができる。
【符号の説明】
【0079】
2 チャック部
3 支柱
3a フランジ
3c 対向側面(正面)
3d 貫通穴
6 回転駆動アーム
6c 貫通穴
10 バーチカルローダ
11 ロックピン
11a 把持部
11b 挿入ピン部
11d ストッパー部
11’ シャフト
13 リング状位置決ホルダー
14b 前面開口部
16 芯出用筒状スライドピン
16a 抜止フランジ
16b 先細テーパー部
17 筒状スライドハンマー
C1 中心軸(支柱)
C2 中心軸(貫通穴)
G 作業用床面
t4 直径(芯出用筒状スライドピン)
t5 直径(シャフト)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12