特許第6054293号(P6054293)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6054293ステントリリースのためのアタッチメント機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6054293
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】ステントリリースのためのアタッチメント機構
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/966 20130101AFI20161219BHJP
【FI】
   A61F2/966
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-521837(P2013-521837)
(86)(22)【出願日】2011年7月21日
(65)【公表番号】特表2013-535275(P2013-535275A)
(43)【公表日】2013年9月12日
(86)【国際出願番号】US2011044883
(87)【国際公開番号】WO2012012654
(87)【国際公開日】20120126
【審査請求日】2014年6月20日
(31)【優先権主張番号】12/842,496
(32)【優先日】2010年7月23日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】507020152
【氏名又は名称】メドトロニック,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】ドワーク ジョシュア
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ヒューバート
(72)【発明者】
【氏名】シップリー アダム
【審査官】 久島 弘太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特表2003−500105(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0050694(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/95− 2/97
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ステントを経皮的に配備するためのデリバリシステムであって、
前記ステントを支持するように構成された内部シャフト組立体と、
前記内部シャフト組立体に結合され、前記ステントに選択的に係合するように構成されたアタッチメント機構と、
前記内部シャフト組立体上を摺動可能に設けられ、前記アタッチメント機構に係合した前記ステントを収縮状態で収容するように構成されたデリバリシースカプセルと、を備え、
前記アタッチメント機構は、前記デリバリシースが後退させられたときに前記内部シャフト組立体に対して枢動するようになっており、
前記アタッチメント機構は、前記内部シャフト組立体に結合されたケーシングと、前記ステントに係合する指部を有し、スロットを画成するラグと、前記ケーシングを前記ラグに結合させるアクスルと、を有し、前記ラグは、前記アクスル周りに、かつ、前記内部シャフト組立体に対して枢動するようになっており
さらに、前記ラグは、前記内部シャフト組立体が前記スロット内に受け入れられるように配置されている、
ことを特徴とするデリバリシステム。
【請求項2】
前記ラグは、前記ステントに係合するように構成された2つの指部を備えている、
請求項1に記載のデリバリシステム。
【請求項3】
前記内部シャフト組立体は前記ステントを支持する支持チューブを含み、前記支持チューブは前記スロット内に受け入れられる
請求項1に記載のデリバリシステム。
【請求項4】
前記ケーシングは、前記内部シャフト組立体に係合するように構成されている締結要素を備えている、
請求項1に記載のデリバリシステム。
【請求項5】
前記ケーシングは、キャビティを有し、さらに、前記ラグは前記キャビティ内に配置されている、
請求項1に記載のデリバリシステム。
【請求項6】
前記ラグは、前記デリバリシステムの支持チューブを内部に収容するようになっている楕円状スロットを備えている、
請求項1に記載のデリバリシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、医療デバイスおよび処置に関し、より詳細には、血管系内でステントを配備する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
生体の血管または他の同様な器官内に埋め込むための補綴具は、一般に、医療技術分野でよく知られている。たとえば、生体適合性材料(たとえば、ダクロン(Dacron)または延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)チュービング)で形成される補綴グラフトは、損傷したまたは閉塞した自然の血管を置換またはバイパスするために使用されてきた。
【0003】
フレームによって支持されるグラフトチューブ材料は、ステント−グラフトまたは管腔内グラフトとして知られている。一般に、血管動脈瘤、および、疾病によって薄化または肉厚化された血管壁の処置または分離(管腔内修復または排除)のためのステントおよびステント−グラフトの使用がよく知られている。
【0004】
多くのステントおよびステント−グラフトは、「自己拡張型(self-expanding)」である、すなわち、圧縮または収縮状態で血管系に挿入され、拘束が取除かれると、拡張することが許容される。自己拡張型ステントおよびステント−グラフトは、通常、半径方向外方の力を提供するように構成された(たとえば、屈曲された、またはカットされた)ワイヤまたはチューブを使用し、ステンレス鋼またはニチノール(ニッケル−チタン)などの適切な弾性材料を使用する。ニチノールは、さらに、形状記憶特性を使用することができる。
【0005】
自己拡張型ステントまたは自己拡張型ステント−グラフトは、通常、管状形状に構成され、ステントまたはステント−グラフトが使用されることが意図される血管の径よりわずかに大きな径を有するようなサイズに作られる。一般に、観血(的)手術を使用して外傷的かつ侵襲的方法でステントおよびステント−グラフトを挿入するのではなく、ステントまたはステント−グラフトは、通常、侵襲性の低い管腔内デリバリによって、すなわち、好都合な(また外傷性が低い)エントリポイントにおいて、管腔または血管系にアクセスするために皮膚を通して、又は、連続した拡張術によって、経皮的に切開し、補綴具が配備される部位まで管腔を通してデリバリシステム内の収縮されたステントまたはステント−グラフトを搬送することによって配備される。
【0006】
一例における管腔内配備は、デリバリカテーテルであって、相対的軸方向移動のために配列された、同軸内部チューブ(内部チューブ(プランジャ)と呼ばれることがある)および外部チューブ(シースと呼ばれることがある)を有するデリバリカテーテルを使用して行われる。ステントまたはステント−グラフトは、収縮され、内部チューブの前でシースの遠位端内に設けられる。
【0007】
カテーテルは、その後、方向付けされ、典型的には、血管(たとえば、管腔)を通して搬送され、最終的に、ステントまたはステント−グラフトを収容したカテーテルの端部が、意図される処置部位の近傍に配置される。内部チューブは、その後、静止状態に保持され、一方、デリバリカテーテルのシースは後退させられる。内部チューブは、シースが後退させられたときに、ステント−グラフトが、後戻りすることを防止する。
【0008】
シースが後退させられるにつれて、ステントまたはステント−グラフトは、その遠位端からその近位端まで徐々に露出される。ステントまたはステント−グラフトの露出部分は、半径方向に拡張するため、拡張部分の少なくとも一部分は、血管壁の内部の一部分に実質的に一致する表面接触状態になる。
【0009】
配備中に、ステントまたはステント−グラフトの遠位端は、血流経路経由で心臓に最も近い端部であり、一方、ステントまたはステント−グラフトの近位端は、心臓から最も遠い端部である。さらに、カテーテルの遠位端は、通常、オペレータ(ハンドル)から最も遠い端部であると特定され、一方、カテーテルの近位端は、オペレータ(ハンドル)に最も近い端部である。
【0010】
論議を明確にするために、本明細書で使用されるように、カテーテルの遠位端は、オペレータから最も遠い端部(ハンドルから最も遠い端部)であり、一方、ステント−グラフトの遠位端もまた、オペレータから最も遠い端部(ハンドルまたはハンドル自体から最も遠い端部)である、すなわち、カテーテルの遠位端およびステント−グラフトの遠位端は、ハンドルから最も遠い端部であり、一方、カテーテルの近位端およびステント−グラフトの近位端は、ハンドルに最も近い端部である。しかし、アクセス場所に応じて、ステント−グラフトおよびデリバリシステムの説明のための遠位端および近位端の記述子は、実際の使用において矛盾がないかまたは逆である場合があることを当業者は理解するであろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
いくつかの自己拡張型ステントおよびステント−グラフト配備システムは、シースが引き戻されるにつれて、ステント配備(フレアアウト(flare out)またはマッシュルーム)の遠位端においてステントまたはステント−グラフトの増分がそれぞれ露出されるように構成される。ステント−グラフトの遠位端は、通常、配備中に、血管壁にステントを固定しシールするために拡張するように設計される。いくつかの事例では、ステントの近位端は、デリバリシステムにステントを結合させるアタッチメント機構に突き刺さる可能性がある。したがって、ステントの完全なリリースが妨げられる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本明細書で提示される概念は、デリバリシステムからステントをリリースするためにデリバリシステム内に設けられるアタッチメント機構に関する。
【0013】
一態様では、デリバリシステムは、ステントを経皮的に配備するために使用される。システムは、内部シャフト組立体を有し、アタッチメント機構は、内部シャフト組立体に結合され、ステントに選択的に係合するように構成される。デリバリシースカプセルは、内部シャフト組立体を覆って摺動可能に設けられ、アタッチメント機構に係合したステントを圧縮的に収容するように構成されている。アタッチメント機構は、デリバリシステムからステントをリリースするために、デリバリシースカプセルを後退させられると、内部シャフト組立体に対して枢動するように構成される。
【0014】
別の態様では、内部シャフト組立体およびデリバリシースカプセルを備えているデリバリシステムで使用するためのアタッチメント機構が開示される。アタッチメント機構は、内部シャフト組立体に結合したケーシングと、ケーシングに枢動可能に結合されステントを受ける指部を有しているラグと、を備えている。
【0015】
さらに別の態様では、埋め込み部位にステントを配備する方法が提供される。方法は、半径方向に拡張可能なステントを装填されたデリバリスステムを受けるステップを備え、デリバリシステムは、枢動アタッチメント機構を通してステントに結合する内部シャフト組立体を覆って圧縮態様でステントを封じ込めるデリバリシースカプセルを備えている。圧縮態様のステントは、デリバリシステムを介して、患者の身体管腔を通り移植部位まで送出される。方法はまた、ステントに対してデリバリシースカプセルを近位に後退させるステップ、および、デリバリシステムからステントをリリースするためにアタッチメント機構を枢動させるステップと、を備えている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】例示的なデリバリシステムの拡大図である。
図2】ステントをデリバリシステムに接続するように構成されたアタッチメント機構の拡大図を有するデリバリシステムの遠位端の正面斜視図である。
図3】ステントをデリバリシステムに接続するように構成されたアタッチメント機構の拡大図を有するデリバリシステムの遠位端の後面斜視図である。
図4】デリバリシステムの遠位端の断面図である。
図5】外側シースが後退させられた状態のデリバリシステムの遠位端の側面図である。
図6】アタッチメント機構の枢動ラグが第1の位置にある状態のデリバリシステムの遠位端の側面図である。
図7】アタッチメント機構の枢動ラグが第2の位置にある状態のデリバリシステムの遠位端の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は、概略的には、ステントまたはステント−グラフトを配備部位まで送出するためのデリバリシステムに関する。本明細書で使用されるように、用語「ステント」は、ステントとステント−グラフトの両方を包含することを意図される。たとえば、ステントは、ステントフレーム、フレームに結合したグラフトチューブ、フレームに結合した補綴心臓弁、その任意の組合せなどを有していることができる。ステントまたはステント−グラフトは、通常の拡張態様およびデリバリシステム内に装填するための圧縮態様を有するフレームを備える。フレームのいくつかの実施形態は、一連のワイヤまたはワイヤセグメントであって、圧壊した態様から通常の半径方向に拡張した態様まで自己移行することが可能であるように配列された、一連のワイヤまたはワイヤセグメントであるのがよい。いくつかの構造では、フレーム支持構造を構成する複数の個々のワイヤは、金属または他の材料で形成される。これらのワイヤは、自然な拡張態様にあるときの内径より内径が小さい圧縮態様への折畳み、圧縮、またはクリンピング(crimping)を、フレーム支持構造が可能にするような方法で配列される。圧壊した態様で、こうしたフレーム支持構造は、デリバリシステム上に搭載される。フレーム支持構造は、所望されるときに、ある長さのフレームに対する1つまたは複数のシースの相対的移動などによって自然な拡張態様に変化するように構成されている。
【0018】
本開示の実施形態におけるこれらのフレーム支持構造のワイヤは、ニッケルチタン合金(たとえば、ニチノール(商標))などの形状記憶材料から形成されうる。この材料によって、支持構造は、熱、エネルギー、および同様なもの印加によって、または、外部力(たとえば、圧縮力)の除去によってなどで、圧縮態様から自然な拡張態様へ自己拡張可能である。このフレーム支持構造はまた、フレームの構造を損傷することなく、複数回、圧縮し再拡張される。さらに、こうした実施形態のフレーム支持構造は、単一材料片からレーザ切断されることができる、または、複数の異なるコンポーネントから組立てられることができる。これらのタイプのフレーム構造の場合、使用されるデリバリシステムの一例は、退避可能なシースを有するカテーテルを有し、退避可能なシースは、フレームが配備されるまでフレームを覆い、配備される時点で、シースが退避され、フレームが自己拡張することが可能になる。このような実施形態のさらなる詳細を以下で論じる。
【0019】
上記を考慮して、ステントデリバリシステム30の一実施形態が図1に示されている。システム30は、一般に、安定層32、内部シャフト組立体34、デリバリシース組立体36、およびハンドル38を備えている。種々のコンポーネントに関する詳細は、以下で述べられる。概略的には、しかし、デリバリシステム30は、ステント(図示せず)が内部シャフト組立体34に結合し、デリバリシース組立体36のカプセル40内に収縮状態で保持される装填済み状態を提供する。デリバリシース組立体36は、ハンドル38の操作によってステントから近位にカプセル40を引抜くように操作されることができ、ステントが自己拡張し、内部シャフト組立体34からリリースすることが可能になる。基準として図1に反映され以下の述べられるコンポーネント32〜38の種々の特徴部は、修正されるかまたは異なる構造および/または機構と置換できる。そのため、本開示は、図示され、以下で述べられる、安定層32、内部シャフト組立体34、デリバリシース組立体36、ハンドル38などにいずれの点でも限定されない。より一般的には、本開示によるデリバリシステムは、自己配備型ステントを圧縮的に保持することが可能な特徴部(たとえば、カプセル40)およびステントのリリースまたは配備を行うことが可能な機構を提供する。
【0020】
安定層32は、図示されているように、シャフト50を有し、シャフト50は、内部シャフト組立体34を覆って摺動可能に受けるサイズに作られ、遠位端54で終了する管腔52(全体が参照される)を形成する。シャフト50は、多くの形態をとり、一般に、システム30の構造健全性を提供することができ、さらに、カプセル40を目標部位(たとえば、大動脈弁)に操向するのに十分な柔軟性を可能にする。そのために、シャフト50は、一実施形態では、関連する補強層を持った状態で、ポリマー材料で形成される。他の実施形態では、安定層32を省略できる。
【0021】
デリバリシステム30の残りのコンポーネント34〜38は、自己拡張型ステントを経皮的に送出し配備するのに適切な種々の形態をとることができる。たとえば、内部シャフト組立体34は、カプセル40内にステントを支持するのに適切な種々の構造を有してもよい。いくつかの実施形態では、内部シャフト組立体34は、保持部材100、中間チューブ102、および近位チューブ104を備えている。概略的には、保持部材100は、プランジャに類似しており、以下で述べるように、カプセル40内でステントを保持するための特徴部を組込む。チューブ102は、保持部材100を近位チューブ104に接続し、近位チューブ104は、次に、内部シャフト組立体34をハンドル38に結合する。コンポーネント100〜104は、ガイドワイヤ(図示せず)などの補助コンポーネントを摺動可能に受いれるサイズに作られた連続管腔106(全体が指されている)を形成するように結合できる。
【0022】
保持部材100は、先端110、支持チューブ112、およびアタッチメント機構120を備えている。先端110は、身体組織との外傷性接触を促進するようになっている遠位にテーパ付きの外側表面を有するノーズコーンを形成または構成する。先端110は、支持チューブ112に対して固定、または、摺動可能である。支持チューブ112は、先端110から近位に延び、その上に略配置された圧縮ステントを内部から支持するように構成され、選択されたステントの寸法属性に対応する長さおよび外径を有している。アタッチメント機構120が、先端110の反対側で支持チューブ112に(たとえば、接着剤によって)取付けられ、ステントの対応する特徴部を選択的に捕捉するように構成されている。アタッチメント機構120は、種々の形態をとることができ、内部シャフト組立体34の中間部分に沿って、概略的には配置されている。いくつかの構造では、アタッチメント機構120は、ステントフレームによって形成される対応するアパーチャ内に受入れられるサイズに作られた1つまたは複数の指部を備え(たとえば、ステントフレームは、ステントフレームの端部にワイヤループを形成することができ、ワイヤループは、カプセル40内に圧縮されると、指部のそれぞれの1つの上に受けられる)。さらに、アタッチメント機構120は、以下でより詳細に論じられるように、ステントのリリースを実施するピボット機構を備えている。
【0023】
中間チューブ102は、柔軟性ポリマー材料(たとえば、PEEK)で形成され、デリバリシース組立体36内に摺動可能に受入れられるサイズに作られる。近位チューブ104は、いくつかの実施形態では、前端部122および後端部124を備えている。前端部122は、中間チューブ102と近位チューブ104との間の移行部として役立ち、したがって、いくつかの実施形態では、中間チューブ102の径よりわずかに小さい径を有する柔軟性ポリマーチュービング(たとえば、PEEK)である。後端部124は、近位端126において金属ハイポチューブなどのハンドル38との頑健な組立てのために構成された強い構造を有する。他の構造もまた想定される。たとえば、他の実施形態では、中間チューブ102および近位チューブ104は、単一の均質チューブまたは中実シャフトとして一体的に形成される。
【0024】
デリバリシース組立体36は、カプセル40およびデリバリシースシャフト130を有し、近位および遠位端132、134を構成する。カプセル40は、デリバリシャフト130から遠位に延び、いくつかの実施形態では、圧縮態様のステントの予想される拡張力に公然と抵抗するのに十分な半径方向または円周方向の硬質性を示す(デリバリシャフト130の剛性と比較して)より補剛された構造を有する。たとえば、デリバリシースシャフト130は、金属編組を埋め込まれたポリマーチューブである可能性があり、カプセル40は、レーザ切断された金属チューブである。あるいは、カプセル40およびデリバリシースシャフト130は、より均一なお構造(たとえば、連続ポリマーチューブ)を有しうる。それでも、カプセル40は、ステントを、カプセル40内に装填されると、所定の径に圧縮的に保持するように構成され、デリバリシースシャフト130は、カプセル40をハンドル38に接続するのに役立つ。デリバリシースシャフト130(ならびにカプセル40)は、患者の血管系を通過するのに十分に柔軟性があり、さらにカプセル40の所望の軸方向移動を実施するのに十分な長手方向硬質性を示すように構築される。換言すれば、デリバリシースシャフト130の近位への引っ込みは、カプセル40に直接伝達され、カプセル40の対応する近位への後退を引起す。他の実施形態では、デリバリシースシャフト130は、さらに、カプセル40に回転力または運動を伝達するように構成される。
【0025】
ハンドル38は、一般に、ハウジング140および1つまたは複数のアクチュエータ機構(すなわち、コントロール)142(全体が示される)を備えている。ハウジング140は、アクチュエータ機構(複数可)142を維持し、ハンドル38は、内部シャフト組立体34に対するデリバリシース組立体36の摺動移動を容易にするように構成される。ハウジング140は、ユーザによる好都合なハンドリングに適切な任意の形状またはサイズを有する。1つの簡略化した構造では、第1の配備アクチュエータ機構142aは、ハウジング140によって摺動可能に保持され、デリバリシースコネクタ本体146に結合したユーザインタフェースまたはアクチュエータ(たとえば、配備アクチュエータ)144を備えている。デリバリシース組立体36の近位端132は、デリバリシースコネクタ本体146に接続される。内部シャフト組立体34、詳細には近位チューブ104は、デリバリシースコネクタ本体146の通路148(全体が示される)内に摺動可能に受入れられ、近位端126にて、ハウジング140に強固に結合される。
【0026】
上述したように、現行のデリバリシステムは、カプセル40が後退させられたときにステントがアタッチメント機構に引っかかるため、ステントの完全なリリースを妨げることがある。特に、ステントが送出されるにつれて、力(たとえば、ねじる力)が、ステントのフレームを、アタッチメント機構120の指部に引っかからせる可能性があり、したがって、ステントの完全なリリースを妨げる。上記を考慮して、図2および図3は、ケーシング200、枢動ラグ202、およびデリバリシステム30からのステントのリリースを補助するためのアクスル204を備えているアタッチメント機構120の拡大等角図を示す。さらに、図4は、カプセル40内に組立てられた結合構造の断面図である。ケーシング200は、適切な締結要素208(たとえば、雄ネジ)がチューブ102内に配置された状態でチューブ102に直接結合され、チューブ102は、締結要素208を受入れるための内部ネジを有することができる。ケーシング200は、さらに、枢動ラグ202およびアクスル204を受入れる対向するアパーチャ212、214を収容するキャビティ210を構成する。
【0027】
ラグ202は、支持チューブ112を覆って配置された楕円状スロット216ならびにスロット216の両側に配置されたアパーチャ218、220を有している。さらに、ラグ202は、指部222および224を備え、デリバリ中、ステントが指部222、224に結合される。一実施形態では、ステントは、指部222および224内に配置されるステントのフレームから延びるタブまたはループを備えている。詳細には、指部222、224は、ラグ202の両側に配置され、指部222、224内に配置されるステントフレームのループを受入れる窪んだ部分を形成する。カプセル40内に収縮されて収容されると、ステントフレームのループは、指部222、224に結合される。アクスル204は、ケーシング200のアパーチャ212、214と、プレス嵌めまたは締り嵌めを形成するように構成された対向する端部226、228をそれぞれ有している。さらに、組立てられると、アクスル204は、ラグ202のアパーチャ218、220を通過する。アクスル204はまた、支持チューブ112が通過するための中央アパーチャ230を備えている。
【0028】
図5ないし図7は、アタッチメント機構120を露出させるためにカプセル40が後退させられた状態のデリバリシステム30の遠位端を示す。ラグ202内のスロット216の形状に起因して、ラグ202は、たとえば第1の位置202’(図6)または第2の位置202”(図7)まで、ケーシング200に対して枢動することを許容される。ここで、枢動ラグ202は、支持チューブ112に接触し、ケーシングに対するラグ202のさらなる回転が妨げられる。カプセル40を後退させることによってラグ202にかかる力は、ラグ202を、ケーシング200を中心に枢動させることになり、ケーシング200に結合したステントのリリースを実施する。結果として、ステントがアタッチメント機構202に引っかかる状況が防止される。
【0029】
本開示が好ましい実施形態を参照して述べられたが、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細において変更が行われうることを当業者は認識するであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7