特許第6054295号(P6054295)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6054295
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】臨床状態タイムライン
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/24 20120101AFI20161219BHJP
【FI】
   G06Q50/24
【請求項の数】16
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-526587(P2013-526587)
(86)(22)【出願日】2011年9月2日
(65)【公表番号】特表2013-536963(P2013-536963A)
(43)【公表日】2013年9月26日
(86)【国際出願番号】IB2011053842
(87)【国際公開番号】WO2012032441
(87)【国際公開日】20120315
【審査請求日】2014年8月29日
(31)【優先権主張番号】61/380,436
(32)【優先日】2010年9月7日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100087789
【弁理士】
【氏名又は名称】津軽 進
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【弁理士】
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【弁理士】
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】フェルベーク アレクサンデル アドリアヌス マルティヌス
(72)【発明者】
【氏名】トルイェン ロエル
【審査官】 関 博文
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−066197(JP,A)
【文献】 特開2009−193157(JP,A)
【文献】 特開2008−204461(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0221923(US,A1)
【文献】 特開2009−110414(JP,A)
【文献】 特表2007−514246(JP,A)
【文献】 特開2002−183303(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0271218(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0228769(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0085223(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサが、患者に関する患者ケアサイクルの複数のフェーズの間、前記患者により受けられた患者ケアを示す情報を取得するステップと、
プロセッサが、前記患者ケアサイクルの異なるフェーズに関して提案される1つ又は複数のケアのパターンを取得するステップと、
プロセッサが、前記患者により受けられた患者ケアと前記1つ又は複数のケアのパターンとを相関させ、最も適合するケアのパターンを特定するステップと、
プロセッサが、前記特定されたケアのパターンに基づき、鍵疾患記述子を前記情報から特定するステップであって、前記鍵疾患記述子が、疾患の状態又は進行の少なくともいずれかを示す、ステップと、
プロセッサが、前記特定された鍵疾患記述子をディスプレイに示す信号を生成するステップとを有する、方法。
【請求項2】
前記信号に基づき、前記患者ケアサイクルの関数として、前記鍵疾患記述子を示すタイムラインを生成及び提供するステップを更に有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記タイムラインが、前記患者ケアサイクルの前記フェーズの関数として、前記鍵疾患記述子を示す、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記タイムラインが更に、前記フェーズ又は前記患者ケアサイクルの関数として、前記患者により受けられた前記患者ケアを表す、請求項2又は3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記フェーズが、診断フェーズ、ステージングフェーズ又は処置前評価フェーズの1つ又は複数に対応する、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記患者に対して実行される医療関連の検査、テスト又は治療の少なくとも1つに対応する情報を含む電子データから、前記患者ケア情報を取得するステップを更に有する、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記患者ケアを示す情報が、前記1つ又は複数のケアのパターンに属する尤度に基づき、前記最も適合されるケアのパターンが特定される、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
自然言語アルゴリズムを用いて、フリーテキストを含む電子データから、前記鍵疾患記述子を取得するステップを更に有する、請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記タイムラインが、前記患者に関する臨床決定を決定するために使用される、請求項2、又は請求項2に直接的または間接的に従属する請求項3乃至8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
前記パターンが、電子フォーマットにおいて提供される臨床診療ガイドラインから得られる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記タイムラインが、前記サイクルにわたり前記患者の疾患の進行を示す一体化され、かつコンテキスト化された情報、又は前記患者の医学履歴の総合的な概要の少なくとも1つを提供する、請求項2、又は請求項2に直接的または間接的に従属する請求項3乃至10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
患者の関心状態に基づき、患者ケアリポジトリからデータをフィルタリングするステップを更に有し、前記取得された情報が、前記フィルタリングされたデータから取得される、請求項1乃至11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
患者により受けられた患者ケアを示す電子情報を取得する受け済み患者ケア情報取得部と、
前記患者の患者ケアサイクルの異なるフェーズに対して提案された1つ又は複数のケアのパターンを取得するフェーズパターン取得部と、
前記患者により受けられた患者ケアと前記フェーズに対して提案された1つ又は複数のケアのパターンとの間の相関に基づき、最も適合するケアのパターンを特定するイベント対フェーズ相関器と、
前記特定されたケアのパターンに基づき、前記患者に関する鍵疾患記述子を前記電子情報から特定及び取得する鍵記述子特定部であって、前記鍵疾患記述子が、疾患の状態又は進行の少なくともいずれかを示す、鍵記述子特定部とを有する、システム。
【請求項14】
前記鍵疾患記述子及び前記相関に基づき、タイムラインを生成するタイムライン生成器を更に有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記タイムラインが、前記サイクルの複数のフェーズの関数として、前記情報を提供する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
コンピュータ実行可能な命令でエンコードされるコンピュータ可読ストレージ媒体であって、前記命令が、コンピュータのプロセッサにより実行されるとき、前記プロセッサに、
患者に関する患者ケアサイクルの複数のフェーズの間、前記患者により受けられた患者ケアを示す情報を取得するステップと、
前記患者ケアサイクルの異なるフェーズに関して提案される1つ又は複数のケアのパターンを取得するステップと、
前記患者により受けられた患者ケアと前記1つ又は複数のケアのパターンとを相関させ、最も適合するケアのパターンを特定するステップと、
前記特定されたケアのパターンに基づき、鍵疾患記述子を前記情報から特定するステップであって、前記鍵疾患記述子が、疾患の状態又は進行の少なくともいずれかを示す、ステップと、
前記特定された鍵疾患記述子をディスプレイに示す信号を生成するステップとを実行させる、コンピュータ可読ストレージ媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は一般に、臨床情報科学に関し、より詳細には、タイムラインに関する状態及びオプションでイベント情報を提供することに関し、病気の状態と、1つ又は複数のフェーズを含む患者ケアサイクルに対するフェーズの関数として受けられる患者ケアとを提供するといった、ヘルスケアに関する特定の用途を用いて説明される。しかしながら、本願は、非ヘルスケア用途にも関する。
【背景技術】
【0002】
ヘルスケアプロバイダは、前もって収集された複数の患者情報に基づき、例えば治療選択又は診断テストといった複数の患者の管理決定を行う。この患者情報は、患者の医療履歴、家族履歴、物理的な検査、診断テスト及び初期治療へのレスポンスを含む。斯かる決定を行うため、ヘルスケアプロバイダは、医療トレーニング及び経験といった黙示的なソース、及び医療研究及び臨床試験の結果、急速に進化する傾向があるグローバル又はローカル臨床診療ガイドラインといった明示的なソースから生じる多くの過去の医療知識を用いる。
【0003】
任意の臨床決定の基礎は、患者の病進行及び現在の状態である。これは通常、複数のテスト及び検査(例えば癌のステージ)から、又は介入及び治療の結果(例えば切除された腫瘍のマージン又は腫瘍サイズの減少)から集められる鍵疾患記述子(KDD)により特徴づけられる。KDDは、多くの単一のソース文書において配布され、患者ケア情報システム(例えば電子患者記録)に電子的に格納される。これは、情報に対する速い電子アクセスを医師に提供する。
【0004】
意思決定は、医療知識も必要とする。これはしばしば、臨床診療ガイドラインに記録される。これらのガイドラインにおいて、複数の臨床試験から集められる疾患特有の医学及び臨床知識は、患者ケアサイクルの後続のフェーズ(例えばスクリーニング、診断、臨床ステージング、処置前の評価、治療、治療監視等)の各々に対するケアの標準と組み合わせられる。斯かるガイドラインは、患者ケアサイクルのフェーズに対するテスト及び治療を推奨する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
回顧的に、KDDの臨床意味は、KDDが集められたケアサイクルのフェーズに依存する。例えば、ケアサイクルの監視フェーズの間、KDDは、ケアサイクルの臨床ステージングフェーズの間の同じKDDより、臨床意思決定に対して異なる影響を持つことができる。残念なことに、日常的な臨床診療において、このケアサイクルフェーズ・コンテキストは、患者ケア記録において明確に記録されてこなかった。
【0006】
更に、患者ケア情報システムは一般に、患者が受けた過去のケアと共に、患者の病進行の総合的な一体化された表示を提供するものではない。結果的に、臨床医は、患者の疾患及び過去のケアの印象を得るため、電子文書の大きなコレクションを厳密に調べなければならない。これは、時間がかかり、骨の折れる作業である可能性がある。更に、それは医師が患者情報を解釈することを必要とする。これは、医師の医学バックグラウンド知識に依存する。
【0007】
本出願の側面は、上述した事項その他に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの側面によれば、ある方法が、患者に関する患者ケアサイクルの複数のフェーズの間、上記患者により受けられる患者ケアを示す情報を取得するステップと、上記患者ケアサイクルの異なるフェーズに関して提案されるケアのパターンを取得するステップと、上記パターンに基づき、上記患者ケアを示す情報と上記フェーズとを相関させるステップと、上記相関に基づき、鍵疾患記述子を上記情報から抽出するステップと、上記抽出された鍵疾患記述子を示す信号を生成するステップとを含む。
【0009】
別の側面によれば、システムは、患者に関する患者ケアサイクルの関数として、上記患者に関する鍵疾患記述子を示すタイムラインを表す信号を生成するプロセッサを含む。
【0010】
別の側面によれば、ある命令でエンコードされるコンピュータ可読ストレージ媒体が提供され、上記命令が、コンピュータのプロセッサにより実行されるとき、上記プロセッサに、実行サイクルの複数のフェーズの関数として、上記実行サイクルに関する状態情報及び完了したイベント情報を示すタイムラインを生成及び提供させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】タイムラインを生成及び表示するコンピュータシステムを含む例示的なシステムを説明する図である。
図2】ヘルスケアアプリケーションに関する命令を実行するコンピュータシステムの1つ又は複数のプロセッサの非限定的な例を説明する図である。
図3】タイムラインを生成及び提供する例示的な方法を説明する図である。
図4】非限定的で例示的なタイムラインを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、様々な要素及び要素の配列の形式並びに様々なステップ及びステップの配列の形式を取ることができる。図面は、好ましい実施形態を説明するためだけにあり、本発明を限定するものとして解釈されるべきものではない。
【0013】
図1は、複数フェーズの実行サイクルに関連して状態(及びオプションで完了したイベント)情報を示す、及び/又は視覚化する信号を生成する例示的なシステム100を説明する。
【0014】
システム100は、1つ又は複数のプロセッサ104と、コンピュータ可読命令でエンコードされたコンピュータ可読ストレージ媒体106とを備えるコンピュータシステム102を含む。この命令は、1つ又は複数のプロセッサ104で実行されるとき、システム102に、状態情報を及びオプションで完了したイベント情報を、複数フェーズの実行サイクルに相関させる。以下に詳しく述べられるように、この相関は、タイムラインを介して提供されることができ、このタイムラインにおいて、状態及びオプションで完了したイベント情報が、実行サイクルの関数又は実行サイクルのフェーズの関数として提供される。
【0015】
完了したイベント情報リポジトリ108は、例えばコンピュータシステム102により使用される完了したイベント情報といった完了したイベントを示す電子情報を格納する。リポジトリ108は、例えば1つ又は複数のデータベース、サーバ、ハードドライブ等の様々な物理的なストレージ媒体を含むことができる。更に、リポジトリ106は、システム100のローカルにある、又はシステム100からリモートにあるとすることができ、及び/又は複数のシステムにわたり分散されることができる。完了したイベント情報リポジトリ108は、例えば外部ハードドライブ、CD、DVD、メモリスティック等の携帯型ストレージ媒体を含むこともできる。
【0016】
フェーズ情報リポジトリ110は、実行サイクルのフェーズ及び複数フェーズの実行サイクルの異なるフェーズに関して提案されたイベントを示す電子情報を格納する。リポジトリ108同様、リポジトリ110は、例えば1つ又は複数のデータベース、サーバ、ハードドライブ等の様々な物理的なストレージ媒体を含むことができる。更に、リポジトリ110は、システム100のローカルにある、又はシステム100からリモートにあるとすることができ、及び/又は複数のシステムにわたり分散されることができる。フェーズ情報リポジトリ108は、例えば外部ハードドライブ、CD、DVD、メモリスティック等の携帯型ストレージ媒体を含むこともできる。
【0017】
モニタ等といったディスプレイ112が、少なくともタイムラインを表示するために用いられることができる。例えば、タイムラインは、ディスプレイ112を介して与えられるウィンドウのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)において提示される。本書において利用される、ウィンドウは、情報を与える(又は、視覚的に出力する)及び/又は入力又は情報を受け入れるGUIの視覚化エリア又は領域である。1つ又は複数のウィンドウは、重畳される、視覚的に後ろに配置される、及び/又は、1つ又は複数の他のウィンドウに関連して(例えば、マウス等を介して)回されることができる。斯かるウィンドウは、別のウィンドウから独立していること、又は依存することができる。
【0018】
図2は、ヘルスケアアプリケーションに関する命令を実行する1つ又は複数のプロセッサ104の例を説明する。上述したように、ヘルスケアは、非限定的な用途に過ぎず、他の用途も本書において想定される。
【0019】
受信済み患者ケア情報取得部200は、イベント情報リポジトリ108に格納される電子情報から患者に関する受信済み患者ケアを示す情報を特定及び取得する。図示された受信済み患者ケア情報取得部200は、患者の関心疾患又は状態に関連付けられるリポジトリ108から情報を抽出するのを容易にする1つ又は複数のフィルタ202を含む。患者の関心疾患又は状態は、臨床医により特定される、及び/又は患者に関する最近のテキスト、手順等により推定されることができる。これは、1つ又は複数のプロセッサ104により続いて処理される情報のボリュームを減らすのを容易にすることができる。
【0020】
この例において、リポジトリ108は、患者に関する患者ケアサイクルの間、患者に実行されるテスト、検査、治療等を示す電子情報を含む。斯かる情報は、1つ又は複数の病院情報システム(HIS)、電子医療記録(EMR)、放射線学情報システム(RIS)等、及び/又は1つ又は複数の他のシステムから得られることができ、患者の臨床履歴(例えば、体位置、症状、徴候、検査の理由、以前の知識等)、及び/又は所見、関連する生体構造位置、及び/又は患者に対する現在の診断による結論を含むことができる。斯かる情報は、構造化されたフォーマット(例えば、電子フォーム)に、及び/又はフリーテキストを含むあまり構造化されていない電子文書に含まれることができる。
【0021】
フェーズパターン取得部204は、患者に対するケアサイクルに基づき、電子状態及びフェーズ情報リポジトリ110に格納される電子情報から、ケアサイクルの1つ又は複数のフェーズを実行するために提案されるイベントの1つ又は複数のパターンを特定及び取得する。斯かる情報は、電子臨床ガイドラインから得られることができる。これは、特有の疾患及び/又は状態を持つ患者をどのように治療及び管理するかに関して、ヘルスケア専門家に対する1つ又は複数のセットの推奨を記録する。適切なガイドラインは、以下に限定されるものではないが、癌、外傷、心筋梗塞、冠状動脈心臓まひ、胸部の痛み、喘息、心房細動、熱傷、糖尿病、薬物過剰摂取、耳痛、胃腸及び/又は他の臨床ガイドラインに関する。ガイドラインは、単一の対象物に特有である場合があり、及び/又は対象物のグループに対して適用することができる。
【0022】
オプションのイベント対フェーズ相関器206は、取得されたフェーズパターンに基づき、患者ケアサイクルのフェーズに対して、取得された患者ケアを相関又はマッピングする。イベント対フェーズ相関器206は、相関を示す信号を生成する。フェーズの間、患者により受けられる実際のケアが、フェーズに対して推奨されるガイドラインのケアから外れる場合があるので、相関は、最高確率、尤度、信頼性レベル等といった最も可能性のある適合に基づかれる。
【0023】
鍵記述子特定部208は、1つ又は複数の鍵疾患記述子(KDD)を特定する。これは、パターン及び/又は相関に基づき、ケアサイクルに対する状態及び/又は疾患の進行を示す。ここでも、KDDは、複数のテスト及び検査から、又は介入及び治療の結果から集められ、KDDは、それが決定されたフェーズに基づき、異なる意味を持つ。この例において、KDDは、KDDリポジトリに格納される電子ファイルに格納される。これは、リポジトリ108及び110に実質的に類似するものとすることができる。非ヘルスケア用途に対して、鍵記述子特定部208は、1つ又は複数の鍵記述子(KD)を特定する。
【0024】
タイムライン生成器210は、KDD(及びオプションで取得された患者ケア)のタイムラインを示す信号を生成する。タイムラインは、取得されたケア情報、取得されたフェーズパターン、ケアとフェーズとの間の相関、特定された鍵記述子、及び/又は他の情報に基づかれる、ケアサイクルの関数又はケアサイクルのフェーズの関数とすることができる。1つの非限定的な例において、タイムラインは、フェーズの関数としてこれを提供することにより、KDD、テスト、検査、治療等を特徴づける及びコンテキスト化する。これは、総合的な一体化された表示を提供する。KDDの臨床意味は、KDDが集められた(及び、同じKDDが、異なるフェーズにおいて現れることができる)ケアサイクルのフェーズに依存するので、タイムラインは、KDDの意味を解釈するのに、及び続いてこの解釈を用いて臨床決定を行うために用いられることができる。
【0025】
図3は、状態タイムラインを生成及び提供するための例示的な方法を説明する。簡潔さ及び説明的な目的のため、この方法は、ヘルスケア用途に関連して説明される。しかしながら、この方法は、ヘルスケア用途に限定されるものではない。更に、以下のステップの順序は限定事項ではない点を理解されたい。そのようなものとして、他の順序も本書において想定される。更に、1つ又は複数のステップは省略されることができ、及び/又は、1つ又は複数の追加的なステップが含まれることができる。
【0026】
ステップ302において、患者が受けた実際のケアを示す電子情報が得られる。上述したように、患者の関心疾患又は状態に関連するケアだけを抽出するため、1つ又は複数のフィルタが使用されることができる。斯かるケアは、以下に限定されるものではないが、例えば、検査、テスト、治療等を含む。電子情報は、1つ又は複数の電子リポジトリから得られることができる。これは、以下に限定されるものではないが、病院情報システム(HIS)、放射線学情報システム(RIS)、電子医療記録(EMR)、一般的な診療情報システム、専門特有の情報システム(例えば、心臓学、腫瘍学等の情報システム)及び/又は他の患者情報のソースを含む。HL7及び/又は他のプロトコルといったデータ相互運用性プロトコルが、情報の様々な異なるソースから情報を得るために用いられることができる。
【0027】
ステップ304において、ケアサイクルの1つ又は複数のフェーズの提案されたケアのパターンが得られる。斯かるフェーズは、以下に限定されるものではないが、例えば、診断、ステージング、事前治療評価を含む。パターンは、電子臨床診療ガイドライン及び/又は他のソースから得られることができる。臨床診療ガイドラインは通常、ツリー状構造において組織化される。結果として、ケアサイクルにおけるフェーズに関して推奨されるケアのパターンは、以前に確立された疾患特性に依存する。例えば、肺癌ガイドラインにおける処理前の評価フェーズのケアのパターンは、ステージI及びステージIIの間でわずかに異なることができる。ここで、ステージIIに関するパターンは追加的に、脳MRIを推奨する。
【0028】
ステップ306において、このパターンは、電子情報と比較される。非限定的な例を用いて、処理前の評価フェーズ及び肺癌ガイドラインに関して、このパターンは、PFT、気管支鏡法、縦隔鏡検査及びPET/CTスキャンの組合せを含むことができ、この組合せは、患者が受けた実際のケアに対して比較される。
【0029】
ステップ308において、オプションで、ケア及びフェーズの間の相関を示す信号が比較に基づき生成される。上述したように、フェーズの間、患者により受けられる実際のケアが、そのフェーズに対して推薦されるガイドラインのケアから外れる可能性があるので、マッピングは、最高確率、尤度、信頼性レベル等といった最も可能性のある適合に基づかれる。
【0030】
ステップ310において、KDDは、信号及び/又はパターンに基づき、電子情報において特定される。電子情報がフリーテキストを含むことができる場合、斯かるデータを決定及び/又は取得することを容易にするため、自然言語処理等が用いられることができる。非限定的な例を用いて、例えば、縦隔ノードが陽性又は陰性かを示す情報は、PFT、気管支鏡法、縦隔鏡からの電子レポートにおいて特定される。
【0031】
ステップ312において、KDD(及びオプションで、受信済み患者ケアを示すしるし)が、ケアサイクルの関数又は患者ケアサイクルのフェーズの関数として、タイムラインに提供される。例えば、タイムラインは、疾患進行及び患者ケアの一体化され、かつコンテキスト化されたタイムライン表示を提供する。これは、患者の過去の医学履歴の総合的な概要を医師が迅速に得ることを助けることができる。代替的に、ケアサイクルの関数又は患者ケアサイクルのフェーズの関数として、KDD及びオプションで完了した患者ケアを示す信号が生成される。
【0032】
斯かるタイムラインは、患者のことをまだよく知らない、及び/又は時間的にクリティカルな状況下の医師に、患者の状態の比較的迅速な理解を提供する。斯かる状態の非限定的な例は、腫瘍委員会会議である。そこでは、異なる分野の医師が数分の時間フレームで、患者の過去のケア及び医療状態に関する共有された表示を得て、決定を行う必要がある。図4は、腫瘍委員会会議に関する例示的なタイムラインを示す。
【0033】
この例に関して、以前の知識は、電子フォーム及びコンピュータ解釈可能なフォームにおいて格納される。斯かる知識の簡単な例は、規則セットである。これは、ある状態及びその状態下で必要とされる情報を含む。この状態は、患者人口統計(年齢、性)、履歴(前の癌、前の手術等)、疾患タイプ及びステージ(癌のタイプ、位置、TNMステージ)、なされた治療(手術、化学療法、放射線療法)等を含むことができる。斯かる状態が与えられると、規則は、ケアフェーズ間の関係、典型的なテスト、斯かるフェーズに属する検査及び治療、及び疾患を特徴づける重要な出力パラメタを特定し、ケアサイクルにおける次のステップを誘導する。
【0034】
図4において、y軸402は、疾患状態404及び患者により受けられる実際のケアを表し、x軸406は、患者ケアサイクルのフェーズを表す。この例において、受けられるケアは、摂取された薬物408、研究室結果410、治療412、放射線学手順414及び病変416を含み、患者ケアサイクルは、診断フェーズ418、ステージングフェーズ420、治療フェーズ422及び治療評価フェーズ424を含む。他の状態、ケア及び/又はフェーズが、追加的又は代替的に含まれることができる。
【0035】
図4に示されるように、疾患状態404の特定されたKDD426、428、440及び442は、それぞれサイクル406のフェーズ418、420、422及び424へと視覚的にマッピングされる。薬物444、446及び448は、それぞれフェーズ418〜424、418〜424及び414へと視覚的にマッピングされる。研究室結果440及び442は、それぞれフェーズ418〜424及び418〜424へと視覚的にマッピングされる。治療444及び446は、それぞれフェーズ422及び422へと視覚的にマッピングされる。放射線学手順448、450、452及び454は、それぞれフェーズ418、420、420、及び424へと視覚的にマッピングされる。病変456及び458は、それぞれフェーズ418及び424へと視覚的にマッピングされる。
【0036】
本書において論じられるように、斯かるタイムラインは、患者ケアサイクルを通して疾患進行の一体化され、かつコンテキスト化されたタイムライン表示を提供する。これは、患者の過去の医学履歴の総合的な概要を医師が迅速に得るのを助けることができる。
【0037】
代替的に、状態404又は患者により受けられる実際のケア(例えば、408〜416)の1つ又は複数が、提供されない又はタイムラインから省略される。追加的又は代替的に、異なるフェーズ(例えば、418〜424)が、提供されない又はタイムラインから省略される。変形例において、他の情報が、タイムラインにおいて、追加的又は代替的に与えられることができる。状態404、ケア408〜416、フェーズ418〜424、及び/又は、他の情報が、1つ又は複数の他のタイムラインにおいて提供され、又は、他の態様で与えられることもできる。
【0038】
タイムラインにおいて提供される1つ又は複数のしるしは、例えばハイパーリンク又は他のリンクを介して、それが表す情報へのリンクを提供することができる。これらは、タイムラインを見ている臨床医が、例えばテスト結果、所見、画像等といった更なる情報を引き出すため、マウスを介してこのしるしをクリックする、又は他の態様でしるしを選択することを可能にすることができる。例えば、手術タブ446上でクリックすることは、手術に関する基礎及び/又は手術からの所見について述べる1つ又は複数の電子文書を引き出すことができる。
【0039】
上記は、臨床意志決定支援システム(CDSS)に関連して使用されることができる点を理解されたい。一般に、CDSSは、臨床設定における意思決定を容易にするコンピュータシステムである。近年のCDSSは、臨床医が臨床決定することを支援する対話的なソフトウェアベースのシステムを含む。これは、診断、解析、治療等を決定するのを助けるため、ユーザが患者データと相互作用することができる対話的なグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を与えることを含む。
【0040】
CDSSは、臨床診療ガイドラインに基づかれる。これは、特有の疾患及び状態を持つ患者をどのようにして最適に治療及び管理するかに関する、ヘルスケア専門家に対する推奨/提案の記録されたセットである。推奨/提案は、臨床医を誘導するための情報(例えば、決定オプション及び予想される結果)のピースである。CDSSを用いると、臨床医は、入力を提供し、解析オプション等を選択し、CDSSは、データを処理し、提案及び/又は解析結果を提供する。臨床医は、情報をレビューし、何が有益であるかを究極的に決定し、臨床決定を行う。CDSSは、事前診断において、診断の間に、及び事後診断(治療計画を含む)において使用される。
【0041】
コンピュータシステム102は、ワークステーション、コンピュータ又はこれらと同等なものとすることができる。更に、コンピュータシステム102は、スタンドアロンコンピュータシステム、又は複数のヘルスケア提供サイトにわたり分散されるネットワークの一部とすることができる。本書において、コンピュータ可読ストレージ媒体は、信号媒体を含まない点も理解されたい。本書における実施形態は、信号媒体を用いて又はストレージ及び信号媒体の組合せを用いて実行されることもできる点を更に理解されたい。
【0042】
本発明が、好ましい実施形態を参照して説明されてきた。上記の詳細な説明を読み及び理解すると、第三者は、修正及び変更を思いつくことができる。それらの修正及び変更が添付の特許請求の範囲又はその均等物の範囲内にある限り、本発明は、すべての斯かる修正及び変更を含むものとして構築されることが意図される。
図1
図2
図3
図4