特許第6054305号(P6054305)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6054305放送システムにおけるマルチメディアフレーム伝送装置及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6054305
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】放送システムにおけるマルチメディアフレーム伝送装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/236 20110101AFI20161219BHJP
   H04N 21/2381 20110101ALI20161219BHJP
   H04N 21/434 20110101ALI20161219BHJP
【FI】
   H04N21/236
   H04N21/2381
   H04N21/434
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-550410(P2013-550410)
(86)(22)【出願日】2012年1月19日
(65)【公表番号】特表2014-507879(P2014-507879A)
(43)【公表日】2014年3月27日
(86)【国際出願番号】KR2012000514
(87)【国際公開番号】WO2012099429
(87)【国際公開日】20120726
【審査請求日】2015年1月7日
(31)【優先権主張番号】10-2011-0005650
(32)【優先日】2011年1月19日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】キュン−モ・パク
(72)【発明者】
【氏名】スン−オウ・ホワン
(72)【発明者】
【氏名】ジェ−ヨン・ソン
【審査官】 富樫 明
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/027005(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0115969(US,A1)
【文献】 特開平10−150470(JP,A)
【文献】 特開2005−064594(JP,A)
【文献】 特開2004−363841(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0005776(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルチメディアサービスをサポートする放送システムにおけるマルチメディアフレームを構成する方法であって、
マルチメディアフレームを識別するフレーム識別子、ネットワーク階層間の接続サービス品質に関する情報及び終端間のネットワーク性能を測定する情報を含むヘッダー情報を生成するステップと、
前記ヘッダー情報とマルチメディアデータを結合して前記マルチメディアフレームを構成するステップと、
を有し、
前記ネットワーク階層間の接続サービス品質に関する情報は、メディアアクセスユニットのタイプ情報とメディアアクセス要約情報を含み、
前記メディアアクセスユニットのタイプ情報は、ビットレート、遅延程度、性能レベル、及び他のマルチメディアフレームとの関係に関する情報を含み、
前記メディアアクセス要約情報は、終端間最大遅延時間及びアクセスユニット損失率を含む
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記マルチメディアフレームを構成する場合、前記フレーム識別子は、前記マルチメディアデータの分割有無に基づいて割り当てられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ヘッダー情報は、バイト単位で測定されたデータグラムの長さに関する情報をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
マルチメディアサービスをサポートする放送システムにおけるマルチメディアフレームを構成する装置であって、
ハイブリッドコンテンツ又はハイブリッドサービスによるマルチメディアデータを生成するマルチメディアデータ生成部と、
前記マルチメディアフレームを識別するフレーム識別子、ネットワーク階層間の接続サービス品質に関する情報及び終端間のネットワーク性能を測定する情報を含むヘッダー情報を生成し、
前記ヘッダー情報とマルチメディアデータを結合して前記マルチメディアフレームを構成するマルチメディアフレーム構成部と、
を含み、
前記ネットワーク階層間の接続サービス品質に関する情報は、メディアアクセスユニットのタイプ情報とメディアアクセス要約情報を含み、
前記メディアアクセスユニットのタイプ情報は、ビットレート、遅延程度、性能レベル、及び他のマルチメディアフレームとの関係に関する情報を含み、
前記メディアアクセス要約情報は、終端間最大遅延時間及びアクセスユニット損失率を含むことを特徴とする装置。
【請求項5】
前記マルチメディアフレームが構成される場合、前記フレーム識別子は、前記マルチメディアデータの分割有無に従って割り当てられることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記ヘッダー情報は、バイト単位で測定されたデータグラムの長さに関する情報をさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項7】
マルチメディアフレームを伝送及び受信するための通信部と、
ハイブリッドコンテンツ又はハイブリッドサービスに従ってマルチメディアデータを生成するマルチメディアデータ生成部と、
ヘッダー情報を生成し、前記ヘッダー情報と少なくとも前記マルチメディアデータの少なくとも一部に基づいて前記マルチメディアフレームを生成するマルチメディアフレーム構成部と、を含み、
前記ヘッダー情報は、前記マルチメディアフレームを識別するフレーム識別子、ネットワーク階層間の接続サービス品質と終端間のネットワーク性能を識別するためのサービス品質(QoS)情報を含み、
前記ヘッダー情報は、メディアアクセスユニット(MAU)要約情報をさらに含み、
前記MAU要約情報は、前記マルチメディアフレームの伝送のための最大終端間の遅延時間と、アクセスユニット損失率を含むことを特徴とする、加入者端末。
【請求項8】
前記ヘッダー情報は、前記マルチメディアフレームに含まれた前記マルチメディアデータ部分を少なくとも含むデータグラムの長さをさらに含むことを特徴とする、請求項に記載の加入者端末。
【請求項9】
放送システムにおけるフレームを伝送する方法であって、
ヘッダーとマルチメディアデータを含むペイロードで構成されたフレームを生成するステップと、
前記生成したフレームを加入者端末に伝送するステップと、を有し、
前記ヘッダーの情報は、タイプ情報とフラグを含み、
前記タイプ情報は、ビットレートが固定であるか、または、可変であるかを指示し、前記フラグは、損失が許容されるか否かを指示することを特徴とするフレーム伝送方法。
【請求項10】
前記フレームを伝送するためのフロー(flow)は、前記タイプ情報と前記フラグに基づいて制御されることを特徴とする請求項9に記載のフレーム伝送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は放送システムにおけるマルチメディアフレーム伝送装置及び方法に関するもので、特にインターネットプロトコルに基づいてマルチメディアサービスをサポートする放送システムにおいて異種(heterogeneous)ネットワークを介してマルチメディアフレームを伝送する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
MPEG-2 TS(Moving Picture Experts Group-2 Transport Stream)は、一般的に放送ネットワークにおけるマルチメディアコンテンツの伝送に使用される。MPEG-2 TSは、誤りを有する伝送環境で複数の放送プログラム(符号化された複数のビデオビットストリーム)が多重化されるビットストリームを伝送するための代表的な伝送技術として使用されている。一例として、MPEG-2 TSは、マルチメディア時代のデジタルTV信号を放送するために使用するのに適合する。
【0003】
図1は、従来技術によるMPEG-2 TSをサポートするための階層の構造を示す。
【0004】
図1を参照すると、MPEG-2 TSをサポートするための階層は、メディア符号化階層(media coding layer)110、同期階層(sync layer)120、配信階層(delivery layer)130、ネットワーク階層140、データリンク階層150、及び物理階層160を含む。
【0005】
メディア符号化階層110と同期階層120は、メディアデータが記録又は送信の基本単位で使用するのに容易なフォーマットで構成される。配信階層130、ネットワーク階層140、データリンク階層150、及び物理階層160は、同期階層120により構成されたフォーマットのデータブロック(例えば、“AU”)を別途の記録媒体に記録し、あるいは伝送のためのマルチメディアフレームを構成する。構成されたマルチメディアフレームは、所定のネットワークを通じて加入者端末に伝送される。
【0006】
このために、同期階層120は、フラグメントブロック(fragment block)122とアクセスユニット124を含む。配信階層130は、MPEG-2 TS/MP4 132、RTP/HTTP134、及びUDP/TCP136を含む。
【0007】
しかしながら、MPEG-2 TSには、マルチメディアサービスをサポートすることにおいていくつかの限界がある。MPEG-2 TSの限界には、片方向通信、固定フレームサイズによる伝送の非効率性、及びオーディオ/ビデオに特化した伝送プロトコル及びインターネットプロトコル(IP)を用いて伝送する際に不要なオーバーヘッドの生成などがある。
【0008】
したがって、MPEGメディア転送(MPEG Media Transport:MMT)標準は、MPEG技術に基づいてマルチメディアサービスをサポートするためのマルチメディア伝送技術としてMPEGで新たに提案された。このMMT標準は、MPEG-2 TSの限界を克服するためにMPEGにより提案されている。
【0009】
例えば、MMT標準は、異種ネットワークを通じてハイブリッドコンテンツを効率的に伝送するために適用することができる。ここで、ハイブリッドコンテンツとは、ビデオ/オーディオ/アプリケーションによるマルチメディア要素を有するコンテンツの集合を意味する。異種ネットワークとは、放送ネットワークと通信ネットワークが共存するネットワークを意味する。
【0010】
MMT標準は、マルチメディアサービスのための伝送ネットワークでの基本技術であるIPにより近い伝送技術を定義することを目的とする。したがって、MMT標準は、代表的にIPに基づいて変化するマルチメディアサービス環境で効率的なMPEG伝送技術を提供するためのもので、持続的な研究と共に標準化が進んでいる。MMT標準ではハイブリッド(hybrid)ネットワークとハイブリッドコンテンツを提供しようとするマルチメディアサービス環境における効率的なMPEG伝送技術を提供する方法が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明は上記の従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、インターネットプロトコルに基づいてマルチメディアサービスをサポートする放送システムで異種ネットワークを通じて伝送可能なマルチメディアフレームを構成する方法を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、MMT技術に基づいてハイブリッドコンテンツ又はハイブリッドサービスのためにマルチメディアデータに従ってマルチメディアフレームを構成する方法を提供することにある。
【0013】
また、本発明の目的は、MMT技術に基づいてハイブリッドコンテンツ又はハイブリッドサービスによるアクセスユニット(Access Unit:AU)の伝送のためにマルチメディアフレームを構成して伝送する方法を提供することにある。
【0014】
さらに、本発明の目的は、インターネットプロトコルに基づいてマルチメディアサービスをサポートする放送システムにおいて、ヘッダー情報がフレーム識別子、ネットワーク階層間の接続サービス品質及び終端間(end-to-end)のネットワーク性能を測定するために使用される情報を含むように異種ネットワークを介して伝送するマルチメディアフレームを構成する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記のような目的を達成するために、本発明の一態様によれば、インターネットプロトコルに基づいてマルチメディアサービスをサポートする放送システムにおける異種ネットワークを通じて伝送されるマルチメディアフレームを構成する方法が提供される。その方法は、マルチメディアフレームを識別するフレーム識別子、ネットワーク階層間の接続サービス品質及び終端間のネットワーク性能を測定する情報を含むヘッダー情報を生成するステップと、ヘッダー情報とマルチメディアデータを結合してマルチメディアフレームを構成するステップとを有する。
【0016】
本発明の他の態様によれば、インターネットプロトコルに基づいてマルチメディアサービスをサポートする放送システムにおける異種ネットワークを通じて伝送されるマルチメディアフレームを構成する装置が提供される。その装置は、ハイブリッドコンテンツ又はハイブリッドサービスによるマルチメディアデータを生成するマルチメディアデータ生成部と、マルチメディアフレームを識別するフレーム識別子、ネットワーク階層間の接続サービス品質及び終端間のネットワーク性能を測定する情報を含むヘッダー情報を生成し、ヘッダー情報とマルチメディアデータを結合してマルチメディアフレームを構成するマルチメディアフレーム構成部とを含む。
【0017】
さらに、本発明の他の態様によれば、マルチメディアフレームを伝送及び受信するための通信部と、ハイブリッドコンテンツ又はハイブリッドサービスに従ってマルチメディアデータを生成するマルチメディアデータ生成部と、ヘッダー情報を生成し、ヘッダー情報と少なくともマルチメディアデータ部分に基づいてマルチメディアフレームを生成するマルチメディアフレーム構成部とを含み、ヘッダー情報は、マルチメディアフレームを識別するフレーム識別子、ネットワーク階層間の接続サービス品質と終端間のネットワーク性能を識別するためのサービス品質(QoS)情報を含む加入者端末が提供される。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、異種ネットワークを通じてハイブリッドサービス又はハイブリッドコンテンツを提供することによって、マルチメディア環境で効率的なMPEG伝送をサポートすることができる効果を有する。一方、他の多様な効果は、後述する本発明の実施形態による詳細な説明で直接的又は暗示的に開示されるはずである。
【0019】
本発明の他の態様、利点、及び顕著な特徴は、下記の詳細な説明から当業者には公知であり、その詳細な説明は、添付の図面とともに本発明の実施形態で開示する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】従来の技術によるMPEG-2 TSをサポートするための階層構造を示す図である。
図2】本発明の一実施形態により、MMT標準に基づいた放送システムによるMMTサービスを概念的に示す図である。
図3】本発明の一実施形態により、MMTシステムでマルチサービス/コンテンツによるマルチメディアフレームを、異種ネットワークを介して伝送するための階層構造を示す図である。
図4】本発明の一実施形態によるMMTシステムにおいてマルチメディアフレームを構成して伝送することを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
下記の説明において、具体的な構成及び構成要素のような特定の詳細は、本発明の実施形態の全般的な理解を助けるために提供されるにすぎない。したがって、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく、以下に説明される本発明の様々な変形及び変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。なお、公知の機能または構成に関する具体的な説明は、明瞭性と簡潔性のために省略する。
【0023】
次の説明及び請求項に使用する用語及び単語は、辞典的意味に限定されるものではなく、発明者により本発明の理解を明確且つ一貫性があるようにするために使用する。従って、特許請求の範囲とこれと均等なものに基づいて定義されるものであり、本発明の実施形態の説明が単に実例を提供するためのものであって、本発明の目的を限定するものでないことは、本発明の技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。
【0024】
英文明細書に記載の“a”、“an”、及び“the”、すなわち単数形は、コンテキスト中に特記で明示されない限り、複数形を含むことは、当業者にはわかることである。したがって、例えば、“コンポーネント表面(a component surface)”との記載は一つ又は複数の表面を含む。
【0025】
以下の本発明の実施形態では、MMT標準で定義されている階層構造に関して説明する。また、本発明の実施形態では、マルチメディアフレームの構成を提案し、MMT標準で定義されている階層構造のマルチメディアフレームを生成するための階層と関連して具体的に説明する。ここで、マルチメディアフレームは、MMTサービスのための伝送フレームであって、MMTアクセスユニットのパケットを意味する。マルチメディアフレームは、要求伝送情報に関連したサービス情報の品質を含む。
【0026】
本発明の実施形態では、マルチメディアフレームを構成するためのヘッダー情報の構成について具体的に説明する。マルチメディアフレームのペイロードは、上位階層で所定サイズ単位で提供されているマルチメディアデータを分割したり組み合わせたりして、所望のサイズを有するマルチメディアデータを構成することにより置き換えることができる。
【0027】
図2は、本発明の一実施形態によるMMT標準に基づいて放送システム(以下、“MMTシステム”と称する)によりMMTサービスを概念的に示す。
【0028】
図2を参照すると、MMTサービスのためのコンテンツは、UHD、VOD、ライブストリーミング、ファイル、ウィジェット、電子書籍、及びメタデータ(metadata)を含む。しかしながら、MMTサービスに対するコンテンツは、電気的信号で表現可能な任意のコンテンツを含むことができる。
【0029】
多様なコンテンツ各々によるマルチメディアデータがMMTカプセル化装置(encapsulator)により所定のフォーマットでカプセル化された後、マルチメディアフレームは、異種ネットワークを通じて加入者端末にハイブリッド配信(hybrid delivery)により伝送される。異種ネットワークは、放送ネットワークとIPネットワークが共存する伝送環境のネットワークを意味する。
【0030】
加入者端末は、異種ネットワークを介してハイブリッド配信で伝送されるマルチメディアフレームを受信し、このマルチメディアフレームから所望のコンテンツに対応するマルチメディアデータを抽出し、抽出したマルチメディアデータに基づいてビデオ/オーディオ/アプリケーションをユーザーに提供する。特定コンテンツに提供されるビデオ/オーディオ/アプリケーションに対応するマルチメディアデータは、各々“MMTアセット(asset)”として定義される。加入者端末は、マルチメディアサービスのサポートが可能な任意の端末を含むことがある。加入者端末の代表的な例としては、IP TV又はスマートフォンがあり得る。したがって、MMTサービスは、高い品質のコンテンツ配信、ハイブリッドコンテンツのサポート、ハイブリッドネットワークのサポートを提供する目的を達成することができる。
【0031】
図3は、本発明の一実施形態により、MMTシステムにおけるマルチサービス/コンテンツによるマルチメディアフレームを、異種ネットワークを介して伝送するための階層構造を示す。
【0032】
図3を参照すると、7つの階層が、構成されたマルチメディアフレームを伝送するために要求される。この7つの階層は、メディア符号化階層310、カプセル化階層(以下、“階層E”とする)320、配信階層(以下、“階層D”または“階層T”とする)330,390、ネットワーク階層340、データリンク階層350、物理階層360、及び制御階層(以下、“階層C”とする)370,380を含む。
【0033】
本発明の実施形態によれば、マルチコンテンツ又はマルチサービスによるマルチメディアデータは、メディア符号化階層310及び階層E320により生成されることによって、2つの階層は、“マルチメディアデータ生成部”の構成要素と見なされる。マルチメディアフレームは、階層D330により構成され、それによって階層D330は、“マルチメディアフレーム構成部”の構成要素と見なされる。マルチメディアフレーム構成部に含まれる階層D330は、マルチメディアフレームを区分するフレーム識別子、ネットワーク階層間の接続サービス品質、及び終端間のネットワーク性能を測定するために要求される情報によりヘッダー情報を含み、ヘッダー情報とマルチメディアデータを組み合わせてマルチメディアフレームを構成する。
【0034】
7つの階層の中から3つの階層に対応する技術領域は、MMT標準のために重要である。この3つの技術領域は、各々階層E320、階層D330,390、及び階層C370,380に該当する。階層E320はハイブリッドコンテンツの生成を担当し、階層D330,390は異種ネットワークを通じた生成コンテンツの効率的な伝送を担当し、階層C370,380は、ハイブリッドコンテンツの消費管理及び伝送管理の全般的な制御を担当する。
【0035】
階層E320は、MMT E.3階層322、MMT E.2階層324、及びMMT E.1階層326を含む。MMT E.3階層322は、メディア符号化階層310から提供される符号化されたマルチメディアデータの入力を受信し、MMTサービスのための基本単位であるデータフラグメント(fragment)を生成する。MMT E.2階層324は、MMT E.3階層322により生成されたデータフラグメントに従ってMMTサービスのためのアクセスユニット(AU)を生成する。MMT E.1階層326は、MMT E.2階層324により提供されるAUの組み合わせ、分割などを通じてハイブリッドコンテンツの生成、格納、及び伝送のためのフォーマットを生成する。
【0036】
階層D330,390は、MMT D.1階層332、MMT D.2階層334、及びMMT D.3階層390を含む。MMT D.1階層332は、リアルタイム転送プロトコル(RTP)又はハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)と類似した役割を遂行するアプリケーションプロトコル(AP)を担当し、MMT D.2階層334は、ユーザーデータグラムプロトコル(UDP)又は伝送制御プロトコル(TCP)と類似した役割を遂行するネットワーク階層プロトコルに対応する。MMT D.3階層390は、階層E320に含まれた各階層と階層D330に含まれた各階層との間の最適化のための動作を遂行する。
【0037】
階層C370,380は、MMT C.1階層370とMMT C.2階層380を含む。MMT C.1階層370は、ハイブリッドコンテンツの生成及び消費に関する情報を提供し、MMT C.2階層380はハイブリッドコンテンツの伝送に関する情報を提供する。
【0038】
図4は、本発明の実施形態によるMMTシステムにおけるマルチメディアフレームを構成して伝送することを示すフローチャートである。図4では、図3に示した階層の中から階層D330に含まれているMMT D.2階層334により遂行される動作を定義する。
【0039】
図4を参照すると、MMT D.2階層334は、ステップ410で、MMT D.1階層332から提供されるマルチメディアデータの入力を受信する。ハイブリッドサービス又はハイブリッドコンテンツを提供するのに十分なマルチメディアデータ及び各マルチメディアデータ別MMTアセットは、MMT D.1階層332から提供されなければならない。
【0040】
MMT D.2階層334は、ステップ412で、マルチメディアフレームを構成するためのヘッダー情報を構成する。ヘッダー情報は、マルチメディアフレームを区分するフレーム識別子、ネットワーク階層間の接続サービス品質及び終端間のネットワーク性能を測定するために要求される情報を少なくとも含む。ヘッダー情報を構成するためのより具体的な説明は、後述する。
【0041】
MMT D.2階層334は、ステップ414で、ハイブリッドマルチメディアサービスのためのマルチメディアフレームを構成する。マルチメディアフレームは、ステップ410で入力したマルチメディアデータとステップ412で構成されたヘッダー情報とを組み合わせて構成される。マルチメディアフレームが構成された後、MMT D.2階層334は、ステップ416で、構成されたマルチメディアフレームを、異種ネットワークを通じて加入者端末に伝送する。
【0042】
以下、本発明の実施形態で提案されるMMTサービスによるマルチメディアフレームの伝送を担当する階層T2によりマルチメディアフレーム(Tフレーム)を構成する方法について説明する。マルチメディアフレーム(Tフレーム)の構成のために、ヘッダー領域に記録するヘッダー情報とペイロード領域に記録するマルチメディアデータが定義されるべきである。さらに、本発明の実施形態によるマルチメディアフレーム(Tフレーム)に対するサービス品質(QoS)を保証すべきである。
【0043】
さらに、本発明の実施形態により構成されたマルチメディアフレームに対するフロー制御を遂行する方法が提供されなければならない。IPプロトコルにより提供される機能は、本発明の実施形態によるフロー制御及びQoSレベルにより代替すべきである。
【0044】
最後に、本発明の実施形態では、AUを伝送するために、階層T2が他の階層と情報を交換するための手順と、この手順を通じて交換される情報の内容及び伝送方法を定義すべきである。
【0045】
本発明の実施形態によるマルチメディアフレーム(Tフレーム)のヘッダー領域に記録するヘッダー情報は、下記のように定義される。
【0046】
下記の<表1>は、マルチメディアフレームの構造を示す。
【0047】
【表1】
【0048】
<表1>に示すように、マルチメディアフレームは、フレームヘッダー領域とペイロード(payload)領域を有する。フレームヘッダー領域には、マルチメディアフレームを通じて転送されるハイブリッドサービス/コンテンツによるマルチメディアデータを受信するために必要な制御情報に対応するヘッダー情報を記録する。ペイロード領域には、ハイブリッドサービス/コンテンツによるマルチメディアデータを記録する。
下記の<表2>は、マルチメディアフレームに含まれるフレームヘッダー領域に記録されるヘッダー情報の一例を示す。
【0049】
【表2】
【0050】
<表2>は、64ビットのヘッダー情報の一例を示す。ヘッダー情報において、フレーム識別子は、最初の16ビット(0〜15番目のビット)で示される。マルチメディアフレームに記録されたマルチメディアデータにより獲得または組み立てられるデータグラムの長さは、2番目の16ビット(16〜31番目のビット)で示される。Flow_Labelは3番目の16ビット(32〜47番目のビット)で示され、MAU(Media Access Unit)_Abstraction_Informationは、4番目の16ビット(48〜63番目のビット)で示される。
【0051】
フレーム識別子(フレームID)は、該当マルチメディアフレーム(Tフレーム)を区別するための識別情報に対応する。例えば、フレーム識別子(フレームID)は、送信側がマルチメディアデータを分割(fragments)して複数のマルチメディアフレームを通じて伝送する場合、受信側により複数のマルチメディアフレームを通じて複数のマルチメディアデータを組み立てる(assembling)ために使用され得る。
【0052】
したがって、伝送されるマルチメディアフレームの順序に対応するインデックスは、フレーム識別子(フレームID)の一例として使用することができる。場合によっては、フレーム識別子(フレームID)は、伝送されるマルチメディアフレーム又はアセットの識別子に対応するインデックスとして使用される。
【0053】
長さは、バイト単位で測定されるデータグラムの長さである。データグラムは、一つ又は複数のマルチメディアフレームを通じて伝送されるマルチメディアデータにより獲得されるデータパケットを意味する。
【0054】
例えば、一つのデータグラムは、一つのマルチメディアフレームのペイロードにより伝送され得る。あるいは、一つのデータグラムは、複数のマルチメディアデータブロックに分割され、分割されたマルチメディアデータブロックは、異なるマルチメディアフレームのペイロードにより伝送されることがある。
【0055】
したがって、受信側では、受信したマルチメディアフレームのヘッダー情報に記録された長さに従って受信されたマルチメディアフレームのペイロードに記録されたマルチメディアデータの長さを確認し、その後にデータグラムが分割されるか否かを確認することができる。例えば、ヘッダー情報に記録された長さがペイロードに記録されたマルチメディアデータの長さと同一である場合、受信側は、ペイロードに記録されたマルチメディアデータをデータグラムと見なす。ヘッダー情報に記録された長さがペイロードに記録されたマルチメディアデータの長さと同一でない場合、受信側は、受信されたマルチメディアデータを以前又は以後に受信したマルチメディアフレームのペイロードに記録されたマルチメディアデータと組み立ててヘッダー情報に記録された長さを有するデータグラムを獲得する。
【0056】
複数のデータグラムは、一つのマルチメディアフレームのペイロード内に含まれ得る。この場合、一つのペイロードに記録された複数のサービス又はコンテンツに対応するマルチメディアデータがそれぞれ分離され、独立なデータグラムを、ヘッダー情報に記録された長さを考慮して分離されたマルチメディアデータのみで獲得するか、あるいは以前又は以後に受信されるマルチメディアデータと分離されたマルチメディアデータの組み合わせにより獲得することができる。
【0057】
Flow_Labelは、それぞれのフローに要求される特定のQoSを識別する。例えば、Flow_Labelは、MAUを識別するためのフィールドとして使用することができる。Flow_LabelがMAUを識別するためのフィールドとして使用される場合、Flow_Labelを示す8ビットを、<表3>〜<表7>に示すように定義することができる。
【0058】
<表3>は、最初の3ビット(1〜3番目のビット)で表現できるビットレートを定義する。次の1ビット(4番目のビット)で表現できる遅延程度は、下記の<表4>に定義される。その次の1ビット(5番目のビット)で表現できる処理量(throughput)は、下記の<表5>に定義されている。その次の1ビット(6番目のビット)で表現できる同期(synchronization)、すなわち他のマルチメディアフレームとの関係は、下記の<表6>に定義されている。最後の2ビット(7〜8番目のビット)は、下記の<表7>に示すように、予備(reserved)ビットとして使用できる。
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
MAU_Abstraction_Informationは、サービスクラスの効率的でフレキシブルなメカニズムにアクセスするための要約(abstract)情報を提供する。例えば、 MAU_Abstraction_Informationにより定義されるパラメータのセットは、ネットワーク内で接続が構成される場合に交渉される。このパラメータは、ネットワーク階層間の接続のQoSと終端間のネットワーク性能を測定するために使用される。したがって、ネットワークでは、QoSは、MAU_Abstraction_Informationにより定義されるパラメータの特定値を満足させて交渉により保証されなければならない。
【0065】
例えば、MAU_Abstraction_Informationにより定義されるパラメータは、遅延(範囲(range))、AU損失率(loss rate)(%)を含む。ここで、遅延(範囲)は、マルチメディアフレームの伝送のための終端間最大遅延時間を表し、AU損失率(%)は、アクセスユニット損失率質(AULR)を表す。AUのパーセントは、損失許容を意味する。
【0066】
一例として、5ビットがMAU_Abstraction_Informationで使用される場合、遅延(範囲)は、最初3ビット(1〜3番目のビット)により定義され、AU損失率(%)は、その次の2ビット(4〜5番目のビット)により定義される。
【0067】
下記の<表8>は、上記したように、終端間最大遅延時間である遅延(範囲)を定義する。
【0068】
【表8】
【0069】
下記の<表9>は、上記に定義したようにAULRを表すAU損失率(%)を定義する。
【0070】
【表9】
【0071】
上記では、マルチメディアフレームの構造とこのマルチメディアフレームに含まれるヘッダー領域に記録されたヘッダー情報の定義及び構成例について、各々説明した。
【0072】
以下、本発明の実施形態においては、アプリケーションプログラムインターフェース(API)又はTLV(Type-Length-Value)に基づいてMMT D.2階層がMMT D.1階層又はMMT C.2階層と通信することについて説明する。
【0073】
まず、MMT D.1階層との通信に対して説明すれば、MMT D.1階層は、マルチメディアデータを所定単位、すなわちAUでMMT D.2に提供する。MMT D.1階層は、MMT D.2階層によりマルチメディアフレームの構成時の設定及びマルチメディアフレームの伝送時のQoSを保証するためのAUの特性をMMT D.2階層に提供する。
【0074】
MMT C.2階層は、マルチメディアフレームを構成し、このマルチメディアフレームの伝送に必要な制御情報をMMT D.2階層に提供するための通信を遂行する。例えば、MMT C.2は、MMT D.2階層との通信を通じてセッション管理情報(SMI)、セッションモニタリング情報(SMI)、及び誤り制御情報(ECI)をMMT D.2階層に提供する。
【0075】
MMT D.2階層は、セッション制御を管理するためにMMT C.2階層からセッション管理情報を受信する。このとき、セッション管理情報は、適応的配信(adaptive delivery)及び交換配信経路(change delivery path)を含む。例えば、このMMT D.2階層は、MMT C.2階層により提供されるセッション管理情報に基づいてビットレート、遅延時間、及び損失率の属性に関連した伝送を管理する。MMT D.2階層は、上記したような管理をサポートするためにMMT C.2階層とセッション管理情報を交換する。サーバは、再交渉(re-negotiate)構成に基づいて、又は、クライアントにより要求されサーバに伝送されるセッション変更メッセージに基づいて、クライアントへの伝送経路を変更することができる。
【0076】
MMT D.2階層は、セッションをモニタリングするためにセッションモニタリング(フィードバック)情報をMMT C.2階層から受信する。例えば、MMT D.2階層は、Flow_LabelとMAU_Abstraction_Informationを通じてセッションモニタリングのための情報を提供できる。遅延時間と損失率に関する情報は、モニタリングのためのパラメータとして使用することができる。
【0077】
MMT C.2階層は、MMT D.2階層からの誤り制御のような順方向誤り訂正(Forward Error Correction:FEC)又は再伝送を要求することができる。MMT D.2階層は、MMT C.2階層から誤り訂正または誤り制御が要求される場合に誤り訂正又は誤り制御をサポートするようにマルチメディアフレームを構成することができる。
【0078】
以上、本発明の詳細な説明においては具体的な実施形態に関して説明したが、特許請求の範囲を外れない限り、様々な変更が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を持つ者には明らかである。したがって、本発明の範囲は、前述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
【符号の説明】
【0079】
110 メディア符号化階層
120 同期階層
130 配信階層
140 ネットワーク階層
150 データリンク階層
160 物理階層
図1
図2
図3
図4