特許第6054347号(P6054347)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6054347
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】レンズモジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20060101AFI20161219BHJP
【FI】
   G02B7/02 B
   G02B7/02 A
【請求項の数】8
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-174081(P2014-174081)
(22)【出願日】2014年8月28日
(65)【公開番号】特開2015-132802(P2015-132802A)
(43)【公開日】2015年7月23日
【審査請求日】2014年8月28日
(31)【優先権主張番号】201420019456.8
(32)【優先日】2014年1月13日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511027518
【氏名又は名称】エーエーシーアコースティックテクノロジーズ(シンセン)カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Acoustic Technologies(Shenzhen)Co.,Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】言俊傑
(72)【発明者】
【氏名】韋傳冬
(72)【発明者】
【氏名】房春環
(72)【発明者】
【氏名】張磊
【審査官】 登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−053528(JP,A)
【文献】 特開昭59−177506(JP,A)
【文献】 特公平03−074366(JP,B2)
【文献】 特開昭63−204208(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ筒と、前記レンズ筒内に設置され且つ前記レンズ筒に接続されているレンズセットとを含むレンズモジュールであり、前記レンズ筒は、複数の筒壁及び前記複数の筒壁によって囲まれて形成されている収容空間を有し、前記レンズセットには、前記収容空間内に位置され且つ前記筒壁に接続している第1のレンズと、前記第1のレンズの下方に位置され且つ前記第1のレンズに接続している第2のレンズとが含まれており、
前記筒壁は、光通過孔が設けられている第1の筒壁及び前記第1の筒壁から曲がって延伸している第2の筒壁を備え、前記第1の筒壁における、前記光通過孔に近く且つ前記収容空間に向けている表面には、前記第1のレンズに近づける方向に沿って第1の斜面が形成されており、
前記第1のレンズは、第1の表面と、前記第1の表面に対向している第2の表面と、前記第1の表面及び第2の表面にそれぞれに接続している側面を有し、前記第1の表面は、順次に接続している、第1の平面と、前記第1の斜面に当接している第2の斜面とを含み、前記第2の表面は、順次に接続している、第3の平面と、前記第1のレンズの光軸を中心として環状に分布している第1の円弧面とを含み、
前記第2のレンズは上表面を有し、前記上表面は、順次に接続している、前記第3の平面に当接している第1の荷重面及び前記第1の円弧面に当接している第2の円弧面を有し、前記第2の円弧面が前記第1の円弧面に当接していることにより、前記第1のレンズの光軸と前記第2のレンズの光軸とが共通され、前記第2の斜面が前記第1の斜面に当接していることにより、前記光通過孔の中心が前記光軸上に位置し、
前記第2の表面は、順次に接続している、前記第1の円弧面に接続している第4の平面及び第2の光学面をさらに含み、且つ、前記第2の表面は、前記第3の平面、前記第1の円弧面、前記第4の平面、及び前記第2の光学面のみで構成され、前記上表面は、順次に接続している、前記第2の円弧面に接続している第2の荷重面及び第3の光学面をさらに含み、且つ、前記上表面は前記第1の荷重面、前記第2の円弧面、前記第2の荷重面、及び前記第3の光学面のみで構成され、前記第4の平面と前記第2の荷重面との間に一定の間隔が置かれ、前記第2の光学面と前記第3の光学面との間に一定の間隔が置かれる、
ことを特徴とするレンズモジュール。
【請求項2】
前記第1の斜面は、前記光通過孔の中心を中心として環状に分布していることを特徴とする請求項1記載のレンズモジュール。
【請求項3】
前記第1の荷重面と第2の荷重面とのいずれも前記第2のレンズの光軸に直交していることを特徴とする請求項記載のレンズモジュール。
【請求項4】
前記第1の平面が前記第1の筒壁の前記収容空間に向ける表面に当接し、前記側面が前記第2の筒壁の前記収容空間に向ける表面に当接していることを特徴とする請求項1記載のレンズモジュール。
【請求項5】
前記第2のレンズは、前記上表面に対向している下表面と、前記上表面及び下表面に接続している接続面とをさらに有し、前記接続面と前記第2の筒壁の前記収容空間に向ける表面との間に一定の距離が隔たられることを特徴とする請求項1記載のレンズモジュール。
【請求項6】
前記第1の斜面及び前記第2の斜面の光軸に対する傾斜角度は同様であることを特徴とする請求項1記載のレンズモジュール。
【請求項7】
前記第1の表面は、順次に接続している、前記第2の斜面に接続している第2の平面及び第1の光学面をさらに含み、前記第1の平面と前記第2の平面とのいずれも前記第1のレンズの光軸に直交していることを特徴とする請求項1記載のレンズモジュール。
【請求項8】
レンズ筒と、前記レンズ筒内に設置され且つ前記レンズ筒に接続されているレンズセットとを含むレンズモジュールであり、前記レンズ筒は、複数の筒壁及び前記複数の筒壁によって囲まれて形成されている収容空間を有し、前記レンズセットには、前記収容空間内に位置され且つ前記筒壁に接続している第1のレンズと、前記第1のレンズの下方に位置され且つ前記第1のレンズに接続している第2のレンズとが含まれており、
前記筒壁は、中央に光通過孔が設けられている第1の筒壁及び前記第1の筒壁から曲がって延伸している第2の筒壁を備え、前記第1の筒壁における、前記光通過孔に近く且つ前記収容空間に向けている表面には、前記第1のレンズに近づける方向に沿って第1の斜面が形成されており、
前記第1のレンズは、第1の表面と、前記第1の表面に対向している第2の表面と、前記第1の表面及び第2の表面に接続している側面を有し、前記第1の表面は、順次に接続している、第1の平面と、前記第1の斜面に当接している第2の斜面とを含み、前記第2の斜面と前記第1の斜面との合わせによって前記レンズモジュールは第1の合わせ精度を有することになり、前記第2の表面は、順次に接続している、第3の平面と、前記第1のレンズの光軸を中心として環状に分布している第1の円弧面とを含み、
前記第2のレンズは上表面を有し、前記上表面は、順次に接続している、前記第3の平面に当接している第1の荷重面及び前記第1の円弧面に当接している第2の円弧面を有し、前記第2の円弧面と前記第1の円弧面との合わせによって前記レンズモジュールが第2の合わせ精度を有することになり、
前記第2の合わせ精度によって、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズの光軸が共通し、前記第1の合わせ精度によって、前記光通過孔の中心が前記光軸に位置し、
前記第2の表面は、順次に接続している、前記第1の円弧面に接続している第4の平面及び第2の光学面をさらに含み、且つ、前記第2の表面は、前記第3の平面、前記第1の円弧面、前記第4の平面、及び前記第2の光学面のみで構成され、前記上表面は、順次に接続している、前記第2の円弧面に接続している第2の荷重面及び第3の光学面をさらに含み、且つ、前記上表面は前記第1の荷重面、前記第2の円弧面、前記第2の荷重面、及び前記第3の光学面のみで構成され、前記第4の平面と前記第2の荷重面との間に一定の間隔が置かれ、前記第2の光学面と前記第3の光学面との間に一定の間隔が置かれる、
ことを特徴とするレンズモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術が続けて発展することに伴い、電子設備のインテリジェント化が徐々に発展されており、デジタルカメラ以外に、携帯式の電子設備、例えばタブレットパソコン、携帯などもレンズモジュールを有するようになっている。人々の使用要望にかなうように、レンズモジュールによって撮影したものの画像品質にも高い要求がさらに求められている。撮影したものの画像品質は大程度にレンズモジュール内における各レンズの光軸の同軸度に関係する。
【0003】
関連技術では、レンズモジュールは、光透過孔が開設されたレンズ筒及びレンズ筒内に設置されるレンズセットを含み、レンズセットには少なくとも二つの光学レンズが備えられ、光透過孔の幾何学中心を通過した直線及びこれらの光学レンズの光軸は重合されるべき、即ち、高い同軸度を有することが確保されるべきである。また、各光学レンズの間の相互接続も高い安定性を有するべきである。しかし、生産製造の過程において、光学レンズの間の偏心は比較的敏感であるため、高い同軸度及び安定性の保証が困難である。
【0004】
そのため、新規レンズモジュールを提供することが必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、同軸度及び安定性の高いレンズモジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の技術的方案は以下である。レンズ筒と、前記レンズ筒内に設置され且つ前記レンズ筒に接続されているレンズセットとを含むレンズモジュールであり、前記レンズ筒は、複数の筒壁及び前記複数の筒壁によって囲まれて形成されている収容空間を有し、前記レンズセットには、前記収容空間内に位置され且つ前記筒壁に接続している第1のレンズと、前記第1のレンズの下方に位置され且つ前記第1のレンズに接続している第2のレンズとが含まれている。
【0007】
前記筒壁は、光通過孔が設けられている第1の筒壁及び前記第1の筒壁から曲がって延伸している第2の筒壁を備え、前記第1の筒壁における、前記光通過孔に近く且つ前記収容空間に向けている表面には、前記第1のレンズに近づける方向に沿って第1の斜面が形成されている。
【0008】
前記第1のレンズは、第1の表面と、前記第1の表面に対向している第2の表面と、前記第1の表面及び第2の表面に接続している側面を有し、前記第1の表面は、順次に接続している、第1の平面と、前記第1の斜面に当接している第2の斜面とを含み、前記第2の表面は、順次に接続している、第3の平面と、前記第1のレンズの光軸を中心として環状に分布している第1の円弧面とを含む。
【0009】
前記第2のレンズは上表面を有し、前記上表面は、順次に接続している、前記第3の平面に当接している第1の荷重面及び前記第1の円弧面に当接している第2の円弧面を有し、前記第2の円弧面が前記第1の円弧面に当接していることにより、前記第1のレンズの光軸と前記第2のレンズの光軸とが共通され、前記第2の斜面が前記第1の斜面に当接していることにより、前記光通過孔の中心が前記光軸上に位置する。
【0010】
前記第1の斜面は、前記光通過孔の中心を中心として環状に分布していることが好ましい。
【0011】
前記第2の表面は、順次に接続している、前記第1の円弧面に接続している第4の平面及び第2の光学面をさらに含み、前記上表面は、順次に接続している、前記第2の円弧面に接続している第2の荷重面及び第3の光学面をさらに含み、前記第4の平面と前記第2の荷重面との間に一定の間隔が置かれ、前記第2の光学面と前記第3の光学面との間に一定の間隔が置かれることが好ましい。
【0012】
前記第1の荷重面と第2の荷重面のいずれも前記第2のレンズの光軸に直交していることが好ましい。
【0013】
前記第1の平面が前記第1の筒壁の前記収容空間に向ける表面に当接し、前記側面が前記第2の筒壁の前記収容空間に向ける表面に当接していることが好ましい。
【0014】
前記第2のレンズは、前記上表面に対向している下表面と、前記上表面及び下表面に接続している接続面とをさらに有し、前記接続面と前記第2の筒壁の前記収容空間に向ける表面との間に一定の距離が隔たられることが好ましい。
【0015】
前記第1の斜面及び前記第2の斜面の傾斜角度は同様であることが好ましい。
【0016】
前記第1の表面は、順次に接続している、前記第2の斜面に接続している第2の平面及び第1の光学面をさらに含み、前記第1の平面と前記第2の平面とのいずれも前記第1のレンズの光軸に直交していることが好ましい。
【0017】
本発明の技術的課題を解決とするもう一つの技術的方案は以下のレンズモジュールを構造することである。レンズ筒と、前記レンズ筒内に設置され且つ前記レンズ筒に接続されているレンズセットとを含むレンズモジュールであり、前記レンズ筒は、複数の筒壁及び前記複数の筒壁によって囲まれて形成されている収容空間を有し、前記レンズセットには、前記収容空間内に位置され且つ前記筒壁に接続している第1のレンズと、前記第1のレンズの下方に位置され且つ前記第1のレンズに接続している第2のレンズとが含まれている。
【0018】
前記筒壁は、中央に光通過孔が設けられている第1の筒壁及び前記第1の筒壁から曲がって延伸している第2の筒壁を備え、前記第1の筒壁における、前記光通過孔に近く且つ前記収容空間に向けている表面には、前記第1のレンズに近づける方向に沿って第1の斜面が形成されている。
【0019】
前記第1のレンズは、第1の表面と、前記第1の表面に対向している第2の表面と、前記第1の表面及び第2の表面に接続している側面を有し、前記第1の表面は、順次に接続している第1の平面と、前記第1の斜面に当接している第2の斜面とを含み、前記第2の斜面と前記第1の斜面との合わせによって前記レンズモジュールは第1の合わせ精度を有することになり、前記第2の表面は、順次に接続している、第3の平面と、前記第1のレンズの光軸を中心として環状に分布している第1の円弧面とを含む。
【0020】
前記第2のレンズは上表面を有し、前記上表面は、順次に接続している、前記第3の平面に当接している第1の荷重面及び前記第1の円弧面に当接している第2の円弧面を有し、前記第2の円弧面と前記第1の円弧面との合わせによって前記レンズモジュールが第2の合わせ精度を有することになる。
【0021】
前記第2の合わせ精度によって、前記第1のレンズ及び前記第2のレンズの光軸が共通され、前記第1の合わせ精度によって、前記光通過孔の中心が前記光軸に位置する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、有益効果は以下である。第1のレンズの第2の斜面と第1の筒壁の第1の斜面とが当接していることにより、第1のレンズ及び光通過孔は高い同心度を有することが保証できる。第1のレンズの第1の円弧面と第2のレンズの第2の円弧面とが当接していることにより、第1のレンズ及び第2のレンズは比較的高い同軸度を有することが保証でき、且つレンズセットとレンズ筒、第1のレンズと第2のレンズの取付の安定性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明によるレンズモジュールの構成を示す概略図である。
図2】本発明によるレンズモジュールにおける第1のレンズの構成を示す概略図である。
図3】本発明によるレンズモジュールにおける第2のレンズの構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明について図面及び実施形態を参照しながらさらに説明する。
【0025】
図1に示されるように、当該レンズモジュール100は、レンズ筒101と、レンズ筒101内に設置されていると共にレンズ筒101に接続されているレンズセット103とを備える。
【0026】
レンズ筒101は、第1の筒壁101A及び第1の筒壁101Aから曲がって延伸している第2の筒壁101Bを有する。第1の筒壁101A及び第2の筒壁101Bによって一つの収容空間102が形成されている。第1の筒壁101Aの中央には光通過孔101Cが設けられている。第1の筒壁101Aにおける、光通過孔101Cに近く且つ収容空間102に向ける表面には、光通過孔101Cの中心を中心として環状に分布している第1の斜面107が形成されている。
【0027】
レンズセット103には、第1のレンズ104及び第1のレンズ104に接続している第2のレンズ105が含まれる。
【0028】
図2に示されるように、第1のレンズ104は、第1の表面104Aと、第1の表面104Aに対向している第2の表面104Bと、第1の表面104A及び第2の表面104Bにそれぞれに接続している側面104Cを有する。なお、第1の表面104Aは、順次に接続している、第1の平面108と、第1の斜面107に当接している第2の斜面109と、第2の平面110と、第1の光学面111とを含む。その中、第1の平面108は第1の筒壁101Aの収容空間102に向けている表面に当接しており、かつ第1の平面108及び第2の平面110のいずれも光軸106に直交している。側面104Cは第2の筒壁101Bの収容空間102に向けている表面に当接しており、第1の斜面107及び第2の斜面109は、光軸106に対して同じ傾斜角度を有し、第1の光学面111は円弧面である。
【0029】
第2の表面104Bは、順次に接続している、第3の平面112と、第1のレンズ104の光軸106を中心として環状に分布している第1の円弧面113と、第4の平面114と、第2の光学面115とを含む。
【0030】
図3に示されるように、第2のレンズ105は、上表面105Aと、上表面105Aに対向している下表面105Bと、上表面105A及び下表面105Bにそれぞれに接続している接続面105Cを有する。なお、上表面105Aは、順次に接続している、第1の荷重面116と、第1の円弧面113に当接している第2の円弧面117と、第2の荷重面118と第3の光学面119とを含む。第2のレンズ105の第2の円弧面117が第1のレンズ104の第1の円弧面113に当接していることにより、第2のレンズ105及び第1のレンズ104の同軸度が保証でき、つまり、第2の円弧面117が第1の円弧面113に当接していることで、第1のレンズ104及び第2のレンズ105は光軸106を共通にすることができる。
【0031】
第1の荷重面116は、第3の平面112に当接しており、第2の荷重面118は、第4の平面114と一定の間隔を置いて設置され、第3の光学面119は、第2の光学面115と一定の間隔を置いて設置されている。第1の荷重面116及び第2の荷重面118のいずれも光軸106に直交している。第3の光学面119も円弧面である。第2の荷重面118と第4の平面114との間に一定の間隔を置いた理由、また、第3の光学面119と第2の光学面115との間に一定の間隔を置いた理由は、遮光シートを設けるためであり、第1のレンズ104と第2のレンズ105との間の空気間隔が上記二種類の当接構成により特定されることを確保するためでもある。また、遮光シートの厚さ公差は、第1のレンズ104と第2のレンズ105との間の空気間隔に影響を与えない。また、接続面105Cと第2の筒壁101Bの収容空間102に向けている表面との間に一定の間隔を置いた理由は、第1のレンズ104及び第2のレンズ105の同軸度が、相互に当接している第1の円弧面113と第2の円弧面117とにより特定されるからである。そうすると、筒壁の同軸度偏差は、レンズセットの同軸度に影響を及ばない。
【0032】
第1のレンズ104及び第2のレンズ105は、第1の円弧面113と第2の円弧面117とが当接していることにより、第1のレンズ104及び第2のレンズ105が共通の光軸を有することが保証できることになり、そして、レンズセット103は、第1のレンズ104上の第2の斜面109と第1の筒壁101A上の第1の斜面107とが当接していることにより、光通過孔101Cの中心が光軸106上に位置することが保証できる。そのため、レンズ筒及びレンズセットの同軸度が保証し難い課題は解決できるようになる。
【0033】
本発明のもう一つの具体的な実施例において、レンズモジュールの各構成部分及びその構成と機能は上記の実施例と同様である。当該実施例において、第1のレンズが有する第2の斜面は、第1の筒壁が有する第1の斜面に当接していることにより当該レンズモジュールが第1の合わせ精度を有することになり、第2のレンズが有する第2の円弧面は、第1のレンズが有する第1の円弧面に当接していることにより当該レンズモジュールが第2の合わせ精度(mating precision)を有することになっている。第2の合わせ精度によって、第1のレンズと第2のレンズとが光軸を共通することが保証でき、第1の合わせ精度によって、光通過孔の中心が第1のレンズと第2のレンズとの共通の光軸上に位置することが保証できる。そのため、レンズ筒及びレンズセットの同軸度が保証し難い課題は解決できるようになる。
【0034】
以上に記述されたのは、本発明の実施形態に過ぎなく、当業者にとっては、本発明の設計主旨を超えない限り、さらに変更することができるが、これらの変更は本発明の保護範囲に含まれると理解されるべきであろう。
図1
図2
図3