(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の部材の接合面と第2の部材の接合面との間に、前記第1の部材の接合面と接触する第1の接触面の面積が、前記第1の部材の接合面よりも小さく、且つ、前記第2の部材の接合面と接触する第2の接触面の面積が前記第2の部材の接合面よりも小さい、固形状態のはんだを配置する配置工程と、
前記第1の部材および前記第2の部材の双方を加熱することにより、前記はんだの前記第1の接触面側の部分を、前記第1の部材の接合面上で濡れ広げさせるとともに、前記はんだの前記第2の接触面側の部分を、前記第2の部材の接合面上で濡れ広げさせ、前記はんだの前記第1の接触面側の部分と前記第2の接触面側の部分との間に、くびれ部を形成する加熱工程と、
前記はんだに前記くびれ部が形成された状態において、前記第1の部材の接合面と前記第2の部材の接合面とを互いに押し付ける押付工程と、を含み、
前記加熱工程では、
前記第1の部材および前記第2の部材のうち、重力方向における上側の部材の温度が、重力方向における下側の部材の温度以上となるように、前記第1の部材および前記第2の部材の双方を加熱する
ことを特徴とするはんだ接合方法。
第1の部材の接合面と第2の部材の接合面との間に、前記第1の部材の接合面と接触する第1の接触面の面積が、前記第1の部材の接合面よりも小さく、且つ、前記第2の部材の接合面と接触する第2の接触面の面積が前記第2の部材の接合面よりも小さい、固形状態のはんだを配置する配置手段と、
前記第1の部材および前記第2の部材の双方を加熱することにより、前記はんだの前記第1の接触面側の部分を、前記第1の部材の接合面上で濡れ広げさせるとともに、前記はんだの前記第2の接触面側の部分を、前記第2の部材の接合面上で濡れ広げさせ、前記はんだの前記第1の接触面側の部分と前記第2の接触面側の部分との間に、くびれ部を形成する加熱手段と、
前記はんだに前記くびれ部が形成された状態において、前記第1の部材の接合面と前記第2の部材の接合面とを互いに押し付ける押付手段と、を備え、
前記加熱手段は、
前記第1の部材および前記第2の部材のうち、重力方向における上側の部材の温度が、重力方向における下側の部材の温度以上となるように、前記第1の部材および前記第2の部材の双方を加熱する
ことを特徴とするはんだ接合装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、クリームはんだに予めくびれ部を形成しておく必要があるため、コストの増加を招来する虞がある。また、上記特許文献2の技術では、クラッド片を製造するための多くの作業工程が必要なため、コストの増加を招来する虞がある。特に、上記特許文献1の技術では、くびれ部を有する形状にはんだを成形するために、フラックスを含有するクリームはんだを用いる必要がある。このため、ノンフラックスのはんだを用いたはんだ接合を行う場合(例えば、レーザダイオードをはんだ接合する場合)には、当該技術を適用することができない。
【0008】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、はんだを特殊な形状に加工しておく必要なく、はんだに含まれている気泡を効率的に排出することが可能なはんだ接合を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明に係るはんだ接合方法は、第1の部材の接合面と第2の部材の接合面との間に、前記第1の部材の接合面と接触する第1の接触面の面積が、前記第1の部材の接合面よりも小さく、且つ、前記第2の部材の接合面と接触する第2の接触面の面積が前記第2の部材の接合面よりも小さい、固形状態のはんだを配置する配置工程と、前記第1の部材および前記第2の部材の双方を加熱することにより、前記はんだの前記第1の接触面側の部分を、前記第1の部材の接合面上で濡れ広げさせるとともに、前記はんだの前記第2の接触面側の部分を、前記第2の部材の接合面上で濡れ広げさせ、前記はんだの前記第1の接触面側の部分と前記第2の接触面側の部分との間に、くびれ部を形成する加熱工程と、前記はんだに前記くびれ部が形成された状態において、前記第1の部材の接合面と前記第2の部材の接合面とを互いに押し付ける押付工程とを含むことを特徴とする。
【0010】
上記はんだ接合方法によれば、上記のとおりはんだをその上下双方から加熱することにより、はんだの上下方向における中央部にくびれ部を形成することができる。このため、はんだを予め特別な形状に成形しておく必要はなく、一般的な形状(例えば、四角柱形状、円柱形状等)のはんだをそのまま用いることができる。したがって、コストの増加を招来する虞はない。
【0011】
また、上記はんだ接合方法によれば、はんだにくびれ部が形成された状態で、第1の部材および第2の部材を互いに押し付けるため、第1の部材と第2の部材との間ではんだが押し潰される過程において、上記くびれ部の径が徐々に拡大するように、はんだをその外周方向に流動させることができ、それに伴って、はんだに残留している気泡を、上記くびれ部から外部へ放出することができる。したがって、はんだに含まれている気泡を効率的に排出することができる。
【0012】
さらに、上記はんだ接合方法によれば、はんだの接触面の面積を、比較的小さくすることができるため、ボイドの発生を抑制することができる。はんだの接触面と、部材の接合面との間に隙間が生じた場合、当該隙間内の空気を逃がすことができず、当該空気がはんだ内に残留してしまう場合がある。はんだの接触面の面積が小さいほど、上記隙間が発生する可能性が減少する。したがって、上記はんだ接合方法によれば、ボイドの発生を抑制することができる。
【0013】
上記はんだ接合方法において、前記加熱工程では、前記第1の部材および前記第2の部材のうち、重力方向における上側の部材の温度が、重力方向における下側の部材の温度以上となるように、前記第1の部材および前記第2の部材の双方を加熱することが好ましい。
【0014】
上記構成によれば、重力の影響によって生じる、上記下側の部材の接合面上でのはんだの濡れ広がり易さを、上記上側の部材の加熱温度を高めることによって生じる、上記上側の部材の接合面上でのはんだの濡れ広がり易さにより、相殺することができる。すなわち、はんだを、上側の部材の接合面上と下側の部材の接合面上とで、同様に、濡れ広げさせることができる。これにより、はんだの上下方向における中央部にくびれ部を形成しつつ、はんだの形状を上下対称とすることができる。このように、はんだの形状を上下対称とすることで、はんだが押し潰される過程において、はんだに含まれている気泡を、はんだの上部および下部の双方から中央部に寄せ集め、当該中央部から外部へ排出することができる。したがって、はんだに残留する気泡を、効率的に排出することができる。
【0015】
上記はんだ接合方法において、前記配置工程では、前記第1の部材の接合面の中心と、前記第2の部材の接合面の中心と、前記固形状態のはんだの中心とが互いに重なり合うように、前記第1の部材の接合面と前記第2の部材の接合面との間に、前記固形状態のはんだを配置することが好ましい。
【0016】
上記構成によれば、第1の部材の接合面上および第2の部材の接合面上の各々において、はんだの中心を基準としてその周囲の全方向にはんだを濡れ広げさせることができる。これにより、はんだの上下方向における中央部においては、はんだの中心を基準としてその周囲の全方向に(すなわち、はんだの中心が対称軸となるように)、くびれ部を形成することができる。このようにはんだにくびれ部を形成することで、はんだが押し潰される過程において、はんだの周囲の全方向に向けて、はんだを流動させることができる。このため、はんだ内に在留している気泡を、はんだの周囲の全方向へ放出することができる。したがって、はんだに残留する気泡を、効率的に排出することができる。
【0017】
上記はんだ接合方法において、前記固形状態のはんだは、前記第1の部材の接合面および前記第2の部材の接合面のうちの面積が小さい方の接合面と接触する接触面の面積が、前記面積が小さい方の接合面の面積の0.20〜0.40倍であることが好ましい。
【0018】
上記構成によれば、より効率的に、はんだに含まれている気泡を排出できることが、発明者らの知見により明らかである。
【0019】
上記はんだ接合方法において、前記固形状態のはんだは、前記第1の部材の接合面および前記第2の部材の接合面のうちの面積が小さい方の接合面と接触する接触面の各辺の長さが、当該辺と対向する、前記面積が小さい方の接合面の辺の長さの0.40〜0.70倍であることが好ましい。
【0020】
上記構成によれば、より効率的に、はんだに含まれている気泡を排出できることが、発明者らの知見により明らかである。
【0021】
上記はんだ接合方法において、前記固形状態のはんだは、厚さが95〜150μmであることが好ましい。
【0022】
上記構成によれば、より効率的に、はんだに含まれている気泡を排出できることが、発明者らの知見により明らかである。
【0023】
上記はんだ接合方法において、前記加熱工程では、前記第1の部材および前記第2の部材の双方の加熱時間を、8〜20秒とすることが好ましい。
【0024】
上記構成によれば、より効率的に、はんだに含まれている気泡を排出できることが、発明者らの知見により明らかである。なお、上記「加熱時間」とは、上記第1の部材および上記第2の部材の双方を加熱したまま待機した時間を意味する「待機時間」と表現することもできる。
【0025】
上記はんだ接合方法において、前記加熱工程では、前記はんだの融点よりも40〜60℃高い温度に、前記第1の部材および前記第2の部材の双方を加熱することが好ましい。
【0026】
上記構成によれば、より効率的に、はんだに含まれている気泡を排出できることが、発明者らの知見により明らかである。
【0027】
本発明に係るLDモジュールの製造方法は、上記はんだ接合方法を用いて、LDモジュールを構成する前記第2の部材を、前記LDモジュールを構成する前記第1の部材に接合する接合工程を含むことを特徴とする。
【0028】
上記LDモジュールの製造方法によれば、上記はんだ接合方法と同様の効果を奏することができる。
【0029】
本発明に係るはんだ接合装置は、第1の部材の接合面と第2の部材の接合面との間に、前記第1の部材の接合面と接触する第1の接触面の面積が、前記第1の部材の接合面よりも小さく、且つ、前記第2の部材の接合面と接触する第2の接触面の面積が前記第2の部材の接合面よりも小さい、固形状態のはんだを配置する配置手段と、前記第1の部材および前記第2の部材の双方を加熱することにより、前記はんだの前記第1の接触面側の部分を、前記第1の部材の接合面上で濡れ広げさせるとともに、前記はんだの前記第2の接触面側の部分を、前記第2の部材の接合面上で濡れ広げさせ、前記はんだの前記第1の接触面側の部分と前記第2の接触面側の部分との間に、くびれ部を形成する加熱手段と、前記はんだに前記くびれ部が形成された状態において、前記第1の部材の接合面と前記第2の部材の接合面とを互いに押し付ける押付手段とを備えることを特徴とする。
【0030】
上記はんだ接合装置によれば、上記はんだ接合方法と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、はんだを特殊な形状(例えば、上記特許文献1に開示されているくびれ形状、上記特許文献2に開示されている凸形状、等)に加工しておく必要なく、はんだに含まれている気泡を効率的に排出することが可能なはんだ接合を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係る積層構造体について説明する。以下に説明する実施形態では、サブマウント(本発明に係る第1の部材の一例)の表面上に、半導体素子(本発明に係る第2の部材の一例)をはんだ接合することにより、LDモジュールの一部をなす積層構造体を製造する例を説明する。但し、これに限らず、本発明は、様々な部材同士のはんだ接合に適用可能である。
【0034】
〔積層構造体100の構成〕
まず、
図1を参照して、本発明の実施形態に係る積層構造体100の構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る積層構造体100の構成を示す側面図である。積層構造体100は、互いに積層されたサブマウント110(第1の部材)および半導体素子120(第2の部材)を備えている。サブマウント110および半導体素子120は、いずれも平板状の部材である。
【0035】
サブマウント110および半導体素子120は、これら2つの部材の間に介在するはんだ130によって、互いにはんだ接合されている。すなわち、当該はんだ接合により、半導体素子120が、サブマウント110の表面上に固着されているといえる。上記はんだ接合のため、サブマウント110の接合面110A(
図3参照)は、上記はんだ130との親和性の高い材料(例えば、銅)によって形成されている。同様に、半導体素子120の接合面120A(
図3参照)は、上記はんだ130との親和性の高い材料(例えば、銅)によって形成されている。
【0036】
積層構造体100は、LDモジュール(図示省略)の一部を構成するものである。上記LDモジュールは、サブマウント110の表面上に実装された半導体素子120に駆動電流が供給されることにより、当該半導体素子120からレーザ光を出射する光源装置である。LDモジュールを製造する際には、
図1に示す積層構造体100に対し、さらにボンディングワイヤ等の他の構成部材(図示省略)が設けられる。上記LDモジュールの具体的な構成については、従来から知られている構成を用いることができるため、説明を省略する。以降では、
図1に示す積層構造体100をはんだ接合する際のはんだ接合方法について、詳細に説明する。
【0037】
なお、以下に説明するはんだ接合方法は、LDモジュールを構成する半導体素子120(第2の部材)を、上記LDモジュールを構成するサブマウント110(第1の部材)に接合する接合工程として、上記LDモジュールの製造方法に組み込まれ得る。
【0038】
〔はんだ接合方法〕
次に、
図2および
図3を参照して、本発明の実施形態に係るはんだ接合方法の手順について説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るはんだ接合方法の手順を示すフローチャートである。
図3は、
図2に示す手順により、本発明の実施形態に係る積層構造体100が製造される様子を示す図である。
図3においては、図中下側(z軸負側)を、重力方向における下側とし、図中上側(z軸正側)を、重力方向における上側とする。
【0039】
(ステップS202:配置工程)
まず、サブマウント110および半導体素子120を互いに重ね合せる。このとき、サブマウント110の接合面110Aと半導体素子120の接合面120Aとの間に、固形状態のはんだ130を配置する。これにより、
図3(a)に示すように、サブマウント110と半導体素子120との間に固形状態のはんだ130を挟み込みつつ、サブマウント110と半導体素子120とが互いに積層された状態の積層構造体100を構築する。
【0040】
本配置工程では、
図3(a)に示すように、サブマウント110の接合面110Aと接触する接触面130A(第1の接触面)の面積が、サブマウント110の接合面110Aよりも小さく、且つ、半導体素子120の接合面120Aと接触する接触面130B(第2の接触面)の面積が、半導体素子120の接合面120Aよりも小さい、固形状態のはんだ130を配置する。これにより、後述する加熱工程において、はんだ130の上部が大径化するように、はんだ130の上部を半導体素子120の接合面120A上で濡れ広げさせるとともに、はんだ130の下部が大径化するように、はんだ130の下部をサブマウント110の接合面110A上で濡れ広げさせることができる。その結果、
図3(b)に示すように、はんだ130の上下両端部から中央部に向かって径が小さくなるように、はんだ130の中央部にくびれ部132を形成することができる。例えば、上記固形状態のはんだ130には、上記の接触面130A,Bに関する条件を満たす、四角柱形状のものが用いられる。但し、これに限らず、上記固形状態のはんだ130には、少なくとも上記の接触面130A,Bに関する条件を満たすものであればよく、例えば、円柱形状のものを用いてもよい。
【0041】
特に、上記固形状態のはんだ130には、上記サブマウント110の接合面110Aと上記半導体素子120の接合面120Aとが互いに押し付けられたとき(すなわち、はんだ130が所定の厚さまで押し潰されたとき)に、上記サブマウント110の接合面110Aおよび上記半導体素子120の接合面120Aのうち、少なくとも一方の接合面(ここでは、上記半導体素子120の接合面120A)の全面を覆うことが可能な体積を有するものを用いることが好ましい。これにより、上記2つの接合面よりも接触面の面積の小さいはんだ130を用いつつ、上記2つの部材同士の接合強度を十分に高めることができる。
【0042】
また、本配置工程では、サブマウント110の接合面110Aの中心と、半導体素子120の接合面120Aの中心と、固形状態のはんだ130の中心とが互いに重なり合うように、上記固形状態のはんだ130を配置することが好ましい。例えば、
図3および
図6に示すように、基準軸Xと同軸上に、サブマウント110の接合面110Aの中心と、半導体素子120の接合面120Aの中心と、はんだ130の中心とが位置するように、各構成部材を配置してもよい。このように各構成部材を配置することにより、
図3(b)に示すように、サブマウント110の接合面110A上および半導体素子120の接合面120A上の各々において、基準軸Xを中心として、その周囲の全方向にはんだ130を濡れ広げさせることができる。これにより、はんだ130の上下方向における中央部においては、
図3(b)に示すように、基準軸Xを中心として、その周囲の全方向に(すなわち、はんだ130の中心が対称軸となるように)、くびれ部132を形成することができる。このようにはんだ130にくびれ部132を形成することで、はんだ130が押し潰されたときに、はんだ130の周囲の全方向に向けて、はんだ130を流動させることができる。このため、はんだ130内に在留している気泡を、はんだ130の周囲の全方向へ放出することができる。したがって、はんだ130に残留する気泡を、効率的に排出することができる。
【0043】
(ステップS204:加熱工程)
次に、はんだ130を加熱することにより、当該はんだ130を溶融する。本加熱工程では、サブマウント110および半導体素子120の双方を加熱することにより、上記はんだ130をその上部および下部の双方から加熱および溶融する。これにより、はんだ130は、その上部が半導体素子120の接合面120A上で濡れ広がるとともに、その下部がサブマウント110の接合面110A上で濡れ広がる。その結果、はんだ130には、
図3(b)に示すように、上下方向(図中z軸方向)における中央の径が最も小さく、中央から上下両方の端部に向かって径が徐々に大きくなるように、くびれ部132が形成される。
【0044】
特に、本加熱工程では、重力方向において上側に位置する半導体素子120の温度が、重力方向において下側に位置するサブマウント110の温度以上となるように、サブマウント110および半導体素子120の双方を加熱する。これにより、重力の影響によるはんだ130のサブマウント110側への偏りを、解消することができる。したがって、
図3(b)に示すように、はんだ130の中央部にくびれ部132を形成しつつ、はんだ130の形状が上下対称となるように、はんだ130を溶融することができる。
【0045】
なお、本加熱工程では、はんだ130の厚み(サブマウント110と半導体素子120との間隔)を維持したままである。また、本加熱工程では、はんだ130をその上部および下部の双方から加熱した状態で、はんだ130に上記くびれ部132が形成されるまで待機する。例えば、上記のとおり加熱した状態で、予め定められた時間待機することにより、はんだ130に上記くびれ部132を形成し、その後、次の押付工程へ進む。または、上記のとおり加熱した状態で、はんだ130の形状をモニタし、はんだ130に上記くびれ部132が形成されたことを確認した時点で、次の押付工程へ進んでもよい。
【0046】
また、上述した重力の影響を解消する他の方法として、例えば、先に上側部材の加熱を開始し、その後、下側部材の加熱を開始するようにしてもよい。この場合、上側部材の加熱温度と下側部材の加熱温度とが等しい場合であっても、上述した重力の影響を解消することができる。
【0047】
(ステップS206:押付工程)
次に、上記サブマウント110の接合面に対し、上記半導体素子120の接合面を押し付ける。具体的には、上記はんだ130に上記くびれ部132が形成されている状態(
図3(b)に示す状態)において、上記はんだ130を間に挟んで、上記サブマウント110に対し、上記半導体素子120を、下方(図中矢印A方向)に押圧する。これにより、はんだ130は、サブマウント110と半導体素子120との間で押し潰され、
図3(d)に示すように、薄膜状となって、上記サブマウント110と上記半導体素子120との隙間を満たす。上記のとおり、はんだ130には、くびれ部132が形成されている。このため、はんだ130が押し潰される過程において、当該はんだ130は、くびれ部132によって小径化されている部分の径が徐々に拡大するように、はんだ130が外側(図中矢印B方向)に向かって流動する。これに伴い、はんだ130内に在留している気泡は、はんだ130の外周表面側に寄せ集められ、やがて、はんだ130の外周表面から放出される。
【0048】
(ステップS208:冷却工程)
最後に、上記はんだ130をその融点以下となるまで冷却することにより、上記はんだ130を固化させる。これにより、上記サブマウント110の表面上に、上記半導体素子120が固着された状態となる。本冷却工程では、例えば、周囲の大気による自然冷却により、上記はんだを冷却する。代わりに、従来から知られている何らかの冷却方式により、上記はんだ130を強制的に冷却してもよい。なお、自然冷却以外の強制的な冷却方式としては、例えば、圧縮空気を吹き付ける空冷方式や冷却水を供給する水冷方式などが挙げられる。
【0049】
上記のとおり、本実施形態のはんだ接合方法は、(1)上記固形状態のはんだ130には、その接触面の面積が、サブマウント110の接合面の面積および半導体素子120の接合面の面積よりも小さいものを用いる。また、(2)上記加熱工程において、サブマウント110および半導体素子120の双方を加熱する。これにより、はんだ130が溶融する過程において、当該はんだ130にくびれ部132を形成することができる。そして、(3)はんだ130にくびれ部132が形成された状態で、サブマウント110の接合面に半導体素子120の接合面を押し付ける。これにより、はんだ130に含まれている気泡を効率的に排出することができる。特に、本実施形態のはんだ接合方法によれば、はんだ130を予め特別な形状に成形しておく必要はなく、一般的な形状(例えば、四角柱形状、円柱形状等)のはんだをそのまま用いることができる。このため、コストの増加を招来する虞はない。
【0050】
〔はんだ接合装置〕
上記はんだ接合方法は、例えば、コンピュータによって制御されたはんだ接合装置によって自動的に実施され得る。但し、上記はんだ接合方法は、その少なくとも一部の工程が、人的に実施されてもよい。
図4は、本発明の実施形態に係るはんだ接合装置400の構成例を示す図である。
図4に示すはんだ接合装置400は、吸着ステージ410、上部加熱ヒーター420、吸着コレット430、熱伝導セラミック440、および下部加熱ヒーター450を備えている。
図4では、接合装置400において、吸着コレット430によって半導体素子120が保持され、熱伝導セラミック440によってサブマウント110が保持されている。
【0051】
吸着ステージ410は、吸着コレット430を吊持しており、当該吸着コレット430の水平移動(図中x軸方向およびy軸方向への移動)、垂直移動(図中z軸方向への移動)、および吸着エアのONおよびOFFを制御する。吸着コレット430は、対象物(例えば、半導体素子120)を保持することができる。具体的には、吸着コレット430は、内部にその底面430Aに通じる通路が形成されており、吸着ステージ410の制御によって当該通路内に発生した吸着エアにより、底面430Aに上記対象物を吸着させる。吸着コレット430は、上記対象物を保持した状態で、水平移動および垂直移動することができる。上部加熱ヒーター420は、吸着コレット430の一部を挟持しており、吸着コレット430における熱伝導を介して、吸着コレット430によって保持された上記対象物を加熱する。熱伝導セラミック440は、その表面上において、対象物(例えば、サブマウント110)を保持する。下部加熱ヒーター450は、熱伝導セラミック440の底面を支持しており、上記熱伝導セラミック440における熱伝導を介して、上記熱伝導セラミック440によって保持された対象物を加熱する。
【0052】
例えば、上記配置工程では、サブマウント110が熱伝導セラミック440によって保持された状態において、吸着コレット430(配置手段)により、サブマウント110の表面上に固形状態のはんだ130が載置される。さらに、吸着コレット430により、半導体素子120がはんだ130の表面上に重ねられる。
【0053】
また、上記加熱工程では、上部加熱ヒーター420(加熱手段)によって半導体素子120が、予め設定された温度に加熱されるとともに、下部加熱ヒーター450(加熱手段)によってサブマウント110が、予め設定された温度に加熱される。これにより、はんだ130が溶融され、当該はんだ130にくびれ部132が形成される。
【0054】
また、上記押付工程では、吸着コレット430(押付手段)の下方への移動により、半導体素子120がサブマウント110に向かって(図中z軸負方向に)押し当てられる。これにより、サブマウント110の接合面と半導体素子120の接合面との間ではんだ130が押し潰され、当該はんだ130により、サブマウント110と半導体素子120とが互いに押し付けられる。
【0055】
また、上記冷却工程では、上部加熱ヒーター420による加熱、および、下部加熱ヒーター450による加熱が停止される。これにより、はんだ130が常温まで冷却される。はんだ接合装置400は、はんだ130を強制的に冷却するための冷却手段(従来知られている何らかの冷却手段)を備えてもよい。
【0056】
上述したはんだ接合装置400の各動作は、例えば、メモリに格納されているプログラムを、プロセッサが実行することにより、実現される。上記メモリおよび上記プロセッサは、はんだ接合装置400が備えていてもよく、外部装置が備えていてもよい。
【0057】
〔実施例〕
次に、
図5および
図6を参照して、本発明の実施形態に係るはんだ接合方法の実施例1〜12について説明する。
図5は、本発明の実施形態に係るはんだ接合方法の実施例1〜12において適用した各条件を示す。
図6は、実施例1〜12の積層構造体200を、上方(図中z軸正方向)から見たときの平面図であり、各構成部材の配置位置を示している。実施例1〜12では、
図5に示すように、各条件を具体的に規定した。そして、実施例1〜12では、上記実施形態で説明したはんだ接合方法を用いて、下側部材210(実施形態のサブマウント110に相当する)の表面上に上側部材220(実施形態の半導体素子120に相当する)を、はんだ230(実施形態のはんだ130に相当する)によってはんだ接合し、積層構造体200(実施形態の積層構造体100に相当する)を形成した。さらに、実施例1〜12では、はんだ接合後の積層構造体において、はんだ230におけるボイド率を、X線透過装置により測定した。ボイド率とは、はんだに含まれるボイドの割合である。実施例1〜12では、ボイド率が10%以下であれば、合格とした。
【0058】
(共通条件)
下記条件は、実施例1〜12に共通して適用した条件である。
【0059】
・はんだの材料 :AuSn90(融点:217℃)
・上側部材の材料 :Cu−AlN−Cn合板
・下側部材の材料 :Cu−AlN−Cn合板
・押付工程においてはんだに加えた荷重 :10g
さらに、実施例1〜12では、
図6に示すように、基準軸Xと同軸上に、下側部材210の接合面の中心と、上側部材220の接合面の中心と、はんだ230の中心とが位置するように、各構成部材を重ね合せた。
【0060】
〔実施例1,2〕
実施例1では、下記条件(1)〜(6)を適用した。
【0061】
(1)上側部材の接合面のサイズ :4.2mm×3.5mm(=14.7mm
2)
(2)はんだの接触面のサイズ :2.5mm×2.0mm(=5.0mm
2)
(3)はんだの厚さ :100μm
(4)上側部材の温度 :267℃
(5)下側部材の温度 :267℃
(6)加熱工程における待機時間 :10秒
実施例1では、上記のとおり、「(3)はんだの厚さ」を、「100μm」に設定した。その結果、実施例1では、ボイド率「8.5%」が得られた。また、実施例2では、上記実施例1から、「(3)はんだの厚さ」を、「150μm」に変更した。その結果、実施例2では、ボイド率「8.8%」が得られた。実施例1、2の結果を鑑み、はんだの厚さを、95〜150μmとすることで、ボイド率を10%以下とすることができることが判明した。
【0062】
〔実施例3〜5〕
実施例3では、上記実施例1から、「(2)はんだの接触面のサイズ」を、「2.3mm×2.3mm(=5.29mm
2)」に変更した。その結果、実施例3では、ボイド率「9.7%」が得られた。また、実施例4では、上記実施例1から、「(2)はんだの接触面のサイズ」を、「2.0mm×1.5mm(=3.0mm
2)」に変更した。その結果、実施例4では、ボイド率「9.5%」が得られた。また、実施例5では、上記実施例1から、「(2)はんだの接触面のサイズ」を、「2.9mm×2.3mm(=6.67mm
2)」に変更した。その結果、実施例5では、ボイド率「9.2%」が得られた。
【0063】
実施例3,4の結果を鑑み、はんだの面積を、上側部材の接合面の面積の0.20〜0.40倍とすることで、ボイド率を10%以下とすることができることが判明した。また、実施例4,5の結果を鑑み、はんだの接触面の辺の長さを、上側部材の接合面の対応する辺(平行な辺)の長さの0.40〜0.70倍とすることで、ボイド率を10%以下とすることができることが判明した。
【0064】
〔実施例6〕
実施例6では、上記実施例1から、「(5)下側部材の温度」を、「259℃」に変更した。その結果、実施例6では、ボイド率「5.4%」が得られた。実施例6の結果を鑑み、上側部材の温度を、下側部材の温度よりも高くすることで、ボイド率をより低下させることができることが判明した。
【0065】
〔実施例7,8〕
実施例7では、上記実施例1から、「(4)上側部材の温度」および「(5)下側部材の温度」を、それぞれ「258℃」に変更した。その結果、実施例7では、ボイド率「9.7%」が得られた。また、実施例8では、上記実施例1から、「(4)上側部材の温度」および「(5)下側部材の温度」を、それぞれ「275℃」に変更した。その結果、実施例8では、ボイド率「9.1%」が得られた。実施例7,8の結果を鑑み、上側部材の温度および下側部材の温度を、それぞれはんだの融点よりも40〜60℃高くすることで、ボイド率を10%以下とすることができることが判明した。
【0066】
〔実施例9,10〕
実施例9では、上記実施例1から、「(1)上側部材の接合面のサイズ」を、「4.0mm×5.9mm(=23.6mm
2)」に変更すると共に、「(2)はんだの接触面のサイズ」を、「2.5mm×2.4mm(=6.0mm
2)」(上側部材の接合面の面積の約0.25倍の面積)に変更した。その結果、実施例9では、ボイド率「7.2%」が得られた。また、実施例10では、上記実施例1から、「(1)上側部材の接合面のサイズ」を、「6.2mm×3.5mm(=21.7mm
2)」に変更した。この際、(2)はんだの接触面のサイズ」は、変更せずに、「2.5mm×2.0mm(=5.0mm
2)」(上側部材の接合面の面積の約0.23倍)とした。その結果、実施例10では、ボイド率「8.3%」が得られた。実施例9,10の結果を鑑み、「はんだの面積を、上側部材の接合面の面積の0.20〜0.40倍とする」という条件を満たしていれば、ボイド率を10%以下とすることができることが判明した。
【0067】
〔実施例11,12〕
実施例11では、上記実施例1から、「(6)加熱工程における待機時間」を、「18秒」に変更した。その結果、実施例11では、ボイド率「9.7%」が得られた。また、実施例12では、上記実施例1から、「(6)加熱工程における待機時間」を、「8秒」に変更した。その結果、実施例12では、ボイド率「9.8%」が得られた。実施例11,12の結果を鑑み、加熱工程における待機時間を、8〜20秒とすることで、ボイド率を10%以下とすることができることが判明した。
【0068】
〔参考例〕
次に、
図7,8を参照して、上述した各実施例が特に好ましい実施例であることを示す参考例1〜14について説明する。
図7は、参考例1〜14において適用した各条件を示す。
図8は、参考例12の積層構造体を、上方から見たときの平面図であり、各構成部材の配置位置を示している。参考例1〜14では、
図7に示すように、各条件を具体的に規定した。そして、参考例1〜14では、上記実施形態で説明したはんだ接合方法を用いて、下側部材(実施形態のサブマウント110に相当する)の表面上に上側部材(実施形態の半導体素子120に相当する)をはんだ接合し、積層構造体(実施形態の積層構造体100に相当する)を形成した。さらに、参考例1〜14では、はんだ接合後の積層構造体において、はんだにおけるボイド率を、X線透過装置により測定した。参考例1〜14では、ボイド率が10%以下であれば、合格とした。
【0069】
〔参考例1,2〕
参考例1では、上記実施例1から、「(3)はんだの厚さ」を、「90μm」に変更した。その結果、参考例1では、ボイド率「10.8%」が得られた。また、参考例2では、上記実施例1から、「(3)はんだの厚さ」を、「160μm」に変更した。その結果、参考例2では、ボイド率「10.9%」が得られた。参考例1、2の結果を鑑み、はんだの厚さを、95〜150μmとすることで、ボイド率を10%以下とすることができることの確証が得られた。
【0070】
〔参考例3〜6〕
参考例3では、上記実施例1から、「(2)はんだの接触面のサイズ」を、「2.5mm×2.5mm(=6.25mm
2)」(上側部材の接合面の面積14.7mm
2の0.40倍よりも大きい面積)に変更した。その結果、参考例3では、ボイド率「15.2%」が得られた。また、参考例4では、上記実施例1から、「(2)はんだの接触面のサイズ」を、「1.5mm×1.5mm(=2.25mm
2)」(上側部材の接合面の面積14.7mm
2の0.20倍よりも小さい面積)に変更した。その結果、参考例4では、ボイド率「10.5%」が得られた。また、参考例5では、上記実施例1から、「(2)はんだの接触面のサイズ」を、「3.1mm×1.5mm(=4.65mm
2)」(長辺の長さが上側部材の接合面の長辺の長さ4.2mmの0.7倍よりも長い)に変更した。その結果、参考例5では、ボイド率「13.3%」が得られた。また、参考例6では、上記実施例1から、「(2)はんだの接触面のサイズ」を、「2.8mm×1.2mm(=3.36mm
2)」(短辺の長さが上側部材の接合面の短辺の長さ3.5mmの0.4倍よりも短い)に変更した。その結果、参考例6では、ボイド率「12.7%」が得られた。
【0071】
参考例3,4の結果を鑑み、はんだの面積を、上側部材の接合面の面積の0.20〜0.40倍とすることで、ボイド率を10%以下とすることができることの確証が得られた。また、参考例5,6の結果を鑑み、はんだの接触面の辺の長さを、上側部材の接合面の対応する辺(平行な辺)の長さの0.40〜0.70倍とすることで、ボイド率を10%以下とすることができることの確証が得られた。
【0072】
〔参考例7,8〕
参考例7では、上記実施例1から、「(5)下側部材の温度」を、「237℃」(はんだの融点217℃に40℃を加えた温度よりも低い温度)に変更した。その結果、参考例7では、ボイド率「18.4%」が得られた。また、参考例8では、上記実施例1から、「(4)上側部材の温度」を、「288℃」(はんだの融点217℃に60℃を加えた温度よりも高い温度)に変更した。その結果、参考例8では、ボイド率「11.6%」が得られた。参考例7,8の結果を鑑み、上側部材の温度および下側部材の温度を、それぞれはんだの融点よりも40〜60℃高くすることで、ボイド率を10%以下とすることができることの確証が得られた。
【0073】
〔参考例9〕
参考例9では、上記実施例1から、「(4)上側部材の温度」を、「257℃」(下側部材の温度より低い温度)に変更した。その結果、参考例9では、ボイド率「10.9%」が得られた。参考例9の結果を鑑み、上側部材の温度を、下側部材の温度よりも高くすることで、ボイド率をより低下させることができることの確証が得られた。
【0074】
〔参考例10,11〕
参考例10では、上記実施例1から、「(1)上側部材の接合面のサイズ」を、「4.0mm×5.9mm(=23.6mm
2)」に変更した。この際、「(2)はんだの接触面のサイズ」は、変更せずに「2.5mm×2.0mm(=5.0mm
2)」(面積は上側部材の面積の0.2倍よりも大きいが、短辺の長さは上側部材の接合面の対応する辺の長さ5.9mmの0.4倍よりも短い)とした。その結果、参考例10では、ボイド率「11.1%」が得られた。また、参考例11では、上記実施例1から、「(1)上側部材の接合面のサイズ」を、「6.2mm×3.5mm(=21.7mm
2)」に変更すると共に、「(2)はんだの接触面のサイズ」を「2.5mm×1.5mm(=3.75mm
2)」(上側部材の接合面の面積21.7mm
2の0.20倍よりも小さい面積)に変更した。その結果、参考例11では、ボイド率「14.7%」が得られた。
【0075】
〔参考例12〕
参考例12では、積層構造体200(
図6参照)に対し、
図8に示すように、上側部材220の中心および下側部材210の中心を基準軸Xに合わせたまま、はんだ230の中心を基準軸Xからずらし、積層構造体200’を形成した。そして、当該積層構造体200’に対し、上記実施例1と同様の条件を適用して、本発明の実施形態に係るはんだ接合方法を実施した。その結果、参考例12では、ボイド率「23.1%」が得られた。参考例12の結果を鑑み、はんだの中心を、基準軸X(すなわち、上側部材の接合面の中心および下側部材の接合面の中心)にできるだけ近づけることで、ボイド率をより低下させることができることの確証が得られた。
【0076】
〔参考例13,14〕
参考例13では、上記実施例1から、「(6)加熱工程における待機時間」を、「25秒」に変更した。その結果、参考例13では、ボイド率「11.2%」が得られた。また、参考例14では、上記実施例1から、「(6)加熱工程における待機時間」を、「4秒」に変更した。その結果、参考例14では、ボイド率「15.5%」が得られた。参考例13,14の結果を鑑み、加熱工程における待機時間を、8〜20秒とすることで、ボイド率を10%以下とすることができることの確証が得られた。上記待機時間を8秒よりも短くした場合、はんだにくびれ部が十分に形成されず、気泡の排出効果が低下することが考えられる。上記待機時間を20秒よりも長くした場合、はんだが上下で分離してしまい、気泡の排出効果が低下することが考えられる。
【0077】
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。