特許第6054376号(P6054376)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ゼネラル・エレクトリック・カンパニイの特許一覧
特許6054376医療撮像システムのマルチタスク処理のためのシステムおよび方法
<>
  • 特許6054376-医療撮像システムのマルチタスク処理のためのシステムおよび方法 図000002
  • 特許6054376-医療撮像システムのマルチタスク処理のためのシステムおよび方法 図000003
  • 特許6054376-医療撮像システムのマルチタスク処理のためのシステムおよび方法 図000004
  • 特許6054376-医療撮像システムのマルチタスク処理のためのシステムおよび方法 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6054376
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】医療撮像システムのマルチタスク処理のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20161219BHJP
   A61B 6/00 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   A61B6/03 330A
   A61B6/00 320Z
   A61B6/00 321
【請求項の数】23
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-510493(P2014-510493)
(86)(22)【出願日】2012年5月11日
(65)【公表番号】特表2014-512935(P2014-512935A)
(43)【公表日】2014年5月29日
(86)【国際出願番号】US2012037492
(87)【国際公開番号】WO2012158508
(87)【国際公開日】20121122
【審査請求日】2015年5月1日
(31)【優先権主張番号】13/106,923
(32)【優先日】2011年5月13日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,シェリル・ルース
(72)【発明者】
【氏名】ホフォード,ジョン・デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】パッツ,タブ・アラン
(72)【発明者】
【氏名】ベンソン,マーク・ジョセフ
【審査官】 湯本 照基
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−511201(JP,A)
【文献】 特開2010−035606(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0027752(US,A1)
【文献】 特開2002−301046(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0260790(US,A1)
【文献】 特開2008−307130(JP,A)
【文献】 特開2003−047608(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0203250(US,A1)
【文献】 特開2002−219118(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 6/03
A61B 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の医療撮像データを取得することが可能な医療撮像システムであって、該システムは、
該システムに結合されているコンソールを備え、該コンソールは、
第1のユーザが該コンソールを介して該システム上で第1のタスクを実行することを可能にし、
第2のユーザが遠隔デバイスを介して前記第1のタスクと同時に第2のタスクを実行することを可能にするようにプログラムされているコンピュータを備え、
前記コンピュータは、前記第2のユーザが前記コンソールよりも別の医療撮像システムに近接している場合に前記第2のユーザに警告するようにプログラムされている、医療撮像システム。
【請求項2】
前記コンピュータは、前記遠隔デバイスと前記コンソールとの間に結合されているローカルエリアネットワーク(LAN)およびブロードバンド接続デバイスのうちの少なくとも一方を使用することによって、前記第2のタスクが前記遠隔デバイスを介して実行されることを可能にするようにプログラムされている、請求項1記載の医療撮像システム。
【請求項3】
前記コンピュータは、前記遠隔デバイスが前記コンソールに無線で直接結合されることを可能にするようにプログラムされている、請求項1記載の医療撮像システム。
【請求項4】
前記遠隔デバイスは、タブレットPC、スマートフォン、ポータブル音楽プレーヤ、および専用デバイスを含む、請求項1記載の医療撮像システム。
【請求項5】
前記第1のタスクおよび前記第2のタスクのうちの一方は、撮像データの処理、撮像データの観察、患者リストの表示、次の患者の情報の表示、患者データの編集、前記患者の非画像化医療情報の表示、実行されるべき手順の表示、次の患者の撮像準備ができたという指示の表示、前記医療撮像システムの取扱説明書の表示、x線の管理、および前記撮像システムの状態の監視のうちの1つを含む、請求項1記載の医療撮像システム。
【請求項6】
前記コンピュータは、前記遠隔デバイスの機能を制限し、前記第2のタスクを実行できないように前記遠隔デバイスの前記医療撮像システムに対するアクセスを妨げるために、前記コンソールが上書き命令能力を有するようにプログラムされている、請求項5記載の医療撮像システム。
【請求項7】
前記コンピュータは、前記第1のユーザに、前記遠隔デバイスが前記第2のタスクを実行することを可能にされていることを通知するようにプログラムされている、請求項1記載の医療撮像システム。
【請求項8】
患者の医療撮像データを取得することが可能な医療撮像システムであって、該システムは、
該システムに結合されているコンソールを備え、該コンソールは、
第1のユーザが該コンソールを介して該システム上で第1のタスクを実行することを可能にし、
第2のユーザが遠隔デバイスを介して前記第1のタスクと同時に第2のタスクを実行することを可能にするようにプログラムされているコンピュータを備え、
前記コンピュータは、前記第1のユーザに、前記遠隔デバイスが前記第2のタスクを実行することを可能にされていることを通知するようにプログラムされており、
さらに、前記コンピュータは、
前記第2のタスクが実行されることを妨げるために前記第1のユーザが選択するためのオプションを表示すること、を実行するようにプログラムされている、医療撮像システム。
【請求項9】
患者の医療撮像データを取得することが可能な医療撮像システムであって、該システムは、
該システムに結合されているコンソールを備え、該コンソールは、
第1のユーザが該コンソールを介して該システム上で第1のタスクを実行することを可能にし、
第2のユーザが遠隔デバイスを介して前記第1のタスクと同時に第2のタスクを実行することを可能にするようにプログラムされているコンピュータを備え、
前記コンピュータは、前記第1のユーザに、前記遠隔デバイスが前記第2のタスクを実行することを可能にされていることを通知するようにプログラムされており、
さらに、前記コンピュータは、
前記遠隔デバイスをそのロケーションに基づいてディセーブルすること、を実行するようにプログラムされている、医療撮像システム。
【請求項10】
患者の医療撮像データを取得することが可能な医療撮像システムであって、該システムは、
該システムに結合されているコンソールを備え、該コンソールは、
第1のユーザが該コンソールを介して該システム上で第1のタスクを実行することを可能にし、
第2のユーザが遠隔デバイスを介して前記第1のタスクと同時に第2のタスクを実行することを可能にするようにプログラムされているコンピュータを備え、
前記コンピュータは、第3のユーザに、別の遠隔デバイスを介して前記第1のタスクおよび前記第2のタスクと同時に第3のタスクを実行することを可能にするようにプログラムされており、
前記コンピュータは、前記第3のタスクが前記第3のユーザによって実行される準備ができたときに前記第1のユーザおよび前記第2のユーザのうちの一方に警告し、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザのうちの一方が前記第3のタスクが実行されることを妨げるようにプログラムされている、医療撮像システム。
【請求項11】
医療診断システムにアクセスする方法であって、
コンソールを使用する第1のユーザによって前記医療診断システム上で第1のタスクを実行することと、
前記第1のタスクを実行している間に、前記医療診断デバイスと通信するためにポータブル電子デバイスを使用する第2のユーザによって前記医療診断システム上で第2のタスクを実行することとを含
前記第2のユーザが前記コンソールよりも別の医療診断システムに近い場合に前記第2のユーザに警告することを含む、方法。
【請求項12】
前記ポータブル電子デバイスを前記医療診断デバイスに無線で結合することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記ポータブル電子デバイスをローカルエリアネットワーク(LAN)およびブロードバンド接続デバイスのうちの一方を介して前記医療診断デバイスと結合することを含む、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記第2のタスクがさらに実行されることを妨げるために前記第2のタスクを上書きするために前記コンソールを使用することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項15】
前記コンソールを使用して前記ポータブル電子デバイスをディセーブルすることを含む、請求項11記載の方法。
【請求項16】
前記第1のユーザに、前記ポータブル電子デバイスが前記医療診断システムと通信していることを通知することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項17】
前記医療診断デバイスと通信するために別のポータブル電子デバイスを使用する第3のユーザによって前記医療診断システム上で第3のタスクを実行することとを含む、請求項11記載の方法。
【請求項18】
前記別のポータブル電子デバイスが前記医療診断デバイスと通信しているときに、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザのうちの一方に警告することを含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
医療診断システムにアクセスする方法であって、
コンソールを使用する第1のユーザによって前記医療診断システム上で第1のタスクを実行することと、
前記第1のタスクを実行している間に、前記医療診断デバイスと通信するためにポータブル電子デバイスを使用する第2のユーザによって前記医療診断システム上で第2のタスクを実行することとを含み、
前記第2のタスクが実行されることを妨げるために前記第1のユーザが選択するためのオプションを前記コンソール上に表示することを含む、方法。
【請求項20】
前記第2のタスクが実行されようとしているときに前記コンソールを使用して前記第1のユーザに対して警告を表示することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項21】
命令を備えるコンピュータプログラムを記憶されている持続性コンピュータ可読記憶媒体であって、該命令は、コンピュータによって実行されると、該コンピュータに、
医療診断撮像システムにアクセスさせ、
第1のユーザが、前記医療診断撮像システムの動作を制御するように構成されているコンソールを介して前記医療診断撮像システム上で第1のタスクを実行することを可能にさせ、
前記医療診断撮像システム上で第2のタスクを同時に実行するためにワイヤレスデバイスから情報を受信させ、
前記命令はさらに、前記コンピュータに、
前記ワイヤレスデバイスをそのロケーションに基づいてディセーブルすることを実行させる、持続性コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
前記ワイヤレスデバイスは第2のユーザを介して前記第2のタスク入力を受け取るように構成されている、請求項21記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項23】
前記命令はさらに、前記第1のユーザに、他のユーザが前記医療診断撮像システムにアクセスすることを妨げる上書き命令オプションを提供する、請求項21記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般的に診断撮像に関し、より詳細には、医療診断撮像システムにおけるマルチタスク処理の方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
診断撮像システムは、例としてコンピュータ断層撮影(CT)撮像システム、磁気共鳴撮像システム、x線システム、およびPETシステムを含み得る。本明細書に記載の発明はCTシステムに関して記載されているが、本発明はいずれの撮像システムにも適用可能であってもよいことが企図されている。
【0003】
一般的に、コンピュータ断層撮影(CT)撮像システムにおいて、x線源が、患者または一個の手荷物のような被験体または対象物に向かって扇形ビームを放出する。以下、「被験体」および「対象物」という用語は、撮像されることが可能なあらゆるものを含むものとする。ビームは、被験体によって減衰された後、放射線検出器のアレイに衝突する。検出器アレイにおいて受け取られた減衰ビーム放射線の密度は一般的に被験体によるx線ビームの減衰に応じて決まる。検出器アレイの各検出器素子は、各検出器素子によって受け取られた減衰ビームを示す別個の電気信号を生成する。電気信号は、最終的に画像を生成する分析のためのデータ処理システムに送信される。x線源および検出器はガントリ上に載置され、ガントリは被験体を中心として回転し、この間患者はガントリの中央を通じて軸方向に搬送される。
【0004】
一般的に、x線源および検出器アレイはガントリを中心として撮像面内で被験体の周りに回転される。X線源は一般的に、x線ビームをある焦点において放出するx線管を含む。X線検出器は一般的に、検出器によって受け取られたx線ビームをコリメートするためのコリメータと、コリメータに隣接する、x線を光エネルギーに変換するためのシンチレータと、隣接するシンチレータから光エネルギーを受け取ってそれから電気信号を生成するためのフォトダイオードとを含む。
【0005】
一般的に、シンチレータアレイの各シンチレータがx線を光エネルギーに変換する。各シンチレータは、光エネルギーをそれに隣接するフォトダイオードに送り出す。各フォトダイオードは光エネルギーを検出し、対応する電気信号を生成する。その後、フォトダイオードの出力が画像再構成のためにデータ処理システムに送信される。このように、被験体がガントリを通じて軸方向に搬送されている間に被験体の撮像データが得られる。
【0006】
ガントリに近接して位置するコンソールを使用してCTシステムが操作され、システムからデータが取得される。ユーザは、患者データまたは画像にアクセスし、患者データを入力し、診断手順を決定するなどのためにコンソールを使用することができる。ユーザはまた、撮像セッションを実行し撮像データを分析するためにもコンソールを使用することができる。
【0007】
現在、単一のユーザが医療診断システムを使用している場合、第2のユーザは一般的に、第1のユーザのワークフローを中断してそのタスクが完了するのを妨げるか、または第1のユーザがそのタスクを完了するまで待つかのいずれかをしなければならず、いずれにせよ、診断手順の完了が遅延する。したがって、第1のユーザがシステムを、たとえば撮像データ取得に使用している場合、第1のユーザは、第2のユーザが、たとえば患者に関する情報にアクセスするか、または次の患者に対して続いて計画されている撮像手順に関する情報を入力するためには、中断されなければならない。中断によって、データ画像化、データ入力などに誤りが生じ、システム休止時間が生じ、設備の使用が全体的に非効率になる可能性がある。
【0008】
コンソールのユーザインターフェイス上に別個のフローティングウィンドウを表示し、第2のユーザからのやり取りを可能にするためのタッチスクリーン、マウス、またはトラックボールのような追加の専用ハードウェアを提供することによって、この問題を解決するための試みが行われている。問題を解決するための他の試みは、第2のロケーションに別個のディスプレイを配置し、コンソールからの情報にアクセスするためにビデオケーブルを使用することを含む。しかしながら、そのようなシステムは費用がかかる可能性があり、それにもかかわらずコンソールのユーザの集中を妨げる可能性がある。
【0009】
それゆえ、診断撮像システムをより効率的に操作する装置および方法を設計することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】国際公開第2007/047457号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、医療撮像システムのマルチタスク処理のための方法および装置に関する。
【0012】
本発明の一態様によれば、患者の医療撮像データを取得することが可能な医療撮像システムは、システムに結合されているコンソールを含み、コンソールは、第1のユーザがコンソールを介してシステム上で第1のタスクを実行することを可能にし、第2のユーザが遠隔デバイスを介して第1のタスクと同時に第2のタスクを実行することを可能にするようにプログラムされているコンピュータを備える。
【0013】
本発明の別の態様によれば、医療診断システムにアクセスする方法は、コンソールを使用する第1のユーザによって医療診断システム上で第1のタスクを実行することと、医療診断デバイスと通信するためのポータブル電子デバイスを使用する第2のユーザによって医療診断システム上で第2のタスクを実行することを含む。
【0014】
本発明のまた別の態様によれば、命令を備えるコンピュータプログラムを記憶されている持続性コンピュータ可読記憶媒体であって、当該命令は、コンピュータによって実行されると、コンピュータに、第1の医療診断撮像システムにアクセスさせ、第1の医療診断撮像システムの動作を制御するように構成されているコンソールを介して第1のユーザが第1の医療診断撮像システム上で第1のタスクを実行することを可能にさせ、第1の医療診断撮像システム上で第2のタスクを同時に実行するためにワイヤレスデバイスから情報を受信させる、持続性コンピュータ可読記憶媒体。
【0015】
以下の詳細な説明および図面からさまざまな他の特徴および利点が明らかとなろう。
【0016】
図面は、本発明を実行するために現在企図されている好ましい実施形態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】CT撮像システムの絵図である。
図2図1に示されているシステムの概略ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態による、ポータブルデバイスを介してアクセスされる医療撮像システムの概略ブロック図である。
図4】非侵襲的荷物検査システムとともに使用するためのCTシステムの絵図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
撮像デバイスは、x線システム、磁気共鳴(MR)システム、超音波システム、コンピュータ断層撮影(CT)システム、ポジトロン放出断層撮影(PET)システム、超音波、核医学、および他のタイプの撮像システムを含む。x線源の用途は、撮像、医療、セキュリティ、および工業検査の用途を含む。実施態様は、単一スライスまたは他のマルチスライス構成を用いる使用に適用可能であることが当業者には明らかであろう。さらに、実施態様は、x線の検出および変換のために採用可能である。しかしながら、当業者にはさらに、実施態様が一般に、他の高周波電磁エネルギーの検出および変換、ならびに他の医療撮像システムのために採用可能であることが明らかであろう。実施態様は「第3世代」CTスキャナおよび/または他のCTシステムとともに採用可能である。
【0019】
本発明の動作環境は、64スライスコンピュータ断層撮影(CT)システムに関して説明される。しかしながら、本発明は、他のマルチスライス構成を用いる使用に等しく適用可能であることが当業者には明らかであろう。さらに、本発明は、x線の検出および変換に関して説明される。しかしながら、当業者にはさらに、本発明が他の高周波電磁エネルギーの検出および変換に等しく適用可能であることが明らかであろう。本発明は「第3世代」CTスキャナに関して説明されるが、他のCTシステムを用いて等しく適用可能である。
【0020】
図1を参照すると、「第3世代」CTスキャナを表すコンピュータ断層撮影(CT)撮像システム10が、ガントリ12を含むものとして示されている。ガントリ12は、ボウタイフィルタ13を通じてガントリ12の反対側にある検出器アセンブリまたはコリメータ18に向かってx線のビーム16を投射するx線源14を有する。ここで図2を参照すると、検出器アセンブリ18は、複数の検出器20およびデータ取得システム(DAS)32によって形成されている。複数の検出器20は、医療患者22を通過する投射されたx線を検知し、DAS32はデータを後続の処理のためにデジタル信号に変換する。各検出器20は、衝突するx線ビームの強度、したがって、患者22を通じて通過する際に減衰したビームを表すアナログ電気信号を生成する。x線投射データを取得するための走査の間、ガントリ12をその上に載置された構成要素は回転の中心24を中心として回転する。
【0021】
ガントリ12の回転およびx線源14の動作は、CTシステム10の制御機構26によって統制される。制御機構26は、x線源14に電力およびタイミング信号を提供するx線コントローラ28と、ガントリ12の回転速度および位置を制御するガントリモータコントローラ30とを含む。画像再構成器34がサンプリングおよびデジタル化されたx線データをDAS32から受信し、高速再構成を実行する。再構成された画像は入力としてコンピュータ36に与えられ、コンピュータは画像を大容量記憶装置内38に記憶する。
【0022】
コンピュータ36は、キーボード、マウス、音声差動式コントローラ、または任意の他の適切な入力装置のような何らかの形態の操作者インターフェースを有するコンソール40を介して操作者からコマンドおよび走査パラメータをも受け取る。関連付けられたディスプレイ42が、操作者が再構成画像およびコンピュータ36からの他のデータを観察することを可能にする。操作者によって供給されたコマンドおよびパラメータは、コンピュータ36によって、DAS32、x線コントローラ28およびガントリモータコントローラ30に制御信号および情報を提供するのに使用される。加えて、コンピュータ36は、患者22およびガントリ12を位置づけるためのモータ台46を制御する台モータコントローラ44を動作させる。特に、台46は、図1のガントリ開口48を通じて患者22を全体または部分的に動かす。
【0023】
ここで図3を参照すると、撮像デバイス100のネットワークシステムは、医療診断システムコンソール104を含む医療診断システム102を含む。一実施形態における医療診断システム102は、図1および図2に示すようなCT撮像システム10のようなCTシステムであり、その実施形態において、医療診断システム102は図2に示すような操作者コンソール40である。しかしながら、記載の通り、医療診断システム102はCTシステムには限定されず、対象物の撮像データを得て、コンピュータ端末から制御およびアクセスされる任意の撮像システムであってもよく、遠隔デバイスを介してアクセスされてもよい。
【0024】
医療診断システムコンソール104は、一実施形態において、ローカルエリアネットワーク(LAN)106または任意のブロードバンド型接続に接続される。一実施形態において、LAN106は通信ケーブル108を介して医療診断システムコンソール104に有線接続される。別の実施形態において、LAN106は通信ケーブル108の使用を除外し、無線110で医療診断システムコンソール104と通信するように構成される。本発明によれば、遠隔またはポータブルデバイス112がLAN106の近傍で操作されることができ、別のユーザが医療診断システムコンソール104を使用して医療診断システム102に同時にアクセスしている間に、あるユーザによってLAN106を介して無線で遠隔して医療診断システム102にアクセスするのに使用されることができる。
【0025】
コンソール104は、例として、撮像情報、患者情報、走査プロトコル情報などを表示するためのモニタを含んでもよい。コンソール104は、撮像システム10のコンピュータ36のようなコンピュータにアクセスするためのキーボードおよび/またはマウスをも含んでもよい。本発明の実施形態において、ポータブルデバイス112は、タブレットPC、スマートフォン、ポータブル音楽プレーヤ、および専用デバイス(すなわち、明確に医療診断システム102に無線で遠隔する目的のために作製された遠隔デバイス)のうちの1つである。ポータブルデバイス112は、たとえば別のデバイスに無線結合されることができる任意のデバイスであってもよく、リストされているデバイスタイプには限定されないことを当業者は認識しよう。
【0026】
いくつかのタスクが医療診断システムコンソール104またはポータブルデバイス112を使用して医療診断システム102で実行されてもよいことが企図されている。たとえば、実行されてもよいタスクは、限定ではないが、撮像データの処理、撮像データの観察、患者リストの表示、次の患者の情報の表示、患者データの編集、患者の非画像化医療情報の表示、実行されるべき手順の表示、次の患者の撮像準備ができたという指示の表示、医療撮像システムの取扱説明書の表示、x線の管理、および撮像システムの状態の監視を含む。すなわち、第1のユーザは医療診断システムコンソール104を使用して医療診断システム102上で第1のタスクを実行することができ、第2のユーザはポータブルデバイス112を使用して第2のタスクを実行することができる。そのような様式およびこの例において、第1のユーザは、患者を撮像する用意をしている場合があり、第2のユーザが患者データを編集するための医療診断システム102にアクセスしていることができる間、中断することなくそうし続けることができる。
【0027】
コンソール104は、システム102に対するどのレベルの制御またはアクセスがポータブルデバイス112を介して許可されているかを制御するために、システムコンソール104が上書き命令能力を有することを保証するように構成されるか、またはそのようにコンピュータプログラミングされることができる。したがって、本発明によれば、システムコンソール104は、ポータブルデバイス112の機能を解除するか、またはポータブルデバイス112がシステム102にアクセスするのを完全に妨げるのに使用されてもよい。加えて、システムコンソール104は、第1のユーザに、ポータブルデバイス112のようなポータブルデバイスが医療診断システム102にアクセスしていることを通知するように構成されてもよい。システムコンソール104はまた、例として、第2のタスクが実行されるのを妨げるか、またはポータブルデバイス112からのアクセスを完全に妨げるための、セキュリティを提供し許可されていないユーザからのアクセスを妨げるための、第2のタスクが実行されようとしているときに警告を表示し、そのロケーションに基づいて遠隔デバイスをディセーブルするための、および、遠隔デバイスへ送信されるデータの暗号化/遠隔デバイスから受信されたデータの復号のためのオプションを表示するように構成されてもよい。
【0028】
したがって、撮像デバイス100のネットワークシステムは、ポータブルデバイスが、コンソール104のようなメインコンソールのものと比較して制限された機能を有することを可能にする。たとえば、ポータブルデバイス112は、診断手順の特定のパラメータを制御もしくは変更する機能(x線を管理する機能)または医療デバイスのある部分を移動する能力を有することを妨げられる場合がある。または、一実施形態において、そのような機能はコンソール104のようなメインコンソールを通じて承認が得られた後にのみ許可されてもよい。
【0029】
記載の通り、医療診断システム102は、図1および図2に示すシステム10のコンピュータ36のようなコンピュータを含んでもよい。したがって、たとえば、コンソール104とポータブルデバイス112との間に暗号化/復号機能を含めるために、追加のソフトウェア機能が医療診断システム102に組み込まれてもよい。そのような様式において、患者のプライバシーを保護するために、データが望ましくない追加のワイヤレスの受信者から傍受または理解されることが妨げられてもよい。
【0030】
本発明によれば、医療診断システム102にアクセスするために複数のポータブルデバイスが使用されてもよい。すなわち、ポータブルデバイス112を使用して、第1のユーザがシステムコンソール104を介してシステム102にアクセスしている間にシステム102にアクセスすることができ、同様に、別のポータブルデバイス114を使用して同時にシステム102にアクセスすることもできる。ポータブルデバイス112と同様に、ポータブル114も、記載されているような任意のタイプのデバイスであってもよく、機能的に制限されている場合がある。さらに、デバイス112および114のタイプは互いから異なっていてもよい(すなわち、一方はタブレットPCであってもよく、一方でもう一方はスマートフォンであってもよい)。
【0031】
ポータブルデバイス112、114は、タスクが他方のポータブルデバイスによって実行されていることを互いに警告し合うように構成されてもよい。たとえば、一例において、ユーザは医療診断システム102を次の撮像されるべき患者に準備するためにポータブルデバイス112を介して医療診断システム102にアクセスしてもよい。しかしながら、通信の誤りに起因して、または他の理由から、別のユーザが同じタスクを実行するためにポータブルデバイス114を使用して医療診断システム102にアクセスしようと試みる場合がある。したがって、本発明によれば、ポータブルデバイス112を有するユーザは、ポータブルデバイス114が存在することを警告されることができ、さらに、ポータブルデバイス114を有するユーザが同じタスクの実行を試みていることを警告されることができる。加えて、本発明およびこの例によれば、コンソール104におけるユーザが同様に、両方のポータブルデバイス112、114における活動について警告されることができ、一方または両方のデバイス112、114の医療診断システム102へのアクセスおよび任意のタスクの実行を停止させる上書き命令を提供されることができる。
【0032】
また、複数の撮像システムがポータブルデバイスによって遠隔してアクセスされることができることが企図されている。なお図3を参照すると、それぞれの医療診断システムコンソール118を有する別の医療診断システム116も含まれてもよい。したがって、医療診断システム102のように、医療診断システム116も同様に、デバイス112、114のような1つまたは複数のポータブルデバイスによってアクセスされてもよく、システム102と同様の機能がシステム116に付与されてもよい。さらに、2つ以上の診断システムを含む実施形態において、それぞれのコンソール104、118におけるユーザもシステム102、116にアクセスしそれらを使用している間に、同時にポータブルデバイス112のような単一のデバイスが、各システム102、116に別個にアクセスするのに使用されてもよい。
【0033】
さらに、システム102、116およびそれぞれのコンソール104、118のような複数の撮像システムを有するネットワークシステム100において、アラームまたは警告が、1つの撮像システムに無線でアクセスしているが、別の撮像システムに近接している遠隔したユーザに送られてもよい。一例として、医療診断システム102にアクセスしているユーザは、たとえば、医療診断システム116に近接して立っていたとしても、ポータブルデバイス112を使用してそのシステムにアクセスしてもよい。ユーザは、たとえば、同時に医療診断システム116において患者を撮像している別のユーザと協働しながら、医療診断システム102からデータをダウンロードするか、または、医療診断システム102上での撮像セッションのステータスをチェックするために、こうすることを望む場合がある。したがって、近接センサまたはGPSシステムを使用してユーザのロケーションを求めて、医療診断システム116の近くに立っているポータブルデバイス112のユーザが、医療診断システム102がアクセスされているシステムであることを警告されてもよい。そのような警告は、ユーザが、実際には別のシステム(102)にアクセスしていながら、うかつにも自分があるシステム(システム116)にアクセスしていると考えてしまうことを防止する役割を果たし得る。
【0034】
ネットワークシステム100は、LAN106を使用せずに済ませるように構成されてもよい。したがって、本発明の一実施形態によれば、ポータブルデバイス112のような遠隔デバイスおよび医療診断システムコンソール104は、ポータブルデバイス112が医療診断システムコンソール104に無線120でアクセスするように構成されてもよい。
【0035】
ここで図4を参照すると、荷物/携行品検査システム500は、それを通じて荷物またはいくつかの携行品が通過することができる開口504を中に有する回転可能ガントリ502を含む。回転可能ガントリ502は、x線および/または高周波電磁エネルギー源506、ならびに、複数のシンチレータセルから成るシンチレータアレイを有する検出器アセンブリ508を収容する。コンベヤシステム510も設けられ、荷物または携行品個体516を走査のために開口504を通じて自動的に連続して通過させるための、構造物514によって支持されているコンベヤベルト512を含む。対象物516がコンベヤベルト512によって開口504を通じて給送され、次いで撮像データが取得され、コンベヤベルト512が制御された連続的な様態で開口504から荷物516を取り除く。結果として、郵便物検査官、荷物係、および他の保安要員が、爆発物、刃物、銃器、禁制品などについて、荷物516の内容を非侵襲的に検査することができる。例示的な実施態様は、手荷物内の爆発物検出のような、自動検査技法の開発に役立つことができる。
【0036】
開示されている方法および装置に関する技術的な貢献は、医療診断撮像システム上でのマルチタスク処理のコンピュータ実装方法および装置を提供することである。
【0037】
本発明の実施形態はコンピュータプログラムを記憶されているコンピュータ可読記憶媒体にインターフェースされ、それによって制御されてもよいことが、当業者には明らかであろう。コンピュータ可読記憶媒体は、電子構成要素、ハードウェア構成要素、および/またはコンピュータソフトウェア構成要素のうちの1つまたは複数のような複数の構成要素を含む。これらの構成要素は、一般的に、一連の1つまたは複数の実施態様または実施形態の1つまたは複数の部分を実行するためのソフトウェア、ファームウェアおよび/またはアセンブリ言語のような命令を記憶する1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。これらのコンピュータ可読記憶媒体は一般的に持続性かつ/または有形である。そのようなコンピュータ可読記憶媒体の例は、コンピュータおよび/または記憶装置の記録可能データ記憶媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、たとえば、磁気、電気、光、生物学、および/または原子データ記憶媒体のうちの1つまたは複数を採用してもよい。さらに、そのような媒体は、たとえば、floppy(登録商標)ディスク、磁気テープ、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスクドライブ、および/または電子メモリの形態をとってもよい。リストされていない他の形態の持続性および/または有形コンピュータ可読記憶媒体が本発明の実施形態とともに採用されてもよい。
【0038】
いくつかのそのような構成要素がシステムの実施態様において組み合わされ、または分割されることができる。さらに、そのような構成要素は、当業者には明らかであるようないくつかのプログラミング言語のいずれかで書かれ、またはそれを用いて実装される一組のおよび/または一連のコンピュータ命令を含んでもよい。加えて、1つまたは複数のコンピュータによって実行されると、1つまたは複数のコンピュータに、一連の1つまたは複数の実施態様または実施形態の1つまたは複数の部分を実行させる一連の命令を表すコンピュータデータ信号を具現化するために搬送波のような他の形態のコンピュータ可読媒体が採用されてもよい。
【0039】
本発明の一実施形態によれば、患者の医療撮像データを取得することが可能な医療撮像システムは、システムに結合されているコンソールを含み、コンソールは、第1のユーザがコンソールを介してシステム上で第1のタスクを実行することを可能にし、第2のユーザが遠隔デバイスを介して第1のタスクと同時に第2のタスクを実行することを可能にするようにプログラムされているコンピュータを備える。
【0040】
本発明の別の実施形態によれば、医療診断システムにアクセスする方法は、コンソールを使用する第1のユーザによって医療診断システム上で第1のタスクを実行することと、医療診断デバイスと通信するためのポータブル電子デバイスを使用する第2のユーザによって医療診断システム上で第2のタスクを実行することを含む。
【0041】
本発明のまた別の実施形態によれば、命令を備えるコンピュータプログラムを記憶されている持続性コンピュータ可読記憶媒体であって、当該命令は、コンピュータによって実行されると、コンピュータに、第1の医療診断撮像システムにアクセスさせ、第1の医療診断撮像システムの動作を制御するように構成されているコンソールを介して第1のユーザが第1の医療診断撮像システム上で第1のタスクを実行することを可能にさせ、第1の医療診断撮像システム上で第2のタスクを同時に実行するためにワイヤレスデバイスから情報を受信させる、持続性コンピュータ可読記憶媒体。
【0042】
本明細書は発明を開示し、さらに統合者が発明を実践することを可能にするために、任意のデバイスまたはシステムを作成および使用すること、ならびに任意の組み込まれた方法を使用することを含む、最良の形態を含む実施例を使用している。本発明の特許可能な範囲は特許請求の範囲によって画定され、当業者が着想する他の実施例を含んでもよい。そのような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を有する場合に、またはそれらが特許請求の範囲の文言との十分な差違を有しない等価な構造要素を含む場合に、特許請求の範囲内に入ることが意図される。
【符号の説明】
【0043】
10 CT撮像システム
12 ガントリ
13 ボウタイフィルタ
14 x線源
16 ビーム
18 検出器アセンブリ
20 検出器
22 医療患者
24 回転の中心
26 制御機構
28 x線コントローラ
30 ガントリモータコントローラ
34 画像再構成器
36 コンピュータ
38 大容量記憶装置内
40 操作者コンソール
42 ディスプレイ
44 台モータコントローラ
46 モータ台
48 ガントリ開口
100 撮像デバイスのネットワークシステム
102 医療診断システム
104 医療診断システムコンソール
108 通信ケーブル
110 無線
112 ポータブルデバイス
114 ポータブルデバイス
116 医療診断システム
118 医療診断システムコンソール
120 無線
500 携行品検査システム
502 回転可能ガントリ
504 開口
506 高周波電磁エネルギー源
508 検出器アセンブリ
510 コンベヤシステム
512 コンベヤベルト
514 構造物
516 対象物
図1
図2
図3
図4