(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ジャックをさらに備え、前記ジャックが、マイクロフォン端子、接地端子、右オーディオ端子、および左オーディオ端子を備えるオーディオプラグを受けるように構成された、請求項1に記載の装置。
前記基準電圧が接地電圧に対応し、前記測定された電圧が接地よりも所定の電圧しきい値だけ高いことは、プラグのタイプを北米として示し、前記測定された電圧が前記所定の電圧しきい値よりも低いことは、プラグのタイプを欧州として示す、請求項1に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0007】
添付の図面を参照して本開示の様々な態様について以下でより詳細に説明する。ただし、本開示は、多くの異なる形態で実施されることができ、本開示全体にわたって提示されるいずれか特定の構造または機能だけに限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が徹底的かつ完全なものとなり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えるものとなるように与えるものである。本明細書の教示に基づいて、本開示の範囲は、本開示の他の態様とは独立して実装されるにせよ、本開示の他の態様と組み合わされるにせよ、本明細書で開示する本開示のいかなる態様をもカバーするものであることが、当業者には諒解されよう。たとえば、本明細書に記載の任意の数の態様を使用して、装置は実装され得、または方法は実施され得る。さらに、本開示の範囲は、本明細書に記載の本開示の様々な態様に加えてまたはそれらの態様以外に、他の構造、機能、または構造および機能を使用して実施される装置または方法をカバーするものとする。本明細書で開示する本開示のいずれの態様も、請求項の1つまたは複数の要素によって実施され得ることを理解されたい。
【0008】
添付の図面に関して以下に記載する発明を実施するための形態は、本発明の例示的な態様を説明するものであり、本発明が実施され得る唯一の例示的な様態を表すものではない。この明細書全体にわたって使用する「例示的」という用語は、「例、事例、または例示の働きをすること」を意味し、必ずしも他の例示的な態様よりも好ましいまたは有利であると解釈すべきではない。発明を実施するための形態は、本発明の例示的な態様の完全な理解を与える目的で具体的な詳細を含む。本発明の例示的な態様はこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者には明らかであろう。いくつかの例では、本明細書で提示する例示的な態様の新規性を不明瞭にしないように、知られている構造およびデバイスをブロック図の形式で示す。
【0009】
図1Aに、本開示の技法が適用され得る例示的なシナリオ100を示す。
図1Aは、説明の目的で示したものにすぎず、本開示の範囲を示された特定のシステムに限定するものではないことが理解されよう。たとえば、本明細書で開示する技法はまた、ここに示された以外のオーディオデバイス、メディアデバイス、および/または周辺デバイスに容易に適用され得ることが理解されよう。本技法は、たとえば、ビデオデバイスに挿入されたプラグのタイプ検出に適応する、他のタイプのマルチメディアデバイス、ならびに非オーディオメディアデバイスに容易に適応され得る。そのような代替の例示的な実施形態は、本開示の範囲内に入ることが企図される。
【0010】
図1Aでは、ヘッドセット110は、左(L)ヘッドフォン115と、右(R)ヘッドフォン120と、マイクロフォン130とを含む。これらのコンポーネントは、オーディオデバイス140のジャック160に挿入可能である、プラグ150の端子に電気的に結合される。デバイス140は、たとえば、モバイルフォン、MP3プレーヤ、ホームステレオシステムなどであり得る。オーディオおよび/または他のコンテンツを有する電気信号が、プラグ150およびジャック160を通じてデバイス140とヘッドセット110との間で交換され得る。一般に、プラグ150を含むヘッドセット110は、ユーザによってデバイス140から着脱可能であり得る。
【0011】
プラグ150は、ジャック160から信号を受信し、適切な信号をヘッドセット110のLヘッドフォンおよびRヘッドフォンにルーティングし得る。プラグ150は、さらに、マイクロフォン130によって生成されたオーディオコンテンツをもつ電気信号を、デバイス140によるさらなる処理のためにジャック160に結合し得る。プラグ150およびジャック160は、たとえば、制御信号などの他のタイプの信号を通信するための、図示されないさらなる端子を含み得ることに留意されたい。
【0012】
図1Bに、本開示の技法にしたがって検出され得る2つの例示的なタイプのオーディオプラグを示す。
図1Bのプラグタイプは、説明の目的で示したものにすぎず、本開示の範囲をいずれか特定のプラグタイプに限定するものではないことに留意されたい。本開示の技法は、代替の物理的寸法を有する他のプラグタイプを区別することに容易に適応され得、そのような代替の例示的な実施形態は、本開示の範囲内に入ることが企図される。
【0013】
図1Bでは、北米タイプのプラグ150.1の端子は、プラグの基部150aから先端150bまで順に、マイクロフォン(M)端子、接地(G)端子、右(R)ヘッドフォン端子、および左(L)ヘッドフォン端子を含む。実効負荷抵抗RMが、プラグ150.1のM端子とG端子との間に存在し、これはヘッドセット110のマイクロフォン130の実効インピーダンスに対応する。さらに、右ヘッドフォン120は、R端子とG端子との間に実効負荷抵抗RRを与え、左ヘッドフォン115は、L端子とG端子との間に実効負荷抵抗RLを与える。欧州タイプのプラグ150.2の端子は、基部150aから先端150bまで順に、G端子、M端子、R端子、およびL端子を含む。同様の実効抵抗RM、RR、およびRLが、それぞれ、マイクロフォン負荷、Rヘッドフォン負荷、およびLヘッドフォン負荷によって欧州タイプのプラグ150.2の端子に与えられる。
【0014】
両方のタイプのプラグのM端子、G端子、R端子、およびL端子は、
図1に示されたようなヘッドセット110の対応するコンポーネントに電気的に結合され、プラグタイプ150.1、プラグタイプ150.2の各々のG端子は、ヘッドセット110中の共通の接地接続(
図1に図示せず)に結合されることに留意されたい。プラグ150.1とプラグ150.2との間で端子Gと端子Mの位置が逆転していることを除いて、2つのタイプのプラグは共通のサイズおよび物理的特徴を有し得ることが理解されよう。
【0015】
概して、デバイス140のユーザがヘッドセット110のプラグ150をデバイス140に挿入するときには、デバイス140は、挿入されるプラグのタイプを事前に決定するための手段を有しないことがある。デバイス140が自動的にプラグタイプを検出し、それに応じてプラグ150との間の信号を処理することを可能にする技法を提供することが望ましい。
【0016】
本開示によれば、デバイス140が、ジャック160に挿入されたプラグ150のタイプを検出することを可能にする技法が提供される。
図2および
図3に、本開示によるプラグタイプ検出システム200の例示的な実施形態を示す。プラグタイプ検出システム200は、
図1のデバイス140中に与えられ得る。
【0017】
図2では、ジャック160.1に完全に挿入された北米タイプのプラグ150.1が示されている。プラグ150.1の端子は、ジャック160.1上の対応する端子と電気的に係合される。具体的には、ジャック160.1は、完全に挿入されたプラグ150.1のL端子、R端子、G端子、およびM端子とそれぞれ電気的に係合された端子#1、#2、#3、および#4を含む。ジャック160.1の端子は、プラグ150.1の端子を、ヘッドセット110との間の信号を処理するデバイス140の様々な他のノード(図示せず)に電気的に結合する。
【0018】
図2において、プラグ150.1のL端子は、電圧VLを用いてLヘッドフォンを駆動し得る電力増幅器(PA)222の出力に、ジャック160.1の端子#1を通じて結合される。同様に、プラグ150.1のR端子は、電圧VRを用いてRヘッドフォンを駆動し得る電力増幅器(PA)232の出力に、ジャック160.1の端子#2を通じて結合される。電力増幅器222および電力増幅器232は、たとえば、音声、音楽など、オーディオ信号を用いて左ヘッドフォンおよび右ヘッドフォン(またはスピーカー)を駆動し得ることが理解されよう。電力増幅器222、232への入力は、適切なオーディオ信号生成器(
図2に図示せず)によって駆動され得る。例示的な実施形態では、PA222およびPA232の出力は、さらに、1つまたは複数の制御信号(
図2に図示せず)を使用して高インピーダンスノードになるように選択的に構成され得る。たとえば、PA222およびPA232は、以下でさらに説明するように、プラグ150.1がジャック160.1に完全に差し込まれないとき、および/またはプラグタイプが決定されている初期段階中など、PA222およびPA232がそれぞれのヘッドフォンを駆動することを求められない場合、高インピーダンス出力を生成するように構成され得る。
【0019】
図2において、ジャック160.1の端子#4は、端子#4に結合されたマイクロフォンをバイアスするためのDCバイアス電圧VMbiasを生成し得るマイクロフォンバイアスセットブロック242に、バイアス抵抗RBを介して結合される。端子#4は、さらに、M端子に結合された電圧VMicを検出し処理するマイクロフォン処理ブロック250に結合され得る。電圧VMicは、マイクロフォン入力において検出された音響信号に応答してマイクロフォン130によって生成された信号に、プラグ150.1のM端子を通じて電気的に結合されることが理解されよう。マイクロフォン処理ブロック250は、入力として電圧VMicを受信し、VMicから音響信号を復元するためにさらなる処理を実行し得る。いくつかの例示的な実施形態では、AC結合のためにVMicとマイクロフォン処理ブロック250との間に結合キャパシタ(図示せず)が与えられ得る。
【0020】
図2では、端子#2またはR端子を駆動するPA232の出力のところに、スイッチS1が与えられる。スイッチS1は、たとえば、別個に与えられた制御信号(図示せず)に応答して、PA232の出力を基準電圧VREFに選択的に結合し得る。例示的な実施形態では、VREFは、たとえば、接地に対応し得る。
【0021】
次に、タイプ検出システム200の動作について、プラグがジャックに挿入されていない非挿入状態(
図2には図示せず)、およびプラグがジャックに挿入された挿入状態(
図2に図示)という2つの状態に関して本明細書で説明する。非挿入状態では、PA232の出力は、高インピーダンスを有するように設定される。挿入状態の初期段階中は、PA232の出力は、依然として高インピーダンスを有するように構成され、スイッチS1は、閉じられ、次いで開かれる(または代替的に、開かれ、次いで閉じられる)ように交互に構成される。S1が開のときに、電圧VMicの第1の測定VMic(1)が行われ、S1が閉のときに、第2の測定VMic(2)が行われる。
【0022】
本開示および特許請求の範囲において、「第1の」という記述的用語は、S1が開のときに対応する電圧の測定値を指定し、「第2の」という用語は、S1が閉のときに対応する測定値を指定し得ることに留意されたい。ただし、そのような「第1の」および「第2の」という指定は識別を目的としたものにすぎず、必ずしもスイッチが閉じられる前に開かれていることを示唆するものではない。
【0023】
北米タイプのプラグ150.1の場合、スイッチS1がどのように構成されているかにかかわらず、電圧VMicは、概して、抵抗RBおよび抵抗RMによる電圧VMbiasの直列分割から得られることに留意されたい。(PA222の出力およびPA232の出力は、測定中に高インピーダンスを有するように構成されるので、それらがVMicに影響を及ぼすことは予想されない。)したがって、スイッチS1の構成は、測定された電圧VMicに直接的には影響を及ぼさないはずである。具体的には、北米タイプのプラグでは、ジャック160.1の端子#2は、右ヘッドフォン(R)負荷RLを介して、端子#3または接地に結合される。一方、端子#4は、独立して、マイクロフォン負荷RMを介して接地に結合される。端子#4におけるVMicは、S1に結合された経路から独立した経路を介して接地に結合されるので、S1における構成が、VMicの測定に影響を及ぼすことは予想されない。
【0024】
この観察を踏まえて、マイクロフォン処理ブロック250によって測定された電圧VMic(1)とVMic(2)とが互いに著しく異ならないと決定された場合、そのような結果は、プラグ150.1が北米タイプのプラグであることと一致する。
【0025】
図3では、次に、ジャック160.1に挿入された欧州タイプのプラグ150.2が示されている。この場合、
図2を参照して説明したのと同じ手順が再適用され得る。具体的には、デバイス140によってプラグ挿入が検出されると、スイッチS1は、閉じられ、次いで開かれる(または代替的に、開かれ、次いで閉じられる)ように交互に構成される。スイッチS1の各構成について、マイクロフォン処理ブロック250は、測定値VMic(1)およびVMic(2)を得るために、対応する電圧VMicを測定する。
【0026】
図3に示された欧州タイプのプラグ150.2の場合、スイッチS1の構成が、測定された電圧VMicに影響を及ぼすことが予想されることを理解されよう。具体的には、S1が開のときには、ジャック160.1の端子#4は、RMを介して端子#3に結合され、RRを介して端子#2に結合され、RLを介して端子#1に結合される。したがって、端子#2および端子#1が高インピーダンスノードであるので、VMicの測定値VMic(1)は、RBおよびRMによるVMbiasの直列分割から得られる。
【0027】
一方、S1が閉のときには、端子#4は、さらに、RRと端子#2とS1とを介して基準電圧VREFに結合される。この場合、測定値VMic(2)は、RMとRRとの並列結合と直列のRBによるVMbiasの分割から得られる。VREFが適切に選定されている場合、VMic(2)とVMic(1)との間に実質的な差があることになる。
【0028】
特に、例示的な実施形態では、基準電圧VREFは、接地に対応するように選定され得る。この場合、S1が閉のときには、VMicから接地までの経路は、RRとRMとの並列結合に対応する。右ヘッドフォンのインピーダンスがマイクロフォンのインピーダンスよりもはるかに低いと仮定すると、RRはRMよりもはるかに低い。したがって、VMicにおける電圧は、S1が開のときと比較して、大幅に低減される。言い換えれば、VMic(2)<VMic(1)である。例示的な実施形態では、RRはオームのオーダーであり得、RBとRMは両方ともキロオームのオーダーであり得、したがって、VMicは接地電圧に近くなり得る。
【0029】
例示的な実施形態では、測定値VMic(1)とVMic(2)とが互いに比較され、VMic(1)とVMic(2)とが互いに実質的に、たとえば所定の量だけ異なるかどうかに基づいて、プラグタイプが決定され得る。代替の例示的な実施形態では、S1が閉のときのVMicの単一の測定値が、プラグタイプのインジケーションとして使用され得る。具体的には、VREFが接地として選定される場合、S1が閉のときにVMicが接地に近いものとして測定されることは、欧州タイプのプラグを示し、S1が閉のときにVMicが接地よりも実質的に高いものとして測定されることは、北米タイプのプラグを示すことになる。たとえば、所定の電圧しきい値VTHが選定され得、VMic>VTHである場合、プラグタイプは欧州であることが示され、そうでない場合、北米であることが示され得る。そのような代替の例示的な実施形態は、本開示の範囲内に入ることが企図される。
【0030】
VREFが接地に対応する例示的な実施形態について説明したが、VREFは、代替的に、やはりプラグタイプを互いに区別する働きをする、たとえば接地以外のDC電圧として選定され得ることが、当業者には理解されることに留意されたい。そのような代替の例示的な実施形態は、本開示の範囲内に入ることが企図される。
【0031】
たとえば、スイッチS1を構成すること、電圧VMic(1)とVMic(2)とを比較すること、および、そこからプラグタイプが北米であるか欧州であるかをさらに決定することなど、ここに説明した様々な機能が、
図2および
図3に示された機能ブロックとは別個に実装され得ることが、当業者には理解されよう。たとえば、比較器を含む処理ブロック(図示せず)、測定値VMic(1)およびVMic(2)を記憶するためのメモリ要素(必要な場合)、スイッチS1を制御するためのタイミング要素などが、別個に与えられ得る。代替的に、本明細書で説明した機能を実装するための適切な要素が、
図2および
図3に示したように既存のブロックに組み込まれ得る。たとえば、マイクロフォン処理ブロック250には、測定された電圧VMic(1)およびVMic(2)を記憶し比較するための回路が与えられ得る。例示的な実施形態では、システム200は、オーディオ処理回路もその中に与えられる単一の集積回路上に与えられ得る。そのような例示的な実施形態は、本明細書の開示を踏まえれば当業者によって容易に行われ得る代替の設計選択を表し、本開示の範囲内に入ることが企図される。
【0032】
図2および
図3は、マイクロフォンバイアスセットブロック242が、北米タイプのプラグに一致する、ジャック160.1の端子#4に結合されるので、北米タイプのプラグを駆動するための(たとえば、ジャックおよび/またはボードを含む)システム200に北米タイプのプラグ150.1または欧州タイプのプラグ150.2のいずれかが差し込まれるシナリオを示していることに留意されたい。たとえば、マイクロフォンバイアスセットブロック242がジャック160.1の端子#3に結合される、欧州タイプのプラグを駆動するためのシステムに、同じ技法が適用され得ることが、当業者には理解されよう。そのような代替の例示的な実施形態は、本開示の範囲内に入ることが企図される。
【0033】
例示的な実施形態では、上記で説明した技法に従ってプラグタイプが決定されると、その後、スイッチS1が開かれて、電力増幅器232が、通常動作中に、ヘッドセット110のRヘッドフォン120に結合されたジャック160.1の端子#2を駆動することが可能になり得る。スイッチS1が、Rヘッドフォンに関連付けられた端子を基準電圧VREFに選択的に結合する、例示的な実施形態を上記で開示したが、代替の例示的な実施形態は、代替として、または、併せて、Lヘッドフォン(たとえば、
図2および
図3におけるPA222の出力)を基準電圧に選択的に結合するスイッチを組み込み得ることが理解されよう。代替の例示的な実施形態では、右端子および/または左端子が、プラグタイプを決定するために任意の低インピーダンスソースまたはネットワークに選択的に短絡させられ得る。そのような代替の例示的な実施形態は、本開示の範囲内に入ることが企図される。
【0034】
プラグタイプの検出に続いて、処理ブロック(図示せず)が、プラグタイプが北米であるか欧州であるかに応じて代替的な措置を取り得ることが理解されよう。たとえば、スイッチングネットワーク(図示せず)が、さらなる処理などのために、北米タイプのプラグの端子に対応するように欧州タイプのプラグの端子をリルーティングするように構成され得る。代替として、または、併せて、デバイス140は、間違ったプラグタイプが挿入されたことをユーザに示し得る。そのような代替の例示的な実施形態は、本開示の範囲内に入ることが企図される。
【0035】
特定のタイプのオーディオプラグ150.1および150.2を説明の目的で
図2および
図3に示したが、他のタイプのプラグも本開示の技法を利用し得ることが理解されよう。たとえば、本明細書で説明した技法は、図示された端子の代替の端子をもつプラグ、たとえば、ビデオプラグ、G端子、M端子、およびヘッドフォン端子のみを有するプラグ(たとえば、モノラルプラグ)、または他の任意のタイプのプラグなどの挿入を検出するために、当業者によって容易に修正され得る。そのような代替の例示的な実施形態は、本開示の範囲内に入ることが企図される。
【0036】
図4に、本開示による、プラグタイプを決定するための方法の例示的な実施形態を示す。
図4は、説明の目的で記載したものにすぎず、本開示の範囲をいずれか特定の方法に限定しようとするものではないことに留意されたい。
【0037】
図4では、ブロック410において、電力増幅器の出力が高インピーダンスを有するように構成される。電力増幅器は、
図2および
図3に関して説明したように左ヘッドフォンまたは右ヘッドフォンを駆動するものであり得ることに留意されたい。ブロック420において、マイクロフォン処理ブロック250によって、プラグ150のマイクロフォン端子に結合された電圧VMicの第1の測定値VMic(1)が測定される。ブロック430において、電力増幅器の出力が基準電圧に設定される。ブロック440において、電圧VMicの第2の測定値VMic(2)が測定される。ブロック460において、挿入されたプラグのタイプを決定するためにVMic(1)がVMic(2)と比較される。
【0038】
代替の例示的な実施形態では、ブロック410とブロック430とは順序を入れ替えられることができ、すなわち、スイッチは開かれるより前に閉じられ得ることに留意されたい。
【0039】
図5に、本開示による方法500の代替の例示的な実施形態を示す。ブロック510において、第1の端子が基準電圧に選択的に設定される。ブロック520において、抵抗を介してバイアス電圧が第2の端子に結合される。ブロック530において、第1の端子が基準電圧に設定されているとき、マイクロフォン処理ブロックを使用して第2の端子における電圧VMicが測定される。本開示を踏まえれば、測定されたVMicが所定の電圧しきい値VTHを超える場合、プラグタイプは北米であることが示され、そうでない場合、欧州であることが示され得る。ブロック540において、第1の端子が基準電圧に設定されていないとき、第1の端子が電力増幅器を用いて駆動される。
【0040】
図6に、スイッチS1を使用する代わりに、PA232の入力へのPA入力電圧Vinputを設定することによってPA232の出力電圧が直接設定される、代替の例示的な実施形態を示す。具体的には、プラグタイプを検出するために、入力電圧Vinputは、PA232の出力を基準電圧VREFに至らせて、
図2のスイッチS1がPA232の出力をVREFに選択的に結合させているかのような場合と同じ効果を達成し得る。スイッチS1が閉である場合、たとえば、PA232に結合された制御信号(図示せず)を使用して、PA232の出力が単に高インピーダンスを有するように構成され得る。プラグタイプを検出するために、
図2に示したように、VRを基準電圧に結合するためにスイッチS1が代わりに使用された場合と同じ電圧を電圧VRが呈するように、Vinputを使用してPA232が駆動され得る。
【0041】
図7に、プラグ挿入検出のための技法が、本明細書で説明するプラグタイプ検出のための技法と組み合わされた、本開示の代替の例示的な実施形態を示す。
図7は、説明の目的で示したものにすぎず、本開示の範囲を限定することを意図したものではないことに留意されたい。
図7において、
図2中と同じ数字で標示された要素は、別段に明記されていない限り、同様の機能を有することが理解されよう。
【0042】
図7において、挿入検出回路220および240は、それぞれ、電圧VLおよびVMbiasに結合される。例示的な実施形態では、挿入検出回路220および240のいずれかは、プラグがジャック160.1に挿入されているかどうかに応じて電圧比較ブロック226および246の出力が異なるように構成され得る。たとえば、プラグ150.1のL端子がジャック160.1の端子#1に結合されたとき、電流源224は、電圧VLを引き上げるまたは引き下げることができる。同様に、プラグ150.1のM端子がジャック160.1の端子#4に結合されたとき、電流源244は、電圧VMbiasを引き上げるまたは引き下げることができる。
図7のプラグ挿入検出方式のさらなる詳細は、両方とも本開示の譲受人に譲渡され、その内容全体が本明細書に組み込まれる、本明細書で上述した、2011年12月16日に出願された「Plug Insertion Detection」と題する米国仮特許出願第61/576,868号、および本願と同時にファイルされた「Plug Insertion Detection」と題する米国特許出願未知番号において見いだされる。また、当技術分野において知られているメディアプラグの挿入を検出するための任意の技法が、本開示の技法と併せて適用され得ることが理解されよう。
【0043】
本明細書および特許請求の範囲において、要素が別の要素に「接続」または「結合」されていると言及されるとき、その要素は他の要素に直接接続または結合され得るか、あるいは介在要素が存在し得ることを理解されよう。対照的に、要素が別の要素に「直接接続」または「直接結合」されていると言及されるとき、介在要素は存在しない。さらに、要素が別の要素に「電気的に結合」されていると言及されるとき、そのような要素間に低抵抗の経路が存在することを示し、要素が別の要素に単に「結合」されていると言及されるとき、そのような要素間に低抵抗の経路があることもないこともある。
【0044】
情報および信号は多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを、当業者は理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0045】
さらに、本明細書で開示する例示的な態様に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることが、当業者には理解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装の決定は、本発明の例示的な態様の範囲からの逸脱を生じるものと解釈されるべきではない。
【0046】
本明細書で開示した態様に関して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、あるいは本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0047】
本明細書で開示する例示的な態様に関して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで直接実施されるか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで実施されるか、またはその2つの組合せで実施され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化され得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に存在し得る。ASICはユーザ端末内に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別コンポーネントとして存在し得る。
【0048】
1つまたは複数の例示的な態様では、説明する機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−Ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0049】
開示した例示的な態様の前述の説明は、当業者が本発明を実施または使用することができるように与えたものである。これらの例示的な態様への様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般原理は、本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく他の例示的な態様に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で示した例示的な態様に限定されるものではなく、本明細書で開示した原理および新規の特徴に一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
第1の端子に結合された第1の出力を有する第1の電力増幅器と、
バイアス抵抗を介して第2の端子に結合されたバイアス電圧を生成するためのバイアス電圧ブロックと、
前記第2の端子に結合されたマイクロフォン処理ブロックであって、前記マイクロフォン処理ブロックは、前記第1の出力が基準DC電圧になるように設定されたときに前記第2の端子における電圧を測定するように構成された、マイクロフォン処理ブロックと
を備える装置。
[C2]
前記第1の出力を前記基準DC電圧に選択的に結合するように構成されたスイッチをさらに備える、上記C1に記載の装置。
[C3]
前記マイクロフォン処理ブロックは、前記スイッチが開いているとき、および前記スイッチが閉じているときに、前記第2の端子における電圧を測定するようにさらに構成された、上記C2に記載の装置。
[C4]
前記スイッチを制御し、前記測定された電圧をメモリに記憶するように構成されたプロセッサをさらに備える、上記C3に記載の装置。
[C5]
プラグを受けるためのジャックをさらに備え、前記第1および第2の端子が前記ジャック上に配設され、前記プロセッサが、前記第2の端子における前記測定された電圧に基づいて前記プラグのタイプを北米または欧州として決定するようにさらに構成された、上記C4に記載の装置。
[C6]
前記スイッチが開いているときと閉じているときとで前記測定された電圧が実質的に同じであることは、北米タイプのプラグを示し、前記スイッチが開いているときと閉じているときとで前記測定された電圧が実質的に異なることは、欧州タイプのプラグを示す、上記C5に記載の装置。
[C7]
前記スイッチは、前記第1の電力増幅器が信号電圧を用いて前記第1の端子を駆動するときに開となるように構成された、上記C2記載の装置。
[C8]
前記第1の出力が、前記第1の電力増幅器への入力電圧を設定することによって前記基準DC電圧となるように構成された、上記C1に記載の装置。
[C9]
ジャックをさらに備え、前記ジャックが、マイクロフォン端子、接地端子、右オーディオ端子、および左オーディオ端子を備えるオーディオプラグを受けるように構成された、上記C1に記載の装置。
[C10]
前記ジャックが、欧州型オーディオプラグまたは北米型オーディオプラグのいずれかを受けるように構成された、上記C9に記載の装置。
[C11]
プラグを受けるためのジャックをさらに備え、前記第1および第2の端子が前記ジャック上に配設され、前記プロセッサは、前記第1の出力が前記基準電圧に設定されているときに、前記第2の端子における前記電圧の測定値に基づいて前記プラグのタイプを北米または欧州として決定するようにさらに構成された、上記C1に記載の装置。
[C12]
前記基準電圧が接地電圧に対応し、前記測定された電圧が接地よりも所定の電圧しきい値だけ高いことは、プラグのタイプを北米として示し、前記測定された電圧が前記所定の電圧しきい値よりも低いことは、プラグのタイプを欧州として示す、上記C1に記載の装置。
[C13]
第1の端子における電圧を基準電圧に選択的に設定することと、
抵抗を介してバイアス電圧を第2の端子に結合することと、
前記第1の端子が前記基準電圧に設定されているときに、マイクロフォン処理ブロックを使用して第2の端子における電圧を測定することと、
前記第1の端子が前記基準電圧に設定されていないときに、電力増幅器を用いて前記第1の端子を駆動することと
を備える方法。
[C14]
前記第1の端子が前記基準電圧に設定されていないときに、前記第2の端子における前記電圧を測定すること
をさらに備える、上記C13に記載の方法。
[C15]
前記測定された電圧をメモリに記憶することと、
前記測定された電圧を互いに比較することと、
前記測定された電圧間の差が所定の電圧しきい値よりも小さい場合、前記第1および第2の端子に結合されたプラグのタイプが北米であることを示し、そうでない場合、欧州であることを示すことと
をさらに備える、上記C14に記載の方法。
[C16]
前記基準電圧が接地電圧に対応し、前記方法は、
前記測定された電圧が接地よりも所定の電圧しきい値だけ高い場合、前記第1および第2の端子に結合されたプラグのタイプを北米として決定することと、
そうでない場合、前記プラグのタイプを欧州として決定することと
をさらに備える、上記C13に記載の方法。
[C17]
第1の端子に結合された第1の出力を有する第1の電力増幅器と、
前記第1の出力を基準電圧に選択的に設定するための手段と、
バイアス抵抗を介して第2の端子に結合されたバイアス電圧を生成するためのバイアス電圧ブロックと、
前記第2の端子における前記電圧を測定するために前記第2の端子に結合されたマイクロフォン処理ブロックと
を備える、装置。
[C18]
第3の端子に結合された負荷を検出するための手段をさらに備え、前記端子における前記負荷の存在が、対応するジャックへのメディアプラグの挿入を示す、上記C17に記載の装置。
[C19]
ジャックに挿入されたプラグのプラグタイプをコンピュータに決定させるためのコードを記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記ジャックが、前記プラグの第1の端子を基準電圧に結合し、前記コンピュータがさらに、前記プラグの第2の端子に結合されたマイクロフォン処理ブロックからインジケータ信号を受信し、前記第2の端子が、抵抗を介して前記第2の端子に結合されたバイアス電圧ブロックによってバイアスされ、前記コードが、
前記コンピュータに、前記インジケータ信号の論理値に基づいて前記プラグのタイプを北米または欧州と決定させるためのコードを備える、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。