(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6054961
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】取り外し可能な付属品と電気的に協動する取っ手を具備する調理器具
(51)【国際特許分類】
A47J 45/06 20060101AFI20161219BHJP
A47J 45/07 20060101ALI20161219BHJP
A47J 27/00 20060101ALI20161219BHJP
A47J 36/06 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
A47J45/06 E
A47J45/07 A
A47J27/00 101Z
A47J36/06 Z
【請求項の数】10
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-519601(P2014-519601)
(86)(22)【出願日】2012年7月5日
(65)【公表番号】特表2014-520622(P2014-520622A)
(43)【公表日】2014年8月25日
(86)【国際出願番号】FR2012051578
(87)【国際公開番号】WO2013007928
(87)【国際公開日】20130117
【審査請求日】2015年4月21日
(31)【優先権主張番号】1156365
(32)【優先日】2011年7月13日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】594034072
【氏名又は名称】セブ ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョセリン ボウネル
【審査官】
横溝 顕範
(56)【参考文献】
【文献】
特表2010−535577(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2006/0278095(US,A1)
【文献】
特開2008−167959(JP,A)
【文献】
特開平01−175814(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 45/06
A47J 27/00
A47J 36/06
A47J 45/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品調理用の調理器具(1)であって、側壁(3)を具備する保護容器(2)と、側壁(3)の上側部分に固定される取っ手(5、5b)と、調理器具(1)から取り外し可能/に取り付け可能な蓋(4)とを含む、調理器具において、
前記取っ手(5、5b)が、電気エネルギー発生源(6)、および、電気エネルギー発生源(6)に接続された第1の導電手段(24,26,27)を含むこと、
前記蓋(4)が、該蓋(4)の外縁(10)まで延びる第2の導電手段(25,28,29)、および、前記第2の導電手段(25,28,29)から供給される電源により回転される電気モーター(21)を含むこと、および、
前記第2の導電手段の部分(28)および前記第1の導電手段の部分(26)は、前記蓋(4)が前記調理器具(1)に取り付けられたときに互いに接続されるように構成されていることを特徴とする調理器具(1)。
【請求項2】
前記蓋(4)が前記保護容器(2)に載架することを特徴とする請求項1に記載の調理器具(1)。
【請求項3】
前記第1の導電手段の前記部分(26)が、前記第2の導電手段の前記部分(28)に対し弾性復元手段(30)によって反発され、接触抵抗が100ミリオーム未満、好ましくは10ミリオーム未満に制限されることを特徴とする請求項2に記載の調理器具(1)。
【請求項4】
前記取っ手(5、5b)が中空把握体(50)を備え、前記電気エネルギー発生源(6)が該把握体内に収納されたバッテリーであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の調理器具(1)。
【請求項5】
前記蓋(4)が、前記保護容器内に入れられた食品のかき混ぜ手段(16)または粉砕手段を含み、前記かき混ぜ手段(16)または粉砕手段が前記電気モーター(21)により駆動されることを特徴とする請求項4に記載の調理器具(1)。
【請求項6】
前記かき混ぜ手段(16)が撹拌羽根(16)を含むことを特徴とする請求項5に記載の調理器具(1)。
【請求項7】
前記蓋(4)が前記蓋(4)の冷却手段を含み、前記冷却手段が前記電気モーター(21a)によって駆動されることを特徴とする請求項1に記載の調理器具(1)。
【請求項8】
前記冷却手段が送風羽根(17)を含むことを特徴とする請求項7に記載の調理器具(1)。
【請求項9】
前記取っ手(5b)は、前記側壁(3)に、取り外しできるように固定されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の調理器具(1)。
【請求項10】
フライパン、鍋、深型フライパン、深鍋、または内部で食品が加圧蒸気で調理されるような気密調理室を形成する圧力鍋であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の調理器具(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品を調理するための調理器具、特に、取っ手および取り外し可能な付属品、特に蓋を有するフライパン、鍋、深型フライパン、深鍋、または圧力鍋に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1から、食品を撹拌するために、バッテリーを電源とするモーターと、モーターにより回転駆動される撹拌器とを含む蓋を具備する調理器具が知られている。ユーザーを支援するためモーターおよびバッテリーを用いるかかる構成により、かき混ぜ機能を自動化することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】CH686338
【特許文献2】仏国特許出願公開第2898031号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながらかかる蓋を有する調理器具では、ユーザーが食品の調理を監視することは容易ではない。実際、主にバッテリーの重量により蓋が重くなり、したがって取り扱いが難しくなる。さらに、バッテリーにより蓋の上部に出っ張りが生じるため、蓋を具備する調理器具の収納が複雑になる。
【0005】
本発明の目的は、前出の欠点を解消し、ユーザーが調理器具を容易かつ安全に取り扱うことができるよう最適化された人間工学性を有する取り外し可能な付属品を具備する調理器具を提案することである。
【0006】
本発明の別の目的は、容易に収納できる取り外し可能な付属品を具備する調理器具を提案することである。
【0007】
本発明の別の目的は、設計が単純で作製が安価である取り外し可能な付属品を具備する調理器具を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの目的は、側壁を具備する保護容器と、取っ手を側壁に固定するための固定手段を備える取っ手と、調理器具から取り外し可能であり電気機械装置を備える付属品とを含む食品を調理するための調理器具であって、前記取っ手が電気エネルギー発生源を含み、電気エネルギー発生源が、電気接続−遮断手段を含む電気回路により、付属品上に配設された電気機械装置に電源を供給する、調理器具により達成される。
【0009】
取り外し可能な付属品とは、食品の調理中、ユーザーが工具を使用しなくとも調理器具の取り外しまたは付け直しを容易に行うことができる付属品であると理解されたい。
【0010】
かかる構成により、エネルギー発生源から電源が供給される電気機械装置により機械化された機能をユーザーに提供する取り外し可能な付属品を具備する調理器具を得ることが可能になる。エネルギー発生源など、機能の機械化を可能にする重くてかさがある構成要素は取っ手の中に入れられる。それにより、付属品を重くすることや出っ張りを発生させることがないので、付属品の使用および収納のしやすさは依然として確保される。さらに、エネルギー発生源が取っ手内に収納されることにより、ユーザーが握る取っ手側に重心が移動するので人間工学性を向上させることが可能になる。
【0011】
ユーザーが調理器具(1)上の付属品を取り外したり付け直したりできるよう、電気的接続−遮断手段は、部分的に取っ手上に、また部分的に付属品上に配設されるのが有利である。
【0012】
付属品は保護容器に載架するのが好ましい。
【0013】
電気接続−遮断手段は電気接点端子と電気接点パッドとを含み、取っ手と付属品とが組み付けられた時、前記接点パッドが接点端子に接触するようになるのが有利である。
【0014】
この配置により、単純で実施が安価な電気接続−遮断手段を得ることが可能になる。
【0015】
電気接点パッドは、端子に対し弾性復元手段によって反発され、接触抵抗が100ミリオーム未満、好ましくは10ミリオーム未満に制限されるのが好ましい。
【0016】
この配置により、電気エネルギー発生源から電気機械装置への電源供給時、接点レベルにおける温度上昇を防止し、よって信頼性が高く確実な電気接続を得ることができる。
さらにこの配置により、復帰手段により接点上に発生する力の作用を受けて接点パッド間に侵入する可能性がある汚物を排出することができる。
【0017】
各電気接点パッドおよび各電気接点端子は、0.5A、好ましくは3A以上の電流に耐えるよう、少なくとも0.75mm
2の断面積を有するのが有利である。
【0018】
この配置により、大電流を通すことができる電気接続を得ることができ、したがって、特にアクチュエーターを含む高出力な電気機械装置を得ることが可能である。
【0019】
取っ手は中空把握体を備え、電気エネルギー発生源が前記把握体内に収納されたバッテリーであることが好ましい。
【0020】
この配置により、想定する機能を機械化するのに充分な駆動可能時間を有する再充電可能エネルギー発生源を得ることができる。
【0021】
取り外し可能な付属品は、保護容器を覆うように成された蓋であるのが有利である。
【0022】
蓋は調理器具を覆い、保護容器とともに調理空間を形成し、食品の上方で高位置を占める。したがって電気機械装置を具備する蓋は、機械化された機能をユーザーに提供するのに有利な付属品である。
【0023】
蓋の上に配設された電気機械装置は電気モーターを含むのが好ましい。
【0024】
この配置により、蓋がサポートする機能を安価に機械化することが可能である。
【0025】
蓋は、保護容器内に入れられた食品のかき混ぜ手段または粉砕手段を含み、前記かき混ぜ手段または粉砕手段は電気モーターにより駆動されるのが有利である。
【0026】
この配置により、保護容器内に入れられた食品のかき混ぜ機能または粉砕機能を機械化することが可能である。
【0027】
かき混ぜ手段は撹拌羽根を含むのが好ましい。
【0028】
蓋は前記蓋の冷却手段を含み、前記冷却手段は電気モーターによって駆動されるのが有利である。
【0029】
この配置により、蓋の冷却機能を機械化することが可能である。蓋を冷却することにより、調理時に保護容器内に入っている食品から発生する蒸気を凝固させることができる。凝固した水は食品上に落ち、それにより食品の乾燥を防止することができる。
【0030】
冷却手段は送風羽根を含むのが好ましい。
【0031】
この配置により、単純で実施が安価な冷却手段を得ることが可能である。
【0032】
取り外し可能な付属品は保護容器の内部の照明装置であるのが有利である。
【0033】
この配置により、保護容器内での調理中、食品のきわめて効果的な照明を得ることが可能である。
【0034】
取っ手を側壁に、取り外しできるように固定するために、前記取っ手の固定手段が切り離し可能であるのが有利である。
【0035】
この配置により、調理器具の配列を向上させること、およびバッテリーの再充電を容易にすることが可能であり、取っ手は、いったん調理器具から取り外されれば、再充電台上に配置することができる。
【0036】
調理器具は、フライパン、鍋、深型フライパン、または深鍋であるのが好ましい。
【0037】
調理器具は、内部で食品が加圧蒸気で調理されるような気密調理室を形成する圧力鍋であるのが好ましい。
【0038】
本発明のその他の特徴および長所は、完全に非限定的例として示し添付の図面を参照して行う以下の説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本発明の個別の実施形態による調理器具および蓋の断面略図である。
【
図2】
図1に示す調理器具の取っ手および蓋(部分図)の斜視略図である。
【
図3】
図2に示す線分III−IIIによる取っ手の電気接点パッドの部分断面略図である。
【
図4】蓋が調理器具上に置かれた状態での
図3に示す取っ手の電気接点パッドの部分断面略図である。
【
図5】本発明の別の実施形態による調理器具および蓋の略図である。
【
図6】本発明の個別の実施形態による調理器具の取り外し可能取っ手の断面略図である。
【
図7】
図6に示す取り外し可能取っ手の斜視図である。
【
図8】本発明の別の実施形態による調理器具および照明装置の断面略図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
図1および
図2に示す第1の実施形態によれば、調理器具1は、底部7および側壁3を具備する保護容器2と、保護容器2を覆うように成された蓋4と、取っ手5とを備える。取っ手5は固定手段(図示せず)により側壁3に固定される。固定手段は、保護容器に固定されたスタッドボルトであって取っ手の開口部内に配設されたねじと協動するスタッドボルトを含むことができる。
【0041】
取っ手5は長形を有し、側壁3から長手方向Xに延びる。取っ手5は、電気エネルギー発生源6が中に収納された把握体50を備える。
【0042】
側壁3は上縁15を備え、この上縁は外側に湾曲し、蓋4が載架する注ぎ口を形成する。蓋4は、上縁15を超えて半径方向に延びほぼ水平な壁を形成する材料戻し部11を具備する外縁10を含む。蓋4の外縁10は保護容器2の上縁15に載架する。
【0043】
蓋4は、制御手段により制御され電気エネルギー発生源6から電気回路により電源が供給される電気モーター21を備える電気機械装置を有する。電気回路は、取っ手5内に配設された第1の部分24と、蓋4内に配設された第2の部分25とを含む。
【0044】
電気回路の第1の部分24は、2本の接続導線27によりエネルギー発生源6に接続された電気接点パッド26を含む。パッド26は全体として円筒形を有し、取っ手5の上面51において、長手方向Xに対し直角な方向に平行移動可能であるように配設される。
【0045】
電気回路の第2の部分25は、スクリーン印刷により蓋に配設された2つの接続回路29により、制御手段に含まれた制御回路に接続された接点端子28を含む。
【0046】
図示しない変形形態においては、接点端子28は2本の接続導線により制御回路に接続される。接続導線および接点端子は蓋の上に固定されたカバー内に配設される。カバーは、取っ手5上で蓋4の位置決めが行える出っ張りを接点端子のレベルにおいて有するのが有利である。
【0047】
接点端子28は、蓋4が保護容器2に載架した時、接点パッド26に接続されるように成されている。パッド26は、ばね30(
図4)の作用を受けそれらが取っ手5の上面51から上方に突出する、蓋4がない休止位置と、ばね30の復元力に対し蓋4の重量を受け接点端子28によりそれらが取っ手5の内側に押し戻され接点抵抗が10ミリオーム未満(
図4)に制限される作業位置との間で可動である。この実施形態においては、パッド26および端子28は、保護容器2の底部7に対し直角な垂直方向に接続される。
【0048】
各電気接点パッド26および各電気接点端子28は、0.5A、好ましくは3A以上の電流に耐えるよう、少なくとも0.75mm
2の断面積を有する。
【0049】
図示しない別の実施形態によれば、電気回路の第2の部分は、取っ手上に設けられた電気接点パッドのうちの1つのパッドの端部を受け入れるように成された少なくとも1つの凹形端子を備える。凹形端子はボスにより蓋の縁部内に形成される。パッドのヘッドは、凹形端子のそれの相補形である凸形を有する。凸形ヘッドを有するパッドに組み合わされた凹形端子により、より優れた電気的接触が可能になり、取っ手に対する蓋の軽微なずれを補正することができる。
【0050】
電気エネルギー発生源6は、再充電可能電気エネルギー発生源(蓄電池またはスーパーキャパシタ)もしくは1または複数の電池を備えることができる。たとえば、蓄電池は3.6ボルトの電圧および780ミリアンペア時の電流を有することが可能である。電気エネルギー発生源6は、調理器具1からは独立した充電器で再充電できるよう、取り外し可能とすることができる。
【0051】
図1でわかるように、蓋4は中心に配設された取っ手13を含む。取っ手13は、制御手段により制御される電気モーター21が配設される空洞14を備える。制御手段は、蓋4の取っ手13の外側から手が届く制御ボタン22と、制御ボタン22および電気モーター21に接続された電子回路(図示せず)とを備える。制御ボタン22は取っ手13の上部内に配設される。ユーザーが制御ボタン22を作動させると、電子回路に信号が送信され、電子回路は電気モーター21の回転を指令する。
【0052】
電気モーター21の出力軸18上には羽根16が配設される。電気モーター21の回転により羽根16が駆動され、保護容器の底部内に配置された食品(たとえばピューレ、ベジタブルハッシュ、スープ)を撹拌することができる。羽根16は、たとえば洗浄を容易にするためユーザーが羽根を分解することができる固定手段により、電気モーター21の出力シャフト18上に組み付けることができる。羽根は折りたたむことができ蓋の中に格納することができる。羽根は、行う調理に応じて様々な形を取ることができる。たとえば撹拌の場合、食品を戻すために、羽根は、下部に材料戻し部を具備する無垢の垂直壁を含むことができ、ソースやスープの場合には有穴壁を有する。
【0053】
変形実施形態においては、蓋は食品の粉砕手段を含む。粉砕手段は有孔トレイまたはトレイの一部分を含む。トレイは食品の上側で水平に配設され、上下運動をするが、さらにこれに組み合わせて上下動毎に数度回転する。この実施形態においては、蓋は保護容器へのロック手段を含む。
【0054】
電気モーター21は減速ギアを備えるのが好ましい。たとえばモーターの回転速度はおよそ毎分15回転の速度で羽根を駆動するように成されている。羽根の回転速度は調節可能とすることができる。
【0055】
運転時においては、ユーザーは調理すべき食品を調理器具1に入れ、調理を実際に行うにあたっては、調理器具1を加熱源上に置く。彼は蓋5を手に取り、垂直方向の平行移動において端子28をパッド26と一列に並べることにより、外縁10を上縁15上に位置決めする。パッド26は蓋4の重量の作用を受けて端子28により、ばね30の復元力に対抗して取っ手5の内側に押し戻される。こうして、電気エネルギー発生源6を電気モーター21に接続する電気回路が閉路する。ユーザーは、所望する時には、制御ボタン22を押すことによりかき混ぜ羽根16を作動させる。ユーザーは、調理中、蓋4を持ち上げることができるが、それにより端子28とパッド26の分離が生じる。すると電気回路は開路し、かき混ぜ羽根16は停止する。
【0056】
図5に示す実施形態によれば、蓋4は、送風羽根17を回転駆動する電気モーター21aを備える取っ手13aを含む。取っ手13aは中央管路35を含み、その中には、取っ手13aの上部内に配設された入口36と、蓋4に対しほぼ接線方向に空気を発散する出口孔37との間で空気を循環させるよう、電気モーター21aと羽根17が配設される。電気モーター21aは、制御ボタン22aを備える制御手段により制御される。
【0057】
図6および
図7に示す変形形態においては、取っ手5bは、前記取っ手5bを取り外し可能な方法で側壁3に固定するために、切り離し可能な固定手段を含む。固定手段は、コレットを形成する2つの爪60、61を備え、そのうちの一方の爪60は他方の爪61に対し、開位置と、2つの爪60、61が調理器具の側壁3を挟む閉位置との間で平行移動が可能である。固定手段は、コレットを形成する爪60、61を開位置と閉位置との間で移動させるよう成された移動手段も備える。移動手段は、遠隔位置と、取っ手5bの内部に格納された位置との間で旋回可能に把握体5b上に取り付けられるレバー62を備える。クランクユニット63は、ユーザーが手動でレバー62を旋回させると、可動爪60を直線移動させるよう成されている。そのような取り外し可能取っ手は特許文献2においてより詳細に記載されている。
【0058】
取っ手5bは、接続パッド26に接続された電気エネルギー発生源6が内部に収納された把握体50bを含む。再充電可能電気エネルギー発生源を使用する場合には、再充電可能電気エネルギー発生源6への電流の再充電ができるよう、取っ手5bは、取っ手の外部からアクセス可能な電気接続手段を備える。電気接続手段は、再充電可能電気エネルギー発生源6に接続された2つの電気接続端子65を備えることができる。2つの電気接続端子65は、電気エネルギー発生源6への電流の再充電が行えるよう、再充電ベース上に設けられた2つの電気接続端子に取り外し可能な方法で接続可能である。電気接続端子65は取っ手の後方に配設される。
【0059】
図8に示す別の実施形態によれば、調理器具1は、側壁3の上縁15に載架する取り外し可能照明装置70を備える。照明装置70は、エネルギー発生源6から電気回路を通して電源が供給される発光ダイオード(LED)を備える電気機械装置を支承するフレーム71を含む。電気回路は、取っ手5内に配設された第1の部分24と、照明装置70内に配設された第2の部分25cとを含む。
【0060】
電気回路の第1の部分24は、エネルギー発生源6に接続された電気接点パッド26を含む。電気回路の第2の部分25cは、発光ダイオード72に接続された接点端子28cを含む。
【0061】
変形形態においては、照明装置70は、フレーム71上または取っ手5上に配設されたスイッチの形態による、発光ダイオード72の制御手段を含む。
【0062】
もちろん本発明は、例としてだけ説明し図示した実施形態に何ら限定されるものではない。特に、種々の要素の構成と言う見地から、あるいは同等技術の代用により、本発明の保護範囲から逸脱することなく変更が可能である。
【0063】
したがって、ある変形形態においては、ユーザーが蓋に触らなくとも調理を監視できるよう、蓋4は透明部分を含む。
【0064】
別の変形形態においては、電気機械装置を支承する蓋をたとえば三脚型の支持要素に置き換えることができる。