【文献】
NSN, Nokia,Introduction of HS-DSCH reception in CELL_FACH, URA_PCH and CELL_PCH,R2-071693,フランス,3GPP,2007年 1月16日,paragraph 8.5.f2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
UTRAN(Universal Telecommunications Radio Access Network)におけるUE(ユーザ機器)は、通常、以下の2つのモード、すなわち、アイドルモードまたは接続モードのいずれかにある。接続モードにある間のUE移動性およびUE活動に基づいて、UTRANは、Cell_PCH(セルページングチャネル)、URA_PCH(UTRAN登録エリアページングチャネル)、Cell_FACH(セル転送アクセスチャネル)、およびCell_DCH(セル専用チャネル)などの、いくつかのサブ状態の間で遷移するようUEを導くことができる。このことは、通常、ネットワークベースの再構成手続きを介して、またはセル更新手続きの結果として達せられる。セル更新手続きは、UEの現在位置についてネットワークに知らせるようにUEによって開始される。Cell_DCH状態は、アップリンクとダウンリンクの両方における専用チャネルによって特徴付けられる。UE側で、このことは、絶え間ない送信および受信に相当し、ユーザ電力要件への要求が厳しい可能性がある。Cell_FACH状態は、専用チャネルを使用せず、このため、アップリンクスループットおよびダウンリンクスループットが低下するという犠牲を払って、より良好な電力消費を可能にする。
【0003】
標準化機構による最近の研究が、Cell_FACHおよびCell/URA_PCHにおいてHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)を使用することの可能性を確認している。HSDPAは、Cell_DCHにおいて動作するように3GPP(Third Generation Partnership Project)仕様のリリース5において導入された機能である。HSDPAは、すべて非常に高速レートで動作するAMC(適応変調−符号化)、HARQ(ハイブリットARQ;混成自動再送要求)スキームを使用する再送、およびノードBスケジューリングなどの概念を使用することによって、ダウンリンク共有容量をよりうまく利用しようと試みている。PDU(パケットデータユニット)は、HARQによって組み合わされ、さらにその後、順序が乱れている可能性がある受信に対処するように並べ替えキューの中に格納される。ダウンリンク伝送は、H−RNTI(HS−DSCH無線ネットワーク識別子)を介してUEにアドレス指定される。
【0004】
UEが、リリース7におけるHSDPAをサポートする場合、UEは、CELL_FACHおよびCELL/URA_PCHにおけるHSDPAもサポートするものと想定される。CELL_FACHにおけるHS−DSCH受信は、CELL_PCHおよびURA_PCHにおけるHS−DSCH受信なしに構成されることが可能である。CELL_FACHにおけるHS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)受信のサポートなしのCELL_PCHおよびURA_PCHにおけるHS−DSCH受信は、サポートされない。これらのフィーチャに関するUEサポートは、ネットワークに通知される。提示される実施形態は、CELL_FACHおよび/またはCELL_PCH/URA_PCHにおけるHSDPAに関するサポートが、ネットワークに個々に通知されることが可能な事例にまで拡張され得ることを理解されたい。
【0005】
一方、ネットワークは、システム情報ブロック(SIB5/5bis)を介して、強化されたCELL_FACHをネットワークがサポートすることを通知する。以下の新たな2つのIE(情報要素)が、導入されている。すなわち、CELL_FACH状態に関してHSDPA受信がサポートされることを示す「HS−DSCH共通システム情報」、およびCELL/URA_PCH状態に関してHSDPA受信がサポートされることを示す「HS−DSCHページングシステム情報」である。
【0006】
HS−DSCH受信が、CELL_FACHにおいて進行中であるかどうかを示すのに、以下の新たな2つのブール変数が、追加されている。すなわち、HS_DSCH_RECEPTION_CELL_FACH_STATE:TRUEである場合に、HS−DSCH受信がCELL_FACHにおいて進行中であることを示す、およびHS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLED:TRUEである場合に、HS−DSCH受信がCCCHに関して使用可能にされていることを示す。この変数は、UEが、共通H−RNTIを使用してHSDPAトラフィックを受信している場合は、TRUEに設定され、UEが、共通H−RNTIを使用せずHSDPAトラフィックを受信していない場合は、FALSEに設定される。
【0007】
UEに、専用H−RNTIが割り当てられていない場合、UEには、トラフィックを受信するように共通H−RNTIが割り当てられる。そのような3つの状況は、以下のとおりである。すなわち、
1)UEが、RRC(無線リソース制御)CONNECTION REQUESTメッセージを送信する(さらにUEは、ネットワークからRRC CONNECTION SETUP応答を待っている)。
2)UEが、CELL UPDATEメッセージを送信し、さらにネットワークからCELL UPDATE CONFIRM応答を待っている。
3)UEが、URA UPDATEメッセージを送信し、ネットワークからURA UPDATE CONFIRMメッセージを待っている。
【0008】
CELL/URA_PCH HS−DSCH受信指示に関して、新たな変数は、全く提案されていない。CELL/URA_PCHにある際、IE「HS−DSCHページングシステム情報」がブロードキャスト(同報通信)される場合、UEは、HSDPA受信をセットアップする。いくつかの場合、UEは、高速PDUの受信をもはや継続することができない(例えば、ハンドオーバ、セル再選択、無線リンク障害などの結果)。これらの場合において、MAC(媒体アクセス制御)は、リセットされなければならない。リセット手続きは、UEが、並べ替えキューの中のすべてのPDUを、より高い層に転送し、さらにすべての高速状態変数を再初期化することを許す。
【0009】
3GPPリリース6において、HSDPAは、CELL_DCHにおいてだけサポートされていた。その結果、MACリセット(例えば、mac−hsリセット)は、以下の条件下で実行された。すなわち、UEが、無線リンク障害を経験した、UEが、RLC回復不能な誤りを経験した、またはUEが、HSDPAがサポートされていない状態(CELL_DCHを除くすべての状態)に遷移するよう命令された。
【0010】
現在、定義されているリリース7において、UEは、以下の状態、すなわち、CELL_DCH、CELL_FACH、CELL/URA_PCHにおいてMACリセットを実行するように要求されることが可能である。以上に明記される(すなわち、CELL_DCHにあるUEに当てはまる)条件に加えて、UEは、すべてのセル再選択の後、MACリセットを実行することを要求される。現在、このことは、専用H−RNTIを有するWTRUが、セル再選択を実行する場合に限って、行われる。このリセットが実行されず、可能な並べ替えの誤りをもたらすいくつものシナリオが、存在する。
【0011】
また、IDLEへ/からの遷移も、強化されたCELL_FACHの導入による影響を受けている。リリース7 UEが、CELL_FACH状態においてHSDPA受信をサポートする場合、このUEは、IDLEモードにある間、特に、UEが、RRC CONNECTION REQUESTを発行した後、ネットワークからのRRC CONNECTION SETUPメッセージを待っている間にも、限られたHSDPA受信をサポートする。以下の3つの問題が、特定されている。すなわち、
1)UEが、IDLEにある間に(RRC CONNECTION SETUPメッセージを発行した後に)HSDPA受信を開始した場合、セル再選択は、MACリセットをもたらさなければならない。
2)RRC接続手続きが、中止された場合、UEは、UEのすべてのHSDPAリソースをクリアしなければならない。
3)IDLEモードにある間、UEは、強化されたCELL_FACHをサポートするセルから、強化されたCELL_FACHをサポートしないセルにセル再選択すること、および強化されたCELL_FACHHをサポートしないセルから、強化されたCELL_FACHをサポートするセルにセル再選択することが可能である。UEが、RRC接続手続きを開始した場合、2つの問題に対応が行われなければならない可能性がある。第1に、リリース6からリリース7への遷移に関して、UEは、UEが、HS−DSCH上でRRC CONNECTION SETUPメッセージを受信することができるように、HSDPAリソースをセットアップすることを要求される。第2に、リリース7からリリース6への遷移に関して、UEは、HS−DSCH上のトラフィックは全く予期されないので、すべてのHSDPAリソースを解放しなければならない。
【0012】
強化されたCELL_FACHの別の新たなフィーチャは、UEが、CELL_PCHにある間に(DCCHを介して)専用制御メッセージを受信することができることである。したがって、UEは、再構成(例えば、無線ベアラ、トランスポートチャネル、物理チャネル)を実行するように求められることが可能である。また、再構成メッセージが、状態変化をもたらすことも可能である。
【0013】
HSDPAリソースの適切な構成を許すため、UEは、変数HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLEDの設定またはクリアを適切に管理して、UEが、強化されたCell_FACH状態にある間に共通H−RNTIを使用している場合に限って、この変数がTRUEに設定されることを確実にしなければならない。この変数は、他のすべての場合に、FALSEに設定されなければならない。最後に、進行中のセル更新手続き中、または進行中のURA更新手続き中に行われるセル再選択は、これらの手続きが進行中でない場合のセル再選択と同様に振舞わなければならない。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以降、言及される場合、「WTRU(無線送信/受信ユニット)」という用語には、UE(ユーザ機器)、移動局、固定契約者ユニットもしくは移動契約者ユニット、ポケットベル、セルラー電話機、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、コンピュータ、または無線環境において動作することができる他の任意のタイプのユーザデバイスが、含まれるが、以上には限定されない。以降、言及される場合、「基地局」には、ノードB、サイトコントローラ、AP(アクセスポイント)、または無線環境において動作することができる他の任意のタイプのインタフェースデバイスが、含まれるが、以上には限定されない。
【0019】
以降、言及される場合、「R7(リリース7)」という用語には、CELL_FACHおよび/またはCELL/URA_PCHにおいてHS−DSCHをサポートするWTRUまたはノードBが含まれるが、以上には限定されず、さらに「R6(リリース6)」には、CELL_FACHおよび/またはCELL/URA_PCHにおいてHS−DSCHをサポートしないWTRUまたはノードBが含まれるが、以上には限定されない。
【0020】
また、CELL_FACHにおけるHS−DSCHには、RRC接続手続きの受信のためのアイドルモードにおけるHS−DSCH受信も含まれる。
【0021】
以降、言及される場合、「強化されたCELL_FACH状態」という用語には、CELL_DCH以外の状態でHSDPAリソースを使用しているWTRUが含まれるが、そのようなWTRUには限定されない。
【0022】
図1は、複数のWTRU110と、ノードB120と、RNC(無線ネットワークコントローラ)130とを含む例示的な無線通信システム100を示す。
図1に示されるとおり、WTRU110は、ノードB120と通信しており、ノードB120は、RNC130と通信状態にある。WTRU110、ノードB120、およびRNC130の例示的な構成が、
図1に示されるものの、無線デバイスと有線デバイスの任意の組合せが、無線通信システム100に含められてもよいことに留意されたい。
【0023】
図2は、
図1の無線通信システム100のWTRU110およびノードB120の例示的な機能ブロック
図200である。
図2に示されるとおり、WTRU110は、ノードB120と通信状態にある。ノードB120は、セル再選択、ならびに強化されたCell_FACH状態への遷移および強化されたCell_FACH状態からの遷移を扱うように構成される。
【0024】
通常のWTRUに見られることが可能な構成要素に加えて、WTRU110は、プロセッサ115、受信機116、送信機117、およびアンテナ118を含む。受信機116および送信機117は、プロセッサ115と通信状態にある。アンテナ118は、受信機116と送信機117の両方と通信しており、無線データの送信および受信を円滑にする。WTRU110のプロセッサ115は、セル再選択、ならびに強化されたCell_FACH状態への遷移および強化されたCell_FACH状態からの遷移を扱うように構成される。
【0025】
通常のノードBに見られることが可能な構成要素に加えて、ノードB120は、プロセッサ125、受信機126、送信機127、およびアンテナ128を含む。受信機126および送信機127は、プロセッサ125と通信状態にある。アンテナ128は、受信機126と送信機127の両方と通信しており、無線データの送信および受信を円滑にする。
【0026】
図3は、強化されたCELL_FACH状態を抜けるセル再選択を扱うための方法300の流れ図である。方法300の詳細は、以下により詳細に説明されるものの、一般に、WTRU110が、セル再選択を実行する(ステップ310)。セル再選択を実行すると、HS−DSCHのソースが変化している可能性があるという事実のため、MAC(媒体アクセス制御)−ehsリセットが、実行される(ステップ320)。再選択されたセルに応じて、WTRU110は、HSDPAリソースをクリアし、さらにHS−DSCH受信手続きを停止することが可能である。
【0027】
一実施例では、MAC−hs/ehsリセットは、WTRU110が、CELL_UPDATE_CONFIRMメッセージを待っている間にセル再選択が行われた場合に、実行される。リセットは、セル再選択後、すべての場合に(すなわち、WTRUが、専用H−RNTIを有さない場合でさえ)実行されても、WTRUが、進行中のHSDPA受信を有する場合(すなわち、WTRUが、セル再選択に先立ってHS−DSCHを受信している場合)に限って、実行されてもよい。
【0028】
例えば、セル更新/URA更新タイマが、満了した場合、またはセル更新手続きもしくはURA更新手続きの完了に先立って、別のUTRAセルへの再選択が行われた場合で、WTRU110は、WTRU110がアイドルモードに入っていない場合に、「サービスエリア内」を検出することが可能である。この事例において、セル更新手続きカウンタまたはURA更新手続きカウンタが、セル更新/URA更新メッセージの再送の最大回数以下である場合、WTRU110は、セル再選択を実行することが可能である。
【0029】
例えば、FDD(周波数分割複信)に関して、WTRU110が、HS−DSCH受信をサポートし、さらにIE(情報要素)、「HS−DSCH共通システム情報」が、SIB5またはSIB5bisの中に含まれる場合、WTRU110は、MAC−ehsエンティティをリセットすることが可能である。
【0030】
代替として、WTRU110は、CELL_DCHからの無線リンク障害の後に、セル選択を実行した後、MAC−ehsエンティティをリセットしてもよい。WTRU110は、専用H−RNTIではなく、共通H−RNTIを使用していることが可能であるので、リセットは、新たなMACフロー(例えば、CCCHおよびSRB1に関する)の受信を許すことが可能である。
【0031】
例えば、WTRU110は、CELL_DCHにある間の無線リンク障害の結果として、セル更新手続きを開始してもよい。FDDに関して、WTRU110が、HS−DSCH受信をサポートし、さらにIE(情報要素)「HS−DSCH共通システム情報」が、SIB5またはSIB5bisの中に含まれる場合、WTRU110は、MAC−ehsエンティティをリセットすることが可能である。
【0032】
代替として、WTRU110は、専用H−RNTIなしにセル再選択を実行した後、MAC−ehsエンティティをリセットしてもよい。
【0033】
例えば、WTRU110は、URA更新手続きまたはセル更新手続きを開始することが可能である。WTRU110が、セル再選択を実行した場合、次に、FDDに関して、WTRU110が、HS−DSCH受信をサポートし、さらにIE(情報要素)「HS−DSCH共通システム情報」が、SIB5またはSIB5bisの中に含まれる場合、WTRU110は、MAC−ehsエンティティをリセットすることが可能である。
【0034】
WTRU110は、IDLEモードにおいてHS−DSCH受信を使用することを許される(RRC CONNECTION REQUESTを送信した後などに)。WTRU110は、RRC CONNECTION REQUESTを送信すると、ダウンリンク伝送を監視して、RNC応答を特定する。この時間中、WTRU110は、セル再選択を実行することが可能である。
【0035】
再選択されたセルに依存して、WTRU110は、CELL_FACHおよびCELL/URA_PCHにおいてHSDPA受信をサポートするセルから、HS−DSCH受信をもはやサポートしないセルに遷移することが可能である。WTRU110は、HSDPAリソースをクリアし、つまり解放し、さらにHS−DSCH受信手続きを停止することが可能である。
【0036】
例えば、WTRU110が、RRC CONNECTION REQUESTを送信しており、さらに変数、INITIAL_UE_IDENTITYの値と等しいIE「初期UE ID」の値を有するRRC CONNECTION SETUPメッセージをまだ受信しておらず、さらにセル再選択、またはRRC CONNECTION REQUESTタイマ(現在、標準においてT300またはT318と呼ばれる)の満了が生じている場合、WTRU110は、RRC CONNECTION手続きカウンタ(現在、標準においてV300と呼ばれる)が、RRC CONNECTION REQUESTメッセージの再送の最大回数(現在、標準においてN300と呼ばれる)以下であることを確認することが可能であり、さらにFDDに関して、セル再選択が、行われており、さらにWTRU110が、HS−DSCH受信をサポートし、さらにIE、「HS−DSCH共通システム情報」が、SIB5またはSIB5bisの中に含まれない場合、WTRU110は、HS_SCCH受信手続きおよびHS−DSCH受信手続きを停止することによって、HSDPAリソースを解放することが可能である。さらに、WTRU110は、変数H_RNTIをクリアし、格納されたH−RNTIを除去することが可能である。MAC−ehsエンティティをリセットすることに加えて、WTRU110は、すべてのHARQリソースを解放することも可能である。
【0037】
代替として、WTRU110は、セル再選択に先立ってHSDPAリソースが使用されている場合に限って、以上のことを実行することを選択してもよい。
【0038】
また、WTRU110アクションは、既存のHS_DSCH_RECEPTION変数を使用することによってトリガされることも可能であり、あるいは新たなHS_DSCH_RECEPTION変数が、HSDPAリソース使用を表すフラグとして定義されて、リソース解放をトリガすることも可能である。
【0039】
再選択されたセルに依存して、WTRU110は、CELL_FACHおよびCELL/URA_PCHにおいてHSDPA受信をサポートするセルにわたって遷移することが可能である。WTRUは、MAC−ehsリセットを実行することが可能である。
【0040】
例えば、WTRU110が、RRC CONNECTION REQUESTを送信しており、さらに変数、INITIAL_UE_IDENTITYの値と等しいIE「初期UE ID」の値を有するRRC CONNECTION SETUPメッセージをまだ受信しておらず、さらにセル再選択、またはRRC CONNECTION REQUESTタイマ(T300またはT318)の満了が生じている場合、WTRU110は、RRC CONNECTION手続きカウンタ(V300)が、RRC CONNECTION REQUESTメッセージの再送の最大回数(N300)以下であることを確認することが可能であり、さらにFDDに関して、セル再選択が、行われており、さらにWTRU110が、HS−DSCH受信をサポートし、さらにIE、「HS−DSCH共通システム情報」が、SIB5またはSIB5bisの中に含まれ、さらに変数「HS−DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLED」が、TRUEに設定されている場合、WTRU110は、MAC−ehsエンティティをリセットすることが可能である。
【0041】
再選択されたセルに依存して、WTRU110は、CELL_FACHおよびCELL/URA_PCHにおいてHSDPA受信をサポートしないセルから、HS−DSCH受信をサポートするセルに遷移することが可能である。そのような事例において、WTRU110は、HS−DSCH(例えば、HARQリソース、共通H−RNTI、CCCHトラフィックに関するMACフローなど)をセットアップすることを要求されることが可能である。
【0042】
この状況において、いくつかのシナリオが、利用されることが可能である。例えば、WTRU110が、RRC CONNECTION REQUESTを送信しており、変数INITIAL_UE_IDENTITYの値と等しいIE「初期UE ID」の値を有するRRC CONNECTION SETUPメッセージをまだ受信しておらず、さらにセル再選択、またはRRC CONNECTION REQUESTタイマ(T300またはT318)の満了が生じている場合、WTRU110は、RRC CONNECTION手続きカウンタ(V300)が、RRC CONNECTION REQUESTメッセージの再送の最大回数(N300)以下であることを確認することが可能であり、さらにFDDに関して、セル再選択が、行われており、さらにWTRU110が、HS−DSCH受信をサポートし、さらにIE、「HS−DSCH共通システム情報」が、SIB5またはSIB5bisの中に含まれ、さらに変数「HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLED」が、FALSEに設定されている場合、WTRU110は、変数「HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLED」をTRUEに設定し、HS−DSCHを受信することを始めることができる。
【0043】
代替として、IDLEモードにあるWTRU110は、R6セルにおいてCCCHフラグをTRUEに設定してもよい。R6においてHS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLEDがTRUEであることを保証するため、この変数は、R6セルにおいてシステム情報が読み取られるたびに、またはWTRU110がR6セル内にあり、接続モードからIDLEモードに遷移する場合はいつでも、TRUEに設定されなければならない。このことは、接続モードからアイドルモードに入る際のアクションを変更することによって達せられることが可能である。
【0044】
別の代替として、進行中のRRC接続手続きを有する、IDLEモードにあるWTRU110が、セル再選択を実行するたびに、WTRU110は、CCCHフラグをTRUEに設定し、次に、この変数と関係するアクションを実行する。例えば、WTRU110は、RRC CONNECTION REQUESTメッセージを送信して、RRC CONNECTION SETUP MESSAGEを待つことが可能である。セル再選択が存在し、さらに遷移が、R7セルからR7セルへの遷移である場合、MAC−ehsエンティティのリセットだけが行われる。遷移が、R6セルからR7セルへの遷移である場合、変数HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLEDが、「真」に設定され、WTRU110が、HS−DSCHを受信することを始める。遷移が、R7セルからR6セルへの遷移である場合、HS_SCCH受信手続きが、停止され、HS−DSCH受信手続きが、停止され、MAC−hsエンティティが、リセットされ、HARQリソースが、解放され、格納された「HARQ情報」IEが、クリアされる。
【0045】
変数HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLEDは、WTRU110が共通H−RNTIを使用していることを表すフラグとして使用される。この変数は、WTRU110が、WTRU110の共通H−RNTIを使用していない場合、「FALSE」に設定されなければならない。このことは、変数HS_DSCH_RECEPTION_CELL_FACH_STATEの評価が、専用H−RNTIがWTRU110に割り当てられている場合に限って、リソースを正しくクリアすることを確実にすることができる。共通H−RNTI上で受信することは、通常、WTRU110が、セル再選択を実行しており、さらにCELL UPDATE CONFIRMメッセージを待っている場合、またはWTRU110が、URA再選択を実行しており、さらにURA UPDATE CONFIRMメッセージを待っている場合、またはWTRU110が、RRCセットアップを開始しており、さらにRRC CONNECTION SETUPメッセージを待っている場合、可能である。
【0046】
WTRU110をCELL_DCH状態に送るRRC CONNECTION SETUPメッセージを受信した後、WTRU110は、変数HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLEDを「FALSE」に設定する。
【0047】
WTRU110は、CELL_PCHに関連する活動を終了させることが可能である。例えば、WTRU110は、周期的セル更新タイマを停止しなければならない。ネットワークが、CELL_FACHへの遷移を要求する場合、またはCELL_PCHに関して新たな構成が提供される場合、WTRU110は、CELL_FACHに遷移する際のアクションと同様のアクションを実行しなければならない。
【0048】
例えば、IE「周波数情報」が、受信された再構成メッセージの中に含まれている場合、WTRU110は、提供された周波数上で適切なセルを選択することができる。IE「周波数情報」が、受信された再構成メッセージの中に含まれていない場合、WTRU110は、RLCにおける周期的ステータス伝送を禁止することが可能であり、さらにWTRU110は、現在、標準においてT305と呼ばれるタイマを開始することが可能である。IE「新たなC−RNTI」が、再構成メッセージの中に含まれていない場合、WTRU110は、変数C_RNTI、H_RNTI、および格納されたHARQ情報をクリアすることができ、さらにMAC−ehsエンティティをリセットすることも可能である。WTRU110は、選択されたPICH上のページング機会を監視することを始めることが可能であり、さらにIE「UTRAN DRXサイクル長係数」が含まれている場合、WTRU110は、この値を使用して、ページング機会を特定することができる。
【0049】
特徴および要素を特定の組合せで以上に説明してきたものの、各特徴または各要素は、その他の特徴および要素なしに単独で使用されること、あるいは他の特徴および要素を伴って、または伴わずに様々な組合せで使用されることも可能である。本明細書で与えられる方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行されるようにコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアとして実施されることが可能である。コンピュータ可読記憶媒体の例には、ROM(読み取り専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクやリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD−ROMディスクやDVD(デジタルバーサタイルディスク)などの光媒体が含まれる。
【0050】
適切なプロセッサには、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)回路、他の任意のタイプのIC(集積回路)、および/または状態マシンが含まれる。
【0051】
ソフトウェアに関連するプロセッサが、WTRU(無線送受信ユニット)、UE(ユーザ機器)、端末装置、基地局、RNC(無線ネットワークコントローラ)、または任意のホストコンピュータにおいて使用するための無線周波数トランシーバを実施するのに使用されることが可能である。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話機、スピーカフォン、振動デバイス、スピーカ、マイクロホン、テレビトランシーバ、ハンズフリーハンドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)無線ユニット、LCD(液晶ディスプレイ)ディスプレイユニット、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意のWLAN(無線ローカルエリアネットワーク)モジュールまたはUWB(ウルトラワイドバンド)モジュールなどの、ハードウェアおよび/またはソフトウェアとして実施されたモジュールと連携して使用されることが可能である。
【0052】
実施形態
1.セル再選択および遷移を扱うための方法。
2.セル再選択を実行することをさらに含む実施形態1の方法。
3.MAC(媒体アクセス制御)−ehsリセットを実行することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
4.セル更新メッセージを送信することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
5.セル更新確認メッセージを待つことをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
6.リセットは、専用HS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)H−RNTI(無線ネットワーク識別子)なしに実行される前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
7.変数HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLEDを真に設定することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
8.HSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)リソースを解放することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
9.HS−SCCH(高速共有制御チャネル)受信手続きを停止することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
10.HS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)受信手続きを停止することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
11.H−RNTI変数をクリアし、格納されたH−RNTIを除去することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
12.HARQ(混成自動再送要求)リソースを解放することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
13.CCCH(共通制御チャネル)フラグを第1の状態に設定することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
14.第1の状態は、真の状態である前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
15.第1の状態は、偽の状態である前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
16.CELL_PCH手続きを終了させることをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
17.周期的セル更新タイマが、終了される前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
18.HSDPAリンクを確立することをさらに含む前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法。
19.前述のいずれかの実施形態におけるとおりの方法を実行するように構成されたWTRU(無線送信/受信ユニット)。
20.受信機をさらに含む実施形態19のWTRU。
21.送信機をさらに含む実施形態19〜20のいずれかにおけるとおりのWTRU。
22.受信機および送信機と通信状態にあるプロセッサをさらに含む実施形態19〜21のいずれかにおけるとおりのWTRU。
23.プロセッサは、セル再選択を実行するように構成される実施形態19〜22のいずれかにおけるとおりのWTRU。
24.プロセッサは、MAC(媒体アクセス制御)−ehsリセットを実行するように構成される実施形態19〜23のいずれかにおけるとおりのWTRU。
25.プロセッサは、セル更新メッセージを送信するように構成される実施形態19〜24のいずれかにおけるとおりのWTRU。
26.プロセッサは、変数HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLEDを真に設定するように構成される実施形態19〜25のいずれかにおけるとおりのWTRU。
27.プロセッサは、HSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)リソースを解放するように構成される実施形態19〜26のいずれかにおけるとおりのWTRU。
28.プロセッサは、HS−SCCH(高速共有制御チャネル)受信手続きを停止するように構成される実施形態19〜27のいずれかにおけるとおりのWTRU。
29.プロセッサは、HS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)受信手続きを停止するように構成される実施形態19〜28のいずれかにおけるとおりのWTRU。
30.プロセッサは、H−RNTI変数をクリアし、格納されたH−RNTIを除去するように構成される実施形態19〜29のいずれかにおけるとおりのWTRU。
31.プロセッサは、HARQ(混成自動再送要求)リソースを解放するように構成される実施形態19〜30のいずれかにおけるとおりのWTRU。
32.プロセッサは、CCCH(共通制御チャネル)フラグを真の状態に設定するように構成される実施形態19〜31のいずれかにおけるとおりのWTRU。
33.プロセッサは、CCCH(共通制御チャネル)フラグを偽の状態に設定するように構成される実施形態19〜32のいずれかにおけるとおりのWTRU。
34.プロセッサは、CELL_PCH手続きを終了させるように構成される実施形態19〜33のいずれかにおけるとおりのWTRU。
35.プロセッサは、HSDPAリンクを確立するように構成される実施形態19〜34のいずれかにおけるとおりのWTRU。
36.実施形態1〜18のいずれかにおけるとおりの方法を実行するように構成されるIC(集積回路)。
37.受信機をさらに含む実施形態36のIC。
38.送信機をさらに含む実施形態36〜37のいずれかにおけるとおりのIC。
39.受信機および送信機と通信状態にあるプロセッサをさらに含む実施形態36〜38のいずれかにおけるとおりのIC。
40.プロセッサは、セル再選択を実行するように構成される実施形態36〜39のいずれかにおけるとおりのIC。
41.プロセッサは、MAC(媒体アクセス制御)−ehsリセットを実行するように構成される実施形態36〜40のいずれかにおけるとおりのIC。
42.第1のメッセージを待つことをさらに含む実施形態1〜18のいずれかにおけるとおりの方法。
43.第1のメッセージを待つ間にセル再選択を実行することをさらに含む実施形態1〜18および実施形態42のいずれかにおけるとおりの方法。
44.第1のメッセージは、CELL UPDATE CONFIRMメッセージまたはURA UPDATE CONFIRMメッセージのいずれか1つである実施形態1〜18および実施形態42〜43のいずれかにおけるとおりの方法。
45.CELL_DCH状態において動作することをさらに含む実施形態1〜18および実施形態42〜44のいずれかにおけるとおりの方法。
46.無線リンク障害を経験することをさらに含む実施形態1〜18および実施形態42〜45のいずれかにおけるとおりの方法。
47.RRC CONNECTION SETUPメッセージを受信することをさらに含み、RRC CONNECTION SETUPメッセージは、CELL_DCH状態への遷移を示す実施形態1〜18および実施形態42〜46のいずれかにおけるとおりの方法。
48.HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLED変数をクリアすることをさらに含む実施形態1〜18および実施形態42〜47のいずれかにおけるとおりの方法。
49.HS_DSCH_RECEPTION_OF_CCCH_ENABLED変数は、偽に設定される実施形態1〜18および実施形態42〜48のいずれかにおけるとおりの方法。