【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る分光装置は、
回折格子を用いて入力信号に含まれる特定波長の成分を分離する分光装置であって、
前記入力信号を偏波方向の異なる第1の偏光及び第2の偏光に分離する
第1のPBS(11)と、
偏波方向が前記回折格子の溝に対して第1の一定角度傾斜する前記第1の偏光を透過するとともに、偏波方向が前記第1の一定角度に直交する第2の一定角度である偏光を反射する
第2のPBS(12P)と、
偏波方向が前記回折格子の溝に対して前記第1の一定角度傾斜する前記第2の偏光を透過するとともに、偏波方向が前記第2の一定角度である偏光を反射する
第3のPBS(12S)と、
前記
第2のPBSから入射された前記第1の偏光を、前記回折格子の溝に対する特定の偏波方向に回転させて第1の光路に出射するとともに、前記第1の光路側から入射された光の偏波方向を前記第2の一定角度に回転させて前記
第2のPBSに出射する第1の偏波回転部(13P)と、
前記
第3のPBSから入射された前記第2の偏光を、前記回折格子の溝に対する前記特定の偏波方向に回転させて第2の光路に出射するとともに、前記第2の光路側から入射された光の偏波方向を前記第2の一定角度に回転させて前記
第3のPBSに出射する第2の偏波回転部(13S)と、
前記第1の光路及び前記第2の光路上に配置され、前記第1の偏波回転部から入射された前記第1の偏光及び前記第2の偏波回転部から入射された前記第2の偏光を、波長ごとに異なる方向に回折する回折格子(15)と、
前記回折格子で回折された前記特定波長の偏光を、前記第1の光路又は前記第2の光路に折り返す折り返し部(16)と、
を備え、
前記
第2のPBSは、前記回折格子で回折後に前記第1の偏波回転部を通過して偏波方向が前記第2の一定角度となった前記特定波長の偏光を反射することによって、当該特定波長の偏光を前記第1の偏光から分離し、
前記
第3のPBSは、前記回折格子で回折後に前記第2の偏波回転部を通過して偏波方向が前記第2の一定角度となった前記特定波長の偏光を反射することによって、当該特定波長の偏光を前記第2の偏光から分離する。
【0007】
本発明に係る分光装置は、
回折格子を用いて入力信号に含まれる特定波長の成分を分離する分光装置であって、
前記入力信号を偏波方向の異なる第1の偏光及び第2の偏光に分離する
第1のPBS(11)と、
偏波方向が前記回折格子の溝に対して第1の一定角度傾斜する前記第1の偏光を反射するとともに、偏波方向が前記第1の一定角度に直交する第2の一定角度である偏光を透過する
第2のPBS(12P)と、
偏波方向が前記回折格子の溝に対して前記第1の一定角度傾斜する前記第2の偏光を反射するとともに、偏波方向が前記第2の一定角度である偏光を透過する
第3のPBS(12S)と、
前記
第2のPBSから入射された前記第1の偏光を、前記回折格子の溝に対する特定の偏波方向に回転させて第1の光路に出射するとともに、前記第1の光路側から入射された光の偏波方向を前記第2の一定角度に回転させて前記
第2のPBSに出射する第1の偏波回転部(13P)と、
前記
第3のPBSから入射された前記第2の偏光を、前記回折格子の溝に対する前記特定の偏波方向に回転させて第2の光路に出射するとともに、前記第2の光路側から入射された光の偏波方向を前記第2の一定角度に回転させて前記
第3のPBSに出射する第2の偏波回転部(13S)と、
前記第1の光路及び前記第2の光路上に配置され、前記第1の偏波回転部から入射された前記第1の偏光及び前記第2の偏波回転部から入射された前記第2の偏光を、波長ごとに異なる方向に回折する回折格子(15)と、
前記回折格子で回折された前記特定波長の偏光を、前記第1の光路又は前記第2の光路に折り返す折り返し部(16)と、
を備え、
前記
第2のPBSは、前記回折格子で回折後に前記第1の偏波回転部を通過して偏波方向が前記第2の一定角度となった前記特定波長の偏光を透過することによって、当該特定波長の偏光を前記第1の偏光から分離し、
前記
第3のPBSは、前記回折格子で回折後に前記第2の偏波回転部を通過して偏波方向が前記第2の一定角度となった前記特定波長の偏光を透過することによって、当該特定波長の偏光を前記第2の偏光から分離する。
【0008】
本発明に係る分光装置では、前記第1の一定角度は45°であり、前記第2の一定角度は−45°であり、前記第1の偏波回転部から前記第1の光路に出射される光及び前記第2の偏波回転部から前記第2の光路に出射される光の偏波方向は、互いに平行であり、かつ、前記回折格子の溝に対して平行又は垂直であってもよい。
【0009】
本発明に係る分光装置では、前記折り返し部は、前記第1の光路の前記回折格子で回折された前記特定波長の偏光を前記第2の光路に折り返し、前記第2の光路の前記回折格子で回折された前記特定波長の偏光を前記第1の光路に折り返してもよい。
【0010】
本発明に係る分光装置では、前記折り返し部は、前記回折格子から入射された光を偶数回反射して前記第1の光路又は前記第2の光路に折り返してもよい。
【0011】
本発明に係る分光装置では、前記
第2のPBSで分離された前記特定波長の偏光を受光器に導くGI(Graded−Index)光ファイバを備え、前記GI光ファイバにおける前記特定波長の偏光の入射端に、前記
第2のPBSから出射される前記特定波長の偏光の分散方向に対して垂直なスリットが設けられていてもよい。
【0012】
本発明に係る分光装置では、前記
第1のPBSから入射された前記第1の偏光の偏波方向を前記回折格子の溝に対して前記第1の一定角度傾斜させて前記
第2のPBSに出射する第1の偏波保持光ファイバ(22P)と、前記
第1のPBSから入射された前記第2の偏光の偏波方向を前記回折格子の溝に対して前記第1の一定角度傾斜させて前記
第3のPBSに出射する第2の偏波保持光ファイバ(22S)と、
を備えていてもよい。
【0013】
本発明に係る分析装置では、本発明に係る複数の分光装置と、入力信号を前記複数の分光装置に分配する分配器(24)と、前記分配器と前記複数の分光装置の間に配置され、前記分光装置に入力される入力信号を、予め定められた偏光状態に設定する光学素子(26)と、を備えていてもよい。
【0014】
本発明に係る分光方法は、
回折格子を用いて入力信号に含まれる特定波長の成分を分離する分光方法であって、
第1のPBSが、前記入力信号を偏波方向の異なる第1の偏光及び第2の偏光に分離し、
偏波方向が前記回折格子の溝に対して第1の一定角度傾斜する前記第1の偏光を
第2のPBSが第1の偏波回転部(13P)に透過し、偏波方向が前記回折格子の溝に対して前記第1の一定角度傾斜する前記第2の偏光を
第3のPBSが第2の偏波回転部(13S)に透過し、
第1の偏波回転部(13P)が前記
第2のPBSから入射された前記第1の偏光の偏波方向を前記回折格子の溝に対する特定の偏波方向に回転させて第1の光路に出射するとともに、第2の偏波回転部(13S)が前記
第3のPBSから入射された前記第2の偏光の偏波方向を前記特定の偏波方向に回転させて第2の光路に出射し、
前記第1の光路及び前記第2の光路上に配置された回折格子(15)が、前記第1の偏光及び前記第2の偏光を、波長ごとに異なる方向に回折し、
折り返し部(16)が、前記回折格子で回折された前記特定波長の偏光を、前記第1の光路又は前記第2の光路に折り返し、
第1の偏波回転部(13P)が前記回折格子で回折された前記特定波長の光の偏波方向を前記第1の一定角度に直交する第2の一定角度に回転させて前記
第2のPBSに出射するとともに、第2の偏波回転部(13S)が前記回折格子で回折され前記特定波長の光の偏波方向を前記第2の一定角度に回転させて前記
第3のPBSに出射し、
第2のPBSが前記第1の偏波回転部から入射された偏波方向が前記第2の一定角度である前記特定波長の偏光を反射することによって、当該特定波長の偏光を前記第1の偏光から分離し、
第3のPBSが前記第2の偏波回転部から入射された前記第2の一定角度である前記特定波長の偏光を反射することによって、当該特定波長の偏光を前記第2の偏光から分離する。
【0015】
なお、上記各発明は、可能な限り組み合わせることができる。