特許第6055145号(P6055145)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6055145-レインコート 図000002
  • 特許6055145-レインコート 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6055145
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】レインコート
(51)【国際特許分類】
   A41D 3/04 20060101AFI20161219BHJP
【FI】
   A41D3/04 G
【請求項の数】5
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-76863(P2016-76863)
(22)【出願日】2016年3月18日
【審査請求日】2016年3月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】316003623
【氏名又は名称】古賀 光
(74)【法定代理人】
【識別番号】316003601
【氏名又は名称】古賀 教一
(74)【法定代理人】
【識別番号】316003612
【氏名又は名称】古賀 美紀
(72)【発明者】
【氏名】古賀 光
【審査官】 米村 耕一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−007147(JP,A)
【文献】 実開昭59−23331(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
両袖部を有した柔軟素材で背部に紐引き出し孔を有するレインコート本体と、レインコート本体とは別体に形成した収納袋と両端をレインコート本体の両袖部に固定し中途部をレインコート本体の紐引き出し孔から外部に引き出した紐体よりなり、しかも紐体は収納袋の中を通って外部に引き出されているように構成したことを特徴とするレインコー
【請求項2】
紐体の中途部を、レインコート本体の襟部に固定又は挿通した
ことを特徴とする請求項1に記載したレインコー
【請求項3】
収納袋は、レインコート本体の背部に連設した
ことを特徴とする請求項1または2に記載したレインコー
【請求項4】
レインコート本体収納袋とは別体に総合収納袋を形成し最終的に紐体を操作することによりレインコート本体を収納した収納袋を総合収納袋中に収納保管するようにした
ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載したレインコー
【請求項5】
レインコート本体の背部に袋収納体を付着しレインコート本体の着用時には収納袋及び総合収納袋を収納可能にした
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のレインコー
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、レインコートに関する。
【背景技術】
【0002】
レインコートとは、撥水性の素材で作られた衣服を雨によって濡らさないためのフード付きコートであり、ポンチョ型か上着とズボン2つに分かれた型がある。
レインコートを収納する際の使いづらさを解消するために、工夫された袋や鞄、レインコートが靴型に変わるといった物が発明されている(例えば、特許文献1乃至4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−314846号公報
【特許文献2】特開2014−205520号公報
【特許文献3】実用新案登録第3178368号
【特許文献4】実開昭59−125911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のとおりレインコートを収納する発明が開示されているが、レインコートが鞄になったり、レインコートを収納するための専用鞄や袋が発明されていたが、どれも構造が複雑で収納の使い方が難しかったり、かさばるという問題があった。
【0005】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、簡単でコンパクトに収納でき、次の使用時にすぐ使えるレインコートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、両袖部を有した柔軟素材で背部に紐引き出し孔を有するレインコート本体と、レインコート本体とは別体に形成した収納袋と両端をレインコート本体の両袖部に固定し中途部をレインコート本体の紐引き出し孔から外部に引き出した紐体よりなり、しかも紐体は収納袋の中を通って外部に引き出されているように構成したレインコートに関する。
【0007】
また、請求項2の発明は、紐体の中途部を、レインコート本体の襟部に固定又は挿通している。
【0008】
また、請求項3の発明は、収納袋をレインコート本体の背部に連設している。
【0009】
また、請求項4の発明は、レインコート本体収納袋とは別体に総合収納袋を形成し最終的に紐体を操作することによりレインコート本体を収納した収納袋を総合収納袋中に収納保管するようにしている。
【0010】
また、請求項5の発明は、レインコート本体の背部に袋収納体を付着しレインコート本体の着用時には収納袋及び総合収納袋を収納可能にしている。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明によれば、両袖部を有した柔軟素材で背部に紐引き出し孔を有するレインコート本体と、レインコート本体とは別体に形成した収納袋と両端をレインコート本体の両袖部に固定し中途部をレインコート本体の紐引き出し孔から外部に引き出した紐体よりなり、しかも紐体は収納袋の中を通って外部に引き出されているように構成したので、次のような効果を有する。
レインコート本体の両袖部に固定し、レインコート本体の紐引き出し孔から外部に引き出した紐体を引っ張ることでレインコート本体をコンパクトにまとめて、収納袋内に簡単に収納できることで収納場所を選ばず、さらに鞄などを濡らさずに収納できる。一旦収納したレインコート本体を、次の使用時に収納袋から取り出して、すぐ使える。また、誰でも簡単に使える上、構造が単純なので商品化した際に今までのレインコート+αで作れて、さらに低コストで作ることができる。
【0012】
請求項2の発明の発明によれば、紐体の中途部を、レインコート本体の襟部に固定又は挿通しているので、レインコート本体を片付ける際に紐体を引っ張ると、先ず両袖部が肩の方向に縮み、さらに襟部と共に腰の方に縮み込ますことができる。
【0013】
請求項3の発明によれば、収納袋をレインコート本体の背部に連設しているので、収納袋を別途持ち運ぶ手間が省ける効果がある。
【0014】
請求項4の発明によれば、レインコート本体収納袋とは別体に総合収納袋を形成し最終的に紐体を操作することによりレインコート本体を収納した収納袋を総合収納袋中に収納保管するようにしているので、濡れたレインコート本体を収納袋、総合収納袋の順に二重に収納することで、本などと一緒にしてかばんに収納しても濡らす心配がない。
【0015】
請求項5の発明によれば、レインコート本体の着用時にはレインコート本体の背部に袋収納体の中に収納袋及び総合収納袋を一体収納することができる。また、レインコード本体を片付ける際には、袋収納体の中から、一旦、収納袋及び総合収納袋を取り出して、紐体を引っ張ってレインコート本体を小さくした後に、収納袋、総合収納袋の順に収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】レインコートを示す模式図である。
図2】レインコートの収納手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0017】
この発明の実施例を図面に基づき詳説する。図1はレインコート収納袋を示す模式図であり、図2はレインコート収納袋の収納手順を示す図である。
【0018】
図1に示すように、レインコート1は、次のような構造を備えている。
レインコート本体10は、フード付きコートの構造を有しており、撥水性があって柔軟素材であり、そのレインコート本体10を簡単に収納できるように構成している。
【0019】
レインコート本体10の背部13真ん中下には、後述する紐体16を通すための紐引き出し孔14が穿設されており、さらに、背部13には別体に形成した袋収納体15を付着している。すなわち、袋収納体15の開口縁部の一部が背部13に連設されている。袋収納体15は、上方開口した袋構造としており、底部15bには、紐体16を挿通する孔15cが形成される。図中15aは開口部である。
【0020】
紐体16は、その両端部をレインコート本体10の両袖部11,11内側の袖口11a,11aにそれぞれ固定し、自由端部16b(紐体の中途部)を各袖部11,11内を挿通して、さらに襟部12に取り付けたリング状の取付部(図示せず)を挿通して背部13真ん中の紐引き出し孔14から外部に引き出す。引き出した紐体16は、袋収納体15の中を通って底部15bの孔15cから外部に引き出している。
【0021】
レインコート本体10の袋収納体15とは、別体に収納袋17を形成しており、収納袋17は、防水機能を備えた袋構造としている。収納袋17の上部開口部17aには、ファスナーを取り付けて、底部17bには、紐体16を挿通する孔17cを形成している。また、収納袋17は、レインコート本体10の着用時に、レインコート本体10の袋収納体15内に収納している。
なお、レインコート本体10の背部には、収納袋17を付着せずに、収納袋17を連設してもよい。
【0022】
[レインコート本体の収納手順]
レインコート本体10の収納手順について図2を参照しながら説明する。
先ず、レインコート本体10の背部13の袋収納体15から収納袋17を取り出す。袋収納体15の底部15bの孔15cに紐体16を通し、さらに、収納袋17の底部17bの孔17cに紐体16を通しておく。
図2(a)に示すように、レインコート本体10の両袖部11,11に端部16a,16aを固定した紐体16の自由端部16bが両袖部11,11から襟部12を通って、紐引き出し孔14から外部へ引き出され、袋収納体15、収納袋17の順に引き出されており、紐体16の自由端部16bを強く引くことで両袖部11,11が縮むこととなる。すなわち、両袖部11,11に紐体16の両端部16a,16aが固定してあるので、袖部11が襟部側にひかれて縮むようになっている。
【0023】
図2(b)に示すように、さらに紐体16の自由端部16bを引くと襟部12、胴部の一部が背部13の紐引き出し孔14の近傍で縮む。
【0024】
図2(c)に示すように、袋収納体15にレインコート本体10を詰め込む。すなわち、袋収納体15の開口縁部の一部15aのみが背部13に連設されているので、袋収納体15内にレインコート本体10の裾部分を上方に折り返して詰め込むことができる。
このとき、レインコート本体10を折り返して詰め込まなくても袋収納体15の底から出ている紐体16を強く引くことによって、袋収納体15の中にレインコート本体10が引きずり込まれる。
【0025】
図2(d)に示すように、さらに紐体16の自由端部16bを引っ張り、収納袋17内にレインコート本体10入りの袋収納体15を引きずり込んだ後、収納袋17の開口部のファスナーを閉める。このように、レインコート本体10引きずり込んだ後に、袋の口に設けたファスナーを閉めることで、袋の口から水が漏れ出ないようにする。
【0026】
図2(e)に示すように、収納袋17を丸める。
【0027】
図2(f)に示すように、丸めた収納袋17を総合収納袋18に収納する。
【0028】
着用に際しては、上記収納手順と逆の手順を行うことにより、簡単にレインコート本体をひろげ着用することができる。
【0029】
なお、総合収納袋18と収納袋17は、着用時はレインコート本体10の背部13に設けた袋収納体15中に収納しておき、レインコート本体10を片付ける際に取り出して使用する。
【0030】
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 レインコー10 レインコート本体
11 両袖部
11a 袖口
12 襟部
13 背部
14 紐引き出し孔
15 袋収納体
15b 底部
15c 孔
16 紐体
16a,16a 端部
16b 自由端部
17 収納袋
17a 上部開口部
17b 底部
17c 孔
18 総合収納袋
【要約】
【課題】簡単でコンパクトに収納でき、次の使用時にすぐ使えるレインコート収納袋を提供する。
【解決手段】両袖部11,11を有した柔軟素材で背部13に紐引き出し孔を有するレインコート本体10と、レインコート本体10とは別体に形成した収納袋17と両端をレインコート本体10の両袖部11,11に固定し中途部をレインコート本体10の紐引き出し孔14から外部に引き出した紐体16よりなり、しかも紐体16は収納袋17の中を通って外部に引き出されているように構成したレインコート収納袋。
【選択図】図1
図1
図2