特許第6055174号(P6055174)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6055174
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】ガスタービンシステム用インデューサ
(51)【国際特許分類】
   F01D 25/12 20060101AFI20161219BHJP
   F02C 7/18 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   F01D25/12 E
   F02C7/18 A
【請求項の数】7
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2011-219686(P2011-219686)
(22)【出願日】2011年10月4日
(65)【公開番号】特開2012-82822(P2012-82822A)
(43)【公開日】2012年4月26日
【審査請求日】2014年10月2日
(31)【優先権主張番号】12/902,699
(32)【優先日】2010年10月12日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】スタンリー・ケヴィン・ワイドナー
【審査官】 瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−298020(JP,A)
【文献】 特開2001−065367(JP,A)
【文献】 特開2002−201964(JP,A)
【文献】 特開2005−320875(JP,A)
【文献】 特開2001−059401(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 5/08, 9/02,25/12
F02C 6/08, 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービンシステムのケーシング用インデューサであって、当該インデューサが、
前記ケーシング内に画成され、該ケーシングの周りに環状アレイで配置される複数のオリフィスと、
各々が前記複数のオリフィスの1つと嵌合するように構成され且つ冷却媒体を貫流させるための入口及び出口を各々が含む複数のカートリッジと、
前記複数のカートリッジの各々内に配置され、該複数のカートリッジの各々を通る前記冷却媒体の流れを修正する少なくとも1つの流れ修正部と
を備えており、前記複数のカートリッジの各々が前記複数のオリフィスの各々とは独立して取り外し可能であり、前記少なくとも1つの流れ修正部が、前記複数のカートリッジの各々に画成されたベーンであり、
前記複数のカートリッジの各々を通って流れる前記冷却媒体が、半径方向流れ成分及び接線方向流れ成分の流れを有する流れで前記複数のカートリッジの各々から排出され、
前記複数のカートリッジの各々から排出される前記冷却媒体の一部が更に、前記ガスタービンシステムのロータジョイントに向かって長手方向流れ成分を有して流れ、前記複数のカートリッジの各々から排出される前記冷却媒体の一部が更に、前記ガスタービンシステムのホイールスペースに向かって長手方向流れ成分を有して流れる、インデューサ。
【請求項2】
複数の流れ修正部を更に備える、請求項1記載のインデューサ。
【請求項3】
前記複数のカートリッジの各々が、前記ケーシングのタービンステータ部品内に配置される、請求項1又は請求項2記載のインデューサ。
【請求項4】
前記複数のカートリッジの各々が、嵌合する前記オリフィスから半径方向に取り外し可能である、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のインデューサ。
【請求項5】
前記複数のカートリッジの各々の入口の断面積が、前記複数のカートリッジの各々の出口の断面積よりも大きい、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のインデューサ。
【請求項6】
前記複数のカートリッジの各々から排出される前記冷却媒体が、前記ガスタービンシステムのロータの速度にほぼ等しいか又はそれよりも大きい速度を有する接線方向流れ成分を有して流れる、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のインデューサ。
【請求項7】
圧縮機及びタービンであってそれらの間にケーシング及びロータを備える圧縮機及びタービンと、
請求項1乃至請求項のいずれか1項記載のインデューサと
を備えるガスタービンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される主題は、全体的に、ガスタービンシステムに関し、より詳細には、ガスタービンシステムにおける種々の部品に冷却媒体を供給するためのインデューサに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンシステムは、発電などの分野において広く利用されている。従来のガスタービンシステムは、圧縮機、燃焼器、及びタービンを含む。圧縮機は、加圧空気を燃焼器に供給し、ここで加圧空気が燃料と混合されて燃焼され、高温ガスを発生する。この高温ガスは、タービンに供給され、ここで高温ガスからエネルギーが抽出されて仕事を産出する。
【0003】
ガスタービンシステムの運転中、システム内の種々の部品及び領域は、高温流に曝され、該部品及び領域を故障させる可能性がある。一般に、より高い温度の流れは、ガスタービンシステムの性能、効率、及び出力を増大させる結果となり、従って、ガスタービンシステムにおいて望ましいことであるので、高温流に曝される部品及び領域は、ガスタービンシステムが高温流で運転できるように冷却しなければならない。
【0004】
冷却すべき領域の実施例は、タービンセクションのホイールスペース(タービンロータホイールを囲むタービンセクションの領域)、及びロータジョイント(圧縮機ロータとタービンロータとの間のジョイント)である。例えば、ホイールスペース内の温度は、該ホイールスペースを通過する流れの温度が高いことに起因して、又はガスタービンシステムの外部の周囲温度が高いことに起因して上昇するので、ロータ及びバケット組立体部品などのホイールスペース内の部品は、熱膨張を生じ易い可能性がある。この熱膨張は、最終的に種々の部品の摩擦又は部品同士の接触を引き起こす可能性があり、或いは、部品に過剰な応力をもたらす可能性があり、場合によっては、部品及びガスタービンシステムに重大な損傷を与える結果となる。ロータジョイントも同様に、高い流れ温度及び/又は周囲温度に起因して高温を受ける可能性があり、従って、システムの寿命決定部品とすることができる。
【0005】
ガスタービンシステムへの損傷を防ぐためにホイールスペース及びロータを冷却する種々の方式が当該技術分野で知られている。例えば、多くの従来技術の方式では、インデューサを利用して圧縮機からの空気の一部を流し、ホイールスペース及びロータジョイントを冷却している。インデューサは、貫流する圧縮機吐出空気を加速し、空気がホイールスペースに流入する前に及び/又はロータジョイントと相互作用する前に空気の温度を低下させる。
【0006】
典型的な従来技術のインデューサは、高価で複雑な装置である。例えば、多くの従来技術のインデューサは、ガスタービンシステムの圧縮機とタービンとの間の種々の部分に鋳造され、貫通する空気流を加速するための多層構造を含む。これらの従来のインデューサには様々な欠点がある。例えば、インデューサは、上述のように製造するのに高価で複雑になる可能性がある。加えて、典型的な従来技術のインデューサは鋳造されるので、システムの試験、検証、又は試運転中に修正可能又は調整可能ではなく、インデューサの種々の部品を容易に補修することができない。
【0007】
従って、当ガスタービンシステムにおける改善されたインデューサが当該技術分野で望ましいものとなる。例えば、比較的安価であり、製造及びガスタービンシステムへの設置が簡素なインデューサが望ましい。加えて、修正可能又は調整可能な特徴要素を含み、更に容易に補修可能なインデューサが有利となるであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7110565号明細書
【発明の概要】
【0009】
本発明の態様及び利点は、その一部を以下の説明に記載しており、又はその説明から自明なものとすることができ、或いは、本発明を実施することにより知ることができる。
【0010】
ガスタービンシステムのケーシング用インデューサが開示される。インデューサは、ケーシング内に画成され且つ該ケーシングの周りに環状アレイで配置される複数のオリフィスと、各々が複数のオリフィスの1つと嵌合するように構成された複数のカートリッジとを含む。複数のカートリッジの各々は、冷却媒体を貫流させるための入口及び出口を含む。インデューサは更に、複数のカートリッジの各々内に配置され且つ該複数のカートリッジの各々を通る冷却媒体の流れを修正する少なくとも1つの流れ修正部を含む。複数のカートリッジの各々は、複数のオリフィスの各々とは独立して取り外し可能である。
【0011】
本発明のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、以下の説明及び添付の請求項を参照するとより理解できるであろう。本明細書に組み込まれ且つその一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態を例証しており、本明細書と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。
【0012】
添付図を参照した本明細書において、当業者に対してなしたその最良の形態を含む本発明の完全かつ有効な開示を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本開示のガスタービンシステムの種々の部品の一実施形態の切り欠き側面図。
図2】本開示の一実施形態によるインデューサの斜視図。
図3】本開示の一実施形態によるインデューサの分解正面図。
図4】本開示の一実施形態によるカートリッジの斜視図。
図5図4の線5−5から見たカートリッジの断面図。
図6】本開示の別の実施形態によるカートリッジの斜視図。
図7図6の線7−7から見たカートリッジの断面図。
図8】本開示の更に別の実施形態によるカートリッジの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について詳しく説明するが、その1以上の実施例を図面に示す。各実施例は例示にすぎず、本発明を限定するものではない。実際、本発明の技術的範囲又は技術的思想から逸脱せずに、本発明に様々な修正及び変形をなすことができることは当業者には明らかであろう。例えば、ある実施形態の一部として例示又は説明した特徴を、別の実施形態に用いてさらに別の実施形態としてもよい。従って、本発明は、かかる修正及び変形を特許請求の範囲で規定される技術的範囲及びその均等の範囲に属するものとして包含する。
【0015】
図1は、本開示による、ガスタービンシステム10の種々の部品の一実施形態の切り欠き図である。システム10は、圧縮機12、燃焼器14、及びタービン16を含む。更に、システム10は、複数の圧縮機12、燃焼器14、及びタービン16を含むこともできる。圧縮機12及びタービン16は、以下で説明するように互いに結合することができる。
【0016】
図示のように、圧縮機12は一般に、圧縮機ステータ部品20を含み、その一部は、圧縮機吐出ケーシング及び内側ロータ部品22として知られる。圧縮機12は更に、圧縮機ステータ部品20によって少なくとも部分的に定めることができるディフューザ24を含むことができる。吐出プレナム26は、ディフューザ24に隣接し且つこれと流体連通して設けることができる。空気、又は代替として、本明細書では空気流30と呼ばれる何らかの好適なガスは、圧縮機12を通って移動して一般的には圧縮機12にて加圧することができ、ディフューザ24及び吐出プレナム26により、燃焼器14への空気流30の配向を容易にすることができる。例えば、空気流30は、圧縮機12において加圧された後、ディフューザ24を通って流れ、吐出プレナム26に提供することができる。次いで、空気流30は、吐出プレナム26から燃焼器14に流れることができる。
【0017】
タービン16は、一般に、タービンステータ部品40及び内側ロータ部品42を含む。ロータ部品42は、1つ又は複数のタービンホイール44に接合することができ、該タービンホイールは、タービンホイールスペース45内に配置することができる。種々のタービンロータブレード46は、タービンホイール44に装着することができ、タービンステータブレード48は、タービン12内に配置することができる。ロータブレード46及びステータブレード48は、全体としてタービン段を形成することができる。圧縮機ロータ22及びタービンロータ42の隣接する端部は、例えば、合わせフランジ50及び52のような種々の接合部品を含むことができ、これらは、互いにボルト締め又は他の方法で接合されて内側回転部品又はロータ54を形成することができる。ロータジョイント56は、合わせフランジ50及び52を接合することができる。圧縮機ステータ部品20及びタービンステータ部品40の隣接する端部は、例えば、合わせフランジ60及び62のような種々の接合部品を更に含むことができ、これらは、互いにボルト締め又は他の方法で接合されて、ロータ54を囲む外側固定ケーシング64を形成することができる。或いは、圧縮機ステータ部品20及びタービンステータ部品40は、ケーシング64を形成するのにフランジ又はジョイントを必要としないように、単一の構成材から形成することができる。従って、圧縮機12及びタービン16は、これらの間にロータ54及びケーシング64を含み且つ形成することができる。
【0018】
更に、ロータ54及びケーシング64は、全体としてこれらの間に前方ホイールスペース70を定めることができる。前方ホイールスペース70は一般に、ホイールスペース45の上流側部分とすることができる。ロータジョイント56及びホイールスペース45には、前方ホイールスペース70を通じてアクセスすることができる。
【0019】
多くの場合、ホイールスペース45及び/又はロータジョイント56は、冷却が必要となる可能性が高い。従って、本開示は更にインデューサ100に関する。インデューサ100は、一般に、本明細書では冷却媒体102と呼ばれる空気30の一部を貫通して流し、ホイールスペース45及び/又はロータジョイント56を冷却することができる。以下で検討するように、インデューサ100は、一般にケーシング64と関連付けられ、該ケーシング64内に配置することができる。従って、冷却媒体102は、吐出プレナム26からインデューサ100を通って流れ、インデューサ100から前方ホイールスペース70に排出することができる。次に、冷却媒体102は、前方ホイールスペース70を通って流れ、ホイールスペース45及びロータジョイント56と相互作用してこれらを冷却することができる。
【0020】
図2及び3に示すように、本開示のインデューサ100は、複数のカートリッジ104を含み且つ複数のオリフィス106を定めることができる。オリフィス106は、一般に、ケーシング64内に画成され、ケーシング64の周りに環状アレイで配置することができる。複数のカートリッジ104の各々は、複数のオリフィス106のうちの1つと嵌合するよう構成することができる。例えば、カートリッジ104の各々は、嵌合するオリフィス106の内側形状及びサイズと嵌合するのに好適な外側本体形状及びサイズを有し、カートリッジ104がオリフィス106内に配置されて該オリフィス106と嵌合することができるようにする。
【0021】
オリフィス106及びカートリッジ104は、あらゆる好適なサイズ及び形状を有することができる点は理解されたい。図1から図8に示すオリフィス106及びカートリッジ104のサイズ及び形状は、例証の目的のものに過ぎず、本開示を限定することを意図したものではない。
【0022】
あらゆる数のカートリッジ104及びオリフィス106をケーシング64の周りに環状アレイで設けることができる。幾つかの例示的な実施形態において、カートリッジ104及びオリフィス106の数は、燃焼器14に設けられた燃焼器缶(図示せず)の数と等しくすることができる。例えば、16個の燃焼器缶を有するシステム10は、ケーシング64の周りに環状アレイで配置された、16個のオリフィス106及び16個のカートリッジ104を含むことができる。代替の実施形態において、インデューサ100は、14、12、10、8、又は6個のオリフィス106及びカートリッジ104を含むことができる。しかしながら、本開示は上記に開示された数のオリフィス106及びカートリッジ104に限定されない点は理解されたい。むしろ、燃焼器缶の数に等しい、又はそれよりも多い、もしくは少ないあらゆる数のオリフィス106及びカートリッジ104は、本開示の範囲及び技術的思想の範囲内にある。
【0023】
図示のように、オリフィス106の各々は、一般に、ケーシング64内に定めることができる。幾つかの実施形態において、オリフィス106は、ケーシング64の圧縮機ステータ部品20内に定めることができるが、他の実施形態では、オリフィス106は、ケーシング64のタービンステータ部品40内に定めることができる。
【0024】
一般に、複数のカートリッジ104の各々は、複数のオリフィス106の各々から独立して取り外すことができる。例えば、各オリフィス106は、カートリッジ104が嵌合されたオリフィス106とは独立して取り外すことができる。従って、本開示によるカートリッジ104の何れかは、インデューサ100における他のカートリッジ104とは独立して取り外すことができる。例えば、カートリッジ104の各々は、ナット&ボルト又はスクリューなど、あらゆる好適な締結装置を用いて嵌合オリフィス106に独立して締結することができる。有利には、各カートリッジ104は、補修又は交換するために、他のカートリッジ104とは独立して必要に応じてインデューサ100から取り外すことができる。従って、本開示のインデューサ100は、インデューサ100の種々の部品の安価で効率的な補修及び交換を可能にすることができる。更に、本開示のインデューサ100は、調整を可能にすることができる。例えば、試験、検証、又は試運転中に、種々の特徴要素及び/又は特性を有するカートリッジ104は、インデューサ100及びシステム10に対して種々の所望の特性を得るために取り外し、交換、又は入れ替えを行うことができる。
【0025】
更に、図1から図3に示すような本開示の例示的な実施形態において、カートリッジ104は、ケーシング64の外面を通って取り外すことができる。有利には、これにより、ケーシング64の他の部品又はロータ54の他の部品など、システム10の他の部品の取り外し、調整、或いは妨害をすることなくカートリッジ104を取り外すことを可能にすることができる。このカートリッジ104へのアクセスが容易なことによって、所望又は要求に応じてカートリッジ104を迅速且つ効率的に補修及び交換できるようにすることができる。
【0026】
幾つかの例示的な実施形態において、カートリッジ104は、嵌合オリフィス106から半径方向に取り外すことができる。例えば、図示のように、オリフィス106は、ケーシング64の外面を通って該ケーシング64内に定め且つ環状に配置することができる。従って、ケーシング64の外面に画成されたオリフィス106からカートリッジ104を取り外すためには、カートリッジ104をほぼ半径方向110に移動させなければならない。幾つかの代替の実施形態において、カートリッジ104は、長手方向又は接線方向に取り外すことができ、従って、ほぼ長手方向112又はほぼ接線方向114に移動させることを必要とする。更に、幾つかの代替の実施形態において、カートリッジ104は、あらゆる好適な半径方向、長手方向、又は接線方向の部品を有する移動により取り外すことができる。
【0027】
半径方向110、長手方向112、及び接線方向114は、個々のカートリッジ104に対して、及び以下で検討するように各カートリッジ104を流れる冷却媒体102に対してなど、本明細書で検討されるシステム10の各部品について個別に定義される点は理解されたい。例えば、種々の方向は、ケーシング64の外面によって定められる周囲に対して各カートリッジ104に対して個別に定められ、その結果、例えば、1つのカートリッジ104の取り外しの半径方向110は、別のカートリッジ104の取り外しの半径方向110とは異なるようになる。図3は、種々のカートリッジ104に対して定められるような、例えば、種々の方向110、112、114を示している。
【0028】
図4から図8に示すように、カートリッジ104の各々は、カートリッジ104を通って冷却媒体102を流すための入口120及び出口122を含むことができる。従って、冷却媒体102は、吐出プレナム26から入口120を通ってカートリッジ104に流入し、該カートリッジ104から出口122を通って前方ホイールスペース70に排出することができる。カートリッジ104の各々は、一般に、貫通して流れる冷却媒体102の流速を増大するよう構成することができる。従って、幾つかの実施形態において、カートリッジ104の入口120の断面積は、カートリッジ104の出口122の断面積よりも大きくすることができる。これらの実施形態において、カートリッジ104を通って流れる冷却媒体102は、少なくとも部分的には、入口120と出口122との間の領域における差に起因してカートリッジ104を通って加速することができる。しかしながら、代替の実施形態において、カートリッジ104の入口120及び出口122の断面積は同様とすることができ、或いは、カートリッジ104の出口122の断面積は、カートリッジ104の入口120の断面積よりも大きくすることができる。これらの実施形態において、カートリッジ104を通って流れる冷却媒体102は、以下で検討するように、流れ修正部130のような、カートリッジ104の他の部品の作動に起因して、カートリッジ104を通して加速することができる。
【0029】
上述のように、本開示のインデューサ100は更に、カートリッジ104内に配置された流れ修正部130を含むことができる。従って、各カートリッジ104は、少なくとも1つ又は複数の流れ修正部130を内部に含むことができる。流れ修正部130は、カートリッジ104を通る冷却媒体102の流れを修正するためにカートリッジ104内に設けることができる。例えば、流れ修正部130は、冷却媒体102の流れ方向を修正することができ、及び/又は冷却媒体102を加速することができる。
【0030】
図4、5、及び8に示すように、一実施形態において、流れ修正部130は、カートリッジ104内に画成された通路132とすることができる。通路132は、カートリッジ104の長さの少なくとも一部を通って入口120と出口122との間に延びることができる。幾つかの実施形態において、通路132は、以下で検討するように、冷却媒体102の流れ方向を修正することができる。例えば、幾つかの実施形態において、通路132は、ベーン様又は翼形部様の形状を有することができる。幾つかの実施形態において、通路132は、テーパを付けることができる。例えば、通路132は、出口122に隣接する通路の端部が、入口120に隣接する通路の端部よりも小さな断面積を有するようにテーパを付けることができ、その結果、通路132を流れる冷却媒体102が加速されるようになる。
【0031】
図6及び7に示すように、流れ修正部130は、カートリッジ104に配置されたベーン134とすることができる。ベーン134は、カートリッジ104の長さの少なくとも一部を通って入口120と出口122との間に延びることができる。一般に、ベーン134は、冷却媒体102がベーン134を通過して流れるときに、冷却媒体102の流れを1つよりも多い流れに分割する役割を果たすことができる。幾つかの実施形態において、ベーン134は、以下で検討するように、冷却媒体102の流れ方向を修正することができる。例えば、幾つかの実施形態において、ベーン134は、翼形部様形状を有することができる。幾つかの実施形態において、ベーン134はテーパを付けることができる。例えば、ベーン134は、入口120にほぼ隣接するベーン134の端部が、出口122にほぼ隣接するベーン134の端部よりも大きな断面積を有するようにテーパを付けることができる。或いは、ベーン134は、出口122にほぼ隣接するベーン134の端部が、入口122にほぼ隣接するベーン134の端部よりも大きな断面積を有するようにテーパを付けることができ、その結果、カートリッジ104においてベーン134を通過して流れる冷却媒体102を加速することができるようになる。
【0032】
例示的な実施形態において、冷却媒体102の流れ方向は、冷却媒体102がカートリッジ104を通って流れるときに修正することができる。例えば、通路132及び/又はベーン134のような流れ修正部130は、冷却媒体102の流れ方向を修正することができる。一実施形態において、入口120を通ってカートリッジ104に流入する冷却媒体102は、ほぼ長手方向112及び半径方向110の流れ成分を有して移動することができる。幾つかの実施形態において、カートリッジ104の各々の1つ又は複数の流れ修正部130は、冷却媒体102の流れを修正し、カートリッジ104の出口122から排出される冷却媒体102が、入口120における流れ成分から修正された流れ成分を有するようにすることができる。例えば、1つ又は複数の流れ修正部130は、接線方向114の流れ成分、長手方向112の流れ成分、及び/又は半径方向110の流れ成分を追加又は排除することができる。加えて、又は代替として、流れ修正部130は、例えば、1以上の流れ成分に関して冷却媒体102の流速を修正することができる。
【0033】
1つの例示的な実施形態において、例えば、カートリッジ104から排出される冷却媒体102は、少なくともほぼ半径方向110及びほぼ接線方向114の流れ成分を有して流れることができる。従って、流れ修正部130は、カートリッジ104内に配置及び位置付けられ、冷却媒体102の流れを少なくともほぼ半径方向110及びほぼ接線方向114の流れに修正することができる。
【0034】
カートリッジ104から排出された冷却媒体102は更に、前方ホイールスペース70を通ってほぼ長手方向112に流れることができる。例えば、冷却媒体102は、ホイールスペース45に向かってほぼ長手方向に流れ、又はロータジョイント56に向かってほぼ長手方向に流れることができ、或いは、冷却媒体102の一部は、ホイールスペース45に向かってほぼ長手方向に流れることができるが、別の部分は、ロータジョイント56に向かってほぼ長手方向に流れることができる。これらの種々の長手方向の流れ方向を促進するために、ロータ54及びケーシング64内などのシステム10内に種々の管体及びボア孔を定めることができる。
【0035】
上記で検討したように、冷却媒体102は、一般に、インデューサ100を通って流れるときに加速することができる。例えば、上記で検討したように、カートリッジ104及び/又はその内部の流れ修正部130は、冷却媒体102の流れを加速するよう構成することができる。例示的な実施形態において、インデューサ100、ひいてはカートリッジ104及び/又は流れ修正部130は、一定の速度で冷却媒体102を排出し、詳細には、一定の速度の流れ成分を有して冷却媒体102を排出するよう設計することができる。例えば、一実施形態において、カートリッジ104から排出される冷却媒体102は、ロータ54の回転速度にほぼ等しいか又は大きいような、ロータ54の速度にほぼ等しいか又はより大きい速度を有する接線方向114の流れ成分を有して流れることができる。
【0036】
本開示のカートリッジ104は、本明細書で開示されるように通路132又はベーン134を有するよう限定されない点を理解されたい。例えば、代替の実施形態において、流れ修正部130は、貫通して画成された複数のボア孔、管体、好適な突出部、又は他の何れかの好適な流れ修正部130を備えたプレートとすることができる。従って、冷却媒体102がカートリッジ104を通って流れるときに冷却媒体102の流れ方向を修正し及び/又は冷却媒体102を加速するための何らかの流れ修正部130は、本開示の範囲及び技術的思想の範囲内にある点は理解されたい。
【0037】
図8に示すように、本開示によるカートリッジ104は更に、1つ又は複数のアライメント機構140を含むことができる。一般に、アライメント機構140により、カートリッジ104が一方向のみでオリフィス106と嵌合可能にすることができる。換言すると、アライメント機構140は、「ポカヨケ」又はフェールセーフもしくは誤り防止機構である。図8に示すように、例えば、アライメント機構140は、オリフィス106内でカートリッジ104を締結するための好適な締結装置を提供するよう構成された複数のボア孔のうちの1つとすることができる。アライメント機構140は、図8に示すように、残りのボア孔からオフセットすることができ、或いは、例えば、異なるサイズ、向き、又は他の特徴要素を有することができる。従って、アライメント機構140により、カートリッジ104を一方向にのみ位置決めすることが可能となり、オリフィス106内にカートリッジ104を適正に嵌合及び/又は締結するようにする。しかしながら、アライメント機構140は、必ずしもボア孔である必要はなく、むしろ、カートリッジの形状の一部、或いはカートリッジ上の突出部もしくは窪みなど、カートリッジ104を一方向にのみオリフィス106内に嵌合させるのを可能にするあらゆる好適な特徴要素であってもよい点を理解されたい。
【0038】
本明細書では、本発明を最良の形態を含めて開示するとともに、装置又はシステムの製造・使用及び方法の実施を始め、本発明を当業者が実施できるようにするため、例を用いて説明してきた。本発明の特許性を有する範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に自明な他の例も包含する。かかる他の例は、特許請求の範囲の文言上の差のない構成要素を有しているか、或いは特許請求の範囲の文言と実質的な差のない均等な構成要素を有していれば、特許請求の範囲に記載された技術的範囲に属する。
【符号の説明】
【0039】
10 ガスタービンシステム
12 圧縮機
14 燃焼器
16 タービン
20 圧縮機ステータ部品
22 圧縮機ロータ部品
24 ディフューザ
26 吐出プレナム
30 空気流
40 タービンステータ部品
42 タービンロータ部品
44 タービンホイール
45 タービンホイールスペース
46 タービンロータブレード
48 タービンステータブレード
50 フランジ
52 フランジ
54 ロータ
56 ロータジョイント
60 フランジ
62 フランジ
64 ケーシング
70 前方ホイールスペース
100 インデューサ
102 冷却媒体
104 カートリッジ
106 オリフィス
110 半径方向
112 長手方向
114 接線方向
120 入口
122 出口
130 流れ修正部
132 通路
134 ベーン
140 アライメント特徴要素
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8