特許第6055213号(P6055213)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6055213ガスタービン筐体を通気するためのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6055213
(24)【登録日】2016年12月9日
(45)【発行日】2016年12月27日
(54)【発明の名称】ガスタービン筐体を通気するためのシステム
(51)【国際特許分類】
   F02C 7/18 20060101AFI20161219BHJP
   F02C 7/042 20060101ALI20161219BHJP
   F02C 7/057 20060101ALI20161219BHJP
   F02C 9/00 20060101ALI20161219BHJP
   F01D 25/12 20060101ALI20161219BHJP
【FI】
   F02C7/18 B
   F02C7/042
   F02C7/057
   F02C9/00 Z
   F01D25/12 E
【請求項の数】11
【外国語出願】
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-143593(P2012-143593)
(22)【出願日】2012年6月27日
(65)【公開番号】特開2013-11275(P2013-11275A)
(43)【公開日】2013年1月17日
【審査請求日】2015年6月19日
(31)【優先権主張番号】13/171,265
(32)【優先日】2011年6月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・アレン・ベイテン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド・ジョセフ・ドロブニアック
(72)【発明者】
【氏名】ハーリー・マシュー・ロス
【審査官】 米澤 篤
(56)【参考文献】
【文献】 特開平6−336937(JP,A)
【文献】 特開平4−301143(JP,A)
【文献】 特開平4−262027(JP,A)
【文献】 特開2000−45788(JP,A)
【文献】 米国特許第4555902(US,A)
【文献】 特開2002−242701(JP,A)
【文献】 特開平7−310559(JP,A)
【文献】 特開2003−172151(JP,A)
【文献】 実開平1−158529(JP,U)
【文献】 特開2009−144580(JP,A)
【文献】 実開平1−6332(JP,U)
【文献】 実開昭57−84333(JP,U)
【文献】 特開平11−93690(JP,A)
【文献】 特開平4−228837(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 25/12
F02C 7/042 − 7/18
F02C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービン筐体(18)と、
前記ガスタービン筐体(18)の中に配置され、排気流(50)を出力するように構成されたガスタービンエンジン(20)と、
前記ガスタービン筐体(18)に結合された通気システム(48)と
を備えるシステムであって、前記通気システム(48)が、
吸気ポート(22)を介して前記ガスタービン筐体(18)に第1の空気流(112)を供給するように構成された少なくとも1つのファン(32、54、56)と、
前記ガスタービン筐体(18)の外側で前記吸気ポート(22)の上流に位置していて、前記少なくとも1つのファン(32、54、56)を迂回することで、第2の空気流(114)を前記吸気ポート(22)を介して前記ガスタービン筐体(18)に供給するように構成されたファンバイパス(12)であって、弁(118)に結合された作動装置(116)を備えるファンバイパス(12)と、
前記排気流(50)を使用して、前記第1の空気流(112)又は第2の空気流(114)が前記ガスタービン筐体(18)を通り抜けそこから出るようにこれを引き寄せるように構成された排気駆動式のエダクタ(34)と
を備えており、前記ガスタービン筐体(18)が出口ポート(24)を備えており、前記通気システム(48)の作動中に、前記第1の空気流(112)、第2の空気流(114)及び排気流(50)が前記出口ポート(24)を介して前記ガスタービン筐体(18)を出る、システム。
【請求項2】
前記作動装置(116)が電気駆動装置(134)である、請求項記載のシステム。
【請求項3】
前記作動装置(116)が流体駆動装置(144)である、請求項記載のシステム。
【請求項4】
前記作動装置(116)が、前記弁(118)を開放位置又は閉鎖位置に向けて付勢するように構成された付勢要素(206)を備える、請求項記載のシステム。
【請求項5】
前記弁(118)が、1以上のドア(154、172、174)を備える、請求項記載のシステム。
【請求項6】
前記弁(118)が、複数の回転可能なスラット(190)を備えたルーバ組立体(188)を備える、請求項記載のシステム。
【請求項7】
前記ファンバイパス(12)が、一定の閾値を超える空気流の圧力に応答して自動的に開放するように構成されたチェック弁(204)を備える、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのファン(32、54、56)が、前記第1の空気流(112)を前記ガスタービン筐体(18)に供給することで、前記ガスタービン筐体(18)を少なくとも前記ガスタービンエンジン(20)の起動手順に先だってパージするように構成される、請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載のシステム。
【請求項9】
前記排気駆動式のエダクタ(34)が、前記ファンバイパス(12)からの前記第2の空気流(114)が前記ガスタービン筐体(18)を通り抜けそこから出るようにこれを引き寄せ、その一方で前記少なくとも1つのファン(32、54、56)が、前記ガスタービンエンジン(20)の作動中に非作動状態にされるように構成される、請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載のシステム。
【請求項10】
前記システムが前記ガスタービン筐体(18)前記ガスタービンエンジン(20)前記通気システム(48)を有する可動装置である、請求項1乃至請求項9のいずれか1項記載のシステム。
【請求項11】
前記排気駆動式のエダクタ(34)が、前記ガスタービン筐体(18)内に配置される、請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される主題は、ガスタービン筐体を通気するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービン発電機を使用して電力網のための電気を生成することが多い。ガスタービン発電機は典型的には、例えば石炭ガス化複合(IGCC)発電所などの発電所に配置される固定式の装置である。しかしながら、大型トレーラなどの可動装置においてガスタービン発電機が使用される場合もある。ガスタービン発電機は典型的には、筐体の中に封じ込められたガスタービンを含んでいる。ガスタービンエンジンの周りに熱が蓄積するのを避けるために、ガスタービン発電機は、ガスタービンエンジンから熱を運び去るための通気システムを含んでいる。残念ながら通気システムの設計によって、ガスタービン発電機の利用が特定の周辺温度範囲内の環境に限定されてしまい、ガスタービン発電機の作動コストが上がる場合がある。さらに通気システムは、かなりの量の電力を消費するため、ガスタービン発電機の効率が低下する可能性もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6615576号明細書
【発明の概要】
【0004】
元々主張されている発明による範囲に見合った特定の実施形態を以下に概説する。これらの実施形態は、主張される発明の範囲を限定することを意図するのではなく、むしろこれらの実施形態は、本発明の可能な形態の簡潔な概要を提供しているだけである。当然のことながら本発明は、以下に記載される実施形態と同様の、あるいはそれとは異なる様々な形態を包含することができる。
【0005】
最初の実施形態によると、システムは、ガスタービン筐体と、ガスタービン筐体の中に配置されたガスタービンエンジンとを含んでおり、ガスタービンエンジンは、排気流を出力するように構成されている。システムはまた、ガスタービン筐体に結合された通気システムを含んでいる。通気システムは、第1の空気流をガスタービン筐体に供給するように構成された少なくとも1つのファンと、該少なくとも1つのファンを迂回することで、第2の空気流をガスタービン筐体に供給するように構成されたファンバイパスと、排気流を利用して、第1および/または第2の空気流がガスタービン筐体を通り抜けそこから出るように引き寄せるように構成された排気駆動式のエダクタとを含んでいる。
【0006】
第2の実施形態によると、システムは、タービン通気システムを含んでいる。タービン通気システムは、第1の空気流をガスタービン筐体に供給するように構成された少なくとも1つのファンと、該少なくとも1つのファンを迂回することで、第2の空気流をガスタービン筐体に供給するように構成されたファンバイパスと、第1または第2の空気流がガスタービン筐体を通り抜けそこから出るように引き寄せるように構成されたエダクタとを含んでいる。
【0007】
第3の実施形態によると、システムは、ガスタービン制御装置を含んでいる。ガスタービン制御装置は、少なくとも1つのファンを作動させることで、ガスタービンエンジンの周りに配置されたガスタービン筐体をパージするように構成されたタービンパージロジックを含んでいる。ガスタービン制御装置はまた、排気駆動式のエダクタを利用して、ファンバイパスを作動させて少なくとも1つのファンを迂回することでガスタービン筐体を通気するように構成されたタービン通気ロジックを含んでいる。
【0008】
本発明のこれらのおよび他の特徴、態様および利点は、添付の図面を参照して以下の詳細な記載を読むことでよりよく理解されるであろう。またこの図面では図面全体を通して、同様の文字は同様の部品を表している。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】通気システム用のバイパスを有するガスタービン発電機の一実施形態の概略側面図である。
図2】ガスタービンシステム用の通気システムの一実施形態の概略ブロック図である。
図3】ガスタービンシステム用の通気システムの一実施形態の詳細な概略図である。
図4】バイパスと複数のファンが直列になっている通気システムの一実施形態の概略図である。
図5】バイパスと複数のファンが並列になっている通気システムの別の実施形態の概略図である。
図6】1つのドアを有するバイパスの一実施形態の概略図である。
図7】複数のドアを有するバイパスの一実施形態の概略図である。
図8】複数のルーバを有するバイパスの一実施形態の概略図である。
図9】圧力応答式のドアを備えたチェック弁組立体を有するバイパスの一実施形態の概略図である。
図10】ガスタービン筐体をパージおよび通気する方法の一実施形態の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の1つまたは複数の特定の実施形態を以下に記載する。これらの実施形態を簡潔に記載する目的の中で、実際の実装形態の全ての特徴が本明細書には記載されない場合がある。いずれかのこのような実際の実装形態を開発する際、何らかの工学技術または設計プロジェクトなどでの開発のように、システム関連およびビジネス関連の制約の遵守などの開発者の特定の目的を達成するために、非常に多くの実装形態固有の決定を行なう必要があり、これは実装形態によって異なる場合があることを理解されたい。さらにこのような開発に関する労力は恐らく複雑で時間がかかるものであるが、それでもなおこの開示の利益を有する当業者にとっては、それは設計、製作および製造の日常的な業務であることを理解されたい。
【0011】
本発明の様々な実施形態の要素を紹介する際、冠詞「a」、「an」、「the」および「前記」は、この要素が1つまたは複数あることを表すことを意図している。用語「備える」、「含む」および「有する」は、包括的であり、記載される要素の他に追加の要素があることを表すことを意図している。
【0012】
開示される実施形態は、ガスタービンエンジンを取り囲む筐体を通気するためのシステムに向けられている。筐体の中のガスタービンエンジンの周囲に熱が蓄積するのを避けるために、ガスタービンシステムが通気用の空気取入れシステムを含むことで、ガスタービン筐体から熱および排気生成物をパージし通気することができる。開示される実施形態では、通気用の空気取入れシステムは、ガスタービン筐体のパージと通気の両方を行なうエダクタと協働して機能することにより、ファンを必要とせずに筐体内を通るように空気流を吸い込んだり引き寄せたりする。本開示の実施形態は、ガスタービン筐体に結合した通気システムを含むシステムを提供する。通気システムは、空気流を生成することでガスタービン筐体をパージする(ガスタービンエンジンの起動時に)ように作用する1つまたは複数のファンを含んでいる。これに加えて通気システムは、この1つまたは複数のファンを迂回することで通気のためにガスタービン筐体に追加の空気流を供給する(例えばガスタービン筐体をパージした後)バイパスを含んでいる。さらに通気システムは、ガスタービンエンジンによって生成された排気流を使用して、ファンおよび/またはバイパスによって供給される空気流がガスタービン筐体を通り抜けてそこから出るように吸い込むまたは引き寄せるエダクタを含んでいる。いくつかの実施形態では、バイパスが、弁を開閉する作動装置を含む場合がある。他の実施形態では、通気システムが、バイパスと、1つまたは複数のファンの両方を制御するロジックを含んだ制御装置を含むこともある。これらのシステムは、通気システムの効率を上げ、ガスタービン筐体をパージする際に利用されるファンのサイズを小さくすることで最初の単価を下げ、ガスタービン筐体をパージした後にファンを使用しなくなることで作動コストを下げ、より高い周辺温度環境においてもガスタービンシステムを利用することができるように設計されている。
【0013】
図1は、通気用の空気取入れシステム14用のバイパス12を有するガスタービン発電機10(例えばガスタービンシステム)の一実施形態の概略側面図である。バイパス12は、様々な実施形態において、固定式と可動式の両方のガスタービン発電装置を含めたいずれのガスタービンにも適用することができる。示されるようにガスタービン発電機10は、可動式のガスタービン発電装置を含んでいる。発電装置10は、トレーラ16と、トレーラ16上でガスタービンエンジン20を収容するガスタービン筐体18と、トレーラ16上のガスタービンエンジン20によって駆動する発電機19を含んでいる。ガスタービン筐体18は、第1の吸気ポート21(例えば第1の空気取入れポートまたはタービン空気取入れ口)と、第2の吸気ポート22(例えば第2の空気取入れポートまたは筐体の通気取入れ口)と、空気の出口ポート24(例えばエダクタの通気ポート)を画定している。第1の吸気ポート21は、ガスタービンエンジン20から上流にある燃焼用の空気取入れシステム26に結合される。燃焼用の吸気システム26は、1つまたは複数のフィルタ28を含むことで、ガスタービンエンジン20に供給された空気を濾過する。第1の吸気ポート21は、ガスタービンエンジン20に空気を誘導する。例えば、第1の吸気ポート21は、空気をガスタービンエンジン20の圧縮機に向けることができる。例えば、ガスタービンエンジン20は、ポート21からの空気を圧縮し、この空気を燃料と混ぜ合わせ、空気と燃料の混合物を燃焼させて1つまたは複数のタービンを駆動することができる。第2の吸気ポート22は、通気用の空気取入れシステム14に結合される。通気用の空気取入れシステム14は、1つまたは複数のフィルタ30を含むことで、ガスタービン20の筐体18に供給される空気を濾過する。通気用の空気取入れシステム14は、1つまたは複数のファン32および/またはバイパス12(例えばファンバイパス)を介して筐体18に空気を供給する。第2の吸気ポート22は、ガスタービン20を取り囲んでいる筐体18内に空気を誘導することで、タービン20および/または筐体18内のその周辺空間を外から冷却する。筐体18はエダクタ34を含むことで、ガスタービン20によって生成された排気流を利用して、通気用の空気取入れシステム14からの空気流が筐体18の中を通り抜け、出口ポート24においてそこから出るようにこの空気流を引き寄せたり吸い込んだりする。出口ポート24が排気筒36に結合されることで、ガスタービン20からの排ガスおよび筐体18からの空気を排出する。ガスタービン20は、筐体18の中を通って延在し発電機19に結合する駆動シャフト38を含んでいる。
【0014】
固定式および可動式のガスタービン発電装置10は一般に、特定の温度範囲、例えば特定の周辺温度範囲内に維持されることで、装置10を過熱しすぎないように保護している。固定式のガスタービン発電装置10は発電所内に配置されてよく、その一方で可動式のガスタービン発電装置10は、自然災害、電力の使用制限、停電または他の電源異常を受ける場所に配置される場合もある。その設置場所に関係なく、ガスタービンエンジン20の周辺に熱が蓄積するのを避けるために、ガスタービン発電機10が通気システムを含むことで、ガスタービンエンジン20を取り囲む筐体18から熱を運び出す。残念ながら特定の通気システムは、ガスタービン発電機10の利用を特定の周辺温度範囲内の環境に制限する、および/またはガスタービン発電機10の作動コストを上げる可能性がある。以下に考察するように、通気システム14の開示される実施形態はバイパス12を含むことにより、ガスタービン筐体18に追加の空気が流れるのを可能にすることで、筐体18を通気し、ガスタービンエンジン20を冷却する。バイパス12は、弁またはダンパ(例えば、一枚のプレート、1つまたは複数のドアまたはルーバ)に結合された作動装置(例えば駆動または付勢要素)を含むことで、バイパス12を通る空気流を調節することができる。エダクタ34は、空気流が(バイパス12および/またはファン32を介して)筐体18内を通り抜けそこから外に出てタービン排気流になるように空気流を引き寄せるまたは吸い込む。具体的にはエダクタ34によって、ファン32を使用するあるいは使用しない通気用の空気が流れることが可能になるが、それはエダクタ34が、通過する排気流によって形成されるマイナスの圧力または吸い込み力によって通気用の空気流を動かすためである。その結果、ガスタービンエンジン20が排気流を生成するように作動している間、エダクタ34は、ファン32を作動させる必要なしに通気用の空気流を動かす。したがってファン32を停止させることによってエネルギーがセーブされる。これに加えて、エダクタ34によって生成される通気用の空気流は、バイパス12を開放することによってかなり増加し、これは圧力の降下を緩和させ、通気用の空気流に対する制約を緩めることになる。バイパス12は、エダクタ34と協働することで、ガスタービン発電機10が作動し得る周辺温度の範囲を拡大させ、発電機10の全体的な作動コストを下げる。
【0015】
図2は、ガスタービンシステム10用の通気システム48の一実施形態の概略ブロック図である。上記で言及したように、ガスタービンシステム10は、固定式でも可動式でもよい。ガスタービンシステム10は、図1に大まかに記載されるものと同様である。ガスタービンエンジン20が筐体18の中に配置される。ガスタービンエンジン20は、1つまたは複数のフィルタ28を有する燃焼用の空気取入れシステム26から濾過された空気を受け取る。ガスタービンエンジン20は、燃焼用の空気取入れシステム26からの空気を受け取り、その空気を圧縮し、空気と燃料を混ぜ合わせ、空気と燃料の混合物を燃焼させ、1つまたは複数のタービンを駆動させて、排気流50を出力するように構成されている。これに加えてガスタービンシステム10は、通気システム48(例えばタービン通気システム)に結合される。通気システム48は、通気用の空気取入れシステム14と、ガスタービンエンジン20と通気用の空気取入れシステム14の両方を制御するように構成された制御装置52(例えばガスタービン制御装置)と、通気用の空気取入れシステム14からの空気流が筐体18を通り抜けてそこから出るように動かすエダクタ34とを含む。上記で言及したように通気用の空気取入れシステム14は、1つまたは複数のフィルタ30と、1つまたは複数のファン32(例えばファン54および56)と、バイパス12(例えばファンバイパス)を含んでいる。通気用の空気取入れシステム14は、空気を取入れ58、この空気をフィルタ30によって濾過し、バイパス12および/または少なくとも1つのファン32を介して空気流を筐体18へと誘導し(矢印60によって示されるように)、筐体18から熱および排出生成物を外に出すようにパージし通気するように構成されている。エダクタ34は、筐体18から排気流50へと空気流を引き寄せ(矢印62によって示されるように)、ガスタービンエンジン20から、例えば矢印64によって示される排気筒へと出力するように構成されている。
【0016】
制御装置52は、ガスタービン20と通気システム48の作動を制御するように構成されたロジック(例えば一時的ではない実在のコンピュータ読取り可能媒体に記憶された指示)を含んでいる。例えば制御装置52は、ガスタービンエンジン20の起動手順、通常の作動手順および停止手順を制御するように構成されたタービン作動ロジック66を含んでいる。また制御装置52は、少なくとも1つのファン32を作動させ、ガスタービンエンジン20の周りに配置されたガスタービン筐体18をパージするように構成されたタービンパージロジック68を含んでいる。例えばタービンパージ制御ロジック68は、起動シーケンスが始動され(例えばタービン作動ロジック66を介して)、かつガスタービンエンジン20が着火される前に、少なくとも1つのファン32を作動させ、その一方でファンバイパス12は閉鎖位置のままでガスタービン筐体18をパージするように構成されている。特定の実施形態では、タービンパージ制御ロジック68は、少なくとも1つのファン32を作動させ、その一方でファンバイパス12は閉鎖位置のままで少なくとも起動シーケンスの前にガスタービン筐体18をパージするように構成されている。さらに制御装置52は、排気駆動式のエダクタ34を使用することで、ファンバイパス12を作動させ(例えば開放させ)、少なくとも1つのファン32を迂回してガスタービン筐体18を通気させるように構成されたタービン通気ロジック70を含んでいる。例えばタービン通気ロジック70は、ガスタービン筐体18をパージした後、少なくとも1つのファン32を非作動状態にし、ファンバイパス12を開放するように構成されている。特定の実施形態では、制御装置52は、1つまたは複数の作動装置または駆動装置に結合される場合があり、この装置は、バイパス12の弁またはダンパ(例えば1つまたは複数のドアまたはルーバ)に結合される。いくつかの実施形態では、制御装置52はバイパス12の一部を形成している。他の実施形態では、制御装置52はバイパス12とは別個のものである。このようなロジックの結果として、通気システム48によって、ガスタービンシステム10が作動し得る周辺温度の範囲が拡大し、システム10の全体の作動コストが減少する。
【0017】
図3は、ガスタービンシステム10と協働する通気システム48の全体の作動に関するさらなる詳細を提供している。図3は、ガスタービンシステム10用の通気システム48の一実施形態の詳細な概略図である。通気システム48とガスタービンシステム10は、図1および図2に大まかに記載されるものと同様である。ガスタービンシステム10は、筐体18内に配置されたガスタービンエンジン20を含んでいる。矢印80によって示されるように、空気は、開口82を通って燃焼用の空気取入れシステム26へと流れ込み、空気を濾過するように構成された複数のフィルタ28を通り抜けるように流れる。この空気は、矢印84によって示されるように、第1の空気取入れポート21を介して筐体18に進入する。筐体18は、空気85をガスタービンエンジン20の方に誘導する。ガスタービンエンジン20は、圧縮機86において空気85を取り入れ、この圧縮機が空気を圧縮し、圧縮された空気87を1つまたは複数の燃料ノズルおよび燃焼器90へと誘導する。燃料ノズル88は、燃料を取り入れ、圧縮空気87と混ぜ合わせ、空気と燃料の混合物を燃焼するのに適した比率で1つまたは複数の燃焼器90に分配する。特定の実施形態において、各々の燃焼器90は1つまたは複数の燃料ノズル88を含む。空気と燃料の混合物が各々の燃焼器90の中のチャンバ内で燃焼することにより、高温の加圧された排ガスが生成される。各々の燃焼器90は、この排ガスをタービン92を介して、矢印96によって示されるように排気領域94へと誘導する。排気領域94は、矢印98によって示されるように、この排ガスを出口ポート24を通って排気筒36に向かうように誘導する。排気筒36が、矢印100によって示されるようにガスタービンエンジン20からの排ガスを排出する。排ガスがタービン92を通過する際、ガスがタービンブレードを押しやることで、シャフト102がガスタービンエンジン20の軸に沿って回転する。示されるように、シャフト102は、圧縮機86を含めた、ガスタービンエンジン20の様々な構成要素に接続することができる。圧縮機86はまた、シャフト102に結合されたブレードを含む。シャフト102が回転する際、圧縮装置86内にあるブレードも回転することで、空気取入れ口からの空気(燃焼用の空気取入れシステム26を介して)が圧縮され圧縮機86を通って燃料ノズル88および/または燃焼器90へと進む。シャフト102はまた、例えば発電所にある発電機などの特定の負荷に接続される場合もある。
【0018】
先に言及したように、空気は、筐体18に結合された通気用の空気取入れシステム14経由で第2の空気取入れポート22からも筐体に進入する。示されるように、空気は、矢印102によって示されるように、開口104を通って通気用の空気取入れシステム14へと流れ込み、空気を濾過するように構成された複数のフィルタ30を通り抜けるように流れる。空気は、矢印106によって示される少なくとも1つのファン32へと流れ込む。上記で言及したように通気用の空気取入れシステム14は、1つまたは複数のファン32を含むことができる。各々のファン32は、ブレード110を駆動させることで空気流が能動的に各々のファン32を通り抜けるようにするモータ108を含んでいる。筐体18から熱および排出生成物をパージするパージ作業において、通気システム48(例えば制御装置52)は、少なくとも1つのファン32を作動させて、第1の空気流112を第2の空気取入れポート22に向け筐体18の中へと誘導する。このようなパージ作業は、1つまたは複数のパージサイクルを含むことができる。パージ作業は、起動手順に先だっておよび/またはその最中に及ぶ可能性があるが、この作業は恐らく、ガスタービンエンジン20の着火後にタービン20がフルスピードに達してから終わる。パージ作業が完了してから、通気システム48(例えば制御装置52)は、少なくとも1つのファン32を非作動状態にする。停止状態のファン32によってなお、若干の空気がそこを通り抜けて、第2の空気取入れ領域22に向かって流れることができる。しかしながらファン32のブレード110は通気用の空気流の一部を遮断または制限する一方で、ファン32は、モータ108によって能動的には駆動されない。結果として非作動状態のファン32は、通気用の空気流を制限し、作動していない間にかなりの圧力降下を生み出す。バイパス12によって、以下で考察されるようにファン32のこのような欠陥を克服する。
【0019】
パージ作業が完了すると、通気システム14は、ファンバイパス12を利用して第2の空気取入れ領域22を介して追加の空気流を筐体18へと供給する。ファンバイパス12は、少なくとも1つのファン32を迂回して、矢印115によって示されるように第2の空気流114をガスタービン筐体18へと供給するように構成されている。ファンバイパス12は、ダンパまたは弁118(例えばバイパス弁)に結合された作動装置116(例えばバイパス作動装置116)を含んでいる。作動装置116(例えば駆動または付勢要素)は、弁118を開閉することで空気流がバイパス12を通るように制御するように構成されている。パージ作業中、弁118は閉鎖位置のままである。しかしながらパージ作業の後の通気作業では、弁118が開放され追加の空気流114が筐体18に流れるのを可能にすることで、筐体18を通気し、ガスタービンエンジン20を冷却する。通気作業のためのバイパス12の開放作業は、ガスタービンエンジン20の着火と同時に、あるいはそれに続いて行なわれてよい。特定の実施形態では、少なくとも1つのファン32が、タービンエンジン20がフルスピードに達するまで作動状態にあるうちに、バイパス12を開放することができ、その間その後バイパス12を開放させたまま、少なくとも1つのファン32を非作動状態にすることができる。バイパス12は、ガスタービンエンジン20が作動している間は開放されたままである。
【0020】
1つまたは複数のファン32および/またはバイパス12からの空気流は、矢印114、120によって示されるように、第2の空気取入れポート22を介して筐体18に進入する。案内翼121が空気流114、120を筐体18へと案内する。筐体18に進入すると、排気駆動式のエダクタ34が矢印122によって示されるように、筐体18を通り抜けるように空気流(例えば第1および/または第2の空気流)を引き寄せる。ガスタービン筐体18とガスタービンエンジン20の構成要素(例えばタービン92よおび排気領域94)が、排気筒36の近くでエンジン20と筐体18の間に狭い空間を画定する。このような狭い空間によってエダクタ34が形成され、このエダクタは、空気流122が、通気作業中に筐体18を通り抜けそこから出て、排気筒36へと進入するようにこれを引き寄せるあるいは吸い込むように構成されている。具体的には筐体18から出て排気筒36に進入する排ガス100は、真空状態を形成し(例えばベンチュリ効果によって)、この真空状態によって筐体18内に在るいかなる空気流122も加速され、矢印124によって示されるように、エダクタ34を通って排ガス100の流れの中に入り込み、排気筒36の中を流れる。したがって排気流がエダクタ34を駆動させることで、筐体18をパージした後ガスタービンエンジン20が作動する間、筐体18を通気させる。
【0021】
パージ作業中、排気流100が存在しないうちは、1つまたは複数のファン32が、第1の空気流112が筐体18を通り抜けてそこから出るように引き寄せるが、その一方でバイパス12は閉鎖位置のままになるように構成されている。特定の実施形態において、各々のファン32は、個別のパージ作業を行なうことができるが、その一方で1つまたは複数のファン32は予備として機能する。具体的には各々のファン32によって生成される空気流の割合は、およそ2から17、5から15または5から10m3/sの範囲であり得る。例えば各々のファン32によって生成される空気流の割合は、およそ2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17m3/sであり得る。他の実施形態において、2つ以上のファン32(例えば2つのファン32)を使用してパージ作業を行なう場合もある。特定の実施形態において、2つ以上のファン32の場合の空気流を組み合わせる比率は、およそ2から17、5から15または5から10m3/sの範囲内であり得る。例えば2つ以上のファン32によって生成された空気流を組み合わせる比率は、およそ2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16または17m3/sであり得る。
【0022】
パージ作業の後、排気流100が存在している間、エダクタ34は、第2の空気流114が筐体18を通り抜けてそこから出て排気流100に入り込むように、これを引き寄せるあるいは吸い込むように構成されており、その一方でファン32は、非作動状態のままであり、バイパス12は開放位置にある。開放したバイパス12があることによって、ファン32を通気作業中(例えばエンジン20の着火後)に非作動状態にすることが可能である。さらに開放したバイパス12によって、筐体18に入り込む制限されない空気流が、ファン32に起因する(例えばモータ108およびブレード110)空気流のいかなる圧力降下も最小限にすることができる。特定の実施形態において、エダクタ34によって引き寄せられるあるいは吸い込まれる空気の割合は、およそ8から25、10から20または15から20立方メートル毎秒(m3/s)である。例えばその割合は、およそ8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24または25m3/sあるいはそれらの間の任意の数であってよい。エダクタ34の筐体18から空気を引き寄せる力によって、ファン32のサイズをかなり縮小することができる。バイパス12を備えた通気システム48の特定の実施形態において、各々のファン32のサイズは、バイパス12のない通気システム48の実施形態に対して、およそ1から90、25から75または40から60パーセント縮小することができる。例えばバイパス12を備えた通気システム48の実施形態では各々のファン32は、およそ10、20、30、40、50、60、70、80または90パーセントあるいはそれらの間の任意のパーセントだけ、バイパス12のない通気システム48の実施形態に対して縮小することができる。したがってバイパス12が存在しエダクタ34を使用することにより、ファン32のサイズを縮小し、ガスタービンエンジン20の作動中にファン32が必要なくなることによって、ガスタービンシステム10の初期コストと作動コストが下がる。さらに通気システム48の設計により、ガスタービンシステム10の作動に関する周辺温度の範囲が拡大する。
【0023】
図4および図5は、複数のファン32を備えた通気システム48の異なる実施形態を示している。図4は、通気用の空気取入れシステム14の一実施形態の概略図である。図4の通気用の空気取入れシステム14は、いくつかの例外はあるが、図3に大まかに記載されるものと同様である。例えば通気用の空気取入れシステム14は、1つのフィルタ30を含んでいる。さらにシステム14は、直列に並べられた2つのファン54、56を含んでおり、これらは第1の空気流112をタービン筐体18に供給するように構成されている。特定の実施形態において、1つのファン54または56のみをパージ作業中に作動させることで、第1の空気流112を能動的に供給することができる。あるいはファン54と56を両方ともパージ作業中に作動させることで、第1の空気流112を能動的に供給することもできる。上記に言及したように、一部の空気流112には、エダクタ34によって動かされて、非作動状態にあるファン54および56を通って生じるものもある。
【0024】
上記に記載したように、バイパス12は、ファン54および56を迂回することで第2の空気流114を筐体18内に供給するように構成されている。ガスタービンの作動中、ファン54および56は、バイパス12が故障しない限り、作動することはない。仮にバイパス12が故障した場合、ファン54と56が一緒に作動することでエダクタ34と協働して、バイパス12が閉鎖しているにも関わらず十分な通気用の空気流を供給することができる。バイパス12は、ダンパ(例えばプレート)または弁118に結合された作動装置116を含んでいる。以下により詳細に記載するように、ダンパまたは弁118は、1つまたは複数の可動式のドア、ルーバ、プレートまたはブラインドを含むことができる。さらにバイパス12は、上記に記載するように制御装置52を含んでおり、この制御装置は、弁118の作動装置116に結合され、弁118を開閉するように構成されている。示されるように、作動装置116は、制御装置52からの信号に応答して弁118を開閉するように構成された電気駆動装置134を含んでいる。バイパス12を開放することによって、ファン54および56を収容する区画136からバイパス12の区画138への空気流115が、ファン54および56を迂回することで、追加の空気流が空気流122の圧力降下を最小限にし、筐体18に進入することが可能になる。
【0025】
図5は、ファン32が並列に配置された通気用の空気取入れシステム14の別の実施形態の概略図である。図5の通気用の空気取入れシステム14は、いくつかの例外はあるが、図4に全体的に記載されるものと同様である。例えば通気用の空気取入れシステム14は、複数のフィルタ30を含んでいる。さらにシステム14は、並列に配置された2つの小型のファン54および56を含んでおり、これらのファンは、第1の空気流112をタービン筐体18内に供給するように構成されている。特定の実施形態において、1つのファン54または56のみをパージ作業中に作動させることで、第1の空気流112を能動的に供給することができる。あるいはファン54と56を両方ともパージ作業中に作動させることで、第1空気流112を能動的に供給することもできる。上記に言及したように、一部の空気流112には、エダクタ34によって動かされることで、非作動状態にあるファン54および56を通って生じるものもある。上記に言及したように、ガスタービンの作動中、ファン54および56は、バイパス12が故障しない限り、作動することはない。仮にバイパス12が故障した場合、ファン54と56が一緒に作動することで、エダクタ34と協働してバイパス12が閉鎖しているにも関わらず十分な通気用の空気流を供給することができる。さらにバイパス12は、作動装置116が流体駆動装置144を含むこと以外は、図4に記載されるものと同様である。流体駆動装置116は、制御装置52からの信号に応答して空気圧式または油圧式に作動することで、弁118を開閉することができる。例えば流体駆動装置116は、例えば空気方式の駆動装置、二酸化炭素(CO2)方式の駆動装置などのガス方式の駆動装置116であってよい。別の例として、流体駆動装置116は、油、水などの液体によって駆動される場合もある。
【0026】
図6から9は、バイパス12に関する代替の配置を提供している。図6は、1つのドア154を有するバイパス12の一実施形態の概略図である。バイパス12は、駆動装置116、156(例えば電気駆動装置または流体駆動装置)に結合された制御装置52を含んでいる。またバイパス12は、ドア154を含んだ弁118も含んでいる。駆動装置156は、ドア154を矢印162によって示されるように閉鎖位置158から開放位置160に移動させる、あるいはその逆も同様に行なうように構成されている。ドア154が開放位置160にある場合、空気流は、ファン32を収容している区画136からバイパスの区画138に進入することができる。
【0027】
図7は、複数のドア154(例えば172および174)を有するバイパス12の一実施形態の概略図である。バイパス12は、駆動装置116(例えば駆動装置156および176)に結合された制御装置52を含んでおり、これは電気駆動装置または流体駆動装置であってよい。またバイパス12は、駆動装置156および176にそれぞれ結合されたドア154(例えば172および174)を含む弁118を含んでいる。駆動装置156および176はそれぞれ、矢印178によって示されるように各々のドア172および174を閉鎖位置158から開放位置160に移動させるように、あるいはその逆も同様に行なうように構成されている。ドア172および174が開放位置160にある場合、空気流は、ファン32を収容している区画136からバイパスの区画138へと進入することができる。
【0028】
図8は、ルーバ組立体188を有するバイパス12の一実施形態の概略図である。バイパス12は、駆動装置116、156(例えば電気駆動装置または流体駆動装置)に結合された制御装置52を含んでいる。またバイパス12は、駆動装置116、156に結合されたルーバ組立体188を含んだ弁118を含んでいる。ルーバ組立体188は、複数の回転可能なルーバまたはスラット190を含んでいる。駆動装置116、156は、方向192にルーバ188を作動することによってルーバ組立体188を開放させ(すなわちスラット190を回転させる)、方向194に作動させることによってルーバ組立体188を閉鎖するように構成されている。複数の回転可能なスラット190が開放位置にある場合、空気流は、ファン32を収容している区画136からバイパスの区画138へと進入することができる。
【0029】
図9は、チェック弁または圧力応答弁118、204を有するバイパス12の一実施形態の概略図である。チェック弁204は、複数のドア154(例えばドア172および174)を含んでおり、これらのドアは、圧力閾値に応答して自動的に開閉するように構成されている。チェック弁204は、各々のドア172および174に結合された付勢要素206(例えば、ばね)を含んでいる。付勢要素206は、弁118(例えばドア172および174)を閉鎖位置158または開放位置160に付勢するように構成されている。具体的にはチェック弁204は、矢印178に示されるように、特定の閾値を超える空気流の圧力に応答して自動的に開放するように構成されている。ドア172および174が開放位置160にある場合、空気流は、ファン32を収容している区画136からバイパスの区画138に進入することができる。図6図9のバイパス12の実施形態は、エダクタ34と協働することで、ガスタービンシステム10が作動し得る周辺温度の範囲を拡大させ、システム10の全体の作動コストを下げる。
【0030】
図10は、ガスタービン筐体18をパージし通気するための方法216の一実施形態の流れ図である。特定の実施形態において、制御装置52は、上記に記載したロジック(例えば一時的ではない実在のコンピュータ読取り可能媒体に記憶された指示)を利用して、方法216を実施する。方法216は、ガスタービンエンジン20を起動するステップと、バイパス12を閉鎖したまま少なくとも1つのファン32を作動させるステップを含む(ブロック218)。特定の実施形態において、少なくとも1つのファン32の作動は、少なくともエンジン20の起動手順の前に行なわれる。他の実施形態では、少なくとも1つのファン32の作動は、エンジン20の起動手順と同時に行なわれる。少なくとも1つのファンを作動させた(218)後、少なくとも1つのファン32によってガスタービン筐体18をパージするステップが、筐体18から熱と排出生成物をパージし始める(ブロック220)。上記に言及したように、筐体18をパージするステップは、多様なパージサイクルを含むことができる。方法216は、少なくとも1つのファンが作動状態にある間、ガスタービンエンジン20に着火するステップ(ブロック222)を含む。ガスタービンエンジン20の着火(ブロック222)に続いて、方法216は、バイパス12を開放することで追加の空気流が筐体18に流れ込むことができるようにする(ブロック224)。特定の実施形態において、バイパス12が開放され(ブロック222)、同時にガスタービンエンジンに着火する(ブロック222)ことができる。ガスタービンエンジン20がフルスピードに達してから、方法216は、タービンエンジン20の着火に続いて少なくとも1つのファン32を非作動状態にするステップを含む(ブロック226)。エダクタ34が、ガスタービンエンジン20によって生成される排ガスによって、開放したバイパス12からの空気流、および非作動状態のファン32を通り抜けたいくらかの空気流が筐体18を通ってそこから外に出るように引き寄せることで、筐体18から熱を通気させ、ガスタービンエンジン20を冷却する(ブロック228)。このように上記に記載された実施形態を採用する方法218によって、ガスタービンシステム10が作動し得る周辺温度の範囲が拡大され、システム10の全体の作動コストが下がる。
【0031】
開示される実施形態の技術的効果は、ガスタービンエンジン20を取り囲む筐体18を通気させるシステムを提供することを含んでいる。通気システム48は、空気流を生成することでガスタービン筐体18をパージする(例えばガスタービンエンジン20の起動時に)ように作動する1つまたは複数のファン32を含んでいる。これに加えて通気システム48がバイパス12を含むことで、1つまたは複数のファン32を迂回して追加の空気流をガスタービン筐体18に供給して通気する(例えばガスタービン筐体18をパージした後)。バイパス12は、バイパス12を通る空気流を制御するために弁118を開閉する作動装置116を含んでいる。さらに通気システム48は、ガスタービンエンジン20によって生成された排ガスを利用して、ファン32および/またはバイパス12によって供給された空気流がガスタービン筐体18を通り抜けてそこから出るように、これを吸い込むあるいは引き寄せるエダクタ34を含んでいる。通気システム48は、パージおよび通気作用と連動させてタービンエンジン20の作動を制御するロジック(例えば一時的ではない実在のコンピュータ読取り可能媒体に記憶された指示)を含んだ制御装置52を含むことができる。このようなシステムは、通気システム48の効率を上げ、ガスタービン筐体18をパージするのに利用されるファン32のサイズを縮小することで初期単価を削減し、ガスタービン筐体18のパージの後にファン32を使用しなくなることで作動コストが削減され、ガスタービンシステム10をより高い周辺温度環境で利用することができるように設計されている。
【0032】
この書面による記述によって、最適な態様を含めた複数の例を使用して本発明が開示されており、また任意の装置またはシステムを作成し使用すること、および任意の採用された方法を実施することを含め、いずれの当業者も本発明を実施することが可能になる。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義されており、当業者が考えつく他の例を含むことができる。このような他の例は、それらが特許請求の範囲の字義通りの言い回しと差異のない構造上の要素を有する場合、あるいはそれらが特許請求の範囲の字義通りの言い回しとわずかに異なる等価な構造上の要素を含んでいる場合、特許請求の範囲の範囲内にあるものとされる。
【符号の説明】
【0033】
10 ガスタービン発電機
12 バイパス
14 通気用の空気取入れシステム
16 トレーラ
18 ガスタービン筐体
19 発電機
20 ガスタービンエンジン
21 第1の吸気ポート
22 第2の吸気ポート
24 出口ポート
26 空気取入れシステム
28 フィルタ
30 フィルタ
32 ファン
34 エダクタ
36 排気筒
38 駆動シャフト
48 通気システム
50 排気流
52 制御装置
54、56 ファン
58 空気の取り入れ
60、62、64 矢印
66 タービン作動ロジック
68 タービンパージ制御ロジック
70 タービン通気ロジック
80、84 矢印
82 開口
85 空気
86 圧縮機
87 空気
88 燃料ノズル
90 燃焼器
92 タービン
94 排気領域
96、98、100 矢印
102 シャフト
104 開口
106 矢印
108 モータ
110 ブレード
112 第1の空気流
114 第2の空気流
115 矢印
116 作動装置
118 弁
120 空気流
121 案内翼
122 矢印
124 矢印
134 電気駆動装置
136、138 区画
144 流体駆動装置
154 ドア
156 駆動装置
158 閉鎖位置
160 開放位置
162 矢印
172、174 ドア
176 駆動装置
178 矢印
188 ルーバ組立体
190 複数の回転可能スラット
192、194 方向
204 チェック弁
206 付勢要素
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10