(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明による実施形態を説明する。
図1は本発明によるインクジェット記録装置1の概略構成を示す模式図である。
【0010】
図1に示すように、インクジェット記録装置1は、装置筐体100と、装置筐体100の内部の下方に配置された給紙部200と、給紙部200の上方に配置されたインクジェット記録方式の画像形成部300と、画像形成部300の一方側に配置された用紙搬送部400と、画像形成部300の他方側に配置された用紙排出部500とを備える。
【0011】
給紙部200は、装置筐体100に着脱自在の給紙カセット201と、給紙ローラー202と、ガイド板203とを備える。給紙ローラー202は給紙カセット201の一端側の上方に配置されている。ガイド板203は、給紙ローラー202と用紙搬送部400との間に配置されている。
【0012】
給紙カセット201内には複数の被記録媒体としての用紙Pが積み重ねられて収納されている。給紙ローラー202は、給紙カセット201内の用紙Pを一枚ずつ取り出す。ガイド板203は、給紙ローラー202が取り出した用紙Pを用紙搬送部400に案内する。
【0013】
用紙搬送部400は、略C字形の用紙搬送路401と、用紙搬送路401の入口側に設けられた搬送ローラー対402と、用紙搬送路401の出口側に設けられたレジストローラー対403と、レジストローラー対403と画像形成部300との間に配置されたガイド板404とを備える。
【0014】
搬送ローラー対402は、給紙部200から給紙される用紙Pを挟んで用紙搬送路401に送出する。レジストローラー対403は、用紙搬送路401から供給される用紙Pの斜行補正を行う。そして、レジストローラー対403は、印字のタイミングと用紙Pの搬送とを同期させるために用紙Pを一時待機させた後、用紙Pを印字タイミングに合わせてガイド板404に送出する。ガイド板404は、レジストローラー対403が送出した用紙Pを画像形成部300に案内する。
【0015】
画像形成部300は、記録部310と、搬送ユニット320と、乾燥部330と、ノズルクリーニング装置340と、昇降ユニット360とを備える。
【0016】
記録部310は、記録ヘッド312と、メインタンクユニット314と、サブタンクユニット316と、フィルター318(
図2参照)とを備える。
【0017】
搬送ユニット320は、支持ローラー321と、駆動ローラー322と、一対のテンションローラー323と、搬送ベルト324と、吸引ユニット(図示せず)とを備える。
【0018】
搬送ベルト324は無端状で、支持ローラー321、駆動ローラー322、及びテンションローラー323を囲むように張設されている。搬送ベルト324には厚さ方向に貫通する複数の貫通孔(図示せず)が穿孔されている。
【0019】
吸引ユニットの内部にはファンや真空ポンプ等の吸引手段が設置されている。吸引手段を駆動すると、吸引ユニットの内部に負圧が発生する。負圧は搬送ベルト324の複数の貫通孔を介して搬送ベルト324の一方の面に支持された用紙Pに作用し、用紙Pが搬送ベルト324上に吸引される。
【0020】
駆動ローラー322は支持ローラー321に対して用紙搬送方向に間隔をおいて配置されている。駆動ローラー322はモーター322aによって回転駆動され、搬送ベルト324を用紙Pの搬送方向及び搬送方向と背反する方向に回転させる。テンションローラー323は支持ローラー321と駆動ローラー322との間の下方に配置され、搬送ベルト324にテンションを付与する。
【0021】
記録ヘッド312は、用紙搬送方向の上流側から下流側に向けて並設された4個のノズルヘッド312K、312C、312M、及び312Yにより構成されている。
【0022】
メインタンクユニット314は、用紙搬送方向の上流側から下流側に向けて並設された4個のメインインクタンク314K、314C、314M、及び314Yにより構成されている。
【0023】
サブタンクユニット316は、用紙搬送方向の上流側から下流側に向けて並設された4個のサブインクタンク316K、316C、316M、及び316Yにより構成されている。
【0024】
ノズルヘッド312K、312C、312M、及び312Yの各々は、搬送ベルト324の幅方向(Y方向)に配列された複数のノズルを備える。ノズルヘッド312K、312C、312M、及び312Yは、搬送ベルト324によって搬送される用紙P上にインクを吐出して画像を形成する。記録ヘッド312はライン型と称される。例えば、ライン型の記録ヘッド312は、装置筐体100に固定されている。
【0025】
ノズルヘッド312Kの複数のノズルの各々は、ノズルヘッド312K内に形成された加圧室(図示せず)に連通している。加圧室はノズルヘッド312K内に形成されたインク液室(図示せず)に連通している。インク液室はインク供給ポンプ(図示せず)に連通している。そして、インク供給ポンプはメインインクタンク314Kに連通している。
【0026】
サブインクタンク316Kはメインインクタンク314Kとノズルヘッド312Kとの間の流路に設置され、メインインクタンク314Kからノズルヘッド312Kに供給されるインクを一時的に貯留する。
【0027】
ノズルヘッド312Cの複数のノズルの各々は、ノズルヘッド312C内に形成された加圧室(図示せず)に連通している。加圧室はノズルヘッド312C内に形成されたインク液室(図示せず)に連通している。インク液室はインク供給ポンプ(図示せず)に連通している。そして、インク供給ポンプはメインインクタンク314Cに連通している。
【0028】
サブインクタンク316Cはメインインクタンク314Cとノズルヘッド312Cとの間の流路に設置され、メインインクタンク314Cからノズルヘッド312Cに供給されるインクを一時的に貯留する。
【0029】
ノズルヘッド312Mの複数のノズルの各々は、ノズルヘッド312M内に形成された加圧室(図示せず)に連通している。加圧室はノズルヘッド312M内に形成されたインク液室(図示せず)に連通している。インク液室はインク供給ポンプ(図示せず)に連通している。そして、インク供給ポンプはメインインクタンク314Mに連通している。
【0030】
サブインクタンク316Mはメインインクタンク314Mとノズルヘッド312Mとの間の流路に設置され、メインインクタンク314Mからノズルヘッド312Mに供給されるインクを一時的に貯留する。
【0031】
ノズルヘッド312Yの複数のノズルの各々は、ノズルヘッド312Y内に形成された加圧室(図示せず)に連通している。加圧室はノズルヘッド312Y内に形成されたインク液室(図示せず)に連通している。インク液室はインク供給ポンプ(図示せず)に連通している。そして、インク供給ポンプはメインインクタンク314Yに連通している。
【0032】
サブインクタンク316Yはメインインクタンク314Yとノズルヘッド312Yとの間の流路に設置され、メインインクタンク314Yからノズルヘッド312Yに供給されるインクを一時的に貯留する。
【0033】
フィルター318(
図2参照)は、インク供給チューブ319内を通過するインク中に含まれる粗大粒子や粗大異物等の被捕捉物を捕捉する。フィルター318の構造の詳細については後述する。
【0034】
乾燥部330は、乾燥機332と、ガイド板334とを備える。
【0035】
乾燥機332は、用紙Pに温風を送風して、記録ヘッド312から用紙P上に吐出されたインク滴を乾燥させる。なお、乾燥部330は省略されてもよい。例えば、インクの種類等により、乾燥部330を設けてインクを乾燥させる必要がなければ乾燥部330を省略できる。
【0036】
ガイド板334は、搬送ユニット320が送出した用紙Pを用紙排出部500に案内する。
【0037】
ノズルクリーニング装置340は、昇降ユニット360による搬送ユニット320の昇降に連動してZ方向に沿って昇降するとともに、水平移動機構(図示せず)によりX方向に沿って水平移動する。
【0038】
ノズルクリーニング装置340は、水平移動機構による移動操作により、ノズルヘッド312K、312C、312M、及び312Yのクリーニングが可能なワイプ位置と、ワイプ位置から水平方向に離間した退避位置とを選択的に取ることができる。ノズルクリーニング装置340は、画像形成時には退避位置に移動し、ノズルクリーニング時にはワイプ位置に移動する。
【0039】
用紙排出部500は、排出ローラー対501と、排出トレイ502とを備える。排出トレイ502は、装置筐体100に形成された排出口101から外部に突出するように装置筐体100に固定されている。
【0040】
乾燥部330を通過した用紙Pは、排出ローラー対501によって排出口101の方向に送出され、排出トレイ502に案内されて排出口101を介して装置筐体100の外部に排出される。
【0041】
次に、
図2〜
図4を参照してフィルター318の詳細について説明する。
図2はインクジェット記録装置1へのフィルター318の取り付け態様を示す図であり、
図3はフィルター318の分解断面図であり、
図4はフィルター318の分解斜視図である。
【0042】
図2に示すように、フィルター318はインク供給チューブ319の途中に設置されている。インク供給チューブ319は、サブインクタンク316K、316C、316M、及び316Yからノズルヘッド312K、312C、312M、及び312Yにインクを供給する流路として機能する。
【0043】
図3に示すように、フィルター318は、ハウジング318aと、貯留部材としての蓋体318bと、濾過部材としての網部材318cと、シールリング318dとを備える。
【0044】
図4に示すように、ハウジング318aは、矩形プレート状の部材で、合成樹脂や金属等により形成される。ハウジング318aの一方の面には環状リブ318aaが形成されている。環状リブ318aaは網部材318cの一方の面に当接しており、網部材318cとの間にインク室318ab(
図2参照)を形成している。
【0045】
ハウジング318aにはインク流出口318acが形成されており、インク流出口318acはインク室318ab(
図2参照)に連通している。インク流出口318acにはインク供給チューブ319(
図2参照)が接続されている。また、ハウジング318aの一方の面には複数の突起318adが形成されており、複数の突起318adの各々は網部材318cの一方の面に当接している。
【0046】
蓋体318bは円盤状の部材で、合成樹脂や金属等により形成されている。蓋体318bは網部材318cに対して上流側に配置されている。蓋体318bの一方の面の周縁部には全周に亘って環状の段部318baが形成されている。段部318baはシールリング318dを介して網部材318cを支持している。蓋体318bは網部材318cの流体通過面318ca(
図2参照)との間に円盤状の濾過室318bb(
図2参照)を形成している。
【0047】
蓋体318bにはインク流入口318bcが形成されており、インク流入口318bcは濾過室318bb(
図2参照)に連通している。インク流入口318bcにはインク供給チューブ319(
図2参照)が接続されている。
【0048】
図5は蓋体318bの拡大斜視図である。蓋体318bは、網部材318cの流体通過面318caに対向する対向面318bbaと、流体通過面318caに交差する周壁面としての内周面318baaとを有しており、対向面318bbaと内周面318baaとによって濾過室318bb(
図2参照)が形成されている。内周面318baaには複数の凹部318bdが設けられている。
【0049】
凹部318bdは被捕捉物を貯留するためのものであり、開口部318bdaから底部318bdbに向かって末広がりとなるように形成されている。このように形成することで、凹部318bd内に侵入した被捕捉物が凹部318bdの外に出ることを抑制することができる。
【0050】
凹部318bdの形状は特に限定されないが、本実施形態では、凹部318bdは台形状に形成されており、開口部318bdaにおける内周面318baaの周方向に沿う方向の長さL1は、底部318bdbにおける内周面318baaの周方向に沿う方向の長さL2よりも小さい。一例として、L1は3mm〜5mm、L2は5mm〜10mm、凹部318bdの深さDは1mm〜2mmである。
【0051】
本実施形態では、複数の凹部318bdは、環状の内周面318baaのうちの下側の領域に設けられている。ここで、「下側の領域」とは、蓋体318bの中心点を通る水平面によって内周面318baaを上下に分断したとき、内周面318baaのうちの当該水平面よりも下側の領域をいう。なお、当該下側の領域に複数の凹部318bdを設ける場合、複数の凹部318bdは、内周面318baaのうちの中心角αが90°以下の領域に設けられることが好ましい。その場合の作用効果については後述する。
【0052】
網部材318cは、例えば合成樹脂や金属により形成される。網部材318cの網目の径は、インクの通過を許容するとともに被捕捉物の通過を抑止するように形成されている。網目の径は特に限定されないが、例えば、直径20μm以上の被捕捉物を捕捉することができるように形成される。
【0053】
シールリング318dは、例えば合成樹脂により形成される。シールリング318dは液密性に優れた材料(例えばシリコーン樹脂)により形成される。シールリング318dは、濾過室318bb内のインクがハウジング318aと蓋体318bとの接合部から外部に漏れるのを抑制する。
【0054】
図2に示すように、フィルター318は、鉛直面V.Fに対する網部材318cの流体通過面318caの傾斜角度βが45°以下となるように設置するのが好ましい。このようにすると、流体通過面318caに付着した被捕捉物が重力によって下降しようとするため、被捕捉物が凹部318bdに補足されやすくなる。
【0055】
また、フィルター318は、インク流出口318ac(
図4参照)がインク流入口318bcの上方に位置するように設置することが好ましい。すなわち、インク流入口318bcから濾過室318bb内に流入したインクが濾過室318bb内を上方に流れてインク流出口318acから外部に流出することで、濾過室318bbの下部に堆積する被捕捉物が拡散しにくくなるからである。
【0056】
また、傾斜角度βが45°以下の場合には、内周面318baaのうちの凹部318bdが設けられる領域の中心角α(
図5参照)が90°以下であると、被捕捉物を効率的に捕捉することができる。すなわち、全ての凹部318bdの開口部318bdaが上向き又は斜め上向きになるため、凹部318bd内に侵入した被捕捉物が凹部318bdの外に出にくく、凹部318bd内に貯留されやすくなる。
【0057】
次に、
図2〜
図5を参照して、フィルター318の作用及び効果を説明する。サブインクタンク316K、316C、316M、及び316Y内に収容されたインクがポンプ(図示せず)によってインク供給チューブ319を介してフィルター318の濾過室318bb内に供給される。
【0058】
ポンプによって濾過室318bb内に圧送されるインクは網部材318cを通過する。その際、インク中に含まれている被捕捉物が網部材318cによって捕捉される。網部材318cに捕捉された被捕捉物は重力により下降し、凹部318bd内に侵入するか、蓋体318bの内周面318baa上に着座する。内周面318baa上に着座した被捕捉物は、内周面318baaに沿って下方へ流れ、凹部318bd内に侵入する。
【0059】
凹部318bd内に侵入した被捕捉物は、凹部318bdの底部318bdb上に集積する。凹部318bdは内径が開口部318bdaに向けて縮小していることに加えて、開口部318bdaが上向き又は斜め上向きであるため、凹部318bd内の被捕捉物は凹部318bdから流出しにくく、凹部318bd内に貯留される。
【0060】
このように、網部材318cに付着した被捕捉物が重力によって下降するとともに、凹部318bd内に貯留されるため、網部材318cが目詰まりしにくい。その結果、従来のフィルターよりもメンテナンス回数を少なくすることができ、メンテナンスの手間が低減する。
【0061】
また、フィルター318は、簡素な構造で、従来のフィルターに比べて部品点数や加工コストに大きな差がなく、安価に製造することができる。したがって、粗大粒子除去機構を別途設置する構成のように製造コストが大幅に増加することがない。
【0062】
なお、フィルター318は、インクの粘度が3.5Pa・s〜8.0Pa・sの場合に特に有効である。すなわち、インクの粘度が3.5Pa・sよりも小さい場合には粗大粒子が拡散しやすくなるため、粗大粒子を凹部318bdで捕捉しにくくなる。また、インクの粘度が8.0Pa・sよりも大きい場合には粗大粒子が移動しにくくなるため、粗大粒子の凹部318bdへの集積率が低下する。インクの粘度は、例えば、株式会社エー・アンド・デイの振動式粘度計SV-10を用いて測定することができる。
【0063】
本実施形態の効果を確認するために、インク連続吐出性の実験と評価を行った。
図6は本実施形態のインクジェット記録装置のインク連続吐出性の評価結果を示す表である。
【0064】
この実験では、直径3.2cm、635メッシュの網部材を装着したフィルターを用いた。このフィルターよりも上流の流路に粒径30μm、比重1.05のポリスチレンの標準粒子600個を投入し、インクジェット記録装置によって、全面にベタ画像が印刷されたA3用紙を搬送速度847mm/secで複数枚出力した。
【0065】
印刷された画像のうち、吐出不良により白抜け部分が発生した画像が印刷された用紙の枚数でインク連続吐出性を評価した。白抜け部分が発生しなかった場合が○、出力毎数が100枚以内で白抜け部分が発生した場合を△、出力毎数が10枚以内で白抜け部分が発生した場合を×としている。
【0066】
インク流入口318bcとインク流出口318acとの位置関係については、インク流入口318bcとインク流出口318acとが同じ高さにある場合(実施例1、2、3、6、7、比較例1、2、3)と、インク流出口318acがインク流入口318bcの上方に位置する場合(実施例4)と、インク流出口318acがインク流入口318bcの下方に位置する場合(実施例5)とに分けてある。
【0067】
実施例1〜実施例7においては、フィルター318が凹部318bdを備え、凹部318bdが内周面318baaのうちの下側の領域に設けられており、且つ角度βが45°以下である。なお、角度βについては、
図2において、鉛直面V.Fに対する反時計回り方向を(左)と表し、鉛直面V.Fに対する時計回り方向を(右)と表している。比較例1においては、蓋体318bが凹部318bdを備えていない。比較例2においては、蓋体318bが凹部318bdを備えているが、凹部318bdが内周面318baaのうちの上側の領域に設けられている。比較例3においては、蓋体318bが凹部318bdを備えているが、角度βが90°(すなわち、流体通過面318caが水平)である。
【0068】
実施例1及び実施例4では白抜け部分が発生せず、実施例2、3、5、6、7では出力毎数が100枚以内で白抜け部分が発生した。比較例1〜3では、いずれも出力毎数が10枚以内で白抜け部分が発生した。すなわち、蓋体318bの内周面318baaのうちの下側の領域に凹部318bdが設けられており、且つ網部材318cの流体通過面318caが鉛直の場合において、画像不良を最も効果的に抑制できることが確認された。
【0069】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は
図1〜
図6に示される実施形態に限定されるものではなく、本実施形態に種々の改変を施すことができる。
【0070】
例えば、本実施形態では、貯留部材に5つの凹部が設けられた場合について説明したが、貯留部材に設けられる凹部は1つ以上4つ以下でもよいし、6つ以上でもよい。
【0071】
また、本実施形態では、貯留部材の周壁面のうちの中心角が90°以下の領域に凹部が設けられている場合について説明したが、貯留部材の周壁面のうちの凹部が設けられる領域の中心角は90°以下に限定されるものではない。
【0072】
また、本実施形態では、濾過部材における流体通過面の鉛直面に対する傾斜角度が45°以下となるようにフィルターが設置される場合について説明したが、当該傾斜角度は必ずしも45°以下に限定されるものではない。
【0073】
また、本実施形態では、装置筐体に固定されたライン型の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は、そのようなインクジェット記録装置への適用に限定されるものではない。例えば、装置筐体に対して移動する記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に本発明を適用してもよい。例えば、シリアル型の記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に本発明を適用してもよい。
【0074】
また、本実施形態では、インクジェット記録装置が用紙に画像形成を行う場合について説明したが、インクジェット記録装置が画像形成を行う被記録媒体は用紙以外のもの(例えば、プラスチックシート、布帛)であってもよい。
【0075】
その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で本実施形態に種々の改変を施すことができる。