【文献】
Anshuman Nigam,MGID Harmonization,IEEE C802.16p-11/0287r1,2011年11月 9日,pp.1-10
【文献】
Jeongki Kim, et. al.,Multicast transmission in IEEE P802.16p,IEEE 802.16p-11/0315,2011年11月 6日,pp.1-4
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記MAC制御メッセージは、前記マルチキャストデータの送信終了を表すマルチキャスト送信終了指示(AAI−MTE−IND)メッセージである、請求項11に記載のM2M機器。
前記MAC制御メッセージは、前記マルチキャストデータの送信終了を表すマルチキャスト送信終了指示(AAI−MTE−IND)メッセージである、請求項16に記載の基地局。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本発明の実施例は、M2M環境を支援する無線接続システムにおいて、媒体接続制御(MAC:Medium Access Control)制御メッセージをマルチキャストする方法及び装置を提供する。
【0037】
以下の実施例は、本発明の構成要素と特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、特別な明示的言及がない限り、選択的なものとして考慮すればよい。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施してもよく、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更してもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、又は他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えられてもよい。
【0038】
図面に関する説明において、本発明の要旨を曖昧にさせると判断される手順又は段階などは記述せず、また、当業者のレベルで理解できるような手順又は段階も記述しないものとする。
【0039】
本明細書で、本発明の実施例が基地局と移動局間のデータ送受信関係を中心に説明されている。ここで、基地局は移動局と直接通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で基地局によって行われるとした特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)によって行われてもよい。
【0040】
すなわち、基地局を含む複数のネットワークノードで構成されるネットワークにおいて、移動局との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行われる。ここで、「基地局」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、発展した基地局(ABS:Advanced Base Station)、又はアクセスポイント(access point)などの用語に代替してもよい。
【0041】
また、「移動局(MS:Mobile Station)」は、UE(User Equipment)、SS(Subscrib erStation)、MSS(Mobile Subscriber Station)、移動端末(Mobile Terminal)、発展した移動端末(AMS:Advanced Mobile Station)、又は端末(Terminal)などの用語に代替してもよい。特に、本発明では、移動局をM2M機器と同じ意味で使うことができる。
【0042】
また、送信端は、データサービス又は音声サービスを提供する固定及び/又は移動ノードのことを意味し、受信端は、データサービス又は音声サービスを受信する固定及び/又は移動ノードのことを意味する。したがって、アップリンクでは移動局を送信端、基地局を受信端とすることができる。同様に、ダウンリンクでは移動局を受信端、基地局を送信端とすることができる。
【0043】
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802.xxシステム、3GPPシステム、3GPP LTEシステム及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書によってサポートすることができる。すなわち、本発明の実施例において説明していない明らかな段階又は部分は、これらの文書を参照して説明することができる。
【0044】
また、本文書で開示している全ての用語は、上記標準文書によって説明することができる。特に、本発明の実施例は、IEEE 802.16システムの標準文書であるP802.16e−2004、P802.16e−2005、P802.16m、P802.16p及びP802.16.1bの一つ以上によってサポートすることができる。
【0045】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。添付の図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施の形態を説明するためのもので、本発明を実施できる唯一の実施の形態を示すためのものではない。
【0046】
以下では、添付の図面を参照しつつ本発明の実施例について、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかし、本発明は、他の様々な形態で具現されてもよく、ここで説明する実施例に限定されるものではない。なお、図面中、本発明を明確に説明するために、説明と関係しない部分は省略し、明細書全体を通じて同一の部分には同一の図面符号を付する。
【0047】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」としたとき、これは、特別な記載がない限り、他の構成要素を除外するという意味ではなく、他の構成要素を更に含んでもよいという意味である。また、明細書に記載された「…部」、「…器」、「モジュール」などの用語は少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの結合によって具現することができる。
【0048】
また、本発明の実施例で使用する特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたものであり、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で他の形態に変更してもよい。
【0050】
以下で、M2M機器間の通信は、基地局を経由した端末間、人間の介入無しで基地局と端末間で行う通信形態、又はM2M機器間の通信形態を意味する。したがって、M2M機器(Device)は、上記のようなM2M機器の通信をサポートできる端末を意味する。
【0051】
M2Mサービスのための接続サービスネットワークは、M2M ASN(M2M Access Service Network)と定義し、M2M機器と通信するネットワークエンティティをM2Mサーバーという。M2Mサーバーは、M2Mアプリケーションを行い、一つ以上のM2M機器のためのM2M特定サービスを提供する。M2Mフィーチャ(feature)は、M2Mアプリケーションの特徴であり、アプリケーションを提供するために一つ以上の特徴を必要とすることがある。M2M機器グループは、共通の一つ以上の特徴を共有するM2M機器のグループを意味する。
【0052】
M2M方式で通信する機器(すなわち、M2M機器、M2M通信機器、MTC(Machine Type Communication)機器など、様々に呼ぶことができる。)は、その機器アプリケーションタイプ(Machine Application Type)が増加するに伴い、一定のネットワークにおいてその数が次第に増加していくだろう。
【0053】
機器アプリケーションタイプには、(1)保安(security)、(2)治安(public safety)、(3)トラッキング及びトレーシング(tracking and tracing)、(4)支払い(payment)、(5)健康管理(healthcare)、(6)遠隔維持及び制御(remote maintenance and control)、(7)検針(metering)、(8)消費者装置(consumer device)、(9)販売管理システム(POS:Point Of Sales)及び保安関連応用市場における物流管理(Fleet Management)、(10)自動販売機(Vending Machine)の機器間通信、(11)機械及び設備の遠隔モニタリング、建設機械設備上の作動時間の測定及び熱や電気使用量の自動測定を行う知能検針(Smart Meter)、(12)監視カメラの監視ビデオ(Surveillance Video)通信などがある。ただし、これらに機器アプリケーションタイプが限定されることはなく、その他様々な機器アプリケーションタイプを適用してもよい。
【0054】
M2M機器の他の特性には、低い移動性、又は一度設置されたら殆ど移動しないという特性がある。すなわち、M2M機器は相当長時間固定的(stationary)であるということを意味する。M2M通信システムは、保安接続及び監視(secured access and surveillance)、治安(public safety)、支払い(payment)、遠隔維持及び制御(remote maintenance and control)、検針(metering)などのように固定した位置を有する特定M2Mアプリケーションのための移動性関連動作を単純化したり又は最適化すればよい。
【0055】
このように機器アプリケーションタイプが増加すると、M2M通信機器の数は一般移動通信機器の数に比べて飛躍的に増加するだろう。そのため、これら機器の全てがそれぞれ個別に基地局と通信を行う場合、無線インターフェース及び/又はネットワークに深刻な負荷を与えることがある。
【0056】
以下では、M2M通信が無線通信システム(例えば、P802.16e、P802.16m、P802.16.1b、P802.16pなど)に適用される場合を挙げて本発明の実施例を説明する。しかし、本発明はこれに限定されず、3GPP LTE/LTE−Aシステムなど他の通信システムに適用することもできる。
【0057】
図1は、本発明の実施例に係るM2M機器及び基地局などの装置構成を概略的に説明するための図である。
【0058】
図1で、M2M機器100及び基地局150はそれぞれ、無線周波数ユニット(RFユニット)110,160、プロセッサ120,170、及び選択的にメモリー130,180を備えることができる。
図1では、一つのM2M機器と一つの基地局の構成を示しているが、複数のM2M機器と基地局間にM2M通信環境を構築することもできる。
【0059】
各RFユニット110,160はそれぞれ、送信器111,161及び受信器112,162を備えることができる。M2M機器100の送信器111及び受信器112は、基地局150及び他のM2M機器と信号を送信及び受信するように構成し、プロセッサ120は、送信器111及び受信器112と機能的に接続し、送信器111及び受信器112が他の機器と信号を送受信する過程を制御するように構成することができる。また、プロセッサ120は、送信する信号に対する各種処理を行って送信器111に送信し、受信器112が受信した信号の処理を行うことができる。
【0060】
必要な場合、プロセッサ120は、交換したメッセージに含まれた情報をメモリー130に保存することができる。このような構造によって、M2M機器100は以下に説明する本発明の様々な実施の形態に係る方法を実行することができる。
【0061】
一方、
図1に示してはいないが、M2M機器100は、その機器アプリケーションタイプによって様々な追加構成を有することもできる。例えば、M2M機器100が知能型計量のためのものである場合、M2M機器100は電力測定などのための追加的な構成を有することができ、このような電力測定動作は、
図1に示したプロセッサ120によって制御されてもよく、又は、別個に構成されたプロセッサ(図示せず)によって制御されてもよい。
【0062】
図1は、M2M機器100と基地局150間に通信がなされる場合を例示しているが、本発明に係るM2M通信方法は、複数のM2M機器間に発生することもあり、それぞれの機器は、
図1に示した各装置構成と同じ形態で後述の様々な実施の形態に係る方法を実行することができる。
【0063】
基地局150の送信器161及び受信器162は、他の基地局、M2Mサーバー、M2M機器と信号を送信及び受信するように構成し、プロセッサ170は、送信器161及び受信器162と機能的に接続し、送信器161及び受信器162が他の機器と信号を送受信する過程を制御するように構成することができる。また、プロセッサ170は、送信する信号に対する各種処理を行って送信器161に送信し、受信器162が受信した信号に対する処理を行うことができる。必要な場合、プロセッサ170は、交換しメッセージに含まれた情報をメモリー180に保存することができる。このような構造によって基地局150は、後述する様々な実施の形態に係る方法を実行することができる。
【0064】
M2M機器110及び基地局150の各プロセッサ120,170はそれぞれ、M2M機器110及び基地局150での動作を指示(例えば、制御、調整、管理など)する。それぞれのプロセッサ120,170は、プログラムコード及びデータを保存するメモリー130,180と接続することができる。メモリー130,180はプロセッサ120,170に接続し、オペレーティングシステム、アプリケーション、及び一般ファイル(general files)を保存する。
【0065】
本発明のプロセッサ120,170は、コントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などと呼ぶこともできる。一方、プロセッサ120,170は、ハードウェア(hardware)、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、又はこれらの結合によって具現することができる。ハードウェアを用いて本発明の実施例を具現する場合には、本発明を実行ように構成されたASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、又はFPGAs(field programmable gate arrays)などをプロセッサ120,170に備えることができる。
【0066】
一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明の実施例を具現する場合には、本発明の機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアを構成することができ、本発明を実行できるように構成されたファームウェア又はソフトウェアは、プロセッサ120,170内に設けたり又はメモリー130,180に格納し、プロセッサ120,170によって駆動することができる。
【0067】
2.遊休モード(Idle Mode)
【0068】
以下では、本発明の実施例が実行されるM2M環境における遊休モード(Idle Mode)について説明する。
【0069】
遊休モードとは、M2M機器(すなわち、端末)が基地局からトラフィック(traffic)を一定時間受信しないとき、電力を節約(Power saving)するよう、ページンググループ(Paging Group)、ページングサイクル(Pagin gCycle)、ページングオフセット(Paging Offset)を運用するモードのことをいう。
【0070】
例えば、遊休モードに遷移した端末は、ページングサイクルのページング利用可能区間(Available Interval)でのみ、基地局が放送する放送メッセージ(例えば、ページングメッセージ)を受信し、一般モード(normal mode)に遷移するか又は遊休状態を維持するかを判断することができる。
【0071】
また、遊休モードは、端末が広範囲な地域にわたって複数の基地局が存在する無線リンク環境を歩き回る場合にも、特定基地局に登録することなく(すなわち、ハンドオーバーなどを行うことなく)周期的にダウンリンクメッセージを受信することができるメカニズムである。
【0072】
遊休モードは、説明の便宜上、IEEE 802.16e、16m、16pシステムを基準にして記述する。しかし、本発明の技術的思想がこれに限定されることはない。端末は、遊休モードに進入する目的で、基地局との登録解除を要請するために基地局に登録解除要請(DREG−REQ:Deregistration Reqeust)メッセージを送信する。以降、基地局はDREG−REQメッセージに対する応答として登録解除応答(DREG−RSP:Deregistration Response)メッセージを端末に送信する。この時、DREG−RSPメッセージはページング情報(Paging Information)を含む。ここで、端末の遊休モードへの進入は基地局の要請によって開始されることもある(unsoliciated manner)。この場合、基地局は端末にDREG−RSPメッセージを送信する。
【0073】
ページング情報(Paging Information)は、ページング周期(Paging Cycle)、ページングオフセット(Paging Offset)、ページンググループ識別子(PGID:Paging Group IDentifier)及びページング聴取区間(Paging Listening Interval)値などを含むことができる。
【0074】
基地局からDREG−RSPメッセージを受信した端末は、当該ページング情報を参照して遊休モードに進入する。遊休モードは、ページング周期(Paging Cycle)を有し、一つのページング周期は、ページング聴取区間(Paging Listening Interval)及び利用不可区間(Unavailable Interval)で構成することができる。このとき、ページング聴取区間は、利用可能区間(Available Interval)又はページング区間(paging interval)と同じ概念で使うことができる。
【0075】
ページングオフセットは、ページング周期内でページング聴取区間が始まる時点(例えば、フレーム又はサブフレーム)を表す。また、ページンググループ識別子は、端末に割り当てられたページンググループの識別子を表す。また、ページング情報は、ページングメッセージオフセット(paging message offset)情報を含むことができる。ここで、ページングメッセージオフセット情報は、基地局からページングメッセージが送信される時点を表す。
【0076】
以降、端末はページング情報を用いてページング聴取区間で自身に伝達されるページングメッセージを受信することができる。ここで、ページングメッセージは基地局又はページング制御機から送信することができる。すなわち、端末は、ページングメッセージを受信するためにページング周期によって無線チャネルをモニタする。
【0077】
図2は、本発明に適用することができる、遊休モードでのページング方法の一つを示すフローチャートである。
【0078】
基地局は、自身の属したページンググループ内に存在する遊休モードの端末にダウンリンクデータが発生すると、当該端末にそれを知らせるためにページングメッセージを送信することができる。端末は、自身のページング聴取区間でページングメッセージを受信し、自身に伝達されるダウンリンク(DL)データがあるか否か確認する(S210)。
【0079】
もし、ダウンリンクデータがあると(すなわち、positive indication)、端末は、レンジング(ranging)過程を含むネットワーク再進入(network reentry)過程を行う(S220)。以降、端末は基地局と動的サービス追加(DSA:Dynamic Service Addition)過程によって関連のダウンリンクサービスフローに対する接続を設定する過程(Connection Setup)を行う(S230)。
【0080】
サービスフローに対する接続が設定された後、基地局は端末に当該サービスに関するダウンリンク制御情報及びダウンリンクデータを送信する(S240)。
【0081】
M2Mシナリオにおいて、大部分のM2M機器(device)は、携帯電話のような一般端末のようにユーザが持って歩く端末でないため、M2M機器に対する自動アプリケーション(automatic application)又はファームウェアアップデート(firmware update)過程はM2Mサービスシナリオにおいて主要なアプリケーション(application)となり得る。
【0082】
例えば、各機器(device)のファームウェア(firmware)をアップデートするために、M2Mサーバーは、該当のアプリケーション(application)を有しているM2M機器にアップデートされた情報を送信することができる。遊休モードのM2M機器に共通に送信すべきこのようなマルチキャストデータ(multicast data)を送信するために、基地局は、
図2で説明したページング過程を通じて当該M2M機器をページングすればよい。
【0083】
ページングされた端末はランダムアクセスコード(random access code)の送信を開始してネットワーク再進入(network reentry)過程を行ってネットワークに接続し、基地局が送信したダウンリンクトラフィック(DL traffic)を受信する。これらの過程はネットワーク(network)の不必要なリソース使用を増加させることがある。また、M2M機器及び一般端末が混在している状況で、互いに不必要なデータを受信することによって各端末の電力消耗が増加することもある。
【0084】
3.M2Mグループ識別子(MGID)
【0085】
M2Mグループ領域(M2M Group Zone)は、複数のABSを含む論理的領域である。M2Mグループ領域は、M2Mグループ領域識別子(M2M GROUP ID)によって識別する。M2Mグループ領域識別子はAAI−SCDメッセージによってブロードキャストすることができる。MGID(M2M Group Identifier)は、M2Mグループ領域内でM2M機器のグループによって共有されるダウンリンクマルチキャストサービスフローを識別する12ビットの固有値である。
【0086】
M2M機器は、放送メッセージ(例えば、AAI−SCDメッセージ)内のM2Mグループ領域識別子の順序に基づいて黙示的にM2Mグループ領域識別子に相応する領域インデックスを導出する。M2Mグループ領域識別子に最初に含まれた領域インデックスは0と割り当てられ、領域インデックスは、基地局によってサポートされるM2Mグループ領域の最大値が4と定義される場合、MAX_M2M_GROUP_ZONE−1まで連続して増加する。
【0087】
ABSが一つのM2Mグループ領域のみの一部である場合には、基地局は一つのM2M GROUP ZONE_IDのみを放送し、M2M機器は、相応するM2Mグループ領域インデックス(0b00)を導出する。M2M機器グループは、MGID及び相応するM2Mグループ領域インデックスを用いて見つける。全てのMGIDは同一のM2Mグループ領域に属したM2M機器に割り当てられる。MGIDは、初期ネットワーク進入過程後にDSA過程によってM2M機器のマルチキャストサービスフローに割り当てられる。また、MGIDは、明示的にネットワークから出たりM2M機器がDCRモードに進入する場合に解除される。割り当てられたMGIDは、M2M機器が遊休モード状態にある場合にも維持されるが、M2M機器が当該ネットワークから出たり、ネットワークで割り当てられたMGIDに関連したサービスフローを明示的に削除する場合に解除される。
【0088】
互いに異なるマルチキャストサービスフローに対して複数のMGIDをM2M機器に割り当てることができる。MGIDは、接続状態及び遊休モード状態で再び割り当てることができる。接続状態でMGIDはDSC過程及びDSD過程によって変更したり、削除することができる。遊休モード状態でMGIDは位置更新(LU:Location Update)又はネットワーク再進入過程によって変更するできる。
【0089】
基地局がマルチキャストグループ内における全てのM2M機器に対するMGIDを変更しようとするとき、基地局はページングメッセージを用いてグループ位置更新をトリガーすることができる。M2M機器がタイマーベースの位置更新を行う時、基地局が当該M2M機器に対するMGIDを更新する必要がある場合には、基地局は位置更新過程でレンジング要請(AAI−RNG−REQ)メッセージに対する応答として、新しいMGIDを含むレンジング応答(AAI−RNG−RSP)メッセージを送信することができる。
【0090】
基地局はMGIDの更新及びグループ内における全てのM2M機器に対する新しい値を指示するためにページングメッセージ(例、AAI−PAG−ADV)を送信することができる。MGIDによって識別されるM2Mグループに属した遊休モードのM2M機器が該当のMGID、及び0b11に設定された動作コード(Action Code)を含むページングメッセージを受信すると、当該M2M機器は、指示された新しいMGID値に基づいてMGIDを更新しなければならない。
【0091】
4.フロー識別子(FID:Flow Identifier)
【0092】
各端末(AMS)の接続には、当該接続を固有に識別するための4ビットのFIDが割り当てられる。FIDは、制御接続(Control Connection)及びユニキャスト送信接続(Unicast Transport Connection)を識別する。E−MBS接続に対するFIDは、固有識別子である12ビットのE−MBS IDと一緒に、E−MBSゾーンの領域において特定E−MBSフローを識別するために用いられる。マルチキャスト接続(Multicast connection)に対するFIDは、ABS領域において特定マルチキャストフローを固有に識別するために12ビットのマルチキャストグループ識別子(Multicast Group ID)と共に用いられる。ダウンリンク及びアップリンク送信FID(DL and UL Transport FID)は、下記の表1に定義された送信FIDスペースから割り当てられる。
【0094】
一つの特定DL送信接続に割り当てられたFIDは、同一のAMSに属した他のDL送信接続に割り当てられない。また、一つの特定UL送信接続に割り当てられたFIDは、同一のAMSに属した他のUL送信接続に割り当てられない。DL送信接続に用いられたFIDは、同一のAMSに属した他のUL送信接続に割り当てられてもよく、UL送信接続に用いられたFIDは、同一のAMSに属した他のDL送信接続に割り当てられてもよい。
【0095】
特定FIDはあらかじめ割り当てられてもよい。例えば、FID値のうち、表1の「0000」及び「0001」を、制御FIDを指示するために用いることができる。また、「0010」及び「0011」はシグナリングヘッダ及び基本サービスフローに対するFIDを指示するためにそれぞれ用いることができる。表1で開示されたFID及びステーション識別子(STID:Station Identifier)の組合せによって如何なるABSでの接続も識別することができる。
【0096】
5.媒体接続制御(MAC)制御メッセージ
【0097】
以下では、本発明の実施例で用いられる制御メッセージについて詳細に説明する。
【0098】
(1)ブロードキャスト割当A−MAP情報要素
【0099】
ブロードキャスト割当A−MAP情報要素(BA A−MAP IE:Broadcast Assigment A−MAP Information Element)は、ブロードキャストバースト、マルチキャストバースト又はNS−RCHに対するリソースを割り当てるために送信される。ブロードキャストバーストは一つ以上のブロードキャストMAC制御メッセージを含むことができる。下記の表2は、本発明の実施例で用いることができるBA A−MAP IEの構造の一つを表すものである。
【0100】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【0101】
BA A−MAP IEに含まれるフィールドの具体的な動作は、表2に説明されている。表2で、機能インデックス(Function index)が0b00を表すと、当該BA A−MAP IEが放送割当情報を含むことを表し、0b10に設定されると、当該BA A−MAP IEがマルチキャスト割当情報を含むことを表す。
【0102】
すなわち、機能インデックスの設定値によって、BA A−MAP IEはブロードキャスト送信及び/又はマルチキャスト送信のためのリソース割当情報(例えば、バーストサイズ(Burst size)フィールド、リソースインデックス(Resoruce Index)フィールド、ロングTTI指示子(Long TTI Indicator)フィールド、送信フォーマット(Transmission format)フィールド、マルチキャストグループ識別子(Multicast Group ID)フィールドのうち一つ以上)を更に含むことができる。
【0103】
表2のBA A−MAP IEに適用される16ビットCRCは、BA A−MAP IEに含まれた内容(contents)によって生成される。CRCは、下記の表3によって生成される16ビットCRCで、BA A−MAP IEにマスクされる。
【0105】
表3を参照すると、マスキングプレフィックスは、16ビットのCRCの中で最上位1ビットを使用し、メッセージタイプ指示子(Type Indicator)は3ビットを、マスキングコードはタイプ指示子によって12ビットを使用する。例えば、タイプ指示子が0b000に設定されると、マスキングコードは12ビットのステーション識別子(STID:Station Identifier)又は臨時ステーション識別子(TSTID:Temporary STID)を使用する。また、タイプ指示子が0b001に設定されると、下記の表4で指示する値を使用する。
【0106】
表4は、表3のマスキングプレフィックス(Masking Prefix)が0b0であり、タイプ指示子(Type indicator)が0b001であるとき、M2M放送のためのマスキングコードの例を示すものである。
【0108】
表4を参照すると、各割当A−MAP IEによって使用されるマスキングコードが十進値で表示されている。
【0109】
再び表2及び表3を参照すると、BA A−MAP IEの機能インデックスが0b00又は0b01に設定されると、マスキングプレフィックス(Masking Prefix)は0b0であり、且つメッセージタイプ指示子(Type indicator)は0b001である16ビットCRCがBA A−MAP IEにマスクされる。仮に、機能インデックスが0b10に設定されると、表3のマスキングプレフィックスは0b0であり、且つメッセージタイプ指示子は0b010である16ビットCRCがBA A−MAP IEにマスクされる。
【0110】
表2で、マルチキャストグループ識別子(MGID:Multicast Group ID)は、マルチキャストバーストを受信するグループの識別子であり、基地局(ABS)において固有の値である。MGIDは、DSA過程(DSA−REQ/RSPメッセージ)によって割り当て、DSC過程(DSC−REQ/RSP)によって変更することができる。
【0111】
BA A−MAP IEによって送信されるブロードキャスト及びマルチキャストバーストは、MIMOエンコーダフォーマットとしてSFBC及び変調方式としてQPSKを用いて送信する。ただし、トラフィック指示メッセージ(AAI−TRF−IND)、ページングメッセージ(AAI−PAG−ADV)、及びページング情報メッセージ(PG_Info)は時間領域反復で送信しない。他のブロードキャストMAC制御メッセージは、時間領域反復で送信することができる。時間領域反復の周期は1フレームである。
【0112】
ブロードキャストバーストが反復的に送信されるその周期において、他のブロードキャストバーストは時間領域反復無しでのみ送信することができる。時間領域反復によって、送信各ブロードキャストバースト送信に対して、ABSは、送信の都度残りの反復回数値が1ずつ減るBA A−MAP IEを送信する。すなわち、ABSが、残りの反復回数値がN−1であるとき、k番目のフレームで最初の送信を行うとすれば、その送信はk+N−1番目のフレームで完了する。また、反復フィールドの値は送信の都度1ずつ減る。
【0113】
BA A−MAP IEの他のフィールドの中でリソースインデックスフィールドのみが、時間領域反復が行われる周期において変更される。ブロードキャストバースト送信に対してSPIDは常に0に設定される。ロングTTI指示子フィールド及び送信フォーマットフィールドが1に設定されると、ブロードキャストバーストは、スーパーフレームヘッダ(SFH:Super Frame Header)が送信されるフレームでは割り当てられない。
【0114】
(2)M2Mマルチキャスト割当A−MAP IE(M2M Multicast Assignment A−MAP IE)
【0115】
基地局は、M2MマルチキャストデータをM2M機器に送信するために、M2Mマルチキャストデータに対して割り当てられたリソース領域に関する情報を、M2M機器にあらかじめ知らせることができる。したがって、基地局は、リソース割当情報を含むM2M MA A−MAP IE(M2M Multicast Assignment A−MAP IE)をM2M機器に送信することができる。本発明の実施例で、M2M MA A−MAP IEをM2Mグループ割当A−MAP IE(M2M Group Assignment A−MAP IE)と呼ぶこともできる。
【0116】
下記の表5は、本発明の実施例で用いられるM2M MA A−MAP IEメッセージフォーマットの一例を表すものである。
【0118】
表5を参照すると、M2M MA A−MAP IEメッセージは、当該IEがM2M MA A−MAP IEであることを表すA−MAP IEタイプフィールド、マルチキャストデータが送信される割当領域に関するリソース割当情報、及びMGIDの属するM2Mグループ領域識別子に相応するM2Mグループ領域インデックスを含むことができる。このとき、リソース割当情報は、当該割当領域の大きさを表すバーストサイズフィールド、リソースインデックスフィールド及びロングTTI指示子フィールドを含むことができる。このとき、M2M MA A−MAP IEにマスクされる16ビットCRCは、0b0に設定されたマスキングプレフィックス、0b100に設定されたタイプ指示子フィールド、及び12ビットのMGIDを含むことができる。
【0119】
(3)M2M機器グループMAC制御(AAI−MGMC)メッセージ
【0120】
以下では、本発明の実施例で用いることができるAAI−MGMC(M2M device Group MAC Control)メッセージについて説明する。
【0121】
AAI−MGMCメッセージは、同一のM2M機器グループ(MGIDによって定義される)に属している端末(すなわち、M2M機器)のグループにパラメータ及び/又は指示を伝達するために送信される。ABSは、遊休モードではなく接続状態の端末にAAI−MGMCメッセージをブロードキャスト方式又はマルチキャスト方式で送信する。
【0122】
下記の表6は、MAC制御メッセージの一例を表すものである。
【0124】
下記の表7は、AAI−MGMCメッセージフォーマットの一例を表すものである。
【0126】
基地局は、複数の端末(M2M機器)に関する情報を送信するために、MGIDを含むAAI−MGMCメッセージを使用する。AAI−MGMCメッセージがブロードキャスト方式で送信される場合、AAI−MGMCメッセージを同伴する物理層(PHY)バーストはBA A−MAP IEに基づいて送信される。
【0127】
仮に、AAI−MGMCメッセージが一つのM2M機器グループに関する制御情報を同伴し、マルチキャストSA(Security Association)が当該M2M機器グループに設定された場合、AAI−MGMCメッセージは当該マルチキャストSAを用いて暗号化される。
【0128】
AAI−MGMCメッセージがマルチキャスト方式で送信される場合、一つのM2M機器グループに関するAAI−MGMCメッセージを同伴する媒体接続制御プロトコルデータユニット(MAC PDU:Medium Access Control Protocol Data Unit)を含むPHYバーストは、M2Mグループ割当A−MAP IEによって指示される。このとき、暗号化されたり暗号化されていないAAI−MGMCメッセージを同伴するMAC PDUのFIDは0又は1にそれぞれ設定される。端末は、AAI−MGMCメッセージに対する応答としてAAI−MSG−ACKメッセージを基地局に送信する。
【0129】
(4)マルチキャスト送信終了指示(AAI−MTE−IND)メッセージ
【0130】
以下では、本発明の実施例で用いることができるマルチキャスト送信終了指示(AAI−MTE−IND:Multicast Transmission End Indication)メッセージについて説明する。
【0131】
基地局は、遊休モード状態の端末にマルチキャストメッセージを送信する途中に、端末(M2M機器)に送信するマルチキャストメッセージがない場合にはMGIDを用いてAAI−MTE−INDメッセージをブロードキャスト方式又はマルチキャスト方式で端末に送信する。遊休モード状態の端末がAAI−MTE−INDメッセージを受信すると、該端末はページング不可区間に再び進入する。
【0132】
下記の表8は、本発明の実施例で用いられるAAI−MTE−INDメッセージフォーマットの一例を表すものである。
【0134】
表8を参照すると、AAI−MTE−INDメッセージは、該当のマルチキャストトラフィックを指示するMGIDフィールド、及び当該MGIDの属したM2Mグループゾーン識別子に相応するM2Mグループゾーンインデックスを含む。AAI−MTE−INDメッセージがブロードキャスト方式で送信される場合、AAI−MTE−INDメッセージを同伴する物理層(PHY)バーストは、BA A−MAP IEに基づいて送信される。
【0135】
仮に、AAI−MTE−INDメッセージが一つのM2M機器グループに関する制御情報を同伴し、マルチキャストSA(Security Association)が当該M2M機器グループに設定された場合、AAI−MTE−INDメッセージは当該マルチキャストSAを用いて暗号化される。
【0136】
AAI−MTE−INDメッセージがマルチキャスト方式で送信される場合、一つのM2M機器グループに関するAAI−MTE−INDメッセージを同伴する媒体接続制御プロトコルデータユニット(MAC PDU)は、M2Mグループ割当A−MAP IEによって指示され、暗号化されたり暗号化されていないAAI−MTE−INDメッセージを同伴するMAC PDUのFIDは、0又は1にそれぞれ設定される。遊休モード状態にある端末がAAI−MTE−INDメッセージを受信すると、当該端末はページング不可区間に進入することができる。
【0137】
6.M2M機器に対するマルチキャスト動作
【0139】
基地局(ABS)においてM2M機器に対するマルチキャストサービスは、M2M機器グループに属したM2M機器に対するDLデータの同時送信をMGIDを用いてサポートする。マルチキャストサービスはABSと関連し、ダウンリンクでのみ提供される。各マルチキャスト接続は、当該サービスフローに対するQoS及びトラフィックパラメータと共に提供される。マルチキャストデータを同伴するサービスフローは、接続状態において当該サービスに参加する個別M2M機器に開示される。このとき、M2M機器は、サービスに関連したサービスフローを識別するパラメータを獲得する。
【0140】
同一のMGIDは、同一のマルチキャストサービスに参加するM2M機器のグループに割り当てられ、DSA過程で割り当てられる。マルチキャストサービスに接続する目的で、MGIDの割り当てられたM2M機器は、M2Mグループ割当A−MAP IE(M2MGroup Assignment A−MAP IE)をデコードするために、0b0に設定されたマスキングプレフィックス、0b010に設定されたメッセージタイプ指示子、及び12ビットのMGIDを含む16ビットCRCマスクを適用すればよい。M2M機器は、M2Mマルチキャスト割当A−MAP IE(M2M MA A−MAP IE)からマルチキャストバーストに関するリソース割当情報を獲得する。このとき、マルチキャストサービスフローに対するMAC SDUを同伴するMAC PDU(マルチキャストバーストに含まれた)のMACヘッダのFIDフィールドは「0100」に設定される。MAC PDUはMAC層で用いられる送信単位であり、MAC PDUは、物理(PHY)層で送信される場合、マルチキャストバーストの形態で送信される。
【0141】
基地局は、各M2M機器とマルチキャスト接続を形成することによって、当該サービスに関連したDLマルチキャストサービスを設定する。本発明の実施例ではいかなるFIDがマルチキャストサービスのために用いられてもよい。すなわち、マルチキャスト送信接続に対する専用FIDは設定されなくてもよい。マルチキャスト接続はDSA過程によって割り当てられたMGID及びFIDの組合せを用いて設定される。マルチキャスト接続がサービスフローに関連するため、マルチキャスト接続は、サービスフローのQoS及びトラフィックパラメータと関連する。マルチキャスト接続に対して、自動再送信要求(ARQ:Automatic Retransmission reQuest)は適用されないが、当該マルチキャストトラフィックに対する完全性保護及び暗号化を保障するために一般暗号化キーが用いられる。
【0142】
(2)遊休モードでのM2Mマルチキャスト動作
【0143】
M2M基地局は、遊休モードにあるM2M端末にネットワーク再進入を要請したり要請しない状態でマルチキャストサービスを提供することができる。基地局がダウンリンク(DL)マルチキャストデータを送信する前に、基地局は、マルチキャストトラフィック指示を含むページングメッセージをページング聴取区間でM2M端末に送信することができる。仮に、M2M機器がネットワーク再進入無しでマルチキャストトラフィックを受信するように指示するページングメッセージを受信し、当該ページングメッセージがマルチキャスト送信開始時間(Multicast Transmission Start Time)に関する情報を含んでいないと、当該M2M機器は遊休モードを終了することなくDLマルチキャストデータの受信を始める。
【0144】
ページングメッセージに含まれるマルチキャスト送信開始時間は、基地局が送信するDLマルチキャストデータが送信される時点を指示する。マルチキャスト送信開始時間値は、ページングメッセージ(例えば、AAI−PAG−ADV)を受信したM2M機器の次のページング聴取区間の開始時間よりも小さくなっていなければならない。M2M機器は、ページングメッセージに含まれたマルチキャスト送信開始時間によって指示されたフレームまで電力を切っておくことができる。マルチキャストデータ送信が終了すると、基地局はAAI−MTE−INDメッセージを当該M2M機器に送信する。M2M機器はAAI−MTE−INDメッセージを受信すると直ちにページング不可区間に進入することができる。
【0145】
7.MAC制御メッセージマルチキャスト方法
【0146】
上述したように、M2Mマルチキャストサービスにおいてマルチキャストトラフィックの終了を知らせるために送信するメッセージであるAAI−MTE−INDメッセージが定義され、同一のグループに属した端末に同時にM2MCIDをアップデートするためにAAI−MGMCメッセージが定義される。MAC制御メッセージとしてAAI−MTE−INDメッセージ及びAAI−MGMCメッセージは、基地局でブロードキャスト方式又はマルチキャスト方式によって送信することができる。
【0147】
MAC制御メッセージに対する送信領域に関する情報を含む既存のBA A−MAP IEのCRCは、マスキングプレフィックスが「0」に設定され、タイプ指示子が「0b001」に設定され、マスキングコードが「0」に設定された16ビットCRCマスクによってマスクされる。この時、BA A−MAP IEの機能インデックスは「0b00」に設定されていた。すなわち、既存に送信されるメッセージは、M2M機器及び一般端末の区別はなく、マルチキャスト又はブロードキャストの区別しか存在しなかった。
【0148】
このようにAAI−MTE−INDメッセージやAAI−MGMCメッセージがブロードキャスト方式で送信されると、M2M端末だけでなく、既存の一般端末(AMSとMS/SS)もM2Mのための放送メッセージをデコードすることになるが、これは、既存端末の不必要なブロードキャストバーストデコードのオーバーヘッドを増加させることがある。
【0149】
また、M2M機器に対して送信されるMAC制御メッセージは放送形態で送信されるため、M2M機器にとっても、MAC制御メッセージ(例えば、AAI−MTE−IND、AAI−MGMC)が当該M2M機器の属したM2Mグループに対するメッセージでない場合にもAAI−MTE−INDメッセージに関するバーストをデコードした後、MAC制御メッセージに含まれたMGIDを確認し、自身のM2Mグループに属するものか否かを確認する過程を行わなければならない。
【0150】
そのため、基地局がMAC制御メッセージを送信する時点に当該メッセージに一つのM2Mグループに関する情報のみが含まれている場合、当該グループに属していない他のM2M機器及び一般端末は不必要なMAC制御メッセージを受信しなければならないという不具合が発生する。
【0151】
また、MAC制御メッセージを送信するために、既存のマルチキャストデータ(すなわち、マルチキャストバースト)がM2M MA A−MAP IEで送信される時に使用した固定したFID(例えば、0b0100)を使用すると、一般端末は、該当の媒体接続制御プロトコルデータユニット(MAC PDU:Medium Access Control Protocol Data Unit)がマルチキャストデータであるか又はM2M特定MAC制御メッセージであるかを区別できなくなる。したがって、一般端末はM2M特定MAC制御メッセージを一般マルチキャストデータとして処理する誤動作をすることがある。
【0152】
そこで、以下では、本発明の実施例として、一般端末の不必要なバーストデコードオーバーヘッドを減らし、M2M機器の不必要なデコード過程を減らすために、MAC制御メッセージをマルチキャスト方式で送信する様々な方法について詳しく説明する。
【0153】
図3は、本発明の実施例として、MAC制御メッセージをマルチキャスト形式で送信する方法の一つを示す図である。
【0154】
M2M機器は、基地局(ABS)と初期ネットワーク進入過程を行うことができる。初期ネットワーク進入過程として、初期レンジング過程(AAI−RNG−REQ/RSP)、機器基本性能交渉過程(AAI−SBC−REQ/RSP)、及びネットワーク登録過程(AAI−REG−REQ/RSP)を行うことができる(S301)。
【0155】
初期ネットワーク進入過程を行ったM2M機器は、特定サービスの提供を受けるために基地局とサービスフローを生成する過程を行うことができる。例えば、M2M機器は基地局と動的サービス追加過程(DSA process)を行うことができる。この時、基地局はDSA過程によってM2M機器にマルチキャストデータを送信する必要がある場合、マルチキャストグループ識別子(MGID)を割り当てることができる(S303)。
【0156】
以降、M2M機器は基地局に送信するデータや受信するデータがないと、遊休モードに進入するために登録解除要請(DREG−REQ)メッセージを送信する(S305)。
【0157】
また、基地局は登録解除要請メッセージに対する応答として、ページング周期、ページングオフセットなどのページング情報を含む登録解除応答(DREG−RSP)メッセージをM2M機器に送信することができる。詳細な遊休モード動作については、第1節の遊休モードに関する説明、及び
図2を参照すればよい(S307)。
【0158】
M2M機器は、DREG−RSPメッセージを受信して遊休モードに進入し、ページング聴取区間(PLI:Paging Listening Interval)において基地局からページングメッセージ(例、PAG−ADV)メッセージを受信することができる。このとき、ページングメッセージ(例、AAI−PAG−ADV)は、マルチキャストトラフィック送信を指示するマルチキャストトラフィック指示子(例えば、Action code=0b10)、マルチキャストトラフィック(又は、マルチキャストデータ)を受信するM2Mグループに関する情報(例えば、M2MグループID)、及びマルチキャストトラフィックの送信される開始時点に関する情報(MTST:Multicast Traffic Start Time)を含むことができる(S309)。
【0159】
このとき、M2M機器が受信したM2MグループID(MGID)が当該M2M機器の属したM2Mグループを表し、ページングメッセージの動作コード(すなわち、マルチキャストトラフィック指示子)が0b10に設定されていると、M2M機器のプロセッサ120は、M2M機器がネットワーク再進入無しでマルチキャストデータ(トラフィック)を受信するために待機するように制御すればよい。
【0160】
したがって、M2M機器は、MTSTが指示した時点でマルチキャストデータが送信されるリソース領域を表すリソース割当情報を含むM2Mマルチキャスト割当A−MAP情報要素(M2M MA A−MAP IE)を受信する。この時、M2M MA A−MAP IEは、M2M機器に送信するマルチキャストデータに対するMGIDがCRCマスクされて送信される(S311,S315)。
【0161】
続いて、M2M機器は、M2M MA A−MAP IEに含まれたリソース割当情報が表すリソース領域を通じてマルチキャストデータを受信することができる。この時、マルチキャストデータが送信されるMAC PDUのMACヘッダは、当該マルチキャストデータの送信を表すFIDを含むことができる。この時、FIDは0b0100に設定される(表1参照)(S313,S317)。
【0162】
基地局は、最後のマルチキャストデータをM2M機器に送信した後、マルチキャストデータ送信終了指示をM2M機器に行うことが好ましい。そのために、基地局は、マルチキャストデータ送信終了を指示するためのAAI−MTE−INDメッセージを送信することができる(S319)。
【0163】
この時、M2M MA A−MAP IEは、AAI−MTE−INDメッセージを送信するためのリソース領域を表すリソース割当情報を含むことができる(表5参照)。また、基地局は、マルチキャストデータ(S313,S317)が送信されたM2Mグループに属したM2M機器にのみM2M MA A−MAP IEを送信するために、MGIDを含むCRCをM2M MA A−MAP IEにマスクすることができる。
【0164】
下記の表9は、本発明のM2M MA A−MAP IEで適用されるCRCマスク構造の一例を表すものである。
【0166】
表9を参照すると、マスキングプレフィックスは、16ビットのCRCの中で最上位1ビットを使用し、メッセージタイプ指示子(Type Indicator)は3ビットを、マスキングコードはタイプ指示子によって12ビットを使用する。例えば、タイプ指示子が0b000に設定されると、マスキングコードは12ビットのステーション識別子(STID:Station Identifier)又は臨時ステーション識別子(TSTID:Temporary STID)を使用する。
【0167】
ただし、本発明の実施例では、マルチキャスト送信領域を割り当てるために用いられるM2M MA A−MAP IEのために新しいタイプ指示子「0b100」を使用することができる。すなわち、CRCマスクのタイプ指示子が0b100に設定されると、マスキングコードとしては該当のM2Mグループ識別子が用いられる。
【0168】
したがって、再び
図3を参照すると、S319段階で、M2M MA A−MAP IEは、0b0に設定されたマスキングプレフィックス、0b100に設定されたタイプ指示子、及びS313段階乃至S317段階で送信したマルチキャストデータに該当するMGIDであるマスキングコードを含む16ビットCRCでマスクすることができる。
【0169】
図3では一つのM2M機器のみを示した。ただし、これは実施例を容易に説明するための例示に過ぎず、基地局の領域には複数のM2M機器が属していてもよい。
【0170】
したがって、M2M機器はM2M MA A−MAP IEをデマスクし、当該M2M MA A−MAP IEにマスクされたMGIDを持つM2M機器のみが、S319段階で送信されるM2M MA A−MAP IEを受信及びデコードすることができる。
【0171】
図3のM2M機器がS319段階で送信されたM2M MA A−MAP IEを正常に受信すると、M2M機器は、M2M MA A−MAP IEに含まれたリソース割当情報が表すリソース領域を通じて、マルチキャストデータ送信終了を表すMAC制御メッセージ(すなわち、AAI−MTE−IND)メッセージを受信することができる(S321)。
【0172】
ここで、S321段階で送信されるAAI−MTE−INDメッセージはMAC制御メッセージであるため、当該メッセージのMACヘッダ(例えば、AGMH)に含まれるフロー識別子(FID)は制御FIDの中から選択しなければならない。下記の表10は、本発明で用いることができるマルチキャスト制御FIDの一例を表すものである。
【0174】
表10を参照すると、制御FIDとしては、FID値が「0000」である場合と「0001」である場合がある。このとき、「0001」のFIDをマルチキャストデータ送信のために用いることができる。すなわち、FID値が「0000」の場合は表1と同一であるが、「0001」の場合にはFIDをユニキャスト制御又はマルチキャスト制御のために用いることができる。すなわち、マルチキャスト制御FIDである「0001」は、マルチキャストMAC制御メッセージに用いることができ、MAC PDUに含まれる制御接続ペイロードが暗号化されることを表す。
【0175】
下記の表11は、本発明で用いることができるマルチキャスト制御FIDの他の例を表すものである。
【0177】
表11で新しく定義したマルチキャスト制御FIDは、当該MAC PDUがマルチキャスト制御メッセージであることを表し、当該MAC PDUに含まれるペイロードが暗号化されるか否かを表すことができる。表11を参照すると、マルチキャスト制御FID値「0000」は、MAC PDUに暗号化されないペイロードが含まれる場合を表すために用いられ、「0001」は、MAC PDUに暗号化されるペイロードが含まれる場合を表すために用いられる。すなわち、表11で用いられるマルチキャスト制御FIDは、M2M MA A−MAP IEによって割り当てられたリソース領域を通じて送信されるMAC制御メッセージを識別するために用いられる。
【0178】
したがって、一般マルチキャストデータに対してはFIDとして0b0100の値が用いられるが(S313段階又はS317段階を参照)、マルチキャストMAC制御メッセージに対してはFIDとして0b0000又は0b0001の値が用いられる。例えば、S321段階で、MAC制御メッセージであるAAI−MTE−INDがMAC層ではMAC PDUに含まれて送信される。すなわち、AAI−MTE−INDは、MAC PDUのペイロードに含まれ、当該ペイロードが暗号化されるか否かによって、表11で開示したFID値「0000」又は「0001」が用いられればよい。
【0179】
したがって、M2M機器がM2M MA A−MAP IEによって割り当てられたリソース領域を通じてマルチキャスト形式でMAC PDUを受信する場合、MAC PDU内のMACヘッダ(すなわち、AGMH)のFIDフィールドが0b0001に設定されていると、当該MAC PDUが暗号化されたMAC制御メッセージを含んでいると判断すればよい。また、MAC PDUのFIDフィールドが0b0000に設定されていると、当該MAC PDUのペイロードが暗号化されていないMAC制御メッセージを含んでいると判断すればよい。したがって、M2M機器は、FIDから、当該MAC PDUがM2M機器のためのマルチキャストバーストであるか否か、及びMAC PDUに含まれたMAC制御メッセージが暗号化されたか否かを確認することができる。
【0180】
S321段階で、M2M機器が、マルチキャストデータ送信が終了したことを知らせるAAI−MTE−INDメッセージを受信すると、M2M機器のプロセッサ120は、M2M機器が利用不可区間に入るように制御する。
【0181】
図4は、本発明の実施例として、MAC制御メッセージをマルチキャスト形式で送信する方法の他の例を示す図である。
【0182】
S401段階乃至S411段階は、S301段階乃至S317段階と略同様である。したがって、
図4のS401段階乃至S411段階に関する説明は、
図3の説明に代えるものとする。ただし、
図4で、M2M機器は現在の一般モード状態にあるため、
図3のS305段階、S307段階は省かれる。すなわち、M2M機器は遊休モード動作を行わず、基地局に接続状態(Connected State)にある。
【0183】
基地局がM2M機器にマルチキャストデータを送信した後、マルチキャストグループ識別子を更新する必要が発生することがある(S413)。
【0184】
この場合、基地局は、更新したMGIDを当該マルチキャストグループに属したM2M機器に送信するために、更新した新しいMGIDを含むAAI−MGMCメッセージをM2M機器に送信しなければならない。そのために、基地局は、M2M機器に対するマルチキャストMAC制御メッセージ(すなわち、AAI−MGMC)を送信するためのリソース領域を表すリソース割当情報を含むM2M MA A−MAP IEをM2M機器に送信すればよい(S415)。
【0185】
S415段階で、M2M MA A−MAP IEは、表5で説明したフォーマットを有することができ、表9で説明したマスキングコードを含む16ビットCRCでマスクすることができる。例えば、16ビットCRCのマスキングプレフィックスは0b0に設定し、タイプ指示子は0b100に設定し、マスキングコードは、M2M端末の属したM2Mグループ識別子(MGID)に設定することができる。
【0186】
接続状態でS415段階のM2M MA A−MAP IEを受信したM2M端末は、CRCをデマスクし、CRCに含まれたMGIDから、当該IEがM2M端末に関するものであるか否かを確認することができる。したがって、M2M端末は、M2M MA A−MAP IEをデコードし、M2M MA A−MAP IEに含まれた放送割当情報が指示する割当領域を通じてMAC制御メッセージであるAAI−MGMCメッセージを受信することができる(S417)。
【0187】
S417段階で、MAC制御メッセージであるAAI−MGMCメッセージはMAC PDUによって搬送することができる。このとき、MAC PDUのMACヘッダ(例、AGMH)に含まれるマルチキャスト制御FIDは、当該MAC PDUがM2M機器に関するMAC制御メッセージを含むこと、及び当該MAC PDUのペイロードが暗号化されるか否かを表す。
【0188】
仮に、一般端末がS417段階のM2M MA A−MAP IEを受信した場合、一般端末はMGIDを有していないため、当該M2M MA A−MAP IEをデマスクすることができない。したがって、一般端末は、M2M MA A−MAP IEをデコードすめことがなく、またAAI−MGMCメッセージを受信しなくて済む。
【0189】
図5は、本発明の実施例として、基地局でMAC制御メッセージをマルチキャスト形式で送信する過程を示すフローチャートである。
【0190】
図5は、
図3及び
図4で説明した本発明の実施例に適用することができる。すなわち、
図3及び
図4で説明した実施例の基地局が、
図5の過程によってMAC制御メッセージをM2M端末に送信することができる。
【0191】
図5を参照すると、基地局でM2M特定MAC制御メッセージを構成する(S501)。
基地局は、当該MAC制御メッセージが一つのMGIDで特定される一つのM2Mグループに関するMAC制御メッセージであるか否かを判断する(S503)。
【0192】
仮に、当該MAC制御メッセージが、基地局が管理するM2Mグループに関するものでなければ、基地局は、MAC制御メッセージの送信される割当領域をBA A−MAP IEを用いて送信し、MAC制御メッセージを当該割当領域を通じて放送形式で送信する(S504)。
【0193】
S503段階で、当該MAC制御メッセージが、基地局が管理するM2Mグループに関するものであれば、基地局は、MAC制御メッセージが暗号化されるか否かを判断する(S505)。
【0194】
S505段階でMAC制御メッセージが暗号化される必要がないと、基地局は、MAC制御メッセージに対するMAC PDUのFIDを0b0000に設定し、MAC PDUのペイロードを暗号化しない(S506)。以降、基地局は、MAC制御メッセージに関するリソース割当情報を含むM2M MA A−MAP IEをMGIDでマスクして送信し、MAC制御メッセージをマルチキャスト形式で送信する(S509)。
【0195】
S505段階でMAC制御メッセージが暗号化される必要があると、基地局は、MAC制御メッセージに対するMAC PDUのFIDを0b0001に設定し、MAC PDUのペイロードに対して暗号化を行う(S507)。以降、基地局はMAC制御メッセージに関するリソース割当情報を含むM2M MA A−MAP IEをMGIDでマスクして送信し、MAC制御メッセージをマルチキャスト形式で送信する(S509)。
【0196】
図6は、本発明の実施例として、M2M機器でマルチキャスト形式で送信されるMAC制御メッセージを受信する過程を示すフローチャートである。
【0197】
図6は、
図3及び
図4で説明した本発明の実施例に適用することができる。すなわち、
図3及び
図4で説明した実施例のM2M機器が、
図6の過程によってMAC制御メッセージを受信することができる。
【0198】
図6を参照すると、M2M機器は、自身が保有しているMGIDを用いてM2M MA A−MAP IEをデマスクすることで、自身に送信されるM2M MA A−MAP IEを検出する(S601)。
【0199】
M2M機器は、M2M MA A−MAP IEに含まれたリソース割当情報に基づいてマルチキャストバーストをデコードすることができる。すなわち、M2M機器は、リソース割当情報が指示する割当領域を通じてマルチキャストされる、MAC制御メッセージを含むMAC PDUを受信することができる(S603)。
【0200】
この時、M2M機器は、MAC PDUに含まれたFIDから、当該MAC PDUがマルチキャストMAC制御メッセージであるか否かを確認できる。例えば、M2M機器は、マルチキャスト制御FIDが0b0001であるか、又は0b0000であるか確認する(S605)。
【0201】
仮に、FIDが0b0001であれば、このFIDは、当該MAC制御メッセージがM2M機器に関するものであり、且つ、MAC PDUのペイロードが暗号化されたことを表す。したがって、M2M機器は、MAC PDUのペイロードに対して解読(Deencryption)過程を行う。以降、M2M機器はメッセージタイプを確認した後、MAC制御メッセージに含まれた情報を確認することができる(S607)。
【0202】
仮に、FIDが0b0000であれば、このFIDは、当該MAC制御メッセージがM2M機器に関するものであり、且つ、MAC PDUのペイロードが暗号化されていないことを表す。したがって、M2M機器は、MAC PDUペイロードに対する解読過程を行うことなく、MAC制御メッセージに含まれた情報を確認することができる(S609)。
【0203】
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化することができる。したがって、上記の詳細な説明はいずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付する請求項の合理的解釈によって決定しなければならず、よって、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係にない請求項を結合して実施例を構成することもでき、出願後の補正によって新しい請求項として含めることもできる。