(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記興味度推定手段は、前記取得手段により取得された所定種類の配信用情報に対して、前記記憶手段に記憶された各配信用情報に対応する情報との間で前記類似度判定部により判定された類似度を、該記憶された配信用情報に対応する情報に関連付けられたポイントに応じて重み付けして加算することで、該取得された所定種類の配信用情報についての評価値を算出し、
前記選択手段は、前記興味度推定手段により算出された評価値に少なくとも基づいて、該取得された所定種類の配信用情報を表示対象とするか否かの選択を行うことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
前記興味度推定手段は、コンテンツ情報の再生および記録に関連する操作として予め定められた操作それぞれの有無を解析することにより、前記端末装置のユーザの該コンテンツ情報に対する興味度を推定することを特徴とする請求項1または2記載の端末装置。
前記一覧用情報生成手段は、前記選択手段により表示対象として選択されたコンテンツ情報が、前記一覧用情報を生成するために、前記取得手段により取得された所定種類の配信用情報以外に取得が必要な他の情報が存在する種類のコンテンツ情報である場合、該他の情報を取得し、当該取得された他の情報と、前記取得手段により取得された所定種類の配信用情報と、を用いて該コンテンツ情報の一覧用情報を生成することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の端末装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明に係る端末装置および装置のプログラムを適用した一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
なお、本発明に係る端末装置は、例えばPC、スマートフォンなど、各種のものであってよい。
【0016】
〔第1の実施形態〕
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1に、第1の実施形態の端末装置100周りの構成例を示す。本実施形態の端末装置100は、
図1に示すように、通信部10と、操作表示部20と、制御部30と、記憶部40とを備えて構成される。
【0017】
通信部10は、有線又は無線により、インターネットなどのネットワークを介して、各種Webサーバ等に接続する。また、TV受信用アンテナおよびTVチューナを備え、TV番組表やTV番組放送を受信する。
【0018】
操作表示部20は、例えばタッチパネルディスプレイなどであり、各種情報を画面表示すると共に、ユーザによる操作入力を受ける。
【0019】
制御部30は、端末装置100の制御を行い、情報取得部31と、カテゴリ判別部32と、興味度推定部33と、選択部34と、一覧用画像生成部35と、表示画面生成部36と、を備えて構成される。
【0020】
情報取得部31は、通信部10によりネットワークを介して各種のWebサーバ200に接続し、設定に応じて所定種類の配信用情報を取得する。情報取得部31が取得する所定種類の配信用情報は、例えば各種フィードなど、各種のWebサーバ200に配信用として格納された情報であり、端末装置100により再生対象となりうるコンテンツ情報の内容を示すものである。
【0021】
取得対象とするフィードは、例えばRSS(RDF site summary)フィードなど、XML(Extensible Markup Language)、Atom、RDF(Resource Description Framework)等、アグリゲータで解釈可能な各種情報を含んでよい。また、必ずしもOS(Operating System)がファイル形式として認識するものである必要はなく、例えばバイナリ形式のデータを含んだものであってもよい。
【0022】
また、各種SNS(Social Networking Service)を再生対象のコンテンツ情報とする場合、制御部30は、例えばAPI(Application Programming Interface)を用いることで実現できる。この場合、情報取得部31は、予め設定された人についてのアクティビティや投稿記事など、各種更新情報をAPIから取得する。
【0023】
また、通信部10がTV受信用アンテナおよびTVチューナを備えた構成である場合、情報取得部31は、TV番組表を受信する。このことにより、情報取得部31は、視聴可能なTV番組についての各種情報を、再生対象となりうるコンテンツ情報の内容を示す所定種類の配信用情報として取得する。
【0024】
また、再生対象のコンテンツ情報が、例えば地域のWebちらしなど、特定の要約された種類の配信用情報が存在しない情報である場合、情報取得部31は、その再生対象のコンテンツ情報そのものをWebサーバ200等から取得する。
【0025】
このように、本実施形態の端末装置100で再生対象としうるコンテンツ情報は、端末装置100の構成に応じて、再生可能な任意の種類のコンテンツ情報を含んでよい。
【0026】
カテゴリ判別部32は、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報に対応して再生対象とされるコンテンツ情報が、予め定められたカテゴリ単位の何れに分類されるかを判別する。
【0027】
カテゴリ単位は、再生対象としうる多様なコンテンツ情報をその内容に応じて分類する分類単位であり、例えばサッカーのニュース、天気予報、所定地域のちらし情報、所定のSNSなどを含んでよい。
また、予め定められたカテゴリ単位の一覧を示すカテゴリ単位テーブル41は、記憶部40に記憶される。カテゴリ単位テーブル41に含まれるカテゴリ単位の一覧は、初期設定として定められる構成であってもよく、ユーザ設定により登録できる構成であってもよい。
【0028】
カテゴリ判別部32は、例えば情報取得部31によるフィードの配信元情報により、再生対象とされるコンテンツ情報が含まれるカテゴリ単位を判別する。
また、カテゴリ判別部32は、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報の内容を解析することにより判別してもよい。この場合、例えば取得された所定種類の配信用情報に含まれるテキストデータに所定のキーワードが含まれるか否かで判別するなど、判別方法は各種の方法を用いることができる。
【0029】
興味度推定部33は、再生対象とされたコンテンツ情報に対する操作内容に応じて、端末装置100のユーザのそのコンテンツ情報に対する興味度を推定する。興味度推定部33による興味度の推定では、コンテンツ情報の再生および記録に関連する操作として予め定められた操作が行われた場合に、その操作内容に応じて予め定められたポイントを、操作対象とされたコンテンツ情報に付与する。
【0030】
例えば、Webブラウザ等によるコンテンツ情報の再生操作が行われた場合、再生対象のコンテンツ情報に1ポイント付与する。また、記憶部40への保存操作が行われた場合、保存対象とされたコンテンツ情報に3ポイント付与する。また、再生されたコンテンツに対して「いいね」ボタンなどにより投稿が行われた場合、そのコンテンツ情報に5ポイント付与する。また、コンテンツに対して削除の操作が行われた場合、削除対象とされたコンテンツ情報に−15ポイント付与する。
また、再生対象のコンテンツがWebサイトである場合、そのWebサイトを表示し続けている時間を滞在時間として所定のポイントを付与するようにしてもよい。このようにポイントを付与することにより、操作内容に応じてコンテンツ毎の重み付けを行う。
【0031】
そして、興味度推定部33は、ポイントが付与されたコンテンツ情報が含まれるカテゴリ単位毎にポイントを合算した累積ポイントを算出する。こうして興味度推定部33は、カテゴリ単位毎の累積ポイントを比較することにより、各カテゴリ単位について、ユーザにとって興味の大きい順序を定める。
【0032】
選択部34は、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報に対応する新たなコンテンツ情報群の中から、操作表示部20に表示する一覧画面への表示対象とするコンテンツ情報を選択する。一覧画面の表示形式は、設定に応じて各種定められてよい。選択部34は、設定された表示形式に応じて、一覧画面における表示対象とされる所定数のコンテンツ情報を、興味度推定部33により推定された過去のコンテンツ情報に対する興味度などを用いて選択する。
なお、本明細書における表示対象は、操作表示部20に一度に表示される表示内容に加えて、画面のスクロールにより表示される部分についても、所定の表示領域まで表示対象として扱う対象に含めることとしてよい。
【0033】
一覧用画像生成部35は、ユーザの興味に合うコンテンツ情報の一覧を一覧画面として表示するための一覧用画像(一覧用情報)を生成する。一覧用画像は、表示対象とされた各コンテンツ情報に対応して生成され、テキストデータおよび画像などにより構成される。こうして、一覧用画像は、見た目の美しさを提供すると共に、Webブラウザによりリンク先のWebサイトを表示させるリンク元としても機能する。
【0034】
一覧用画像生成部35は、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報を用いて、表示対象とされたコンテンツ情報に対応する一覧用画像を生成する。
また、一覧用画像生成部35は、一覧用画像を生成するために、詳細情報や画像情報など追加で取得が必要な所定種類の他の情報が存在する場合、その所定種類の情報を追加情報として取得する。追加情報は、例えば「サッカーのニュース」のカテゴリ単位については代表する画像データを対象となるWebサーバから取得するなど、表示対象とされたコンテンツ情報の種類に応じて予め定められてもよい。また、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報で一覧用画像を生成可能であれば、追加情報なしで一覧用画像を生成してもよい。
【0035】
このように、一覧用画像生成部35は、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報を用いて、例えば画像データと、RSSフィードに含まれる要約テキストデータとを予め定められたレイアウトで配置するなどの方法により、表示対象として選択された各コンテンツ情報に対応する一覧用画像を生成する。
【0036】
表示画面生成部36は、設定された一覧画面の表示形式に応じて、一覧用画像生成部35で生成された一覧用画像を所定の画面フォーマット内に配置し、操作表示部20に表示させる一覧表示画面を生成する。一覧用画像は、興味度推定部33で推定された興味度に基づいて累積ポイントの高いカテゴリ単位から順に並べられ、設定された表示形式に応じて、一覧表示画面の所定の画面フォーマット内に配置される。
なお、本明細書における表示画面は、操作表示部20に一度に表示される表示内容に加えて、画面のスクロールにより表示される部分についても、所定の表示領域まで表示画面として扱う対象に含めることとしてよい。
【0037】
次に、本実施形態の端末装置100による動作例について、
図2のフローチャートおよび
図3〜
図8の画面遷移例を用いて説明する。
【0038】
本実施形態の端末装置100では、操作表示部20に表示される表示画面に対してユーザにより行われた操作に応じて、興味度推定部33が上述のように興味度の推定を行う。
こうした本実施形態の端末装置100でユーザが各種操作を行うための表示画面の遷移例を
図3に示す。
【0039】
端末装置100の操作表示部20には、まずOSにより構成されるアプリケーションの選択画面501が表示される。このアプリケーションの選択画面501では、例えば
図4に示すように、起動可能なアプリケーションを示すアイコン群601が表示される。そのアイコン群601の中には、本実施形態の一覧表示画面を実現するアプリケーションのアイコンも含まれることとする。
図4では、本アプリケーションのロゴマーク602が含まれたアイコンとして示す。
【0040】
アプリケーションの選択画面501で、本実施形態の機能を実現するアプリケーションのアイコンがクリックされると、
図3に示すように、設定に応じて、時間順またはカテゴリ順で構成されたコンテンツ情報の一覧表示画面が表示される。
【0041】
時間順の一覧表示画面502では、例えば
図5に示すように、表示モード設定700として「時間順で表示」と表示され、更新からの経過時間範囲を示す表示単位701毎に、所定数の一覧用画像群702が表示される。
図5の例では、表示単位701として、更新から5分以内の範囲を示す「5分前」、更新から5分より長く、30分以内の範囲を示す「30分前」、の順に配置される。また、それぞれの経過時間範囲である表示単位701に対して、8つずつの一覧用画像が一覧用画像群702として配置され、時間順表示画面502が構成される。
【0042】
カテゴリ順の一覧表示画面503では、例えば
図6に示すように、表示モード設定700として「カテゴリ順で表示」と表示され、表示対象とする表示カテゴリを示す表示単位701毎に、所定数の一覧用画像群702が表示される。
図6の例では、表示単位701として、ユーザにとって興味のあるカテゴリとされた順に「野球」、「コンピュータ」が配置されている。また、それぞれの表示単位701である表示カテゴリに対して、8つずつの一覧用画像が一覧用画像群702として配置され、カテゴリ順表示画面503が構成される。
【0043】
なお、表示単位701とされる表示カテゴリは、カテゴリ判別部32で判別されるカテゴリ単位と同一であってもよく、複数のカテゴリ単位をまとめたものであってもよい。例えば、「国内ニュース」の表示カテゴリが、「サッカーのニュース」「政治のニュース」などの所定のカテゴリ単位をまとめたものとして構成されてもよい。
【0044】
また、時間順の一覧表示画面502で、更新からの経過時間範囲を示す表示単位701をクリックすると、
図3に示すように、その表示単位701の経過時間範囲に更新されたコンテンツ情報に対応する一覧用画像が並べられた時間帯内一覧表示画面504が表示される。
【0045】
また、カテゴリ順の一覧表示画面503で、表示カテゴリを示す表示単位701をクリックすると、
図3に示すように、その表示単位701の表示カテゴリに分類されるコンテンツ情報に対応する一覧用画像が並べられたカテゴリ内一覧表示画面505が表示される。
【0046】
また、上述のような時間順一覧表示画面502、カテゴリ順一覧表示画面503、時間帯内一覧表示画面504、カテゴリ内一覧表示画面505のそれぞれで表示された一覧用画像群702のいずれかの一覧用画像をクリックすると、
図3に示すように、クリックされた一覧用画像に対応するコンテンツ情報の詳細表示画面506が表示される。
【0047】
詳細表示画面506では、クリックされた一覧用画像に対応するコンテンツ情報が例えばニュース記事である場合、
図7に示すように、記事のタイトル800と、代表画像801と、他の画像群802と、記事本文803とが表示される。
図7の例では、他の画像群802として表示される何れかの画像がクリックされると、その画像が代表画像801として大きく表示される。
【0048】
こうして詳細表示画面506によりコンテンツ情報の詳細を表示させると共に、不図示の操作部等により、表示したコンテンツ情報を端末装置100内の記憶部40に記録させられるようになっている。
【0049】
また、詳細表示画面506は、クリックされた一覧用画像に対応するコンテンツ情報の種類に応じて、その種類のコンテンツ情報を再生するものとして予め定められたアプリケーションやプラグインにより、そのコンテンツの再生を行う。また、不図示の操作部等からのユーザ操作により、コンテンツの再生だけでなく、コンテンツに対する投稿、記録、削除等の各種操作ができるようになっている。
【0050】
例えばコンテンツ情報の種類がTV番組である場合、この詳細表示画面506でTV番組を視聴できると共に、TV番組の録画操作、タイマー録画設定等の各種操作を行うことができる。
また、例えばコンテンツ情報の種類が各種のSNSである場合、この詳細表示画面506では、選択された人についてのSNSでの投稿記事が投稿時間の新しい順に表示され、各投稿記事へのコメント、画像の装置内への記録等の各種操作を行うことができる。
【0051】
また、上述のような時間順一覧表示画面502、カテゴリ順一覧表示画面503、時間帯内一覧表示画面504、カテゴリ内一覧表示画面505、詳細表示画面506の何れかから、設定画面を起動させることにより、
図3に示すように、興味設定画面507が表示される。
【0052】
興味設定画面507では、例えば
図8に示すように、カテゴリ単位を大きくまとめた大分類901毎に、表示カテゴリ群902が関連付けられて表示される。表示カテゴリ群902では、その大分類901に分類される表示カテゴリがまとめて表示される。また、各表示カテゴリについて、興味度推定部33で推定されたコンテンツ情報に対する興味度の総和により、興味が大きくあるとされた順に色分けされて表示される。
図8では、10段階の色分けで「よく見ている」から「あまり見ていない」まで段階分けして表示した場合の例を示す。
【0053】
こうした興味設定画面507により、ユーザは興味度推定部33で推定されたコンテンツ情報に対する興味度が、各表示カテゴリについてどのようになっているかを確認することができる。また、不図示の設定ボタン等により、特定の表示カテゴリに分類されるコンテンツ情報だけを、上述した各一覧表示画面における一覧用画像群702に表示させないように設定できるようにしてもよい。
【0054】
以上のような画面遷移により、ユーザが各種コンテンツ情報の再生および記録に関連する所定の操作入力を行うと、上述のように興味度推定部33が操作対象とされたコンテンツ情報に対するポイント付与を行い、カテゴリ単位毎に興味度の推定を行う。
この興味度の推定に基づく一覧表示画面の生成動作について、
図2のフローチャートを参照して説明する。
【0055】
選択部34は、興味度推定部33により算出された各カテゴリ単位についての累積ポイントに基づいて、累積ポイントの大きいカテゴリ単位から順にユーザにとって興味が大きいカテゴリ単位として、表示順序を設定する(ステップS1)。
【0056】
なお、初回の電源投入時にはユーザ操作に応じたポイントの加算が行われておらず、従って累積ポイントも存在しないため、各カテゴリ単位に対してデフォルトとして予め定められたポイントに基づいて、各カテゴリ単位の表示順序を設定する。デフォルトとして定める各カテゴリ単位のポイントや表示順序は、設定等に応じて任意のものであってよい。
【0057】
ここで、上述したアプリケーション選択画面501で本実施形態の機能を実現するアプリケーションのアイコンがクリックされることで表示される初期の一覧表示画面が、時間順の一覧表示画面502として設定されているか、カテゴリ順の一覧表示画面503として設定されているかを、選択部34は確認する。
【0058】
初期の一覧表示画面が時間順の一覧表示画面502として設定されている場合、選択部34は、上述した表示単位701となる更新からの各経過時間範囲について、累積ポイントの大きいカテゴリ単位から順に、そのカテゴリ単位に含まれるコンテンツ情報を表示対象とするよう、そのカテゴリ単位に含まれるコンテンツ情報を所定数まで抽出する(ステップS2)。
【0059】
各表示単位701に対して、表示対象として一覧用画像群702に含める一覧用画像の数は、上述のように、表示形式により予め定められている。このため、選択部34は、ステップS2の抽出として、各表示単位701に対して、表示対象とするコンテンツ情報をその一覧用画像の数だけ抽出する。
このため、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報の内、更新からの経過時間範囲が所定の範囲内であるものについて、累積ポイントの大きいカテゴリ単位に含まれるものから順に、そのカテゴリ単位に含まれるコンテンツ情報を表示対象として抽出する。
【0060】
コンテンツ情報を各カテゴリ単位についていくつずつ抽出するかは、設定等に応じて適宜定められることとしてよい。あるいは、各カテゴリ単位についていくつずつ抽出するかを、各カテゴリ単位の累積ポイントに応じて所定の方法で算出するようにしてもよい。また、各カテゴリ単位について、そのカテゴリ単位に含まれる各コンテンツ情報の一覧用画像の表示順序は、所定の方法で算出するなど、各種方法で定めてよい。
【0061】
初期画面がカテゴリ順の一覧表示画面503として設定されている場合、選択部34は、累積ポイントの大きい表示カテゴリから順に、上位所定数の表示カテゴリについて、その表示カテゴリに分類されるカテゴリ単位に含まれるコンテンツ情報を表示対象とするよう、所定数まで抽出する(ステップS3)。
【0062】
各表示単位701に対して、表示対象として一覧用画像群702に含める一覧用画像の数は、上述のように、表示形式により予め定められている。このため、選択部34は、ステップS3の抽出として、各表示単位701に対して、表示対象とするコンテンツ情報をその一覧用画像の数だけ抽出する。
このため、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報の内、累積ポイントの大きさが上位所定数の表示カテゴリについて、累積ポイントの大きいカテゴリ単位に含まれるものから順に、そのカテゴリ単位に含まれるコンテンツ情報を表示対象として抽出する。
【0063】
コンテンツ情報を各カテゴリ単位についていくつずつ抽出するかは、設定等に応じて適宜定められることとしてよい。あるいは、各カテゴリ単位についていくつずつ抽出するかを、各カテゴリ単位の累積ポイントに応じて所定の方法で算出するようにしてもよい。また、各カテゴリ単位について、そのカテゴリ単位に含まれる各コンテンツ情報の一覧用画像の表示順序は、所定の方法で算出するなど、各種方法で定めてよい。
【0064】
こうして表示対象とするコンテンツ情報が選択部34により抽出されると、一覧用画像生成部35は、抽出された表示対象のコンテンツ情報に対応する一覧用画像を生成する。一覧用画像を生成するために必要な情報は、例えば代表画像と所定長さ範囲内の要約文など、コンテンツ情報に応じて予め定められていることとする。
このため、一覧用画像生成部35は、抽出された表示対象の各コンテンツ情報について、そのコンテンツ情報について情報取得部31で取得された所定種類の配信用情報で一覧用画像を生成するために必要な情報が十分であるか、不足しているかを確認する。不足している場合、一覧用画像生成部35は、例えば代表画像のデータなど、その不足している詳細情報を追加情報として、配信元のWebサーバ等から取得する(ステップS4)。
【0065】
表示対象の各コンテンツ情報について、一覧用画像を生成するために必要な情報が揃うと、一覧用画像生成部35は、それら情報を用いて各コンテンツ情報についての一覧用画像を生成する(ステップS5)。
【0066】
表示画面生成部36は、一覧用画像生成部35により生成された一覧用画像を、設定された表示形式の一覧表示画面における所定位置に配置し、一覧表示画面を生成する(ステップS6)。こうして一覧表示画面が操作表示部20に表示される。
【0067】
興味度推定部33は、表示部で表示されている一覧用画像の各コンテンツに対する、再生要求、削除要求、無操作(他のコンテンツのみ操作)、保存、他のサービスへの情報発信、検索などの予め定められた操作を監視する(ステップS7)。
【0068】
操作があった場合、興味度推定部33は、上述のように操作対象とされたコンテンツ情報に対するポイント付与を行う。そして、その付与されたポイントを興味度推定部33が上述のようにカテゴリ単位毎に合算することにより、各カテゴリ単位についての興味度の総和の推定を行う(ステップS8)。
【0069】
また、上述したステップS1〜S8の一連の動作以降も興味度推定部33は、ステップS7での各種コンテンツ情報の再生および記録に関連する所定の操作入力の監視を続ける。そして、所定の操作入力が行われる度に、興味度推定部33は操作内容に応じて各カテゴリ単位における累積ポイントを更新する。
【0070】
このようにすることで、次回に選択部34で表示対象として選択されるコンテンツ情報が変化し、結果として一覧表示画面を構成する一覧用画像が変化する。このため、ユーザが一覧表示画面で再生や記録などの各種操作を行うことを続けていくと、一覧表示画面を構成する一覧用画像が、よりいっそう利用者の興味を反映したものとなっていく。
【0071】
以上のように、上述した本実施形態の端末装置100は、各種のWebサーバ200から各カテゴリ単位のコンテンツ情報についての所定種類の配信用情報を取得し、取得した情報を端末装置100内に格納する。また、興味度推定部33により、ユーザの操作内容を用いた興味度推定を行う。こうして、端末装置100内に格納した各カテゴリ単位のコンテンツ情報についての所定種類の配信用情報から、表示対象とするコンテンツ情報をユーザの興味順に選択し、一覧用画像による一覧表示画面を生成する。
【0072】
ここで、選択部34による表示対象のコンテンツ情報の選択では、上述のように各カテゴリ単位について合算されたポイントの総和である累積ポイントを用いて選択を行うため、選択の対象となるコンテンツ情報が分類されるカテゴリ単位に分類される他のコンテンツ情報についてカウントされたポイントも用いて選択を行うこととなる。このため、広範囲な操作内容に基づいて推定された興味度により、表示対象のコンテンツ情報の選択を行うことができる。
【0073】
そして、一覧表示画面に配置された一覧用画像がクリックされると、例えばWebブラウザなど所定のアプリケーションやプラグインにより、コンテンツ情報の再生を行わせる。
【0074】
このため、外部のサーバなどに各コンテンツ情報に対するユーザの興味度を把握させたり、メールアドレスなどの個人情報を登録したりする必要なく、ユーザにとって興味のあるコンテンツ情報の一覧だけを選択的に表示させることができる。
【0075】
このため、各コンテンツ情報に対するユーザの興味度が外部のサーバに把握されることで、不要な広告メール等が大量に送信される心配もなく、プライバシー保護の観点からも安心な端末装置100とすることができる。
また、各種の個人情報も外部に漏れるおそれがなく、確実に保護することができる。
【0076】
また、ユーザにとって興味のある順にコンテンツ情報の一覧用画像を表示し、興味の大きさが所定順位より小さいカテゴリ単位のコンテンツ情報を表示対象から外した一覧表示画面を自動的に表示させることができる。
【0077】
このため、ユーザにとっては、興味のあるコンテンツ情報の一覧だけが自動的かつ選択的に表示されることとなり、もっと頻繁に使いたいと思わせる装置とすることができる。
さらに、見た目の美しさを提供する一覧用画像が並べられた一覧表示画面と、その一覧用画像をクリックするだけで、コンテンツ情報を再生できる利便性により、ユーザにとって日常的に使いたくなる操作感を提供することができる。
【0078】
また、ユーザは特に設定操作する必要もなく、ユーザ自身が見たいコンテンツを再生するなど、ユーザ自身にとってやりたい操作をただしているだけで、使用の度に興味度推定部33による興味度が更新されていく。また、興味度推定部33は、所定の操作入力が行われる度に興味度の推定結果を更新する。
このため、次回以降の一覧表示画面の生成に興味度の推定結果が順次フィードバックされていき、選択部34で選択される情報が利用者の興味をより反映したものとなっていく。こうして、使い込むに従ってユーザの興味をより正確に反映させることができ、ユーザにとって日常的に使いたくなる端末装置100とすることができる。
【0079】
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、上述した第1の実施形態における興味度推定部33が、類似度判定部37をさらに備え、この類似度判定部37による類似度をさらに用いて興味度の推定を行う構成としたものである。上述した第1の実施形態と同様のものについては説明を省略する。
【0080】
図9に、第2の実施形態の端末装置100周りの構成例を示す。第2の実施形態の端末装置100は、上述した第1の実施形態の構成に加え、興味度推定部33が類似度判定部37を備える。また、興味度推定部33は、記憶部40にキーワード履歴情報42を記憶させる。
【0081】
キーワード履歴情報42は、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報から、その内容を表す単語として所定のアルゴリズムにより抽出されたキーワード群に、その所定種類の配信用情報に対応するコンテンツ情報についての興味度を示すポイントを関連付けたものである。また、キーワード履歴情報42は、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報そのものに、興味度を示すポイントを関連付けたものであってもよい。
【0082】
類似度判定部37は、記憶部40に記憶されたキーワード履歴情報42と、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報との類似度を判定する。類似度の判定方法は、それぞれからテキストデータを抽出して関連語句を対比する方法など、各種方法を用いてよい。
【0083】
興味度推定部33は、一覧表示画面として表示された一覧用画像に対して所定の操作入力が行われると、その一覧用画像に対応するコンテンツ情報に対して、操作入力の内容に応じて予め定められたポイントを付与する。また、その一覧用画像に対応するコンテンツ情報について情報取得部31により取得されている所定種類の配信用情報から、そのコンテンツ情報の内容を特徴付けるキーワード等を抽出し、抽出されたキーワード群に付与されたポイントを関連付けて上述したキーワード履歴情報42とし、記憶部40に記憶させる。
【0084】
また、記憶部40には、それまでの所定の操作入力の度にキーワード履歴情報42が記憶され、操作入力の対象とされたコンテンツ情報の履歴として蓄積されている。
類似度判定部37は、操作入力以前に記憶部40に蓄積された各コンテンツ情報についてのキーワード履歴情報42と、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報との類似度を上述のように判定する。このため、判定される類似度は、操作入力以前に記憶部40に蓄積された各コンテンツ情報についてのキーワード履歴情報42の数だけ算出される。
【0085】
興味度推定部33は、こうして算出された各コンテンツ情報についてのキーワード履歴情報42についての類似度を、そのキーワード履歴情報42として関連付けられたポイントにより重み付けし、加算して評価値を算出する。重み付けの方法としては、例えば、各コンテンツ情報についてのキーワード履歴情報42に対して算出された類似度と、ポイントとの積を加算する方法などを用いることができる。
【0086】
なお、装置への初回電源投入時など、記憶部40にキーワード履歴情報42が全く蓄積されていない場合は、例えばデフォルトの評価値を用いるなど、予め定められた各種の方法で評価値を定めることとしてよい。
【0087】
また、キーワード履歴情報42は、所定の操作入力が行われる度に全て蓄積していく構成であってもよく、蓄積されたデータの内、最近の所定期間に蓄積された情報だけを残して削除する構成であってもよい。また、データ量の上限値まで蓄積して、その上限値を超えるデータを古いデータから順に削除する構成などであってもよい。
【0088】
選択部34は、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報それぞれに対して、興味度推定部33で算出された評価値に基づいて、操作表示部20に表示する一覧画面への表示対象とするコンテンツ情報を選択する。この表示対象の選択では、設定された表示形式に応じて、一覧画面における表示対象とされる所定数を抽出するように行う。
【0089】
次に、第2の実施形態としての端末装置100における一覧表示画面の生成動作について、
図10のフローチャートを参照して説明する。
【0090】
類似度判定部37は、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報それぞれに対して、各キーワード履歴情報42についての類似度を上述のように判定する。興味度推定部33は、そのキーワード履歴情報42として関連付けられたポイントにより、判定された類似度を重み付けして加算することで、各配信用情報についての評価値を算出する(ステップS11)。
【0091】
選択部34は、アプリケーション選択画面501で本実施形態の機能を実現するアプリケーションのアイコンがクリックされることで表示される初期の一覧表示画面が、時間順の一覧表示画面502として設定されているか、カテゴリ順の一覧表示画面503として設定されているかを確認する。
【0092】
初期の一覧表示画面が時間順の一覧表示画面502として設定されている場合、選択部34は、上述した表示単位701となる更新からの各経過時間範囲について、興味度推定部33で算出された評価値が高い配信用情報に対応するコンテンツ情報から順に、上位所定数までを表示対象として抽出する(ステップS12)。
【0093】
各表示単位701に対して、表示対象として一覧用画像群702に含める一覧用画像の数は、上述のように、表示形式により予め定められている。このため、選択部34は、ステップS12の抽出として、各表示単位701に対して、表示対象とする配信用情報に対応するコンテンツ情報をその一覧用画像の数だけ抽出する。
【0094】
初期画面がカテゴリ順の一覧表示画面503として設定されている場合、選択部34は、興味度推定部33で算出された各配信用情報についての評価値をカテゴリ単位毎に合算する。そして、評価値の合計が大きいカテゴリ単位から順に、ユーザにとって興味が大きいカテゴリ単位として、各カテゴリ単位についての表示順序を設定する(ステップS13)。
【0095】
選択部34は、設定した表示順序で上位所定数に含まれる表示カテゴリについて、その表示カテゴリに分類されるカテゴリ単位に含まれるコンテンツ情報を表示対象とするよう、評価値の高いものから順に所定数まで抽出する(ステップS14)。
【0096】
各表示単位701に対して、表示対象として一覧用画像群702に含める一覧用画像の数は、上述のように、表示形式により予め定められている。このため、選択部34は、ステップS14の抽出として、各表示単位701に対して、表示対象とするコンテンツ情報をその一覧用画像の数だけ抽出する。
【0097】
コンテンツ情報を各カテゴリ単位についていくつずつ抽出するかは、設定等に応じて適宜定められることとしてよい。あるいは、各カテゴリ単位についていくつずつ抽出するかを、各カテゴリ単位の評価値の合計に応じて所定の方法で算出するようにしてもよい。
【0098】
こうして表示対象とするコンテンツ情報が選択部34により抽出されると、一覧用画像生成部35は、抽出された表示対象のコンテンツ情報に対応する一覧用画像を生成する。一覧用画像を生成するために必要な情報は、例えば代表画像と所定長さ範囲内の要約文など、コンテンツ情報に応じて予め定められていることとする。
このため、一覧用画像生成部35は、抽出された表示対象の各コンテンツ情報について、そのコンテンツ情報について情報取得部31で取得された所定種類の配信用情報で一覧用画像を生成するために必要な情報が十分であるか、不足しているかを確認する。不足している場合、一覧用画像生成部35は、例えば代表画像のデータなど、その不足している詳細情報を追加情報として、配信元のWebサーバ等から取得する(ステップS15)。
【0099】
表示対象の各コンテンツ情報について、一覧用画像を生成するために必要な情報が揃うと、一覧用画像生成部35は、それら情報を用いて各コンテンツ情報についての一覧用画像を生成する(ステップS16)。
【0100】
表示画面生成部36は、一覧用画像生成部35により生成された一覧用画像を、設定された表示形式の一覧表示画面における所定位置に配置し、一覧表示画面を生成する(ステップS17)。こうして一覧表示画面が操作表示部20に表示される。
【0101】
興味度推定部33は、表示部で表示されている一覧用画像の各コンテンツに対する、再生要求、削除要求、無操作(他のコンテンツのみ操作)、保存、他のサービスへの情報発信、検索などの予め定められた操作を監視する(ステップS18)。
【0102】
操作があった場合、興味度推定部33は、上述のように操作対象とされたコンテンツ情報に対して所定の操作入力が行われると、その一覧用画像に対応するコンテンツ情報に対して上述のようにポイントを付与する。また、付与したポイントを上述のように抽出したキーワード群に関連付けて上述したキーワード履歴情報42とし、記憶部40に記憶させる(ステップS19)。
【0103】
また、上述したステップS11〜S19の一連の動作以降も興味度推定部33は、ステップS18での各種コンテンツ情報の再生および記録に関連する所定の操作入力の監視を続ける。そして、所定の操作入力が行われる度に、興味度推定部33は、操作対象とされたコンテンツ情報から上述のようにキーワード群を抽出し、付与したポイントを関連付けてキーワード履歴情報42とし、記憶部40に記憶させる。
【0104】
このように、所定の操作入力が行われる度に、記憶部40に蓄積する興味度を構成する情報としてのキーワード履歴情報42を興味度推定部33が更新していくため、次回に選択部34で表示対象として選択されるコンテンツ情報が変化する。そして結果として、一覧表示画面を構成する一覧用画像が変化する。このため、ユーザが一覧表示画面で再生や記録などの各種操作を行うことを続けていくと、一覧表示画面を構成する一覧用画像が、よりいっそう利用者の興味を反映したものとなっていく。
【0105】
以上のように、上述した第2の実施形態では、興味度推定部33が、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報それぞれに対して、記憶された各キーワード履歴情報42についての類似度をポイントに応じて重み付けして加算し、評価値を算出することにより、興味度の推定を行う。
【0106】
このため、上述した第1の実施形態と同様の効果が得られると共に、ユーザの興味度をより詳細に推定することができる。このため、一覧表示画面にユーザの興味をより詳細に反映させることができる。
【0107】
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、上述した第1の実施形態における選択部34が、以下に述べるようなコンテンツの選択方法を行う構成としたものである。上述した第1の実施形態と同様のものについては説明を省略する。
【0108】
上述した第1又は第2の実施形態では、あるカテゴリに属するコンテンツ情報に対するユーザの操作入力が行われると、操作入力に応じたポイントが付与され、付与されたポイントをカテゴリ毎に積算している。その結果、カテゴリ毎にユーザの好みが把握できる。しかしながら、実際には、一日における時間帯ごとにユーザが知りたいと思う情報が異なるというのが実情である。つまり、カテゴリの嗜好に時間帯による変動がある。
【0109】
本実施形態は、この課題を解決するために、累積するポイントを、カテゴリ毎のみならず、時間帯ごとに累積していく構成とする。時間帯はあらかじめシステムにより定めてもよいしユーザが任意に設定してもよい。具体的な構成例として、
図11を示す。図示のように、記憶部40は、カテゴリ単位テーブル41に併せて時間帯単位テーブル43を記憶している。時間帯単位テーブル43は、例えば、第1の単位として午前5時から午前11時、第2の単位として午前11時から午後6時、第3の単位として午後6時から翌日の午前5時まで、というような時間帯の設定を記憶している。
【0110】
さらに、興味度推定部33は、
図2のS8でポイント加算をカテゴリ単位で行う際、時間帯単位でもポイント加算を行う。したがって、累積するポイントは、例えば、
図12に示すようなテーブルが構成できるように、記憶部40に蓄積される。
図12は、カテゴリ毎及び時間帯毎に累積される累積ポイントの概念を説明するための図である。
【0111】
このように、カテゴリ単位、且つ、所定の時間帯ごとに累積したポイントP
CTを用いて、選択部34は、
図2のS1からS3の処理を行う。選択部34は、当該処理を行う時間に含まれる時間帯に対応する累積ポイントを、カテゴリ毎に参照する等して、表示順序を決め、また、表示対象の抽出を行う。換言すれば、カテゴリ毎に加えてさらに時間帯ごとに、ユーザの嗜好を表すポイントを累積させ、選択処理に用いる。
【0112】
なお、
図12に示すようなテーブルが構成できるようにポイントが蓄積されれば足りるのであって、S8で加算されるポイントPに、カテゴリCと時間Tを紐付けて記憶部40に蓄積するような態様であってもよい。この場合、選択部34が累積ポイントの順に表示順序を設定する際(
図2のS1)、この処理を行う時間tが含まれる時間帯に含まれる時間Tに紐付けられたポイントPをカテゴリ毎に加算計算すればよい。
【0113】
なお、
図2のS8では、「加算」としているが、ポイントの累積の具体的な演算方法については積算でも、また、別の所定の演算方法でもよいことは言うまでもない。
また、本実施形態は、第2の実施形態と組み合わせることもできる。
【0114】
本実施形態によれば、第1及び第2の実施形態のもたらす効果に相乗して、さらに、ユーザが時間帯によって知りたいと思う情報や好む話題などが異なるという実情に対応することができ、よりきめ細かくユーザの嗜好や興味を学習することができる。
【0115】
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態は、第3の実施形態において生じる問題点を解決するものである。上述のように、第3の実施形態では、カテゴリ単位に加えてさらに少なくとも時間帯単位でポイントを累積させる。したがって、
図12に示すようなテーブルが構成できるような形でポイントが蓄積されていく。しかしながら、
図12に示すようにカテゴリ毎に得たポイントがさらに時間帯ごとに分割されるので学習の進度が遅くなるというデメリットがある。
【0116】
そこで、本実施形態では、時間帯ごとの累積ポイントの学習進度と時間帯に関係なくカテゴリのみに依拠した累積ポイントの学習進度とを比較し、より学習が進んでいる方の累積ポイントを使用して、選択部34によるフィルタリングを行う構成とする。累積ポイントは、初期状態ではカテゴリ間で同じ得点であるが、ユーザの嗜好を学習するにつれてばらつきが大きくなる傾向が見出される為、カテゴリ間でのばらつきの大きさを比較することで、各累積ポイントの学習進度を比較することができる。
【0117】
本実施形態では、累積ポイントのカテゴリ間でのばらつきの大きさを示す尺度として、標準偏差を用いる。また、標準偏差を比較することでばらつきの大きさを比較することができるようにする為、あらかじめ、各累積ポイントを次の式で正規化した後、標準偏差を計算することとする。ここで、Tはあらかじめシステムにより定められた一定の値であり、正規化後の累積ポイントの総和を意味する。
Pc′=(Pc/(Σ(P)))*T
ただし、
Pc :正規化前のカテゴリcの累積ポイント
Pc′ :正規化後のカテゴリcの累積ポイント
Σ(P) :正規化前の累積ポイントの総和
【0118】
上記処理の一例としては、時間帯に関係なくカテゴリだけに依拠した累積ポイントを
図12の表の他に記憶しておき、選択処理を行う際に、当該時間帯の累積ポイントの学習進度と比較して、より学習が進んでいる方を使用して選択処理を行う処理としてもよい。
【0119】
別の一例を
図13のフローチャートを参照しながら説明する。
図13は、選択部34がサブルーチンとして実行する処理の一例である。
図2のS1からS3を選択部34が行う際、
図13の処理も実行する。まず、システムクロック等から現在時刻を取得し、当該時刻が含まれる時間帯を、
図11の時間帯単位テーブル43にしたがって確認する(S21)。
【0120】
次に、当該時間帯に紐付いたカテゴリ毎の累積ポイントを上記式で正規化した累積ポイントの標準偏差を計算する(S22)。
図12の例で言えば、第1の時間帯では、Pc1を正規化した累積ポイントの標準偏差を計算する。次に、カテゴリ毎の通時的な累積ポイント(この累積ポイントも同様に上記式で正規化を行う)の標準偏差を計算する(S23)。通時的な累積ポイントとは、例えば、1日の時間帯が
図12のように3つに分かれているとしたら、カテゴリ毎に3つの時間帯の累積ポイントを全て累積させたポイントのことである。次に、S22で計算された標準偏差とS23で計算された標準偏差とを比較し、より大きい標準偏差を算出した方の累積ポイントを、選択処理に用いる累積ポイントとする(S24)。
【0121】
本実施形態では、時間帯ごとの累積ポイントの学習進度と時間帯に関係なくカテゴリのみに依拠した累積ポイントの学習進度とを、累積ポイントのばらつきを指標として比較し、より学習の進んだ累積ポイントを使用して選択処理を行うことで、ユーザの嗜好に沿ったコンテンツ情報の選別フィルタリングを行う。その結果、時間帯ごとに分割して学習していくことに伴い学習初期の段階においてフィルタリングの精度が落ちる問題を解決することができる。ある時間帯におけるユーザの嗜好の学習が進んでいない段階でも、ある程度適切な選別フィルタリングを行うことができる。
【0122】
〔各実施形態について〕
なお、上述した各実施形態は本発明の好適な実施形態であり、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々変形して実施することが可能である。
【0123】
例えば、興味度推定部33による興味度の推定方法は、上述のようにコンテンツ情報への操作内容に応じてポイントを付与する、あるいは上述のように評価値を算出するといった方法に限定されず、コンテンツに対するユーザの興味の大きさを推定可能であれば任意の方法を用いてよい。例えば、上述のようにポイントを合算するのに替えて平均値を算出してもよい。
【0124】
また、上述した第2の実施形態での興味度推定部33による類似度への重み付け方法は、上述したポイントを用いる方法だけでなく、例えば下記の要素をポイント算出に用いて重み付けを行う構成としても、本発明を同様に実現することができる。
・ コンテンツへのアクセス頻度
・ アクセスしたコンテンツへの滞在時間(視聴時間)
・ コンテンツへのアクセス回数
・ コンテンツ情報がリンクを含んでいる場合、リンクのクリック回数
・ コンテンツ情報が長文のテキストを含む場合、そのテキスト文書内検索の回数
・ コンテンツ情報に含まれる文字列のコピー(他のアプリ等へのペースト)や、その文字列でのWeb検索の回数
・ コンテンツの再生順序
上記の「コンテンツの再生順序」は、ユーザが興味あるものから順に再生する可能性を重み付けに反映させるといった効果を得るものである。
【0125】
また、選択部34によるコンテンツの選択方法は、上述のように興味度推定部33での興味度の推定結果の順に単純に選別する方法に限定されず、例えば興味度推定部33でのポイント付与の一定期間内での総合計値を報酬として強化学習を行い選択していく方法など、任意の方法を用いてよい。
【0126】
例えば、選択部34によるコンテンツの選択方法としては、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報に含まれるコンテンツの重要度をさらに用いて選択する構成であってもよい。この場合、上述した興味度推定部33での興味度の推定結果に、その重要度に応じて所定のアルゴリズムで重み付けを加えて選択する方法などを用いることができる。
【0127】
また、選択部34によるコンテンツの選択方法としては、情報取得部31により取得された所定種類の配信用情報に含まれるコンテンツの配信日時情報に基づいて、コンテンツ間の配信順序を判別し、その配信順序情報をさらに用いて選択する構成であってもよい。この場合、上述した興味度推定部33での興味度の推定結果に、例えば配信順序の新しさに応じて所定のアルゴリズムで重み付けを加えて選択する方法などを用いることができる。
【0128】
また、選択部34によるコンテンツの選択方法としては、コンテンツ情報に対する他のユーザの操作履歴情報を所定のアドレス情報(URLなど)からさらに取得して用いる構成であってもよい。他のユーザの操作履歴情報としては、例えば動画の再生回数、他のユーザによる「いいね」ボタンでの推薦人数などが挙げられる。
この場合、上述した興味度推定部33での興味度の推定結果に、他のユーザによる操作履歴情報に応じて所定のアルゴリズムで重み付けを加えて選択する方法などを用いることができる。
【0129】
このように、選択部34が、上述した興味度推定部33での興味度の推定結果だけでなく、他の要素も重み付けして用いてコンテンツ情報の選択を行う構成とすることで、さらに多様な判断材料をふまえたコンテンツ情報の選択を行うことができる。
【0130】
また、上述した一覧表示画面の表示形式や、具体的な表示画面例は一例であり、本発明はこれに限定されない。ユーザの興味の大きさに応じて一覧用画像を一覧表示できれば、表示形式や表示画面の構成は設定等に応じて各種のものであってよい。例えば、一覧表示画面における各表示単位701に対して配置される一覧用画像群702に、一覧用画像をいくつずつ含めるかなどの表示個数は、設定等に応じて任意に定めることとしてよい。
【0131】
また、上述した各機能に加え、情報取得部31で取得された所定種類の配信用情報に対する検索機能をさらに備えることで、ユーザが今欲しい情報を検索できるようにしてもよい。
【0132】
また、上述した実施形態の各機能部は、上述した機能を実現可能であれば実現する構成は任意であってよく、例えば記録媒体に記録されたプログラムの処理手順を1つのCPUが実行することで実現されてもよく、複数の機能モジュールにより実現されてもよい。
【0133】
また、上述した実施形態としての端末装置100を実現するための処理手順をプログラムとして記録媒体に記録することにより、本発明の実施形態による上述した各機能を、その記録媒体から供給されるプログラムによって、システムを構成するコンピュータのCPUに処理を行わせて実現させることができる。
この場合、上記の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
すなわち、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体および該記録媒体から読み出された信号は本発明を構成することになる。
この記録媒体としては、例えばハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリーカード、ROM等を用いてよい。
【0134】
この本発明に係るプログラムによれば、当該プログラムによって制御されるコンピュータに、上述した実施形態における各機能を実現させることができる。