(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6056093
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】リネンオイルである脂肪酸のエチルエステルを含む健康増進食材及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 33/10 20160101AFI20161226BHJP
A23L 33/115 20160101ALI20161226BHJP
A23L 33/17 20160101ALI20161226BHJP
【FI】
A23L33/10
A23L33/115
A23L33/17
【請求項の数】8
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-513473(P2014-513473)
(86)(22)【出願日】2012年5月30日
(65)【公表番号】特表2014-522241(P2014-522241A)
(43)【公表日】2014年9月4日
(86)【国際出願番号】PL2012000041
(87)【国際公開番号】WO2012165983
(87)【国際公開日】20121206
【審査請求日】2015年5月21日
(31)【優先権主張番号】P.395052
(32)【優先日】2011年5月30日
(33)【優先権主張国】PL
(73)【特許権者】
【識別番号】516346207
【氏名又は名称】3エル インベント エスピー.ゼットオー.オー.
【氏名又は名称原語表記】3L Invent Sp.zo.o.
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ツァヤック,タデウシュ スタニスワフ
(72)【発明者】
【氏名】ツァヤック,ピョートル
(72)【発明者】
【氏名】ザンダー,ジグムント
(72)【発明者】
【氏名】ザンダー,リディア ボジェナ
(72)【発明者】
【氏名】ダジノウィエク,ファビアン ジュリアン
(72)【発明者】
【氏名】バナシャチャイク,パヴェウ
【審査官】
小金井 悟
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第101940240(CN,A)
【文献】
中国特許出願公開第101669920(CN,A)
【文献】
米国特許出願公開第2004/0017017(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 33/00−33/29
A23D 7/00− 9/06
Google Scholar
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
成分を混合、均質化および乾燥させてリネンオイルまたはリネンオイルと魚オイルの脂肪酸のエチルエステルを含有する健康増進食材を製造する方法であって、
液体のタンパク質−炭水化物マトリックスを得た後に、そこにALA(α−リノレン酸、n−3)、LA(リノール酸、n−6)、またはALA(α−リノレン酸、n−3)、LA(リノール酸、n−6)、DHA(ドコサヘキサエン酸、n−3)、EPA(エイコサペンタエン酸、n−3)の酸の生物活性エチルエステルを含有した栄養補助食品を導入するステップと、
安定形態のエマルジョンが得られるまで、物理的撹拌によってエステル相の分散を実行するステップと、
続いて前記エマルジョンを2ステージの加圧均質化の2ステップで処理するステップと、を含んでおり、
その第1ステージの第1ステップは少なくとも20MPaの圧力で、第2ステップは4MPaの圧力で処理するものであり、第2ステージの第1ステップは少なくとも30MPaの圧力で、第2ステップは10MPaの圧力で処理するものであり、前記第1ステージの均質化は前記エマルジョンの熱処理を伴っており、該エマルジョンは入口で160℃から190℃である乾燥室の雰囲気中にて噴霧乾燥され、粉末が中性気体雰囲気内に排出される、方法。
【請求項2】
前記第1ステージの均質化後で前記第2ステージの均質化前に、前記エマルジョンは50℃から70℃に熱せられた後に6時間放置される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
マトリックス成分、すなわちタンパク質と多糖体とを温度が30℃の水に溶解させ、続いて、タンパク質の水化処理を施し、栄養補助食品が導入されることによって前記エマルジョンの連続相が得られる、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記タンパク質水化処理は25℃から35℃で実施される、請求項1または3記載の方法。
【請求項5】
前記第1ステージでの前記エマルジョンの加圧均質化は、前記第1ステップでは20MPaから25MPaの圧力で、前記第2ステップでは4MPaから5MPaの圧力で実施される、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記熱処理時に、前記安定エマルジョンは50℃から65℃に加熱され、低温滅菌され、10℃に冷却される、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記第2ステージでの前記エマルジョンの加圧均質化は、前記第1ステップでは40℃から70℃の温度で30MPaから60MPaの圧力で、前記第2ステップでは10MPaから15MPaの圧力にて実施される、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記健康増進食材の保存および搬出は中性気体雰囲気内で実施される、請求項1記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリネンオイルである脂肪酸のエチルエステルを含む健康増進食材及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
ポーランド特許PL201959は、健康増進乳製品および健康増進食材乳製品の製造方法を開示する。
【0003】
この方法は、目的の製品に特有な当初の乳原料処理後に、乳原料と、多価不飽和脂肪酸、特にオメガ−3脂肪酸、好適にはドコサヘキサエン酸(DHA)及び/又はエイコサペンタエン酸(EPA)とで調製された乳/オイルエマルジョンを3%から10%、従来の方法で調製された原材料及び/又は目的製品に適した半乳製品に加える処理工程を含む。このエマルジョンは60℃から80℃の温度で、少なくとも15MPaの圧力によって混合均質化される。通常では多価不飽和脂肪酸は天然由来である。続いて、溶液の形態にて栄養学的および生理学的に正当化される量の抗酸ビタミンA、CおよびEの混合物が加えられ、さらにエマルジョンおよび目的製品を入手するために必要とされる組合せ物の技術的処理が続き、必要に応じて公知である添加物、具体的には安定化塩および増粘剤、粉乳および風味剤等が製造工程の適当な段階で加えられる。
【0004】
この健康増進乳製品は、多価不飽和脂肪酸、特にオメガ−3脂肪酸群、好適には天然由来の脂肪酸を含んだオイルを使用して調製される乳原料/オイルエマルジョンを含むことを特徴としており、抗酸ビタミン類、特にビタミンA、CおよびE、および公知の添加物、特に安定化塩、増粘剤、粉乳、並びに風味剤等を技術で裏付けられた分量で含む。
【0005】
ポーランド特許第PL203686は、飼料添加物、その飼料添加物の製造方法、その飼料添加物を含んだ飼料混合物、並びに飼料におけるその飼料添加物の利用法を開示する。
【0006】
不飽和酸ラジカルを有した化学化合物を含有した飼料添加物は、脂肪酸塩、少なくともリネンオイルの脂肪酸塩を含んでおり、周期表の第1族及び/又は第2族の金属、または好適にはNH
4+を含むものであり、多価不飽和脂肪酸の塩n−6脂肪酸およびn−3脂肪酸の割合は0.1〜1.0:1である。
【0007】
この飼料添加物を製造する方法では、脂肪エマルジョン、好適には水中リネンオイルが周期表の第1族及び/又は第2族の金属またはNH
4+の酸化物または水酸化物によって室温で処理されるか、好適には沸点にまで上昇した温度にてNH
4+によって処理され、化学量的な量またはさらに多量である金属酸化物あるいは金属水酸化物あるいは水酸化アンモニウムによって処理される。得られた沈殿物は濾過され、水洗され、乾燥され、得られた脂肪酸塩は最終製品内に、好適には抗酸化剤と共に混入される。
【0008】
飼料と、他の栄養製品及び/又は商業的な家畜の栄養補給に使用される他の物質を含んだ試料添加物との飼料混合物は、4重量%から12重量%の飼料添加物を粉末形態で含み、脂肪酸塩、具体的には少なくともリネンオイルの脂肪酸塩を、周期表の第1族及び/又は第2族の金属、または好適にはNH
4+と共に含み、n−6多価不飽和脂肪酸とn−3多価不飽和脂肪酸の塩の比は0.1〜1.0:1であることを特徴とする。飼料添加物を含んだ家畜飼料のために調製された混合物は、多価不飽和脂肪酸と金属、及び/又は2〜6:1の割合のn−6脂肪酸とn−3脂肪酸のアンモニウム塩を含む。この飼料添加物は、飼料添加物の乾燥物の重量の40重量%の量で共役リノール酸の塩と、周期表の第1族及び/又は第2族の金属、好適にはNH
4+とを含む。
【0009】
動物の飼育における太らせ期間の終了時での飼料添加物の使用は、飼料添加物の乾燥物の重量の4重量%から12重量%の量の添加物の添加を含む。
【0010】
ポーランド特許願PL386607は栄養添加物、その製造方法およびその製造方法のための設備、並びにその製造方法により製造される栄養添加物の利用法を説明する。この栄養添加物は活性物質、特に多価不飽和脂肪酸を、長鎖脂肪酸、特にリネンオイルの飽和および不飽和エチルエステルの濃縮物の形態で含む。さらに、この栄養添加物は、活性物質、具体的には長鎖脂肪酸のエチルアミドの形態、具体的にはリネンオイルのエチルアミドの形態で多価不飽和必須脂肪酸を含む。また、この栄養添加物は、活性物質、具体的には長鎖脂肪酸、特にリネンオイルのエチルエステルの濃縮混合物の形態で多価不飽和脂肪酸と、長鎖脂肪酸、特にリネンオイルのエチルアミドで成る。
【0011】
この栄養添加物を得る方法は、原料オイルのグリセリドでエステルをエステル交換反応させるプロセス、すなわち、リネンオイルを、少なくとも99.8%の濃度の直接的に脱水された薬剤エタノール(無水)の16倍から18倍の余剰分と、触媒とで、すなわちアルカリ金属水酸化物、例えば、湿気から保護するために清浄に保護された均衡状態にまで気体窒素、二酸化炭素および大気酸素で飽和された無酸素雰囲気内に導入された水酸化カリウムのエタノール溶液とで、好適には室温にて、球状構造シス型脂肪酸の保護の下で循環ポンプによって支援された排出器による混合によって得られた反応混合物の効果的な均質化によりエステルをエステル交換させるプロセスで成る。続いて、反応していないエタノールの少なくとも1回の蒸留が少なくとも95kPaの圧力下で最高温度80℃において実行され、コート型濃縮器による蒸発濃縮、および、残りの混合物のエステル相とグリセロール相への分解が実施され、そのエステル相の純化処理が続く。最終製品が調剤され、倉庫に送られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】ポーランド特許PL201959号
【特許文献2】ポーランド特許第PL203686号
【特許文献3】ポーランド特許願PL386607号
【特許文献4】中国特許公開CN10190240号
【特許文献5】米国特許公開第2004/017017A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
発明の目的
本発明の課題と目的は、脂肪酸のエチルエステル、特にリネンオイルの濃縮物を含んだ健康増進食材を栄養補助食品として獲得することであり、加えて、この獲得方法を開発することである。
【0014】
エチルエステルは利用を困難にする独特な味と匂いを有するオイル状の強疎水性液体の形態であるため、そのエステル形態物を固形形態物すなわち粉末への形態変化が考察された。また、製品の栄養価の増強と健康増進特性の維持も同時に考察された。
【0015】
可食成分のみで成り、毒性物質を全く含まない粉末の微生物純度を確保することが必要になった。
【0016】
ALAおよびLA、またはALA、LA、DHAおよびEPAである酸のエチルエステルの生物活性および微生物純度が利用可能であることが発見された。
【課題を解決するための手段】
【0017】
発明の概要
本発明の目的と課題は、リネンオイルまたはリネンオイルと魚オイルの脂肪酸のエチルエステルを含有した健康増進食材によって解決されるが、これは、タンパク質−炭水化物マトリックスに、少なくとも99.8%の無水薬剤エタノールに基づいた4重量%を超え
ないALA
(α−リノレン酸、n−3)、LA
(リノール酸、n−6)またはALA
(α−リノレン酸、n−3)、LA
(リノール酸、n−6)、DHA
(ドコサヘキサエン酸、n−3)、EPA
(エイコサペンタエン酸、n−3)である酸の生物活性エチルエステルを追加的に含んだ
2μm未満の径の液滴の形態の栄養補助食品を含んだ粉末形態の微小カプセルで成る。
【0018】
本発明によれば、好適には微小(マイクロ)カプセルの径は10から500μmである。
【0019】
好適には、タンパク質としてのタンパク質−炭水化物マトリックスには、タンパク質濃縮物、好適には、最低で30重量%のタンパク質を含んだ減少したラクトース濃度の乳タンパク質濃縮物及び/又は植物性タンパク質濃縮物、好適には大豆タンパク質分離物であるタンパク質濃縮物が利用される。
【0020】
本発明によれば、多糖体、好適には、炭水化物であるタンパク質−炭水化物マトリックスには、DE係数が15未満、好適には7から13である、好適には低糖化マルトデキストリンが利用される。
【0021】
本発明によれば、好適には、タンパク質−炭水化物マトリックスは5重量%までの少量の風味−着色剤、例えば、βカロチン、レモンジュース、オレンジジュース、芳香剤および着色剤、ビタミン類、生物要素およびオプションでの2重量%までの大豆レクチンを含むことができる。
【0022】
本発明の特徴は、成分の混合、それら成分の均質混合化および乾燥によって、脂肪酸、特にリネンオイルまたはリネンオイルと魚オイルのエチルエステルを含んだ健康増進食材の入手方法でもあり、液体タンパク質−炭水化物マトリックスを得た後に、ALA
(α−リノレン酸、n−3)、LA
(リノール酸、n−6)またはALA
(α−リノレン酸、n−3)、LA
(リノール酸、n−6)、DHA
(ドコサヘキサエン酸、n−3)、EPA
(エイコサペンタエン酸、n−3)である酸の生物活性エチルエステルを含んだ栄養補助食品が加えられ、安定形態のエマルジョンが得られるまで物理的に撹拌してエステル相が分散され、続いて2ステップおよび2ステージの圧力均質化によって処理される。この第1ステージにおいて、第1ステップでは少なくとも20MPaの圧力であり、第2ステップでは4MPAaの圧力であり、第2ステージにおいて、第1ステップでは少なくとも30MPaの圧力であり、第2ステップでは10MPaの圧力であり、第1ステージの均質化はエマルジョンの熱処理が伴うプロセスで実行され、続いて乾燥室の入口が160℃から190℃である雰囲気内で噴霧乾燥され、その粉末は中性気体雰囲気内に排出される。
【0023】
本発明によれば、好適には、第1ステージの均質化後で第2ステージの均質化前にエマルジョンは6時間寝かせられ、その後に50℃から70℃に加熱される。
【0024】
本発明によれば、好適には、エマルジョンの連続相は、マトリックス成分、すなわちタンパク質と多糖体を約30℃の水中で溶解され、その後にタンパク質の水化処理が続き、好適には成分の水化処理後に栄養補助食品が導入されることで得られる。
【0025】
本発明によれば、好適には、25℃から35℃で、好適には4時間かけてタンパク質水化処理が実行される。
【0026】
本発明によれば、好適には、第1ステージのエマルジョンの圧力均質化は、第1ステップにて20MPaから25MPaの圧力で実施され、第2ステップでは4MPaから5MPaの圧力で、好適には50℃から70℃にて実施される。
【0027】
本発明によれば、好適には、熱処理中に安定エマルジョンは約50℃から65℃に加熱され、低温滅菌され、約10℃に冷却される。
【0028】
本発明によれば、好適には、第2ステージのエマルジョンの加圧均質化は、第1ステップで40℃から70℃にて30MPaから60MPaの圧力、好適には50MPaの圧力で、第2ステップでは10MPaから15MPaの圧力で、好適には50℃から70℃にて実行される。
【0029】
本発明によれば、好適には、健康増進食材の保管および健康増進食材の排出は中性ガス雰囲気、好適には窒素雰囲気内にて実施される。
【0030】
粉末形態の健康増進食材は栄養補助食品として生物による吸収性が良く、ペレット状やカプセル状にすることができ、あるいは、バター、チーズ、発酵乳飲料、ソーセージ、クッキーおよびパン類、パスタの製造に利用でき、また、微小カプセルマトリックスであればタンパク質および炭水化物が補充されているので高い栄養価を有する。さらに、液体および固体の両形態の物質の成分としてのダイエットサプリメント/補助食品/栄養強化食材としてさらに大きな利用可能性を提供する。なぜなら、便利なことに、その内部構造は35%から45%の成分密度であるエマルジョンの形態での反復生産を可能にするからである。
【0031】
微小カプセル形態である栄養補助食品構造および健康増進食材は本明細書に含まれる顕微鏡写真で提供されている。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】反復した2ステップの圧力均質化後のリネンオイルの脂肪酸のエチルエステルのエマルジョンの溶解後の微小カプセルである。凝固する性質にも拘わらず、エステル液滴は癒着の性向なく安定したエマルジョンを形成する。エステル液滴の直径は2μmを超えない。この写真は倍率が40である光学顕微鏡のものである。
【
図2】微小カプセルの寸法が20μmから270μmである噴霧乾燥後の粉末形態微小カプセルを示す。この写真は倍率が1600である電子顕微鏡のものである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
健康増進食材の微生物品質は乳児用の粉乳に類似する。それはほぼ無味であり、エステル特有の匂いはない。
【0034】
本発明の方法では天然由来の可食成分のみが使用され、化学合成によるエマルジョンは使用されない。よって原材料の熱分解および化学分解は回避される。2ステージおよび2ステップによる圧力均質化の結果、粉末粒子の内部構造に生物活性物質のALA、LAまたはALA、LA,DHAおよびEPAである酸のエチルエステルの封入が保証される。高度な噴霧乾燥による微小カプセルの脱水処理は、水分活性の大きな減少の結果として微小カプセル内部での微生物の成長を不可能にする。
【0035】
本発明は、重量百分率で表される健康増進食材の乾燥物体の構造を示す実施例およびその方法においてさらに詳細に解説されている。
【実施例】
【0036】
実施例
本発明の主題は、その実施の好適実施例において詳細に示されている。それら本発明の実施例は限定的に解釈されるべきではなく、本発明は「請求の範囲」において特徴付けられているものである。
【0037】
実施例1
1.低糖化マルトデキストリンDE7−13 50.0重量%
2.乳タンパク質濃度MPC75 16.7重量%
3.ALAおよびLAの酸のエチルエステル 33.3重量%
【0038】
実施例2
1.低糖化マルトデキストリンDE7−13 34.0重量%
2.乳タンパク質濃度MPC75 36.0重量%
3.ALA、LA、DHA、EPAの酸のエチルエステル 30.0重量%
【0039】
実施例3
1.低糖化マルトデキストリンDE7−13 50.0重量%
2.乳タンパク質濃度MPC75 20.0重量%
3.ALAおよびLAの酸のエチルエステル 30.0重量%
【0040】
実施例4
約30℃まで暖められた40dm3の水への混合過程で、30.5kgの低糖化マルトデキストリンDE値7から13、10kgの大豆タンパク質分離物、および25デカグラムのレシチンが加えられる。タンパク質の水化処理のため、それら成分の分散後、得られたエマルジョンは約30℃で5時間寝かせられる。その後、連続混合時に、19.5kgの商品名が“LeebLife E”であるエチルエステルが加えられ、それら全ての成分は安定したエマルジョンが得られるまで継続して混合される。得られた安定したエマルジョンには熱処理サイクル(40℃までの加熱、70℃での低温滅菌および9℃への冷却)が、50℃の温度で第1ステップでは23MPaの圧力にて、第2ステップでは約5MPaの圧力を伴って施される。6μmまでの径のエステルの液滴が得られた後に、エマルジョンは第1ステップが約47MPaの圧力で、第2ステップが約15MPaの圧力である加圧均質化の第2ステージに移される。続いて1μmまでの径のエステルの液滴が得られた後に、エマルジョンは乾燥機の入口で約190℃、出口で約90℃の温度の熱風による噴霧乾燥処理に回される。これで58kgの本発明の健康増進食材が得られる。
【0041】
実施例5
約35℃まで暖められた66dm3の水への混合過程で、18kgの低糖化マルトデキストリンDE値7から13、6.2kgの乳タンパク質濃縮物MPC75および30デカグラムのレモンジュースが加えられる。タンパク質の水化処理のために、それら成分の溶解後、得られたエマルジョンは約30℃から20℃で3時間寝かせられる。その後、混合時に、12.1kgの商品名が“LeebLife E”であるエチルエステルが加えられ、混合によりエステル相が分散される。得られる安定エマルジョンは加熱処理される。この処理には、第1ステップが約23MPaの圧力、第2ステップが約4MPaの圧力による約55℃の温度での第1ステージの加圧均質化を伴うサイクルで45℃までの加熱、70℃での低温滅菌および9℃への冷却が含まれる。6μm未満までの径の液滴が得られた後に、エマルジョンは10℃で3時間寝かされる。約50℃にまで暖められた後に、エマルジョンは第1ステップが約45MPa、第2ステップが約14MPaである圧力の加圧均質化に回される。続いて、2μmまでの径のエステルの液滴が得られた後に、エマルジョンは乾燥機の入口で約170度、出口で約90℃の熱風による噴霧乾燥処理に回される。これで36kgの本発明の健康増進食材が得られる。
【0042】
実施例6
混合中に約30℃まで暖められた水に、34kgのマルトデキストリン、36kgのサワーミルクタンパク質WPC80、および0.3kgのβカロチンが加えられる。水は、40%の乾燥物質を含むエマルジョンを得ることができる分量で使用される。続いて、そのエマルジョンは、タンパク質の水化処理のために25℃で6時間寝かせられ、その後、30kgのALA、LA、DHA、およびEPAの酸のエチルエステルが加えられ、安定エマルジョンが分散するまで継続的に撹拌され、エステル相が得られる。続いて、エマルジョンは熱処理される。この熱処理は、加熱、低温滅菌および10℃への冷却と、第1ステップが22MPa、第2ステップが3.5MPaである圧力で、約50℃の温度の第1ステージの加圧均質化を含む。直径が6μm未満のエステル液滴が得られたら直ちに、エマルジョンは、第1ステップが47MPa、第2ステップが12MPaの第2ステージの加圧均質化に回される。1.5μmまでの径の液滴が得られたら、エマルジョンは乾燥室の入口で約180℃、出口で約95℃である熱風で噴霧乾燥される。乾燥した製品はほぼ無臭であるガス、好適には窒素ガスの雰囲気内に放出され、プラスチックのインサートを備えた紙袋内に入れられる。