(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
A.第1実施例:
A1.装置構成:
図1は、本発明の一実施例としてのネットワーク中継装置の構成を示すブロック図である。ネットワーク中継装置10は、1台以上のクライアントによるインターネットINTに接続された装置との通信を実現する。換言すると、ネットワーク中継装置10は、1台以上のクライアントから送信されるデータをインターネットINTに向けて中継し、また、1つ以上のクライアント宛に送信されたデータを、クライアントに向けて中継する。
図1では、2つのクライアント(第1クライアントCL1及び第2クライアントCL2)がネットワーク中継装置10によりインターネットINTに接続された装置と通信することができる。なお、後述するように、2つのクライアントCL1,CL2に加えて、図示しない第3クライアントが、ネットワーク中継装置10を用いてインターネットINTに接続された装置と通信し得る。
【0019】
ネットワーク中継装置10は、本体装置20と、第1端末インターフェイス装置30と、第2端末インターフェイス装置40とを備えている。第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40は、それぞれ、本体装置20とは別体として構成されている。本体装置20は、1台以上の端末インターフェイス装置と無線接続可能である。
図1では、本体装置20は、2つの端末インターフェイス装置30,40と無線接続されている。
【0020】
本体装置20は、第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40から送信されたデータをインターネットINTに向けて中継し、また、各クライアントCL1,CL2宛てのデータを、第1端末インターフェイス装置30又は第2端末インターフェイス装置40に中継する。
【0021】
本体装置20は、60GHz無線制御部21と、移動体通信部22と、有線WAN(Wide Area Network)インターフェイス(I/F)部23と、CPU(Central Processing Unit)24と、メモリ25と、無線送電部26とを備えている。
【0022】
60GHz無線制御部21は、端末インターフェイス装置と無線通信を行う。具体的には、
図1の例では、60GHz無線制御部21は、第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40と、それぞれ無線通信を行う。60GHz無線制御部21は、変調器やアンプ、アンテナを有し、60GHzの周波数帯を用いた無線LAN(以後、「LAN1」とも呼ぶ)に接続される。60GHzの周波数帯を用いた無線LAN(LAN1)として、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)802.11adに規定された無線LANを採用することができる。
【0023】
移動体通信部22は、変調器やアンプ、アンテナを含み、例えば3G(3rd. Generation)やLTE(Long Term Evolution)などの3GPP(3rd Generation Partnership Project)に準拠した移動体通信の端末として、移動体通信網の基地局と無線通信を行う。ネットワーク中継装置10は、移動体通信部22を用いることにより、移動体通信網を介してインターネットINTに接続することができる。有線WANインターフェイス部23は、WAN用のアクセス回線(例えば、光回線や、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線など)に接続するためのインターフェイスを有する。ネットワーク中継装置10は、有線WANインターフェイス部23を用いることにより、アクセス回線及びWANを介してインターネットINTに接続することができる。
【0024】
CPU24は、60GHz制御部21と、移動体通信部22と、有線WANインターフェイス部23と、メモリ25とに、それぞれ接続されている。CPU24は、メモリ25に格納されている制御用プログラムを実行することにより、ブリッジ制御部24d、移動体通信制御部24a、Ethernet(登録商標)制御部24b、及びデータ中継部24cとして、それぞれ機能する。
【0025】
ブリッジ制御部24dは、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルのデータリンク層であるレイヤ2において、フレームを中継する。具体的には、ブリッジ制御部24dは、60GHz無線制御部21とデータ中継部24cとの間でレイヤ2フレームを中継する。
【0026】
移動体通信制御部24aは、移動体通信部22を制御して、データ中継部24cから受信したデータ(レイヤ2フレーム)を移動体通信網に出力する。また、移動体通信制御部24aは、移動体通信部22を制御して移動体通信網からデータを受信し、データ中継部24cにデータを出力する。
【0027】
Ethernet制御部24bは、有線WANインターフェイス部23を制御して、データ中継部24cから受信したデータ(レイヤ2フレーム)をWAN(アクセス回線)に出力する。また、Ethernet制御部24bは、有線WANインターフェイス部23を制御してWAN(アクセス回線)からデータを受信し、データ中継部24cにデータを出力する。
【0028】
データ中継部24cは、移動体通信制御部24a,Ethernet制御部24b,及びブリッジ制御部24dからデータを受信し、受信したデータに基づきレイヤ3パケットを組み立てる。また、データ中継部24cは、後述の中継テーブルに従って出力先を決定して、組み立てたレイヤ3パケットを出力先へ出力する。また、データ中継部24cは、後述する初期化シーケンスにおいて、本体装置20における処理全体を制御する。また、データ中継部24cは、NAT(Network Address Translation)機能を有する。
【0029】
メモリ25には、上述した制御用プログラムに加えて、中継テーブル25aが格納されている。中継テーブル25aは、データ中継部24cによるレイヤ3パケットの中継や、ブリッジ制御部24dによるレイヤ2フレームの中継の際に参照される。中継テーブル25aの詳細については後述する。
【0030】
無線送電部26は、各端末インターフェイス装置30,40に対して、無線により電力を送信する。本実施例では、無線給電の方式として、WPC(Wireless Power Consortium)により規定された「Qi」を採用する。Qiは、電磁誘導方式の無線給電方式であり、送電可能な最長距離(以下、「最長給電距離」と呼ぶ)は、およそ10センチメートル程度である。
【0031】
本体装置20を構成する各構成要素(60GHz無線制御部21,移動体通信部22,有線WANインターフェイス部23,CPU24,メモリ25,無線送電部26)には、図示しない電源ユニットを介して、商用電源から電力が供給されている。
【0032】
第1端末インターフェイス装置30は、軽量小型に構成され、ユーザが携帯可能である。第1端末インターフェイス装置30は、第1クライアントCL1から送信されたデータを本体装置20に向けて中継し、また、第1クライアントCL1宛のデータを、第1クライアントCL1に中継する。第1端末インターフェイス装置30は、2.4GHz無線制御部31と、60GHz無線制御部32と、CPU33と、無線受電部35とを備えている。
【0033】
2.4GHz無線制御部31は、変調器やアンプ、アンテナを有し、2.4GHzの周波数帯を用いた無線LAN(以後、「LANa」とも呼ぶ)に接続され、第1クライアントCL1と無線通信を行う。2.4GHzの周波数帯を用いた無線LAN(LANa)として、例えば、IEEE802.11b/g/nなどに規定された無線LANを採用することができる。
【0034】
60GHz無線制御部32は、変調器やアンプ、アンテナを有し、本体装置20の60GHz無線制御部21が所属する無線LANと同じ無線LAN(LAN1)に接続され、本体装置20と無線通信を行う。
【0035】
CPU33は、2.4GHz無線制御部31及び60GHz無線制御部32に接続されている。CPU33は、図示しないメモリに格納されている制御用プログラムを実行することにより、データ中継部34として機能する。データ中継部34は、2.4GHz無線制御部31と60GHz無線制御部32との間において、レイヤ2でのフレームの中継を行う。
【0036】
無線受電部35は、無線送電部26と同じ無線給電方式(本実施例では、Qi)に適合しており、無線受電部35と無線送電部26との間の距離d1が最長給電距離(およそ10センチメートル)以下である場合に、無線送電部26から無線により供給される電力を受ける。無線受電部35は、第1端末インターフェイス装置30の各構成要素(2.4GHz無線制御部31,60GHz無線制御部32,CPU33)に対して、電力を供給する。第1端末インターフェイス装置30は、バッテリーを搭載しておらず、また、商用電源から電力を供給されていないため、第1端末インターフェイス装置30の各構成要素は、本体装置20(無線送電部26)から送られる電力を受けると動作することができ、本体装置20(無線送電部26)からの給電が停止すると、動作が停止する。
【0037】
第2端末インターフェイス装置40は、第1端末インターフェイス装置30と同様な構成を有する。具体的には、第2端末インターフェイス装置40は、軽量小型に構成され、ユーザが携帯可能であり、第2クライアントCL2から送信されたデータを本体装置20に向けて中継する。また、第2端末インターフェイス装置40は、第2クライアントCL2宛のデータを、第2クライアントCL2に中継する。第2端末インターフェイス装置40は、5.2GHz無線制御部41と、60GHz無線制御部42と、CPU43と、データ中継部44と、無線受電部45とを備えている。
【0038】
5.2GHz無線制御部41は、変調器やアンプ、アンテナを有し、5.2GHzの周波数帯を用いた無線LAN(以後、「LANb」とも呼ぶ)に接続され、第2クライアントCL2と無線通信を行う。5.2GHzの周波数帯を用いた無線LAN(LANb)として、例えば、IEEE802.11a/n/acなどに規定された無線LANを採用することができる。
【0039】
60GHz無線制御部42は、前述の60GHz無線制御部32と同様な構成を有するため、説明を省略する。また、CPU43は前述のCPU33と、データ中継部44は前述のデータ中継部34と、それぞれ同様な構成を有するため、説明を省略する。
【0040】
無線受電部45は、無線送電部26と同じ無線給電方式(本実施例では、Qi)に適合しており、無線受電部45と無線送電部26との間の距離d2が最長給電距離(およそ10センチメートル)以下である場合に、無線送電部26から無線により供給される電力を受ける。無線受電部45は、第2端末インターフェイス装置40の各構成要素(5.2GHz無線制御部41,60GHz無線制御部42,CPU43)に対して、電力を供給する。ここで、第2端末インターフェイス装置40は、バッテリーを搭載しておらず、また、商用電源から電力を供給されていないため、第2端末インターフェイス装置40の各構成要素は、本体装置20(無線送電部26)から送られる電力を受けると動作することができ、本体装置20(無線送電部26)からの給電が停止すると、動作が停止する。
【0041】
第1クライアントCL1及び第2クライアントCL2は、ネットワーク中継装置10に無線接続可能な通信端末であり、例えば、無線LANインターフェイスを有するパーソナルコンピューターや携帯電話端末などによって構成することができる。第1クライアントCL1は、第1端末インターフェイス装置30の2.4GHz無線制御部31が所属する無線LANと同じ無線LAN(LANa)に所属している。また、第2クライアントCL2は、第2端末インターフェイス装置40の5.2GHz無線制御部41が所属する無線LANと同じ無線LAN(LANb)に所属している。
【0042】
図2は、第1実施例のネットワーク中継装置10を利用した通信におけるデータの流れを模式的に示す説明図である。
図2では、インターネットINTに接続された図示しない装置から有線WAN及び本体装置20を介して第1クライアントCL1にデータが送信される場合のデータの流れを太い実線の矢印により示している。なお、
図2に示すように、第1クライアントCL1には、IP(Internet Protocol)アドレスとして「192.168.11.11」が、MAC(Media Access Control)アドレスとして「M1」が、それぞれ割り当てられている。また、第2クライアントCL2には、IPアドレスとして「192.168.11.12」が、MACアドレスとして「M2」が、それぞれ割り当てられている。また、本体装置20(データ中継部24c)には、IPアドレスとして「192.169.11.1」が割り当てられている。
【0043】
図2に示すように、第1クライアントCL1宛てのデータは、有線WANを介して本体装置20の有線WANインターフェイス部23により受信される。本体装置20では、有線WANインターフェイス部23により受信されたデータは、Ethernetドライバ24bを介してデータ中継部24cに渡される。データ中継部24cは、NAT機能により、WAN側IPアドレスをLAN側IPアドレスに変換し、さらに、宛先IPアドレスに基づき中継テーブル25aを参照して宛先MACアドレスを決定する。
【0044】
図3は、中継テーブル25aの登録内容の一例を示す説明図である。
図3では、中継テーブル25aに、2つのレコード(第1レコードr1及び第2レコードr2)が登録されている。
【0045】
各レコードには、「各クライアントと接続するために用いられる本体装置20におけるインターフェイスを識別するための識別子」、「クライアントのIPアドレス」、「クライアントのMACアドレス」が登録されている。本実施例では、「各クライアントと接続するために用いられる本体装置20におけるインターフェイス」とは、60GHz無線制御部21を示し、この60GHz無線制御部21を識別するための識別子として、60GHz無線制御部21が所属する無線LANを表す「LAN1」が用いられる。したがって、第1レコードr1として、「LAN1」,「192.168.11.11」,「M1」が登録されている。また、第2レコードr2として、「LAN1」,「192.168.11.12」,「M2」が登録されている。
【0046】
図3に示すように、第1クライアントCL1のIPアドレス「192.168.11.11」に対して、MACアドレス「M1」が対応付けられているので、データ中継部24cは、宛先MACアドレスを「M1」に設定してブリッジ制御部24dにデータ(レイヤ2フレーム)を渡す。ブリッジ制御部24dは、宛先MACアドレスに基づき中継テーブル25aを参照して出力先を決定して、データを出力する。
図3に示すように、MACアドレス「M1」に対して「LAN1」が対応付けられているので、ブリッジ制御部24dは、LAN1が接続されている60GHz無線制御部21を出力先として決定して、60GHz無線制御部21にデータを出力する。60GHz無線制御部21は、LAN1にデータを出力する。第1端末インターフェイス装置30の60GHz無線制御部32は、LAN1を介してデータを受信すると、データ中継部34にデータを渡す。データ中継部34は、2.4GHz無線制御部31にデータを中継し、2.4GHz無線制御部31は、LANaを介してデータを第1クライアントCL1に送信する。なお、
図2に示す第3クライアントCL3及び第3端末インターフェイス装置50については、後述する。
【0047】
以上の構成を有するネットワーク中継装置10では、ユーザは、無線送電部26と無線受電部35との間の距離d1が最長給電距離(およそ10センチメートル)以下となるように、第1端末インターフェイス装置30を本体装置20に近接させることにより、第1端末インターフェイス装置30を起動させることができる。したがって、ユーザは、その後、第1クライアントCL1をインターネットINTに接続された装置(例えば、WEBサーバ)と通信させることができる。また、ユーザは、距離d1が最長給電距離よりも長くなるように、第1端末インターフェイス装置30を本体装置20から遠ざけることにより、第1端末インターフェイス装置30の動作を停止させることができる。したがって、その後、第三者がLANaで用いられているSSIDやセキュリティキー等の設定情報を利用して、クライアントをインターネットINTに接続た装置と通信させようとしても、第1端末インターフェイス装置30の動作が停止しているため、ネットワーク中継装置10を介してインターネットINTに接続することができない。
【0048】
同様に、ユーザは、無線送電部26と無線受電部45との間の距離d2が最長給電距離以下となるように、第2端末インターフェイス装置40を本体装置20に近接させることにより、第2端末インターフェイス装置40を起動させることができる。したがって、ユーザは、その後、第2クライアントCL2をインターネットINTに接続された装置と通信させることができる。また、ユーザは、距離d2が最長給電距離よりも長くなるように、第2端末インターフェイス装置40を本体装置20から遠ざけることにより、第2端末インターフェイス装置40の動作を停止させることができる。したがって、その後、第三者がLANbで用いられているSSIDやセキュリティキー等の設定情報を利用して、クライアントをインターネットINTに接続された装置と通信させようとしようとしても、第2端末インターフェイス装置40の動作が停止しているため、かかる通信を実現することができない。
【0049】
上述した第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40は、請求項における付属装置に相当する。また、60GHz無線制御部21は請求項における第1の通信部に、移動体通信部22及び移動体通信制御部24aは請求項における第2の通信部に、有線WANインターフェイス部23及びEthernet制御部24bは請求項における第2の通信部に、60GHz無線制御部32及び60GHz無線制御部42は請求項における第3の通信部及び本体通信部に、2.4GHz無線制御部31及び5.2GHz無線制御部41は請求項における第4の通信部及び端末通信部に、それぞれ相当する。
【0050】
A2.初期化シーケンス:
図4は、第1実施例の初期化シーケンスを示すシーケンス図である。
図4において、最も左は、
図1に示す本体装置20のデータ中継部24cの処理フローを示す。
図4において、左から2番目は本体装置20のブリッジ制御部24dの処理フローを、左から3番目は第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40の処理フローを、最も右は後述する第3端末インターフェイス装置の処理フローを、それぞれ示す。
【0051】
図2に示すように、第3端末インターフェイス装置50は、第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40と同様の構成を有し、第3クライアントCL3を本体装置20に接続させる。但し、第3端末インターフェイス装置50が有する2.4GHz無線制御部は、IEEE802.11bに代えて、IEEE802.11nに規定された無線LANに接続可能に構成されている点において、第1端末インターフェイス装置30と異なる。第3クライアントCL3は、2つのクライアントCL1,CL2と同様に、コンピューターや携帯電話端末等により構成される。第3クライアントCL3は、IEEE802.11bに代えて、IEEE802.11nに規定された無線LAN(LANc)に接続可能に構成されている点において、2つのクライアントCL1,CL2と異なる。なお、
図2に示すように、第3クライアントCL3には、IPアドレスとして「192.168.11.13」が、MACアドレスとして「M3」が、それぞれ割り当てられている。
【0052】
本体装置20の電源がオンされると、初期化シーケンスが実行される。なお、初期化シーケンスの開始前において、第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40は、いずれも本体装置20から10センチメートル以内に配置されている。したがって、第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40の各構成要素は、本体装置20の電源がオンされると、本体装置20から供給される電力により起動される。これに対して、第3端末インターフェイス装置50は、初期化シーケンスの開始前において、本体装置20から10センチメートルよりも遠く離れた位置に配置されている。したがって、第3端末インターフェイス装置50は、本体装置20の電源がオンされても起動されない。
【0053】
図4に示すように、データ中継部24cは、60GHz無線制御部21を制御して、LAN1に検索パケットを出力して、LAN1に接続された端末インターフェイス装置をスキャンする(ステップS105)。なお、この端末インターフェイス装置のスキャンは、後述するように定期的に実行される。第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40は既に起動されているので、第1端末インターフェイス装置30のデータ中継部34及び第2端末インターフェイス装置40のデータ中継部44は、検索パケットを受信すると、その応答パケットを、LAN1を介して本体装置20に送信する(ステップS305)。この応答パケットには、接続されているクライアントの装置名、IPアドレス及びMACアドレスが含まれている。
【0054】
本体装置20において、データ中継部24cは、受信した応答パケットに基づき、第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40を検出する(ステップS110)。データ中継部24cは、ブリッジ制御部24dに対して、ステップS110において検出した端末インターフェイス装置に関するレコードを、中継テーブル25aに追加することを指示する(ステップS115)。ブリッジ制御部24dは、中継テーブル25aに、ステップS110において検出された端末インターフェイス装置に関するレコードを追加する(ステップS205)。なお、既に該当するレコードが中継テーブル25aに登録されている場合には、かかるレコードを上書きする。前述のように、2つの端末インターフェイス装置30,40が検出された場合、ステップS205が実行された後の中継テーブル25aの登録内容は、
図3に示す登録内容と同じ内容となる。
【0055】
図4に示すように、ユーザが、第3端末インターフェイス装置50を、本体装置20から10センチメートル以内の距離となるように設置すると(ステップS405)、第3端末インターフェイス装置50の無線受電部が、無線給電される電力の受電を開始し(ステップS410)、第3端末インターフェイス装置50の各構成要素が起動する(ステップS415)。
【0056】
データ中継部24cは、前述のステップS105と同様に、端末インターフェイス装置のスキャンを実行する(ステップS120)。
図4に示すように、前述のステップS415が実行された後に、ステップS120が実行された場合、第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40は、ステップS305と同様に応答し(ステップS310)、第3端末インターフェイス装置50は新たに応答する(ステップS420)。
【0057】
データ中継部24cは、第1ないし第3端末インターフェイス装置30,40,50を検出し(ステップS125)、検出した端末インターフェイス装置に関するレコードを、中継テーブル25aに追加することを、ブリッジ制御部24dに指示する(ステップS130)。ステップS125及びS130は、ステップS110及びS115と同様であるので説明を省略する。ブリッジ制御部24dは、中継テーブル25aに、ステップS125において検出した端末インターフェイス装置に関するレコードを追加する(ステップS210)。
【0058】
図5は、ステップS210が実行された後の中継テーブル25aの登録内容を示す説明図である。第3端末インターフェイス装置50については、ステップS110では検出されず、ステップS125で初めて検出されている。したがって、
図5に示すように、ステップS210では、
図3に示す2つのレコードr1,r2に加えて、第3レコードr3が追加されている。
図5に示すように、第3レコードr3では、「各クライアントと接続するために用いられる本体装置20におけるインターフェイスを識別するための識別子」として「LAN1」が、「クライアントのIPアドレス」として第3クライアントCL3のIPアドレスである「192.168.11.13」が、「クライアントのMACアドレス」として第3クライアントCL3のMACアドレスである「M3」が、それぞれ登録されている。
【0059】
以上のように、初期化シーケンスとして、データ中継部24cは、端末インターフェイス装置のスキャンと、端末インターフェイス装置の検出と、中継テーブル25aへのレコードの追加指示とを繰り返し実行する。また、ブリッジ制御部24dは、中継テーブル25aへのレコードの追加が繰り返し実行する。また、第1ないし第3端末インターフェイス装置30,40,50は、検索パケットの受信及び応答パケットの送信を繰り返し実行する。
【0060】
このような初期化シーケンスにより、中継テーブル25aには、LAN1に接続された端末インターフェイス装置を介して接続されたクライアントについての情報が登録される。したがって、データ中継部24cは、中継テーブル25aを参照することにより、本体装置20において、データの中継先(出力先)を決定することができる。例えば、第1クライアントCL1宛のデータを受信すると、データ中継部24cは、IPパケットの宛先アドレス「192.168.11.11」に基づき、
図5に示す中継テーブル25aの第1レコードr1を検出する。第1レコードr1では、「各クライアントと接続するために用いられる本体装置20におけるインターフェイスを識別するための識別子」として「LAN1」が登録されているので、データ中継部24cは、データをブリッジ制御部24d及び60GHz無線制御部21を介してLAN1に出力することができる。
【0061】
A3.ネットワーク中継装置10の配置例:
図6は、第1実施例におけるネットワーク中継装置10の配置例を示す説明図である。
図6では、
図4に示す初期化シーケンスが開始された直後(ステップS405実行前)のネットワーク中継装置10の配置例を示している。本実施例では、本体装置20は、壁100の内側に設置されている。壁100の外側には、第1棚110と第2棚120が設けられている。第1棚110は、壁100の外側において、本体装置20が設置されている箇所に近い位置に配置されている。なお、本実施例では、壁100及び2つの棚110,120は、いずれも屋内に設置されている。この第1棚110に端末インターフェイス装置が置かれると、端末インターフェイス装置の無線受電部と本体装置20の無線送電部26との間の距離は、最長給電距離(およそ10センチメートル)以下となる。第2棚120は、壁100の外側において、本体装置20が設置されている箇所から第1棚110よりも遠い位置に配置されている。この第2棚120に端末インターフェイス装置が置かれると、端末インターフェイス装置の無線受電部と本体装置20の無線送電部26との間の距離は、最長給電距離よりも長くなる。
【0062】
図6に示すように、第1棚110には、2つの端末インターフェイス装置30,40が置かれている。この場合、第1端末インターフェイス装置30の無線受電部35は、本体装置20の無線送電部26から無線により送られる電力を受けることができる。したがって、第1端末インターフェイス装置30の各構成要素(2.4GHz無線制御部31,60GHz無線制御部32,CPU33)は動作し、第1クライアントCL1は、第1端末インターフェイス装置30及び本体装置20を介してインターネットINTに接続された装置と通信することができる。同様に、第2端末インターフェイス装置40の無線受電部45は、本体装置20の無線送電部26から無線により送られる電力を受けることができる。したがって、第2端末インターフェイス装置40の各構成要素(5.2GHz無線制御部41,60GHz無線制御部42,CPU43)は動作し、第2クライアントCL2は、第2端末インターフェイス装置40及び本体装置20を介してインターネットINTに接続された装置と通信することができる。
【0063】
他方、第2棚120には、第3端末インターフェイス装置50が置かれている。第3端末インターフェイス装置50の無線受電部と本体装置20の無線送電部26との間の距離は、最長給電距離よりも長いので、第3端末インターフェイス装置50の無線受電部は、本体装置20の無線送電部26から電力を受けることができない。したがって、第3端末インターフェイス装置50の各構成要素(2.4GHz無線制御部31,60GHz無線制御部32,CPU33)は動作せず、第3クライアントCL3は、第3端末インターフェイス装置50及び本体装置20を介してインターネットINTに接続された装置と通信することができない。
【0064】
ユーザは、第3端末インターフェイス装置50を、第2棚120から第1棚110に移動させることにより、第3端末インターフェイス装置50の無線受電部と本体装置20の無線送電部26との間の距離を、最長給電距離以下とすることができる。したがって、本体装置20から第3端末インターフェイス装置50に無線により給電でき、第3クライアントCL3をインターネットINTに接続された装置と通信させることができる。また、ユーザは、第1端末インターフェイス装置30を第1棚110から第2棚120に移動させることにより、第1端末インターフェイス装置30の無線受電部35と本体装置20の無線送電部26との間の距離を、最長給電距離よりも長くすることができる。したがって、第1端末インターフェイス装置30への無線給電を停止させて、クライアントCL1をインターネットINTから切り離すことができる。加えて、第三者が第3端末インターフェイス装置50を介してクライアントをインターネットINTに接続された装置と通信させることを抑制できる。このようなネットワーク中継装置10の配置例においては、ユーザは、第1クライアントCL1を用いたインターネットINTに接続された装置との通信(例えば、インターネットINTに接続されたWEBサーバからの画像のダウンロード)が終了した後、第1端末インターフェイス装置30を第2棚120から第1棚110に移すという簡単な作業を行うことで、第1端末インターフェイス装置30の動作を停止させ、第三者による第1端末インターフェイス装置30を介したインターネットINTへの接続を抑制できる。
【0065】
以上説明したように、第1実施例のネットワーク中継装置10では、クライアントと接続するためのインターフェイスを、端末インターフェイス装置30,40,50として、本体装置20とは別体として構成すると共に、各端末インターフェイス装置30,40,50に対して、本体装置20から無線により電力を供給する。加えて、各端末インターフェイス装置30,40,50は、バッテリーを搭載しておらず、本体装置20から無線により供給される電力により動作する。したがって、ユーザは、各端末インターフェイス装置30,40,50の無線受電部と本体装置20の無線送電部26との間の距離が、最長給電距離(およそ10センチメートル)以下となるように、各端末インターフェイス装置30,40,50を本体装置20に近づけるという簡易な作業により、各端末インターフェイス装置30,40,50を動作させて、ネットワーク中継装置10におけるデータの中継動作を起動させることができる。また、各端末インターフェイス装置30,40,50の無線受電部と、本体装置20の無線送電部26との間の距離が、最長給電距離よりも長くなるように、各端末インターフェイス装置30,40,50を本体装置20から遠ざけるという簡易な作業により、各端末インターフェイス装置30,40,50の動作を停止させて、ネットワーク中継装置10におけるデータ転送動作を停止させることができる。
【0066】
加えて、ユーザは、各端末インターフェイス装置30,40,50を本体装置20から遠ざけることにより、各端末インターフェイス装置30,40,50の動作を停止させることができるので、第三者が、各端末インターフェイス装置30,40,50を利用してクライアントをインターネットINTに接続された装置と通信させることを容易に抑制できる。
【0067】
また、ネットワーク中継装置10は、端末インターフェイス装置として、クライアントとの間の無線通信方式が互いに異なる複数種類の端末インターフェイス装置30,40を備えているので、互いに異なる種類の通信方式を用いる複数のクライアントCL1,CL2から送信されるデータを中継することができ、また、これら複数のクライアントCL1,CL2宛のデータを中継することができる。
【0068】
また、各端末インターフェイス装置30,40,50と本体装置20とは、互いに別体として構成されているので、クライアントをネットワーク中継装置10に接続させるためのインターフェイスを、ネットワーク中継装置10に容易に追加でき、また、ネットワーク中継装置10から容易に取り外すことができる。例えば、IEEE802.nに対応する無線制御部を有する第3端末インターフェイス装置50を本体装置20の近傍に配置することで、IEEE802.11nに対応する通信インターフェイスを有する第3クライアントCL3を、ネットワーク中継装置10に接続させることができる。このように、本実施例のネットワーク中継装置10では、クライアント接続用のインターフェイスが本体装置に内蔵される構成に比べて、拡張性に優れている。
【0069】
また、本体装置20を壁100の内側に配置し、第1棚110及び第2棚120を壁100の外側に設置するので、ユーザは、各端末インターフェイス装置30,40,50を第1棚110に置くことで、各端末インターフェイス装置30,40,50を動作させ、各端末インターフェイス装置30,40,50を第2棚120に置くことで、各端末インターフェイス装置30,40,50の動作を停止させることができる。したがって、ユーザに対して、各端末インターフェイス装置30,40,50を動作させ得る位置と、動作を停止させ得る位置とを意識させることなく、各端末インターフェイス装置30,40,50の動作の起動及び停止を制御させることができる。
【0070】
B.第2実施例:
図7は、第2実施例のネットワーク中継装置の構成を示すブロック図である。
図8は、第2実施例のネットワーク中継装置10aを利用した通信におけるデータの流れを模式的に示す説明図である。第2実施例のネットワーク中継装置10aは、本体装置20aが端末インターフェイス装置と接続するためのインターフェイスとして、60GHz無線制御部21に加えて、2.4GHz無線制御部21a及び5.2GHz無線制御部21bを備えている点と、第2端末インターフェイス装置40aが60GHz無線制御部42に代えて、2.4GHz無線制御部42aを備えている点とにおいて、第1実施例のネットワーク中継装置10と異なり、他の構成は、ネットワーク中継装置10と同じである。
【0071】
2.4GHz無線制御部21aは、変調器やアンプ、アンテナを有し、2.4GHzの周波数帯を用いた無線LAN(以後、「LAN2」とも呼ぶ)に接続され、第2端末インターフェイス装置40aと無線通信を行う。2.4GHzの周波数帯を用いた無線LAN(LAN2)として、例えば、IEEE802.11b/g/nなどに規定された無線LANを採用することができる。
【0072】
5.2GHz無線制御部21bは、変調器やアンプ、アンテナを有し、5.2GHzの周波数帯を用いた無線LANに接続され、かかる無線LANに接続される端末インターフェイス装置と無線通信を行うことができる。例えば、
図2に示す第3端末インターフェイス装置50が本体装置20aと接続するための無線LANインターフェイスとして、5.2GHzの周波数帯を用いた無線LANインターフェイスを有する場合、5.2GHz無線制御部21bは、第3端末インターフェイス装置50と無線通信を行うことができる。なお、5.2GHzの周波数帯を用いた無線LANとして、例えば、IEEE802.11a/n/acなどに規定された無線LANを採用することができる。
【0073】
第2端末インターフェイス装置40aが有する2.4GHz無線制御部42aは、変調器やアンプ、アンテナを有し、LAN2に接続されて本体装置20aと無線通信を行う。
【0074】
図8では、インターネットINTに接続された図示しない装置から移動体通信網及び本体装置20aを介して第2クライアントCL2にデータが送信される場合のデータの流れを太い実線の矢印により示している。
図8に示すように、第2クライアントCL2宛てのデータは、移動体通信網を介して移動体通信部22により受信される。本体装置20aでは、移動体通信部22により受信されたデータは、移動体通信制御部24aを介してデータ中継部24cに渡される。データ中継部24cは、NAT機能により、グローバルIPアドレスをプライベートIPアドレスに変換し、さらに、宛先IPアドレスに基づき中継テーブル25aを参照して宛先MACアドレスを決定する。
【0075】
図9は、第2実施例における中継テーブル25aの登録内容を示す説明図である。
図9に示すように、第2実施例における中継テーブル25aの登録内容は、第2レコードr2において、「各クライアントと接続するために用いられる本体装置20におけるインターフェイスを識別するための識別子」として、「LAN1」に代えて、「LAN2」が登録されている点において、
図4に示す中継テーブル25aの登録内容と異なり、他の登録内容は、
図3に示す中継テーブル25aの登録内容と同じである。第2クライアントCL2と接続するために用いられる本体装置20aにおけるインターフェイスは、2.4GHz無線制御部21aである。したがって、第2レコードr2では、「各クライアントと接続するために用いられる本体装置20におけるインターフェイスを識別するための識別子」として、2.4GHz無線制御部21aが接続されている「LAN2」が、第2クライアントCL2に対応付けられている。
【0076】
図9に示すように、第2クライアントCL2のIPアドレス「192.168.11.12」に対して、MACアドレス「M2」が対応付けられているので、データ中継部24cは、宛先MACアドレスを「M2」に設定してブリッジ制御部24dにデータ(レイヤ2フレーム)を渡す。ブリッジ制御部24dは、宛先MACアドレスに基づき中継テーブル25aを参照して出力先を決定して、データを出力する。
図9に示すように、MACアドレス「M2」に対して「LAN2」が対応付けられているので、ブリッジ制御部24dは、LAN2が接続されている2.4GHz無線制御部21aを出力先として決定して、データを出力する。2.4GHz無線制御部21aは、LAN2にデータを出力する。第2端末インターフェイス装置40aの2.4GHz無線制御部42aは、LAN2を介してデータを受信すると、データ中継部44にデータを渡す。データ中継部44は、5.2GHz無線制御部41にデータを中継し、5.2GHz無線制御部31は、LANbを介してデータを第2クライアントCL2に中継する。
【0077】
以上の構成を有する第2実施例のネットワーク中継装置10aは、第1実施例のネットワーク中継装置10と同様な効果を有する。第2実施例のネットワーク中継装置10aでは、本体装置20aは、端末インターフェイス装置と接続するためのインターフェイスとして、複数種類のインターフェイス(60GHz無線制御部21,2.4GHz無線制御部21a,5.2GHz無線制御部21b)を備えている。それゆえ、これら複数種類のインターフェイスのいずれかと同じ種類のインターフェイスを本体装置20aと接続するためのインターフェイスとして有する端末インターフェイス装置を、ネットワーク中継装置10aに用いることができる。
【0078】
C.第3実施例:
図10は、第3実施例におけるネットワーク中継装置10の配置例を示す説明図である。
図10では、図示の便宜上、第2端末インターフェイス装置40及び第3端末インターフェイス装置50は、省略している。
図10において、上段は、第1端末インターフェイス装置30の各構成要素が起動されている(ON)状態におけるネットワーク中継装置10の配置例を示し、下段は、第1端末インターフェイス装置30の各構成要素が起動されていない(OFF)状態におけるネットワーク中継装置10の配置例を示す。第3実施例のネットワーク中継装置10は、本体装置20及び端末インターフェイス装置30,40,50の配置態様において、第1実施例のネットワーク中継装置10と異なり、他の構成及び処理手順は、第1実施例のネットワーク中継装置10と同じである。
【0079】
第3実施例では、本体装置20は、机200の天板の内部に配置されている。なお、天板の内部に代えて、天板の裏面に接して配置することもできる。第1端末インターフェイス装置30は、机200の天板の表面において本体装置20に対応する位置に載置されている。第3実施例の第1端末インターフェイス装置30は、長手方向を有する外観形状(例えば、直方体の外観形状)を有し、長手方向が鉛直方向と平行となるように載置されている。
図10上段では、第1端末インターフェイス装置30の外面において長手方向に対向する2つの面S1,S2のうち、面S2が机200の天板の表面に接している。第3実施例では、無線受電部35は、第1端末インターフェイス装置30の筐体内部において面S1に比べて面S2により近い位置に配置されている。
【0080】
図10上段に示すように、面S2が机200の天板の表面に接するように第1端末インターフェイス装置30が載置された場合には、第1端末インターフェイス装置30の無線受電部35と本体装置20の無線送電部26との間の距離d1は、最長給電距離(およそ10センチメートル)以下となる。この場合、無線受電部35は無線送電部26から無線により送られる電力を受けることができ、第1端末インターフェイス装置30の各構成要素(2.4GHz無線制御部31,60GHz無線制御部32,CPU33)は動作する。したがって、第1クライアントCL1は、第1端末インターフェイス装置30及び本体装置20を介してインターネットINTに接続された装置と通信することができる。
【0081】
他方、
図10下段に示すように、面S1が机200の天板の表面に接するように第1端末インターフェイス装置30が配置された場合には、第1端末インターフェイス装置30の無線受電部35と本体装置20の無線送電部26との間の距離d1は、最長給電距離(およそ10センチメートル)よりも大きくなる。この場合、無線受電部35は無線送電部26から無線により送られる電力を受けることができず、第1端末インターフェイス装置30の各構成要素(2.4GHz無線制御部31,60GHz無線制御部32,CPU33)は動作しない。したがって、第1クライアントCL1は、第1端末インターフェイス装置30及び本体装置20を介してインターネットINTに接続された装置と通信することができない。なお、
図10において省略されている第2端末インターフェイス装置40及び第3端末インターフェイス装置50についても、第1端末インターフェイス装置30と同様な配置態様が採用される。
【0082】
以上の構成を有する第3実施例のネットワーク中継装置10は、第1実施例のネットワーク中継装置10と同様の効果を有する。加えて、第3実施例のネットワーク中継装置10では、面S2が机200の天板の表面に接するように第1端末インターフェイス装置30を載置することにより第1端末インターフェイス装置30を起動させ、面S1が机200の天板の表面に接するように第1端末インターフェイス装置30を載置することにより第1端末インターフェイス装置30を起動させない(起動を停止させる)ことができる。したがって、第1端末インターフェイス装置30及び本体装置20の配置位置は変えずに第1端末インターフェイス装置30の上下を逆転させるという簡易な作業により、各端末インターフェイス装置30の動作の起動及び停止を制御して、第1クライアントCL1とインターネットINTに接続された装置との間の通信の可否を制御することができる。
【0083】
D.変形例:
この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0084】
D1.変形例1:
各実施例では、本体装置20,20aにおいて、端末インターフェイス装置30,40,40a,50との間の無線LANは、IEEE802.11ad,IEEE802.11a,IEEE802.11bに規定された無線LANであったが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、IEEE802.11g,IEEE802.11n,IEEE802.11ac,IEEE802.11af,IEEE802.11ahなどに規定された無線LANを採用することもできる。また、無線LANに限らず、無線によりデータのやり取りを行い得る通信方式を採用することもできる。このような通信方式として、例えば、IEEE802.15.1(Bluetooth(登録商標))や、IEEE802.15.3等の無線PAN(Personal Area Network)を採用することもできる。
【0085】
また、端末インターフェイス装置30,40,40a,50において、クライアントCL1,CL2,CL3との間の無線LANは、IEEE802.11a、IEEE802.11b及びIEEE802.nに規定された無線LANであったが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、IEEE802.11g,IEEE802.11ac,IEEE802.11af,IEEE802.11ahなどに規定された無線LANを採用することもできる。また、無線LANに限らず、無線によりデータのやり取りを行い得る通信方式を採用することもできる。このような通信方式として、例えば、IEEE802.15.1(Bluetooth)や、IEEE802.15.3等の無線PANを採用することもできる。
【0086】
D2.変形例2:
各実施例では、本体装置20,20aから、各端末インターフェイス装置30,40,50への無線給電方式は、「Qi」であったが、本発明は、これに限定されるものではない。電磁誘導方式を用いた任意の無線給電方式を採用することができる。また、電磁誘導方式に代えて、磁界共鳴方式や、電界結合方式や、電波受電方式といった、任意の方式の無線給電方式を採用することができる。
【0087】
この場合、無線給電方式として、最長給電距離が、本体装置と各端末インターフェイス装置との間においてデータ伝送が可能な距離よりも短い方式を採用することが好ましい。このような構成により、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50を、本体装置20,20aから給電可能な位置に設置すると、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50と本体装置20,20aとの間の距離を、データ伝送が可能な距離とすることができる。換言すると、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50を、本体装置20,20aから給電可能な位置に設置したにも関わらず、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50と本体装置20,20aとの間でデータ伝送ができない状態となることを抑制することができる。なお、無線給電方式として、電力を伝送可能な距離と、本体装置と各端末インターフェイス装置との間においてデータ伝送が可能な距離とが等しい方式を採用することもできる。
【0088】
D3.変形例3:
各実施例では、本体装置20,20aは、インターネットINTに接続するためのインターフェイス(移動体通信部22及び有線WANインターフェイス部23)を備えていたが、これらインターフェイスを省略することもできる。かかる構成において、ネットワーク中継装置10,10aは、例えば、第1クライアントCL1と第2クライアントCL2との間でデータを中継することができる。この構成では、第1端末インターフェイス装置30及び第2端末インターフェイス装置40のうち、いずれか一方が請求項における第1の付属装置に該当し、他方が第2の付属装置に該当する。なお、本体装置20,20aにおいて、移動体通信部22及び有線WANインターフェイス部23に代えて、有線LANインターフェイス又は無線LANインターフェイスを備えることもできる。
【0089】
D4.変形例4:
各実施例では、第1棚110及び第2棚120を設けていたが、第2棚120を省略することもできる。かかる構成においても、ユーザは、第1棚110とは異なる位置に配置されているいずれかの端末インターフェイス装置30,40,40a,50を、第1棚110に載置することにより、載置した端末インターフェイス装置を動作させることができる。また、本体装置20,20aは、壁100の内側に配置されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。本体装置20,20aを、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50と同様に、壁100の外側に配置することもできる。この構成においては、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50を、本体装置20,20aに近づけることで動作を起動させ、また、本体装置20,20aから遠ざけることで動作を停止させることに代えて、本体装置20,20aを、各端末インターフェイス装置30,40,50に近づけることで、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50を動作させ、各端末インターフェイス装置30,40,50から遠ざけることで、各端末インターフェイス装置30,40,50の動作を停止させることもできる。
【0090】
また、各実施例では、本体装置20,20a及び各端末インターフェイス装置30,40,40a,50は、いずれも屋内に配置されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、本体装置20,20aを屋内に配置し、第1棚110及び第2棚120を家屋の外壁に設置することで、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50を屋外に配置することもできる。屋外に配置される各端末インターフェイス装置30,40,40a,50については、ケーブル(データ通信用のケーブル及び電力ケーブル)により本体装置20,20aと接続されないので、防水及び防塵の対策を容易に行うことができる。加えて、本体装置20,20aと、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50とをケーブル接続させる構成に比べて、電力損失を抑えることができる。また、クライアントが屋外に配置されている場合には、本体装置20,20aと、各端末インターフェイス装置30,40,40a,50とをいずれも屋内に配置する構成に比べて、アンテナの利得を向上させることができる。
【0091】
D5.変形例5:
各実施例において、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。また、これとは逆に、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよい。