(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態におけるワークフローシステムの構成を示す図である。
【0013】
図1において、ワークフローシステムは少なくとも1つのワークフローサーバ104とワークフロークライアントである情報処理装置101〜103がネットワークを介して接続されている。本実施例においては、ワークフロークライアントは複数台で構成されている。
【0014】
ユーザは、たとえばウェブブラウザやクライアントソフトウェアなどを利用して、情報処理装置101〜103から、ワークフローサーバ104に対して、ワークフロー進行の要求などを行う。
【0015】
ワークフローサーバ104は、情報処理装置101〜103からの要求に応じた処理、案件の管理をおこない、必要があれば情報処理装置101〜103に対して結果などを送信する。ワークフローサーバ104と情報処理装置101〜103の間の通信は、通常のHTTPのリクエストでもよいし、SOAPなどを利用したウェブサービスのリクエストでもよい。
【0016】
なお、情報処理装置101〜103は、デスクトップPCのほか、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC、およびPDA端末などの持ち運び可能な端末であってもよい。
【0017】
以下、
図2を用いて、
図1に示したワークフローサーバ104に適用可能なハードウエア構成の一例について説明する。
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ212には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0018】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ212からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0019】
また、205は入力コントローラで、タッチセンサ210からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、ディスプレイ211等の表示器への表示を制御する。なお、
図2では、ディスプレイ211と記載しているが、表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイ等の他の表示器であってもよい。これらは必要に応じて情報処理装置101のユーザが使用するものである。
【0020】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶する外部記憶装置(ハードディスク(HD))や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ212へのアクセスを制御する。
【0021】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク105を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0022】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ211上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ211上のタッチセンサ210におけるユーザのタッチ操作指示を受付けることを可能とする。
【0023】
本発明を実現するための後述する各種プログラムは、外部メモリ212に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。さらに、上記プログラムの実行時に用いられる定義ファイルや地図データ等も、外部メモリ212に格納されており、これらについての詳細な説明も後述する。
【0024】
209は撮影画像入力コントローラで、撮影画像入力処理部214を介してカメラ215からの入力を制御する。カメラ215から入力された撮影画像を認識することが可能となっている。
【0025】
図3は、本発明のワークフローサーバ104の機能構成の一例を示すブロック図である。
アクティビティ記憶部301は、ワークフローのアクティビティを特定するアクティビティ識別情報と、当該アクティビティを処理する複数の承認者を特定する承認者識別情報とを対応づけて記憶する機能部である。
【0026】
承認処理情報記憶部302は、アクティビティ識別情報と、当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報とを対応づけて記憶する機能部である。
【0027】
承認判定部303は、承認処理情報記憶部302に記憶されたアクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報を用いて、アクティビティ記憶部301に記憶されたアクティビティ識別情報に対応する複数の承認者が承認したか否かを判定する機能部である。
【0028】
承認完了部304は、承認判定部303によりアクティビティ識別情報に対応する複数の承認者が承認したと判定された場合であって、アクティビティ記憶部301に記憶された当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報が、複数の承認者間で所定の条件を満たす場合に、当該アクティビティを承認完了状態にする機能部である。
【0029】
キーワード受信部306は、承認画面情報生成部305により生成された画面情報を用いて表示された承認画面を介して、当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者によってそれぞれ入力された複数のキーワードを受信する機能部である。
【0030】
承認完了部304は、アクティビティ記憶部301に記憶された当該アクティビティ識別情報に対応する承認者による承認処理に係る情報が、複数の承認者間で所定の条件を満たす場合に、当該アクティビティを承認完了状態にする機能部である。
パスワード記憶部307は、承認者の承認者識別情報と対応づけて当該承認者のパスワードを記憶する機能部である。
【0031】
承認画面情報生成部305は、アクティビティ記憶部301に記憶されたアクティビティ識別情報に対応する承認者による、当該アクティビティ識別情報に対応するアクティビティの承認処理を受け付ける承認画面の画面情報を生成する機能部である。
【0032】
パスワード受信部308は、承認画面情報生成部305により生成された画面情報を用いて表示された承認画面を介して、アクティビティ記憶部301に記憶された当該アクティビティ識別情報に対応する承認者の承認者識別情報と対応づけて入力された当該承認者のパスワードを受信する機能部である。
署名画像情報記憶部309は、承認者の承認者識別情報と対応づけて当該承認者の署名の画像情報を記憶する機能部である。
【0033】
複数署名画像情報受信部310は、承認画面情報生成部305により生成された画面情報を用いて表示された承認画面を介して、アクティビティ記憶部301に記憶された当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者の承認者識別情報と対応づけて当該複数の承認者により入力された署名の画像情報を受信する機能部である。
【0034】
複数署名画像情報記憶部311は、複数署名画像情報受信部310により受信した複数の承認者により入力された署名の画像情報を1つの画像情報として記憶する機能部である。
判定基準表示画面情報生成部312は、所定の条件を満たすか否かの判定に用いた情報の種類を表示する画面情報を生成する機能部である。
【0035】
図4、
図5、
図6、
図7の各画面を参照しながら、
図8、
図9、
図10のフローチャートの処理について説明する。
図11は、第1の実施形態または第2の実施形態におけるワークフローサーバ104で管理する設定ファイルおよびテーブルの一例を示す図である。なお、承認設定ファイル1100は、ワークフローシステム100起動時に、ワークフローサーバ104のCPU201が承認設定ファイル1100の各パラメーターとその値を読み取り、RAM202に記憶しておく。
【0036】
図8は、本発明のワークフローの申請から最終承認完了までの処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS801において、情報処理装置101のCPU201は、ワークフローシステム100へ申請者によるログイン処理を受け付け、申請者によって選択された新規申請画面への遷移指示を受け付ける。この実施形態においては、申請者の氏名は「申請花子」とする。
ステップS802において、情報処理装置101のCPU201は、新規申請画面(不図示)を表示する。
ステップS803において、情報処理装置101のCPU201は、新規申請画面にて申請者によって入力される稟議の申請内容を受け付ける。
【0037】
ステップS804において、情報処理装置101のCPU201は、ディスプレイ211に承認ルート設定画面410(
図4)を表示し、申請者によって入力される承認ルート設定を受け付ける。ここで、
図4について説明しておく。
【0038】
ログイン者名411には、ログインしたユーザの氏名が表示される。また、申請番号412には、稟議の申請番号が表示される。この申請番号は、ワークフローシステム100において一意な番号であり、ワークフローシステム100によって、自動的に採番される番号である。承認ルートは、承認階層番号413、承認種別414、承認者415で表される。
【0039】
承認階層番号413は、どの申請番号も1から始まり、1以上の整数で終わる。その階層の承認処理が完了したら、次の承認階層に進み、最後の階層の承認処理が終わったら、その稟議について承認完了となる。
【0040】
承認種別414は、承認者による承認が、どのような状態になった時に、その階層の承認が完了になるかを示す条件である。この実施形態において、承認種別414は、「通常承認」「合議(誰か)」「合議(多数決)」「合議(全員)」「合議(同時)」の5種類がある。
(1)通常承認 … 1人の承認者に承認依頼し、その1人が承認すると、その階層の承認処理を完了にする。
(2)合議(誰か) … 複数の承認者に承認依頼し、そのうちの1人が承認すると、その階層の承認処理を完了にする。
(3)合議(多数決)… 複数の承認者に承認依頼し、そのうちの所定人数以上が承認すると、その階層の承認処理を完了にする。
(4)合議(全員) … 複数の承認者に承認依頼し、全員が承認すると、その階層の承認処理を完了にする。
(5)合議(同時) … 複数の承認者に承認依頼し、全員が同時に承認すると、その階層の承認処理を完了にする。
【0041】
本発明の特徴的な承認アクティビティは(5)であり、(1)〜(4)については、既存のワークフローシステムにおいて存在する承認アクティビティであるため、説明を省略する。
【0042】
承認者415は、その階層において承認処理を行うことができる承認者である。承認種別414=(1)の場合、承認者は1名であるため、承認者415欄において1名の承認者を選択することができる。また、承認種別414=(2)〜(5)の場合、承認者は複数名であるため、承認者415欄において複数の承認者を選択することができる。
【0043】
具体的に
図4は、承認ルート設定画面410の申請番号「20140512001」の稟議は、(2)合議(誰か)を設定した承認ルート、承認ルート設定画面420の申請番号「20140512002」の稟議は、(5)合議(同時)を設定した承認ルート、の例である。なお、この実施形態においては、
図4の承認者415のように、承認者を識別する情報を承認者氏名としたが、承認者を識別する情報を承認者氏名に限定するものではなく、氏名とは別にユーザIDをデータベースに持ち、承認者を識別する情報として取り扱ってもよい。
以上で、
図4の説明を終了し、
図8のフローチャートの説明に戻る。
【0044】
ステップS805において、情報処理装置101のCPU201は、申請者によって入力された稟議について申請指示を受け付ける。
ステップS806において、情報処理装置101のCPU201は、申請処理を行う稟議の「申請番号」「申請者ID」「件名」「決裁金額」「申請内容」「承認階層」「承認種別」「承認者ユーザID」などの申請情報をワークフローサーバ104へ送信する。なお、「申請番号」については、この時点で発行されていなくてもよい。つまり、ワークフローサーバ104が申請処理を行う際に発行するとしてもよい。
ステップS807において、ワークフローサーバ104のCPU201は、申請情報を受信し、RAM202に記憶する。
【0045】
ステップS808において、ワークフローサーバ104のCPU201は、申請処理を実施する。具体的には、RAM202に記憶した申請情報のうち、「申請番号」「申請者ID」「件名」「決裁金額」「申請内容」等の値を持つ新規レコードを作成し、稟議テーブル1110に挿入する。また、RAM202に記憶した申請情報のうち、「承認階層」「承認種別」「承認者ユーザID」等の値を持つ新規レコードを作成し、承認テーブル1120に挿入する。すなわち、承認テーブル1120は、ワークフローのアクティビティを特定するアクティビティ識別情報と、当該アクティビティを処理する複数の承認者を特定する承認者識別情報とを対応づけて記憶する手段の一例を示す機能部である。
【0046】
ステップS809において、ワークフローサーバ104のCPU201は、次階層の承認者全員へ承認依頼メールを送信する。具体的には、承認ルート設定画面410の第2階層の場合、承認者は承認二郎さんと承認三郎さんであるため、この2人に承認依頼メールを送信する。また、承認ルート設定画面420の第2階層の場合も、承認者は承認二郎さんと承認三郎さんであるため、この2人に承認依頼メールを送信する。なお、以下、承認二郎さんが使用する情報処理装置を情報処理装置102、承認三郎さんが使用する情報処理装置を情報処理装置103とする。なお、情報処理装置102と情報処理装置103は、デスクトップPCの場合、携帯電話やスマートフォン、タブレットPCなど持ち運び可能な情報処理装置が考えられる。
ステップS810において、情報処理装置102と情報処理装置103のCPU201は、承認依頼メールを受信する。
【0047】
ステップS811において、情報処理装置102または情報処理装置103のCPU201は、承認者によって承認依頼メールが閲覧され、承認者によって承認画面へのリンクのクリックまたはタッチを受け付ける。
【0048】
ステップS812において、情報処理装置102または情報処理装置103のCPU201は、承認者によるログインを受付け、承認画面510(合議(誰か))(
図5)または承認画面610(合議(同時))(
図6)を表示する。承認画面510と承認画面610は、ログイン者511とログイン者611からわかるように、この承認画面を開いたユーザは承認三郎さんである。また、承認依頼され未承認の承認者には、矢印517と矢印612のような目印が表示される。
【0049】
ステップS813において、情報処理装置102または情報処理装置103のCPU201は、承認者による承認指示を受け付ける。具体的には、承認ボタン518や承認ボタン613が押下されたことを受け付ける。
【0050】
ステップS814において、情報処理装置102または情報処理装置103のCPU201は、承認情報である「申請番号」「承認者ユーザID」「端末種別」「位置情報」「合言葉」をワークフローサーバ104へ送信する。なお、「端末種別」は、承認者の情報処理装置がデスクトップPCなのか、それとも携帯電話・スマートフォン・タブレットPCノートPCなどのモバイル端末かを示す種別である。
【0051】
なお、この「端末種別」は、ワークフローシステム100にログインする際に、ユーザに端末種別を選択させるとしてもよいし、また、ワークフローシステム100がWebアプリケーションの場合は、ワークフローサーバ104がHTTPリクエストに記されているOSやブラウザのバージョンから「端末種別」を認識するとしてもよい。
【0052】
また、この「端末種別」は、情報処理装置とワークフローサーバ104との通信速度が遅い端末の場合、所定時間を増やす判断材料としているため、情報処理装置の「端末種別」に限定するものではなく、例えば、ネットワークの回線速度を計測し、その速度を上記の承認情報に含めるとしてもよい。
【0053】
また、「位置情報」は、承認者の情報処理装置が携帯電話やスマートフォン、タブレットPCなど持ち運び可能な情報処理装置の場合に、GPSアンテナ217を用いて、位置情報(緯度・経度)を取得し、送信する。
なお、「端末種別」「位置情報」の値は
図9で説明する第1の実施形態で使用し、「合言葉」は
図10で説明する第2の実施形態で使用する。
ステップS815において、ワークフローサーバ104のCPU201は、承認情報を受信しRAM202に記憶する。
ステップS816において、ワークフローサーバ104のCPU201は、承認処理におけるエラーフラグ=NULLをセットし、RAM202に記憶する。
【0054】
ステップS817において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS815にてRAM202に記憶した承認情報のうち、「申請番号」と「承認者ユーザID」を用いて、承認テーブル1120から、これから承認処理を行う承認レコードを取得し、RAM202に記憶する。具体的には、「申請番号」を検索キーとして承認テーブル1120を検索し、「承認日時」=NULL(=未承認)、かつ「承認階層」が最も小さく、「承認者ユーザID」が該当するレコードが、今回承認処理を行う承認レコードである。
【0055】
ステップS818において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にてRAM202に記憶した承認レコードの承認種別を判定する。承認種別が「通常」と判定された場合は、ステップS819に進む。承認種別が「合議(誰か)」と判定された場合は、ステップS821に進む。承認種別が「合議(同時)」と判定された場合は、ステップS823に進む。なお、「合議(多数決)」「合議(全員)」については、本発明の特徴的な機能ではないため、説明を省略する。
ステップS819において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「承認日時」を現在日時に更新する。
【0056】
ステップS820において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「承認フラグ」を1に更新する。これにより、承認種別が「通常」である現階層の承認が完了したことになる。
ステップS821において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「承認日時」を現在日時に更新する。
【0057】
ステップS822において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードだけでなく、同階層の他の承認レコード(他の合議承認者の承認も完了とする)についても、「承認フラグ」を1に更新する。これにより、承認種別が「合議(誰か)」である現階層の承認が完了したことになる。
ステップS823において、ワークフローサーバ104のCPU201は、合議(同時)処理(
図9または
図10)を行う。
【0058】
ここで、
図9と
図10を用いて、合議(同時)処理の説明をする。
図9は、第1の実施形態における合議(同時)処理の一例を示すフローチャートである。
図10は、第2の実施形態における合議(同時)処理の一例を示すフローチャートである。
図13は、第3の実施形態における合議(同時)処理の一例を示すフローチャートである。
図15は、第4の実施形態における合議(同時)処理の一例を示すフローチャートである。なお、本発明におけるワークフローシステム100は、第1〜4のいずれかの実施形態であればよく、第1〜4の実施形態の複数を満たす必要はないが、当然ながら、第1〜4の実施形態の複数を満たす実施形態であってもよい。
【0059】
<第1の実施形態>
まず、
図9を用いて、第1の実施形態における合議(同時)処理について説明する。第1の実施形態では、合議(同時)の承認者が所定時間内(つまり、ほぼ同時)に承認することによって、複数の承認者間で合意したことを示す。
ステップS901において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「承認日時」を現在日時に更新する。
【0060】
ステップS902において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「位置情報」をステップS815にてRAM202に記憶した「位置情報」に更新する。なお、「位置情報」を複数の承認者間で合意したことを示す条件に用いない場合は、ステップS902は不要である。
【0061】
すなわち、ステップS901およびステップS902は、アクティビティ識別情報と、当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報とを対応づけて記憶する処理の一例を示すステップである。
ステップS903において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「承認フラグ」を1に更新する。
【0062】
ステップS904において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードの「承認フラグ」がすべて1か否か判定する。すなわち、ステップS904は、アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報を用いて、アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者が承認したか否かを判定する処理の一例を示すステップである。1以外がある場合はステップS811に戻り、他の合議承認者による承認依頼メールのリンクが押下されるのを待つ。すべて1の場合は、合議(同時)の承認者がすべて承認を行ったことを意味するため、ステップS905に進む。
【0063】
ステップS905において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードの「端末種別」に携帯電話・スマートフォン・タブレットPC・ノートPCなどのモバイル端末が存在するか否か判定する。「端末種別」にモバイル端末が存在しない場合はステップS906に進み、存在する場合はステップS907に進む。なお、「端末情報」を複数の承認者間で合意したことを示す条件に用いない場合は、ステップS905およびステップS907は不要である。
【0064】
ステップS906において、ワークフローサーバ104のCPU201は、変数「所定時間」に、ワークフローシステム100起動時にRAM202に記憶した「通常所定時間」を代入する。
【0065】
ステップS907において、ワークフローサーバ104のCPU201は、変数「所定時間」に、ワークフローシステム100起動時にRAM202に記憶した「モバイル考慮所定時間」を代入する。
【0066】
ステップS908において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードのすべての「承認日時」が所定時間の範囲内に納まっているか否かを判定する。納まっている場合は、同時に承認が行われた(
図11の1124または1125)として、ステップS909に進む。納まっていない場合は、同時に承認が行われなかった(
図11の1122)として、ステップS912に進む。
【0067】
すなわち、ステップS908は、アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者が承認したと判定された場合であって、前記アクティビティ記憶手段に記憶された当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報が、複数の承認者間で所定の条件を満たす場合に、当該アクティビティを承認完了状態にする処理の一例を示すステップである。このステップにより、複数の承認者が話し合って承認したことを証明することができる。
また、ステップS908は、同時とは、所定の誤差を含むことの一例を示すステップである。
【0068】
ステップS909において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ワークフローシステム100起動時にRAM202に記憶した「位置所定範囲」の値を取得し、NULLか否かを判定する。NULLの場合は、位置情報を条件としないことを意味するため、合議(同時)が正しく行われたとして、
図9の合議(同時)サブフローを終了する。NULLではなく、値が設定されている場合は、位置情報を条件とすることを意味するため、ステップS910に進む。なお、「位置情報」を複数の承認者間で合意したことを示す条件に用いない場合は、ステップS909は不要である。
【0069】
ステップS910において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードのすべての「位置情報」が位置所定範囲内に納まっているか否かを判定する。納まっている場合は、同時かつ同じ場所で承認が行われたとして、
図9の第1の実施形態における合議(同時)処理を終了する。納まっていない場合は、同じ場所で承認が行われなかった(
図11の1123)として、ステップS911に進む。
【0070】
すなわち、ステップS910は、アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者が承認したと判定された場合であって、前記アクティビティ記憶手段に記憶された当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報が、複数の承認者間で所定の条件を満たす場合に、当該アクティビティを承認完了状態にする処理の一例を示すステップである。
【0071】
また、ステップS910は、アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者が承認したと判定された場合、かつ、当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理が同時かつ同じ場所で行われていないことを示す場合に、当該アクティビティを承認完了状態にしない処理の一例を示すステップである。
また、ステップS910は、同じ場所とは、所定の誤差を含むことの一例を示すステップである。
つまり、ステップS908または/およびステップS910により、複数の承認者が話し合って承認したことを証明することができる。
【0072】
ステップS911において、ワークフローサーバ104のCPU201は、RAM202に記憶しているエラーフラグに“場所不一致”を示す文字列を代入し、位置情報によるエラーが発生したことを示す。
【0073】
ステップS912において、ワークフローサーバ104のCPU201は、RAM202に記憶しているエラーフラグに“所定時間超”を示す文字列を代入し、同時に承認されなかったためエラーが発生したことを示す。
【0074】
ステップS913において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードのすべての「承認日時」「位置情報」をNULLに更新する。
【0075】
ステップS914において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードのすべての「承認フラグ」を0に更新する。以上、ステップS913〜ステップS914の処理により、同階層の承認をすべて無かったことにする。
以上で、
図9の第1の実施形態における合議(同時)処理の説明を終了する。
【0076】
なお、この後、ステップS827(
図8)にて表示される承認エラー画面は
図6の620または630、ステップS830(
図8)にて表示される承認完了画面は
図6の640となる。
【0077】
<第2の実施形態>
次に、
図10を用いて、第2の実施形態における合議(同時)処理について説明する。第2の実施形態では、合議(同時)の承認者が承認時に共通の合言葉(キーワード)を入力することによって、複数の承認者間で合意したことを示す。
【0078】
ステップS1001において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「承認日時」を現在日時に更新する。すなわち、ステップS1001は、アクティビティ識別情報と、当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報とを対応づけて記憶する処理の一例を示すステップである。
【0079】
ステップS1002において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS815にてRAM202に記憶した「合言葉」が、過去に使用されたことがあるか否かを判定する。具体的には、ステップS815にてRAM202に記憶した「合言葉」を検索キーとして、承認テーブル1120を検索し、ヒットするレコードがあった場合、過去に使用されたことがあると判定する。
【0080】
なお、ワークフローシステム100起動時にRAM202に記憶した「合言葉制限」の値が“ユーザ”であれば、承認テーブル1120を検索する際の検索キーに「承認者ユーザID」も含め、「合言葉制限」の値が“システム”であれば、承認テーブル1120を検索する際の検索キーに「承認者ユーザID」は含めない。つまり、「合言葉制限」=“ユーザ”であれば、そのユーザが過去に使用した合言葉の再利用を禁止し、「合言葉制限」=“システム”であれば、システムにおいて過去に使用された合言葉の再利用を禁止する。
なお、「合言葉制限」を複数の承認者間で合意したことを示す条件に用いない場合は、ステップS1002およびステップS1003は不要である。
ステップS1002にて、過去に使用されたことがあると判定した場合は、合言葉のエラーとして、ステップS1003に進む。
【0081】
ステップS1003において、ワークフローサーバ104のCPU201は、RAM202に記憶しているエラーフラグに“過去合言葉”を示す文字列を代入し、合言葉によるエラーが発生したことを示す。
【0082】
ステップS1004において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「合言葉」を、ステップS815にてRAM202に記憶した「合言葉」に更新する。すなわち、ステップS1004は、アクティビティ識別情報と、当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報とを対応づけて記憶する処理の一例を示すステップである。
ステップS1005において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「承認フラグ」を1に更新する。
【0083】
ステップS1006おいて、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードの「承認フラグ」がすべて1か否か判定する。すなわち、ステップS1006は、アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報を用いて、アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者が承認したか否かを判定する処理の一例を示すステップである。1以外がある場合はステップS811に戻り、他の合議承認者による承認依頼メールのリンクが押下されるのを待つ。すべて1の場合は、合議(同時)の承認者がすべて承認を行ったことを意味するため、ステップS1007に進む。
【0084】
ステップS1007において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードのすべての「合言葉」が一致しているか否かを判定する。一致している場合は、合議(同時)が正しく行われた(
図11の1127)として、
図10の第2の実施形態における合議(同時)処理を終了する。一致していない場合は、合議(同時)が行われなかった(
図11の1126)として、ステップS1008に進む。
【0085】
すなわち、ステップS1007は、アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者が承認したと判定された場合であって、前記アクティビティ記憶手段に記憶された当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理に係る情報が、複数の承認者間で所定の条件を満たす場合に、当該アクティビティを承認完了状態にする処理の一例を示すステップである。
【0086】
また、ステップS1007は、アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者が承認したと判定された場合、かつ、記憶された当該アクティビティ識別情報に対応する複数の承認者による承認処理において同じキーワードが入力されていないことを示す場合に、当該アクティビティを承認完了状態にしない処理の一例を示すステップである。
つまり、ステップS1007により、複数の承認者が話し合って承認したことを証明することができる。
【0087】
ステップS1008において、ワークフローサーバ104のCPU201は、RAM202に記憶しているエラーフラグに“合言葉不一致”を示す文字列を代入し、合言葉の不一致エラーが発生したことを示す。
【0088】
ステップS1009において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードのすべての「承認日時」「合言葉」をNULLに更新する。
【0089】
ステップS1010において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードと同階層の承認レコードのすべての「承認フラグ」を0に更新する。以上、ステップS1009〜ステップS1010の処理により、同階層の承認をすべて無かったことにする。
以上で、
図10の第2の実施形態における合議(同時)処理の説明を終了する。
【0090】
図8の説明に戻る。
ステップS824において、ワークフローサーバ104のCPU201は、RAM202に記憶しているエラーフラグの値を判定する。
ステップS824にて、エラーフラグ≠NULLと判定した場合は、現階層の承認をやり直す必要があるため、ステップS809に進み、現階層の承認者全員へ承認依頼メールを再度送信する。またステップS809と並行して、承認エラー画面を表示するために、ステップS825に進み、RAM202に記憶しているエラーフラグの値を情報処理装置101に送信する。
ステップS826において、情報処理装置101のCPU201は、エラーフラグの値を受信する。
【0091】
ステップS827において、情報処理装置101のCPU201は、エラーフラグの値に対応する承認エラー画面(
図6の620、
図6の630、
図7の720)を表示し、「やり直す」ボタンが押下されたと判定した場合、ステップS812に戻り、承認画面を再度表示する。
ステップS824にて、エラーフラグ=NULLと判定した場合は、現階層の承認が正常に完了したことを意味するため、ステップS828に進む。
ステップS828において、ワークフローサーバ104のCPU201は、現階層の承認が完了したことを送信する。
ステップS829において、情報処理装置101のCPU201は、現階層の承認が完了したことを受信する。
ステップS830において、情報処理装置101のCPU201は、承認完了画面(
図6の640、
図7の730)を表示する。
【0092】
ステップS831において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS828の後、現階層が最終階層か否かを判定する。具体的には、「申請番号」を検索キーとして承認テーブル1120を検索し、ステップS817にて特定した承認レコードの「承認階層」に1を足した値の「承認階層」を持つレコードが存在するか否かを判定する。存在する場合は、次の承認階層が存在するため、ステップS809に戻る。存在しない場合は、すべての承認階層の承認が完了したことを意味するため、ステップS832に進む。
【0093】
ステップS832において、ワークフローサーバ104のCPU201は、最終承認完了処理を行う。具体的には、稟議テーブル1110をステップS815にてRAM202に記憶した「申請番号」で検索し、ヒットした申請レコードの「承認完了日時」を現在日時で更新することにより、当該申請レコードの最終承認が完了したこと稟議テーブル1110に記憶する。
ステップS833において、ワークフローサーバ104のCPU201は、当該申請レコードの申請者へ承認完了メールを送信する。
以上で、
図10の第2の実施形態における合議(同時)処理の説明を終了する。
【0094】
なお、この後、ステップS827(
図8)にて表示される承認エラー画面は
図7の720、ステップS830(
図8)にて表示される承認完了画面は
図7の730となる。
【0095】
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、合議(同時)を承認する際に表示された承認画面(
図12の1210)に、承認画面を操作している承認者以外の合議(同時)承認者(以下、“他の合議承認者”と記す)にパスワード(
図12の1211)を入力してもらった後に承認ボタン(
図12の1212)を押下することによって、複数の承認者間で合意したことを示す。なぜなら、合議(同時)の承認者同士が1つの端末に表示された承認画面を見て、パスワードを入力または承認ボタンを押下することになるため、表示されている申請内容について合議(同時)の承認者同士が必然的に話すことが想定されるからである。
【0096】
まず
図20を用いて、第3の実施形態または第4の実施形態で用いる承認画面を表示するための処理について説明する。
図20は、第1の実施形態または第2の実施形態で用いた申請から最終承認完了までの処理の一例を示すフローチャート(
図8)を、第3の実施形態および第4の実施形態に適用したものである。よって、
図8と同じ処理については、説明を省略する。
【0097】
ステップS2001において、情報処理装置102または情報処理装置103のCPU201は、ステップS811にて承認者によって押下された承認画面へのリンクのURLに対して、承認画面情報の要求を送信する。
ステップS2002において、ワークフローサーバ104のCPU201は、承認画面情報の要求を受信する。
【0098】
ステップS2003において、ワークフローサーバ104のCPU201は、承認文書情報を取得する。具体的には、承認画面情報の要求に含まれる稟議の「申請番号」を用いて、稟議テーブル1110(
図11)および承認テーブル1920(
図19)を検索し、承認対象である稟議の情報を取得する。
【0099】
ステップS2004において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS2003にて取得した承認対象である稟議の情報を用いて、承認画面を表示するための情報を生成する。なお、第3の実施形態の場合、このステップで生成された承認画面情報には、他の合議承認者にパスワード入力してもらうためのパスワード入力欄(
図12の1211)を表示する情報が含まれている。すなわち、ステップS2004は、アクティビティ識別情報に対応する承認者による、当該アクティビティ識別情報に対応するアクティビティの承認処理を受け付ける承認画面の画面情報を生成する処理の一例を示すステップである。
【0100】
ステップS2005において、ワークフローサーバ104のCPU201は、承認画面情報を要求してきた情報処理装置に、ステップS2004にて生成した承認画面情報を送信する。
ステップS2006において、情報処理装置102または情報処理装置103のCPU201は、承認画面情報を受信する。
【0101】
ステップS2007において、情報処理装置102または情報処理装置103のCPU201は、承認情報である「申請番号」「承認者ユーザID」、およびステップS812にて表示された承認画面(
図12の1210)を介して入力された「パスワード」とそのパスワードを入力した他の合議承認者の「承認者ユーザID」をワークフローサーバ104へ送信する。
【0102】
ステップS2008において、ワークフローサーバ104のCPU201は、承認情報である「申請番号」「承認者ユーザID」、および「パスワードとその承認者ユーザID」を受信しRAM202に記憶する。すなわち、ステップS2008は、承認画面を介して、承認者の承認者識別情報と対応づけて入力された当該承認者のパスワードを受信する処理の一例を示すステップである。
以上で、
図20の説明を終了する。
【0103】
次に、
図13を用いて、第3の実施形態における合議(同時)処理について説明する。
ステップS1301において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「申請番号」と「承認階層」を検索キーとして承認テーブル1920(
図19)を検索し、同じ承認階層における、他の合議承認者を示す承認レコードを取得し、ユーザマスタ1910(
図19)から該当するユーザのログインパスワードを取得する。すなわち、ユーザマスタ1910は、承認者の承認者識別情報と対応づけて当該承認者のパスワードを記憶する手段の一例を示す機能部である。
【0104】
具体的には、
図12の承認画面1210のように、操作を行っているユーザが承認三郎さんの場合、「申請番号」=20140512002と「承認階層」=02を検索キーとして承認テーブル1920を検索し、同じ承認階層における、他の合議承認者(承認二郎さん)を示す承認レコードを取得する。なお、
図12の承認画面1210では、合議(同時)の承認者を2名としたため、他の合議承認者は1名となったが、合議(同時)の承認者が3名以上の場合、他の合議承認者は2名以上になる。
【0105】
他の合議承認者を特定できたら、その承認者を識別する情報(この実施形態においては、承認者名)を検索キーとしてユーザマスタ1910を検索し、パスワードを取得する。具体的には、「承認者名」=承認二郎を検索キーとしてユーザマスタ1910を検索し、承認二郎さんのログインパスワード=jiro222を取得する。
【0106】
ステップS1302において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS2008にて受信した他の合議承認者のパスワードと、ステップS1301にてユーザマスタ1910から取得した他の合議承認者のログインパスワードを比較し、他の合議承認者すべてについて、一致するか否かを判定する。他の合議承認者すべてについて一致している場合は合議(同時)が正しく行われたとしてステップS1303に進み、一致していないパスワードがあった場合は合議(同時)が行われなかったとして、ステップS1305に進む。
【0107】
なお、この実施形態において用いるパスワードとは、承認者のログインパスワードとしたが、ログインパスワードに限定するものではなく、承認処理用のパスワードなど、ログインパスワードとは別のパスワードを用いてもよい。
【0108】
すなわち、ステップS1302は、所定の条件を満たすか否かの判定を、受信した承認者のパスワードと、当該承認者の承認者識別情報と対応づけて記憶されたパスワードとを用いて行う処理の一例を示すステップである。
【0109】
ステップS1303において、ワークフローサーバ104のCPU201は、現階層の承認者全員の「承認日時」を現在日時に更新する。具体的には、ステップS817にて特定した承認レコードと、ステップS1301にて特定した他の合議承認者を示す承認レコードについて、「承認日時」を現在日時に更新する。
【0110】
ステップS1304において、ワークフローサーバ104のCPU201は、現階層の承認者全員の「承認フラグ」を1に更新する。すなわち、ステップS1304は、アクティビティ識別情報に対応する承認者による承認処理に係る情報が、複数の承認者間で所定の条件を満たす場合に、当該アクティビティを承認完了状態にする処理の一例を示すステップである。
【0111】
具体的には、ステップS817にて特定した承認レコードと、ステップS1301にて特定した他の合議承認者を示す承認レコードについて、すべての「承認フラグ」を1に更新し、第3の実施形態における合議(同時)処理を終了する。
【0112】
ステップS1305において、ワークフローサーバ104のCPU201は、RAM202に記憶しているエラーフラグに“同時パスワード不一致”を示す文字列を代入し、承認画面1210にて入力されたパスワードの不一致エラーが発生したことを示す。
【0113】
ステップS1306において、ワークフローサーバ104のCPU201は、現階層の承認者全員の「承認フラグ」を0に更新する。具体的には、ステップS817にて特定した承認レコードと、ステップS1301にて特定した他の合議承認者を示す承認レコードについて、すべての「承認フラグ」を0に更新し、第3の実施形態における合議(同時)処理を終了する。
以上で、
図13の第3の実施形態における合議(同時)処理の説明を終了する。
【0114】
なお、この後、ステップS827(
図20)にて表示される承認エラー画面は
図12の1220、ステップS830(
図20)にて表示される承認完了画面は
図12の1230となる。承認エラー画面(
図12の1220)には、パスワードが一致しなかった他の合議承認者を示すエラーメッセージ(
図12の1221)、同時パスワード不一致によるエラーであることを示すメッセージ(
図12の1222)を表示する。
【0115】
以上により、合議アクティビティの承認に所定の条件を加えることで、複数の承認者間で合意した上で承認したことを示すワークフローシステムを提供することができる。
以上で、第3の実施形態の説明を終了する。
【0116】
<第4の実施形態>
第4の実施形態では、合議(同時)を承認する際に表示された承認画面(
図14の1410)に、承認画面を操作している承認者以外の合議(同時)承認者(以下、“他の合議承認者”と記す)に署名(
図14の1411)を入力してもらった後に承認ボタン(
図14の1412)を押下することによって、複数の承認者間で合意したことを示す。なぜなら、合議(同時)の承認者同士が1つの端末に表示された承認画面を見て、署名を入力することになるため、表示されている申請内容について合議(同時)の承認者同士が必然的に話すことが想定されるからである。
【0117】
まず
図20を用いて、第3の実施形態または第4の実施形態で用いる承認画面を表示するための処理について説明する。
図20は、第1の実施形態または第2の実施形態で用いた申請から最終承認完了までの処理の一例を示すフローチャート(
図8)を、第3の実施形態および第4の実施形態に適用したものである。よって、
図8と同じ処理、および
図20における第3の実施形態と同じ処理については、説明を省略する。
【0118】
ステップS2004において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS2003にて取得した承認対象である稟議の情報を用いて、承認画面を表示するための情報を生成する。なお、第4の実施形態の場合、このステップで生成された承認画面情報には、合議(同時)の承認者全員に署名を入力してもらうための署名入力欄(
図14の1411)を表示する情報が含まれている。なお、署名の入力は、タッチパネルを介した入力やマウスやタッチパッドなどの入力装置を用いて行う。すなわち、ステップS2004は、アクティビティ識別情報に対応する承認者による、当該アクティビティ識別情報に対応するアクティビティの承認処理を受け付ける承認画面の画面情報を生成する処理の一例を示すステップである。
【0119】
ステップS2007において、情報処理装置102または情報処理装置103のCPU201は、承認情報である「申請番号」「承認者ユーザID」、ステップS812にて表示された承認画面(
図14の1410)を介して入力された「合議承認者全員による署名画像」とその署名を入力した承認者の「承認者ユーザID」をワークフローサーバ104へ送信する。
【0120】
なお、「合議承認者全員による署名画像」は、合議(同時)の承認者全員によって入力された署名を1つの画像(
図14の1411)として送信する。1つの画像として送信し、この署名画像を今後の参照画面において表示することによって、この稟議について合議(同時)の承認者全員が同時に署名したことを示す証跡になる。また、「合議承認者全員による署名画像」には、承認者毎の署名入力エリアを分けるための点線が表示されており、この点線を基準にして、後述するステップS1501にて各承認者の署名に分割を行う。
【0121】
ステップS2008において、ワークフローサーバ104のCPU201は、承認情報である「申請番号」「承認者ユーザID」、および「合議承認者全員による署名画像とその署名をした承認者ユーザID」を受信しRAM202に記憶する。すなわち、ステップS2008は、承認画面を介して、複数の承認者の承認者識別情報と対応づけて当該複数の承認者により入力された署名の画像情報を受信する処理の一例を示すステップである。
以上で、
図20の説明を終了する。
【0122】
次に、
図15を用いて、第4の実施形態における合議(同時)処理について説明する。
ステップS1501において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS2008にて受信した合議承認者全員による署名画像を承認者毎の署名画像に分割する。具体的には、合議承認者全員による署名画像に含まれる、承認者毎の署名入力エリアを分けるための点線を基準にして、各承認者の署名画像に分割する。
【0123】
なお、この実施形態においては、合議承認者全員による署名画像に含まれる点線を基準にして分割するとしたが、これに限定するものではなく、署名画像を合議承認者の数で均等に分割してもよいし、署名画像を解析し一連の文字列と判定されたものを1人の署名として分割を繰り返す等としてもよい。
【0124】
ステップS1502において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS817にて特定した承認レコードの「申請番号」と「承認階層」を検索キーとして承認テーブル1920(
図19)を検索し、同じ承認階層における合議承認者全員(操作ユーザを含む)を示す承認レコードを取得し、ユーザマスタ1910(
図19)から該当するユーザが事前に登録しておいた署名画像を取得する。すなわち、ユーザマスタ1910は、承認者の承認者識別情報と対応づけて当該承認者の署名の画像情報を記憶する手段の一例を示す機能部である。
【0125】
具体的には、
図12の承認画面1210のように、操作を行っているユーザが承認三郎さんの場合、「申請番号」=20140512002と「承認階層」=02を検索キーとして承認テーブル1920を検索し、同じ承認階層における合議承認者全員(承認二郎さんと承認三郎さん)を示す承認レコードを取得する。
【0126】
合議承認者全員を特定できたら、その承認者を識別する情報(この実施形態においては、承認者名)を検索キーとしてユーザマスタ1910を検索し、署名画像を取得する。具体的には、「承認者名」=承認二郎と承認三郎を検索キーとしてユーザマスタ1910を検索し、承認二郎さんおよび承認三郎さんがそれぞれ事前に登録しておいた署名画像を取得する。
【0127】
ステップS1503において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS1501にて分割した合議承認者の署名画像と、ステップS1502にてユーザマスタ1910から取得した各合議承認者の署名画像をそれぞれ比較し、合議承認者全員について、署名画像の特徴が一致するか否かを判定する。合議承認者全員について一致している場合は合議(同時)が正しく行われたとしてステップS1504に進み、一致していないパスワードがあった場合は合議(同時)が行われなかったとして、ステップS1507に進む。
【0128】
すなわち、ステップS1503は、所定の条件を満たすか否かの判定を、受信した複数の承認者により入力された署名の画像情報と、当該複数の承認者の承認者識別情報とそれぞれ対応づけて記憶された署名の画像情報とを用いて行う処理の一例を示すステップである。
なお、署名画像を比較や、署名画像の特徴の一致の判定する処理については、既知の技術であるため説明を省略する。
【0129】
なお、この実施形態において用いる署名画像は、
図14の1411の様に、1つの署名入力エリアに合議承認者全員が寄せ書きの様にして署名するとしたが、これに限定するものではなく、合議承認者毎に個別の署名入力エリアを設け、署名が入力された情報処理装置または署名画像を受信したワークフローサーバ104において、複数の署名画像を1つの画像に結合するとしてもよい。ただし、
図14の1411の様に1つの署名入力エリアとした方が、合議承認者全員によって入力された署名が合意したということをより強く証明する証跡になるため、1つの署名入力エリアにすることがより望ましい。
【0130】
ステップS1504において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS1502にて特定された承認テーブル1920(
図19)の承認画面を操作している承認者のレコードの「同時署名画像」カラムを、ステップS2008にて受信した合議承認者全員による署名画像で更新する。すなわち、ステップS1504は、受信した複数の承認者により入力された署名の画像情報を1つの画像情報として記憶する処理の一例を示すステップである。
【0131】
なお、この実施形態においては、承認テーブル1920(
図19)の承認画面を操作している承認者のレコードを更新対象としたが、これに限定するものではなく、ステップS1502にて特定された承認テーブル1920(
図19)の合議承認者全員のレコードを更新対象としてもよい。ただし、この実施形態のように、承認画面を操作している承認者のレコードを更新対象とすることにより、どの承認者の画面操作による承認だったのかが、承認テーブル1920を見ることでわかる。
【0132】
ステップS1505において、ワークフローサーバ104のCPU201は、現階層の承認者全員の「承認日時」を現在日時に更新する。具体的には、ステップS817にて特定した承認レコードと、ステップS1301にて特定した他の合議承認者を示す承認レコードについて、「承認日時」を現在日時に更新する。
【0133】
ステップS1506において、ワークフローサーバ104のCPU201は、現階層の承認者全員の「承認フラグ」を1に更新する。すなわち、ステップS1506は、アクティビティ識別情報に対応する承認者による承認処理に係る情報が、複数の承認者間で所定の条件を満たす場合に、当該アクティビティを承認完了状態にする処理の一例を示すステップである。具体的には、ステップS1502にて特定した合議承認者全員を示す承認レコードについて、すべての「承認フラグ」を1に更新し、第4の実施形態における合議(同時)処理を終了する。
【0134】
ステップS1507において、ワークフローサーバ104のCPU201は、RAM202に記憶しているエラーフラグに“同時署名不一致”を示す文字列を代入し、承認画面1210にて入力された署名画像の特徴不一致エラーが発生したことを示す。
【0135】
ステップS1508において、ワークフローサーバ104のCPU201は、現階層の承認者全員の「承認フラグ」を0に更新する。具体的には、ステップS817にて特定した承認レコードと、ステップS1502にて特定した合議承認者全員を示す承認レコードについて、すべての「承認フラグ」を0に更新し、第4の実施形態における合議(同時)処理を終了する。
以上で、
図15の第4の実施形態における合議(同時)処理の説明を終了する。
【0136】
なお、この後、ステップS827(
図20)にて表示される承認エラー画面は
図14の1420、ステップS830(
図20)にて表示される承認完了画面は
図14の1430となる。承認エラー画面(
図14の1420)には、署名画像の特徴が一致しなかった合議承認者を示すエラーメッセージ(
図14の1421)、同時署名不一致によるエラーであることを示すメッセージ(
図14の1422)を表示する。また、承認完了画面には、合議承認者全員で入力した署名画像が、合議承認者で合意したことの証跡として表示される。
【0137】
以上により、合議アクティビティの承認に所定の条件を加えることで、複数の承認者間で合意した上で承認したことを示すワークフローシステムを提供することができる。
以上で、第4の実施形態の説明を終了する。
【0138】
<承認履歴表示処理>
次に本発明のすべての実施形態において処理可能な承認履歴表示処理について、
図17および
図18を用いて説明する。この承認履歴表示処理により、合議(同時)処理において承認完了と判定した判定基準を、承認履歴を表示する画面において識別して表示することが可能になる。
【0139】
図17は、本発明における承認履歴表示処理の一例を示すフローチャートである。
図18は、本発明における参照画面情報生成処理の一例を示すフローチャートである。
【0140】
なお、
図17の情報処理装置106とは、ワークフローシステム100における監査者が利用するクライアント装置である。なお、この実施形態においては、情報処理装置106を監査ユーザが利用する端末としたが、監査者に限定するものではなく、ワークフローシステム100の稟議文書を閲覧するユーザであれば、申請者、承認者、代理承認者、参照者、システム管理者などのユーザであってもよい。
【0141】
また、この実施形態においては、承認履歴表示処理を監査者による稟議参照画面に用いるとしたが、これに限定するものではなく、承認者による過去の承認履歴の参照、参照者による稟議の参照、システム管理者による稟議の参照などの画面に用いてもよい。
【0142】
ステップS1701において、情報処理装置106のCPU201は、ワークフローシステム100へ監査者によるログイン処理を受け付け、監査者によって選択された稟議検索画面への遷移指示を受け付ける。この実施形態においては、監査者の氏名は「監査厳士」とする。
ステップS1702において、情報処理装置106のCPU201は、稟議検索画面(不図示)を表示する。
ステップS1703において、情報処理装置106のCPU201は、稟議検索画面にて監査者によって検索された稟議の参照指示を受け付ける。
【0143】
ステップS1704において、情報処理装置106のCPU201は、稟議検索画面にて参照指示を受け付けた稟議の情報(例えば申請番号)をワークフローサーバ104へ送信する。
ステップS1705において、ワークフローサーバ104のCPU201は、参照する稟議の情報を受信する。
【0144】
ステップS1706において、ワークフローサーバ104のCPU201は、受信した稟議の申請番号を用いて、参照する稟議の情報を取得する。具体的には、申請番号を検索キーにして、稟議テーブル1110、および承認テーブル1120または承認テーブル1920を検索して、参照する稟議の情報を取得する。ここでは、申請番号=20140512002を検索キーにして、稟議テーブル1110から稟議レコードを、承認テーブル1120または承認テーブル1920から承認レコードを取得したとする。
【0145】
ステップS1707において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS1706にて取得した稟議レコードおよび承認レコードを用いて、情報処理装置106に表示するための参照画面の情報を生成する。ここで、
図18のフローチャートについて説明しておく。
【0146】
ステップS1801において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS1706にて取得した稟議レコードを用いて、情報処理装置106に表示するための参照画面における承認履歴表示部分以外の情報を生成する。
以下の、ステップS1802〜ステップS1807において、参照画面における承認履歴表示部分の画面情報を生成する。
【0147】
ステップS1802において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS1706にて取得した承認レコードを用いて、参照画面における承認履歴表示部分の承認種別に依存しない共通項目部分(例えば、承認階層番号、承認種別名、承認者、承認日時)の画面情報を生成する。
【0148】
ステップS1803において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS1706にて取得した承認レコードの承認種別を判定し、合議(同時)の場合はステップS1803に進み、合議(同時)以外の場合はステップS1803に進む。
【0149】
ステップS1804において、ワークフローサーバ104のCPU201は、合議(同時)における同時承認判定基準(
図16の1611〜1613、1621)を示す画面情報を生成する。同時承認判定基準とは、合議(同時)処理において承認完了と判定した判定基準のことを指す。すなわち、ステップS1804は、所定の条件を満たすか否かの判定に用いた情報の種類を表示する画面情報を生成する処理の一例を示すステップである。
【0150】
具体的には、第1の実施形態において判定基準とした承認処理が行われた時刻情報および位置情報、第2の実施形態において判定基準とした合言葉(キーワード)、第3の実施形態において判定基準としたパスワード、第4の実施形態において判定基準とした署名の画像情報のことを指す。
【0151】
例えば、承認テーブル1120から取得した合議(同時)の承認レコードにおいて、「承認日時」「位置情報」「合言葉」カラムのうち、値が設定されているカラムに対応する1611〜1613(
図16)に○を記す。
また、承認テーブル1920から取得した合議(同時)の承認レコードにおいて、「同時署名画像」に画像が設定されていない場合は、第3の実施形態のパスワードを判定基準とした捉え、同時パスワード1611(
図16)に○を記す。
【0152】
ステップS1805において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS1706にて取得した承認レコードの同時署名画像に画像の有無を判定し、有る場合はステップS1806に進み、無い場合はステップS1807に進む。
【0153】
ステップS1806において、ワークフローサーバ104のCPU201は、同時署名画像を表示するための画面情報を生成する。具体的には、承認テーブル1920から取得した合議(同時)の承認レコードの「同時署名画像」カラムに設定されている同時署名画像を用いて、同時署名画像が参照画面に表示されるよう画面情報を生成する。
【0154】
ステップS1807において、ワークフローサーバ104のCPU201は、参照画面における承認履歴表示部分の承認階層が最終階層まで達したか否か判定する。最終階層まで達していない場合はステップS1802に戻り、残りの階層を表示する画面情報の生成を行う。最終階層まで達した場合は、
図18の参照画面情報の生成処理を終了する。
以上で、
図18の説明を終了し、
図17の説明に戻る。
【0155】
ステップS1708において、ワークフローサーバ104のCPU201は、ステップS1707にて生成された参照画面情報を情報処理装置106に送信する。
ステップS1709において、情報処理装置106のCPU201は、参照画面情報を受信する。
ステップS1710において、情報処理装置106のCPU201は、受信した参照画面情報を用いて、稟議の承認履歴情報を含む参照画面(
図16の1610.1620、1630)を表示する。
以上で、
図17の承認履歴表示処理の説明を終了する。
【0156】
以上により、合議(同時)処理において承認完了と判定した判定基準を、承認履歴を表示する画面において識別して表示するワークフローシステムを提供することができる。これにより、承認履歴を確認することで、複数の承認者がお互いに合意した上で承認したことが、わかるようになる。つまり、M&Aのように重要な稟議において、複数の承認者が話し合って承認したことを証明することができるようになる。
【0157】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0158】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0159】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0160】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0161】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0162】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0163】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(オペレーティングシステム)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0164】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。