特許第6056912号(P6056912)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6056912情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6056912
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20161226BHJP
   H04L 12/58 20060101ALI20161226BHJP
【FI】
   G06F13/00 610S
   G06F13/00 625
   H04L12/58 100Z
【請求項の数】18
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2015-133060(P2015-133060)
(22)【出願日】2015年7月1日
(62)【分割の表示】特願2012-267478(P2012-267478)の分割
【原出願日】2012年12月6日
(65)【公開番号】特開2015-179550(P2015-179550A)
(43)【公開日】2015年10月8日
【審査請求日】2015年12月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】390002761
【氏名又は名称】キヤノンマーケティングジャパン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】592135203
【氏名又は名称】キヤノンITソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189751
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 友輔
(74)【代理人】
【識別番号】100208904
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 秀起
(72)【発明者】
【氏名】岡本 力
【審査官】 米倉 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−278269(JP,A)
【文献】 特開2002−330251(JP,A)
【文献】 特開2004−266559(JP,A)
【文献】 特開2008−187280(JP,A)
【文献】 特開2006−146942(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
H04L 12/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント端末から送信される電子メールを受信する情報処理装置であって、
前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段と、
前記電子メールを受信するール受信手段と、
前記記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定手段と、
前記パスワード設定手段によりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを宛先に送信するール送信手段と、
前記メール送信手段によって電子メールを送信した後、前記パスワード設定手段によって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信手段と、
前記パスワード通知メール送信手段による前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理手段と、
を備え、
前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、
前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信する
とを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶手段は、前記パスワードの設定方法が、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定する、あるいは、ランダムなパスワードを設定することを含む設定方法を記憶することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
ランダムなパスワードを生成するパスワード生成手段を備え、
前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルにランダムなパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記パスワード生成手段で生成したランダムなパスワードを前記電子メールの添付ファイルへ設定し、
前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記所定のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示される所定のパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信し、
前記パスワード通知メール送信手段は、前記メール送信手段によって電子メールを送信する度に、前記ランダムのパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信することを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
ランダムなパスワードを生成するパスワード生成手段を備え、
前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードが前記記憶手段に存在しない場合、前記パスワード生成手段で生成したランダムなパスワードを前記電子メールの添付ファイルへ設定し、
前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記所定のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示される所定のパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信し、
前記パスワード通知メール送信手段は、前記メール送信手段によって電子メールを送信する度に、前記ランダムのパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記パスワードの設定方法は、電子メールの添付ファイルにパスワードを設定しないことを含み、
前記電子メールの添付ファイルに対して前記記憶手段のパスワード設定方法によりパスワードを設定しない場合、前記電子メールの送信元に対して、電子メールに添付されたファイルのパスワードの催促に係る通知を行うパスワード催促手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記パスワードの設定方法は、電子メールの添付ファイルにパスワードを設定しないことを含み、
前記電子メールの添付ファイルに対して前記記憶手段のパスワード設定方法によりパスワードを設定しない場合、前記電子メールの送信元に対して、電子メールに添付されたファイルのパスワードの催促に係る通知を行うパスワード催促手段を備え、
前記パスワード催促手段は、電子メールの送信先に対応するパスワードが前記記憶手段に記憶された前記電子メールの送信元に対して、電子メールに添付されたファイルのパスワードの催促に係る通知を行わないことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記電子メールの送信先から電子メールに添付されたファイルのパスワードの催促に係る通知を受信するパスワード催促受信手段と、
前記パスワード催促受信手段によって受信したパスワードの催促に係る電子メールに対して設定したパスワードを催促元の前記送信先へ通知するパスワード返答手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記パスワード返答手段は、パスワードの催促に係る電子メールに対して設定したパスワードが存在しない前記電子メールの送信元に対して、当該送信先から電子メールに添付されたファイルのパスワードの催促に係る通知を行うことを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記パスワード返答手段は、前記パスワード通知メール送信手段によってパスワード通知用の電子メールが送信されている場合、パスワードの催促に係る電子メールに対して設定したパスワードを催促元の前記送信先へ通知し、
一方、前記パスワード通知メール送信手段によってパスワード通知用の電子メールを送信していない場合、前記パスワードの催促に係る電子メールの送信先へ通知することを特徴とする請求項7または8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記パスワード通知メール送信手段は、前記宛先に前記所定のパスワードに関する前記パスワード通知用の電子メールを初回送信時のみ送信することを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記記憶手段は、電子メールの送信元及び送信先のメールアドレスの組み合わせに対応して電子メールに添付したファイルへ設定するパスワードを記憶し、
前記パスワード設定手段は、前記メール受信手段によって受信した電子メールの宛先及び送信元の組み合わせに対応するパスワードを前記記憶手段に記憶されたパスワードから取得することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記パスワード設定手段は、前記メール受信手段によって受信した電子メールの宛先を複数取得した場合、其々のパスワードを電子メールへ添付するファイルに対して設定することを特徴とする請求項1乃至11の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記パスワード設定手段によって、前記メール受信手段によって受信した電子メールの宛先を複数取得した場合、前記パスワード通知メール送信手段は、宛先の数分、前記パスワード設定手段によって設定したパスワードが示されるそれぞれのパスワード通知用の電子メールを送信することを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
電子メールの送受信を行う複数のクライアント端末と情報処理装置とがネットワークを介して接続された情報処理システムであって、
前記クライアント端末は、
前記情報処理装置のメール送信手段から前記電子メールの受信を行うクライアントメール受信手段と、
前記電子メールを前記情報処理装置へ送信するクライアントメール送信手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段と、
前記クライアントメール送信手段から電子メールを受信するール受信手段と、
前記記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定手段と、
前記パスワード設定手段によりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを前記宛先から特定される前記クライアント端末に送信するール送信手段と、
前記メール送信手段によって電子メールを送信した後、前記パスワード設定手段によって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信手段と、
前記パスワード通知メール送信手段による前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理手段と、
を備え、
前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、
前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信する
とを特徴とする情報処理システム。
【請求項15】
クライアント端末から送信される電子メールを受信する情報処理装置の制御方法であって、
前記情報処理装置は、
前記電子メールを受信するール受信ステップ、
前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定ステップ、
前記パスワード設定ステップによりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを宛先に送信するール送信ステップ、
前記メール送信ステップによって電子メールを送信した後、前記パスワード設定ステップによって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信ステップ、
前記パスワード通知メール送信ステップによる前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理ステップ、
を備え、
前記パスワード設定ステップは、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、
前記パスワード通知メール送信ステップは、前記管理ステップによって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信すること
を含むことを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項16】
クライアント端末から送信される電子メールを受信する情報処理装置で読取実行可能なプログラムであって、
前記情報処理装置を、
前記電子メールを受信するール受信手段と、
前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定手段と、
前記パスワード設定手段によりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを宛先に送信するール送信手段と、
前記メール送信手段によって電子メールを送信した後、前記パスワード設定手段によって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信手段と、
前記パスワード通知メール送信手段による前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理手段と、
して機能させ、
前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、
前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信すると
して機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項17】
電子メールの送受信を行う複数のクライアント端末と情報処理装置とがネットワークを介して接続された情報処理システムの制御方法であって、
前記クライアント端末は、
前記情報処理装置のメール送信ステップから前記電子メールの受信を行うクライアントメール受信ステップ、
前記電子メールを前記情報処理装置へ送信するクライアントメール送信ステップ
を含み、
前記情報処理装置は、
前記クライアントメール送信ステップから電子メールを受信するール受信ステップ、
前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定ステップ、
前記パスワード設定ステップによりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを前記宛先から特定される前記クライアント端末に送信するール送信ステップ
前記メール送信ステップによって電子メールを送信した後、前記パスワード設定ステップによって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信ステップ、
前記パスワード通知メール送信ステップによる前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理ステップ、
を含み、
前記パスワード設定ステップは、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、
前記パスワード通知メール送信ステップは、前記管理ステップによって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信すること
を含むことを特徴とする情報処理システムの制御方法。
【請求項18】
電子メールの送受信を行う複数のクライアント端末と情報処理装置とがネットワークを介して接続された情報処理システムにおいて読取実行可能なプログラムであって、
前記クライアント端末を、
前記情報処理装置のメール送信手段から前記電子メールの受信を行うクライアントメール受信手段と、
前記電子メールを前記情報処理装置へ送信するクライアントメール送信手段と、
して機能させ、
前記情報処理装置を、
前記クライアントメール送信手段から電子メールを受信するール受信手段と、
前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定手段と、
前記パスワード設定手段によりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを前記宛先から特定される前記クライアント端末に送信するール送信手段と
前記メール送信手段によって電子メールを送信した後、前記パスワード設定手段によって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信手段と、
前記パスワード通知メール送信手段による前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理手段と、
して機能させ、
前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、
前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信すると
して機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メールに添付されたファイルの暗号化に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電子メールシステムでは、ネットワークを介して、クライアント端末間での電子メールの送受信が行われているが、遠方と情報をかわす上では、非常に利便性の高いツールとして、利用されている。
【0003】
しかしながら、緊急時など、電子メールに機密性の高い情報を含ませて、相手先とやり取りを行うケースも度々発生し、この場合、送信された電子メールが、相手先のメールサーバへ送信される過程で、盗聴や改竄等が行われ、機密性の高い情報を安全に送信することができない、というリスクを抱えてしまう。
【0004】
そこで、電子メールを暗号化する手法が幾つも提案され、例えば、PGP(Pretty Good Privacy)やS/MIME(Secure/Multipurpose Internet Mail Extensions)等の方法が提案されているが、これらの方法は、送受信側の双方で暗号化、複合化を行うことで、前述のようなリスクを回避している。
【0005】
このような手法を用いるには、各クライアント端末に対して、暗号化、及び複合化を行うための機能を提供するソフトウェアを導入する必要があり、これらのソフトウェアの導入の検討(費用や安全性等)、導入作業、及び導入後設定作業等、利用者にとっては、いささか不便な点があることは否めない。
【0006】
しかしながら、電子メールの利用方法として、電子メールの本文には、機密性の低い、あるいは、ない情報を入力し、機密性の高い情報を含むファイルを電子メールに添付して送信する方法がある。
【0007】
この場合、前述の手法のように、電子メールを全て暗号化する必要性は少なく、電子メールに添付されたファイルのみを暗号化することで対処することが可能であるため、電子メールの送受信を仲介するメールサーバ等で添付されたファイルを暗号化する仕組みが存在するが、このような構成に於いても、送受信側の双方のメールサーバに暗号化、及び複合化を行うための機能を提供するソフトウェアを導入する必要がある。
【0008】
そこで、内部クライアントから外部クライアントへ電子メールを送信する際に、予め定めた固定パスワードを用いて、送信対象とする電子メールを暗号化して送信した後、当該固定パスワード等を含む通知メールも送信する技術が提示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2009−171542号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、頻繁に電子メールのやり取りを行う者同士で、利用するパスワードを決めて運用を行うことが通常であり、特許文献1に記載の技術では、固定パスワードを送信先の外部クライアントへ通知するが、1つの固定パスワードを通知することが示されており、前述のような運用を行う場合には、不向きな構成が取られている。
【0010】
このような特許文献1に記載の技術を用いれば、内部メールから送信された電子メールに対するパスワードが、このシステムを利用しているユーザに知れ渡り、誤って電子メールを想定外のユーザへ送信した場合、情報漏えい等のリスクが生じることとなる。
【0011】
更に、特許文献1に記載の技術では、自動でパスワードを生成する構成が記載されており、情報漏えい等のリスクを軽減することが可能であるものの、前記のような運用を行う場合には、不向きな構成である。
【0012】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、電子メールの送受信を行う上で、柔軟な運用を行いつつ、セキュリティ向上を図ることが可能な情報処理装置、情報処理システム、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するための第1の発明は、クライアント端末から送信される電子メールを受信する情報処理装置であって、前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段と、前記電子メールを受信するール受信手段と、前記記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定手段と、前記パスワード設定手段によりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを宛先に送信するール送信手段と、前記メール送信手段によって電子メールを送信した後、前記パスワード設定手段によって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信手段と、前記パスワード通知メール送信手段による前記前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理手段と、を備え、前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信することを特徴とする情報処理装置である。
【0014】
上記の目的を達成するための第2の発明は、電子メールの送受信を行う複数のクライアント端末と情報処理装置とがネットワークを介して接続された情報処理システムであって、前記クライアント端末は、前記情報処理装置のメール送信手段から前記電子メールの受信を行うクライアントメール受信手段と、前記電子メールを前記情報処理装置へ送信するクライアントメール送信手段と、を備え、前記情報処理装置は、前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段と、前記クライアントメール送信手段から電子メールを受信するール受信手段と、前記記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定手段と、前記パスワード設定手段によりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを前記宛先から特定される前記クライアント端末に送信するール送信手段と、前記メール送信手段によって電子メールを送信した後、前記パスワード設定手段によって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信手段と、前記パスワード通知メール送信手段による前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理手段と、を備え、前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信することを特徴とする情報処理システムである。
【0015】
上記の目的を達成するための第3の発明は、クライアント端末から送信される電子メールを受信する情報処理装置の制御方法であって、前記情報処理装置は、前記電子メールを受信するール受信ステップ、前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定ステップ、前記パスワード設定ステップによりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを宛先に送信するール送信ステップ、前記メール送信ステップによって電子メールを送信した後、前記パスワード設定ステップによって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信ステップ、前記パスワード通知メール送信ステップによる前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理ステップ、を備え、前記パスワード設定ステップは、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、前記パスワード通知メール送信ステップは、前記管理ステップによって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信することを含むことを特徴とする情報処理装置の制御方法である。
【0016】
上記の目的を達成するための第4の発明は、クライアント端末から送信される電子メールを受信する情報処理装置で読取実行可能なプログラムであって、前記情報処理装置を、前記電子メールを受信するール受信手段と、前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定手段と、前記パスワード設定手段によりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを宛先に送信するール送信手段と、前記メール送信手段によって電子メールを送信した後、前記パスワード設定手段によって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信手段と、前記パスワード通知メール送信手段による前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理手段と、して機能させ、前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信するとして機能させることを特徴とするプログラムである。
【0017】
上記の目的を達成するための第5の発明は、電子メールの送受信を行う複数のクライアント端末と情報処理装置とがネットワークを介して接続された情報処理システムの制御方法であって、前記クライアント端末は、前記情報処理装置のメール送信ステップから前記電子メールの受信を行うクライアントメール受信ステップ、前記電子メールを前記情報処理装置へ送信するクライアントメール送信ステップ、を含み、前記情報処理装置は、前記クライアントメール送信ステップから電子メールを受信するール受信ステップ、前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定ステップ、前記パスワード設定ステップによりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを前記宛先から特定される前記クライアント端末に送信するール送信ステップ前記メール送信ステップによって電子メールを送信した後、前記パスワード設定ステップによって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信ステップ、前記パスワード通知メール送信ステップによる前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理ステップ、を含み、前記パスワード設定ステップは、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、前記パスワード通知メール送信ステップは、前記管理ステップによって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信することを含むことを特徴とする情報処理システムの制御方法である。
【0018】
上記の目的を達成するための第6の発明は、電子メールの送受信を行う複数のクライアント端末と情報処理装置とがネットワークを介して接続された情報処理システムにおいて読取実行可能なプログラムであって、前記クライアント端末を、前記情報処理装置のメール送信手段から前記電子メールの受信を行うクライアントメール受信手段と、前記電子メールを前記情報処理装置へ送信するクライアントメール送信手段と、して機能させ、前記情報処理装置を、前記クライアントメール送信手段から電子メールを受信するール受信手段と、前記クライアント端末において設定された前記電子メールの添付ファイルに対するパスワードの設定方法と、前記電子メールの宛先に応じてパスワードとを記憶する記憶手段によって記憶されたパスワードの設定方法に従って前記電子メールの添付ファイルへパスワードの設定を行うパスワード設定手段と、前記パスワード設定手段によりパスワードが設定されたファイルが添付された電子メールを前記宛先から特定される前記クライアント端末に送信するール送信手段と前記メール送信手段によって電子メールを送信した後、前記パスワード設定手段によって設定したパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを前記宛先に送信するパスワード通知メール送信手段と、前記パスワード通知メール送信手段による前記宛先に対応するパスワードを用いたパスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻を管理する管理手段と、して機能させ、前記パスワード設定手段は、電子メールの添付ファイルに所定のパスワードを設定することを示すパスワード設定方法によって、前記電子メールの宛先に対応するパスワードを前記記憶手段から取得して、前記電子メールの添付ファイルへ設定し、前記パスワード通知メール送信手段は、前記管理手段によって管理される前記パスワード通知用の電子メールの送信に関わる時刻に基づき、所定期間経過するまで、パスワード通知用の電子メールを送信せず、一方、所定期間経過した後は、前記送信したパスワード通知用の電子メールに示されるパスワードと同一のパスワードが示されるパスワード通知用の電子メールを送信するとして機能させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、電子メールを送信した後、送信先のメールアドレスによって所定のパスワードを通知することで、電子メールの送受信を行う上で、柔軟な運用を行いつつ、セキュリティ向上を図ることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示す構成図である。
図2】本発明の実施形態に係る各種端末のハードウェアの概略構成を示す構成図である。
図3】本発明の実施形態に係る情報処理システムにおける機能構成を示す構成図である
図4】本発明の実施形態に係る情報システムにおける電子メールのパスワード通知処理を示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態に係る情報システムにおける電子メールのパスワード通知処理を示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態に係るクライアント端末における電子メールの送信指示を行うための画面の構成を示す構成図である。
図7】本発明の実施形態に係るクライアント端末における電子メールの送受信設定を行うための画面の構成を示す構成図である。
図8】本発明の実施形態に係るクライアント端末における催促メールの一例を示す画面の構成を表す構成図である。
図9】本発明の実施形態に係るクライアント端末における添付ファイルの所定パスワードが通知されたことの1例を示す画面の構成を表す構成図である。
図10】本発明の実施形態に係るクライアント端末における添付ファイルの自動生成パスワードが通知されたことの1例を示す画面の構成を表す構成図である。
図11】本発明の実施形態に係る情報処理システムにおいて、電子メールの宛先に応じた添付ファイルのパスワードを管理するテーブルの構成を示す構成図である。
図12】本発明の実施形態に係る情報処理システムにおいて、電子メールの送信状況等を管理するテーブルの構成を示す構成図である。
図13】本発明の実施形態に係る情報処理システムにおいて、電子メールの宛先に応じた添付ファイルのパスワードを管理するテーブルの構成を示す構成図である。
図14】本発明の実施形態に係るクライアント端末における電子メールの送信指示を行うための画面の構成を示す構成図である。
図15】本発明の実施形態に係る情報処理システムにおいて、電子メールのパスワード通知処理を示すフローチャートである。
図16】本発明の実施形態に係る情報処理システムにおいて、電子メールの送信状況等を管理するテーブルの構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおけるシステム構成の一例を示す図である。尚、図1に示す各種端末の構成は一例であり、目的や用途に応じて様々な構成例があることは言うまでもない。
【0023】
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム100には、クライアント端末101、システム管理者が利用する管理者用クライアント端末102、内部メールサーバ104が設置されており、それら端末は、ローカルエリアネットワーク(LAN)103を介して相互に通信可能に接続されており、内部システムとして構築されている。
【0024】
また、クライアント端末101は、広域ネットワーク105を介して、少なくとも1以上の外部メールサーバ106に接続された外部クライアント端末107と相互に通信可能に接続されている。また、LAN103と広域ネットワーク105との間には不図示のファイアウォール装置が設置されており、あらかじめ決められた規則に従った通信制御処理が行われている。
【0025】
内部メールサーバ104は、クライアント端末101による電子メール中継のためのサーバ装置であり、クライアント端末101のSMTP通信内容を特定し、その通信内容に応じて後述する各種の処理を行うことになる。
【0026】
管理者用クライアント端末102は、内部メールサーバ104の設定、管理を行うことになる。
【0027】
次に、図1に示す内部メールサーバ104の各種端末のハードウェア構成について、図2を用いて説明する。尚、クライアント端末101、管理者用クライアント端末102、外部メールサーバ106、及び外部クライアント端末107についても同様な構成を備えるため説明は省略する。
【0028】
CPU201は、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM202あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各クライアント装置の実行する機能を実現するために必要な後述する各種プログラム等が記憶されている。
【0029】
RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をRAM203にロードして、プログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0030】
また、入力コントローラ(入力C)205は、キーボードや不図示のマウス等のポインティングデバイスを示す入力部209からの入力を制御する。ビデオコントローラ(VC)206は、CRTディスプレイ(CRT)210等の表示器への表示を制御する。表示器はCRTだけでなく、液晶ディスプレイでも構わない。
【0031】
メモリコントローラ(MC)207は、ブートプログラム、ブラウザソフトウエア、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、各種データ等を記憶するハードディスク(HD)やフロッピーディスク(登録商標 FD)或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0032】
通信I/Fコントローラ(通信I/FC)208は、ネットワークを介して、外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いたインターネット通信等が可能である。
【0033】
なお、CPU201は、例えばRAM203内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0034】
本発明を実現するためのパスワード通知メールの送信処理を実行するためのプログラム等は、外部メモリ211に記憶されており、必要に応じてRAM203にロードされることによりCPU201によって実行される。
【0035】
本発明に係わるパスワード通知メールの送信処理が用いる定義情報及び各種情報テーブルについても、外部メモリ211に記憶されている。これらについての詳細な説明は、後述する。
【0036】
図3は、情報処理システム100に係る機能構成を示す模式図であり、各々の機能に関して概要を説明する。尚、この模式図に限らず図4乃至図6に示すフローチャートと合わせて、各機能内容を説明する。
【0037】
図3に示すように、クライアント端末101は、クライアントメール送信手段301を備えており、クライアントメール送信手段301は、LAN103を介して、内部メールサーバ104と接続されている。
【0038】
クライアントメール送信手段301は、電子メールを送信指示するためのソフトウェア(いわゆるメーラー)によって実現される機能を備えており、例えば、図6に示すメール作成画面400を、ディスプレイ装置210に表示し、ユーザは、入力部209を用いて、電子メールの送信先アドレスを示す宛先401、及びCC(Carbon Copy)402、電子メールのタイトルを示す件名403、電子メール本文404、電子メールに対して添付されたファイルを示す添付ファイル405等に対して、入力あるいは添付等を行う。
【0039】
そして、ユーザは、電子メールを送信するにあたり、メール作成画面400に備えられた送信ボタン406を押下することで、入力部209を用いて作成した電子メールを、宛先401及びCC402に設定された送信先アドレスへ送信する。
【0040】
また、メール作成画面400は、添付ボタン407を備えており、ユーザは、添付ファイル405を電子メールに添付する際に、添付ボタン407を押下することにより、クライアント端末101に存在するファイルを指定するための画面(不図示)をディスプレイ装置210に表示し、当該画面に表示されたファイルから入力部209を用いて選択指定することで、添付対象となるファイルを電子メールへ添付する。
【0041】
更に、メール作成画面400は、ツールボタン408を備えており、ユーザは、ツールボタン408を押下することによって、電子メールの送受信制御、メールアドレスのアドレス帳、受信した電子メール等のセキュリティ等の設定を行うことが可能であり、その1例として、図7に示す設定画面500を用いて、各種設定を行う(詳細後述)。
【0042】
クライアント端末101は、クライアントメール受信手段302を備えており、クライアントメール受信手段302は、ネットワーク103を介して、内部メールサーバ104と接続されている。
【0043】
クライアントメール受信手段302は、内部システムに存在するクライアント端末101や内部システム以外の外部システムに存在する外部クライアント端末107から、内部メールサーバ104を介して、電子メールの受信を行う。
【0044】
受信されたメールは、図6に示すメール作成画面400の宛先401、CC402、件名403、電子メール本文404、及び添付ファイル405等の各項目を含んで、ディスプレイ装置210に表示され、ユーザは、受信された電子メールの内容を確認する。
【0045】
内部メールサーバ104は、サーバメール受信手段303、及びメール記憶手段304を備えており、サーバメール受信手段303は、クライアント端末101や、広域ネットワーク105を介して、少なくとも1以上の外部メールサーバ106と接続されている。
【0046】
サーバメール受信手段303は、内部システムに存在するクライアント端末101や内部システム以外の外部システムに存在する外部クライアント端末107から電子メールの受信を行う。
【0047】
サーバメール受信手段303は、メール記憶手段304と接続されており、受信した電子メールをメール記憶手段304によって記憶する。
【0048】
メール記憶手段304は、図12に示すような電子メールの送信状況等を管理する電子メール情報テーブル900に、サーバメール受信手段303によって受信した電子メールを記憶する。尚、電子メール情報テーブル900は、外部メモリ211に記憶されている。
【0049】
電子メール情報テーブル900は、受信したメールを一意に識別するためのメールID(電子メールのヘッダ情報に含まれるMessege−idを用いても良い)、電子メールの受信日時、電子メールの送信元のアドレスを示す送信元アドレス、電子メールの送信先のアドレスを示す宛先アドレス、電子メールの件名、本文、及び添付ファイル等の情報を記憶する。
【0050】
更に、電子メール情報テーブル900は、詳細は後述するが、添付ファイルを有する電子メールに対して既にパスワードが設定されている場合、当該電子メールを送信先へ送信した後、送信元のクライアント端末101から、当該パスワードを通知するための電子メールを送信する運用がなされている場合、このパスワードを通知するための電子メールが送信先へ送信されていない時は、その催促を行うための電子メール(以後、催促メール。詳細後述)を送信元へ送信する。
【0051】
そこで、この催促メールの送信先に対する送信状況を管理するための情報として、催促メール送信状況といった情報を、電子メール情報テーブル900は、備えている。
【0052】
催促メール送信状況の1例としては、既にクライアント端末101からパスワードを通知するための電子メールが送信されている場合を示す手動送信済、催促メールが未送信であることを示す未送信、既に催促メールが送信済みであることを示す催促済、添付ファイルにパスワードが設定されておらず、自動でパスワードを設定、あるいはパスワードを設定しない場合、あるいは添付ファイルを有さない場合は、対象外とする。
【0053】
新たな電子メールを受信した時は、後述する設定画面500において、所定パスワード設定503、及びランダムパスワード設定504が選択されている場合は、対象外が設定され、それ以外の場合は、未送信が設定される。
【0054】
内部メールサーバ104は、催促メール判定手段305、催促メール生成手段306、及び催促メール送信手段307を備えている。
【0055】
催促メール判定手段305は、サーバメール受信手段303と接続されており、サーバメール受信手段によって、電子メールを受信した後に、パスワードが既に設定された添付ファイルを有する電子メールの当該パスワードを通知するための電子メールが、送信されたか否かを判定する。
【0056】
判定方法としては、まず、電子メール情報テーブル900の催促メール送信状況が、未送信の電子メール情報が存在し、かつ、未送信の電子メール情報のうち、メールIDが一致する送信元アドレス、宛先アドレスが一致し、更に、所定時間内に受信したものか否かを判定し、更に、所定時間内に受信したものである場合、電子メール情報の本文を解析して、パスワードを通知することが予想される電子メール情報を特定する。
【0057】
尚、パスワードを通知することが予想される電子メール情報を特定する方法は、このような態様に限られることなく、他の既存技術を適用する態様をとっても良い。例えば、添付ファイルを有する電子メールを送信する際に、件名、本文等に識別情報をユーザが入力し、パスワードを通知するための電子メールの件名、本文等に同じ識別情報をユーザが入力することで、当該識別情報が一致した場合、パスワードを通知することが予想される電子メール情報を特定しても良い。
【0058】
これによって、パスワードを通知するための電子メールが特定された場合、既にパスワードを通知するための電子メールと見做し、パスワードを通知するための電子メールと、このパスワードを通知するための電子メールに対応する電子メール(添付ファイルを有する電子メール)の電子メール情報の催促メール送信状況を手動送信済とする。
【0059】
一方、パスワードを通知するための電子メールが特定されない場合、催促メール送信状況を未送信のままとする。
【0060】
催促メール生成手段306は、メール記憶手段304及び催促メール判定手段305に接続されており、催促メール判定手段305によって、催促メール送信状況が未送信のままとなっている、電子メールに対して、催促メールを生成した後、生成した催促メールに関する電子メール情報を電子メール情報テーブル900へ記憶する。
【0061】
催促メールの一例として、図8に示す催促メール600があげられ、催促メール600は、送信元のメールアドレスを設定する宛先601、本メールが催促メールであることを示す情報を設定するための件名602、送信元に対してパスワードの催促を行うための文書が表示された催促メール本文603を備えている。
【0062】
宛先601、及び催促メール本文603は、添付ファイルを有する電子メールの送信元のメールアドレス、及び本文を電子メール情報テーブル900から取得して、催促メール600の生成を行う。
【0063】
催促メール送信手段307は、催促メール生成手段306に接続されており、催促メール生成手段306によって生成した催促メール600の宛先601に対して、催促メール600を送信する。
【0064】
内部メールサーバ104は、パスワード設定判定手段308、メール生成手段309、サーバメール送信手段310、パスワード記憶手段311、パスワード通知メール生成手段312、パスワード通知メール記憶手段313、及びパスワード通知メール送信手段314を備えている。
【0065】
パスワード設定判定手段308は、サーバメール受信手段303、メール生成手段309、パスワード記憶手段311、及びパスワード通知メール生成手段312に接続されている。
【0066】
パスワード設定判定手段308は、サーバメール受信手段303において電子メールを受信した旨の通知を受け取ると、当該電子メールの内容を解析するが、解析内容の概要としては、添付ファイルを有する電子メールであり、かつ、添付ファイルに対してパスワードが設定されていなければ、電子メールの宛先(CCを含めても良い)を抽出し、この宛先に対応する所定のパスワードを特定するか、あるいは、自動でランダムにパスワードを生成する。
【0067】
このように、添付ファイルへパスワードを自動で設定する方法を選択することが可能であるが、この選択は、クライアント端末101において設定画面500を用いて設定を行うことで、可能となる。
【0068】
設定画面500は、メーラー起動時及び終了時、メーラーへの所定アクションに対する警告を行う、送信する電子メールに対するセキュリティ、等の設定を行うことが可能であり、本実施形態では、送信する電子メールに対するセキュリティ設定において、電子メールの添付ファイルへパスワードを自動設定する方法が選択することが可能である。
【0069】
選択の方法としては、設定画面500の添付ファイルへのパスワード自動設定501の領域に於いて、添付ファイルへパスワードを自動設定しない際に選択するための設定なし502、添付ファイルへ所定パスワードを設定する際に選択するための所定パスワード設定503、添付ファイルへランダムパスワードを設定する際に選択するためのランダムパスワード設定504の何れか1つを選択すると、その設定値が送信対象となる電子メールへ設定される。
【0070】
尚、設定なし502、所定パスワード設定503、及びランダムパスワード設定504は、ラジオボタンのように、何れか1つの選択を行うことが可能なように制御されている。
【0071】
ユーザは、設定なし502、所定パスワード設定503、及びランダムパスワード設定504のうち、何れか1つ選択した後、OKボタン505を押下すると、以後、送信する電子メールに対して、選択した設定方法が適用される。
【0072】
つまり、宛先に設定されている相手先に対しては、所定のパスワードを用いて、添付ファイルに対してパスワードを設定する運用を行っているようであれば、ユーザは、所定パスワード設定503を選択し、添付ファイルに設定するための所定のパスワードを特定し、所定のパスワードを用いる運用を行っていないようであれば、ユーザは、ランダムパスワード設定504を選択し、電子メールを送信する度に、自動でランダムにパスワードを生成する。
【0073】
このような宛先に応じて設定すべく所定のパスワードは、パスワード記憶手段311を構成するテーブルに予め記憶されており、このテーブルの構成例として、図11に示されるパスワードテーブル800があげられる。
【0074】
パスワードテーブル800は、添付ファイルに所定のパスワードを設定する対象とすべく宛先を示すメールアドレス、所定のパスワードを示す添付ファイル用パスワード、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを送信した時の日付を示す利用日時を含む構成を有する。
【0075】
パスワード設定判定手段308は、抽出した宛先に対応する所定のパスワードがパスワード記憶手段311(パスワードテーブル800)に存在するか否かの判定を行い、存在するようであれば、前述したように、所定のパスワードを用い、存在しないようであれば、自動でランダムにパスワードを生成するような方法をとることも可能である。
【0076】
パスワード設定判定手段308は、電子メールの解析を行った後、抽出した宛先に対応するパスワードがパスワード記憶手段311に存在する場合、メール生成手段309に対して、所定のパスワード、及び解析終了結果を通知し、存在せず、かつランダムパスワード設定504に設定がされている場合、メール生成手段309に対して、ランダムパスワードを生成して、そのランダムパスワード、及び解析終了結果を通知し、存在せず、かつ設定なし502に設定がされている場合、メール生成手段309に対して、解析終了結果を通知する。
【0077】
また、抽出した宛先に対応する所定のパスワードがパスワード記憶手段311に存在する場合、パスワード通知メール生成手段312に対して、解析終了結果と共に、抽出した宛先、及びパスワード等を通知するが、これらの項目に限らず、送信先に通知を行いたい内容(後述)を電子メールから特定されうる限り、項目を通知することも可能である。ランダムパスワードを設定する場合も同様である。
【0078】
メール生成手段309は、サーバメール送信手段310とも接続されており、パスワード設定判定手段308によって、所定パスワードあるいはランダムパスワード、及び解析終了結果の通知を受け取った場合、サーバメール受信手段303によって受信した電子メールの添付ファイルを抽出し、当該添付ファイルに対して、通知されたパスワードを設定して、再度、当該電子メールにパスワードが設定された添付ファイルを添付して、サーバメール送信手段310に出力する。
【0079】
また、メール生成手段309は、パスワード設定判定手段308によって、解析終了結果の通知のみを受け取った場合、サーバメール受信手段303によって受信した電子メールを、サーバメール送信手段310に出力する。
【0080】
サーバメール送信手段310は、クライアント端末101や、広域ネットワーク105を介して、少なくとも1以上の外部メールサーバ106と接続されている。
【0081】
サーバメール送信手段310は、メール生成手段309から、電子メールの出力を受け取ると、内部システムに存在するクライアント端末101や内部システム以外の外部システムに存在する外部クライアント端末107に対して当該電子メールの送信を行う。
【0082】
パスワード通知メール生成手段312は、パスワード通知メール記憶手段313及びパスワード通知メール送信手段314と接続されており、パスワード設定判定手段308から、解析終了結果と共に、抽出した宛先、及び所定パスワードあるいはランダムパスワード等の通知を受け取ると、添付ファイルに設定されたパスワードのみを通知するための電子メールの生成を行う。
【0083】
添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールの一例として、図9に示されるパスワード通知画面700があげられ、パスワード通知画面700は、電子メールの送信先アドレスを示す宛先701、CC(Carbon Copy)702、電子メールのタイトルを示す件名703、及び電子メール本文704を備えている。
【0084】
宛先701及びCC702は、記載順に、パスワード設定判定手段308から通知された宛先(メール作成画面400の宛先401)及びCC(メール作成画面400のCC402)が、この記載順に設定され、件名703には、本電子メールが、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールであることを示す内容(例えば、パスワード通知)等を設定する。
【0085】
また、電子メール本文704には、宛先に対応する名称や、パスワード設定判定手段308から通知されたパスワードを出力する。但し、前述したように、パスワード設定判定手段308から通知される情報として、サーバメール受信手段303によって受信した電子メールから抽出可能な情報、例えば、件名403に設定されたタイトルなど、添付ファイルが存在する電子メールを特定し易い情報を出力しても良い。
【0086】
パスワード通知メール生成手段312によって、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールの生成が完了すると、パスワード通知メール記憶手段313が、生成した電子メールに関する情報を電子メール情報テーブル900に記憶する。尚、催促メール送信状況には、対象外を設定する。
【0087】
また、パスワード通知メール生成手段312は、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールの生成が完了すると、パスワード通知メール送信手段314に対して、生成完了を通知する。
【0088】
パスワード通知メール送信手段314は、クライアント端末101や、広域ネットワーク105を介して、少なくとも1以上の外部メールサーバ106と接続されている。
【0089】
パスワード通知メール送信手段314は、パスワード通知メール生成手段312から、生成完了通知を受け取ると、内部システムに存在するクライアント端末101や内部システム以外の外部システムに存在するクライアント端末に対して添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールの送信を行う。
【0090】
管理者用クライアント端末102は、パスワード設定手段315を備えており、パスワード設定手段315は、内部メールサーバ104と接続されており、宛先に応じたパスワードを設定するための画面(不図示)をディスプレイ装置210へ表示し、管理者へ入力を行わせる。
【0091】
パスワード設定手段315によって入力されたパスワードは、ネットワーク103を介して、内部メールサーバ104へ送信され、パスワード記憶手段311(パスワードテーブル800)へ記憶される。
【0092】
つまり、パスワード設定手段315における宛先に応じたパスワードを設定するための画面(不図示)は、パスワードテーブル800における各項目(少なくともメールアドレス、及び添付ファイル用パスワードの項目)を入力可能な構成を備えている。但し、レコードの初期登録時、あるいはレコードの変更時には、利用日時については、空欄として設定する。
【0093】
次に、図4には、本発明の実施形態に係る情報処理システムにおけるパスワード通知メールの送信処理を表すフローチャートが示されている。尚、各ステップで実行される処理については、内部メールサーバ104のCPU201の制御の下、処理が実行される。
【0094】
ステップS100では、サーバメール受信手段303は、クライアント端末101のクライアントメール送信手段301によって送信された電子メールを受信し、メール記憶手段304は、電子メール情報テーブル900に受信した電子メールを記憶する。
【0095】
設定画面500において、所定パスワード設定503、及びランダムパスワード設定504が選択されている場合は、電子メール情報テーブル900の催促メール送信状況には、対象外が設定され、それ以外の場合は、未送信が設定される。
【0096】
ステップS101では、催促メール判定手段305は、メール記憶手段304によって記憶された電子メール情報テーブル900の電子メール情報のうち、催促メール送信状況が、未送信の電子メール情報であって、かつ、未送信の電子メール情報のうち、送信元アドレス、宛先アドレスが一致し、更に、所定時間内に受信したものである場合、電子メール情報の本文を解析して、パスワードを通知することが予想される電子メール情報を特定する。そして、特定された電子メール情報(添付ファイルを有する電子メールとパスワードを通知するための電子メールに関する電子メール情報)の催促メール送信状況を手動送信済とする。
【0097】
パスワードを通知することが予想される電子メール情報を特定できない場合は、ステップS102へ処理を進め、パスワードを通知することが予想される電子メール情報を特定できた場合は、電子メール情報の催促メール送信状況には、手動送信済を設定し、ステップS103へ処理を進める。
【0098】
ステップS102では、催促メール生成手段306は、催促メール送信状況が未送信である電子メール情報に基づいて、催促メール600を生成した後、催促メール送信手段307は、生成した催促メール600を送信する。そして、催促メール600に関する電子メール情報をメール記憶手段304によって電子メール情報テーブル900へ記憶する。尚、催促メール600の対象となる元の電子メールの電子メール情報と催促メール600の電子メール情報との催促メール送信状況を送信済として設定する。
【0099】
ステップS103では、パスワード設定判定手段308は、サーバメール受信手段303によって受信した電子メールが添付ファイルを有しているか否かを判定し、添付ファイルが存在すると判定した場合、ステップS104へ処理を進め、添付ファイルが存在すると判定しない場合、ステップS119へ処理を進める。
【0100】
ステップS104では、パスワード設定判定手段308は、電子メールから宛先に関する情報を取得し、ステップS105では、パスワード設定判定手段308は、電子メールに対して所定パスワード設定503が設定されている場合、ステップS104において取得した宛先に該当するパスワードテーブル800のメールアドレスに対応する添付ファイル用パスワードを取得して、当該宛先に対応するパスワードを特定する。尚、パスワードテーブル800に宛先に該当するメールアドレスが存在しない場合、当該宛先に対応するパスワードが存在しない旨を特定する。
【0101】
ステップS106では、パスワード設定判定手段308は、ステップS105において特定したパスワードが所定のパスワードであるか否かを判定し、所定のパスワードであると判定した場合、ステップS107へ処理を進め、所定のパスワードであると判定しない場合、ステップS120へ処理を進める。
【0102】
本ステップでは、パスワードテーブル800の添付ファイル用パスワードに所定のパスワードのみを設定しておくと共に、添付ファイル用パスワードに、宛先に対応する所定のパスワードが存在する場合、ステップS107へ処理を進め、パスワードテーブル800に存在しない宛先については、自動でランダムにパスワードを生成する、あるいは、電子メールに対してランダムパスワード設定504が設定されている場合、ステップS120へ処理を進める
【0103】
また、別の判定方法として、添付ファイル用パスワード802に所定のパスワード、あるいは自動でランダムにパスワードを生成する旨の情報を設定する場合、本ステップでは、添付ファイル用パスワードに設定された情報が、所定のパスワードである場合、ステップS107へ処理を進め、自動でランダムにパスワードを生成する旨の情報である場合、ステップS120へ処理を進める。尚、この別の判定方法の場合、フローチャート上図示されてはいないが、パスワードテーブル800に宛先が存在しない場合、ステップS120へ処理を進める。
【0104】
ステップS107では、メール生成手段309は、ステップS101で受信した電子メールの添付ファイルを抽出し、ステップS108では、メール生成手段309は、ステップS107において抽出した添付ファイルに対して、ステップS105で特定したパスワードを設定する。
【0105】
ステップS109では、メール生成手段309は、ステップS108においてパスワードが設定された添付ファイルを、電子メールに対して、再度、添付する。
【0106】
ステップS110では、パスワード通知メール生成手段312は、宛先に対して、初めて、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを通知するか否かを判定し、初めて通知すると判定した場合、ステップS111へ処理を進め、初めて通知すると判定しない場合、ステップS114へ処理を進める。
【0107】
このステップでは、電子メールを送信する度に、所定のパスワードの通知メールを送信せずに、1度(最初)、所定のパスワードを通知しておき、以後、通知メールの送信を停止することも可能である。
【0108】
これによって、パスワード漏洩、電子メール受信数増加に伴う電子メールの見落とし、通信量の負荷軽減等の効果を奏する。
【0109】
尚、この判定は、パスワードテーブル800の利用日時を参照することで、判定を行うことが可能であり、利用日時が空欄として設定されていれば、初めて、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを通知すると判定し、ステップS111へ処理を進め、利用日時に、日時が設定されていれば、ステップS114へ処理を進める。
【0110】
尚、本ステップにおける判定は、初めて通知するか否かによって判定を行ったが、ユーザが、相互に、電子メールをやり取りする際に利用するパスワードを所定回数、通知したか否かによって判定を行っても良い。
【0111】
この場合、パスワードテーブル800において、利用回数の項目を追加し、パスワードを利用する都度、回数をインクリメントしても良い。例えば、ステップS113の処理を行った後、インクリメントを行う。
【0112】
図5に示すステップS111では、パスワード通知メール生成手段312は、ステップS104で取得した宛先、ステップS105で特定したパスワードを用いて、所定のパスワードが出力された、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを生成する。この電子メールの1例は、前述した様に、図9に示す構成を有している。
【0113】
そして、ステップS112では、メール記憶手段304によって、電子メール情報テーブル900に、生成した電子メールの電子メール情報を記憶し、催促メール送信状況に、対象外を設定する。
【0114】
ステップS113では、サーバメール送信手段310は、ステップS109で生成した電子メールを、宛先(CCを含む)に対して送信し、その後、ステップS114では、サーバメール送信手段310は、ステップS111で生成した添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを、宛先(CCを含む)に対して送信する。また、本ステップでは、送信した日をパスワードテーブル800の利用日時に記憶する。
【0115】
ステップS115では、パスワード通知メール生成手段312は、所定のパスワードが前回利用された時から所定期間経過したか否かを判定し、所定期間経過したと判定した場合、ステップS116へ処理を進め、所定期間経過したと判定しない場合、ステップS120へ処理を進める。
【0116】
ステップS116では、パスワード通知メール生成手段312は、ステップS104で取得した宛先、ステップS105で特定したパスワードを用いて、所定のパスワードが出力された、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを生成する。この電子メールの1例は、前述した様に、図9に示す構成を有している。本ステップでは、この構成に所定期間経過した旨を追加出力し、ユーザの混同を招くことを抑止しても良い。
【0117】
そして、ステップS117では、メール記憶手段304によって、電子メール情報テーブル900に、生成した電子メールの電子メール情報を記憶し、催促メール送信状況に、対象外を設定する。
【0118】
ステップS118では、サーバメール送信手段310は、ステップS109で生成した電子メールを、宛先(CCを含む)に対して送信し、ステップS119では、サーバメール送信手段310は、ステップS116で生成した添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを、宛先(CCを含む)に対して送信する。また、本ステップでは、送信した日をパスワードテーブル800の利用日時に記憶する。
【0119】
ステップS120では、サーバメール送信手段310は、ステップS101で取得した電子メールを、宛先(CCを含む)に対して送信する。
【0120】
ステップS121では、パスワード通知メール生成手段312は、ワンタイムパスワード等のランダムなパスワードを生成し、ステップS122では、メール生成手段309は、ステップS101で受信した電子メールの添付ファイルを抽出し、ステップS123では、メール生成手段309は、ステップS122において抽出した添付ファイルに対して、ステップS121で生成したパスワードを設定する。
【0121】
ステップS124では、メール生成手段309は、ステップS107においてパスワードが設定された添付ファイルを、電子メールに対して、再度、添付する。
【0122】
ステップS125では、パスワード通知メール生成手段312は、ステップS104で取得した宛先、ステップS121で生成したパスワードを用いて、生成したパスワードが出力された、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを生成する。この電子メールの1例は、前述した様に、図10に示す構成を有している。
【0123】
そして、ステップS126では、メール記憶手段304によって、電子メール情報テーブル900に、生成した電子メールの電子メール情報を記憶し、催促メール送信状況に、対象外を設定する。
【0124】
ステップS127では、サーバメール送信手段310は、ステップS124で生成した電子メールを、宛先(CCを含む)に対して送信し、その後、ステップS128では、サーバメール送信手段310は、ステップS125で生成した添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを、宛先(CCを含む)に対して送信する。
【0125】
尚、本発明の第1の実施形態では、宛先に対してのみ、パスワードの適用を行っているが、CCに含まれるメールアドレスを対象にパスワードを適用しても良い。この場合、ステップS104において、パスワード設定判定手段308は、電子メールから宛先及びCCに設定されたメールアドレスを取得する。
【0126】
ステップS105では、パスワード設定判定手段308は、電子メールに対して所定パスワード設定503が設定されている場合、ステップS104において取得した宛先、あるいはCCに該当するパスワードテーブル800のメールアドレスに対応する添付ファイル用パスワードを取得して、当該宛先、あるいはCCに対応するパスワードを特定する。尚、パスワードテーブル800に宛先、あるいはCCに該当するメールアドレスが存在しない場合、当該宛先、あるいはCCに対応するパスワードが存在しない旨を特定する。
【0127】
ステップS104において取得した宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスに該当するパスワードテーブル800のメールアドレスに対応する添付ファイル用パスワードをそれぞれ取得して、当該宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスに対応するパスワードを特定する。
【0128】
尚、パスワードテーブル800に宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスに該当するメールアドレスが存在しない場合、当該宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスに対応するパスワードが存在しない旨を特定する。
【0129】
ステップS106以後の処理については、宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスの数の分だけ処理を行う。
【0130】
つまり、添付ファイルに対して、宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスに対応するパスワードを設定し、パスワードが設定された添付ファイルを電子メールへ添付する。
【0131】
この際に、宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスの数の分だけ、パスワードを設定した添付ファイルが添付された電子メールを生成する。
【0132】
更に、宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスの数の分だけ、宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスに対応するパスワードに準じる、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを生成して、各宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスに送信する。
【0133】
このような態様を取る場合、基本的に、パスワードテーブル800に宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレスに該当するメールアドレスが存在しない場合、ステップS121以後において、その存在しないと判定した、宛先、あるいはCCに設定されたメールアドレス、其々に対して、ランダムなパスワードを生成して、添付ファイルに設定されたパスワードのみ通知する電子メールを生成して、当該宛先、あるいは当該CCに設定されたメールアドレスに送信する。
【0134】
また、宛先が複数存在する場合も同様に、宛先に設定されたメールアドレスの数の分だけ処理を行うことは、言うまでもない。CCに設定されたメールアドレスが複数存在する場合も、同様である。
【0135】
[第2の実施形態]
次に第2の実施形態に関して説明するが、第1の実施形態とほぼ同様な構成及び処理等をとるため、同一の構成及び処理については、同様な符号を用いて、以後、説明を行う。
【0136】
第1の実施形態においては、電子メールの送信先のアドレスに応じて、利用するパスワードを適用知していたが、第2の実施形態では、電子メールの送信元及び送信先のメールアドレスに応じて、利用するパスワードを適用する。
【0137】
第1の実施形態と異なる点は、まず、図11に示すパスワードテーブル800の構成に対して、図13に示すようにメールアドレス_1、メールアドレス_2の項目を追加した点であり、メールアドレス_2については、パスワードテーブル800のメールアドレスと同一の項目である。つまり、図11に示すパスワードテーブル800に対してメールアドレス_1の項目を追加している。
【0138】
このパスワードテーブル1000を利用して、図4に示すパスワード通知メールの送信処理において、ステップS104では、パスワード設定判定手段308は、電子メールから宛先を取得する際に、宛先及び送信元のメールアドレスを取得する。
【0139】
ステップS105では、パスワード設定判定手段308は、ステップS104において取得した宛先及び送信元の組み合わせに該当するパスワードテーブル1000のメールアドレス_1及びメールアドレス_2に対応する添付ファイル用パスワードを取得して、当該宛先に対応するパスワードを特定する。尚、パスワードテーブル1000に宛先及び送信元の組み合わせに該当するメールアドレス_1及びメールアドレス_2が存在しない場合、当該宛先及び送信元の組み合わせに対応するパスワードが存在しない旨を特定する。
【0140】
そして、ステップS107以後の処理では、ステップS104で特定した、宛先及び送信元の組み合わせに対応するパスワードを用いて処理を行う。
【0141】
[第3の実施形態]
次に第3の実施形態に関して説明するが、第1の実施形態及び第2の実施形態とほぼ同様な構成及び処理等をとるため、同一の構成及び処理については、同様な符号を用いて、以後、説明を行う。
【0142】
第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点は、ステップS102において催促メールを送信する処理を行っているが、日常、電子メールのやり取りを頻繁に行う者同士で、所定のパスワードを用いて、運用を行う場合、添付ファイルに設定されたパスワードの催促メールを行う必要が生じないことが多い。
【0143】
そこで、ステップS102では、催促メール生成手段306は、パスワードを通知することが予想される電子メール情報を特定できない場合は、当該電子メール情報の宛先アドレスが、パスワードテーブルのメールアドレスに存在する場合は、催促メール600を生成せず、電子メール情報の催促メール送信状況には、対象外を設定する。
【0144】
[第4の実施形態]
次に第4の実施形態に関して説明するが、第1乃至第3の実施形態とほぼ同様な構成及び処理等をとるため、同一の構成及び処理については、同様な符号を用いて、以後、説明を行う。
【0145】
第1乃至第3の実施形態と異なる点は、パスワードが設定された添付ファイルを有する電子メールを受け取った送信先のユーザが、当該パスワードの通知を催促することが可能な点が異なる。
【0146】
送信先が外部クライアント端末107とした場合、外部クライアント端末107の利用ユーザが、パスワードが設定された添付ファイルを有する電子メールを受け取った後、このパスワードを通知するための電子メールが受信されていない、あるいは、受信したがどの電子メールであるかが不明な時に効果を奏する。
【0147】
外部クライアント端末107は、クライアント端末101と同じように、クライアントメール送信手段301、及びクライアントメール受信手段302を備え、クライアントメール受信手段302によって、クライアント端末101からパスワードが設定された添付ファイルを有する電子メールを受信する。図6に示すメール作成画面400のような電子メールを受信する。
【0148】
外部クライアント端末107では、受信した電子メールの一覧画面(不図示)から、当該電子メールを選択して、メール作成画面400を表示し、電子メール本文404へ添付ファイルのパスワードの催促をする旨を示す情報を入力した後、送信ボタン406を押下する。
【0149】
すると、内部メールサーバ104は、図4に示すステップS100では、サーバメール受信手段303によって、電子メールを受信すると、メール記憶手段304によって、電子メール情報テーブル900へ受信した電子メールを記憶する。催促メール送信状況には、未送信が設定される。
【0150】
そしてステップS101に入る前に、図15に示すステップS201へ処理を進める。尚、図15に示すフローチャートは、図4に示す電子メールのパスワード通知処理の変形例である。
【0151】
ステップS201では、パスワード設定判定手段308は、受信した電子メールが、パスワードの催促メールであるか否かを判定し、パスワードの催促メールであると判定した場合、ステップS202へ処理を進め、パスワードの催促メールであると判定しない場合、図4に示すステップS101へ処理を進める。
【0152】
本ステップにおけるパスワードの催促メールであるか否かの判定方法としては、まず、催促メールのメールID(Messege−idを用いる)と一致するメールIDを有する、パスワードが設定された添付ファイルを有する電子メールに関する電子メール情報を、電子メール情報テーブル900から取得する。
【0153】
そして、例えば、図14に示すメール作成画面400のメール本文に、催促メールである旨を示す定型の文書(例えば、添付ファイルのパスワードを教えて下さい等)や定型のID(例えば、A0001等)を入力させておき(つまり、電子メール情報のメール本文を用いる)、パスワード設定判定手段308において、文書及びIDが定型のものであるか否かを解析することで判定を行う方法があげられる。
【0154】
尚、図14に示すメール作成画面400にパスワード通知ボタン409を備えさせ、ユーザが、パスワード通知ボタン409を押下することで、自動で定型文書やIDが示される電子メール本文404を生成して、内部メールサーバ104へ送信することも可能である。
【0155】
ステップS202では、パスワード設定判定手段308は、既に添付ファイルのパスワードを通知するためのメールが手動で送信されたか否かを判定し、手動で送信されていないと判定した場合、ステップS203へ処理を進め、手動で送信されたと判定した場合、ステップS205へ処理を進める。
【0156】
本ステップにおける判定方法は、図16に示す電子メール情報テーブル900の関連メールIDに、催促メールと同じメールID(パスワードが設定された添付ファイルを有する電子メールと同じメールID)が設定されていれば、既にパスワードを通知するための電子メールが送信されたことが判別できるため、既にパスワードを通知するための電子メールが送信され、かつ催促メールの送信状況が、手動送信済の場合、パスワードを通知するための電子メールが手動で送信されたと判定し、手動送信済でない場合、パスワードを通知するための電子メールが手動で送信されたと判定しない。
【0157】
尚、図16に示す電子メール情報テーブル900は、図12に示す電子メール情報テーブル900に関連メールID及びパスワードの項目が追加されている。
【0158】
この関連メールIDには、所定のパスワード通知メールを記憶するステップS112及びステップS117、生成したパスワード通知メールを記憶するステップS126において、パスワードを通知するための電子メールに関する電子メール情報を記憶する際に、そのパスワードが設定された添付ファイルを有する電子メール情報のメールIDを記憶する。
【0159】
また、同じように、各ステップでは、電子メール情報テーブル900のパスワードには、通知するパスワードを記憶する。
【0160】
ステップS203では、パスワード設定判定手段308は、パスワードを通知するための電子メールによって通知したパスワードを電子メール情報テーブル900のパスワードから取得する。
【0161】
ステップS204では、パスワード通知メール生成手段312は、ステップS203で取得したパスワードを用いて、パスワードを通知するための電子メール(例えば、図9あるいは図10に示す電子メール)を生成し、サーバメール送信手段310は、催促メールを送信してきた外部クライアント端末107へ送信する。
【0162】
ステップS205では、サーバメール送信手段310は、催促メールをそのまま、クライアント端末101に送信する。
【0163】
[第5の実施形態]
次に第5の実施形態に関して説明するが、第1乃至第4の実施形態とほぼ同様な構成及び処理等をとるため、同一の構成及び処理については、同様な符号を用いて、以後、説明を行う。
【0164】
本実施形態では、催促メール判定手段305によって、パスワードを通知することが予想される電子メール情報を特定して、電子メール情報テーブル900へ手動送信済みとしたが、このような特定を行わない、つまり催促メールを自動で送信することを行わずに、第4の実施形態に示すように、送信先からパスワードの催促メールが送信された時に、電子メール情報テーブル900からパスワードが取得できた場合、システムにて自動でパスワードを通知するための電子メールが送信されたと判定し、取得したパスワードを用いて、パスワードを通知するための電子メールを返信する。
【0165】
あるいは、電子メール情報テーブル900からパスワードが取得できない場合は、送信元へ、そのままパスワードの催促メールを送信しても良い。
【0166】
以上、本発明に依れば、電子メールを送信した後、送信先のメールアドレスによって所定のパスワードを通知することで、電子メールの送受信を行う上で、柔軟な運用を行いつつ、セキュリティ向上を図ることができる。
【0167】
また、本発明は、クライアント端末101と外部クライアント端末107との間で行われる電子メールのやり取りについて示したが、この態様に限られず、クライアント端末101間同士の電子メールのやり取りを行うことも可能であることは、言うまでもない。
【0168】
また、本発明は、例えば、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。
【0169】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることができる。
【0170】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータで稼働しているOS等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0171】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0172】
また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0173】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステム、あるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0174】
100 情報処理システム
101 クライアント端末
102 管理者用クライアント端末
103 ローカルエリアネットワーク(LAN)
104 内部メールサーバ
105 広域ネットワーク
106 外部メールサーバ
201 CPU
202 RAM
203 ROM
204 システムバス
205 入力コントローラ
206 ビデオコントローラ
207 メモリコントローラ
208 通信I/F(インターフェース)コントローラ
209 入力部
210 ディスプレイ装置
211 外部メモリ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16