(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6057190
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】半導体要素又はパッケージの製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 23/12 20060101AFI20161226BHJP
H01L 23/50 20060101ALI20161226BHJP
【FI】
H01L23/12 F
H01L23/50 A
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-188174(P2014-188174)
(22)【出願日】2014年9月16日
(62)【分割の表示】特願2011-167324(P2011-167324)の分割
【原出願日】2007年9月25日
(65)【公開番号】特開2015-8332(P2015-8332A)
(43)【公開日】2015年1月15日
【審査請求日】2014年10月16日
(31)【優先権主張番号】95146945
(32)【優先日】2006年12月14日
(33)【優先権主張国】TW
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】507318484
【氏名又は名称】アドヴァンパック ソリューションズ ピーティーイー エルティーディー.
(74)【代理人】
【識別番号】100094318
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 行一
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100148596
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 和弘
(74)【代理人】
【識別番号】100165526
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 寛
(72)【発明者】
【氏名】チュー ウィー−セン ジミー
(72)【発明者】
【氏名】オン チー−キアン
(72)【発明者】
【氏名】エービーディー. ラザック ビン チチック
【審査官】
秋山 直人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−216919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 23/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体要素又はパッケージの製造方法であって、
キャリア(19)を提供するステップと、
パターン化された第1の導電層(20’)を前記キャリア(19)上に形成するステップであって、前記パターン化された第1の導電層(20’)は、複数のパッケージトレースによって形成された少なくとも一つのパッケージトレースレイアウトユニットを含む、ステップと、
前記キャリア(19)と前記パターン化された第1の導電層(20’)とを少なくとも一つのモールド空洞内に配置するステップと、
前記モールド空洞にモールド材料を注入するステップであって、前記モールド材料は前記パターン化された第1の導電層(20’)をカプセル化し、上面と底面とを有する第1の絶縁層(28)を前記キャリア(19)上に形成する、ステップと、
前記第1の絶縁層(28)の前記上面に複数のホールを形成し、前記パターン化された第1の導電層(20’)を部分的に露出させるステップと、
前記複数のホールを導電材料で満たし、パターン化された第2の導電層(27)を形成するステップであって、前記導電材料は、前記パターン化された第1の導電層(20’)に接続される、ステップと、
前記キャリア(19)を除去して、前記パターン化された第1の導電層(20’)を前記第1の絶縁層(28)の前記底面に露出させるステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記キャリア(19)は、金属層を含み、エッチングにより除去される、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
半導体チップとの接続のために、前記パターン化された第1の導電層(20’)の第1の底面上に導電突起を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
半導体要素又はパッケージの製造方法であって、
キャリア(19)を提供するステップと、
パターン化された第1の導電層(20’)を前記キャリア(19)上に形成するステップであって、前記パターン化された第1の導電層(20’)は、第1の上面と第1の底面とを有し、複数のパッケージトレースによって形成された少なくとも一つのパッケージトレースレイアウトユニットを含む、ステップと、
第2の上面と第2の底面とを有する、パターン化された第2の導電層(27)を前記パターン化された第1の導電層(20’)上に形成するステップであって、前記パターン化された第2の導電層(27)の前記第2の底面は、前記パターン化された第1の導電層(20’)の前記第1の上面に接続される、ステップと、
前記キャリア(19)と前記パターン化された第1の導電層(20’)と前記パターン化された第2の導電層(27)とを少なくとも一つのモールド空洞内に配置するステップと、
前記モールド空洞にモールド材料を注入するステップであって、前記モールド材料は前記パターン化された第1の導電層(20’)と前記パターン化された第2の導電層(27)とをカプセル化し、第3の上面と第3の底面とを有する第1の絶縁層(28)を前記キャリア(19)上に形成する、ステップと、
前記パターン化された第2の導電層(27)の前記第2の上面を、前記第1の絶縁層(28)の前記第3の上面に露出させるステップと、
前記キャリア(19)を除去して、前記パターン化された第1の導電層(20’)の前記第1の底面を前記第1の絶縁層(28)の前記第3の底面に露出させるステップと、
を含む方法。
【請求項5】
前記キャリア(19)は、金属層を含み、エッチングにより除去される、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記パターン化された第1の導電層(20’)が、まず前記キャリア(19)上にパターン化された第1のフォトレジスト層を形成するステップと、次に前記パターン化された第1の導電層(20’)を電気メッキするステップとに従って形成される、請求項4に記載の製造方法。
【請求項7】
前記パターン化された第2の導電層(27)が、まず前記第1のフォトレジスト層上に第2のフォトレジスト層を形成するステップと、次に前記パターン化された第2の導電層(27)を電気メッキするステップとに従って形成される、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
半導体チップとの接続のために、前記パターン化された第1の導電層(20’)の前記第1の底面上に導電突起を形成するステップをさらに含む、請求項4に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は、2006年12月14日に出願された台湾出願第95146945号の利益を請求するものであり、この主題は参照により本明細書に組み込まれている。
【技術分野】
【0002】
[0001]本発明は、半導体パッケージおよびこの製造方法、より具体的には、そのリードフレームが製造プロセス中に個別に絶縁および輸送可能な半導体パッケージに関する。
【背景技術】
【0003】
[0002]科学技術の進歩に伴って、種々の電子製品に対する需要が高まっている。一方で、消費者には電子製品の小型化が期待されているため、電子製品に使用されている重要な要素である半導体要素はまた小型化設計される傾向があり、半導体要素の回路のピッチおよび幅の削減は常に半導体産業の重要な方向性であった。しかしながら、半導体チップ内の回路のピッチおよび幅の削減に加えて、信号を担持し、かつ外部に延長されているチップパッケージはまた、半導体要素の小型化において重要な役割を果たしている。半導体パッケージの回路およびピッチが効果的に削減できなければ、これを使用する半導体要素のサイズの小型化は極めて制限される。
【0004】
[0003]例えば、従来のパッケージの金属トレースの厚さは通常120〜250マイクロメートルに及び、パッケージトレースは、マイクロフィルム化、暴露およびエッチングのプロセスの後に形成される。しかしながら、エッチングプロセスは回路のピッチおよび幅を制約し、アンダーカット効果はパッケージトレースの信頼性に影響する。従って、パッケージトレースの従来のリードフレームは半導体要素の小型化に適していない。
【0005】
[0004]従って、要素の小型化に関する上記の問題を解決し、パッケージの製造プロセスを簡略化する様子は、半導体パッケージの開発研究の重要な方向性になった。
【発明の概要】
【0006】
[0005]本発明の実施形態の第1の態様によれば、半導体パッケージが提供される。該半導体パッケージは第1の絶縁層と複数のパッケージトレースとを備えており、複数のホールが該第1の絶縁層の第1の表面上に配置され、該パッケージトレースは該絶縁層に埋め込まれて、該ホールのもう一方の端に接続されている。
【0007】
[0006]本発明の別の実施形態の一態様によれば、半導体パッケージが提供される。該半導体パッケージは第1の絶縁層と、複数の位置決めユニットと複数のパッケージトレースとを備えている。該第1の絶縁層の弾性率は1.0GPaより大きい。該位置決めユニットは該第1の絶縁層上に配置される。該パッケージトレースは該位置決めユニットの下に配置される。
【0008】
[0007]本発明の別の実施形態の一態様によれば、半導体パッケージの製造方法が提供される。該製造方法は以下のステップを備えている。まず、キャリアが提供される。次に、複数のトレースが該キャリア上に形成される。そして、第1の絶縁層が該トレース上に形成される。その後、複数の位置決めユニットが該第1の絶縁層の第1の表面上に形成され、ここで該位置決めユニットは該トレースに直接接触している。
【0009】
[0008]本発明は、好ましい非制限的な実施形態に関する以下の詳細な説明から明らかになるであろう。以下の説明は添付の図面を参照してなされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造のプロセスフローチャートである。
【
図2】本発明の第1の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造のプロセスフローチャートである。
【
図3】本発明の第1の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造のプロセスフローチャートである。
【
図4】本発明の第1の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造のプロセスフローチャートである。
【
図5】本発明の第1の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造のプロセスフローチャートである。
【
図6】本発明の第1の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造のプロセスフローチャートである。
【
図7】本発明の第1の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造のプロセスフローチャートである。
【
図8】本発明の第1の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造のプロセスフローチャートである。
【
図9】本発明の第1の実施形態に従って、3つの異なるチップパッケージによって例証される、個別半導体パッケージを製造してチップに接続する詳細なフローチャートである。
【
図10】本発明の第1の実施形態に従って、3つの異なるチップパッケージによって例証される、個別半導体パッケージを製造してチップに接続する詳細なフローチャートである。
【
図11】本発明の第1の実施形態に従って、3つの異なるチップパッケージによって例証される、個別半導体パッケージを製造してチップに接続する詳細なフローチャートである。
【
図12】本発明の第1の実施形態に従って、3つの異なるチップパッケージによって例証される、個別半導体パッケージを製造してチップに接続する詳細なフローチャートである。
【
図13】本発明の第1の実施形態に従って、3つの異なるチップパッケージによって例証される、個別半導体パッケージを製造してチップに接続する詳細なフローチャートである。
【
図14】本発明の第1の実施形態に従って、3つの異なるチップパッケージによって例証される、個別半導体パッケージを製造してチップに接続する詳細なフローチャートである。
【
図15】マルチチップパッケージに使用されている本発明の第1の実施形態の一例である。
【
図16】本発明の第1の実施形態のパッケージ要素がパッケージされる前の詳細図である。
【
図17】本発明の第1の実施形態のパッケージ要素がパッケージされる前の詳細図である。
【
図18】本発明の第2の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造の図である。
【
図19】本発明の第2の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造の図である。
【
図20】本発明の第2の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造の図である。
【
図21】本発明の第2の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造の図である。
【
図22】本発明の第2の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造の図である。
【
図23】本発明の第2の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造の図である。
【
図24】本発明の第2の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造の図である。
【
図25】本発明の第2の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造の図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
[0014]
図1以降を参照すると、本発明の第1の実施形態に従った個別半導体パッケージ製造のプロセスフローチャートが示されている。まず、キャリア10が提供される。本発明の本実施形態では、キャリア10はスチール片である。そして、
図2を参照すると、フォトレジスト層11がキャリア10上に最初に形成されて、さらに
図3に図示されるようにパターンフォトレジスト層11’として成形される。
【0012】
[0015]
図4を参照すると、導電層20がフォトレジスト層11’の空き部分に形成され、導電層20の厚さは0.01〜0.4mmに及ぶが、好ましくは0.025〜0.035mmに及ぶ。本発明の本実施形態では、導電層20は電気メッキによって形成される。
図5に図示されているように、フォトレジスト層11’は除去されるが、導電層20(第1の導電層)は残されて、半導体チップ内のトレースではなくパッケージトレースとして使用される。本発明の本実施形態では、導電層20によって形成された複数のパッケージトレースが好ましくは電気的に絶縁されて、パッケージトレースレイアウトユニットとして使用される。実際の用途において、パッケージトレースは相互に電気的に接続される。形成プロセス中、複数のパッケージトレースレイアウトユニットが形成されて、各パッケージトレースレイアウトユニットは同一パターンを実質的に有しており、パッケージされるチップに個々に対応している。
【0013】
[0016]
図6を参照すると、モールド23が提供され、このモールド23は、トレース層20の位置に対応する複数の突起を有している。そして絶縁材料が溶融されて、第1の絶縁層21を形成し、この第1の絶縁層21の厚さは通常0.1〜0.4mmに及ぶが、好ましくは0.18〜0.22mmに及ぶ。
図7に図示されているように、複数のパッケージトレースが第1の絶縁層21に埋め込まれるか、第1の絶縁層21に配置され、第1の絶縁層21の表面に延長される。本発明の本実施形態では、絶縁材料はモールド材料であり、絶縁材料の弾性率は1.0GPaより大きく、好ましくは絶縁材料のCTE値は10ppm未満である。実際の用途では、第1の絶縁層21は必ずしも1つの層に制限されるわけではない。当業者は、複数の材料を使用して複数の形成回数で複合絶縁層を構成したり、同一材料を使用して複数の形成回数で絶縁層を形成したりすることができ、このような修正は依然とし本発明の許容範囲内である。しかしながら、本発明の本実施形態では、第1の絶縁層21は単一材料から形成されており、パッケージトレースは第1の絶縁層21に埋め込まれている。つまり第1の絶縁層21の高さはパッケージトレースの高さより高くなければならない。
【0014】
[0017]モールド23上に配置された複数の突起はトレース層20に対応しているため、複数のホール22は第1の絶縁層21の表面上に形成される。
図8を参照すると、モールド23およびキャリア10は除去されて、個別に輸送可能な半導体パッケージが形成される。本発明の本実施形態では、ホール22の一方の端がトレース層20のパッケージトレースに接触しており、導体を接続するための位置決めユニットとして使用されるホールはトレース層20から作られる。
【0015】
[0018]
図9を参照すると、
図8に従って製造された個別半導体パッケージが第2の導体を介してチップ31に接続される。本発明の本実施形態では、第2の導体は半田33および柱状バンプ32を介してチップ31に接続される。加えて、
図10に図示されるように、ホール22は、第2の導電層41を形成するために、ニッケル、金、銅または半田などの導電材料によって全体的または部分的に充填可能である。本発明の本実施形態では、導電材料は半田41によって形成されて、後続の処理を容易にする。
【0016】
[0019]
図11を参照すると、導体42はホール22の位置決め/設定を介して個別半導体パッケージに固定され、チップ31の信号は柱状バンプ32、半田33、トレース層20および導体42を介して外部に送信される。本発明の本実施形態では、導体42は半田ボールまたはトレースであり、導体42はプリント回路基板(PC基板)や別の受信基板層に接続するために使用されてもよい。溶解される場合に半田ボールの半田がどこかに流れるのを回避するために、位置決めユニットの制限は、半田をホール22内に閉じ込めるためのものである。本発明の本実施形態では、位置決めユニットはホール22であり、これはランスルーホールかインデントのみであってもよい。
【0017】
[0020]半田41は、導体42とトレース層20間の電気的接続をより緊密にすることが可能であり、また、半田ボールが導体42として使用される場合に生じるが、ホール22を完全に充填することはできないバブルの発生を回避する。
【0018】
[0021]他方、個別半導体パッケージおよびチップ31のパッケージは柔軟性であってもよい。
図12を参照すると、カプセル化材料などの絶縁材料が第2の絶縁層51として使用され、チップ31に溶融されて柱状バンプ32をカプセル化してチップ31を暴露させることが可能である。あるいは、
図13に図示されるように、第2の絶縁層52は柱状バンプ32およびチップ31をカプセル化するが、チップ31の上部表面を暴露する。あるいは、
図14に図示されるように、第2の絶縁層53は柱状バンプ32をカプセル化するが、チップ31と整列される。
【0019】
[0022]加えて、半導体パッケージはまたマルチチップパッケージにおいても使用される。
図15を参照すると、チップ61をトレースに固定および接続させる空間72が第1の絶縁層のホールに加えて配置されており、チップはホール22’を介して半田ボールに接続される。
【0020】
[0023]
図16を参照すると、本発明の第1の実施形態に従ったリードフレームの斜視図が示されている。
図16は
図8の底面図であり、第1の導電層によって形成されたパッケージトレースレイアウトユニット80が第1の絶縁層21に埋め込まれており、複数の基準マーク90が、チップがパッケージされる場合にリードフレームを位置決めするために使用される。本発明の実施形態では、個々のパッケージトレースレイアウトユニット80の形状が
図17に図示されている。パッケージトレースレイアウトユニット80は、パッケージトレースレイアウトユニットのパターンを形成し、パッケージされるチップに対応するための複数の電気絶縁性パッケージトレースを備えており、より小さなチップは導電ドット84を介して電気的に接続され、より大きなチップは導電ドット74を介して電気的に接続される。従って、本発明の本実施形態では異なるサイズのチップのリードフレームとして使用可能である。
図16および
図17に図示されるように、パッケージトレースレイアウトユニット80は同一パターンを実質的に有しており、相互に絶縁されているパッケージトレースレイアウトユニット80はマトリクス状に配列され、第1の絶縁層21に埋め込まれている。
【0021】
[0024]各パッケージトレースレイアウトユニット80は好ましくはファンインまたはファンアウトパターンを有している。第1の導電層20および第2の導電層41は、微細ピッチの機能を達成するための異なるピッチを有することが可能である。
【0022】
(第2の実施形態)
[0025]
図18以降を参照すると、本発明の第2の実施形態に従った半導体パッケージの製造方法が示されている。まず、キャリア19が提供され、このキャリア19は本発明の本実施形態では銅からなる。第1の実施形態の
図1〜
図4のように、他の製造方法は
図18に図示されたようなステージ結果を取得し、パターン化された第1の導電層20’がキャリア19上に形成される。
【0023】
[0026]
図19を参照すると、1層のフォトレジスト層25が第1の導電層20’上にコーティングされて、ホール27’がパターン化されたフォトレジスト層25上に形成される。
図20を参照すると、第2の導電層27がホール27’に形成される。本発明の本実施形態では、第2の導電層27が電気メッキによって形成され、第1の絶縁層28の表面から突出されるのではなく、実質的に平らである。
【0024】
[0027]フォトレジスト層25が除去されて、パターン化された第1の導電層20’および第2の導電層27が
図21に図示されたように取得される。
図22を参照すると、モールド材料が注入されて第1の絶縁層28を形成し、パターン化された第1の導電層20’および第2の導電層27が第1の絶縁層28に埋め込まれる。本発明の本実施形態では、第1の絶縁層28を形成するのに使用されたモールド材料はエポキシ樹脂であり、モールド材料の弾性率は1.0GPaより大きいが、弾性率のCTE値は10ppm未満である。
【0025】
[0028]エッチングによって、キャリア19は除去されて、
図23に図示されるようなパッケージ前の半導体パッケージを取得する。非パッケージ半導体パッケージの適用が
図24に図示されており、非パッケージ半導体パッケージは半田33’および柱状バンプ32’を介してチップ31’に接続可能である。
【0026】
[0029]加えて、第2の導電層27は、テープが除去される場合にQFNパッケージに生じる樹脂残渣問題を解決するために前処理可能である。
【0027】
[0030]
図25を参照すると、導電突起39はパッケージトレースレイアウトの第1の導電層20’上に配置可能である。導電突起39は銀、金、他の金属あるいは導電材料からなることが可能であり、導電突起の上に直接あるパッケージトレースレイアウトの一部は第1の絶縁層28のモールド材料である。従って、非パッケージ半導体パッケージが従来の配線接着に使用される場合、トレースは導電突起39に接続可能であり、リードフレームは可能な限りチップパッケージに近く隣接し、トレースに接続される場合にぐらつきがなく、ワイヤをチップに接着させる効率を増大させる。
【0028】
[0031]導電層20または20’(パッケージトレース)は、導電層に対するマイクロフィルム化、暴露およびエッチングなどのさらなるプロセスを適用せずに製造プロセス中に形成されるため、導電層はエッチングピッチによって制約されず、パッケージトレースの信頼性はアンダーカットによって影響されない。しかしながら、パッケージトレースは半導体要素の小型化についての要件をさらに満たす。
【0029】
[0032]パッケージトレースレイアウトユニットは、微細ピッチの機能を達成するためにファンインまたファンアウトパターンを有している。
【0030】
[0033]さらに、ホール22(位置決めユニット)は、半田ボールをパッケージ要素により正確に接続するために位置決め設定をなし、溶解される場合に半田のオーバーフローを回避する。
【0031】
[0034]加えて、モールド23およびホール22(位置決めユニット)は第1の絶縁層21の材料を直接使用して形成され、第1の絶縁層21および位置決めユニットはモールド材料を充填して形成され、半導体パッケージの製造プロセスを大きく簡略化することができる。
【0032】
[0035]さらに、
図11によると、パッケージトレース20の配置によって、半田ボール間のピッチはチップバンプ32間のピッチより大きくてもよい。従って、本発明の技術は、ピッチの要件がより少ない製造プロセスに適用可能である。
【0033】
[0036]さらに、第1の絶縁層21はモールド材料をパッケージトレースパターンのキャリアとして使用し、それゆえパッケージトレースパターンは金属トレースによって接続されず、パッケージトレースパターンを接続するためのトレースを有する従来のリードフレームとは異なる。リードフレームのトレース間の絶縁層は単に絶縁目的で使用され、キャリアとしては使用されることはない。結果として、本発明の実施形態は、リードフレームパターンを接続するための接続トレースを有しておらず、各パッケージは個々のパターンを有しており、切削がより容易である。
【0034】
[0037]従来のチップにおいて、パッケージトレースは金属トレースを介して接続され、それゆえパッケージトレースは、チップが個々にテスト可能である前にまず分割されなければならない。上記実施形態では、各パッケージトレースパターンは電気的に絶縁され、接続用の金属トレースを有していないため、チップがパッケージトレースに接続された後でもチップは依然としてテスト可能であり、テストにかかる時間およびコストを大きくセーブすることができる。
【0035】
[0038]本発明は、一例として好ましい実施形態に関して説明されてきたが、本発明はこれらに制限されないことが理解されるべきである。反対に、種々の修正および類似の配列および手順をカバーすることが意図されており、添付の請求項の範囲は従って、すべてのこのような修正および類似の配列および手順を包含するような広範な解釈がなされるべきである。例えば、第1の絶縁層21は必ずしも1つの層に制限されない。本発明の当業者は、複数の材料を使用して複数の形成回数で複合絶縁層を形成したり、同一材料を使用して複数の形成回数で絶縁層を形成したりすることが可能であり、このような修正は依然として、添付の請求項に定義されている本発明の許容範囲内にある。
【符号の説明】
【0036】
10…キャリア、11、11’…フォトレジスト層、19…キャリア、20…導電層、20’ …第1の導電層、21…絶縁層、22…ホール、23…モールド、25…フォトレジスト層、27…第2の導電層、28…第1の絶縁層、31、31’…チップ、32、32’…柱状バンプ、33…半田、39…導電突起、41…第2の導電層、42…導体、61…チップ、74…導電ドット、80…パッケージトレースレイアウトユニット、84…導電ドット。