(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
遊技を統括して制御可能な主制御手段と、前記主制御手段による制御に基づいて遊技の演出を制御可能な副制御手段と、前記副制御手段による制御に基づいて遊技に係る情報を表示可能な表示部が設けられた遊技情報表示装置とを備える遊技機において、
前記遊技情報表示装置は表示可能な情報量が異なる複数の前記表示部のうちの少なくとも1つが設けられるものであって、
前記副制御手段は、前記複数の表示部のうち所定の情報量を表示可能な第1表示部を作動可能とするための基礎データを予め記憶するための記憶手段と、前記第1表示部よりも少ない情報量のみを表示可能な第2表示部を作動可能とするために前記基礎データの一部の情報を削除可能なデータ変更手段とを有し、前記遊技情報表示装置に前記第1表示部が設けられている場合は、前記基礎データの情報を削除せずに前記第1表示部へ送信し、前記第2表示部が設けられている場合は、前記データ変更手段が前記基礎データの一部の情報を削除したものを前記第2表示部へ送信することを特徴とする遊技機。
前記第1表示部は複数色を表示可能な7セグメントディスプレイであり、前記第2表示部は前記第1表示部よりも色数が少ない情報を表示可能な7セグメントディスプレイであり、前記遊技情報表示装置に前記第2表示部が設けられている場合は、前記データ変更手段は前記基礎データの色に係るデータの一部または全部を削除することを特徴とする請求項1または2記載の遊技機。
遊技を統括して制御可能な主制御手段と、前記主制御手段による制御に基づいて遊技の演出を制御可能な副制御手段と、前記副制御手段による制御に基づいて遊技に係る情報を表示可能な表示部が設けられた遊技情報表示装置とを備える遊技機において、
前記遊技情報表示装置は表示可能な情報量が異なる複数の前記表示部のうちの少なくとも1つが設けられるものであって、
前記副制御手段は、前記複数の表示部のうち所定の情報量を表示可能な第1表示部を作動可能とするための基礎データを予め記憶するための記憶手段と、前記第1表示部よりも多くの情報量を表示可能な第2表示部を作動可能とするために前記基礎データに所定の情報を追加可能なデータ変更手段とを有し、前記遊技情報表示装置に前記第1表示部が設けられている場合は、前記基礎データをそのまま前記第1表示部へ送信し、前記第2表示部が設けられている場合は、前記データ変更手段が前記基礎データに前記所定の情報を追加したものを前記第2表示部へ送信することを特徴とする遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本実施形態の遊技機は、所謂、スロットマシンと呼ばれるものであって、遊技媒体としてメダルを使用する種類の遊技機である。
なお、以下の説明において、遊技機は、遊技者が相対する側を「正面」とし、正面と反対側の面を「裏面」とし、正面から望んで右側を「右」とし、同じく左側を「左」とする。また、遊技機を構成する各構成部材は、遊技機に取り付けられた状態を基準とし、方向の定義は上述の遊技機と同様である。
図1及び
図2に示すように、本実施形態の遊技機であるスロットマシンSは、前面に設けられた開口部1aを有する筐体1と、筐体1に対して当該開口部1aを開閉可能に取り付けられた前扉2と、前扉2の前面上部に設けられ、筐体1内に収容されているリール3を前方から視認可能とするための表示窓4と、前扉2における表示窓4の上方に設けられ複数種類の映像または画像を表示可能な液晶表示部5と、前扉2の上下の両隅付近に設けられた複数種類の音声が出力されるスピーカ6と、前扉2の上部周囲縁に沿って設けられ点灯または点滅可能なアーチランプ7とを備えている。
【0026】
リール3は、左リール3a、中リール3b、及び右リール3cからなり、各リール3a〜3cは円筒状をなし、外周面を前後方向へ向けて、左リール3aは左側に位置し、中リール3bは真ん中に位置し、右リール3cは右側に位置するように左右方向へ並列されている。リール3a〜3cの外周面は、周方向に等間隔で21の領域(以下、コマという。)に区分されており、予め定められた複数種類の図柄のいずれかを、その区分されたコマに表示することによって、各リール3a〜3cに複数の図柄が配列されるようになっている。
【0027】
前扉2の表示窓4の下方には、遊技情報表示部8が設けられており、後述するようにLEDや7セグメントディスプレイ等の表示用デバイス(表示部)によって、後述するような、メダルに係る情報や遊技の状態に係る情報等の各種遊技情報を表示する。遊技情報表示部8の下方には、メダルをスロットマシンSに投入可能とするメダル投入口9と、予めメダル投入口9に投入されて遊技機に一時的に貯留(以下、クレジットという)されたメダル(以下、クレジットメダルという)から遊技を行うためのメダルとして最大賭数を一回の操作でメダルが投入された状態(以下、投入状態という。)に設定するためのMAXベットボタン10と、リール3a〜3cの回転を始動させるためのスタートレバー11と、前扉2の前面に左右方向に並列する左側に位置する左ストップボタン12a、真ん中に位置する中ストップボタン12b、及び右側に位置する右ストップボタン12cからなるストップボタン12とが設けられている。なお、ストップボタン12a〜12cは、リール3a〜3cが回転中のときに、左ストップボタン12aを操作すると左リール3aが停止し、中ストップボタン12bを操作すると中リール3bが停止し、右ストップボタン12cを操作すると右リール3cが停止するようにリール3a〜3cと対応づけられている。
【0028】
さらに、前扉2のストップボタン12a〜12cの下方には、スロットマシンSの機種名等を表示するための表示パネル13が設けられ、前扉2の表示パネル13の下方には、スロットマシンSの遊技においてメダル払出口14から払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受皿15が設けられている。
【0029】
図2に示すように、筐体1の内部には、表示窓4から視認可能なリール3a〜3c、リール3a〜3cを回転制御及び停止制御するリール制御装置(図示省略)等から構成されるリールユニット310と、リールユニット310の下方に設けられておりメダルを払い出す払出処理を行うホッパーユニット320等が収容されている。
【0030】
リール3a〜3cに配列された図柄には、例えば、ベル等をモチーフとした小役図柄や、水色等でかつ円形等で表現されるリプレイ図柄等があって、ベル等の小役図柄の組合せが、所定の表示位置に停止して表示されることによって、予め定めた枚数のメダルの払い出しが行われる。また、リプレイ図柄の組合せが、所定の表示位置に停止して表示されることによって、次回の遊技において、メダルの投入、及びMAXベットボタン10の押下操作によりメダルを投入状態に設定をすることなく、次回の遊技が可能となるメダル設定状態(ベット状態)で次回の遊技が可能となるように設定された遊技(以下、リプレイ遊技という。)を行うことができる。なお、図柄には識別可能な情報として、絵柄だけでなく数字や記号も含まれる。
【0031】
また、筐体1の内部におけるリールユニット320の上方には、スロットマシンS全体を統括して制御する主制御手段100、また、前扉2の裏面側上部には、主制御手段100から送信される信号を受けて遊技の状況に合わせた表示演出や音響演出等を実行するための制御を行う副制御手段400とが設けられている。なお、遊技機を制御する制御手段として、主制御手段100と副制御手段400とを分けずに、1つの制御手段を構成するものとしてもよい。
【0032】
さらに、演出手段として、液晶表示部5を有する演出表示装置510は前扉2の裏面側の副制御手段400の近傍に設けられている。この演出表示装置510には、RGBの発光素子によって表現される3原色液晶や、RGBYの発光素子によって表現される4原色液晶を備えるものなどがある。
また、遊技情報表示部8を有する遊技情報表示装置505は、表示面が前方を向くように、前扉2の裏面に取り付けられている。
【0033】
本実施形態の遊技機における遊技の概要を説明する。
遊技者がメダルをメダル投入口9に3枚投入するか、メダルがクレジットされた状態でMAXベットボタン10の押下操作を行って遊技を可能とする規定枚数である3枚のメダルを投入状態に設定し、遊技機をリール3a〜3cが回転始動可能な遊技準備状態にする。そして、遊技者によるスタートレバー11の押下操作に基づいて、主制御手段100は、リール3a〜3cを、リール制御装置(図示省略)を介して回転始動させるとともに、役の当否を決定する内部抽選を実行することによって遊技を開始させる。
【0034】
その後、遊技者が任意のタイミングでストップボタン12a〜12cの押下操作を行うと、内部抽選の結果に応じた停止位置でリール3a〜3cを停止させる。そして、表示窓4において予め設定された所定の表示位置に停止表示された各図柄組合せが、予め定められた役に対応する図柄組合せである場合には、当該図柄組合せに対応した小役が入賞したものとして、小役毎に予め定められた配当情報をもとにメダルがホッパーユニット320の払出処理によりメダル払出口14からメダル受皿15へ払い出される等の所定の遊技上の処理を実行する。
以下の説明では、遊技準備状態において、スタートレバー11の押下操作から所定の遊技上の処理を実行するまでを1回の遊技とする。
【0035】
次に、
図3及び
図4を参照して遊技情報表示装置505について具体的に説明する。
遊技情報表示装置505は、遊技機及び遊技の状態を示すものであって、新型の遊技情報表示装置(以下、新遊技情報表示装置という)505Aと、新遊技情報表示装置505Aより古い旧型の遊技情報表示装置(以下、旧遊技情報表示装置という)505Bの2種類があり、本実施形態における遊技機は双方のいずれか一方を取付可能となっている。
【0036】
図3及び
図4に示すように、新遊技情報表示装置505Aにおいては横長矩形の平板状の基板18上には、複数の表示用デバイス取付部18A(表示部取付部)が形成されており、旧遊技情報表示装置505Bにおいては、基板18と同型の基板19上に複数の表示用デバイス取付部19A(表示部取付部)が形成されている。これらの表示用デバイス取付部18A、19Aに遊技機及び遊技の状態に係る情報を表示する表示用デバイス(表示部)がそれぞれに設けられている。
【0037】
新遊技情報表示装置505Aには、表示用デバイスとして、基板18の各表示用デバイス取付部18Aに、特別演出表示部20A(第2表示部)、ベット表示部21、払出数表示部22、総合表示部23A(第1表示部)、クレジット表示部24、リプレイ状態表示部25、遊技状態表示部26が設けられ、基板18の上部には、リール押下アシスト表示部27が設けられている。
また、旧遊技情報表示装置505Bには、表示用デバイスとして、基板19の表示用デバイス取付部19Aに、特別演出表示部20B(第1表示部)、ベット表示部21、払出数表示部22、総合表示部23B(第2表示部)、クレジット表示部24、リプレイ状態表示部25、遊技状態表示部26、メダル投入可能表示部28及び遊技準備状態表示部29が設けられている。
【0038】
新遊技情報表示装置505Aにおける、特別演出表示部20A(第2表示部)は、基板18の左側に設けられ、単色(例えば、高輝度の白色)のみを出力可能な発光素子である単色LEDからなり、液晶表示部5、スピーカ6、アーチランプ7等によって行われる遊技機の代表する特定演出に連動してその演出を補助するような表示を行うために、点灯及び/または点滅する。
【0039】
旧遊技情報表示装置505Bにおける、特別演出表示部20B(第1表示部)は、基板19の左側に設けられ、フルカラー(8bit制御であれば256色)を出力可能な発光素子であるRGB(R:赤、G:緑、B:青の3色)LEDからなり、特別演出表示部20Aと同様の機能を有する。ここで、特別演出表示部20Aと特別演出表示部20Bとを比較すると、それぞれ異なる色(R、G、またはB)を出力可能な発光素子を3つ(RGB)有する特別演出表示部20Bの方が表示可能な情報量が多いということができる。
【0040】
ベット表示部21は、基板18、19において特別演出表示部20A、20Bの右隣に設けられ、単色(例えば青色)のみを出力可能な発光素子である3個の単色LEDが上下方向に縦列するように配置されて構成されており、遊技機におけるメダルの設定状況を表示するために点灯するものである。本実施形態の遊技機において、例えば、所定の遊技を行う上で必要なメダルの規定枚数が1枚の場合、メダルがメダル投入口9から1枚投入されるか、MAXベットボタン10の押下操作が行われて、1枚のクレジットメダルが投入状態に設定されると、ベット表示部21のうち一番下の1ベット用LEDが点灯する。
【0041】
また、ボーナス等の特別遊技を行う上で必要なメダルの規定枚数が2枚の場合、メダルがメダル投入口9から2枚投入されるか、MAXベットボタン10の押下操作が行われて、2枚のクレジットメダルが投入状態に設定されると、ベット表示部21のうち一番下の1ベット用LED及び真ん中の2ベット用LEDが点灯する。
【0042】
さらに、通常遊技等を行う上で必要なメダル設定枚数が3枚の場合、メダルがメダル投入口9から3枚投入されるか、MAXベットボタン10の押下操作が行われて、3枚のクレジットメダルが投入状態に設定されると、ベット表示部21の1ベット用LED、2ベット用LED、及び一番上の3ベットLEDの全てが点灯する。このように、1ベット用LED〜3ベット用LEDの点灯状況によりメダルの設定状況を確認することができる。
【0043】
払出数表示部22は、基板18、19においてベット表示部21の右隣に設けられ、単色(例えば白色)の2桁の7セグメントディスプレイからなり、遊技において小役が入賞することによって一度に払い出されるメダルの枚数を表示するために、アラビア数字等を変動表示及び停止表示する。
なお、ここで、メダルの払出数については、メインメモリ120の配当テーブル記憶手段120に記憶された小役毎にメダルの払出数に係る払出数情報が設定されている。ここでいう、払出数情報が後述する払出データに付加される払出数情報のことである。
【0044】
新遊技情報表示装置505Aにおける、総合表示部23A(第1表示部)は、基板18において払出数表示部22の右隣に設けられ、混合色を含め少なくとも3色以上(RGY(Y:黄色))を出力可能な2色(RG)の発光素子から構成された5桁の7セグメントディスプレイからなり、例えば、ボーナス中のメダルの獲得枚数(または、純増枚数)、特別有利遊技(例えば、所謂AT遊技等)の残り遊技回数を表示し、また、液晶表示部5等によって行われる遊技機の代表する特定演出に連動して、その演出を補助するような表示を行うために、アラビア数字等を変動表示及び停止表示する。
【0045】
旧遊技情報表示装置505Bにおける、総合表示部23B(第2表示部)は、基板19において払出数表示部22の右隣に設けられ、単色(例えば緑色)の発光素子から構成された3桁の7セグメントディスプレイからなり、総合表示部23Aと同様の機能を有する。ここで、総合表示部23Aと総合表示部23Bとを比較すると、それぞれ異なる色(RまたはG)を出力可能な発光素子を2つ有するため、7桁の総合表示部23Aの方が表示可能な情報量が多いと言える。
【0046】
ここで、ボーナス中のメダルの獲得枚数については、後述する主制御手段100がメインメモリ120の払出メダル記憶手段124の記憶値に、ボーナス遊技時の小役の入賞に基づいて払い出されるメダルの払出数を値として加算する処理を行っており、この記憶値の値が後述する総合表示データ(第2作動データ)に付加される払出合計情報のことである。
特別有利遊技の残り遊技回数については、後述する副制御手段400がサブメモリ420の特別有利遊技終了判定カウンタ126に、例えば50回分の遊技回数に相当する値(例えば50)を初期値として設定し、特別有利遊技が行われる毎に、当該特別有利遊技終了判定カウンタから1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算する処理を行っている。この値が後述する総合表示データ(第2作動データ)に付加される特別有利遊技回数情報のことである。
【0047】
なお、ボーナス中のメダルの純増枚数については、主制御手段100が1回の遊技毎に投入または投入状態に設定されたメダル数を、当該払出数から減算した値をメインメモリ120の純増メダル記憶手段128の記憶値に加算する処理を行っており、この値が後述する総合表示データ(第2作動データ)に付加されるメダル純増枚数情報のことである。
【0048】
本実施形態の遊技機では、ボーナス中のメダルの獲得枚数、及び純増枚数については、同時に総合表示部23上に表示されることはなく、遊技機によって予め設定されたいずれか一方の総合表示データ(第2作動データ)が選択され、その選択された作動データに基づいた情報が表示される。なお、総合表示部23において、表示可能とする表示領域(桁数等)を増設するなどして、ボーナス遊技回数やボーナス中のメダルの獲得枚数やメダルの純増枚数を合わせて表示するようにしてもよい。
【0049】
クレジット表示部24は、基板18、19において総合表示部23A、23Bの右隣に設けられ、単色(例えば白色)の2桁の7セグメントディスプレイからなり、メダルのクレジット(貯留)数を表示するために、アラビア数字等を変動表示及び停止表示する。
【0050】
ここで、主制御手段100が制御するクレジット機能について説明する。本実施形態の遊技機は、所定数(例えば、50)のメダルをクレジット可能としており、前扉2の前面に設けられているクレジット切替ボタン(図示省略)の操作によって、クレジットを無効とするクレジット無効状態と、クレジットを有効とするクレジット有効状態とに切替え可能である。クレジット無効状態の場合は規定数である3枚を越えるメダルが投入されたり、小役が入賞したりすると、主制御手段100はメダルをメダル払出口14からメダル受皿15へ排出する制御を行う。
【0051】
一方、クレジット有効状態の場合に、3枚を越えるメダルや、入賞により払出されるメダルを、主制御手段100は、メインメモリ120のクレジット記憶領域(図示省略)の記憶値に、クレジット(貯留)メダルとして超過したメダルの枚数に相当する値を加算する処理を行う。また、同じくクレジット有効状態の場合に、小役が入賞することによりメダルが実際に払い出される代わりに、クレジット記憶領域(図示省略)の記憶値に払出メダルの払出数に相当する値を加算する処理を行う。なお、MAXベットボタン10の押下操作によりクレジットメダルを投入状態に設定した場合には、クレジット記憶手段129の記憶値から、設定されたメダルに対応する値を減算する処理を行う。ここでいう値が後述するクレジットデータ(第1作動データ)に付加されるクレジット数情報のことである。
【0052】
リプレイ状態表示部25は、基板18、19においてクレジット表示部24の右隣に設けられ、単色(例えば青色)のみを出力可能な発光素子である単色LEDからなり、リプレイ図柄の組合せが所定の位置に表示されてからリプレイ遊技が終了するまでの間、リプレイ状態を示すために点灯する。
【0053】
遊技状態表示部26は、基板18、19においてリプレイ状態表示部25の右隣に設けられ、フルカラー(8bit制御なら256色)を出力可能な発光素子であるRGB(3色)LEDからなり、液晶表示部5等によって行われる遊技状態が特別有利遊技(例えば、所謂ART遊技等)状態への移行する期待感を示す演出に連動してその演出を補助するような表示を行うために、点灯及び/または点滅する。例えば、様々な色を段階的に発光して表示することによって、遊技者に対して段階的に期待感を示すことができる。
【0054】
新遊技情報表示装置505Aにおける、リール押下アシスト表示部27(第3表示部)は、基板18において上部に設けられ、左右方向へ並列する3つの正面視横長矩形の誘導ランプ27a、27b、27cから構成されている。3つの誘導ランプ27a〜27cはリール3a〜3cに対応するように、左リール3aの直下には左誘導ランプ27aが、中リール3bの直下には中誘導ランプ27bが、右リール3cの直下には右誘導ランプ27cが設けられている。
【0055】
リール押下アシスト表示部27は、特別有利遊技(所謂、AT遊技)等において、遊技者にとって遊技上有利となる処理が行われるようにリール3a〜3cの押下順序を誘導するように点滅または点灯する。
【0056】
例えば、特別有利遊技において、中リール3b、右リール3c、左リール3aを停止させる順でストップボタン12b、12c、12aの順序で押下操作されると、所定の小役が入賞しメダルが払い出される遊技において、リール3a〜3cの押下順序を誘導すべく、最初に停止すべき中リール3bの停止を促すため、左誘導ランプ27a、中誘導ランプ27b、及び右誘導ランプ27cが全て消灯した状態から、中リール3bに対応する中誘導ランプ27bが点灯または点滅し、中リール3bの停止操作がされると中誘導ランプ27bは消灯する。次に、右リール3cの停止を促すために、右リール3cに対応する右誘導ランプ27cが点灯または点滅し、右リール3cの停止操作がされると右誘導ランプ27cは消灯する。最後に、左リール3aの停止を促すために、左リール3aに対応する左誘導ランプ27aが点灯または点滅し、左リール3aの停止操作がされると左誘導ランプ27aは消灯する。
【0057】
旧遊技情報表示装置505Bにおける、メダル投入可能表示部28(第3表示部)は、基板19においてリプレイ状態表示部25の上方に設けられ、単色(例えば青色)のみを出力可能である単色LEDからなり、メダル投入口9からのメダルの投入を受付可能な状態、即ち、投入されたメダルを検知して遊技機に対するメダルの設定、またはメダルがクレジット可能である状態を示すために点灯する。
【0058】
同じく、旧遊技情報表示装置505Bにおける、遊技準備状態表示部29(第3表示部)は、基板19においてリプレイ状態表示部25の上方、かつメダル投入可能表示部28の下方に設けられ、単色(例えば青色)LEDからなり、メダルのメダル投入口9への投入、またはMAXベットボタン10の押下操作により、その遊技に必要な枚数のメダルが投入状態に設定されて、リール3a〜3cが回転可能な状態である場合に点灯表示する。
【0059】
上述のように、リール押下アシスト表示部27は、新遊技情報表示装置505Aのみに設けられており、メダル投入可能表示部28及び遊技準備状態表示部29は旧遊技情報表示装置505Bのみに設けられている(以下、これらを第3表示用デバイスともいう。)。
【0060】
次に、
図5を参照しながら本実施形態の遊技機の機能を説明する。
本実施形態の遊技機は、主制御手段100及び副制御手段400によって制御され、主制御手段100及び副制御手段400の以下に説明する機能は、ROMに予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウエアによる情報処理が、CPUやROMやRAM等のハードウエア資源により具体的に実現されることによって達成される。
【0061】
主制御手段100は、遊技制御装置110及びメインメモリ120等を有し、操作手段であるMAXベットボタン10の操作に基づいて作動するベットスイッチ210、同じく操作手段であるスタートレバー11の操作に基づいて作動するスタートスイッチ220、同じく操作手段であるストップボタン12a〜12cの操作に基づいて作動するストップスイッチ230等からの信号を受信して遊技を制御するための各種の演算処理を行うとともに、演算処理の結果に基づいて、出力動作に係る制御をリールユニット310やホッパーユニット320等の出力動作に係る制御を行う。
【0062】
遊技制御装置110は、遊技を実行制御するための制御として、メダルの投入に伴う処理、抽選用の乱数値の生成、役の当否を決定するための内部抽選、リール3a〜3cの回転及び停止、内部抽選で当選した役が入賞したか否かの判定、入賞等に基づくメダルの払い出し、及び予め設定された複数の遊技状態間の移行等に係る制御を実行する。
【0063】
メインメモリ120は、遊技制御装置110が遊技に係る諸々の制御または処理等を実行するために必要な情報を予め記憶したり、遊技制御装置110による所定の制御または処理等に応じて所定の情報を一時的に記憶したりする。
遊技情報表示装置505に係るデータを記憶する記憶手段として、配当テーブル記憶手段122、払出メダル記憶手段124、特別有利遊技終了判定カウンタ126、純増メダル記憶手段128、クレジット記憶手段129等を有している。
【0064】
副制御手段400は、演出制御装置410と、サブメモリ420等を有し、主制御手段100からの信号を受信して、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算処理を行うとともに、演算処理の結果に基づく演出に係る制御を実行する。
【0065】
演出制御装置410は、サブメモリ420に格納されている演出データ記憶手段422に記憶されている演出データに基づいて、液晶表示部5等を有する演出表示装置510を介して行う表示演出、スピーカ6等を有する音響装置520を介して行う音響演出、またはアーチランプ7等を有する照明装置530を介して行う照明演出等の演出実行処理を行う。例えば、メダル投入口9からのメダルの投入、MAXベットボタン10、スタートレバー11、ストップボタン12a〜12cの押下操作や、役の当選時の当該役が当選したことの報知として、また、役の入賞時の払い出しに合わせて、さらには、遊技状態の変動などの遊技イベントの発生に応じて各種演出を行う制御を実行することによって遊技の補助をしたり、遊技を盛り上げたりする。
【0066】
また、演出制御装置410は、作動データ選択手段411、表示部判定手段412、データ変更手段416、データ送信手段418等を備えており、上述の演出実行処理の他に、これらの手段によって、遊技情報表示部8を有する遊技情報表示装置505の所定の情報の表示または演出に係る処理を実行する。
【0067】
作動データ選択手段411は、操作手段の操作や所定の遊技の状態に基づく、主制御手段100から送信される各種信号の受信を契機に各表示用デバイスに所定の情報を表示させたり演出を実行させたりするために、後述する作動データ記憶手段424に記憶された作動データテーブル4241に格納された第1作動データ、第2作動データ、または、第3作動データを選択する処理を行う。また、作動データ選択手段411は、主制御手段100または副制御手段400から送信されるメインメモリ120またはサブメモリ420に記憶しているメダル払出枚数や遊技回数等に係る情報を付加する処理を行う。
【0068】
図6に示すように、作動データテーブル4241には、第1作動データとして、新遊技情報表示装置505Aと旧遊技情報表示装置505Bとに設けられる共通の表示用デバイスを作動可能なデータが設定されている。本実施形態の遊技機では、第1作動データとして、ベット表示部21を作動可能なベットデータ、払出数表示部22を作動可能な払出データ、クレジット表示部24を作動可能なクレジットデータ、リプレイ状態表示部25を作動可能なリプレイデータ、及び遊技状態表示部26を作動可能な遊技状態データがある。
【0069】
ベットデータは、ベット表示部21である単色の1ベット用LED、2ベット用LED、及び3ベットLEDのいずれかまたは全部を点灯させるための点灯に係る情報を有している。
【0070】
払出データは、払出数表示部22である単色で2桁の7セグメントディスプレイにメダルの払出数を表示させるための、7セグメントディスプレイの変動表示及び停止表示に係る情報を有している。なお、払出数に係る情報については、作動データ選択手段411が、主制御手段100から送信される払出数情報に係る信号を参照して、払出数情報を払出データに付加する。
【0071】
クレジットデータは、クレジット表示部24である単色で2桁の7セグメントディスプレイにメダルのクレジット数を表示させるための、7セグメントディスプレイの変動表示及び停止表示に係る情報を有している。なお、クレジット数に係る情報については、作動データ選択手段411が、主制御手段100から送信される払出数情報に係る信号やクレジット数情報に係る信号を参照して、クレジット数情報をクレジットデータに付加する。
【0072】
リプレイデータは、リプレイ状態表示部25である単色LEDを点灯させるための点灯に係る情報を有している。
【0073】
遊技状態データは、遊技状態表示部26である3色(RGB)LEDに所定の色を出力させ、かつ点灯または点滅させるために、色に係る情報と、発光パターンに係る情報を有している。
【0074】
また、作動データテーブル4241には、第2作動データとして、新遊技情報表示装置505Aと旧遊技情報表示装置505Bとのそれぞれに設けられていて、機能は共通であるが、表示態様(例えば、出力可能な色数や桁数)がそれぞれ異なる表示用デバイスのうち、相対的に表示可能な情報量(色数や桁数)が多い一方の表示用デバイスを作動可能とするデータが設定されている。
【0075】
本実施形態の遊技機では、第2作動データ(基礎データ)として、特別演出表示部20Bを作動可能な第1特別演出データ、及び総合表示部23Aを作動可能な第1総合表示データが設定されている。
【0076】
ここで、第1特別演出データは、特別演出表示部20BであるRGB(3色)LEDを正常に作動可能とするためのデータであって、所定の色を出力させ、かつ点灯または点滅させるために、色に係る情報と、発光パターンに係る情報を有している。なお、第1特別演出データは、そのままでは、色に係る情報が余分のため、単色LEDである特別演出表示部20Aを正常に作動させることはできない。
【0077】
また、第1総合表示データは、総合表示部23Aである2色(RG)の発光素子で構成された5桁の7セグメントディスプレイを正常に作動可能とするためのデータであって、色に係る情報と、桁に係る情報と、発光パターン(点灯または点滅)に係る情報とを有している。
【0078】
なお、表示される情報として、ボーナス中のメダルの獲得枚数に係る情報については、作動データ選択手段411が、主制御手段100から送信される払出合計情報に係る信号を参照して、払出合計情報を第1総合表示データに付加する。
特別有利遊技の残り遊技回数に係る情報については、作動データ選択手段411が、副制御手段400から送信される特別有利遊技回数情報に係る信号を参照して、特別有利遊技回数情報を第1総合表示データに付加する。
ボーナス中のメダルの純増枚数に係る情報については、作動データ選択手段411が、主制御手段100から送信されるメダル純増枚数情報に係る信号を参照して、メダル純増枚数情報を第1総合表示データに付加する。
【0079】
なお、第1総合表示データは、そのままでは、色に係る情報の一部と、桁に係る情報の一部が余分のため、単色(例えば緑色)の発光素子で構成された3桁の7セグメントディスプレイである総合表示部23Bを正常に作動させることはできない。
【0080】
さらに、作動データテーブル4241には、第3作動データとして、新遊技情報表示装置505Aまたは旧遊技情報表示装置505Bのいずれか一方にのみ設けられている表示用デバイスを作動可能とする作動データが設定されている。本実施形態の遊技機では、第3作動データとして、リール押下アシスト表示部27を作動可能なアシストデータ、メダル投入可能表示部28を作動可能なメダル投入データ、遊技準備状態表示部29を作動可能な遊技準備状態データがある。
【0081】
アシストデータは、リール押下アシスト表示部27の左誘導ランプ、中誘導ランプ、右誘導ランプを所定のタイミングで点灯または点滅させるための発光パターンに係る情報を有している。
【0082】
メダル投入データは、メダル投入可能表示部28である単色LEDを点灯させるための点灯に係る情報を有している。
【0083】
遊技準備状態データは、遊技準備状態表示部29である単色LEDを点灯させるための点灯に係る情報を有している。
【0084】
作動データ選択手段411は、主制御手段100からの各種信号を受信することに基づいて、作動データテーブル4241を参照して、第1作動データ〜第3作動データから1つのデータを選択する。
【0085】
作動データ選択手段411は以下の(a)〜(d)の契機により第1作動データを選択する。
(a)MAXベットボタンの押下操作に基づいて主制御手段100から送信されるベット信号の受信、(b)役の入賞に基づいて主制御手段100から送信された払出数情報に係る信号の受信、(c)役の入賞やメダルのメダル投入口9への投入やMAXベットボタンの押下操作等に基づいて主制御手段100から送信されるクレジット数情報に係る信号の受信、(d)リプレイ図柄の組合せが所定の表示位置に表示されることに基づいて主制御手段100から送信されるリプレイ信号の受信、(e)特別有利遊技状態への移行契機となる特殊小役の当選に基づいて主制御手段100から送信される特別有利遊技状態情報信号の受信。
【0086】
作動データ選択手段411は、第1作動データをとして、上記(a)を契機にベットデータを選択し、同じく(b)を契機に払出データを選択するとともに、送信された払出数情報に係る信号の払出数情報を払出データに付加し、同じく(c)を契機にクレジットデータを選択するとともに、送信されたクレジット数情報に係る信号のクレジット数情報をクレジットデータに付加し、同じく(d)を契機にリプレイデータを選択し、同じく(e)を契機に遊技状態データを選択する。
【0087】
また、作動データ選択手段411は以下の(f)〜(i)の契機により第2作動データを選択する。
(f)遊技機を代表する特定演出が実行契機となる特殊小役に当選したことに基づいて主制御手段100から送信される特殊小役当選信号の受信、(g)ボーナス中に小役が当選したことに基づいて主制御手段100から送信される払出合計情報に係る信号の受信、(h)特別有利遊技が1遊技消化される毎に副制御手段400から送信される特別有利遊技回数情報に係る信号の受信、(i)ボーナス中に小役が当選したことに基づいて主制御手段100から送信されるメダル純増枚数情報に係る信号の受信。
【0088】
作動データ選択手段411は、第2作動データをとして、上記(f)を契機に第1特別演出データを選択し、同じく(g)を契機に第1総合表示データを選択するとともに、送信された払出合計情報に係る信号の払出合計情報を第1総合表示データに付加し、同じく(h)を契機に第1総合表示データを選択するとともに、送信された特別有利遊技回数情報に係る信号の特別有利遊技回数情報を第1総合表示データに付加し、同じく(i)を契機に第1総合表示データを選択するとともに、送信されたメダル純増枚数情報に係る信号のメダル純増枚数情報を第1総合表示データに付加する。
【0089】
さらに、作動データ選択手段411は以下の(j)〜(l)の契機により第3作動データを選択する。
(j)特別有利遊技において所定小役(所定の順でストップボタン12a〜12cを押下操作すると当該小役が入賞しメダルが払い出される、所謂、押し順役)が当選したことに基づいて主制御手段100から送信される特別有利遊技小役当選信号の受信、(k)メダル投入口9からのメダルの投入を受付可能な状態を表すためのメダル投入信号の受信、(l)遊技機に遊技に必要な枚数のメダルが設定されたことに基づいて主制御手段100から送信される遊技準備信号の受信。
【0090】
作動データ選択手段411は、第3作動データをとして、上記(j)を契機にアシストデータを選択し、同じく(k)を契機にメダル投入データを選択し、同じく(l)を契機に遊技準備状態データを選択する。
【0091】
表示部判定手段412は、作動データ選択手段411が特別演出データを選択したことに基づいて、表示用デバイスのうち、特別演出表示部20A、または特別演出表示部20Bのいずれかが遊技情報表示装置505に設けられているか判定する特別演出表示部判定処理を実行する。
また、表示部判定手段412は、作動データ選択手段411が総合表示データを選択したことに基づいて、同じく表示用デバイスのうち、総合表示部23A、または総合表示部23Bのいずれかが遊技情報表示装置505に設けられているかを判定する総合表示部判定処理を実行する。
【0092】
さらに、表示部判定手段412は、作動データ選択手段411が第3作動データを選択したことに基づいて、選択された第3作動データに対応するリール押下アシスト表示部27、メダル投入可能表示部28または遊技準備状態表示部29が遊技情報表示装置505に設けられているか否かを判定する特定表示部判定処理を行う。
これらの表示用デバイスは、それぞれ属性情報を保持しており、表示部判定手段412は、その属性情報に基づいて各表示部判定処理を行う。
【0093】
データ変更手段416は、表示部判定手段412の表示部判定処理に基づいて、第2作動データに対しては一部のデータの削除し、第3作動データに対しては全部のデータを削除するデータ削除処理を行う。
第2作動データにおいては、データ変更手段416は、表示部判定手段412の特別演出表示部判定処理により遊技情報表示装置505に特別演出表示部20Aが設けられていると判定された場合には、作動データ選択手段411により選択された第1特別演出データを、特別演出表示部20Aを作動可能なデータとするために、点滅及び点灯の発光パターン情報を残しつつ、発光素子の色に係るデータを削除して、3色の発光素子に対応する情報を単色の発光素子に対応するようにデータ削除処理を行う。
即ち、特別演出表示部20Aは、第1特別演出データのうちの発光素子の色に係るデータを除く、発光パターン情報等に基づいて作動する。
【0094】
なお、データ変更手段416は、表示部判定手段412の特別演出表示部判定処理により遊技情報表示装置505に特別演出表示部20Bが設けられていると判定された場合には、第1特別演出データのデータ削除処理は行わない。
【0095】
また、データ変更手段416は、表示部判定手段412の総合表示部判定処理により遊技情報表示装置505に総合表示部23Bが設けられていると判定された場合には、作動データ選択手段411により選択された第1総合表示データを、総合表示部23Bを作動可能なデータとするために、発光素子の色に係るデータを削除して、2色(RG)の発光素子に対応する情報から単色(例えば、緑)の発光素子に対応する情報とするとともに、桁情報の一部(特定桁に係るデータ)、詳細には最上位桁と最下位桁の両端の2桁を削除して、5桁に対応する情報から3桁に対応する情報とするデータ削除処理を行う。
即ち、総合表示部23Bは、第1総合表示データのうちの発光素子の色に係るデータを除く、削除処理された桁情報と、作動データ選択手段411が主制御手段100から送信される信号に契機に付加した付加情報(例えば、払出合計情報、特別有利遊技回数情報、メダル純増枚数情報)とに基づいて作動する。
なお、桁情報の削除対象は、最上位桁と最下位桁との2桁に限らない。
【0096】
表示部判定手段412の総合表示部判定処理により遊技情報表示装置505に総合表示部23Aが設けられていると判定された場合には、第1総合表示データの削除処理は行わない。
【0097】
第3作動データにおいては、データ変更手段416は、例えば、表示部判定手段412の表示部判定処理により遊技情報表示装置505にリール押下アシスト表示部27が設けられていないと判定された場合には、第3作動データとして選択されたアシストデータの全部を削除するデータ削除処理を行う。同様に、メダル投入可能表示部28や遊技準備状態表示部29についても、遊技情報表示装置505に設けられていないと判定された場合は、対応する各作動データの全部を削除するデータ削除処理を行う。
【0098】
上述のように、データ変更手段416は、第1特別演出データ及び第1総合表示データのデータ削除処理をすることによって、データ削除処理がされたデータにより、特別演出表示部20A及び総合表示部23Bを作動させることができる。
従って、特別演出表示部20A用のデータ及び総合表示部23B用のデータを別途用意する必要がない。また、データ削除処理においては、第2作動データの一部のデータを削除するという単純な処理で済むため、処理に大きな負荷が掛からないようにすることができる。さらに、単純な処理(削除)を実行するための処理用プログラムの作成は容易であるため開発コストを抑えることができる。
【0099】
なお、データ変更手段416のデータ削除処理の対象は、上述の表示デバイスに限定されることはない。
遊技情報表示装置505ではないが、液晶表示部5も前述したように、少なくともRGBの発光素子によって表現される3原色液晶、またはRGBYの発光素子によって表現される4原色液晶を備えるものがあって、情報量の多い4原色液晶を有する液晶表示部5Aを作動可能とする液晶表示情報(作動データ)を第2作動データ(基礎データ)として設定してもよい。
【0100】
この場合、表示部判定手段412の表示部判定処理により遊技機に3原色液晶を有する液晶表示部5Bまたは、4原色液晶を有する液晶表示部5Aのいずれが設けられているか判定し、判定の結果、液晶表示部5Bが設けられていると判定された場合は、データ変更手段416は、第2作動データの4色(RGBY)に係る情報のうち、Yの情報を削除して、液晶表示部5Bを作動可能とする3色(RGB)とするデータ削除処理を行うものとする。
【0101】
また、本実施形態の遊技機には設けられていないが、例えば、所定の遊技情報を点灯または点滅することによって表示可能な、複数(例えば、3個)の単色LEDから構成される第1所定表示部(図示省略)と、第1所定表示部(図示省略)より少ない数(例えば、1個)の単色LEDから構成される第2所定表示部(図示省略)とがあって、例えば、第2作動データ(基礎データ)として、情報量の多い3つのLEDから構成される第1所定表示部(図示省略)を作動可能とする作動データを設定してもよい。
【0102】
この場合、表示部判定手段412の表示部判定処理により遊技機に3つのLEDから構成される第1所定表示部(図示省略)または、1つのLEDから構成される第2所定表示部(図示省略)のいずれが設けられているか判定し、判定の結果、第2所定表示部(図示省略)が設けられていると判定された場合は、データ変更手段416は、第2作動データ(基礎データ)の3つのLEDの点灯パターン情報を有する作動データのうち、2つのLEDの点灯パターン情報を削除して、1つのLEDから構成される第2所定表示部(図示省略)を作動可能とするデータ削除処理を行うようにしてもよい。
【0103】
データ送信手段418は、作動データ選択手段411により選択された第1作動データと、選択された後にデータ変更手段416によりデータ削除処理された第2作動データ及びデータ削除処理されなかった第2作動データと、データ削除処理されなかった第3作動データとを信号化して対応する表示用デバイスに送信する送信処理を行う。
【0104】
サブメモリ420は、演出制御装置410が演出に係る諸々の制御または処理を実行するために必要な情報を予め記憶したり、制御または処理に応じて所定の情報を一時的に記憶したりする。
また、サブメモリ420は、演出データが記憶されている演出データ記憶手段422と、遊技情報表示装置505の各表示用デバイスを作動させるための第1作動データ、第2作動データ(基礎データ)及び第3作動データを予め格納している作動データテーブル4241を記憶している作動データ記憶手段424を含んで構成される。
【0105】
次に、操作手段の操作、又は所定の遊技の実行(遊技状態)等に基づく遊技情報表示装置505に係る制御について、一例を挙げて具体的に説明する。
例えば、クレジット有効状態の場合に、遊技者によって規定枚数である3枚以上のメダルが投入されたことに基づいて主制御手段100から送信されるクレジット数情報に係る信号の受信を契機に、作動データ選択手段411は、クレジットデータ(第1作動データ)を選択するとともにクレジット数情報をクレジットデータに付加し、データ送信手段418は選択されたクレジットデータをクレジット表示部24に送信する。クレジット表示部24はクレジットデータに基づいて、規定枚数を超過した分のメダル数を加算するようにクレジット数を更新して表示する。
【0106】
メダルがクレジットされた状態において、MAXベットボタン10が押下操作されたことに基づいて主制御手段100から送信されるクレジット数情報に係る信号の受信を契機に、作動データ選択手段411は、クレジットデータ(第1作動データ)を選択するとともにクレジット数情報をクレジットデータに付加し、データ送信手段418は選択されたクレジットデータをクレジット表示部24に送信する。クレジット表示部24はクレジットデータに基づいて、MAXベットボタン10の操作により投入状態となったメダル数を減算するようにクレジット数を更新して表示する。
【0107】
また、MAXベットボタン10が押下操作に基づいて、主制御手段100から送信されるベット信号の受信を契機に、作動データ選択手段411は、ベットデータ(第1作動データ)を選択し、データ送信手段418は選択されたベットデータをベット表示部21へ送信し、ベット表示部21(1〜3ベット用LED)は、ベットデータに基づいてメダルの設定状況を点灯表示する。
【0108】
また、ボーナス遊技において所定の小役が入賞したことに基づいて主制御手段100から送信される払出合計情報に係る信号の受信を契機に、作動データ選択手段411は、第第1総合表示データ(2作動データ)を選択するとともに払出合計情報を第1総合表示データに付加する。第1総合表示データが選択されると、表示部判定手段412は、遊技情報表示装置505に総合表示部23Aが設けられているか、総合表示部23Bが設けられているかを判定する総合表示部判定処理を実行する。
【0109】
判定の結果、総合表示部23Aが設けられていると判定されれば、データ送信手段418は第1総合表示データをそのまま総合表示部23Aへ送信する。
また、総合表示部23Bが設けられていると判定されれば、データ変更手段416は、第1総合表示データの一部の情報を削除するデータ削除処理を実行し、データ送信手段418はデータ削除処理された第1総合表示データを総合表示部23Bへ送信する。
総合表示部23A、23Bは、送信された第1総合表示データに基づいてボーナス遊技の小役の入賞に合わせてメダルの獲得枚数を表示する。
【0110】
また、内部抽選により、例えば、遊技機の代表する演出の実行契機となる特殊小役に当選したことに基づいて主制御手段100から送信される特殊小役当選信号の受信を契機に、作動データ選択手段411は第1特別演出データ(2作動データ)を選択する。第1特別演出データが選択されると、表示部判定手段412は、遊技情報表示装置505に特別演出表示部20Aまたは特別演出表示部20Bのいずれかが設けられているかを判定する特別演出表示部判定処理を実行する。
【0111】
判定の結果、特別演出表示部20Bが設けられていると判定されれば、データ送信手段418は第1特別演出データをそのまま特別演出表示部20Bへ送信する。
また、特別演出表示部20Aが設けられていると判定されれば、データ変更手段416は第1特別演出データの一部の情報を削除するデータ削除処理を実行し、データ送信手段418はデータ削除処理された第1特別演出データを特別演出表示部20Aへ送信する。特別演出表示部20A、20Bは、送信された第1特別演出データに基づいて点灯する。
【0112】
遊技開始前に、メダルがメダル投入口9へ投入され、またはMAXベットボタン10が押下操作されることより、その遊技に必要な枚数のメダルが設定されて、リール3a〜3cが回転可能な状態となることに基づいて主制御手段100から送信される遊技準備信号の受信を契機に、作動データ選択手段411は遊技準備状態データ(第3作動データ)を選択する。遊技準備状態データを選択されると、表示部判定手段412は、遊技情報表示装置505に遊技準備状態表示部29が設けられているかを判定する。
【0113】
判定の結果、遊技準備状態表示部29が設けられていないと判定されれば、データ変更手段416は遊技準備状態データを削除するデータ削除処理を実行する。
また、遊技準備状態表示部29が設けられていると判定されれば、データ送信手段418は遊技準備状態データを削除しないまま遊技準備状態表示部29へ送信する。遊技準備状態表示部29は、送信された遊技準備状態データに基づいて点灯して遊技機の状態を表示する。
【0114】
次に、
図7〜
図9に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態における遊技情報表示装置505に係る制御について説明する。
図7に示すように、遊技において、メダルの投入や操作手段の操作、所定の当選役の当選、所定の当選役の入賞、特定有利遊技状態の遊技の実行などがされたり、遊技状態が変化すること(S100)に基づいて主制御手段100が送信する各種信号の受信を契機に、作動データ選択手段411は、各種信号に合わせた表示や演出を行うために、第1作動データ、第2作動データ、又は第3作動データを選択する(S110)。
【0115】
作動データ選択手段411により第1作動データが選択された(S120でYES)場合に、データ送信手段418は選択された第1作動データに対応する表示用デバイスへ送信する(S122)。なお、第1作動データのうち、払出データが選択された場合には、払出数情報が付加された払出データが払出数表示部22に送信される。同じく第1作動データのうち、クレジットデータが選択された場合には、クレジット数情報が付加されたクレジットデータがクレジット表示部24に送信される。送信された第1作動データに対応する表示用デバイスは、送信された第1作動データに基づいて所定の情報を表示する(S125)。なお、データ変更手段416は第1作動データのデータ削除処理は行わない。
【0116】
次に、
図7及び
図8に示すように、作動データ選択手段411により第1作動データが選択されず(S120でNO)、第2作動データが選択された(S124でYES)場合に、第1特別演出データが選択された(S126でYES)ことに基づいて、表示部判定手段412は特別演出表示部判定処理を実行し(S130)、判定の結果、遊技情報表示装置505に特別演出表示部20A(
図7中では特別演出表示部A)が備えられていると判定した(S140でYES)ときは、データ変更手段416は、第1特別演出データの色情報の全てを削除するデータ削除処理を実行する(S150)。データ送信手段418はデータ削除処理がされた第1特別演出データを特別演出表示部20Aに送信する(S155)。
図7に示すように、特別演出表示部20A(表示用デバイス)は、データ削除処理がされた第1特別演出データに基づいて情報を表示する(S125)。
【0117】
また、表示部判定手段412が、遊技情報表示装置505に特別演出表示部20A(図中では、特別演出表示部A)が備えられていないと判定した(S140でNO)ときは、遊技情報表示装置505に特別演出表示部20Bが備えられていると判定され、データ変更手段416は第1特別演出データのデータ削除処理を実行せず、データ送信手段418はデータ削除処理がされていない第1特別演出データを特別演出表示部20Bに送信する(S155)。
図7に示すように、特別演出表示部20B(表示用デバイス)は、データ削除処理がされていない第1特別演出データに基づいて情報を表示する(S125)。
【0118】
一方、作動データ選択手段411により特別演出データが選択されなかった(S126でNO)場合に、第1総合表示データが選択された(S160)ことに基づいて、表示部判定手段412は総合表示部判定処理を実行し(S170)、判定の結果、遊技情報表示装置505に総合表示部23B(図中では総合表示部23B)が備えられていると判定した(S180でYES)ときは、データ変更手段416は、第1総合表示データの色情報の全て、及び桁情報の一部を削除するデータ削除処理を実行する(S190)。データ送信手段418がデータ削除処理された第1総合表示データを総合表示部23Bに送信する(S195)。
図7に示すように、総合表示部23B(表示用デバイス)は、データ削除処理がされた第1総合表示データに基づいて情報を表示する(S125)。なお、第1総合表示データが選択された(S160)場合には、主制御手段100から送信される信号に基づいて、第1総合表示データは、払出合計情報、特別有利遊技回数情報またはメダル純増枚数情報のいずれかの情報が付加される。
【0119】
また、表示部判定手段412が、遊技情報表示装置505に総合表示部23Bが備えられていないと判定した(S180でNO)ときは、遊技情報表示装置505に総合表示部23Aが備えられていると判定され、データ変更手段416は、第1総合表示データの削除処理を実行せず、データ送信手段418はデータ削除処理がされていない第1総合表示データを総合表示部23Aに送信する(S195)。
図7に示すように、総合表示部23A(表示用デバイス)はデータ削除処理がされていない第1総合表示データに基づいて演出を実行する(S125)。
【0120】
次に、
図7〜
図9に示すように、作動データ選択手段411により第2作動データが選択さない場合(S124でNO)は、第3作動データが選択され(S200)、第3作動データが選択されたことに基づいて、表示部判定手段412は、第3表示用デバイスの有無の判定を行う(S210)。判定の結果、遊技情報表示装置505に第3表示用デバイスが設けられていると判定された場合(S220でYES)には、データ変更手段416は第3作動データのデータ削除処理を実行せず、データ送信手段418はデータ削除処理がされていない第3作動データを第3表示用デバイスに送信する(S230)。送信された第3作動データに対応する第3表示用デバイスは、送信された第3作動データに基づいて情報を表示する(S125)。
また、判定の結果、第3表示用デバイスが設けられていないと判定された場合(S220でNO)には、データ送信手段418は第3作動データの全部を削除するデータ削除処理を行う(S240)。
【0121】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、本実施形態に対して、次のような変形や変更を施すことが可能である。なお、以下の変形例においては、言及していない構成要素については本実施形態の遊技機と同一の構成をなしているものとする。
(第1変形例)
上述の表示部判定手段412の代わりに表示装置判定手段600を設けてもよい。表示装置判定手段600は、遊技機に備えられている遊技情報表示装置505が新遊技情報表示装置505Aまたは旧遊技情報表示装置505Bかを判定する。
【0122】
表示装置判定手段600により、遊技機に新遊技情報表示装置505Aが備えられていると判定された場合は、新遊技情報表示装置505Aに係る処理を行う。新遊技情報表示装置505Aに係るデータ削除処理では、新遊技情報表示装置505Aに設けられている表示用デバイスによって処理が異なり、第1作動データに対してはデータ削除処理をせず、第2作動データ及び第3作動データに対してデータ削除処理を行う。
【0123】
第2作動データについては、データ変更手段416は、第1特別演出データを、特別演出表示部20Aを作動可能とするために、発光素子の色に係るデータの全部を削除して、3色の発光素子に対応する情報から単色の発光素子に対応する情報とするデータ削除処理を行う。なお、第1総合表示データのデータ削除処理は行わない。
【0124】
第3作動データについては、データ変更手段416は、作動データ選択手段411により選択されたメダル投入可能情報及び遊技状態準備状態情報を削除するデータ削除処理を行う。
【0125】
また、遊技機に旧遊技情報表示装置505Bが備えられていると判定した場合は、旧遊技情報表示装置505Bに係る処理を行う。旧遊技情報表示装置505Bに係るデータ削除処理では、旧遊技情報表示装置505Bに設けられている表示用デバイスによって処理が異なり、第1作動データに対しては、新遊技情報表示装置505Aが備えられた場合と同様にデータ削除処理をせず、第2作動データ及び第3作動データに対しては、新遊技情報表示装置505Aが備えられた場合とは異なる態様でデータ削除処理を行う。
【0126】
第2作動データについては、データ変更手段416は、第1総合表示データを、総合表示部23Bを作動可能とするために、発光素子の色に係るデータの全部を削除して、2色の発光素子に対応する情報から単色の発光素子に対応する情報へ変換し、桁情報の一部(特定桁)を削除して5桁に対応する情報から3桁に対応する情報からへ変換する処理を行う。なお、第1特別演出データを変換する処理は行わない。
【0127】
第3作動データについては、データ変更手段416は、作動データ選択手段411により選択されたアシストデータを削除するデータ削除処理を行う。
【0128】
次に、
図10〜
図16に示すフローチャートを参照しながら表示装置判定手段600を含む遊技機の遊技情報表示装置505に係る制御について説明する。なお、
図10中のS300〜S325(S325については第1作動データに係る演出の実行についての説明のみ)の説明については、上述の
図7を参照して説明した本実施形態の遊技機の第1作動データの処理に係る説明(S100〜S125)と同一であるため省略する。なお、作動データ選択手段411により第1作動データが選択された場合は、いずれの遊技情報表示装置505A、505Bが設けられていても、選択された第1作動データの送信処理のみを行う。
【0129】
図10及び
図11に示すように、作動データ選択手段411により第1作動データが選択されなかった(S320でNO)場合に、第2作動データが選択された(S326でYES)ときに、表示装置判定手段600は、表示装置判定処理を行う(S330)。判定の結果、遊技機に新遊技情報表示装置505Aが備えられていると判定した(S340でYES)場合には、第2作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理(図中では、新遊技情報表示装置処理)を実行する(S350)。
【0130】
ステップS350の第2作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理のサブルーチンを説明すると、
図13に示すように、第2作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理では、作動データ選択手段411により選択された第2作動データが第1総合表示データ(S352でYES)の場合には、第1総合表示データは何ら処理されない。一方、作動データ選択手段411により選択された第2作動データが第1総合表示データではない(S352でNO)場合は、第1特別演出データが選択され、第1特別演出データが選択されたことに基づいてデータ変更手段416は第1特別演出データの一部を削除するデータ削除処理を実行する(S356)。
【0131】
図11に示すように、データ送信手段418は、第2作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理がされた、第1総合表示データを総合表示部23Aへ送信処理(S360)し、
図10に示すように、総合表示部23Aは、データ削除処理がされていない第1総合表示データに基づいて情報を表示する(S325)。
【0132】
同じく、
図11に示すように、データ送信手段418は、第2作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理がされた第1特別演出データを特別演出表示部20Aへ送信処理(S360)し、同じく、
図10に示すように、特別演出表示部20Aは、データ削除処理がされた第1特別演出データに基づいて情報を表示する(S325)。
【0133】
一方、表示装置判定手段600による表示装置判定処理の結果、遊技機に新遊技情報表示装置505Aが備えられておらず(S340でNO)、遊技機に旧遊技情報表示装置505Bが備えられていると判定すると、第2作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理(図中では、旧遊技情報表示装置処理)を実行する(S370)。
【0134】
ステップS370の第2作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理のサブルーチンを説明すると、
図14に示すように、第2作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理では、作動データ選択手段411により選択された第2作動データが第1特別演出データ(S372でYES)の場合には、データ変更手段416は第1特別演出データのデータ削除処理を実行しない。一方、作動データ選択手段411により選択された第2作動データが第1特別演出データではない(S372でNO)場合は、第1総合表示データが選択され、第1総合表示データが選択されたことに基づいてデータ変更手段416は第1総合表示データの一部を削除するデータ削除処理を実行する(S376)。
【0135】
図11に示すように、データ送信手段418は、第2作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理がされた第1特別演出データを特別演出表示部20Bへ送信処理(S360)し、
図10に示すように、特別演出表示部20Bは、データ削除処理がされていない第1総合表示データに基づいて情報を表示する(S325)。
同じく、
図11に示すように、データ送信手段418は、第2作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理がされた第1総合表示データを総合表示部23Bへ送信処理(S360)し、同じく、
図10に示すように、総合表示部23Bは、データ削除処理がされた第1総合表示データに基づいて情報を表示する(S325)。
【0136】
図11及び
図12に示すように、作動データ選択手段411により、第2作動データが選択されなかった(S326でNO)場合に、第3作動データが選択される(S400)と、表示装置判定手段600は、表示装置判定処理を行う(S410)。判定の結果、遊技機に新遊技情報表示装置505Aが備えられていると判定した(S420でYES)場合には、第3作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理を実行する(S430)。
【0137】
ステップS430の第3作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理のサブルーチンを説明すると、
図15に示すように、第3作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理では、作動データ選択手段411により選択された第3作動データがアシストデータの場合(S432でYES)には、データ変更手段416はアシストデータのデータ削除処理を実行しない。一方、作動データ選択手段411により選択された第3作動データがアシストデータではなく(S432でNO)、メダル投入データ(S434でYES)の場合は、データ変更手段416はメダル投入データの全部を削除するデータ削除処理を実行する(S436)。さらに、作動データ選択手段411により選択された第3作動データがメダル投入データではなく(S434でNO)、遊技準備状態データの場合は、データ変更手段416は遊技準備状態データの全部を削除するデータ削除処理を実行する(S438)。
【0138】
図12に示すように、データ送信手段418は、第3作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理がされた、アシストデータをリール押下アシスト表示部27へ送信処理(S440)し、
図10に示すように、リール押下アシスト表示部27は、処理がされていないアシストデータに基づいて情報を表示する(S325)。
なお、データ送信手段418は、第3作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理がされたメダル投入データ及び遊技準備状態データはデータ削除処理されたため、これらのデータのデータ送信処理を行う必要がない。
【0139】
一方、表示装置判定手段600による表示装置判定処理の結果、遊技機に新遊技情報表示装置505Aが備えられておらず(S420でNO)、遊技機に旧遊技情報表示装置505Bが備えられていると判定すると、第3作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理を実行する(S450)。
【0140】
ステップS450の第3作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理のサブルーチンを説明すると、
図16に示すように、第3作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理では、作動データ選択手段411により選択された第3作動データがアシストデータの場合(S452でYES)には、データ変更手段416はアシストデータの全部を削除するデータ削除処理を実行する(S454)。一方、作動データ選択手段411により選択された第3作動データがアシストデータではなく(S452でNO)、メダル投入データまたは遊技準備状態データの場合は、データ変更手段416は、メダル投入データまたは遊技準備状態データのデータ削除処理を実行しない。
【0141】
図12に示すように、データ送信手段418は、第3作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Aに係る処理がされた、メダル投入データをメダル投入可能表示部28へ送信処理し(S440)、
図10に示すように、メダル投入可能表示部28は、処理がされていないメダル投入データに基づいて情報を表示する(S325)。
同じく、
図12に示すように、データ送信手段418は、第3作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理がされた遊技準備状態データを遊技準備状態表示部29へ送信処理し(S440)、同じく、
図10に示すように、遊技準備状態表示部29は、処理がされていない遊技準備状態データに基づいて情報を表示する(S325)。
なお、データ送信手段418は、第3作動データに対応した旧遊技情報表示装置505Bに係る処理がされたアシストデータはデータ削除処理されたため、データ送信処理を行わない。
【0142】
(第2変形例)
表示装置判定手段600による判定を行わずに、遊技機に備える新遊技情報表示装置505A、または旧遊技情報表示装置505Bの属性情報をサブメモリ420に予め記憶させるようにしてもよい。ここでいう属性情報には、新遊技情報表示装置505Aまたは旧遊技情報表示装置505Bを判別できる情報だけでなく、どのような表示用デバイスを設けているか等の情報も含まれる。
【0143】
図17〜
図19に示すフローチャートを参照しながら、予め遊技情報表示装置の属性情報を記憶した遊技機の遊技情報表示装置505に係る制御について説明する。
【0144】
図17に示すように、例えば、遊技機の製造工程において、設置する遊技情報表示装置505の属性情報をサブメモリ420に記憶させる(S500)。そして、実際の遊技において、メダルの投入や操作手段の操作、所定の当選役の当選、所定の当選役の入賞、特定有利遊技状態の遊技の実行などがされたり、遊技状態が変化したりする(S510)ことに伴って、作動データ選択手段411は、これらの操作や遊技の実行(遊技状態)に合わせた表示や演出を行うために、第1作動データ、第2作動データ、又は第3作動データを選択する(S520)。サブメモリ420に記憶された属性情報を参照して、新遊技情報表示装置505Aまたは旧遊技情報表示装置505Bのいずれかが設置されていることを判断する(S530)。判断の結果、新遊技情報表示装置505Aが設置されていると判断した(S540でYES)場合、新遊技情報表示装置505Aに係る処理が行われる(S550)。
【0145】
ステップS550の新遊技情報表示装置505Aに係る処理のサブルーチンを説明すると、
図18に示すように、新遊技情報表示装置505Aに係る処理については、作動データに基づく処理が行われる。第1作動データが選択された(S551でYES)場合には、データ変更手段416は第1作動データのデータ削除処理を実行しない。一方、第1作動データが選択されず(S551でNO)、第2作動データが選択された(S552でYES)場合は、第2作動データは、第2作動データに対応する新遊技情報表示装置505Aに係る処理が行われる(S553)。次に、第2作動データが選択されず(S552でNO)、第3作動データが選択されると、第3作動データは、第3作動データに対応する新遊技情報表示装置505Aに係る処理が行われる(S555)。なお、第2作動データ及び第3作動データに対応する新遊技情報表示装置505Aに係る処理の説明については、第1変形例において説明した内容と同一であるため省略する。
【0146】
図17に示すように、データ送信手段418は、第2作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理がされた、第2作動データを第2作動データの対応する表示用デバイスへ送信処理し(S560)、当該表示用デバイスは、第2作動データに対応した新遊技情報表示装置505Aに係る処理がされた第2作動データに基づいて情報を表示する(S570)。
一方、判断の結果、新遊技情報表示装置505Aが設置されていないと判断し(S540でNO)、旧遊技情報表示装置505Bが設置させていると判断すると、旧遊技情報表示装置505Bに係る処理が行われる(S580)。
【0147】
ステップS580の旧遊技情報表示装置505Bに係る処理のサブルーチンを説明すると、
図19に示すように、旧遊技情報表示装置505Bに係る処理については、作動データに基づく処理が行われる。第1作動データが選択された(S581でYES)場合には、データ変更手段416は第1作動データのデータ削除処理を実行しない。一方、第1作動データが選択されず(S581でNO)、第2作動データが選択された(S582でYES)場合は、第2作動データは、第2作動データに対応する旧遊技情報表示装置505Bに係る処理が行われる(S583)。次に、第2作動データが選択されず(S582でNO)、第3作動データが選択されると、第3作動データは、第3作動データに対応する旧遊技情報表示装置505Bに係る処理が行われる(S585)。なお、第2作動データ及び第3作動データに対応する旧遊技情報表示装置505Bに係る処理の説明については、第1変形例において説明した内容と同一であるため省略する。
【0148】
なお、データ変更手段416は、サブメモリ420に記憶された属性情報に基づいて第2作動データ及び第3作動データを予めデータ削除処理を行ことができる。
【0149】
また、遊技機に設置された遊技情報表示装置505が、新遊技情報表示装置505A、または旧遊技情報表示装置505Bを判別できる情報として属性情報をサブメモリ420に記憶させる代わりに、サブメモリ420に格納した表示装置判定手段判定フラグ記憶手段(図示省略)に予め設置する遊技情報表示装置505に係るフラグを設定してもよい。
【0150】
さらに、第3作動データについては、作動データ選択手段411は、サブメモリ420に記憶された属性情報、または、設定されたフラグに基づいて、設けられていない表示用デバイスに対応する作動データを選択しないようにしてもよい。
【0151】
(第3変形例)
情報量の多い第2作動データの代わりに、情報量の少ない第3作動データを基礎データとして設定してもよい。第3作動データは、特別演出表示部20Aを作動させるための第2特別演出データ、及び総合表示部23Bを作動させるための第2総合表示データのことである。
【0152】
例えば、第2特別演出データは、発光素子として単色を表示するための情報を有しているが、そのままでは、3色(RGB)LEDの特別演出表示部20B作動させることはできない。また、第2総合表示データは、発光素子として単色を表示するための情報、また、桁情報として3桁を表示するための情報を有しているが、そのままでは、2色(RG)、かつ5桁の7セグメントディスプレイである総合表示部23Aを作動させることはできない。
【0153】
ここでデータ変更手段416は、サブメモリ420に記憶されている演出データ付加テーブル記憶手段(図示省略)に格納されている演出データ付加テーブルを参照して、第2特別演出データに対して発光素子の色数に係る情報を付加し、また、第2総合表示データに対して、発光素子の色数に係る情報及び桁数に係る情報を付加するデータ付加処理を行う。なお、演出データ付加テーブルには、データ付加処理に必要な種々のデータが記憶されている。第2特別演出データに対して発光素子の色数に係る情報を付加することによって、RGB又はRGによって実現可能な色(混合色)を表示可能となる。
【0154】
(第4変形例)
データ変更手段416は、基礎データのままでは作動しない表示用デバイスを作動可能とするために、基礎データに対して、データを削除したり、データを追加したりするのではなく、データを変換するようにして、データを適合させて対応する表示用デバイスを作動させるようにしてもよい。
【0155】
例えば、総合表示部23Aを作動させるための総合表示データの発光素子に対応した色情報、即ち、総合表示部23Aに対応する2色の色情報(例えば、RG)有する総合表示データを基礎データとした場合に、2色(例えば、BY)の発光素子によって形成される7セグメントディスプレイである総合表示部23Cを作動させるためには、基礎データの色(RG)に係るデータのうちRに係るデータをBに変換し、Gに係るデータをYに変換するデータ変換処理を行う。この処理により、RGの2色の発光素子に係る色情報を有する基礎データを、BYの2色の発光素子に係る色情報を有するデータに変換することができ、総合表示部23Cを作動させることが可能となる。
【0156】
また、3色(例えば、RGB)の発光素子によって形成される7セグメントディスプレイである総合表示部23Dを作動させる総合表示データを基礎データとした場合に、2色(例えば、BY)の発光素子によって形成される7セグメントディスプレイである総合表示部23Cを作動させるためには、基礎データの色(RGB)に係るデータのうち、例えば、Rに係るデータは削除し、Gに係るデータをYに変換し、Bに係るデータは無変換とするデータ変換処理を行う。このデータ変換処理より、RGBの3色の発光素子に係る色情報を有する基礎データを、BYの2色の発光素子に係る色情報を有するデータに変換することができ、総合表示部23Cを作動させることが可能となる。
なお、この場合、基礎データ(発光素子の色情報が3色(例えば、RGB))を、総合表示部23Cを作動させるために、基礎データのうちの、Bに係るデータを無変換とし、その他の2色(例えばRG)を1色(例えば、Y)に変換するようなデータ変換処理を行って、BYの2色の発光素子に係る色情報を有するデータに変換することができる。
【0157】
データ変換処理に際しては、サブメモリ420に記憶されている変換データテーブル記憶手段(図示省略)に格納された変換データテーブルを参照して行う。変換データテーブルには、基礎データに対応して変換後の作動データに係る情報である変換データが記憶されており、データ変更手段416は、表示用デバイスに係る変換データに基づいて、上述のような基礎データのデータ変換処理を行う。
【0158】
なお、データ変更手段416は、遊技状態に基づいてデータ変換処理を行うようにしてもよい。例えば、通常状態のときにはB(青)を表示させ、ボーナス状態のときにはR(赤)を表示させるようにデータ変換処理を行うようにしてもよい。