特許第6057300号(P6057300)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ナショナル タイワン ユニバーシティの特許一覧

特許6057300グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法
<>
  • 特許6057300-グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法 図000089
  • 特許6057300-グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法 図000090
  • 特許6057300-グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法 図000091
  • 特許6057300-グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法 図000092
  • 特許6057300-グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法 図000093
  • 特許6057300-グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法 図000094
  • 特許6057300-グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法 図000095
  • 特許6057300-グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法 図000096
  • 特許6057300-グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法 図000097
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6057300
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】グリコスフィンゴ脂質の調製及びその使用の方法
(51)【国際特許分類】
   C07H 15/18 20060101AFI20161226BHJP
   C07H 15/26 20060101ALI20161226BHJP
   B01J 23/44 20060101ALI20161226BHJP
   C07B 53/00 20060101ALN20161226BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20161226BHJP
   A61K 31/7032 20060101ALN20161226BHJP
   A61K 31/706 20060101ALN20161226BHJP
   A61P 37/04 20060101ALN20161226BHJP
   A61P 35/00 20060101ALN20161226BHJP
   A61P 31/04 20060101ALN20161226BHJP
   A61P 31/12 20060101ALN20161226BHJP
   A61P 43/00 20060101ALN20161226BHJP
【FI】
   C07H15/18
   C07H15/26
   B01J23/44 X
   !C07B53/00 G
   !C07B61/00 300
   !A61K31/7032
   !A61K31/706
   !A61P37/04
   !A61P35/00
   !A61P31/04
   !A61P31/12
   !A61P43/00 105
【請求項の数】7
【全頁数】57
(21)【出願番号】特願2013-548554(P2013-548554)
(86)(22)【出願日】2012年1月5日
(65)【公表番号】特表2014-504593(P2014-504593A)
(43)【公表日】2014年2月24日
(86)【国際出願番号】US2012020388
(87)【国際公開番号】WO2012094540
(87)【国際公開日】20120712
【審査請求日】2014年12月25日
(31)【優先権主張番号】61/430,117
(32)【優先日】2011年1月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503209342
【氏名又は名称】ナショナル タイワン ユニバーシティ
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】リアン,ピー−フイ
【審査官】 三上 晶子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/006315(WO,A2)
【文献】 国際公開第2008/128062(WO,A1)
【文献】 特表2010−514758(JP,A)
【文献】 特開平01−093562(JP,A)
【文献】 特表2009−532461(JP,A)
【文献】 ANTIMICROBIAL AGENTS AND CHEMOTHERAPY,2010年,V.54,P.4129-4136
【文献】 CHEMMEDCHEM,2008年,V.3,P.1061-1070
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07H 1/00− 99/00
B01J 21/00− 38/74
C07B 53/00
C07B 61/00
A61K 31/33− 33/44
A61P 1/00− 43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)のグリコスフィンゴ脂質のR型又はS型を含む、キラル化合物、又はその薬学
的に許容可能な塩を調製するプロセスであって、
【化1】
式中、RHであり、Xはアルキレン基であり、ROH又はHであり、ROH又はHであり、及びアリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、又は置換されたヘテロアリールであり、前記プロセスは、
(a)式(5)の化合物を生成するために、ルイス酸の存在下で式(6)の化合物を式(7)の化合物と反応させる工程であって、
【化2】
【化3】
【化4】
式中、PGはヒドロキシル保護基であり、LGは以下の式を有するチオール含有脱離基であり、
【化5】
(b)式(3)の化合物を提供するために、式(5)の化合物を還元する工程、
【化6】
(c)式(2)の化合物を提供するために、式(3)の化合物と式(4)の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩を組み合わせる工程であって、
【化7】
【化8】
式中、Xはアルキレン基又はアルケニレンであり、及び
(d)式(1)の化合物あるいはその薬学的に許容可能な塩を提供するために、水素化触媒作用の下で水素により、式(2)の化合物を脱保護する工程であって、
式中、PGはヒドロキシル保護基であること
を含むことを特徴とするプロセス。
【請求項2】
水素化触媒が、Pd/C、Pd(OH)、又はRaney−Niであることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
【請求項3】
還元工程(b)は、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、ボラン複合体、ホスフィン複合体、酵素還元、水素化、又は移動水素化を使用して達成されることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
【請求項4】
チオール含有脱離基は以下の式を有するチオトルエン(STol)であることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
【化9】
【請求項5】
ルイス酸は、TMSOTf、TfO、BF.OEt、TfOH、又はMe−TfOであることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
【請求項6】
反応工程(a)において、モレキュラーシーブが存在することを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
【請求項7】
式(1)の化合物は、以下の式を有する1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−(4−フルオロフェノキシ)フェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(C34)であることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
【化10】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連する適用への相互参照>
この出願は、2011年1月5日出願の米国仮特許出願第61/430,117号、表題「METHODS FOR PREPARATION OF GLYCOSPHINGOLIPIDS AND USES THEREOF」の優先権を主張するものであり、本明細書における引用により組み込まれる。
【0002】
<発明の技術分野>
本発明は、新しいグリコスフィンゴ脂質アナログ、その生成のための中間体に関する。特に、本発明は、グリコスフィンゴ脂質の調製のための新しいプロセスに関する。また特に、本発明は、新しいアルファ結合グリコスフィンゴ脂質化合物の合成及び使用のための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
研究により、NKT細胞(独特のリンパ球亜集団)が、不変型の抗原受容体とNK受容体の共発現により特徴化されることが示される。ヒトNKT細胞(Vα24Jα18)は、CD1dに依存する方法で、特定の糖脂質抗原によって活性化される。CD1d分子はヘテロダイマーであり、2−ミクログロブリンに非共有結合的に付随する重いポリペプチド鎖から構成され、主要組織適合複合体(MHC)クラスIタンパク質に対する本質的な構造類似性を有する。活性化の後、NKT細胞は、様々な機構を通じてインビトロ(in vitro)及びインビボ(in vivo)で、腫瘍細胞に対するMHC依存性の抗腫瘍活性を示す。活性化されたVα24 NKT細胞は、IFN−γなどの高レベルのサイトカインを生成し、それにより、樹状細胞(DC)、NK細胞、及びCD8T細胞を含む他の効果細胞の活性化を通じて先天免疫及び適応免疫を橋渡しする。NKTは、免疫系において制御性の役割を果たし、故にそれらは、免疫療法のための魅力的な標的である。
【0004】
現在、最も十分に研究されたCD1dにより提示された抗原は、アルファ−ガラクトシルセラミド(αGalCer、KRN−7000)である。海洋性海綿動物、Agelas mauritianusに由来する抽出物が、新しい抗腫瘍特性を実証した時、それは最初に興味を引き寄せた。Kirin Beer pharmaceutical company(米国特許第5849716号)。この有力な活性は、αGalCerが構造的に最適化されるアルファ結合グリコスフィンゴ脂質(GSL)のファミリーまで、後に追跡された。GSLは、長鎖塩基を備えた脂肪酸のアミド結合によって形成されるセラミドにアルファ結合される、糖部分から成る。
【0005】
αGalCerによる活性化に際して、NKT細胞は、炎症誘発性(Th1)及び免疫調節性(Th2)のサイトカインを放出する。T1サイトカインの生成は、抗腫瘍性、抗ウイルス性/抗菌性、及びアジュバントの活性に相互に関連すると思われ、一方でT2サイトカイン生成は、自己免疫疾患を押さえると思われる。αGalCerは、その抗癌可能性のための臨床試験の主題であったが、フェーズI中に終結した。αGalCer(Th1とTh2の両方)によって誘発されたサイトカイン特性の非特異的な性質は、αGalCerを治療上の処置としてあまり効果が無いものにする。この解釈は、T1又はT2サイトカイン反応のいずれかに対する選択性を増加させる化合物の調査に注目するため、多くのグループを奨励した。Wongらは、アシル側鎖上の芳香族基を有する一連の糖脂質を合成しており、これらの分子が、T1反応に対してサイトカイン放出特性を歪めることを発見した(J. Am. Chem. Soc. 2006, 128, 9022−9023. US 2007/0238871)。侵襲性の肺癌腫瘍(TC1細胞株)及び乳癌腫瘍(4T1細胞株)を有するマウスへのインビボ(In vivo)実験は、新しい糖脂質で処置された肺癌を有するマウスが、αGalCerで処置されたものと比較して、生存時間を著しく伸ばしたことを示した。乳癌を有するマウスにおいて、α−GalCerで処置されたマウスにおける50%阻害と比較して、新しい糖脂質による処置は、未処置のグループの75%の腫瘍成長率を阻害した(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 2007, 104, 10299−10304)。
【0006】
したがって、αGalCer化合物などの、アルファ−グリコスフィンゴ脂質の合成のための効果的な手段の必要性、同様に、免疫修飾物質の効果を備えた新しいアルファ−グリコスフィンゴ脂質化合物の合成の必要性が存在する。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、α−ガラクトシルセラミド及びC34などのその活性アナログに関連する新しい化合物を含む、ガラクトシルスフィンゴ脂質を合成するための新しい方法を提供する。
【0008】
【化1】
【0009】
本発明は、1つの実施形態において、式(1)の構造によって表わされる化合物を提供し、
【0010】
【化2】
【0011】
式中、R=OH、NH、NHCORであり;R=H又はアルキル、アルケニル、又はアリール中で終結するアルキル、置換されたアリール、ヘテロアリール、又は置換されたヘテロアリールであり;X=アルキル基、アルケニルであり;R、R=H、OHであり;R=アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、又は置換されたヘテロアリールである。
【0012】
本発明の1つの実施形態において、式1の化合物は、とりわけ、ベンジリデン保護基を除去する工程、及び式(2)の構造によって表わされる化合物を水素化する工程を含むプロセスによって得られ得、
【0013】
【化3】
【0014】
式中、PGはヒドロキシル保護基である。
【0015】
別の実施形態において、ヒドロキシル保護基はベンジルであり得る。
【0016】
本発明の1つの実施形態において、式2の化合物(ここで、X=(CH、R=H、R=H、R=4−F−フェニルオキシ(phenyoxy)−フェニルである)は、とりわけ、式(3)及び式(4)の化合物との間のアミド結合形成の工程を含むプロセスによって得られ得る。
【0017】
【化4】
【0018】
式中、1つの実施形態において、PGはベンジルである。
【0019】
【化5】
【0020】
式中、1つの実施形態において、X=アルキル基、アルケニルであり、R=H、OHであり、R=H、OHであり、R=アリール、置換されたアリール、ヘテロアリール、又は置換されたヘテロアリールである。
【0021】
本発明の1つの実施形態において、式(3)の化合物(ここで、Rはベンジルである)は、とりわけ、式(5)の構造によって表わされる化合物のアジド基を還元する工程を含むプロセスによって得られ得る:
【0022】
【化6】
【0023】
本発明の1つの実施形態において、式5の化合物(ここで、PGはベンジルである)は、とりわけ、アルファグリコシド結合を形成するため、PGがヒドロキシル保護基であり、且つLGが脱離基である式(6)の構造によって表わされる化合物を、PGがヒドロキシル保護基である式(7)の構造によって表わされる化合物と反応させる工程を含むプロセスによって得られ得、
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】
故に、式(5)の化合物を得る。別の実施形態において、式(6)の脱離基は、次のもののうちのいずれか1つであり得る:
【0027】
【化9】
【0028】
本発明の1つの実施形態において、式1の化合物は、とりわけ、ベンジリデン保護基を除去する工程、及び式(8)の構造によって表わされる化合物を水素化する工程を含むプロセスによって得られ得:
【0029】
【化10】
【0030】
式中、PGはヒドロキシル保護基である。別の実施形態において、PGはとりわけベンジルであり得る。
【0031】
本発明の1つの実施形態において、式(8)の化合物は、とりわけ、式(9)の構造によって表わされる化合物を、アルカノン酸、アリール酸、アリール−アルカノン酸、置換されたアリール−アルカノン酸、及び複素環酸によって表わされる化合物と反応させる工程を含むプロセスによって得られ得、
【0032】
【化11】
【0033】
式中、PGはヒドロキシル保護基である。
【0034】
本発明の1つの実施形態において、化合物(9)は、とりわけ、式(10)の構造によって表わされる化合物のアジドを還元する工程を含むプロセスから得られ得、
【0035】
【化12】
【0036】
式中、PGはヒドロキシル保護基である。
【0037】
本発明の1つの実施形態において、化合物(10)は、とりわけ、Rが脱離基である以下の式(11)の構造によって表わされる化合物を置換する工程を含むプロセスから得られ得、
【0038】
【化13】
【0039】
それにより、式(10)の化合物を得る。
【0040】
別の実施形態において、Rは、とりわけ、メタンスルホニル又はトルエンスルホニルであり得る。本発明の1つの実施形態において、式(11)の化合物は、とりわけ、式(12)の構造によって表わされる化合物のヒドロキシル部分の置換を行う工程を含むプロセスによって得られ得る:
【0041】
【化14】
【0042】
別の実施形態において、置換は、塩基と塩化メタンスルホニル又は塩化トルエンスルホニルの存在下で行われ得る。
【0043】
本発明の1つの実施形態において、化合物(12)は、とりわけ、式(13)の構造によって表わされる化合物の加水分解を行う工程を含むプロセスから得られ得、
【0044】
【化15】
【0045】
式中、Rはヒドロキシル保護基であり、1つの実施形態において、Rはアルキルエステルである。別の実施形態において、Rはアセテートである。
【0046】
本発明の1つの実施形態において、化合物(13)は、とりわけ、式(14)の構造によって表わされる化合物、及び、式(4)の構造によって表わされる化合物のアミド結合形成の工程を含むプロセスから得られ得る:
【0047】
【化16】
【0048】
本発明の1つの実施形態において、化合物(14)は、とりわけ、式(15)の構造によって表わされる化合物のアジドを還元する工程を含むプロセスから得られ得る。
【0049】
【化17】
【0050】
本発明の1つの実施形態において、化合物(15)は、とりわけ、アルファグリコシド結合を形成するため、PGがヒドロキシル保護基であり、LGが脱離基であり、及びRがエステルである以下の式(16)の構造によって表わされる化合物を、PGがヒドロキシル保護基である式(7)の構造によって表わされる化合物と反応させる工程を含むプロセスから得られ得、
【0051】
【化18】
【0052】
故に、式(15)の化合物を得る。
【0053】
別の実施形態において、脱離基は次のもののうちのいずれか1つであり得る:
【0054】
【化19】
【0055】
本発明の1つの実施形態において、式(17)の化合物は、とりわけ、ヒドロキシル保護基PG1を除去する工程を含むプロセスによって得られ得、それにより式(17)の化合物を得て、PG1はとりわけ、トリチルであり得る。
【0056】
【化20】
【0057】
これら及び他の態様は、以下の図面と組み合わせた好ましい実施形態の以下の説明から明らかになるが、その中の変更と修正は、開示の新しい概念の精神及び範囲から逸脱すること無く、影響を受け得る。
【図面の簡単な説明】
【0058】
以下の図面は、本明細書の一部を形成し、本開示の特定の態様を更に実証するために含まれるものであり、本発明は、本明細書で提示される具体的な実施形態の詳細な記載と組み合わせた1つ以上のこれら図面を参照することにより、よりよく理解され得る。
図1図1は、C34、A15−21の合成を描く略図である。スキーム1。試薬と条件:(a)TfN、KCO、CuSO、DCM、MeOH、HO;(b)塩化トリチル、トリエチルアミン、トルエン;(c)塩化ベンジル(BnCl)、NaH、DMF、トルエン;(d)HCl、トルエン、MeOH;(e)A5、Me−TfO、THF、4 Å MS;(f)LiAlH、THF;(g)RCOH、HBTU、NMM、DCM;(h)Pd(OH)、H、MeOH、DCM。
図2図2は、化合物A23−A25の合成を描く略図である。スキーム2。試薬と条件:(a)Pd(OH)、H(80psi)、MeOH、DCM、AcOH;(b)RCOH、HBTU、NMM、DCM MeOH。
図3図3は、式(4)の合成を描く略図である。スキーム3。
図4図4は、化合物C5−C7の合成を描く略図である。スキーム4。試薬と条件:(a)PPh、THF、HO;(b)Ph(CHCOH、HBTU、NMM、DCM;(c)Pd(OH)、H、DCM、MeOH。
図5図5は、化合物C20−C31の合成を描く略図である。スキーム5。試薬と条件:(a)TsCl、ピリジン;(b)NaN、DMF;(c)PPh、THF、HO;(d)RCHCOH、HBTU、NMM、MeOH、DCM。
図6図6は、A20CD1d及びmNK1.2細胞系における、グリコスフィンゴ脂質により引き起こされたIL−2分泌を示す。データは、平均±SDとして与えられる;「−」は、化合物が無いことを示す。
図7図7は、メスのC57BL/6マウスの脾細胞によって生じるINF−ガンマサイトカイン分泌を示す。
図8図8は、メスのC57BL/6マウスの脾細胞によって生じるIL−4サイトカイン分泌を示す。
図9図9は、図7と8の比較から得られたサイトカイン分泌の比率を示す。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本明細書で使用される用語は一般的に、当該技術分野において、本発明の内容の中で、及び各用語が使用される具合的な内容の中で、通常の意味を有する。本発明を記載するために使用される特定の用語は、本発明の記載に関わる従事者への追加のガイダンスを提供するため、以下に、又は本明細書の他の場所において議論される。便宜上、特定の用語は、例えばイタリック体及び/又は引用符を使用して強調され得る。強調の使用は、用語の範囲及び意味に影響がない;用語が強調されてもされなくても、用語の範囲及び意味は同じであり、同じ内容の中にある。同じものが、様々な意味で記載され得ることが認識されるだろう。従って、代替の言語及び同義語は、本明細書中で議論された用語の何れか1つ以上に使用され得、又は、用語が本明細書中で詳述又は議論されるか否かにより置かれるべき、任意の特別な有意性ではない。特定の用語の同義語が提供される。1つ以上の同義語の詳述は、他の同義語の使用を除外しない。本明細書で議論される任意の用語の例を含む、本明細書の何れかにおける例の使用は、説明目的だけのものであり、本発明の、又は任意の例証された用語の範囲及び意味を全く制限しない。同様に、本発明は、本明細書で与えられる様々な実施形態に限定されない。
【0060】
他に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が関係する当業者によって共通して理解されるものと同じ意味を有する。対立がある場合には、定義を含む本書類が規制するであろう。
【0061】
一般に、式(1)の合成の新しい方法は、セラミドに糖類を結合する工程を含むが、最初にファイトスフィンゴシンに結合し、その後、アミノ基をアミド基へと誘導し、式1を完成することも可能である。
【0062】
そのような合成の例として、式(1)によって表わされる化合物を合成することも可能である一方で、ガラクトースC6’は、以下の工程を介するヒドロキシルである(図1−3を参照)。
【0063】
ファイトスフィンゴシン塩酸塩((2S,3S,4R)−2−アミノ−1,3,4−オクタデカントリオール)は出発物質であるが、ファイトスフィンゴシンの合成に関して「Curr. Org. Chem. 2002, 6, 365−391」に記載されるような様々な方法が存在する。商業的供給源−ファイトスフィンゴシン塩酸塩は、適正価格で多量に得られ得る適切な酵母発酵ブロスから調製される(Evonik Degussa Taiwan Ltd.)。天然のスフィンゴシンのものと異なる構成を有する異性体のスフィンゴシンは、「Helvetica Chimica Acta 1957, 470, 1145」又は「Chem. Commun. 1991, 820」に記載される方法に従って調製され得る。
【0064】
第1の工程において、ファイトスフィンゴシンのアミノ基は、A1を得るため、新しく調製したTfNによるジアゾ移行反応によって、アジド基に変換された。TfNの調製は、「Tetrahedron Lett 1996, 37, 6029−6032」において見出され得る。第1級アルコールA1のトリチル保護により、化合物A3を得るため、NaHとBnClのベンジル化条件に直接さらされた、未精製のA2を得た。現在のルートで、ベンジル基はヒドロキシルの保護基として利用される一方、ベンゾアート、(p−メトキシ)−ベンジル、又はイソプロピリデンなどの他の適切な基も使用され得る。A1からA3までの化合物を合成するために、トルエンは溶媒として選択された。第2級アルコールのベンジル化反応は、唯一の溶媒としてトルエンにおいて進行することはできなかった。トルエンにおけるベンジル化の低い反応性を克服するために、トルエン中の10%DMFの共溶媒システムを利用し、NaH及び中間のアルコキシドの溶解度を改善した。水性のワークアップの後、未精製のA3をトルエン中の溶液として得て、酸性の脱保護にさらし、グリコシル基アクセプターA4を得た。様々な酸を、塩酸塩、硫酸、臭化水素、トリフルオロ酢酸、BF.OEt、硝酸、酸性レジン(例えば、Amberlite IR120(登録商標))等の、トリチル基の脱保護において使用することができる。
【0065】
以前に、様々なグリコシル化方法は、グリコシル基フルオリド、グリコシル基トリクロロアセトイミダート、グリコシル基ブロミド、及びグリコシル基ヨウ化物20−23を含む、糖脂質合成において適用されてきた。Tetrahedron 1998, 54, 3141−3150; J Org Chem 2005, 70, 10260−10270; J Org Chem 2002, 67, 4559−4564; Chem Commun 2007, 2336−2338。グリコシル基イミダートは、優れた収量(89%)及びアノマーの選択性(α/β=9/1)を備えた我々の合成において最初に利用されてきた。容易に加水分解され、新しく調製されるのに通常必要とされるイミダートにより、大規模の合成におけるグリコシル化にこの脱離基をグリコシル化に使用すると、保管と精製の問題に遭遇するかもしれない。あるいは、ドナーとしてのチオグリコシドA5は、触媒としてTMSOTf、TfO、BF.OEt、TfOH、Me−TfOなどのルイス酸を使用して、及び脱水するためのモレキュラーシーブを使用して達成することができる。化合物A5はグリコシル化を好むアジド基を含み、一方で、US5849716; US 2007/0238871; J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 13602−13603; J. Org. Chem. 2005, 70, 10260−10270; Tetrahedron 1998, 54, 3141−3150; Synthesis 2004, 847−850; Bioorg. Med. Chem. Lett. 2006, 16, 2195−2199において見られるように、ファイトスフィンゴシンのアミノ基は、アミド又はカルバメート(t−ブチルカルバメート)によって保護されている。2−NH及び1−OHは、活性化された配糖体を攻撃するために求核分子としてそれを妨げる、分子内の水素結合を形成し、グリコシル化において少ない収量をもたらす。A4とA5の間のグリコシル化の後、カラム精製は、純粋なα型と純粋なβ型の両方においてA6を得ることが出来る。
【0066】
アジド基を含む化合物A6は、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、ボラン複合体、ホスフィン複合体、酵素還元、水素化、又は移動水素化の何れかを使用することにより、還元され得る。削除するのが難しい副産物−ホスフィンオキシドを生成するホスフィン複合体を使用する代わりに、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH)によるアジドの還元により、高純度のアミンA7を得た。化合物A7を、様々な調製したカルボン酸(調製方法については図3を参照)に組み合わせ、対応するアミド化合物を得た。これらの化合物の全体的な脱保護を、MeOHとCHClの混合溶媒における触媒のPd(OH)とHの存在下で、水素化分解条件の下で達成し、C34のアナログ、化合物A15−21を得た。
【0067】
アシル鎖の上のハロゲン化アリールの還元的な脱ハロゲンは、クロロアシル及び臭素アシル含む化合物の水素化反応によって実行される。それ故、脱ハロゲン反応を回避するために、A6を、触媒のPd(OH)とHの存在下で、水生成(hydrogenesis)によって脱保護して還元した。結果として生じるアミンA22をカップリング条件で適切な酸と組み合わせた後(調製方法については図3を参照)、アナログA23−25を産出した(図2)。このプロセスに関して、反応の多くの方法が、特にアミド化に関して知られている。塩化アシル、及び酸無水物、又はカルボン酸を使用することも可能である。カルボン酸は、適切な縮合剤の存在下での縮合反応において使用される。反応において使用される適切な縮合剤は、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)1−エチル−3−(3’ジメチルアミノプロピル)カルボジイミン)(EDC)、同様に、(2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−ヘキサフルオロテトラメチルウロニウム(tetramethyluronium hexafluoro)−リン酸塩(HBTU)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)などを含む。反応を急速に進行させるために、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジンなどの有機塩基を加える。溶媒は、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、トルエン、クロロホルム、塩化メチレン、酢酸エチル、アセトンなどの、反応に関係しない任意の1つの不活性溶媒であり得る。
【0068】
様々な置換されたフェニルアルカノン酸の調製のため、ウィッティヒ反応を、図3で見られるように利用する。このプロセスにおいて、ω−ブロモ−アルカノン酸を、溶媒の存在下でトリフェニルホスフィンと混合する。反応は、適切な溶媒により一般的に行なわれるが、反応が少ない場合、反応は、溶媒がない状態で反応を行なうことにより増加され得る。溶媒は、反応に関係しない不活性溶媒(例えば、トルエン、ベンゼン、ダイグライム、硫化ジメチルなど)のいずれかであり得る。
【0069】
合成の別の例として、以下の工程を介してガラクトースC6’の位置にて様々な置換を実行することにより、式(1)によって表わされる化合物を合成することも可能である(図4−5を参照)。
【0070】
C6により修飾されたアナログの合成は、「Org Lett 2002, 4, 1267−1270」に記載されるように、化合物C1から始まった。アジドの還元、その後の異なる商用の芳香族酸によるアミド化、及び完全な脱保護により、C5−C6をもたらした(図4、スキーム4)。加えて、化合物C1からの調製のための長々しい(tedious)保護基の相互変換を回避するために、異なる戦略を、C6’’の合成に利用し、アシル鎖は化合物を双修飾した(bi−modified)(図5)。A15のC6’’ヒドロキシルは、ピリジン、ジメチルピリジン、トリエチルアミン、ジエチルプロピルアミン、DBUなどの塩基の存在下で、トルエンスルフォニルクロライド又はメタンスルフォニルクロライドによってトシル化、又はメシル化され得、その後対応するトシル化又はメシル化の基をアジ化ナトリウムによってアジドで置換し、C18を得る。アジドのシュタウディンガー還元、様々な酸によるアミド化により、C20−31をもたらした。
【0071】
<本発明の化合物の使用>
式(1)によって表わされる化合物は以下の生理的活性を示し、癌に対する免疫療法薬として、又は他の疾患に対する免疫促進物質として使用され得る。
【0072】
APC活性化活性:IL−2分泌は、実施例2において示されるようなAPC及び効果細胞として、A20CD1d及びmNK1.2細胞系において測定され得る。
【0073】
免疫刺激活性:IFN−γ及びIl−4サイトカイン分泌は、メスのC57BL/6マウス(16w4d)が犠牲にされ、脾臓が分析のために採取される実施例2に示されるように測定され得る。
【0074】
抗腫瘍薬剤:本発明の化合物は、Th1に偏ったサイトカイン分泌特性を有し、抗腫瘍活性及び免疫刺激効果に使用され得る。
【0075】
本発明の化合物は、腫瘍に対する免疫療法薬として使用される一方で、単独で、又は化学療法或いは放射線療法と組み合わせて使用され得る。
【0076】
抗腫瘍薬剤としての本発明の化合物、又は免疫促進物質は、任意の適切な投薬ルートで投与され得る。化合物は一般的に、薬学的に許容可能な担体(リポソーム又はミセル)により希釈又は形成された形態にある製剤へと形成される。本発明の化合物が使用される場合、化合物は、ヒト又は哺乳動物に経口的又は非経口的に投与され得る。例えば、本発明の化合物が注入として使用された時、化合物は、溶液、懸濁液、又はエマルションなどの形態で、静脈内、筋肉内、皮下に、又は、吸入により投与することができる。この場合、必要であれば、ポリソルベート(polysorbatesm)又はマクロゴール、コレステロールは可溶化剤として加えられ得る。本発明での化合物が経口で投与される場合、化合物は、適切な添加剤の中への錠剤、粉末剤、顆粒剤、又はドライシロップの形態であり得る。
【実施例】
【0077】
本発明の範囲を制限する意図なく、本発明の実施形態に従った、典型的な器具、機器、方法、及びそれらの関連する結果は、以下に与えられる。表題又は副題が、本発明の範囲を全く制限しない、読者の便宜のための実施例に使用され得ることに注意されたい。さらに、特定の理論が本明細書中に提案され、開示される;しかし、それら理論が正しくても間違っていても、その理論は、行動の任意の特定の理論又はスキームに関係なく、本発明に従って本発明が実行される限り、本発明の範囲を少しも制限するべきでない。
【0078】
<実施例1>
本発明の化合物の合成法及び物理化学的性質を以下に記載する(合成の進行における化合物の数を参照し、図1図5に示されるような反応スキームを参照)。
【0079】
本明細書に示されるスキームにおいて、以下の略語を使用する:
THF:テトラヒドロフラン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド(formide)
MS−4A:モレキュラーシーブ−4A(脱水剤)
CHCl:ジクロロメタン
NMM:N−メチルモルホリン
HBTU:O−ベンゾトリアゾール−N,N,N’,N’−テトラメチル−ウロニウム(uronium)−ヘキサフルオロ−リン酸塩
TMSOTf:トリメチルシリルトリフルオロメタンスルフォナート
TfO:トリフルオロメタンスルホン無水物
CDCl:d1−クロロホルム
NMR:核磁気共鳴
HRMS:高解像度の質量
ESI:電子スプレーイオン化
【0080】
他の略語は、上に示されるスキームにおけるものと同じ意味を有する。
【0081】
<合成スキーム1(図1)>
ルートは、化合物C34、A13、A14、A15、A16、A18、A19、A20、A21を調製するプロセスを具体的に示し、本発明1に従った化合物も、このプロセスに従って合成され得る。
【0082】
(2,3S,4R)−2−アジド−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A1)の合成
【0083】
【化21】
【0084】
250mLの水の中のアジ化ナトリウム(64.3g、989mmol)の溶液に、ジクロロメタン(350mL)を加えた。二相の混合物を氷槽にて5℃にまで冷却し、トリフリン無水物(triflic anhydride)(47.5mL、283mmol)を20分にわたって加え、温度を10℃下に維持した。氷槽中で2.5時間攪拌した後、反応混合物を70mLの飽和したKCOによりクエンチした。有機相を分離し、水相をCHCl(200mL)により抽出した。有機相を組み合わせ、ジクロロメタン中のトリフリル(triflyl)アジド溶液を得た。[注意! トリフリルアジドは爆発性であり、溶媒と共に保存する必要がある]。
【0085】
水(150mL)中の硫酸銅(0.35g、1.4mmol)の溶液に、ファイトスフィンゴシン塩酸塩(適切な酵母発酵ブロスからのファイトスフィンゴシン塩酸塩[(2S,3S,4R)−2−アミノ−1,3,4−オクタデカントリオール]の高度に純粋な形態は、適正価格で多量に商業的に利用可能である、50.0g、141mmol)、炭酸カリウム(29.28g、211.9mmol)、及びメタノール(1.0L)を加えた。懸濁液を塩氷槽において0−5℃に冷却し、トリフリルアジド溶液(550mLのCHClにおける)を、10分間にわたって加えた。室温で12時間、反応混合物を撹拌した後、混合物を濃縮した。残留物を水(1.0L)の中でスラリーにし、室温で12時間撹拌した。沈殿物を濾過し、水(500mL×2)で洗浄した。残留物を、トルエン(1.5L)による共沸蒸留(70−80℃、200−250mmHg)によって乾燥し、オフホワイト固形物として、(2S,3S,4R)−2−アジド−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A1)(47.0g、137mmol、97%)を得た。mp:87℃。H−NMR(CDOD、400MHz)δ3.85(dd、J=11.6、3.3Hz、1H)、3.69(dd、J=11.6、7.9Hz、1H)、3.50−3.55(m、1H)、3.43−3.47(m、2H)、1.22−1.60(m、26H)、0.83(t、J=6.4Hz、3H)。13C−NMR(CDOD、100MHz)δ74.6、71.5、65.3、61.2、32.5、31.7、29.4、29.4、29.1、25.4、22.4、13.1。C1837Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):366.2733、発見:366.2729。
【0086】
(2S,3S,4R)−2−アジド−3,4−di−O−ベンジル−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A4)の合成
【0087】
【化22】
【0088】
トルエン(1.0L)中の(2S,3S,4R)−2−アジド−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(47.0g、137mmol)の混合物に、トリエチルアミン(46mL、332mmol)及び塩化トリチル(42.0g、151mmol)を加えた。50−55℃で6時間攪拌した後、トリエチルアミン(4.6mL、33mmol)及び塩化トリフェニルメチル(4.20g、15.1mmol)を加え、その後さらに15時間攪拌した。水(1.0L)を加え、混合物を3分間撹拌した。有機相を水(1.0L、500mL)で洗浄し、濃縮して、未精製の(2S,3S,4R)−2−アジド−1−トリチル−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A2)を得た。NMRのための分析用サンプルをカラムクロマトグラフィーによって精製した。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.22−7.47(m、15H)、3.62(dd、J=3.7、10.1Hz、2H)、3.53(m、2H)、3.40(dd、J=6、10.1Hz、1H)、2.35(brs、1H)、1.83(brs、1H)、1.20−1.52(m、26H)、0.87(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ143.35、128.54、128.01、127.27、87.78、74.19、72.18、63.48、62.31、31.90、31.74、29.67、29.64、29.60、29.55、29.34、25.59、22.67、14.10。
【0089】
トルエン(750mL)及びDMF(75mL)中の未精製の(2S,3S,4R)−2−アジド−1−トリチル−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A2)の溶液に、10分間にわたって3回に分けて水素化ナトリウム(鉱油中60%、21.9g、548mmol)を加えた。塩化ベンジル(50.5mL、0.438mmol)を反応混合物に加えた後、混合物を30分間撹拌した。混合物を50−60℃に暖め、18時間撹拌した。その後、混合物を0℃にまで冷却し、水(50mL)を滴下で加えた。有機相を、飽和した塩化アンモニウム(500mL×2)及び水(500mL×2)で洗浄した。有機相をセライトパッドによって濾過し、濾液を濃縮して、未精製の(2S,3S,4R)−2−アジド−2,3−di−ベンジル−1−トリチル−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A3)を得た。
【0090】
トルエン/メタノール(600mL、1/1)中のA3の溶液に、水性のHCl(33%、6.0mL)を加えた。混合物を50−60℃に暖め、20時間撹拌した。反応混合物を1.0NのNaOH(55mL)でクエンチし、濃縮した。残留物を、トルエン(500mL)及び水(500mL)で分配した。有機相を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(未精製の100g、シリカゲル500g、酢酸エチル/n−ヘキサン=1/10)によって精製し、黄色の油として(2S,3S,4R)−2−アジド−2,3−di−ベンジル−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A4)(27.5g、52.5mmol、4工程にわたり38%)を得た。H−NMR(CDCl、200MHz)δ7.26−7.39(m、10H)、4.69(d、J=1.4Hz、2H)、4.59(d、J=4.3Hz、2H)、3.59−3.94(m、5H)、1.26−1.61(m、26H)、0.88(t、J=6.4Hz、3H)。13C−NMR(CDCl、50MHz)δ137.9、137.6、128.5、128.4、128.1、127.97、127.81、127.10、80.38、78.96、73.59、72.49、63.03、62.20、21.90、30.16、29.66、29.35、25.43、22.67、14.11。C3249Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):546.3672、発見:546.3689。
【0091】
4−メチルフェニル2,3−O−ジベンジル−4,6−O−ベンジリデン−1−チオール−D−ガラクトピラノシド(A5)の合成
【0092】
【化23】
【0093】
化合物A5を、「Plettenburg, O. et al. J. Org. chem. 2002, 67, 4559−4564」に記載の方法に従って調製してもよい。
【0094】
化合物A5のデータ:H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.58(d、J=8.1Hz、1H)、7.50(m、2H)、7.23−7.42(m、15H)、6.98(d、J=8.0Hz、1H)、5.46(s、1H)、4.69(m、4H)、3.54(d、J=9.5Hz、1H)、4.35(dd、J=12.3、1.5Hz、1H)、4.12(d、J=3.2Hz、1H)、4.03(dd、J=9.8、3.6Hz、1H)、3.82(t、J=9.3Hz、1H)、3.60(dd、J=9.2、3.4Hz、1H)、3.39(s、1H)、2.28(s、3H)。
【0095】
2−アジド−3,4−di−O−ベンジル−1−O−(2,3−di−O−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシル)−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A6)の合成
【0096】
【化24】
【0097】
ジクロロメタン(75mL)中のジメチルジスルフィド(10.0mL、113mmol)の溶液に、塩氷槽に0−5℃で、トリフリン無水物(17mL、100mmol)を加えた。30分間、塩氷槽中で反応混合物を撹拌した後、ジクロロメタン中の1.0Mの溶液としてMe−TfOを得て、3時間、氷槽に保管する。
【0098】
化合物A4(27.3g、52.2mmol)、A5(34.7g、62.6mmol)、及び4Åモレキュラーシーブ(33g)を混合し、1時間真空下で乾燥し、THF(520mL)を混合物に加えた。Me−TfO(CHCl中の1.0Mの溶液、94mL、94mmol)を加える前に、混合物を塩氷槽中で−10℃に冷却した。20分間攪拌した後、反応混合物をトリエチルアミン(22mL)でクエンチし、その後、ジクロロメタン(200mL)で希釈した。混合物を、セライトによって濾過し、ジクロロメタン(50mL)により洗浄した。組み合わせた濾液を濃縮し、ジクロロメタン(500mL)及び水(500mL)で分配した。有機相を濃縮し、残留物を、カラムクロマトグラフィー(未精製の重量=153g、600gのシリカゲル、酢酸エチル:n−ヘキサン=1:15乃至1:12乃至1:10)によって精製し、オフホワイトワックスとして、2−アジド−3,4−di−O−ベンジル−1−O−(2,3−di−O−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシル)−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A6)(32.07g、33.60mmol、64%)を得た。mp:59℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.22−7.50(m、25H)、5.44(s、1H)、4.96(d、J=3.4Hz、1H)、4.85(d、J=11.9Hz、1H)、4.79(d、J=12.3Hz、1H)、4.73(d、J=12.3Hz、1H)、4.66−4.69(m、2H)、4.59(d、J=8.5Hz、1H)、4.56(d、J=12.8Hz、1H)、4.48(d、J=11.5Hz、1H)、4.15(d、J=2.8Hz、1H)、4.06−4.12(m、1H)、3.98−4.04(m、3H)、3.86(dd、J=12.5、1.5Hz、1H)、3.68−3.73(m、3H)、3.60−3.62(m、1H)、3.55(s、1H)、1.25−1.55(m、26H)、0.87(t、J=7.1Hz、3H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ138.75、138.36、138.01、137.82、128.85、128.37、128.34、128.26、128.22、128.09、127.90、127.79、127.75、127.70、127.66、127.61、127.50、127.45、126.33、101.05、99.13、79.41、78.95、76.68、75.80、75.44、74.66、73.77、73.49、72.06、72.03、69.31、68.43、62.97、61.80、31.91、30.01、29.75、29.69、29.67、29.65、29.63、29.60、29.35、25.44、22.68、14.10。[α]25+63.1(c1.0、CHCl)。C5975Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):976.5452、発見:976.5483。
【0099】
3,4−di−O−ベンジル−1−O−(2,3−di−O−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−(4−フルオロフェノキシ)フェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A8)の合成
【0100】
【化25】
【0101】
THF(340mL)の中の化合物A7(32.07g、33.61mmol)の溶液を氷槽の中で冷却し、それに水素化アルミニウムリチウム(1.910g、50.33mmol)を2回に分けて加えた。混合物を室温(rt)に戻し、70分間撹拌した。水(1.9mL)、1.0NのNaOH(3.8mL)、及び水(1.9mL)により引き続きクエンチする前に、混合物を0℃に冷却した。混合物をセライトパッドによって濾過し、ジクロロメタン(100mL)で洗浄した。濾液を濃縮し、ジクロロメタン(350mL)及び水(350mL)で分配した。
【0102】
11−(4−(4−フルオロフェノキシ)フェニル))ウンデカン酸(B4)(11.27g、30.26mmol)を、分離した有機層に加え、その後、NMM(9.2mL、84mmol)及びHBTU(19.12g、50.41mmol)を加えた。室温で12時間攪拌した後、混合物を濾過し、50mLのCHClで洗浄した。組み合わせた濾液を、飽和した塩化アンモニウム(400mL)及び水(400mL)で洗浄した。有機相を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(未精製の重量=46g、350gのシリカゲル、酢酸エチル/n−ヘキサン=1/6乃至1/5乃至1/4)によって精製し、オフホワイトワックスとしてA8(36.06g、28.11mmol、84%)を得た。H−NMR(CDCl、400MHz)δ6.86−7.51(m、33H)、5.84(d、J=8.0Hz、1H)、5.44(s、1H)、4.94(d、J=3.5Hz、1H)、4.83(d、J=11.6Hz、1H)、4.69−4.74(m、3H)、4.63(d、J=11.6Hz、1H)、4.57(d、J=11.6Hz、1H)、4.50(d、J=3.9Hz、1H)、4.47(d、J=3.9Hz、1H)、4.24−4.31(m、1H)、4.16(d、J=3.1Hz、1H)、4.03−4.12(m、3H)、3.92(dd、J=10.3、3.6Hz、2H)、3.73−3.79(m、2H)、3.56(s、1H)、3.51−3.53(m、1H)、2.55(t、J=7.6Hz、2H)、1.87−1.91(m、2H)、1.19−1.69(m、42H)、0.87(t、J=6.6Hz、3H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ172.89、159.76、157.36、155.36、153.36、153.33、138.63、138.52、138.50、138.38、137.81、137.79、129.53、128.84、128.64、128.42、128.35、128.31、128.29、128.08、127.88、127.80、127.69、127.59、127.57、127.55、126.29、120.08、120.00、118.31、116.24、116.01、100.99、99.59、79.81、79.48、76.68、76.14、75.68、74.33、73.81、73.28、71.88、71.69、69.39、68.13、62.91、60.36、50.32、36.69、35.17、31.90、31.61、30.24、29.78、29.69、29.67、29.65、29.59、29.56、29.51、29.42、29.35、29.29、25.81、25.68、22.66、14.17、14.10。C82105FNO10[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):1282.7723、発見:1282.7731。
【0103】
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−(4−フルオロフェノキシ)フェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(C34)の合成
【0104】
【化26】
【0105】
ジクロロメタン/メタノール(200mL、ジクロロメタン/メタノール=1/1)中のA8(36.06g、28.11mmol)の溶液に、水酸化パラジウム(1.8g)を加えた。混合物を室温で10時間、水素(5本のバー)の下で撹拌した。反応混合物をセライトパッドによって濾過し、ジクロロメタン/メタノール(100mL、ジクロロメタン/メタノール=1/1)で洗浄した。組み合わせた濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(300gのシリカゲル、ジクロロメタン/メタノール=15/1乃至10/1)によって精製し、75%の収量のオフホワイト固形物として、未精製のC34(17.46g、20.93mmol、純度=HPLCによる95.72エリア%)を得た。エタノール(87.5mL)を、未精製のC34に加え、50℃に暖め、その後アセトン(87.5mL)を加えた。溶液を3時間にわたり室温にまで冷却し、次に、氷槽の中で冷却した。沈殿物を濾過し、アセトン(200mL)で洗浄し、92%の回収率における白色固形物として、C34(16.02g、19.21mmol、68%、純度=HPLCによる97.15エリア%)を得た。mp:163℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.26(d、J=8.5Hz、2H)、7.07−7.17(m、4H)、7.00(dd、J=6.6、2.0Hz、2H)、5.03(d、J=3.7Hz、1H)、4.33(q、J=4.7Hz、1H)、4.05(d、J=2.7Hz、1H)、4.01(dd、J=4.6、10.8Hz、1H)、3.79−3.97(m、6H)、3.64−3.72(m、2H)、2.71(t、J=7.4Hz、2H)、2.34(t、J=7.5Hz、2H)、1.29−1.43(m、42H)、1.01(t、J=6.6Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ173.99、154.82、152.97、137.34、128.95、119.39、119.31、117.71、115.52、115.29、99.21、73.92、71.28、70.41、69.69、69.17、68.37、66.63、61.12、49.92、35.74、34.50、31.66、31.27、31.02、29.10、29.06、28.99、28.95、28.88、28.85、28.77、28.70、28.60、25.28、25.23、21.99、13.10。[α]25+57.0(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4777FNO[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):834.5532、発見:834.5595。
【0106】
3,4−di−O−ベンジル−1−O−(2,3−di−O−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−フェノキシフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A9)の合成
【0107】
【化27】
【0108】
A8の合成の同様の手順によって、化合物A6(100mg、0.105mmol)及び化合物B12(33mg、0.093mmol)は出発物質であり、ホワイトワックスとして化合物A9(45mg、0.036mmol、38%)を得る。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.48−7.52(m、2H)、7.20−7.41(m、25H)、7.12(d、J=8.8Hz、2H)、7.06(t、J=7.3Hz、1H)、6.96−7.00(m、2H)、6.92(d、J=10.4Hz、2H)、5.83(d、J=8.4Hz、1H)、5.45(s、1H)、4.94(d、J=3.6、1H)、4.84(d、J=11.6Hz、1H)、4.69−4.75(m、3H)、4.63(d、J=11.6Hz、1H)、4.57(d、J=11.6Hz、1H)、4.49(d、J=11.6Hz、1H)、4.48(d、J=11.6Hz、1H)、4.24−4.31(m、1H)、4.17(d、J=3.2Hz、1H)4.03−4.12(m、3H)、3.87−3.96(m、3H)、3.74−3.80(m、2H)、3.56(s、1H)、3.50−3.56(m、1H)、2.57(t、J=7.6Hz、2H)、1.82−1.95(m、2H)、1.15−1.65(m、42H)、0.88(t、J=6.6Hz、3H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ172.89、159.69、154.86、138.62、138.51、138.50、138.38、137.89、137.79、129.60、129.49、128.83、128.41、128.34、128.31、128.29、128.07、127.87、127.82、127.80、127.68、127.57、127.55、126.29、122.79、118.92、118.41、100.98、99.60、79.82、79.48、76.14、75.68、74.33、73.80、73.27、71.88、71.69、69.38、68.14、62.91、50.32、36.70、35.21、31.90、31.61、30.24、29.78、29.69、29.67、29.65、29.59、29.56、29.51、29.41、29.34、29.29、25.80、25.68、22.66、14.10。C82106NO10[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):1264.7817、発見:1264.7834。
【0109】
3,4−di−O−ベンジル−1−O−(2,3−di−O−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−イソプロポキシフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A10)の合成
【0110】
【化28】
【0111】
A8の合成の同様の手順によって、化合物A6(100mg、0.105mmol)及びB13(30mg、0.094mmole)を出発物質として使用し、ホワイトワックスとしてA10(72.0mg、0.059mmol、63%)を得た。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.21−7.55(m、25H)、7.06(d、J=8.4Hz、2H)、7.78−7.84(m、2H)、5.86(d、J=8.4Hz、1H)、5.46(s、1H)、4.95(d、J=3.2、1H)、4.85(d、J=11.6Hz、1H)、4.71−4.80(m、3H)、4.63(d、J=11.6Hz、1H)、4.58(d、J=11.6Hz、1H)、4.46−4.54(m、3H)、4.18(d、J=3.2Hz、1H)、4.05−4.14(m、3H)、3.88−3.97(m、3H)、3.75−3.82(m、2H)、3.58(s、1H)、3.51−3.57(m、1H)、2.53(t、J=7.6Hz、2H)、1.83−1.96(m、2H)、1.15−1.71(m、48H)、0.89(t、J=6.6Hz、3H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ172.84、139.68、138.60、138.49、138.46、138.36、137.77、128.81、128.39、128.32、128.28、128.26、128.05、127.86、127.79、127.78、127.66、127.54、126.26、124.00、116.89、116.72、100.96、99.54、79.75、79.46、76.10、75.66、74.29、73.79、73.25、71.84、71.65、69.35、68.08、62.88、50.28、36.66、35.04、31.87、31.20、30.19、29.75、29.67、29.64、29.50、29.48、29.38、29.37、29.31、29.04、25.87、25.64、22.64、14.07。C79108NO10[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):1230.7973、発見:1230.7968。
【0112】
3,4−di−O−ベンジル−1−O−(2,3−di−O−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A11)の合成
【0113】
【化29】
【0114】
A8の合成の同様の手順によって、化合物A7(100mg、0.105mmol)及びB14(28mg、0.093mmole)を出発物質として使用し、A11(63mg、0.052mmol、56%)を得た。mp:98℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.21−7.54(m、25H)、6.92−7.06(m、2H)、6.81−6.87(m、1H)、5.87(d、J=8.4Hz、1H)、5.45(s、1H)、4.95(d、J=3.2、1H)、4.84(d、J=11.6Hz、1H)、4.69−4.79(m、3H)、4.63(d、J=11.6Hz、1H)、4.58(d、J=11.6Hz、1H)、4.50(d、J=11.6Hz、1H)、4.49(d、J=11.6Hz、1H)、4.25−4.33(m、1H)、4.17(d、J=2.8Hz、1H)4.04−4.13(m、2H)、3.88−3.97(m、3H)、3.74−3.81(m、2H)、3.57(s、1H)、3.51−3.56(m、1H)、2.54(t、J=7.6Hz、2H)、1.82−1.96(m、2H)、1.15−1.69(m、42H)、0.89(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ172.84、150.02(dd、J=245、13Hz)、148.55(dd、J=244、13Hz)、139.68、138.60、138.49、138.46、138.36、137.77、128.81、128.39、128.32、128.28、128.26、128.05、127.86、127.79、127.78、127.66、127.54、126.26、124.00、116.89、116.72、100.96、99.54、79.75、79.46、76.01、75.66、74.29、73.79、73.25、71.84、71.65、69.35、68.08、62.88、50.28、36.66、35.04、31.87、31.20、30.19、29.75、29.67、29.64、29.50、29.48、29.38、29.37、29.31、29.04、25.78、25.64、22.64、14.07。C76100NO[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):1208.7366、発見:1208.7398。
【0115】
3,4−di−O−ベンジル−1−O−(2,3−di−O−ベンジル(benzy)−4,6−O−ベンジリデン−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(2,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(A12)の合成
【0116】
【化30】
【0117】
A8の合成の同様の手順によって、化合物A6(100mg、0.105mmol)及びB15(28mg、0.093mmole)を出発物質として使用し、ホワイトワックスとしてA12(70mg、0.058mmol、62%)を得た。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.20−7.55(m、25H)、7.04−7.14(m、1H)、6.69−6.81(m、2H)、5.89(d、J=8.3Hz、1H)、5.45(s、1H)、4.95(d、J=3.2Hz、1H)、4.85(d、J=11.6Hz、1H)、4.70−4.79(m、3H)、4.64(d、J=11.6Hz、1H)、4.58(d、J=11.6Hz、1H)、4.50(d、J=11.6Hz、1H)、4.49(d、J=11.6Hz、1H)、4.25−4.33(m、1H)、4.17(d、J=2.8Hz、1H)4.04−4.13(m、2H)、3.88−3.97(m、3H)、3.74−3.80(m、2H)、3.57(s、1H)、3.51−3.56(m、1H)、2.57(t、J=7.6Hz、2H)、1.82−1.96(m、2H)、1.15−1.69(m、42H)、0.88(t、J=6.6Hz、3H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ172.90、162.30、138.59、138.50、138.45、138.36、137.78、130.89、128.82、128.40、128.33、128.30、128.27、128.06、127.87、127.79、127.68、127.55、126.27、110.07、103.41、99.53、79.75、79.47、76.11、75.67、74.29、73.81、73.27、71.85、71.65、69.36、68.05、62.89、50.29、36.67、31.88、30.19、30.15、29.76、29.67、29.65、29.51、29.37、29.32、29.17、28.38、25.78、25.66、22.65、14.08。C76100NO[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):1208.7366、発見:1208.7377。
【0118】
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−フェノキシフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A15)の合成
【0119】
【化31】
【0120】
C34の手順によって、A15(21mg、0.026mmol、72%)を、オフホワイト固形物として、A9(45mg、0.036mmol)から得た。mp:131℃。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.45(t、J=8.3Hz、2H)、7.28(d、J=7.7Hz、2H)、7.20(t、J=7.3Hz、1H)、7.10(d、J=8.1Hz、2H)、7.04(d、J=8.1Hz、2H)、5.04(d、J=3.3Hz、1H)、4.26(q、J=7.1Hz、1H)、3.79−4.13(m、10H)、2.73(t、J=7.7Hz、2H)、2.36(t、J=7.5Hz、2H)、1.65−1.82(m、4H)、1.41(brs、38H)、0.89(t、J=7.5Hz、3H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、100MHz)δ174.09、157.18、154.36、137.40、128.98、128.92、122.22、118.25、117.71、99.18、73.88、71.30、70.41、69.68、69.17、68.37、66.63、61.10、60.01、35.80、34.56、31.61、31.29、31.04、29.08、29.02、28.91、28.80、28.72、28.64、25.30、22.01、19.90、13.15。[α]25+37.4(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4778NO10[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):816.5626、発見:816.5637。
【0121】
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−イソプロポキシ)フェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A16)の合成
【0122】
【化32】
【0123】
C34と同様の手順によって、化合物A16(34mg、0.044mmol、74%)をA10(72mg、0.059mmol)から得た。A16のデータ:mp:120℃。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.16(d、J=8.5Hz、2H)、6.90(d、J=8.5Hz、2H)、5.01(d、J=3.7Hz、1H)、4.58−4.66(m、1H)、4.32(m、1H)、4.03(d、J=2.6Hz、1H)、3.99(dd、J=10.6、4.8、1H)、3.88−3.96(m、2H)、3.78−3.88(m、4H)、3.62−3.73(m、2H)、2.64(t、J=7.6Hz、2H)、2.32(t、J=7.4Hz、2H)、1.61−1.81(m、4H)、1.32−1.52(m、44H)、0.99(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、100MHz)δ174.06、155.10、134.52、128.54、115.33、99.16、73.81、71.25、70.40、69.65、69.62、69.12、68.33、66.60、61.04、35.75、35.70、34.35、31.53、31.25、31.08、29.09、29.03、28.97、28.94、28.87、28.85、28.76、28.68、28.59、25.27、25.22、21.96、21.08、20.88、13.08。[α]25+36.2(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4479NO10Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):804.5602、発見:804.5641。
【0124】
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A17)の合成
【0125】
【化33】
【0126】
C34と同様の手順によって、化合物A17(37mg、0.049mmol、94%)をA11(63mg、0.052mmol)から得た。A18のデータ:mp:140℃。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.06−7.22(m、2H)、6.98−7.04(m、1H)、5.03(d、J=3.3Hz、1H)、4.29−4.36(m、1H)、4.05(d、J=2.5Hz、1H)、4.00(dd、J=10.5、4.8、1H)、3.89−3.96(m、2H)、3.78−3.89(m、4H)、3.64−3.73(m、2H)、2.69(t、J=7.5Hz、2H)、2.34(t、J=7.6Hz、2H)、1.63−1.83(m、4H)、1.33−1.48(m、38H)、1.00(t、J=6.5Hz、3H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、100MHz)δ174.07、149.33(d、J=247、13Hz)、147.95(d、J=244、13Hz)、139.47、123.56、116.22、116.06、99.18、73.86、71.82、70.40、69.67、69.15、68.34、66.63、61.08、45.00、35.78、35.73、34.40、31.58、31.28、30.66、29.12、29.06、29.00、28.91、28.85、28.77、28.71、28.44、25.28、21.99、13.12。[α]25+44.4(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4172NO[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):760.5175、発見:760.5222。
【0127】
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(2,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A18)の合成
【0128】
【化34】
【0129】
C34と同様の手順によって、化合物A18(39mg、0.051mmol、88%)を化合物A12(70mg、0.058mmol)から得た。A18のデータ:mp:149℃。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.29(q、J=8.1Hz、1H)、6.87−6.97(m、2H)、5.05(d、J=3.7Hz、1H)、4.30−4.38(m、1H)、4.07(d、J=2.9Hz、1H)、4.03(dd、J=10.6、4.4Hz、1H)、3.91−3.98(m、2H)、3.66−3.75(m、4H)、3.64−3.73(m、2H)、2.73(t、J=7.5Hz、2H)、2.36(t、J=7.6Hz、2H)、1.65−1.86(m、4H)、1.24−1.60(m、38H)、1.02(t、J=6.6Hz、3H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、100MHz)δ174.09、161.65、159.20、130.48、124.73、110.06、102.62、99.19、73.90、71.31、70.40、69.69、69.17、68.36、66.66、61.11、50.12、35.81、35.76、31.63、31.30、29.59、29.16、29.14、29.09、29.02、28.92、28.87、28.78、28.76、28.73、28.56、27.72、25.30、22.01、13.16。[α]25+46.0(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4171NONa[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):782.4995、発見:782.5034。
【0130】
anti−ジオール異性体の混合物として、1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(10R,11S)−11−(3,4−ジフルオロフェニル)−10,11−ジヒドロキシウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール及び1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(10S,11R)−11−(3,4−ジフルオロフェニル)−10,11−ジヒドロキシウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A19)の合成
【0131】
【化35】
【0132】
ジクロロメタン(3mL)中のA7(101mg、0.109mmol)の溶液に、anti−B21(32mg、0.097mmol)、HBTU(62mg、0.16mmol)及びNMM(24μL、0.23mmol)を加えた。室温で12時間攪拌した後、混合物を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/4乃至1/2乃至1/1)によって精製した。結果として生じるホワイトワックスを、ジクロロメタン/メタノール(1/1、10mL)に溶解し、その後、Pd(OH)(10mg)を加えた。室温で15時間、水素下で攪拌した後、混合物をセライトパッドによって濾過し、ジクロロメタン/メタノール(1/1)で洗浄した。濾液を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1、その後8/1)によって精製し、オフホワイト固形物としてA19(34mg、0.043mmol、44%)を得た。mp:105℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.17−7.40(m、3H)、5.01(d、J=3.6Hz、1H)、4.62(d、J=4.8Hz、0.75H)、4.50(d、J=6.0Hz、0.25H)、4.28−4.36(m、1H)、4.03(d、J=2.8Hz、1H)、3.99(dd、J=4.8、10.8Hz、1H)、3.87−3.95(m、2H)、3.76−3.87(m、4H)、3.61−3.71(m、2H)、2.31(t、J=7.4Hz、2H)、1.31−1.83(m、40H)、0.99(t、J=6.9Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ173.97、149.42(dd、J=245、13Hz)、148.86(dd、J=245、13Hz)、136.65、122.46、116.09、115.77、115.27、115.10、99.16、75.70、75.35、74.74、74.21、73.94、71.25、70.40、69.65、69.10、68.31、66.52、61.03、49.91、35.63、31.94、31.69、31.23、31.18、29.09、29.04、29.00、28.95、28.83、28.76、28.68、28.65、28.53、25.17、25.08、24.96、21.94、13.04。[α]25+58.3(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4171NO11Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):814.4893、発見:814.4859。
【0133】
syn−ジオール異性体の混合物として、1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(10S,11S)−11−(3,4−ジフルオロフェニル)−10,11−ジヒドロキシウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール及び1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(10R,11R)−11−(3,4−ジフルオロフェニル)−10,11−ジヒドロキシウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A20)の合成
【0134】
【化36】
【0135】
ジクロロメタン(3mL)中のA7(101mg、0.109mmol)の溶液に、Syn−A21(14mg、0.042mmol)、HBTU(62mg、0.16mmol)及びNMM(24μL、0.22mmol)を加えた。室温で12時間攪拌した後、混合物を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/4乃至1/2乃至1/1)によって精製した。結果として生じるホワイトワックスを、ジクロロメタン/メタノール(1/1、10mL)に溶解し、その後Pd(OH)(10mg)を加えた。室温で15時間、水素下で攪拌した後、混合物をセライトパッドによって濾過し、ジクロロメタン/メタノール(1/1)で洗浄した。濾液を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10/1、その後8/1)によって精製し、白色固形物としてA20(20mg、0.025mmol、60%)を得た。mp:80℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.19−7.49(m、3H)、5.02(d、J=3.6Hz、1H)、4.52(d、J=6Hz、1H)、4.30−4.37(m、1H)、4.04(d、J=2.8Hz、1H)、4.01(dd、J=4.4、10.8Hz、1H)、3.89−3.96(m、2H)、3.78−3.88(m、4H)、3.63−3.73(m、3H)、2.33(t、J=7.6Hz、2H)、1.26−1.84(m、40H)、1.01(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ174.00、149.58(dd、J=245、12Hz)、149.07(dd、J=245、12Hz)、138.90、122.46、116.13、115.14、99.21、75.47、74.79、74.01、71.28、70.41、69.69、69.15、68.34、66.57、61.09、49.90、35.67、31.98、31.77、31.27、29.12、29.03、28.98、28.80、28.68、28.56、25.20、25.00、21.98、13.08。[α]25+50.0(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4171NO11Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):814.4893、発見:814.4893。
【0136】
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−ブロモフェニル)−10,11−ジヒドロキシウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A21)の合成
【0137】
【化37】
【0138】
A19と同様の手順によって、化合物A21(18mg、0.024mmol、28%)を、A7(90mg、0.094mmol)及びB19(32mg、0.086mmol)から得た。A21のデータ:オフホワイトワックス。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.26−7.51(m、5H)、5.02−5.10(m、1H)、5.02(d、J=4.0Hz、1H)、4.23−4.29(m、1H)、4.06−4.15(m、1H)、3.97−4.03(m、2H)、3.83−3.96(m、6H)、3.68(t、J=10.2Hz、1H)、2.84−2.89(m、1H)、2.52(t、J=7.4Hz、2H)、1.27−1.89(m、40H)、1.02(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、150MHz)δ174.08、173.54、138.50、128.72、127.55、125.39、99.10、72.40、71.92、70.84、70.16、69.92、69.57、69.24、68.23、63.43、61.13、52.30、43.34、36.69、36.39、35.91、35.69、35.26、33.69、32.83、32.03、31.67、31.25、30.90、30.59、29.81、29.30、29.01、28.97、28.86、28.77、28.67、28.54、28.46、25.22、25.00、24.36、24.27、21.97、13.09。[α]25+22.7(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4174NO11[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):778.5081、発見:778.5073。
【0139】
<スキーム2:化合物A23−25の合成>
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A22)の合成
【0140】
【化38】
【0141】
ジクロロメタン/メタノール(1/1、20mL)中のA7(520mg、0.545mmol)の溶液に、Pd(OH)(220mg)及び3滴の酢酸を加えた。反応混合物を室温で16時間、80psiの水素下で撹拌した。混合物をセライトによって濾過し、濾過ケーキをメタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、真空にて乾燥し、オフホワイト固形物として未精製のA22(302mg、定量)を得た。C2449NOH[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):480.3536、発見:480.3515。
【0142】
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジクロロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A23)の合成
【0143】
【化39】
【0144】
ジクロロメタン/メタノール(1/1、3mL)中のA22(50mg、0.10mmol)の溶液に、B16(34mg、0.10mmol)、HBTU(59mg、0.16mmol)及びNMM(23μL、0.21mmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間撹拌した。混合物を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=15/1乃至12/1乃至9/1)によって精製し、オフホワイト固形物としてA23(16mg、0.020mmol、20%)を得た。mp:147℃。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.51(s、1H)、7.35(s、2H)、5.08(d、J=3.3Hz、1H)、4.33−4.43(m、1H)、4.08−4.12(m、1H)、4.06(dd、J=10.7、4.0Hz、1H)、3.82−4.02(m、6H)、3.67−3.77(m、2H)、2.86(t、J=7.6Hz、2H)、2.39(t、J=7.5Hz、2H)、1.66−1.88(m、4H)、1.34−1.60(m、38H)、1.06(t、J=6.4Hz、3H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、100MHz)δ174.05、138.47、133.89、131.36、130.64、128.41、126.35、99.25、73.99、71.36、70.42、69.74、69.22、68.42、66.71、61.19、49.97、35.82、32.41、31.76、31.34、29.20、29.17、29.12、29.06、28.95、28.91、28.81、28.76、28.69、25.33、25.29、22.06、13.21。[α]25+46.8(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4171ClNONa[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):814.4404、発見:814.4311。
【0145】
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−クロロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A24)の合成
【0146】
【化40】
【0147】
A23と同様の手順によって、化合物A24(18mg、0.024mmol、22%)を、A22(52mg、0.11mmol)及びB17(32mg、0.11mmol)から得た。A24のデータ:オフホワイト固形物。mp:136℃。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.28(d、J=8.4Hz、2H)、7.17(d、J=8.4Hz、2H)、4.96(d、J=3.6Hz、1H)、4.21−4.29(m、1H)、3.98(d、J=2.5Hz、1H)、3.95(dd、J=10.6、4.4、1H)、3.83−3.90(m、2H)、3.72−3.82(m、4H)、3.58−3.68(m、2H)、2.64(t、J=7.6Hz、2H)、2.28(t、J=7.8Hz、2H)、1.57−1.77(m、4H)、1.20−1.51(m、38H)、0.95(t、J=6.7Hz、3H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、100MHz)δ173.99、140.73、130.53、129.08、127.51、99.15、73.79、71.23、70.34、69.62、69.17、68.32、66.58、61.06、49.87、35.67、34.52、31.53、31.23、30.73、29.01、28.95、28.87、28.81、28.75、28.65、28.46、25.24、21.94、13.03。[α]25+41.7(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4172ClNONa[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):780.4793、発見:780.4779。
【0148】
1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(4−ブロモフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(A25)の合成
【0149】
【化41】
【0150】
A23と同様の手順によって、化合物A25(22mg、0.027mmol、25%)を、A22(52mg、0.11mmol)及びB28(56mg、0.16mmol)から得た。A25のデータ:オフホワイトワックス。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.28(d、J=8.4Hz、2H)、7.20−7.47(m、2H)、5.00(d、J=3.6Hz、1H)、4.28−4.33(m、1H)、4.02(d、J=2.8Hz、1H)、3.98(dd、J=10.6、4.6Hz、1H)、3.863−3.94(m、2H)、3.77−3.87(m、4H)、3.62−3.70(m、2H)、2.69(t、J=7.6Hz、2H)、2.31(t、J=7.6Hz、2H)、1.29−1.81(m、42H)、0.98(t、J=6.6Hz、3H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、100MHz)δ171.21、141.18、130.44、129.44、118.39、99.41、74.54、70.41、70.13、69.58、69.50、69.07、68.41、67.22、60.95、49.68、35.58、34.51、31.36、31.18、30.62、28.95、28.90、28.81、28.76、28.68、28.61、28.40、27.00、25.21、24.88、21.89、19.90、19.74、19.57、12.96。[α]25+40.7(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4173BrNO[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):802.4469、発見:802.4216。
【0151】
<(3)合成スキーム3:アリール−アルカノンの合成>
(9−カルボキシノニル)臭化トリフェニルホスフォニウム(B2)の合成
【0152】
【化42】
【0153】
10−ブロモデカン酸(19.65g、78.24mmol)及びトリフェニルホスフィン(21.45g、81.78mmol)を混合し、150℃で24時間撹拌した。ライトイエローシロップとしてウィッティヒ試薬B2を、100%の収量で得て、更に精製することなく使用した。
【0154】
11−(4−(4−フルオロフェノキシ)フェニル))ウンデカン酸(B4)の合成
【0155】
【化43】
【0156】
B2(19.89g、38.81mmol)及びTHF(150mL)の混合物に、カリウム t−ブトキシド(10.40g、92.68mmol)を0℃で加えた。反応混合物は赤い溶液になった。反応混合物を室温にまで暖め、1時間攪拌した。4−(4−フルオロフェノキシ)ベンズアルデヒド(B1)(7.50g、34.7mmol)を0℃で反応混合物に加え、室温で更に30分間撹拌した。反応混合物を1.0NのHClで中和し、濃縮した。残留物を、酢酸エチル(200mL)、水(200mL)(pH値を1.0NのHClを加えることにより5に調節した)、及びブライン(200mL)で分配した。有機相を分離し、減圧下で濃縮した。残留物をエタノール/水(1/1、80mL)で再結晶化し、水で洗浄し、白色固形物としてB3(9.99g、27.0mmol、78%)を得た。B3をエタノール/酢酸エチル(1/1、80mL)中に溶解し、その後Pd/C(10%、1.08g)を加えた。混合物を室温で12時間、水素下で撹拌した。反応混合物をセライトパッドによって濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、メタノール/水(5/1、12mL)で再結晶化し、濾過し、水で洗浄し、白色固形物として、11−(4−(4−フルオロフェノキシ)フェニル))ウンデカン酸(B4)(9.080g、24.38mmol、90%)を得た。mp:73℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ6.85−7.13(m、8H)、2.56(t、J=7.6Hz、2H)、2.33(t、J=7.4Hz、2H)、1.22−1.65(m、16H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ179.69、159.78、157.38、155.36、153.39、137.88、129.56、120.09、120.01、118.33、116.25、116.02、35.18、33.97、31.59、29.69、29.48、29.44、29.38、29.24、29.20、29.03、24.65。C2329FONa[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):395.1998、発見:395.2003。
【0157】
11−(4−フェノキシ)フェニルウンデカン酸(B12)の合成
【0158】
【化44】
【0159】
化合物B4のためのルートと同様に、化合物B12(1.34g、3.78mmol、97%)を、B2(3.47g、6.76mmol)及び4−フェノキシベンズアルデヒド(1.03g、5.20mmol)から合成した。化合物B12のためのデータ:オフホワイト固形物、mp:55℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ6.93−7.35(m、9H)、2.60(t、J=7.4Hz、2H)、2.37(t、J=7.3Hz、2H)、1.65(m、4H)、1.33(m、12H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ180.35、157.71、154.83、137.87、130.13、129.51、122.73、118.97、118.32、35.18、34.10、31.55、29.45、29.42、29.36、29.22、29.18、29.00、24.63。C2330Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):377.2093、発見:377.2053。
【0160】
11−(4−イソプロポキシ)フェニルウンデカン酸(B13)の合成
【0161】
【化45】
【0162】
B4の合成と同様の手順によって、化合物B2(2.25g、4.38mmol)及び4−イソプロポキシベンズアルデヒド(479mg、2.92mmole)を出発物質として使用し、白色固形物として化合物B13(562mg、1.75 mmol、60%)を得た。mp:46℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.04(d、J=8.5Hz、2H)、6.78(d、J=8.6Hz、2H)、4.48(m、1H)、2.50(t、J=7.5Hz、2H)、2.32(t、J=7.5Hz、2H)、1.50−1.61(m、4H)、1.25−1.35(m、18H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ179.73、155.82、134.93、129.20、115.77、69.91、35.04、34.11、31.69、29.50、29.47、29.40、29.26、29.22、29.12、29.06、24.71、22.11、21.88。C2032Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):343.2249、発見:343.2227。
【0163】
(10E又は10Z)−11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデス−10−エン酸((E)−B7,及び(Z)―B7))の合成
【0164】
【化46】
【0165】
化合物B3と同様の手順により、B2(12.93g、25.18mmol)及びTHF(80mL)並びに3,4−ジフルオロベンズアルデヒド(2.35g、16.5mmol)は出発物質であり、化合物B7(3.77g、12.7mmol、77%)を得た。Z型及びE型の生産物を、n−ヘキサンを備えた再結晶によって分離した。(E)−B7を白色固形物として得た。mp:66℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ6.98−7.14(m、3H)、6.25(d、J=15.8Hz、1H)、6.12(m、1H)、2.33(t、J=7.5Hz、2H)、2.16(q、J=7.0Hz、2H)、1.61(m、2H)、1.43(m、2H)、1.30(s、8H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ180.57、150.49(dd、J=246、12Hz)、149.31(dd、J=241、13Hz)、135.29、132.35、127.88、121.99、117.13、114.18、34.15、32.91、29.31、29.22、29.18、29.08、24.70。C1722Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):319.1486、発見:319.1485。(Z)−B7を25%の不可分の(E)−B7を備えた、無色の油として得た。
【0166】
(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカン酸(B14)の合成
【0167】
【化47】
【0168】
化合物B7(1.61g、5.43mmol)を、エタノール/酢酸エチル(1/1、30mL)中で溶解し、そして、Pd/C(10%、160mg)を溶液に加えた。混合物を室温で12時間、水素下で攪拌した。その混合物をセライトパッドによって濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を濃縮し、真空で乾燥させた。化合物B14を白色固形物(1.61g、5.40mmol、99%)として得た。mp:51℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ6.90−7.03(m、2H)、6.84(m、1H)、2.53(t、J=7.7Hz、2H)、2.33(t、J=7.5Hz、2H)、1.52−1.64(m、4H)、1.26(m、12H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ180.24、150.13(dd、J=13、247Hz)、148.49(dd、J=13、246Hz)、147.40、139.77、124.05、116.85、35.09、34.01、31.23、29.43、29.36、29.35、29.18、29.05、29.01、24.64。C1724Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):321.1642、発見:321.1594。
【0169】
11−(2,4−ジフルオロフェニル)ウンデカン酸(B15)の合成
【0170】
【化48】
【0171】
B4の合成と同様の手順によって、化合物B2(2.76g、5.38mmol)及び2,4−ジフルオロベンズアルデヒド(588mg、4.14mmole)を出発物質として使用し、オフホワイト固形物として化合物B15(431mg、1.45mmol、35%)を得た。mp:56℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.05−7.13(m、1H)、6.70−6.79(m、2H)、2.66(t、J=7.6Hz、2H)、2.31(t、J=7.4Hz、2H)、1.50−1.62(m、4H)、1.26(m、12H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ180.00、162.19、159.80、130.90、125.31、110.69、103.44、34.11、30.15、29.44、29.36、29.33、29.19、29.16、29.03、28.41、24.69。C1724Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):321.1642、発見:321.1637。
【0172】
11−(2,4−ジクロロフェニル)ウンデカン酸(B16)の合成
【0173】
【化49】
【0174】
化合物B7と同様の手順によって、B2(2.25g、4.38mmol)及び2,4−ジクロロベンズアルデヒド(500mg、2.86mmol)を出発物質として使用し、(10E又は10Z)−11−(2、4−ジクロロフェニル)ウンデス−10−エン酸(B9)(576mg、1.75mmol、61%)を得た。その後、この化合物(210mg、0.638mmol)を酢酸エチル(10mL)中で溶解し、そして、Pd/BaSO(21mg)を加えた。混合物を室温で12時間、水素下で攪拌した。その混合物をセライトパッドによって濾過し、酢酸エチルで洗浄した。混合した濾液を濃縮し、真空で乾燥させ、白色固形物として化合物B16(210mg、0.634mmol、99%)を得た。mp:78℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.32(d、J=1.9Hz、1H)、7.09−7.15(m、2H)、2.65(t、J=7.8Hz、2H)、2.33(t、J=7.5Hz、2H)、1.53−1.63(m、4H)、1.26(m、12H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ180.00、162.19、159.80、130.90、125.31、110.69、103.44、34.11、30.15、29.44、29.36、29.33、29.19、29.16、29.03、28.41、24.69。C1724ClNa[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):353.1051、発見:353.1046。
【0175】
11−(4−クロロフェニル)ウンデカン酸(B17)の合成
【0176】
【化50】
【0177】
B10の合成と同様の手順によって、化合物B2(2.20g、4.28mmol)及び4−クロロベンズアルデヒド(401mg、2.85mmole)を出発物質として使用し、B17(526mg、1.77 mmol、62%)を得た。mp:93℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.21(d、J=8.4Hz、1H)、7.08(d、J=8.4Hz、2H)、2.54(t、J=7.5Hz、2H)、2.33(t、J=7.5Hz、2H)、1.53−1.63(m、4H)、1.26(m、12H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ179.90、141.28、131.21、129.71、128.27、35.26、34.00、31.35、29.69、29.44、29.39、29.36、29.19、29.13、29.01、24.64。C1725ClONa[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):319.1441、発見:319.1435。
【0178】
11−(4−ブロモフェニル)ウンデカン酸(B18)の合成
【0179】
【化51】
【0180】
B10の合成と同様の手順によって、化合物B2(330mg、0.643mmol)及び4−ブロモベンズアルデヒド(91.5mg、0.495mmole)を出発物質として使用し、オフホワイト固形物としてB18(98.0mg、0.287mmol、58%)を得た。mp:91℃。H−NMR(CDCl、400MHz)δ7.37(d、J=8.3Hz、1H)、7.02(d、J=8.3Hz、2H)、2.53(t、J=7.6Hz、2H)、2.34(t、J=7.5Hz、2H)、1.52−1.63(m、4H)、1.20−1.37(m、12H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ179.94、141.79、141.79、131.22、130.14、119.22、35.31、34.11、31.27、29.44、29.38、29.36、29.19、29.12、29.03、24.68。C1726BrO[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):341.1116、発見:341.1111。
【0181】
11−(4−ブロモフェニル)−10,11−ジヒドロキシウンデカン酸(B20)
【0182】
【化52】
【0183】
t−ブタノール/水(4/3、35mL)中のB11(389mg、1.15mmol)の溶液に、NMO(462mg、3.94mmol)及び四酸化オスミウム(t−BuOH中で2.5wt%、170μL、0.167mmol)を加えた。15時間、室温で攪拌した後、反応物を飽和したNaでクエンチし、濃縮した。残留物をジクロロメタン(50mL)及び飽和したNa(50mL)で分配した。有機相をブライン(50mL)で洗浄し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2、その後、1/1)により精製し、B20(256mg、0.686mmol、60%)を得た。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.49−7.56(m、2H)、7.28−7.37(m、2H)、4.59(d、J=5.1Hz、0.7H)、4.44(d、J=6.6Hz、0.3H)、3.71−3.77(m、0.7H)、3.62−3.66(m、0.3H)、2.45(t、J=7.2Hz、2H)、1.27−1.78(m、14H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、100MHz)δ169.05、140.40、140.16、130.60、130.30、128.18、120.64、120.27、76.44、75.80、74.81、74.27、31.88、30.94、28.92、28.78、28.67、28.63、28.56、28.48、28.45、28.38、25.10、24.88、24.28。C1725BrONa[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):395.0834、発見:395.0813。
【0184】
L−(−)−メンチル(10E)−11−(3,4−ジフルオロフェニル)−ウンデス−10−エノアート(メンチル(E)−B7)の合成
【0185】
【化53】
【0186】
ジクロロメタン(3mL)中の(E)−B7(298mg、1.01mmol)の溶液に、L−(−)−メントール(314mg、2.01mmol)、EDC・HCl(347mg、1.81mmol)及びDMAP(1.2mg、0.010mmol)を加えた。反応混合物を12時間、室温で攪拌した。その混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、水(20mL)で洗浄し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/50)で精製し、無色の油としてメンチル(E)−B7(112mg、0.258mmol、26%)を得た。H−NMR(CDCl、400MHz)δ6.95−7.13(m、3H)、6.24(d、J=15.6Hz、1H)、6.15−6.24(m、1H)、4.11−4.20(m、1H)、2.27(t、J=7.6Hz、2H)、2.15(q、J=6.8Hz、2H)、1.92−1.99(m、1H)、1.80−1.89(m、1H)、1.55−1.68(m、4H)、1.38−1.50(m、3H)、1.22−1.35(m、10H)、0.77−1.09(m、9H)、0.73(d、J=7.0Hz、3H)。13C−NMR(CDCl、100MHz)δ173.34、150.39(dd、J=245、13Hz)、149.23(dd、J=246、13Hz)、135.15、132.24、127.77、121.87、117.00、114.08、73.82、47.00、40.93、34.67、34.25、32.82、31.33、29.67、29.26、29.14、29.08、29.06、26.22、25.06、23.39、21.97、20.70、16.25。C2740Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):457.2894、発見:457.2863。
【0187】
(10S,11S)−11−(3,4−ジフルオロフェニル)−10,11−ジヒドロキシウンデカン酸、及び(10R,11R)−11−(3,4−ジフルオロフェニル)−10,11−ジヒドロキシウンデカン酸(syn−ジオール異性体の混合物としてのsyn−(B21))の合成
【0188】
【化54】
【0189】
t−ブタノール/水(2/1、6mL)中のメンチル(E)−B7(110mg、0.253mmol)の溶液に、NMO(103mg、0.879mmol)及び四酸化オスミウム(t−BuOH中で2.5wt%、38μL、0.0037mmol)を加えた。20時間、室温で攪拌した後、反応混合物を飽和したNa(10mL)でクエンチした。その混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(20mL)中で溶解し、飽和したNa及びブライン(20mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残留物を、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/4、その後、1/3)によって精製した。結果として生じる無色の油をメタノール(5mL)中で溶解し、その後、1.0N NaOH(5mL)を加えた。12時間、室温で攪拌した後に、反応混合物を1.0N HCl(5mL)で中和し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2、その後、1/1)で精製し、白色固形物としてsyn−B21(35mg、0.11mmol、43%)を得た。mp:104℃。H−NMR(CDOD、400MHz)δ6.99−7.25(m、3H)、4.36(d、J=5.6Hz、1H)、3.45−3.52(m、1H)、2.18(t、J=7.4Hz、2H)、1.11−1.54(m、14H)。13C−NMR(CDOD、100MHz)δ177.70、151.29(dd、J=244、12Hz)、150.76(dd、J=244、13Hz)、141.48、124.36、117.64、116.87、77.23、76.39、34.39、33.72、30.51、30.41、30.27、30.15、26.80、26.03。C1724Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):353.1540、発見:353.1550。
【0190】
(10R、11S)−及び(10S,11R)−11−(3,4−ジフルオロフェニル)−(10,11)−ジヒドロキシウンデカン酸(抗ジオール異性体の混合物としてのAnti−(B21))の合成
【0191】
【化55】
【0192】
t−ブタノール/水(2/1、6mL)中の(Z)−B7(361mg、1.22mmol)の溶液に、NMO(494mg、4.22mmol)及び四酸化オスミウム(t−BuOH中で2.5wt%、186μL、0.0183mmol)を加えた。20時間、室温で攪拌した後に、反応混合物を飽和したNa(15mL)でクエンチした。その混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチル(50mL)中で溶解し、飽和したNa(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。その残留物をカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2、その後、1/1)で精製し、無色の油としてanti−B21(246mg、0.745mmol、61%、抗ジオール異性体の混合物)を得た。H−NMR(CDOD、400MHz)δ7.03−7.25(m、3H)、4.36(d、J=5.5Hz、1H)、3.47−3.57(m、1H)、2.16−2.22(m、2H)、1.18−1.56(m、14H)。13C−NMR(CDOD、100MHz)δ177.73、151.19(dd、J=245、13Hz)、150.72(dd、J=245、13Hz)、141.46、124.57、117.49、117.08、77.34、77.25、76.42、76.06、34.95、33.75、33.50、30.63、30.51、30.44、30.34、30.20、26.83、26.07。C1724Na[M+Na]のために計算されたHRMS(ESI):353.1540、発見:353.1566。
【0193】
<(4)合成スキーム4:化合物C5−C7の合成>
3,4−di−O−ベンジル−1−O−(6−アジド−2,3,4−tri−O−ベンジル−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−ヘキサコサノイルアミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(C1)の合成
【0194】
【化56】
【0195】
化合物C1を、Zhou,X.T. et al. Org Lett 2002,4,1267−1270に従って合成してもよい。C1のためのデータ:H−NMR(CDCl、400Hz)δ7.35−7.21(m、25H)、5.94(d、J=6.0Hz、1H)、4.95(d、J=11.4Hz、1H)、4.82(d、J=3.2Hz、1H)、4.79−4.91(m、4H)、4.63−4.55(m、3H)、4.37−4.48(m、2H)、4.18−4.30(m、2H)、4.00(dd、
J=3.6、10.1Hz、1H)、3.87−3.81(m、7H)、3.52−3.50(m、1H)、1.78−1.79(m、74H)、0.86(t、J=7.0Hz、6H)。
【0196】
1−O−(6−フェニルアセトアミド−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−ヘキサコサノイルアミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(C5)の合成
【0197】
【化57】
【0198】
THF/水(10/1、5mL)中のC1(24mg、0.018mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(10mg、0.038mmol)を加えた。2日間、室温で攪拌した後に、混合物を濃縮し、真空で乾燥させた。その残留物をクロロホルム(3mL)中に溶解した。フェニル酢酸(3mg、0.02mmol)、NMM(5μL、0.05mmol)及びHBTU(10mg、0.026mmol)をこの溶液に加えた。12時間、室温で攪拌した後に、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−ヘキサン=1/8乃至1/6乃至1/4)によって精製し、化合物C2を得た。結果として生じるC2の中間物を、ジクロロメタン/メタノール(1/1、5mL)中で溶解し、その後Pd(OH)(5.0mg)を加えた。室温で15時間、水素下で攪拌した後に、混合物をセライトパッドによって濾過し、ジクロロメタン/メタノール(1/1)で洗浄した。濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=1/1で精製し、ホワイトワックスとしてC5(4.0mg、0.004mmol、22%)を得た。H−NMR(ピリジン−d5、400Hz)δ7.24−7.43(m、5H)、5.51(d、J=3.8Hz、1H)、4.50−4.67(m、2H)、4.09−4.51(m、8H)、3.89(s、2H)、3.82−4.01(m、1H)、2.21−2.57(m、4H)、1.08−1.96(m、74H)、0.88(t、J=6.1Hz、6H)。13C−NMR(ピリジン−d、150Hz)δ173.75、173.46、142.53、129.24、129.20、126.75、101.71、77.08、72.95、71.64、71.34、70.91、70.50、68.82、51.89、41.50、38.77、37.20、34.81、32.67、32.51、30.78、30.55、30.42、30.39、30.32、30.20、29.99、26.90、26.79、23.32、14.66。[α]25+39.3(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C58107[M+H]のために計算されたLRMS(ESI):975.80、発見:975.67。
【0199】
1−O−(6−(3−フェニルプロピルアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−ヘキサコサノイルアミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(C6)の合成
【0200】
【化58】
【0201】
C5の合成と同様の手順によって、化合物C1(24mg、0.018mmol)及び3−フェニルプロパン酸(2.2mg、0.018mmole)を出発物質として使用し、C6(10mg、0.010mmol、55%)を得た。H−NMR(ピリジン−d、400Hz)δ7.29−7.30(m、5H)、5.50(d、J=3.7Hz、1H)、5.20−5.30(m、1H)、4.56−4.65(m、2H)、4.48(t、J=6.6Hz、1H)、4.25−4.38(m、5H)、4.15−4.23(m、1H)、3.86−3.95(m、1H)、3.17−3.26(m、2H)、2.74−2.89(m、2H)、2.41−2.55(m、2H)、1.08−2.04(m、74H)、0.89(t、J=6.7Hz、3H)。13C−NMR(ピリジン−d、400Hz)δ173.81、173.52、149.78、142.60、129.32、129.27、126.83、101.78、77.15、73.00、71.70、71.41、70.98、70.56、68.88、51.94、38.84、37.26、34.88、32.74、32.58、30.86、30.63、20.50、30.47、30.39、26.97、26.87、23.40、14.74。[α]25+36.0(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C59109[M+H]のために計算されたLRMS(ESI):989.81、発見:989.60。
【0202】
1−O−(6−(4−フェニルブチルアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−ヘキサコサノイルアミノ−D−リボ−オクタデカン−1,3,4−トリオール(C7)の合成
【0203】
【化59】
【0204】
C5の合成と同様の手順によって、化合物C1(24mg、0.018mmol)及び4−フェニルブタン酸(2.0mg、0.018mmole)を出発物質として使用し、C7(9.0mg、0.090mmol、50%)を得た。H−NMR(ピリジン−d、400Hz)δ7.27−7.40(m、5H)、5.50(d、J=3.7Hz、1H)、5.21−5.27(m、1H)、4.55−4.66(m、2H)、4.48(t、J=6.6Hz、1H)、4.25−4.37(m、6H)、4.15−4.23(m、1H)、3.87−3.95(m、1H)、3.16−3.25(m、2H)、2.74−2.89(m、2H)、2.41−2.55(m、2H)、1.02−1.98(m、74H)、0.88(t、J=7.2Hz、6H)。13C−NMR(ピリジン−d、400Hz)δ173.30、173.02、142.07、128.82、128.70、126.33、101.28、76.66、72.50、71.19、70.90、70.48、70.05、68.39、51.44、41.06、38.34、36.77、34.38、32.25、32.10、30.37、30.13、30.01、29.98、29.91、29.79、29.76、29.59、29.58、26.47、26.37、22.91、14.25。[α]25+36.9(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C60111[M+H]のために計算されたLRMS(ESI):1003.83、発見:1003.47。
【0205】
<(5)合成スキーム5:化合物C20−C31の合成>
1−O−(6−O−トルエンスルホニル−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C17)の合成
【0206】
【化60】
【0207】
ピリジン(30mL)中のA15(2.58g、3.40mmol)の溶液に、氷槽中で、ピリジン(20mL)中のp−トルエンスルホニル塩化物(712mg、3.74mmol)の溶液を加えた。反応混合物を室温に戻した。16時間、攪拌した後に、溶媒を蒸発させ、残留物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=100/1乃至50/1乃至20/1乃至15/1)で精製し、イエローワックス(782mg、0.855mmol、25%、2.01gの出発物質回復を備えた100%のBRSM)としてC17を得た。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.96(d、J=8.3Hz、2H)、7.56(d、J=8.1Hz、2H)、7.10−7.27(m、2H)、7.02−7.09(m、1H)、5.01(d、J=3.2Hz、1H)、4.29−4.42(m、3H)、4.21(t、J=5.9Hz、1H)、3.96−4.04(m、2H)、3.85−3.95(m、2H)、3.81(dd、J=4.0、10.6Hz、1H)、3.70−3.76(m、2H)、2.74(t、J=7.6Hz、2H)、2.62(s、3H)、2.35−2.43(m、2H)、1.67−1.88(m、4H)、1.36−1.60(m、38H)、1.05(t、J=6.7Hz、3H)。13C−NMR(CDOD/CDCl=1/1、100MHz)δ173.84、149.47(dd、J=246、13Hz)、148.00(dd、J=244、13Hz)、144.74、139.43、132.04、129.32、127.44、123.60、116.22、114.55、99.09、73.87、71.39、69.27、68.98、68.51、68.15、68.07、66.95、35.85、34.46、31.71、31.34、30.72、29.21、29.17、29.12、29.06、28.96、28.91、28.82、28.77、28.50、25.30、22.06、20.67、13.22。C4878NO11S[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):914.5264、発見:914.5228。
【0208】
1−O−(6−アジド−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C18)の合成
【0209】
【化61】
【0210】
DMF(15mL)中のC17(1.63g、1.78mmol)の溶液に、アジ化ナトリウム(322mg、4.95mmol)を加えた。反応混合物を2日間、100℃で攪拌した。その混合物を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=20/1乃至15/1)によって精製し、黄色固形物として未精製のC18(1.15g、1.47mmol、82%)を得た。mp:101℃。H−NMR(CDOD/CDCl=1/1、400MHz)δ7.25−7.51(m、3H)、5.36(d、J=3.2Hz、1H)、4.57−4.67(m、1H)、4.12−4.42(m、6H)、3.94−4.06(m、3H)、3.74(dd、J=12.8、4.8Hz、1H)、3.00(t、J=7.7Hz、2H)、2.60−2.67(m、2H)、1.62−2.15(m、42H)、1.32(t、J=6.8Hz、3H)。C4171[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):785.5240、発見:785.5267。
【0211】
1−O−(6−アミノ−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C19)の合成
【0212】
【化62】
【0213】
THF/水(10/1、33mL)中のC18(1.11g、1.41mmol)の溶液に、トリフェニルホスフィン(0.74g、2.8mmol)を加えた。反応混合物を2日間、室温で攪拌した。その混合物を濃縮し、残留物をカラムクロマトグラフィー(1%のトリエチルアミン、ジクロロメタン/メタノール=6/1乃至4/1乃至2/1)によって精製し、白色固形物としてC19(566mg、0.746mmol、53%)を得た。mp:161℃。H−NMR(CDOD、400MHz)δ6.95−7.09(m、2H)、6.86−6.88(m、1H)、4.82(d、J=3.2Hz、1H)、4.13−4.19(m、1H)、3.83(dd、J=10.4、4.4Hz、1H)、3.75(d、J=2.0、1H)、3.63−3.73(m、3H)、3.59(dd、J=10.8、5.6Hz、1H)、3.44−3.54(m、2H)、2.87(dd、J=13.2、7.6Hz、1H)、2.72(dd、J=13.2、4.4Hz、1H)、2.51(t、J=7.6Hz、2H)、2.14(t、J=7.5Hz、2H)、1.50−1.63(m、4H)、1.16−1.32(m、38H)、0.82(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDOD、100MHz)δ176.07、151.5(d、J=246、13Hz)、150.8(d、J=243、12Hz)、141.74、125.79、118.16、118.02、101.43、75.90、73.12、72.46、72.02、71.63、70.33、68.35、52.18、43.44、37.46、36.20、33.37、33.26、32.68、31.06、31.02、30.96、30.89、30.81、30.73、30.67、30.62、30.39、27.30、27.21、23.29.C4173[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):759.5335、発見:759.5319。
【0214】
1−O−(6−(4−ニトロフェニルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C20)の合成
【0215】
【化63】
【0216】
ジクロロメタン/メタノール(1/1、3mL)中のC19(34mg、0.045mmol)の溶液に、4−ニトロフェニル酢酸(8.1mg、0.045mmol)、HBTU(34mg、0.090mmol)及びNMM(20μL、0.18mmol)を加えた。16時間、室温で攪拌した後に、混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=30/1乃至20/1)によって精製した。未精製の生成物をジクロロメタン/メタノール(1/1と3mL)中で溶解し、Si−カルボネートシリカゲル(HOBTスカベンジャー、100mg)を溶液に加えた。1時間、室温で攪拌した後に、混合を濾過し、ジクロロメタン/メタノール(1/1)で洗浄した。濾液を濃縮し、真空で乾燥させ、ライトイエローワックスとしてC20(13mg、0.014mmol、31%)を得た。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、200MHz)δ8.25(d、J=8.7Hz、2H)、7.68(d、J=8.7Hz、2H)、6.90−7.21(m、3H)、4.94(d、J=3.2Hz、1H)、4.20−4.26(m、1H)、3.77−3.92(m、5H)、3.58−3.74(m、6H)、2.63(t、J=7.4Hz、2H)、2.28(t、J=7.6Hz、2H)、1.30−1.81(m、42H)、0.98(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、50MHz)δ173.93、170.81、149.17(dd、J=246、13Hz)、148.05(dd、J=244、13Hz)、146.43、142.53、139.35、129.58、123.59、122.95、116.28、116.11、98.99、73.65、71.21、69.35、69.18、68.41、68.14、66.16、49.81、41.69、39.69、36.34、35.69、34.36、31.61、31.25、30.66、29.04、28.74、28.41、25.27、21.97、13.07。[α]25+39.3(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C497811[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):922.5604、発見:922.5629。
【0217】
1−O−(6−(2,4−ジニトロフェニルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C21)の合成
【0218】
【化64】
【0219】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び2,4−ジニトロフェニル酢酸(10mg、0.045mmole)を出発物質として使用し、C21(不可分の不純物を備えた4.0mg、0.0041mmol、9%)を得た。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、600MHz)δ7.39−7.48(m、3H)、6.97−7.17(m、3H)、4.98(d、J=3.2Hz、1H)、4.24−4.31(m、1H)、3.59−3.93(m、10H)、2.65(t、J=7.4Hz、2H)、2.26−2.31(m、2H)、1.14−1.87(m、42H)、0.90−1.02(m、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、150MHz)δ173.95、169.65、148.64、147.80、139.33、134.76、132.72、129.90、129.13、123.53、123.15、116.92、116.57、116.13、110.69、99.01、73.64、73.42、71.16、69.32、69.08、68.12、66.07、49.80、39.45、39.60、38.18、38.13、36.30、35.66、34.33、34.30、33.63、32.01、31.60、31.43、30.67、30.58、29.73、29.23、28.39、28.35、28.23、26.30、25.23、25.17、23.06、22.25、22.20、21.78、12.98。[α]25+47.1(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C497613H[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):967.5455、発見:967.5485。
【0220】
1−O−(6−(4−tert−ブチルフェニルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C22)
【0221】
【化65】
【0222】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び4−tert−ブチルフェニル酢酸(8.6mg、0.044mmole)を出発物質として使用し、C22(12mg、0.013mmol、29%)を得た。mp:170℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.47(d、J=8.0Hz、2H)、7.32(d、J=8.0Hz、2H)、6.98−7.22(m、3H)、4.97(d、J=3.2Hz、1H)、4.29−4.34(m、1H)、3.80−3.95(m、5H)、3.76(dd、J=10.8、4.4Hz、1H)、3.61−3.71(m、5H)、3.36(dd、J=7.8、13.8Hz、1H)、2.68(t、J=7.6Hz、2H)、2.33(t、J=7.6Hz、2H)、1.63−1.82(m、4H)、1.31−1.53(m、47H)、1.00(t、J=6.5Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ173.91、172.88、149.40(dd、J=246、12Hz)、148.02(dd、J=243、13Hz)、139.36、131.28、124.96、123.57、116.21、116.05、99.06、73.79、71.30、69.35、68.97、68.40、68.20、66.42、49.84、41.82、39.39、35.72、34.37、33.66、31.66、31.25、30.65、30.38、29.14、29.09、29.05、29.03、28.97、28.89、28.83、28.75、28.71、28.68、28.42、25.28、25.24、21.96、13.06。[α]25+36.4(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C5388[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):933.6380、発見:933.6435。
【0223】
1−O−(6−(4−ブロモフェニルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C23)の合成
【0224】
【化66】
【0225】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び4−ブロモフェニル酢酸(9.7mg、0.044mmole)を出発物質として使用し、オフホワイト固形物としてC23(15mg、0.016mmol、35%)を得た。mp=177℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.54(d、J=8.4Hz、2H)、7.29(d、J=8.0Hz、2H)、6.97−7.20(m、3H)、4.97(d、J=3.6Hz、1H)、4.28−4.33(m、1H)、3.78−3.92(m、5H)、3.59−3.74(m、6H)、3.37(dd、J=7.6、13.6Hz、1H)、2.66(t、J=7.6Hz、2H)、2.31(t、J=7.6Hz、2H)、1.30−1.81(m、42H)、0.98(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ173.90、171.91、149.53(dd、J=247、13Hz)、147.86(dd、J=245、12Hz)、139.35、133.70、130.98、130.29、123.58、120.22、120.22、116.18、116.02、99.03、73.77、71.26、69.34、69.08、68.38、68.15、66.32、49.81、41.48、39.51、35.68、34.35、31.63、31.23、30.62、29.11、29.08、29.01、28.95、28.87、28.81、28.73、28.68、28.66、28.40、25.25、25.22、21.94、13.03。[α]25+42.3(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4978BrF[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):955.4859、発見:955.4920。
【0226】
1−O−(6−(4−メトキシフェニルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C24)の合成
【0227】
【化67】
【0228】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び4−メトキシフェニル酢酸(7.5mg、0.045mmole)を出発物質として使用し、オフホワイト固形物としてC24(15mg、0.017mmol、38%)を得た。mp:172℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.36(d、J=8.8Hz、2H)、7.12−7.26(m、2H)、7.01−7.09(m、3H)、5.02(d、J=3.6Hz、1H)、4.32−4.38(m、1H)、3.97(s、3H)、3.72−3.96(m、5H)、3.69−3.78(m、4H)、3.65(s、2H)、3.40(dd、J=7.8、14.0Hz、1H)、2.74(t、J=7.6Hz、2H)、2.38(t、J=7.6Hz、2H)、1.38−1.89(m、42H)、1.05(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ173.91、173.06、149.59(dd、J=247、13Hz)、148.08(dd、J=244、13Hz)、158.27、129.40、129.66、126.43、123.61、116.29、116.12、114.55、113.62、99.08、73.92、71.39、61.41、69.03、68.41、68.24、66.43、54.47、49.78、41.57、39.46、35.82、34.46、31.80、31.33、30.71、29.22、29.17、29.12、29.11、29.05、28.96、28.90、28.82、28.78、28.75、28.49、25.34、25.31、22.04、13.19。[α]25+44.3(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C508110[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):907.5859、発見:907.5890。
【0229】
1−O−(6−(3,4−di(トリフルオロメチル)フェニル―アセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル(ifluorophenyl))ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C25)の合成
【0230】
【化68】
【0231】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び3,4−di(トリフルオロメタニル)フェニル酢酸(12mg、0.045mmole)を出発物質として使用し、オフホワイト固形物としてC25(11mg、0.011mmol、24%)を得た。mp:180℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.98(s、2H)、7.91(s、1H)、769−7.22(m、3H)、5.01(d、J=3.6Hz、1H)、4.28−4.33(m、1H)、3.84−3.99(m、5H)、3.83(s、2H)、3.78(dd、J=4.2、10.8Hz、1H)、3.22−3.32(m、3H)、3.42−3.51(m、1H)、2.69(t、J=7.6Hz、2H)、2.33(t、J=7.4Hz、2H)、1.39−1.82(m、42H)、1.00(t、J=6.8Hz、3H)。(13C−NMR CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ174.04、170.56、143.17、139.37、137.65、131.13、130.80、129.10、124.18、123.56、121.47、120.09、116.22、116.06、114.50、99.07、73.77、71.32、69.40、69.27、68.42、68.20、66.30、49.99、41.14、39.78、35.75、34.39、31.73、31.27、30.66、29.14、29.09、29.04、28.99、28.88、28.75、28.71、28.69、28.42、25.29、25.24、21.98、13.08。[α]25+40.1(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C5177[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):1013.5501、発見:1013.5567。
【0232】
1−O−(6−(3,4−ジフルオロフェニルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C26)の合成
【0233】
【化69】
【0234】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び3,4−ジフルオロフェニル酢酸(7.7mg、0.045mmole)を出発物質として使用し、ホフホワイト固形物としてC26(17mg、0.019mmol、42%)を得た。mp:182℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ6.97−7.43(m、6H)、4.97(d、J=3.6Hz、1H)、4.28(q、J=4.4、9.6Hz、1H)、3.83−4.01(m、4H)、3.80(dd、J=3.2、10.0Hz、1H)、3.71(dd、J=4.4、10.6Hz、1H)、3.60−3.68(m、3H)、3.59(s、2H)、3.38(dd、J=8.0、13.6Hz、1H)、2.66(t、J=7.6Hz、2H)、2.30(t、J=7.6Hz、2H)、1.32−1.81(m、42H)、0.97(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ173.92、171.63、150.67、150.03、149.13、148.25、147.65、146.72、139.34、131.81、124.72、123.54、117.52、117.34、116.97、116.59、116.42、116.25、116.08、115.93、99.02、73.75、71.23、69.34、69.15、68.38、68.14、66.24、49.82、41.06、39.57、35.66、34.33、31.63、31.23、30.61、29.10、29.07、29.00、28.94、28.85、28.79、28.71、28.65、28.38、25.24、25.20、21.93、13.01。[α]25+53.8(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C4977[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):913.5565、発見:913.5606。
【0235】
1−O−(6−(3−トリフルオロメチルフェニル−アセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C27)の合成
【0236】
【化70】
【0237】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び3−トリフルオロメチルフェニル酢酸(9.2mg、0.045mmole)を出発物質として使用し、オフホワイト固形物としてC27(12mg、0.013mmol、29%)を得た。mp:157℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ6.96−7.82(m、7H)、4.96(d、J=3.6Hz、1H)、4.25−4.30(m、1H)、4.03−4.10(m、1H)、3.77−3.91(m、5H)、3.53−3.74(m、5H)、3.36−3.44(m、1H)、2.65(t、J=7.6Hz、2H)、2.29(t、J=7.6Hz、2H)、1.27−1.76(m、42H)、0.97(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ174.52、172.19、150.04(dd、J=247、13Hz)、148.52(dd、J=244、13Hz)、139.90、136.43、132.64、129.02、127.67、125.80、124.17、116.76、116.60、111.27、99.64、74.33、71.87、69.93、69.73、68.98、68.76、66.90、60.57、50.44、42.27、40.16、36.25、34.92、32.20、31.82、31.21、29.68、29.65、29.59、29.53、29.44、29.38、29.30、29.24、28.97、25.83、25.80、22.52、13.60。[α]25+47.4(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C5078[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):945.5627、発見:945.5611。
【0238】
1−O−(6−(4−メチルフェニルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C28)の合成
【0239】
【化71】
【0240】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び4−メチルフェニル酢酸(6.8mg、0.045mmole)を出発物質として使用し、オフホワイト固形物としてC28(11mg、0.012mmol、27%)を得た。mp:171℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.28−44(m、4H)、7.12−7.26(m、2H)、7.03−7.08(m、1H)、5.01(d、J=3.6Hz、1H)、4.32−4.41(m、1H)、3.83−3.95(m、5H)、3.67−3.79(m、3H)、3.66(s、2H)、3.40(dd、J=7.6、13.6Hz、1H)、2.73(t、J=7.6Hz、2H)、2.37(t、J=7.6Hz、2H)、1.32−1.87(m、42H)、1.05(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ173.94、172.96、149.83(dd、J=247、13Hz)、148.02(dd、J=244、13Hz)、139.42、136.24、131.26、128.86、128.47、123.42、116.31、116.15、99.10、73.89、71.43、69.40、68.98、68.41、68.25、66.49、49.82、42.07、39.42、35.83、34.47、31.78、31.34、30.73、29.23、29.19、29.12、29.06、28.97、28.92、28.84、28.80、28.77、28.51、25.35、25.32、22.06、20.10、13.22。[α]25+31.8(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C5081[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):891.5910、発見:891.5988。
【0241】
1−O−(6−(3−メチルフェニルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C29)の合成
【0242】
【化72】
【0243】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び3−メチルフェニル酢酸(6.8mg、0.045mmole)を出発物質として使用し、オフホワイト固形物としてC29(14mg、0.016mmol、35%)を得た。mp:167℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.18−7.51(m、7H)、5.08(d、J=4.0Hz、1H)、4.36−4.43(m、1H)、3.91−4.02(m、5H)、3.23−3.35(m、4H)、3.73(s、2H)、3.47(dd、J=7.8、13.8Hz、1H)、2.79(t、J=7.8Hz、2H)、2.57(s、3H)、2.43(t、J=7.6Hz、2H)、1.46−1.94(m、42H)、1.11(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ173.96、172.85、149.52(dd、J=245、13Hz)、148.13(dd、J=243、13Hz)、139.43、137.90、134.27、129.41、128.13、127.37、125.61、123.67、116.35、116.19、99.15、73.99、71.49、69.44、69.00、68.41、68.30、66.53、49.88、42.50、39.46、35.89、34.52、31.91、31.39、30.76、29.28、29.23、29.11、29.01、28.96、28.88、28.84、28.81、28.55、25.38、25.36、22.11、13.29。[α]25+36.8(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C5081[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):891.5910、発見:891.5950。
【0244】
1−O−(6−(2−メチルフェニルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C30)の合成
【0245】
【化73】
【0246】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び2−メチルフェニル酢酸(6.8mg、0.045mmole)を出発物質として使用し、オフホワイト固形物としてC30(16mg、0.018mmol、40%)を得た。mp:182℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.31−7.37(m、4H)、7.01−7.26(m、3H)、4.99(d、J=3.6Hz、1H)、4.30−4.35(m、1H)、3.83−3.94(m、5H)、3.68−3.75(m、6H)、3.40(dd、J=8.0、13.8Hz、1H)、2.72(t、J=7.8Hz、2H)、2.45(s、3H)、2.36(t、J=7.6Hz、2H)、1.32−1.87(m、42H)、1.04(t、J=6.8Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、100MHz)δ173.86、172.42、149.48(dd、J=246、13Hz)、147.94(dd、J=243、13Hz)、139.41、136.38、132.67、129.91、129.65、126.99、125.79、123.63、116.28、116.11、99.15、73.91、71.38、69.38、69.11、68.35、68.20、66.56、49.74、40.27、39.49、35.80、34.45、31.78、31.32、30.70、29.21、29.16、29.10、29.04、28.95、28.90、28.81、28.77、28.74、28.48、25.33、25.29、22.03、18.65、13.17。[α]25+38.3(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。C5081[M+H]のために計算されたHRMS(ESI):891.5910、発見:891.5987。
【0247】
1−O−(6−(2−ナフチルアセトアミド)−6−デオキシ−α−D−ガラクトピラノシル)−2−(11−(3,4−ジフルオロフェニル)ウンデカノイル)アミノ−D−リボ−1,3,4−オクタデカントリオール(C31)の合成
【0248】
【化74】
【0249】
C20の合成と同様の手順によって、化合物C19(34mg、0.045mmol)及び2−ナフタレン酢酸(8.4mg、0.045mmole)を出発物質として使用し、白色固形物としてC31(12mg、0.013mmol、29%)を得た。mp:178℃。H−NMR(CDCl/CDOD=1/1、400MHz)δ7.85−8.04(m、3H)、7.40−7.69(m、4H)、7.05−7.29(m、3H)、5.03(d、J=3.6Hz、1H)、4.31−4.40(m、1H)、3.87−4.01(m、6H)、3.72−3.81(m、4H)、3.46(dd、J=7.8、14.0Hz、1H)、2.76(t、J=7.6Hz、2H)、2.38(t、J=8.0Hz、2H)、1.32−1.90(m、42H)、1.08(t、J=6.6Hz、3H)。13C−NMR(CDCl/CDOD=1/1、150MHz)δ173.92、172.58、149.54(dd、J=244、12Hz)、147.93(dd、J=240、13Hz)、142.73、139.39、133.06、131.96、127.78、127.34、127.01、126.97、126.48、125.61、125.20、123.60、123.30、123.14、117.04、116.24、116.09、110.83、99.07、73.85、71.38、69.38、69.05、68.42、68.21、66.45、49.81、42.35、39.52、35.75、34.41、31.74、31.29、30.67、29.72、29.18、29.13、29.07、29.01、28.92、28.68、28.78、28.72、28.45、25.30、25.28、22.00、13.12。[α]25+8.3(c1.0、CHCl/CHOH:1/1)。
【0250】
<式(1)の化合物の合成>
多くのグリコスフィンゴ脂質を合成し、NKT細胞活性についてテストした。化合物の構造は式1によるものである。
【0251】
【化75】
【0252】
上記構造式中で、化合物番号(R)を表1から選択し、対応する化合物を提供する。
【0253】
【表1-1】
【0254】
【表1-2】
【0255】
<実施例2>
<抗原提示細胞(APC)の活性>
A20CD1d細胞及びmNK1.2細胞を、APC及び効果細胞としてそれぞれ使用した。Guava ViaCount試薬を、Guava EasyCyte Plusを備える細胞の生存能力及び生存可能数を決定するために使用した。マウスIL−2 DuoSet ELISA Development Systemを、IL−2の生産を検知するために使用した。細胞及び糖脂質を37℃で共培養し、培養の24時間後に上清を、収集した。そして、培養の2日後に、生存可能性を決定するために細胞を回収し、その結果は、これらのグリコスフィンゴ脂質(glycospingolipids)が有毒でないことを示す。図6に示されるように、この組み合わせにおいて、試験化合物はすべて、APC活性活動を示す。
【0256】
<IFN−γ及びIl−4サイトカイン分泌>
メスのC57BL/6マウス(16w4d)を犠牲にし、脾臓をアッセイのために回収した。細胞及び糖脂質を、3日間、37℃で共培養し、培養の後3日後(〜60時間)に上清を収集した。その後、アラマーブルー(alarma Blue)(5%/200ul)を加え、細胞増殖を決定するために、細胞を7時間、培養した。マウスIL−4及びIFN−γ Duo Set ELISA Development Systemを、サイトカインの生産を検知するために使用した。このアッセイでは、DMSOは、負の対照であって、KRN−7000は正の対照であった。図7−9に示されるように、化合物は、Th1に偏ったサイトカイン分泌特性を示し、抗腫瘍性、抗ウイルス性/抗菌性、及びアジュバントの活性へのそれらの適用可能性を示す。
【0257】
個々の出版物又は特許出願が、引用によって組み込まれるために、具体的に、個々に示されるように、本明細書に引用された出版物及び特許出願はすべて、引用によって本明細書に組み込まれる。
【0258】
先行発明は、明確な理解のために、図及び実施例を用いて、いくつか詳細に記述されてきたが、特定の変更及び修正が別添の特許請求の範囲の精神又は範囲から逸脱することなく行われ得ることは、本発明の教示に照らして、当業者にとって容易に明らかとなるであろう。
図2
図4
図5
図1
図3
図6
図7
図8
図9