特許第6057315号(P6057315)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6057315
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】ヘアカーラー
(51)【国際特許分類】
   A45D 2/10 20060101AFI20161226BHJP
【FI】
   A45D2/10
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-32514(P2012-32514)
(22)【出願日】2012年2月17日
(65)【公開番号】特開2013-165928(P2013-165928A)
(43)【公開日】2013年8月29日
【審査請求日】2015年2月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001454
【氏名又は名称】株式会社貝印刃物開発センター
(74)【代理人】
【識別番号】100098109
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 浩平
(72)【発明者】
【氏名】栗田 圭子
【審査官】 栗山 卓也
(56)【参考文献】
【文献】 登録実用新案第3008393(JP,U)
【文献】 実開昭57−176801(JP,U)
【文献】 実公昭41−007630(JP,Y1)
【文献】 特開2004−305238(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
髪を係止する多数の髪係止部を備えるヘアカーラーであって、横断面が滴状をなし、長さ方向に延びる頂部と、それぞれが髪を係止するための面ファスナーを有する2つの表面と、髪を係止するための面ファスナーを有する底面とを有しており、この滴状をなすヘアカーラーの頂部を上にして使用するときに、頭と対向するヘアカーラーの表面を内側の表面、他方の表面を外側の表面と定義して、外側の表面はその全面が面ファスナーで覆われており、ヘアカーラーの横断面において、内側の表面及び外側の表面で構成される線が、頂部から底面に達するまでほぼ直線状に延び、且つその内側の表面及び外側の表面で構成される線が頂部でなす角度は30度から75度の鋭角であり、双方の表面は、頂部から徐々に間隔を広げるように延びて底面を介して連続するように形成されたものであることを特徴とするヘアカーラー。
【請求項2】
ヘアカーラーの長さ方向の軸線が弧状をなすように曲がり、内側の表面及び外側の表面がその軸線と同じように弧状に曲がる請求項1記載のヘアカーラー。
【請求項3】
複数のヘアカーラーを長さ方向に連結可能にする手段が設けられている請求項1又は請求項2記載のヘアカーラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に女性が使用するヘアカーラーに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアカーラーに髪を巻き付けるために、ヘアカーラーはその表面に面ファスナーのフック状繊維のような多数の髪係止部を備えている。しかし、いつもヘアカーラーに髪が最適に巻き付いてカールできるばかりとは限らず、ヘアカーラーにうまく髪が巻き付かずに落ちてしまう場合がある。例えば、髪型がショートのボブヘア(おかっぱヘア)の場合は髪が短いためにヘアカーラーが髪から落ちやすい。また、髪質がさらさらの素直な髪の場合も髪から落ちやすい。このようなことから、ヘアカーラーが落ちることを防止するために意匠登録第1347606号に記載されているようなヘアカーラー用のクリップが存在する。このクリップは、ヘアカーラーに巻いた髪の上からクリップを挟み付けてヘアカーラーが落ちることを防止することができる。しかし、クリップを使うとカールした後にクリップの跡が髪に残るという欠点があるし、手間もかかる。
【0003】
また、ヘアカーラーの取り付け位置によってもヘアカーラーが落ちやすい場合がある。例えば、頭上で髪をヘアカーラーに巻き付けた場合にはヘアカーラーが髪から落ちることがあまりないが、頭のサイド又は後ろで髪をヘアカーラーに巻き付けた場合にヘアカーラーが落ちることが多い。この理由は、頭上でヘアカーラーに髪を巻き付けた場合は、ヘアカーラーが頭に載っているので頭に支えられて落ち着くのであるが、頭のサイド又は後ろで髪を巻き付けた場合は、頭がヘアカーラーを支えないから、円筒形のヘアカーラーは自重によって回転しながら下方に落ちてしまうのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3925894号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、髪から容易に落ちることのないヘアカーラーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、横断面が滴状をなし、長さ方向に延びる頂部と、それぞれが髪を係止するための面ファスナーを有する2つの表面と、髪を係止するための面ファスナーを有する底面とを有しており、この滴状をなすヘアカーラーの頂部を上にして使用するときに、頭と対向するヘアカーラーの表面を内側の表面、他方の表面を外側の表面と定義して、外側の表面はその全面が面ファスナーで覆われており、ヘアカーラーの横断面において、内側の表面及び外側の表面で構成される線が、頂部から底面に達するまでほぼ直線状に延び、且つその内側の表面及び外側の表面で構成される線が頂部でなす角度は30度から75度の鋭角であり、双方の表面は、頂部から徐々に間隔を広げるように延びて底面を介して連続するように形成された構成である。
【0007】
請求項2記載の発明は、ヘアカーラーの長さ方向の軸線が弧状をなすように曲がり、内側の表面及び外側の表面がその軸線と同じように弧状に曲がる構成である。
【0008】
請求項3記載の発明は、複数のヘアカーラーを長さ方向に連結可能にする手段が設けられている構成である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明は、横断面が滴状をなし、長さ方向に延びる頂部と、それぞれが髪を係止するための面ファスナーを有する2つの表面と、髪を係止するための面ファスナーを有する底面とを有しており、この滴状をなすヘアカーラーの頂部を上にして使用するときに、頭と対向するヘアカーラーの表面を内側の表面、他方の表面を外側の表面と定義して、外側の表面はその全面が面ファスナーで覆われており、ヘアカーラーの横断面において、内側の表面及び外側の表面で構成される線が、頂部から底面に達するまでほぼ直線状に延び、且つその内側の表面及び外側の表面で構成される線が頂部でなす角度は30度から75度の鋭角であり、双方の表面は、頂部から徐々に間隔を広げるように延びて底面を介して連続するように形成されている。本発明のヘアカーラーは、主に、髪型がショートのボブヘア(おかっぱヘア)のサイドヘアや後ろ髪の毛先を内側にゆるく巻くことを想定したヘアカーラーであり、通常の円筒形のヘアカーラーよりも大きく形成される。したがって、ヘアカーラーを通常のように小さく形成して髪を一重半や二重に巻き付けることも可能であるが、むしろ、大きく形成して頂部から1の表面を経て底面までのJ字形となる巻き付けや、長くてもヘアカーラーの一周に亘っての巻き付けを想定している。そして、請求項1のヘアカーラーは、滴状であるから、上に頂部があり、下にある底面が外側に凸をなして曲がっているので円筒形をなしておらず、頭のサイド又は後ろで髪を巻き付けた場合にヘアカーラーが回転しながら落ちることがない。サイドの髪や後ろ髪をヘアカーラーの外側から巻き付けて内巻きのカールをさせようとするときは、まず、頂部から底面方向に向かって延びる表面に髪を係止させ、次いで底面の髪係止部に髪を係止させてヘアカーラーに取り付けることになる。したがって、髪は底面に係止させるばかりでなく、頂部から底面方向に向かって延び底面と連続する表面に髪が係止されるので、その係止効果によりヘアカーラーが回転しにくく髪から落ちることを効果的に防止することができる。このヘアカーラーにより、使用時にヘアカーラー用のクリップを使用することなく髪を確実に巻き付けることができる。
【0010】
また、ヘアカーラーの横断面において、それぞれの表面で構成される線が、頂部から底面に達するまでほぼ直線状に延びている。髪が巻き付いている表面が頂部からほぼ直線状に延びているので、その表面に巻き付いている髪がヘアカーラーを上方に引っ張る力の方向と表面とのなす角度が小さくなる。それにより、表面とそこに巻き付いている髪を引き離そうとする表面に垂直な分力も非常に小さくなり、巻き付いている髪をヘアカーラーの表面に確実に付着させることができ、ヘアカーラーが髪から落下することを効果的に防止できる。さらに、髪はヘアカーラーの頂部から前述した表面を経由して底面まで巻き付けられるので、髪が表面に巻き付いている長さが長くなり、その分だけ、髪に対するヘアカーラーの付着力を増すことができる。
【0011】
さらに、横断面が滴状をなしている。雫状であるから、ヘアカーラーの横断面において、頂部から下方に向かって延びる2つの表面で構成される線は、それぞれ頂部から底面付近に達するまで直線又は直線に近い線をもって延びている。また、その2つの表面で構成される線が頂部でなす角度は鋭角であり、例えば30度〜75度である。そして、底面で構成される線はほぼ半円形である。雫状はこのような形状であるから、下膨れであり、重心が中央よりも下方にある。したがって、上下左右対称であって頂部が上下に2つ存在し、重心が中央に存在する楕円形と明確に区別される形状である。ヘアカーラーの横断面の形状は楕円形でなく雫状であるから、前述したように、重心が垂直方向の中心線の中心よりも下方に存在する。したがって、ヘアカーラーはさらに回転しにくくなるのである。また、仮にヘアカーラーが楕円形であると上下に同じ2つの頂部を有しているから、髪を下の頂部に巻き付けるときに、丸みを有する頂部の半径が小さいために髪を無理に曲げなければならず、その結果、髪がほどけやすくなるのである。さらに、本発明では、頂部から下方に向かって延びる2つの表面で構成される線が、それぞれ頂部から底面付近に達するまで直線又は直線に近い線をもって延びていることにより、髪を巻き付けるときに、最初に毛先よりも上の髪をヘアカーラーの外側の面に係止させ、それから毛先を巻き付けていくことが可能である。したがって、その場合、最初に髪の多くの部分がヘアカーラーの外側の面に係止するので髪をヘアカーラーに容易に巻き付けることができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、ヘアカーラーの長さ方向の軸線が弧状をなすように曲がり、内側の表面及び外側の表面がその軸線と同じように弧状に曲がっている。人の頭は外側に凸の弧状をなしているから、ヘアカーラーを弧状に曲げることにより、ヘアカーラーを頭の形状に合わせることができ、自然な形のカールを付けることができる。また、ヘアカーラーが全体として弧状に曲がっていて、非常に回転しにくい形状であるから、使用時にヘアカーラーが髪から落ちることをさらに確実に防止できる。さらに、軸線の外側に軸線と同じように弧状に曲がる表面が存在しているので、その表面に髪を巻き付けることによって、内巻きのカールをすることができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、複数のヘアカーラーを長さ方向に連結可能にする手段が設けられている。ヘアカーラーを連結することにより、髪全体や髪の複数個所の部位を効率的にカールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は本発明の正面図である。
図2図2は本発明の背面図である。
図3図3は本発明の上面図である。
図4図4は基部材の正面図である。
図5図5は基部材の端部を端面に垂直な方向から見た図である。
図6図6は本発明の使用状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
ヘアカーラー1は、ヘアカーラー1の形状を保持するための基部材2と、髪係止部材3と、髪係止部材3を基部材2に取り付けるための伸縮性を有するバンド14とから成る。図4及び図5に示すように、基部材2は板状の硬質プラスチックで形成され、やや丸みを帯びた頂部4と、その頂部4から延びる2つの表面部5,6と、その2つの表面部5,6の間に介在する底面部7とから成る。頂部4と2つの表面部5,6が一体に形成され、底面部7はそれらとは別体に形成され、2つの表面部5,6と底面部7は結合部12,12で結合されている。結合方法としては凹凸の嵌合のほか溶着や接着などが用いられる。表面部5,6は、頂部4から約45度の挟角をもって間隔を広げるように底面部7の方向に延び、底面部7に近づいた位置で底面部7と滑らかに連続させるためにやや内側にゆるく曲がっている。また、底面部7は横断面の形状が半円形をなすように形成されている。したがって、基部材2の端面は雫状の形状をなしている。また、基部材2には通風用の多数の通孔8が設けられている。図5は、図4において左側から基部材2の端部22をその端面に垂直な方向から見た図である。図3に示すように、弧状に曲がる軸線27と同じように基部材2は曲がっている。この弧状に曲がった基部材2の外側の面が図5に示す表面部5であり、頂部4から底面部7付近まで直線をなしている。また、弧状に曲がった基部材2の内側の表面部6は、図5に示すように頂部4から底面部7付近までわずかではあるがやや外側に凸の弧状をなしている。
【0016】
図1に示すように、基部材2の一方の端部に連結部9が設けられている。連結部9は基部材2と同じように雫状をなし、連結部9の外形は基部材2の内形よりもわずかに小さいサイズに形成されている。他方の端部の嵌挿部10は基部材2の内形であるから、連結部9を他のヘアカーラーの嵌挿部10に嵌挿して2つのヘアカーラーを連結することができる。また、連結部9の表面に係止突起11が設けられており、連結の際に嵌挿部10の通孔8内に突出して係止作用をなす。
【0017】
前述したように、図3に示すとおり、基部材2は弧状をなして曲がっている。これにより、ヘアカーラー1の全体が弧状に曲がった形状となる。基部材2のサイズについて説明すると、基部材2の長さ方向の中心軸線の全長は約130mmであり、頂部4から底面部7の最も低い位置までの上下方向の長さは約68mmであり、弧状に曲がる基部材2の軸線27の半径は約90mmである。最大幅は結合部12,12の間の長さであり約37mmである。上下方向の長さは最大幅の1.4倍〜2.5倍であることが好ましい。また、頂部4で交わる表面部5,6の挟角は約45度である。底面部7はその横断面の形状がほぼ半円形をなしており、その半円形の半径は基部材2の最大幅の半分の約18.5mmである。サイズは以上の通りであるが、本発明がこれらの数値に限定されないことは勿論である。
【0018】
髪係止部材3は表面に多数の髪係止部13を有している。髪係止部13は、先端にフック状の繊維を有する面ファスナーで構成されている。髪係止部材3は5枚の面ファスナーをそれぞれの継ぎ目15でつなぎ合わせることにより形成され、その髪係止部材3の長辺16と短辺17が弾性的な伸縮性を有する3本のバンド14で結ばれている。複数の面ファスナーをつなぎ合わせる理由は、基部材2が長さ方向に弧状に曲がっており、その曲がった形状に対して髪係止部材3がきれいに合うようにするためであり、このようにつなぎ合わせて形成することが好ましい。勿論、一枚の面ファスナーで形成してもよい。このように形成されている髪係止部材3が、図1に示すように基部材2の周囲にバンド14の弾性力で締め付けた状態で取り付けられている。髪係止部材3の取り付け方は、その長辺16が基部材2の頂部4に沿うように、短辺17が基部材2の内側の表面部6の中央部付近に位置するように取り付ける。このように髪係止部材3を基部材2に取り付けると、3本のバンド14は基部材2の内側の表面部6上に存在し、各バンド14の間で基部材2が露出する。なお、各バンド14の表面を面ファスナーが覆うように取り付けて、露出している基部材2も面ファスナーで覆う構成にしてもよく、バンド14を用いずその部分も面ファスナーとして基部材2の表面が全面的に面ファスナーで覆われる構成にしてもよい。バンド14を用いないときは、面ファスナーを例えば接着や溶着などで基部材2に取り付ける。髪係止部材3が基部材2に取り付けられることで、ヘアカーラー1の頂部23と、髪を巻き付けるためのヘアカーラー1の外側の表面24と内側の表面25と底面26とが基部材2の外面に沿った形状に形成される。
【0019】
次に、本発明の使用方法について説明する。図6は、髪型がショートのボブヘアの女性が使用する図である。頭の下に垂れ下がった髪のサイドに内巻きのカールを付けている状態を示している。ヘアカーラー1は、髪のそれぞれのサイドに1つずつ使用している。髪をヘアカーラー1に巻き付けたらドライヤーによって髪にカールを付ければよい。ヘアカーラー1の基部材2の内部が空洞で長さ方向に貫通させてある場合のその貫通孔や、基部材2に設けられた多数の通孔8によって熱がヘアカーラー全体に届きやすい。2つのヘアカーラー1,1を連結して使用することも可能である。その場合、髪の一方のサイドから後ろ側を通って他方のサイドにかけ、180度の範囲に亘って一度に揃えてカールさせることができる。前述した如く、図5に示すように、弧状に曲がる基部材2の外側の表面部5は、頂部4から底面部7付近まで直線をなしている。したがって、ヘアカーラー1のこの直線部分の外側の表面24に巻き付いた髪は直線状であり、髪に髪係止部13から離れようとする曲げ応力が生じないので髪はしっかり巻き付けられる。これに対して、従来の円筒形のヘアカーラーでは、髪の巻き付け面が全周に亘って円弧をなすから、髪は自身が曲がることによって元の直線状に戻ろうとする曲げ応力により巻き付け面から離れやすいのである。基部材2の内側の表面部6も、頂部4から底面部7付近までわずかに弧状をなしているが直線に近い弧である。したがって、ヘアカーラー1の内側の表面25に巻き付けた髪も前述した外側の表面24と同じように離れにくいのである。
【0020】
次に、髪の巻き付け方を従来と比較して説明する。従来の円筒形のカーラーに髪を巻き付けるときは、まず、カールしようとする毛先をカーラーの面ファスナーに宛がい、カーラーを回転させながら毛先の方から順次巻き付けていくので、毛先が巻き付けた髪の最も内側となりきついカールがなされる。これに対して、本発明のヘアカーラー1に髪を巻き付けるときは、毛先はヘアカーラー1よりも下に垂らし、まず、毛先よりも上にある髪をヘアカーラー1の外側の表面24に係止させ、それから毛先を底面26から内側の表面25にかけて係止させて巻き付ける。このように、本発明では髪を巻き付けるときに、最初に髪の多くの部分がヘアカーラー1の外側の表面24に係止するので、この時点でヘアカーラー1は安定するから残った毛先を円滑に巻き付けることができる。すなわち、従来は毛先が最初にヘアカーラーに係止されるが、本発明では毛先が最後に係止される点で異なっている。これにより、髪をヘアカーラーに容易に巻き付けることができる。また、本発明では従来のヘアカーラーのように毛先を巻き付けた髪の最も内側にしてきついカールをするよりも、ゆるい内巻きのカールをするのに適しているように構成されている。さらに、本発明では髪を巻き付けるときに、最初に髪の多くの部分がヘアカーラー1の外側の表面24に係止するので、この時点でヘアカーラー1は安定し、使用中ヘアカーラーが回転して髪から外れることを有効に防止できる。しかも、基部材2の軸線27が弧状に曲がっていることもあり、その髪係止部材3の長辺16は短辺17よりも長いので、最初に髪が係止するヘアカーラー1の外側の表面24の方が、あとから髪が係止する内側の表面25よりも軸線27の方向に長い。これにより、最初に、長い方の外側の表面24に髪を余裕をもってしっかり係止することができるので、この時点でヘアカーラー1は安定して髪に支えられるから、そのあとの作業である短い方の内側の表面25に髪を巻き付ける作業がしやすいのである。
【0021】
本発明の別の使用方法として盛り髪ベースとしての使用がある。前述したように、盛り髪ベースとは、髪の間に装着して髪のボリューム感を増やしたり、種々のヘアスタイルを作ったりするために使用される器具である。使用方法の一例について説明すると、まず頭頂部の髪をとって逆毛を立てる。次に、逆毛を立てた髪の根元付近に本発明のヘアカーラー1を盛り髪ベースとしてセットし、逆毛を立てた髪や周囲の髪によって盛り髪ベースを隠すように覆ってピンで止めることにより、髪をボリュームアップさせることができる。髪をボリュームアップさせることで頭を大きくして小顔に見せることができる。
【0022】
本発明は前述した構成に基づいて種々の態様をとることが可能である。例えば、基部材2の長さ方向の軸線27が弧状に曲がっていなくてもよい。弧状以外の曲線で曲がっていたり、直線であってもよい。ヘアカーラー1の横断面において、基部材2の頂部4から延びる2つの表面部5,6は直線状に延びなくてもよく、やや凸の弧状をなして延びてもよい。片方の表面部のみが直線状に延びてもよい。また、ヘアカーラーの形状を保持するために別体の基部材2を用いなくてもよく、その場合は例えば髪係止部材として面ファスナーを用い、その基部がヘアカーラーの形状を保持できるように厚みなどを設定すればよい。基部材2はプラスチックに限定されるものでなく例えば金属板であってもよい。その場合、軽量化を図るためアルミニウム板が好ましい。また、プラスチック板で形成された基部材2とその表面に取り付けられた髪係止部材の間に金属板を取り付けてもよい。この場合もアルミニウム板が好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0023】
長さ方向に延びる頂部を有しヘアカーラーの横断面において、内側の表面及び外側の表面で構成される線が、頂部から底面に達するまでほぼ直線状に延びる滴状に形成することにより、髪を巻き付けたときに髪から落ちづらいヘアカーラーを提供することができる。
【符号の説明】
【0024】
1 ヘアカーラー、 2 基部材、 3 髪係止部材、 4 頂部、 5 表面部、 6 表面部、 7 底面部、 8 通孔、 9 連結部、 10 嵌挿部、 11 係止突起、 12 結合部、 13 髪係止部、 14 バンド、 15 継ぎ目、 16 髪係止部材の長辺、 17 髪係止部材の短辺、 22 基部材の端部、 23 ヘアカーラーの頂部、 24 ヘアカーラーの外側の表面、 25 ヘアカーラーの内側の表面、 26 ヘアカーラーの底面、 27 基部材の軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6