【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成24年6月26日に、弘和産業株式会社がライト工業株式会社に、野口明が発明したグラウンドアンカー頭部構造を適用したヘッドキャップを販売した。 平成24年8月21日に、弘和産業株式会社が東進産業株式会社に、野口明が発明したグラウンドアンカー頭部構造を適用したヘッドキャップを販売した。 平成24年9月に、KJS協会名義で、野口明が発明したグラウンドアンカー頭部構造が掲載されたカタログを発行した。 平成24年9月に、一般財団法人土木研究センターが、野口明が発明したグラウンドアンカー頭部構造が掲載された建設技術審査証明事業(土木系材料・製品・技術、道路保全技術)概要書を発行した。 平成24年11月に、KJS協会名義で、野口明が発明したグラウンドアンカー頭部構造が掲載されたカタログを新たに発行した。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
グラウンドアンカーの設置期間が長期化した場合には、アンカー頭部及び頭部背面の劣化が問題になる。そして、アンカー頭部及び頭部背面が劣化すると、張力が作用しているテンドンが地上側で十分に保持されず、グラウンドアンカーの支持力を維持することが困難になってしまう恐れがある。
例えば、鋼撚り線から成るテンドンは、その自由長部ではシースにより防食性が確保されているが、支圧部材であるアンカープレートよりも上方(地中から離隔する方向)の領域にはシースが存在せず、テンドンが露出している。そのため、特にアンカーヘッド近傍の領域におけるテンドンは、腐食や劣化が進行し易い。
そのため、アンカーヘッド近傍のテンドンの状態を現場作業員が視認することが出来れば、アンカー頭部及び頭部背面が劣化しているか否かの判断を容易に行うことが出来る。
【0003】
しかし、従来のアンカー頭部における構造では、アンカーヘッド近傍のテンドンの状態は、テンドンに作用する張力を解放して、アンカーヘッドとテンドンの固定状態を解除しない限り、確認することは出来なかった。
そのため、劣化していない健全なアンカー頭部及び頭部背面構造であっても、劣化しているか否かを判断する場合には、一度分解してテンドンに作用する張力を解放しなければならず、そして判定後には、ジャッキ等によって再びテンドンに張力を作用する必要がある。そして、劣化していない健全なアンカー頭部及び頭部背面構造を分解して、テンドンに作用する張力を解放し、その後、再びテンドンに張力を作用させることは、多大な労力及びコストを費やすことになる。
また、テンドンの余長が短く張力を解放できない場合も多いため、グラウンドアンカー頭部背面の健全性調査を行うことが出来なかった。
【0004】
これに対して本出願人は、先にアンカー頭部及び頭部背面の状態、特に、アンカーヘッド直下のテンドンの状態を、視認(或いは目視)することが出来る技術を提供した(特許文献1、特許文献2)。
係る従来技術(特許文献1、特許文献2)によれば、アンカーヘッド直下の領域のテンドンを視認することが出来るので、アンカー頭部及び頭部背面構造を分解して、テンドンに作用する張力を解放しなくても、腐食や劣化が進行し易いアンカーヘッド直下の領域のテンドンの状態を、容易且つ正確に判断することが可能となる。そして、視認の結果、劣化や腐食が進行していると判断されたアンカー頭部及び頭部背面構造についてのみ分解して、テンドンの張力を解放して、必要な部品交換、補修を行なうことが出来る。
しかし、係る従来技術(特許文献1、特許文献2)ではアンカーヘッド直下の領域のテンドンの状態を視認することはできるが、アンカーヘッド上方の領域を視認することが出来ない。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
最初に
図1〜
図6を参照して、第1実施形態が適用されるグラウンドアンカーについて説明する。
図1は、頭部キャップを有するグラウンドアンカーを示している。
図1において、全体を符号101で示すグラウンドアンカーは、フレーム(例えば、コンクリートフレーム)10上にアンカープレート3が設置されており、アンカープレート3の中央には貫通孔3Hが形成されている。
アンカープレート3の上面には、全体が円筒形状のアンカーヘッド支持部材2が載置されている。アンカーヘッド支持部材2には目視窓2wが設けられており、目視窓2wを介して、アンカーヘッド7直下の領域のテンドン11を視認することが出来る
【0016】
例えば鋼撚り線から構成されている複数のテンドン11(張力支持部材)は、アンカープレート3の貫通孔3Hを貫通して、アンカープレート3の上下方向に延在している。明確には図示されていないが、複数のテンドン11の上端近傍は、公知の固定手段を用いてアンカーヘッド7に固着されている。
図示は省略されているが、テンドン11の下方端部は拘束されている。そして、ジャッキ(図示せず)によりテンドン11の上方端部に引張力を付加することにより、テンドン11に緊張力(張力)が作用している。
【0017】
図1で示すグラウンドアンカー101における頭部キャップ4が、
図2〜
図6で示されている。
図2、
図3において、頭部キャップ4は、頭部キャップ本体41と、頭部キャップ本体41の垂直方向に延在する確認窓部42を有し、確認窓部42は透明の樹脂(例えばポリカーボネイト)やガラスで構成されている。
頭部キャップ本体41の頂部には、キャップ内部の空気を抜くためのエア抜き部43が設けられている。
頭部キャップ本体41の下端にはフランジ41aが形成され、フランジ41aには複数のボルト孔(図示の例では4箇所)41bが形成されている。当該ボルト孔41bには植え込みボルトB(
図1参照)が挿入され、頭部キャップ4を当該植え込みボルトBによりアンカーヘッド支持部材2に固定している。
【0018】
確認窓部42には、キャップ4内部に防錆剤(あるいは潤滑剤:例えばグリース)を充填するためのニップル(グリースニップル)44が設けられている。
明示はされていないが、確認窓部42を構成する透明な樹脂(例えばポリカーボネート)にはニップル支持部材(図示せず)が埋設されており、当該ニップル支持部材には雌ねじが形成され、当該雌ねじはグリース注入用ニップル44に形成された雄ねじ(図示せず)と螺合している。これにより、グリース注入用ニップル44は確認窓部42を貫通して配置される。
【0019】
ここで、
図3のA−A矢視断面が
図5で示されている。
図4は、確認窓部42を介して頭部キャップ4の内部が透けて見えている状態を示している。そして
図6は、
図2のB−B矢視断面の一部、より具体的には確認窓部42近傍の領域を示している。
図6で示すように、確認窓部42の周縁部には概略T字状の突起42aが形成され、当該突起42aにより確認窓部42が頭部キャップ本体41に埋設されて(いわゆる「鋳包まれた」状態で)固定されている。
第1実施形態では、頭部キャップ本体41は樹脂(例えば、ポリエチレン)で構成され、確認窓部42の周縁部における突起42aは頭部キャップ本体41に鋳包まれて、概略T字状の突起42aの周縁部にラビリンスシールを形成する様になっている。
なお、確認窓部42の周縁部をラビリンスシールが形成される様に構成することに代えて、シール材(例えば、液状シール、接着剤)を塗布しても良い。
【0020】
図2〜
図6の第1実施形態によれば、特に
図6で示すように、確認窓部42の周縁部における概略T字状の突起42aが、頭部キャップ本体41に鋳包まれている。そして、頭部キャップ本体41に鋳包まれている概略T字状の突起42aは、断面形状が単純な四角形ではない。
図7で示す様に、確認窓部42が頭部キャップ本体41に鋳包まれている部分42asを断面四角形の単純な突起状に構成した場合には、防錆剤(例えばグリース)を高圧で充填した際に、確認窓部42を頭部キャップ本体41に鋳包んだ箇所42asの周縁部が押し広げられて隙間が形成され、当該隙間から防錆剤が頭部キャップ4外に漏れ出してしまう恐れがある。
【0021】
それに対して、
図6で示す様に、確認窓部42が頭部キャップ本体41に鋳包まれている部分(突起)42aが概略T字状に構成されていれば、グリースを高圧で充填した際に当該鋳包まれた突起42aの周縁部が押し広げられて隙間が形成されたとしても、当該隙間は確認窓部42の概略T字状の突起42aに沿って形成され、ラビリンスシールを形成する。
そのため、概略T字状の突起42aの周縁部から防錆剤が頭部キャップ4外に漏れ出してしまうことが防止される。
【0022】
ただし、
図7で示す場合において、確認窓部42が頭部キャップ本体41に鋳包まれている部分(突起)42asの断面が四角形であっても、突起42as(断面四角形の突起)に液体シールを塗布し、或いは、防水性能の高い接着剤を塗布すれば、グリースを高圧で充填しても、当該鋳包まれた断面四角形部分には隙間からグリースが漏れ出てしまうことが防止される。
換言すれば、
図7で示す場合においても、確認窓部42が頭部キャップ本体41に鋳包まれている突起42asに液体シールを塗布し、或いは、防水性能の高い接着剤を塗布すれば、本発明の第1実施形態と同様な作用効果を得ることが可能である。
【0023】
図8は、第1実施形態の第1変形例を示している。
図1〜
図6の第1実施形態では、確認窓部42が頭部キャップ本体41に鋳包まれている突起42aが概略T字状に構成されているが(
図6参照)、
図8の第1変形例では、確認窓部42Bにおける当該鋳包まれている突起42abは、
図8における下方(キャップ本体41の半径方向外方)に折れ曲った概略L字状に構成されている。
確認窓部42Bが頭部キャップ本体41に鋳包まれている部分42abが概略L字状に構成されていても、防錆剤(例えばグリース)を高圧で充填した際に当該突起42abの周縁部に隙間が形成された際に、当該隙間はラビリンスシールを形成する。
そのため、防錆剤が頭部キャップ4外に漏れ出してしまうことが防止される。
図8の第1変形例におけるその他の構成や作用効果は、
図1〜
図6の第1実施形態と同様である。
【0024】
図9は、第1実施形態の第2変形例を示している。
図9において、第1実施形態の第2変形例では、確認窓部42Cの左右両側部における突起42acは、
図9における下方(キャップ本体41の半径方向外方)に湾曲するように半円弧状に湾曲した形状に構成されている。
図9の第2変形例におけるその他の構成や作用効果は、
図1〜
図6、
図8の実施形態と同様である。
【0025】
図10は、第1実施形態の第3変形例を示している。
図10において、第1実施形態の第3変形例では、確認窓部42Dにおける当該突起42adが、
図8における概略L字状の突起42abの先端が、さらに、確認窓部42D側に戻るように直角に折れ曲がった形状となっている。
図10の第3変形例におけるその他の構成や作用効果は、
図1〜
図6、
図8、
図9の実施形態と同様である。
【0026】
図11は、第1実施形態の第4変形例を示している。
この第4変形例は、確認窓部42Eが頭部キャップ本体41に鋳包まれている部分42aeが概略半円状に構成されている。そのため、
図7で示す場合と同様に、グリースを高圧で充填した際に、確認窓部42Eを頭部キャップ本体41に鋳包んだ箇所42aeが押し広げられて隙間が形成されてしまい、当該隙間はラビリンスシールを形成しないので、防錆剤が頭部キャップ外に漏れ出してしまう恐れがある。
そのため、
図7の場合と同様に、確認窓部42Eが頭部キャップ本体41に鋳包まれている概略半円状部分42aeに液体シールを塗布し、或いは、防水性能の高い接着剤を塗布している。
図11の第4変形例におけるその他の構成や作用効果は、
図7と同様である。
【0027】
次に、
図12、
図13を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
図1〜
図11で説明した第1実施形態及びその変形例では、頭部キャップ本体41は、例えばポリエチレンのような樹脂で形成されている。ただし、寒冷地での使用を考慮して、頭部キャップ本体41を金属(例えばアルミニューム)で構成することも可能である。
図12、
図13の第2実施形態では、キャップ4Aの頭部キャップ本体41Aをアルミニュームで構成している。
【0028】
上述した様に、
図12、
図13の頭部キャップ本体4Aはアルミニュームで構成されており、確認窓部42Aとは異なる箇所(キャップ本体41Aの側面側の領域)41Asに、グリース注入ニップル44の雄ねじが配置されている。
図12、
図13では明示していないが、確認窓部42Aとは異なる箇所41Asには、グリース注入ニップル44の雄ねじに螺合する雌ねじ孔(図示せず)が、タッピング加工により形成されている。そして、当該雌ねじ孔に、グリース注入ニップル44の雄ねじが螺合している。
確認窓部42Aを構成する透明な樹脂(例えばポリカーボネート)には、雌ねじ孔をタッピング加工することは出来ない。一方、アルミニューム製の頭部キャップ本体4Aにはタッピング加工が可能である。そのため、
図12、
図13において、グリース注入ニップル44は、確認窓部42Aとは異なる箇所に設けられている。
【0029】
ここで、頭部キャップ本体41を樹脂で構成した場合には、
図6、
図8〜
図11で示す様に、確認窓部42(42B、42C、42D)の周縁部42a(42ab、42ac、42ad)を頭部キャップ本体41に鋳包むことが出来る。
しかし、頭部キャップ本体をアルミニュームで構成した場合には、確認窓部の周縁部を頭部キャップ本体に鋳包むことは出来ない。
これに対して
図12、
図13の第2実施形態では、確認窓部42Aの周縁部を頭部キャップ本体41Aに鋳包むことなく、例えば、皿ビス45とナット46を用いて、確認窓部42Aの周縁部を頭部キャップ本体41A(の開口部)に固定している。
【0030】
図12、
図13の第2実施形態では、例えば皿ビス45とナット46を用いて、確認窓部42Aの周縁部を頭部キャップ本体41A(の開口部)に固定することにより、確認窓部42Aは頭部キャップ本体41Aと一体化される。
そのため、防錆剤(例えばグリース)を高圧で充填した際に、
図7で示す様に、確認窓部42Aを頭部キャップ本体に鋳包んだ箇所が押し広げられて、その周縁部に隙間が形成されることはない。そして、防錆剤が頭部キャップ41A外に漏れ出してしまうことが防止される。
【0031】
図12、
図13の第2実施形態におけるその他の構成や作用効果は、
図1〜
図6の第1実施形態と同様である。
【0032】
図14、
図15は、第2実施形態の第1変形例を示している。
図12、
図13の第2実施形態では、確認窓部42Aが頭部キャップ本体41Aに対して、皿ビス45とナット46を用いて固定されている。それに対して、
図14、
図15の第2実施形態の第1変形例では、確認窓部42Nを、座金47を介して軸状締結部材45Aとナット46によって頭部キャップ本体41Nに固定した実施形態である。
なお、軸状締結部材45A、座金47、ナット46を用いる代わりに、確認窓部42Nを直接リベットで頭部キャップ本体41Nに固定してもよい。
図14、
図15では明示されていないが、ナット46を使用せずに金属製の座金47にタッピング加工を施して、確認窓部42Nを構成する透明な樹脂板を軸状締結部材45Aと座金47で固定することが可能である。
【0033】
図16、
図17は、第2実施形態の第2変形例を示している。
図16、
図17では、頭部キャップ本体41Oの一部に矩形の開口41Oaを設け、その開口41Oaに確認窓部42Oを嵌合している。そして確認窓部42Oの外縁全周にフランジ42Ofが形成されている。
フランジ42Ofは、頭部キャップ本体41Oの開口41Oa近傍の領域と窓枠部材48とにより挟み込まれており、キャップ4Aの半径方向外方(
図16では下方)から、スタッドボルト49により頭部キャップ本体41Oに対して固定されている。
【0034】
ここで、第2実施形態では頭部キャップ本体41Oがアルミニュームで構成されているので、スタッドボルト49と螺合する雌ねじ孔を(頭部キャップ本体41Oに)タッピング加工で形成することが出来る。
図16、
図17の第1変形例におけるその他の構成や作用効果は、
図12〜
図14の第2実施形態と同様である。
【0035】
図18〜
図22は、第2実施形態の第3変形例を示している。
この第3変形例では、確認窓部42Pが頭部キャップ本体41Pに対して鋳包まれるのではなく、確認窓部確認窓部42Pの周縁部42Psが頭部キャップ本体41Pに形成された溝部41Pd(
図18、
図20、
図21)に係合されている。
図18、
図19で示すように、確認窓部42Pの周縁部42Psは、頭部キャップ本体41Pに形成された溝部41Pdに係合されている。そして、周縁部42Psは、溝部41Pdに係合した状態で、当該溝部41Pd内を
図19の上下方向に摺動するように構成されている。
【0036】
図19で示すように、頭部キャップ本体41Pの上方において、確認窓部42Pの上端は、確認窓部係止部材41Pt及びスタッドボルト49によって、頭部キャップ本体41Pに係止されている。
ここで確認窓部係止部材41Ptは、確認窓部42Pの上部における周縁部42Psと係合して、確認窓部42Pを頭部キャップ本体41Pに係止している。
【0037】
確認窓部42Pを頭部キャップ本体41Pに対して取り付ける手順が、
図20〜
図22で示されている。
図20で示す様に、頭部キャップ本体41Pの確認窓部係止部材41Ptは、
図19で示す境界線Sにおいて分離される。
次に
図21で示す様に、確認窓部係止部材41Ptを分離した状態で、頭部キャップ本体41Pの溝部41Pdに、確認窓部42P(を構成する透明樹脂部品)の周縁部42Psを係合しつつ摺動して、確認窓部42Pを挿入する。
【0038】
そして
図22で示す様に、確認窓部42Pを構成する透明樹脂部品が頭部キャップ本体41Pの溝部41Pdに挿入された状態で、確認窓部係止部材41Ptを確認窓部42P(透明樹脂部品)の上部に被せ、スタッドボルト49(
図19参照)で確認窓部係止部材41Ptを頭部キャップ本体41Pに固定する。
図示はされていないが、頭部キャップ本体41Pにおいて、スタッドボルト49と対応する箇所には、スタッドボルト49と螺合する雌ねじ孔がタッピング加工されている。
【0040】
図23、
図24は、本発明の第3実施形態を示している。
図23、
図24の第3実施形態は、コンクリートフレーム10の上面にアンカープレート3を載置し、アンカープレート3上にアンカーヘッド支持部材2Aを設け、アンカーヘッド支持部材2A上に頭部キャップ4が取り付けられている。頭部キャップ4については、
図2〜
図22を参照して説明した通りである。
ここで、アンカーヘッド支持部材2Aは、円筒部2Aaと円筒部2Aa上端に固着したフランジ2Afで構成されており、背面部目視用の窓(目視窓)2Awが形成されている。
【0041】
図23、
図24の第3実施形態によれば、目視窓2Awを介して、グラウンドアンカー103の頭部背面を目視して頭部背面の腐食の有無を確認することが出来る。それと共に、確認窓部42を介して、頭部キャップ4内の防錆剤(グリース)の減少や、頭部キャップ4内における破損や腐食等を目視で確認することが出来る。
その結果、グラウンドアンカーを安全且つ経済的に保守することが出来る。
図23、
図24の第3変形例におけるその他の構成や作用効果は、
図1〜
図6の第1実施形態と同様である。
【0042】
図25、
図26は、本発明の第4実施形態を示している。
図25で示すように、複数の部材からなる受圧板12にアンカープレート3を設け、そのアンカープレート3上にアンカーヘッド7が設けられ、アンカーヘッド7に頭部キャップ4が被せられている。
そして、受圧板12の下方における円筒部12Oには、頭部背面を目視するための目視窓12wが設けられている。そして、頭部キャップ4は、
図1〜
図22を参照して説明したものであり、確認窓部42が形成されている。
【0043】
図25、
図26の第4実施形態においても、目視窓12wを介して、アンカーヘッド3よりも下方の部分をも目視して、グラウンドアンカーの頭部背面の腐食の有無を確認することが出来る。それと共に、確認窓部42を介して、頭部キャップ4内の防錆剤(グリース)の減少や破損、腐食等を目視で確認することが出来る。
その結果、グラウンドアンカーを安全且つ経済的に保守することが出来る。
【0044】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
なお、本明細書においてグラウンドアンカーなる文言は、ロックボルトをも包含する意味で使用されている。