(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6057461
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】αゲル構造体およびそれを含有する化粧料または皮膚外用剤
(51)【国際特許分類】
A61K 8/55 20060101AFI20161226BHJP
A61K 8/44 20060101ALI20161226BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20161226BHJP
A61K 8/41 20060101ALI20161226BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20161226BHJP
A61Q 19/02 20060101ALI20161226BHJP
A61Q 5/12 20060101ALI20161226BHJP
A61K 9/06 20060101ALI20161226BHJP
A61K 47/24 20060101ALI20161226BHJP
A61K 47/18 20060101ALI20161226BHJP
【FI】
A61K8/55
A61K8/44
A61K8/02
A61K8/41
A61Q19/00
A61Q19/02
A61Q5/12
A61K9/06
A61K47/24
A61K47/18
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-928(P2013-928)
(22)【出願日】2013年1月8日
(65)【公開番号】特開2013-177367(P2013-177367A)
(43)【公開日】2013年9月9日
【審査請求日】2015年11月19日
(31)【優先権主張番号】特願2012-19432(P2012-19432)
(32)【優先日】2012年2月1日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000226437
【氏名又は名称】日光ケミカルズ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000228729
【氏名又は名称】日本サーファクタント工業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】301068114
【氏名又は名称】株式会社コスモステクニカルセンター
(72)【発明者】
【氏名】田中 佳祐
(72)【発明者】
【氏名】橋本 悟
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 敏幸
【審査官】
松本 直子
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−016768(JP,A)
【文献】
特開2002−053429(JP,A)
【文献】
特開昭63−225312(JP,A)
【文献】
特開平04−217612(JP,A)
【文献】
特開2005−336089(JP,A)
【文献】
特開2001−348325(JP,A)
【文献】
特開2010−006716(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00− 8/99
A61Q 1/00− 90/00
A61K 9/00− 9/72
A61K 47/00− 47/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(a)〜(c)を必須成分として含むαゲル構造体。
(a)モノエステル含量が95%以上である、炭素数12〜36のアルキル基を有するアルキルリン酸エステル
(b)中和剤として塩基性アミノ酸及び/又は有機塩基
(c)水
【請求項2】
前記成分(a)のアルキル基が直鎖であることを特徴とする請求項1に記載のαゲル構造体。
【請求項3】
前記成分(a)に対し、成分(b)を0.5〜1.5当量配合することを特徴とする請求項1又は2に記載のαゲル構造体。
【請求項4】
次の成分(a)〜(c)を必須成分として含むαゲル構造を有することを特徴とする化粧料。
(a)モノエステル含量が95%以上である、炭素数12〜36のアルキル基を有するアルキルリン酸エステル
(b)中和剤として塩基性アミノ酸及び/又は有機塩基
(c)水
【請求項5】
次の成分(a)〜(c)を必須成分として含むαゲル構造を有することを特徴とする皮膚外用剤。
(a)モノエステル含量が95%以上である、炭素数12〜36のアルキル基を有するアルキルリン酸エステル
(b)中和剤として塩基性アミノ酸及び/又は有機塩基
(c)水
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長鎖アルキル基を有するモノアルキルリン酸エステルが構築するαゲル構造体、およびそれを含有する化粧料または皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
香粧品分野において、従来よりモノアルキルリン酸エステルは、そのアルキル基の炭素鎖長の短いものが洗浄料用基材として汎用されてきた。これはリン酸基が皮膚への刺激性が低く、他の洗浄料用基剤に比べマイルドであることが主な理由である。しかしながらリン酸基が皮膚に対しての刺激性が低くマイルドであるにもかかわらず、モノアルキルリン酸エステルの用途範囲は洗浄料ばかりであり化粧料もしくは皮膚外用剤に用いられる例はほとんどない。これはアルキル基の炭素鎖長が短いことによる、皮膚への刺激性に起因している。
【0003】
つまり、モノアルキルリン酸エステルのアルキル基の炭素鎖長を長くすることで、その洗浄力は低下するが、皮膚への刺激性も低下するため、新規な製剤用基剤として有用であると想定される。しかしながら、このような長鎖アルキル基を有するモノアルキルリン酸エステルを化粧料もしくは皮膚外用剤に配合することは、検討されていないのが現状である。さらに、長鎖アルキル基を有するモノアルキルリン酸エステルは特定の環境下でαゲル構造体を構築することができ、このαゲル構造体はクラフト点以下でも結晶を析出せずに安定なゲル構造を持つことができる。
【0004】
通常、αゲルは親水性カチオン界面活性剤と高級アルコールまたは親水性アニオン界面活性剤と高級アルコールを特定比率で配合し調製されるのが一般的であり、高級アルコールとイオン性界面活性剤の組み合わせ(特許文献1)、セラミド類と高級脂肪酸の組み合わせ(特許文献2)などが報告されている。
しかし、これらの方法で形成される製剤は高級アルコールとイオン性界面活性剤もしくはセラミド類と高級脂肪酸などを多量に含んでいるためのびが悪く、皮膚上に塗布した際に重たくべたついた感触になってしまうという欠点があり、化粧料および皮膚外用剤としての使用感や感触において十分満足できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−6716
【特許文献2】特許4778256
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、長鎖アルキル基を有するモノアルキルリン酸エステルを用いて、新規なαゲル構造体を得ること、並びにこれを含有し、使用感や感触に優れた化粧料または皮膚外用剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
これらの実情に鑑み、本発明者らは、新規αゲル構造体の構築並びにそれを含有する化粧料および皮膚外用剤を見出すため鋭意研究を行った結果、高級アルコールや高級脂肪酸を配合することなく、長鎖アルキル基を有するモノアルキルリン酸エステルと塩基性アミノ酸または有機塩基と水のみでαゲル構造体を構築できることを見出した。さらにモノアルキルリン酸エステルが任意の濃度で配合でき、使用感や感触及び経時安定性に優れた化粧料または皮膚外用剤を得るに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、(a)炭素数12〜36のアルキル基を有するモノアルキルリン酸エステル、(b)中和剤として塩基性アミノ酸および/または有機塩基、(c)水を必須成分として構成されたαゲル構造体およびこれを含有した、使用感や感触に優れた化粧料または皮膚外用剤である。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、従来洗浄用基剤としてしか用いられなかったモノアルキルリン酸エステルにおいてそのアルキル基の炭素数を12〜36とすることで、安全性に優れ、かつ特定の中和剤と水を組み合わせる事で新規なαゲル構造体を構成すること、さらにこのαゲル構造体を含有した化粧料または皮膚外用剤である。本発明により得られる新規化粧料および皮膚外用剤は従来の製剤とは全く異なり製剤全体がαゲル構造を有する新規の化粧料または皮膚外用剤であり、安全性だけでなく安定性にも優れたものである。
【0010】
さらに本発明では、αゲル構造体の調製には高級アルコールなどを配合することなく、長鎖アルキル基を有するモノアルキルリン酸エステルと塩基性アミノ酸または有機塩基の組み合わせによってαゲル構造体を構築することにより、多量の水を含むことが可能である。従って高級アルコール等によるべたつきがなく伸びの良いさっぱりとした感触で、かつ経時安定性の優れたαゲル組成物を調製できる。このように、高級アルコールを添加せずに単一の界面活性剤と中和剤のみでαゲルを構築することは知られておらず、したがってこの新規素材を用いて化粧料や皮膚外用剤を調製することは非常に有益である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明に使用される成分(a)は炭素数12〜36の長鎖アルキル基を有するモノアルキルリン酸エステルである。好ましい炭素数は12〜30であり、より好ましくは14〜22である。さらに、成分(a)の長鎖アルキル基は、直鎖アルキルであることが好ましい。具体的には、日光ケミカルズ社製ホステンHLPなどが市販されている。またアルキル鎖長を変えたアルキルリン酸エステルを合成することは容易であり、任意に鎖長を変えたアルキルリン酸エステルを合成することができる。これらの1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0012】
本発明で使用される成分(b)の中和剤としては、塩基性アミノ酸および/または有機塩基がある。具体的には、塩基性アミノ酸類としてはアルギニン、リシン、ヒスチジン、トリプトファン等が挙げられる。有機塩基としてはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、アミノメチルプロパンジオール、アミノエチルプロパンジオール、トリスヒドロキシメチルアミノメタン等が挙げられる。これらのうち、好ましくは塩基性アミノ酸あり、特に好ましくはアルギニンである。
【0013】
本発明において、成分(a)および成分(b)の合計量が、化粧料または皮膚外用剤全量の1.0〜99.0質量%の範囲において、化粧料または皮膚外用剤中にαゲル構造体を有することができる。そのうち、成分(a)は、好ましくは0.55〜85.0質量%、より好ましくは2.0〜35.0質量%、成分(b)は好ましくは0.10〜48.0質量%、より好ましくは0.25〜28.5質量%配合できる。さらにαゲル構造体の配合量によって粘度の異なる組成物を調製することができ、10000mPa・s未満の低粘度製剤にするためには(a)+(b)が7.0質量%未満であることが望ましい。また10000mPa・s以上の高粘度製剤にするためには(a)+(b)が7.0%以上であることが望ましい。さらに、成分(a)に対して成分(b)の配合量は、0.5〜1.5当量が好ましい。
【0014】
本発明のαゲル構造体は、成分(a)〜(c)を高温で均一に混合し、室温まで攪拌冷却することにより調製することができる。
【0015】
また、本発明の化粧料または皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品または皮膚外用剤に用いられる各種の成分、例えば、油性成分、高級アルコール、極性脂質、活性成分、保湿成分、抗菌成分、粘度調整剤、色素、香料等を配合できる。
【0016】
例えば、油性成分としてはスクワラン、流動パラフィンなどの炭化水素類、オリーブ油、マカデミアンナッツ油、ホホバ油などの植物油、牛脂などの動物油、トリイソオクタン酸グリセリル、ミリスチン酸イソプロピル、イソオクタン酸セチル、パルミチン酸イソオクチルなどのエステル類、ジメチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、シクロメチコンなどのシリコーン類などが挙げられる。
【0017】
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコールなどが挙げられる。
【0018】
極性脂質としては、セラミド類、リン脂質、コレステロール及びその誘導体、糖脂質類などが挙げられる。
【0019】
活性成分としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、テトライソパルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、エラグ酸、ルシノールなどの美白剤、アミノ酸などのNMF成分、水溶性コラーゲン、エラスチン、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、セラミドなどの肌荒れ防止剤、レチノール、ビタミンA酸などの抗老化剤や各種ビタミン類やその誘導体などが挙げられる。
【0020】
保湿成分としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウムなどを挙げられる。
【0021】
また本発明にかかる化粧料または皮膚外用剤の使用用途は特に限定されるものではないが、例えば、水系および乳化系を問わず、ローション、乳液、ゲル、クリーム、ヘアジェルなど、種々の製品に応用することが可能である。
【実施例】
【0022】
以下に実施例を示しながら本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。また以下に示す質量%とは、組成物全体に対する質量%のことである。
【実施例1】
【0023】
表1に示す組成のアルキルリン酸エステルを用いてαゲル構造体を調製した。
アルキルリン酸エステルを塩基性アミノ酸または有機塩基と所定の濃度になるよう水で希釈し、充分に加熱攪拌し均一となったところで、室温まで冷却し調製終了とした。
【0024】
(1)安定性評価
5℃の恒温槽で1ヶ月保存し、顕微鏡を用いて結晶析出の有無を観察した。結晶が析出したものを×、析出せずにゲル構造を保っているものを○とした。
【0025】
(2)感触評価
専門パネル5人により実施例及び比較例で調製したαゲル構造体を以下のように5段階で評価し、平均点を評価した。なお、5℃での安定性が不良のものについては感触評価を行わなかった。
5:さっぱりしている
4:ややさっぱりしている
3:どちらともいえない
2:ややべたつく
1:べたつく
【0026】
(3)αゲル構造体の構造確認
調製した組成物がαゲル構造体を有しているかは「セチルアルコールの物理化学」(福島正二著、フレグランスジャーナル社)に記載されているように小角X線散乱測定により確認することができる。各組成物を測定し、αゲル構造体の存在が確認できたものを○、できなかったものを×とした。
【0027】
(4)粘度測定
各組成物を広口のビンに充填し、B型粘度計を用いて25℃における粘度を測定した。10000mPa・s未満の組成物はローター番号3番、12rpm、30秒間、10000mPa・s以上のものはローター番号4番、12rpm、30秒間の条件で測定した。
【表1】
【実施例2】
【0028】
モイスチャーローション
(A)C18アルキルリン酸エステル 0.80%
アルギニン 0.40%
ヒアルロン酸Na(1%水溶液) 2.00%
グリセリン 3.00%
1,3−ブチレングリコール 5.00%
キサンタンガム 0.10%
防腐剤 適量
精製水 残量
調製方法:Aを加温しながらホモミキサーで処理する。攪拌しながら冷却し均一に混合したら調製終了とする。
5℃安定性:1ヵ月後も外観に変化はなく安定であった。
感触評価平均値:4.4
構造確認:小角X線散乱によりαゲル構造体を確認できた。
粘度(mPa・s):895
【実施例3】
【0029】
美白ゲル乳液
(A)テトラヘキシルデカン酸アスコルビル 3.00%
(B)C16アルキルリン酸エステル 4.50%
アルギニン 2.20%
グリセリン 5.00%
1,3−ブチレングリコール 3.00%
防腐剤 適量
精製水 残量
調製方法:Bを高温でホモミキサー処理しながら徐々にAを加える。攪拌しながら冷却し均一に混合したら調製終了とする。
5℃安定性:1ヵ月後も外観に変化はなく安定であった。
感触評価平均値:3.9
構造確認:小角X線散乱によりαゲル構造体を確認できた。
粘度(mPa・s):8730
【実施例4】
【0030】
モイスチャーゲル
(A)セタノール 3.00%
2−エチルヘキサン酸グリセリル 5.00%
マカデミアンナッツ油 1.00%
(B)C16アルキルリン酸エステル 7.00%
C22アルキルリン酸エステル 7.00%
トリエタノールアミン 4.00%
防腐剤 適量
精製水 残量
調製方法:AおよびBをそれぞれ80℃まで加温し、均一溶解後ホモミキサーで乳化する。その後、室温まで冷却し調製終了とする。
5℃安定性:1ヵ月後も外観に変化はなく安定であった。
感触評価平均値:4.4
構造確認:小角X線散乱によりαゲル構造体を確認できた。
粘度(mPa・s):36400
【実施例5】
【0031】
セラミド配合保湿クリーム
(A)セラミド2 0.10%
カプリル酸PG 3.00%
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 5.00%
ステアリルアルコール 2.00%
セタノール 2.00%
(B)C16アルキルリン酸エステル 1.50%
C18アルキルリン酸エステル 1.00%
グリセリン 3.00%
1,3−ブチレングリコール 8.00%
アルギニン 1・30%
キサンタンガム 0・30%
防腐剤 適量
精製水 残量
調製方法:AおよびBをそれぞれ加温し、均一溶解後ホモミキサーで乳化する。その後、室温まで冷却し調製終了とする。
5℃安定性:1ヵ月後も外観に変化はなく安定であった。
感触評価平均値:4.2
構造確認:小角X線散乱によりαゲル構造体を確認できた。
粘度(mPa・s):39500
【実施例6】
【0032】
ヘアトリートメント
(A)ホホバ油 3.00%
シクロペンタシロキサン 3.00%
アモジメチコン 0.10%
パンテノール 0.50%
(B)C16アルキルリン酸エステル 6.00%
グリセリン 2.00%
1,3−ブチレングリコール 5.00%
アルギニン 2.70%
防腐剤 適量
精製水 残量
調製方法:AおよびBをそれぞれ80℃まで加温し、均一溶解後ホモミキサーで乳化する。その後、室温まで冷却し調製終了とする。
5℃安定性:1ヵ月後も外観に変化はなく安定であった。
感触評価平均値:3.8
構造確認:小角X線散乱によりαゲル構造体を確認できた。
粘度(mPa・s):15200
【実施例7】
【0033】
目元用保湿ゲル
(A)レチノイン酸トコフェリル 0.10%
(B)C18アルキルリン酸エステル 40.00%
C22アルキルリン酸エステル 20.00%
アルギニン 27.50%
1,3−ブチレングリコール 2.00%
防腐剤 適量
精製水 残量
調製方法:AおよびBをそれぞれ80℃まで加温し、均一溶解後ホモミキサーで乳化する。その後、室温まで冷却し調製終了とする。
5℃安定性:1ヵ月後も外観に変化はなく安定であった。
感触評価平均値:3.9
構造確認:小角X線散乱によりαゲル構造体を確認できた。
粘度(mPa・s):87200
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のαゲル構造体を含有する化粧料または皮膚外用剤は、従来のαゲル構造体とは異なり高級アルコールの添加を必要としないためベタツキがなくさっぱりとした感触でありかつ、ラメラ構造を有するため皮膚保湿性や皮膚保護性に優れる。