(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記場放出部分は、その長さおよび断面寸法と前記場放出部分の内側表面上の誘電体との組み合わせを介して、前記イオン化電磁場を減衰させる、請求項1に記載の方法。
前記減衰されたイオン化電磁場を介して、前記放出型プラズマ源と前記受容部分との間の界面に、前記プラズマの第2の部分を持続させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記活性化していないガスは、前記プラズマに送給され、前記減衰されたイオン化電磁場によって少なくとも部分的に第2のラジカルに変換される、請求項14に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、放出型プラズマ源100の実施形態を図示する。放出型プラズマ源100は、場発生部分102および場放出部分104を含むことができ、放出型プラズマ源100は、受容部分106に結合されることができる。
【0011】
場発生部分102は、場放出部分104を通して受容部分106へと延在または放出するイオン化電磁場(例えば、電気、磁気、またはその2つの組み合わせ)を介して、プラズマの第1の部分110を点弧および持続させる。場は、点弧されると、誘導的手段または静電(容量)的手段を介して、あるいはその2つの組み合わせを介して、プラズマの第1の部分110に結合されることができる。場は、制御回路または論理150を介して制御された電源140から提供されるエネルギーを介して、発生する。電源140は、AC電流および電圧、パルス状DC電流および電圧、または他の時変電流および電圧ならびにDC電流および電圧を提供する1つ以上の電源によって、実現されることができる。イオン化電磁場は、減衰されたイオン化電磁場を形成するように、場放出部分104内で制御可能に減衰されることができる。イオン化電磁場は、例えば、受容部分106内の減衰されたイオン化電磁場と見なされ得る。減衰されたイオン化電磁場は、受容部分106内に延在することができ、プラズマ108の第2の部分を持続させるために十分なエネルギーを保持することができる。プラズマの第2の部分108はまた、受容部分106内に存在することができる。このプラズマの第2の部分108は、低エネルギーを有することができ、受容部分106に関しての1つ以上の処理ステップ(例えば、2つ挙げると、基板エッチングまたはチャンバ洗浄のためのラジカルの発生)において使用されることができる。
【0012】
イオン化電磁場は、少なくともいくつかの粒子をイオン化させ、プラズマを持続させるために十分な強度を有することができる。イオン化電磁場は、場所によって変動する場強度を有してもよい。例えば、場発生部分102内のイオン化電磁場は、受容部分106内のイオン化電磁場より強力であり得る場放出部分104内のイオン化電磁場より強力であってもよい。本開示の目的のために、プラズマは、所望のプラズマ密度(電子密度またはイオン密度としても知られる)を維持することによって、または所望の値だけ、電子−イオン再結合率を超えるイオン化率を維持することによって、持続される。ある実施形態では、プラズマは、10
8〜10
13個の自由電子/cm
3のプラズマ密度が存在するときに、持続される。
【0013】
プラズマ密度は、シース108と呼ばれる領域において、遠隔放出源100および受容部分106内の縁または表面近傍で降下または減少し得る。シース108は、電子より大きなイオン密度のため、正味正電荷を有するプラズマの領域である。電圧の実質的な割合は、電荷不均衡から生じるシース内の強電場のため、シースにわたって降下する。高い場強度は、プラズマ中への電子の加速に寄与し得、それらの電子は、プラズマ中の中性原子および分子に衝突し、それらをイオン化し得る。したがって、シース108内の場強度は、電子の加速に寄与し得、その電子は、受容部分106内のガスをイオン化し、プラズマの第2の部分108を持続させる。シース108は、発生部分102、場放出部分104、および受容部分106内に存在し得る。
【0014】
場発生部分102は、AC周波数の範囲、例えば、VHF範囲内で動作することができるが、DC場またはパルス状DC場を介して、プラズマの第1および第2の部分108、110を持続させることもできる。電力、周波数、DCおよび/またはACバイアス、パルス幅、およびパルス変調とともに、場発生部分102の他の電気特性は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせ内に具現化され得る制御回路または論理150を介して、制御されることができる。当業者は、制御回路または論理150が、本開示の後半でより詳細に論じられる実施形態のうちのいずれかと併用され得ることを認識する。プラズマ密度または場強度(例えば、受容部分106内)を検出するためのセンサは、場発生部分102が、フィードバックシステムまたはフィードフォワードシステムとして動作するように、制御回路または論理150と通信することができる。場発生部分102の種々の非限定的実施形態の詳細な説明および図は、
図2〜
図5を参照して論じられる。
【0015】
場放出部分104は、プラズマの第1の部分110内の電圧が、受容部分106への途中で減衰され得る経路(例えば、誘電体から作製された内側表面を有する接地伝導性管)である。ある実施形態では、プラズマの第2の部分108内の電圧は、プラズマの第1の部分110内の電圧より低いレベルまで減衰され得るが、依然として、プラズマの第2の部分108を受容部分106内に持続させるために十分に大きい。場放出部分104は、管または他の経路であることができ、管または他の経路は、それを通して延在する電磁場を減衰させるような寸法を有する。場放出部分104の種々の非限定的実施形態の詳細および図は、
図6a、
図6b、
図6cを参照して論じられる。
【0016】
受容部分106は、イオン化電磁場を場放出部分104から受容することができる。例示的受容部分106は、プラズマの第2の部分108、フリーラジカル、またはその両方が、半導体または他の基板と相互作用し、1つ以上の処理ステップ(例えば、いくつかの非限定的実施例を挙げると、プラズマ強化エッチング、プラズマ強化化学蒸着、またはプラズマスパッタリング)を実施することができる処理チャンバである。受容部分106の種々の非限定的実施形態の詳細および図は、
図7〜
図8を参照して論じられる。
【0017】
図1の詳細は、例証的目的にすぎず、図示される構造の各部分の実施形態を限定する意図はない。各部分の具体的実施形態は、
図2〜
図8の以下の議論に詳細に説明される。各図は、3つの部分102、104、106のうちの1つの実施形態に焦点を当てるものであり、各部分102、104、106実施形態では、多くの例において、相互に交換可能であることを理解されたい。
【0018】
遠隔放出型源100および他の図を参照して論じられる他の実施形態の利点の1つは、プラズマがチャンバ内で(例えば、エッチングのために、またはチャンバ洗浄のためのラジカルの生成のために)所望されるとき、高電圧プラズマの効果の低下が、処理チャンバ内で回避され得る一方、低イオンエネルギーエッチング用途において、低電圧プラズマが、より低いイオンエネルギー分布を可能にすることである。さらに、高周波数プラズマ(例えば、5〜300MHz)が、低周波数プラズマのみのために構築された処理チャンバ内に使用されることができる。
【0019】
化学エッチングおよびイオン支援堆積等の低エネルギーイオン用途は、多くの場合プラズマを発生させるために使用される、数百または数千ボルトに適合できない場合がある。いくら低いスパッタリングまたはエッチング基板ホルダバイアスが、設定されても、例えば、イオンは、依然として、それらを発生させるために、エネルギーの有意な部分を使用させる。したがって、イオンエネルギーに対する下限は、基板におけるスパッタリングまたはエッチングバイアスによってではなく、プラズマ発生エネルギーによって設定され得る。遠隔で高電圧場を発生させ、それらを処理チャンバ内に放出することによって、プラズマが、処理チャンバ内で発生および持続されることができるが、数桁低い電圧(例えば、0.5V〜10V)を伴う。そのような放出および減衰された場では、イオンエネルギー分布の下限は、プラズマ発生電圧から独立して設定されることができる。
【0020】
超高周波数(VHF)プラズマ(例えば、60MHz)は、いくつかの利点を有するが、プラズマが、VHFで形成されるとき、プラズマ中のVHF波は、VHFを取り扱うために、より高価かつ複雑な処理チャンバを要求し得る。例えば、VHFエネルギーのより短い波長は、ほぼチャンバ窓のサイズであり、したがって、チャンバから逃散可能であり得る。VHFチャンバは、VHF放射を含み、そのような放射の応力下、より長持ちすることを可能にする、より小さい窓および他の変更物を有する。処理チャンバに到達すると減衰される放出された場を使用してプラズマを発生させることによって、低周波数チャンバは、遠隔プラズマ源が、VHFエネルギーを使用してプラズマを発生させる場合でも、使用されることができる。
【0021】
図2は、放出型プラズマ源200の別の実施形態を図示する。放出型プラズマ源200は、プラズマの第1の部分210の点弧およびイオン化電場218の発生の両方のために、エネルギーをプラズマの第1の部分210に静電結合する2つの電極214、216を有する場発生部分202を有する。イオン化電場218は、場放出部分204を通して、受容部分206まで延在する。活性化していないガス222が、プラズマ発生チャンバ212内に送給されることができ、そこで、電源220が、電力(例えば、電圧)を第1の電極214および第2の電極216に印加し、静電的(容量的)に、ガス222の少なくとも一部をイオン化し、プラズマの第1の部分210を点弧することができる。電源220および電極214、216を通る電流ループは、点弧されると伝導性となる、プラズマの第1の部分210を介して、完成されることができる。電極214、216は両方とも、プラズマ発生チャンバ212を包囲またはその周囲に巻着することができる。
【0022】
イオン化電場218は、電極216から、任意のより低い電位表面に向かって、延在または放出される。図示される実施形態では、場放出部分204は、接地されるか、または電極216より低い電位にバイアス(DCまたはACまたはパルス状DC)をかけられることができ、したがって、場218は、電極216から、場放出部分204の種々の部分に延在することができる。受容部分206はまた、接地されるか、または電極216より低い電位にあることができ、したがって、場218は、受容部分206まで延在することができる。プラズマは、概して、電荷中性であるため、電圧電位差、およびそれと共にイオン化電場218の開始が、発生部分202と場放出部分204との間の界面と一致し得る。
【0023】
図2に例示的に描写される実施形態では、プラズマの第1の部分210を発生および持続させるイオン化電場218は、プラズマの第2の部分(例えば、
図1の第2の部分108)が、電極214、216およびイオン化電場218の最強部分から遠隔の受容部分206内で発生および持続され得るように、場発生部分202から受容部分206へと延在または放出される。イオン化電場218はまた、イオンを場発生部分202から受容部分206に放出してもよい。しかしながら、ある状況下では、発生部分202を通過するガス222の力は、受容部分206に向かうイオンおよび非帯電粒子の移動に対して、イオン化電場218よりも大きな影響を及ぼし得る。同時に、受容部分206に到達するイオン化電場218は、受容部分206内に押動されるガス222の少なくとも一部をイオン化し、イオン化された粒子のイオン化を維持し続ける。
【0024】
電源220は、AC(例えば、RF)源として図示されるが、いくつかの変形例では、電源220は、DC電源またはパルス状DC電源であることができる。電源220は、例えば、電圧源または電流源であることができる。いくつかの実施形態では、高または低周波数RFが、プラズマの第1の部分210に印加または結合されることができ、特定の実施形態では、周波数は、VHF範囲内であることができる。RF周波数は、10kHz〜1GHz、2〜500MHz、または30〜150MHzの範囲を含むことができる。いくつかの一般的プラズマ処理周波数として、450kHz、2MHz、4MHz、13.56MHz、および27.12MHzが挙げられる。ある実施形態では、単一RF周波数が、発生部分202において、プラズマの第1の部分210に結合されることができ、別の実施形態では、2つ以上のRF周波数が、プラズマの第1の部分210に結合されることができる。代替実施形態では、第1および第2の電極214、216は、電力をプラズマの第1の部分210に誘導結合する磁場を発生させるインダクタ(図示せず)を介して、結合されることができる。インダクタは、図示された電源220と並列に接続されることができる。
【0025】
プラズマ発生チャンバ212は、場放出部分204の断面に整合するように定寸されるか、またはそのような断面を有することができるが、図示されるように、プラズマ発生チャンバ212は、場放出部分204の管より大きい断面を有する。プラズマ発生チャンバ212はまた、場放出区画204内へのガス222流を向上させる形状(例えば、場放出部分204の形状に整合する形状)を有することができる。ある実施形態では、プラズマ発生チャンバ212は、ガラス等の誘電体を含む。図示された実施形態では、プラズマ発生チャンバ212は、接地されるが、フローティング状態であるか、またはバイアスをかけられることもできる(例えば、DCバイアス、ACバイアス、またはパルス状DCバイアス)。
【0026】
第2の電極216は、イオン化電場218を発生し、場放出部分204と同一平面となるか、または図示されるように、場放出部分204からオフセットされるかのいずれかで配列されることができる。場発生部分202と場放出部分204との間の界面における電圧は、プラズマを受容部分206内に持続させるために十分に大きくあることができる。言い換えると、十分な密度のプラズマが、受容部分206の少なくとも一部内に持続されることができる。これは、十分に大きなイオン化電場218によってか、またはより大きなプラズマ密度を場発生部分202内に発生させることによってかのいずれかによって、促進されることができる。ある実施形態では、場発生部分202と場放出部分204との間の界面における電圧は、少なくとも10
9個の自由電子/cm
3、最大10
13個の自由電子/cm
3のプラズマ密度を場放出部分204と受容部分206との間の界面または受容部分206の少なくとも一部内に持続させるために十分である。
【0027】
図3は、放出型プラズマ源300のさらに別の実施形態を図示する。放出型プラズマ源300は、中心電極314および周縁電極312を有する場発生部分302を含み、中心電極314および周縁電極312は、ともにエネルギーをプラズマの第1の部分310に静電結合し、プラズマの第1の部分310の点弧および持続の両方を行なう。電極312、314はまた、受容部分306内に延在または放出するイオン化電場318を発生させる。電源316は、プラズマ発生チャンバ324の中心電極314と周縁電極312との間に電流を発生させる。周縁電極312は、プラズマ発生チャンバ324の外側表面または包絡面の一部であることができる。周縁電極312は、図示されるように、接地されることができるか、あるいはフローティング状態であるか、もしくはACバイアス、DCバイアス、またはパルス状DCバイアスをかけられることができる。中心電極314は、プラズマ発生チャンバ324内に軸方向に配列されることができる。活性化していないガス322が、プラズマ発生チャンバ324内に進み、中心電極314と周縁電極312との間の電圧によって発生したイオン化電場318によって少なくとも部分的にイオン化されることができる。本イオン化電場318は、プラズマ発生チャンバ324が、管状であるとき、半径方向成分を含むことができる。プラズマ発生チャンバ324はまた、2つの他の非限定的実施例を挙げると、長方形であるか、または正方形断面を有することができる。
【0028】
プラズマ発生チャンバ324は、場放出部分304の断面に整合するように成形および定寸されることができる。図示された実施形態では、プラズマ発生チャンバ324の直径は、場放出部分304の管のものより大きい。他の実施形態では、チャンバ324の直径は、場放出部分304の管の直径よりも小さいか、または等しくあることができる。
【0029】
電場318の図示された電場線は、例証にすぎず、限定形状を有するものとして解釈されるべきではない。例えば、いくつかの変形例では、電場線のより正確な描画は、プラズマの縁、例えば、電場線がシース領域に入射する場所において、電場線の変曲点を示す場合がある。また、プラズマの第1の部分310の形状も、例証にすぎず、限定として解釈されるべきではない。電源316が、AC(例えば、RF)源として図示されるが、いくつかの変形例では、電源316は、DC電源またはパルス状DC電源であることができる。電源316は、例えば、電圧源または電流源であることができる。
【0030】
図4は、放出型プラズマ源400のなおも別の実施形態を図示する。放出型プラズマ源400は、場発生部分402を含み、場発生部分402は、エネルギーをプラズマの第1の部分410に静電結合し、プラズマの第1の部分410を点弧および持続させる単一電極412を有する。電極412はまた、受容部分406内に延在または放出するイオン化電場418を発生させる。活性化していないガス422が、図示されるようにプラズマ発生チャンバ416内に送給されるか、または電極412を通過し、かつ電極412に垂直である導管を介して、プラズマ発生チャンバ416内に送給されることができる。いくつかの変形例では、電源414は、AC、パルス状AC、またはDCであることができる。電源414は、例えば、電圧源または電流源であることができる。
【0031】
例示的実施形態のいくつかの実装では、電極412は、2つの容量電極のうちの一方を形成することができ、他方は、受容部分406の基板ホルダから形成される。第2の電極はまた、基板ホルダと、基板と、受容部分406および場放出部分404の壁または他のより低い電位表面との間に分散されることができる。電極412は、場発生部分402と場放出部分404との間の界面に電圧を発生させることができ、電圧は、電極412からの距離の関数として減少する。電極412は、プラズマ発生チャンバ416の外側に結合されるように図示されるが、変形例では、プラズマ発生チャンバ416の外側表面を形成することができるか、またはプラズマ発生チャンバ416内に配列されることができる。プラズマ発生チャンバ416は、場放出部分404の管のものより大きい断面または直径を有するように図示される。しかしながら、いくつかの実施形態では、プラズマ発生チャンバ416は、場放出部分404の管の断面に整合するように成形および定寸されることができる。さらに、図示されたプラズマ410の形状は、単に、例証であって、限定として解釈されるべきではない。
【0032】
イオン化電場418は、電極412から、より低い電位を有する任意の表面に向かって指向される。例えば、図示された実施形態では、場放出部分404は、電極412より低い電位(例えば、接地される)における管を備え、したがって、イオン化電場418は、場放出部分404の管へと軸方向に下って、管側壁内へと指向される。本実施例は、単に、例証であって、多くの他の実施形態が、種々の代替方式において、イオン化電場418の力線に影響及ぼし得る特徴および構造を含む。
【0033】
図5は、放出型プラズマ源500の別の実施形態を図示する。放出型プラズマ源500は、場発生部分502を有し、場発生部分502は、誘導的(および、幾分、容量的)にプラズマの第1の部分510に結合し、受容部分506内に延在または放出するイオン化電場518を発生させることができる。場発生部分502は、2つのインダクタ514、516を含み、プラズマ510を誘導的に持続させる。示されるように、活性化していないガス522が、プラズマ発生チャンバ512内に送給され、第1および第2のインダクタ514、516を通過するAC電流が、電力をプラズマの第1の部分510に誘導的に結合し、プラズマの第1の部分510を持続させ、ガス522の少なくとも一部をイオン化させる。誘導結合は、インダクタ514、516のそれぞれを通過されるAC(例えば、RF)電流、パルス状DC電流、または任意の他の時変電流の結果であり、電源536、538によって発生する。
【0034】
電源536、538は、受容部分506に向かって、かつその中に延在または放出するイオン化電場518が、プラズマを受容部分506内に持続するために十分なエネルギーを伴って、発生するように、インダクタ514、516に半径方向バイアスを発生させることができる(例えば、各インダクタ514、516の最外ループ上に最高電位があり、徐々に減少する電位が各々のより小さい直径ループ上にある)。そのようなバイアスは、可変キャパシタ532、534を介して、確立されることができるが、非可変キャパシタもまた、使用されることができる。可変キャパシタ532、534は、インダクタ514、516の外側ループおよび内側ループ間の電位を(例えば、
図1を参照して説明されるように、制御回路または論理150を介して)制御し、その結果、イオン化電場強度518を制御し、順に、受容部分506内のプラズマ密度を制御することができる。
【0035】
活性化していないガス522が、プラズマ発生チャンバ512内に送給されることができ、そこで、第1および第2のインダクタ514、516を通過するAC電流が、プラズマの第1の部分510に誘導結合し、プラズマの第1の部分510を持続させ、ガス522の少なくとも一部をイオン化する。
【0036】
イオン化電場518は、インダクタ514、516のそれぞれの外側ループと、場放出部分504および/または受容部分506との間の電位差によって発生することができる。例えば、場放出部分504が、接地された伝導性管である場合、インダクタ514、516の外側ループは、場放出部分504より高い電位であり、したがって、イオン化電場518は、インダクタ514、516から、場放出部分504の一部(例えば、伝導性管の壁)に指向される。別の実施例では、受容部分506はまた、イオン化電場518が、場放出部分504および受容部分506に向かって指向されるように接地されてもよい。インダクタ514、516の中心(最内ループ)は、インダクタ514、516の外側ループより高いまたは低い電位であることができる。しかしながら、インダクタ514、516の中心ループと外側ループとの間の電位差がどのようなものであれ、外側ループは、場放出部分504および受容部分506より高い電位にある。したがって、インダクタ514、516は、受容部分506内に延在または放出するイオン化電場518を発生させる。
【0037】
図示された実施形態のインダクタ514、516は、例証目的のためだけに、若干、角度付けられている。実装では、2つのインダクタ514、516は、相互に平行であり、プラズマ発生チャンバ512に対して平行であり、プラズマの第1の部分510に対して平行である。ある実施形態では、第1および第2のインダクタ514、516は、複数のコイルまたはループを備える螺旋形状の導体であり、かつ平面配列にあり、第1のインダクタ514を通る平面は、第2のインダクタ516を通る平面と平行である。本実施形態では、電力は、主に、プラズマの第1の部分510に誘導結合するが、容量結合もまた、生じることができ、点弧のために使用されることができる。インダクタは、別個として、かつ別個の電源536、538を有するように図示されるが、インダクタは、単一電源(例えば、電源536)を介して、伝導的に結合され、かつ/またはバイアスをかけられることもできる。
【0038】
2つのインダクタ514、516を介した誘導結合を利用するプラズマ発生部分502の種々の実施形態は、仮特許出願第61/466,024号に詳細に説明され、参照することによって本明細書に組み込まれる。
【0039】
図示されるように、インダクタ514、516と場放出部分504との間に、オフセット、空間、または間隙が、存在することができる。そのような間隙は、場発生部分502と場放出部分504との間の界面において、イオン化電場518強度を減少させることができる。間隙が減少または排除されるように、インダクタ514、516が、場放出部分504により近接して配列される場合、より強いイオン化電場518が、場放出部分504および受容部分506内に存在し得る。
【0040】
図示された実施形態は、インダクタのそれぞれが、容量的にバイアスされているように示すが、変形例では、インダクタ514、516のうちの1つのみが、容量的にバイアスをかけられる。キャパシタ532および534が、図示されるが、他のタイプのリアクタンス性インピーダンスが、キャパシタ532、534に代替することができる(例えば、インダクタ)。図示されないが、誘電体が、インダクタ514、516のそれぞれとプラズマの第1の部分510との間に配列されることができる。例えば、プラズマ発生チャンバ512の内側表面は、誘電体でコーティングされることができる。チャンバ512は、部分的に、誘電体から作製されることもできる。イオン化電場518およびプラズマ510形状は、例証にすぎず、限定として解釈されるべきではない。
【0041】
図6aは、放出型プラズマ源600の場放出部分604Aの実施形態を図示する。放出型プラズマ源600Aは、接地された伝導性管610とともにプラズマの第3の部分609と伝導性管610との間の誘電体層612を備える、場放出部分604Aを有する。場発生部分602内に発生するイオン化電場は、場放出部分604A内およびそれを通して、次いで、受容部分606内へと延在または放出される。場発生部分602と場放出部分604Aとの間の界面における場強度は、場放出部分604Aと受容部分606との間の界面における場強度より大きくあることができる。場強度は、場放出部分604Aを通る通過の間、減弱または減衰され、本減衰は、制御可能である。極端な一例では、減衰は、無視可能であることができる一方、他の極端な例では、減衰は、場強度をプラズマの第2の部分を受容部分606内に持続させるために十分なちょうどの大きさのレベルまで減衰させることができる。コントローラまたは他の機構が、減衰を本範囲内の任意のレベルに制御可能に設定するために使用されることができる。
【0042】
減衰は、場放出部分604Aの長さによって、場放出部分604Aの断面(例えば、高さおよび幅)によって、および/または誘電体612によって、制御されることができる。例えば、より長い長さ、より小さい断面、より高い誘電定数、およびより厚い誘電体厚のうちの1つ以上を含むように場放出部分604Aを変化させることは、より大きな減衰を生じさせる。そのうえ、接地された伝導性管610の全内側表面よりも小さい部分が、誘電体612によって被覆される場合、減衰は、より小さくなる。減少された断面は、場強度を減衰させるだけではなく、ガス圧力も増加し、より高い粒子衝突率を生じさせ、プラズマを消弧し、プラズマ密度を減少させ得る(例えば、高電子エネルギーでは、電子衝突は、イオン化する傾向がある一方、より低い電子エネルギーでは、衝突は、電子吸収につながる傾向がある)。したがって、場放出部分604Aおよび受容部分606の界面における所望のプラズマ密度は、前述のパラメータに基づいて、選択および変動されることができる。前述のパラメータはまた、シース614の厚さを制御することができ、シース614は、電子より高い密度のイオンのため、正味の正電荷を有するプラズマの領域である。シース614の厚さは、受容部分606内のプラズマ密度を制御するために、変更されることができる。
【0043】
接地された伝導性管610はまた、ほんのいくつかの非限定的実施例を挙げると、正方形断面、長方形断面、または楕円断面等の管以外の形状を有することができる。伝導性管610は、接地されるように図示されるが、フローティング状態であってもよく、またはDCバイアスを有してもよい。
【0044】
図6bは、放出型プラズマ源600Bの場放出部分604Bの別の実施形態を図示する。放出型プラズマ源600Bは、バイアスをかけられた伝導性管616とともにプラズマの第3の部分609とバイアスをかけられた伝導性管616との間に誘電体層612を備える、場放出部分604Bを有することができる。バイアスをかけられた伝導性管616は、場発生部分602内に印加されたACから位相シフトされる(図示されるような)ACバイアスを有することができ、位相シフトは、付加的電場成分が、受容部分606に到達する電場強度を向上するように選択されることができる。付加的場強度は、受容部分606内のより大きなプラズマ密度を可能にし得る。ACバイアスは、
図1を参照して論じられたもの等の制御回路または論理を介して、制御されることができる。制御回路または論理は、ACバイアスのフィードバック制御またはフィードフォワード制御を提供するために、放出型プラズマ源600Bおよび/または受容部分606内の1つ以上のセンサと通信することができる。変形例では、バイアスは、伝導性管616に印加されず、代わりに、伝導性管616は、フローティング状態である。
【0045】
バイアスをかけられた伝導性管616は、受容部分606内の開口部と同一平面にあることができる。しかしながら、ある実施形態では、バイアスをかけられた伝導性管616の一部は、受容部分606内に延在することができる。そのような延在は、プラズマの第3の部分609が、受容部分606の内側壁に干渉することを防ぐのに役立つことができる。そのうえ、磁場は、場放出部分604B内のプラズマの第3の部分609の閉じ込めを向上することができる(例えば、同軸磁場)。同軸磁場はまた、受容部分606内へ場が延在および放出することを向上させるために使用されることができる。
【0046】
バイアスをかけられた伝導性管616は、1つ以上のキャパシタ614またはリアクタンス成分を有するインピーダンスを有する任意の他のデバイスを介して、場発生部分602の構造から電気的に絶縁されてもよい。キャパシタ614は、イオン化電場の制御のさらなるパラメータを追加するために、可変であることができ、
図1を参照して論じられたような制御回路または論理150等の制御回路または論理によって制御されることができる。キャパシタ614の場所は、単に、例証であって、キャパシタ614が、場発生部分602に結合され得る場所を限定することを意図するものではない。
【0047】
一変形例では、バイアスをかけられた伝導性管616は、イオン化電場を制御可能に減衰させるように、DCバイアスをかけられることができる(可能性として、ACバイアスと組み合わせて)。DCバイアスを変えることによって、減衰のレベル、およびそれと共に受容部分606内の場強度が、制御されることができる。
【0048】
図6cは、場放出部分604Cのさらに別の実施形態を図示する。放出型プラズマ源600Cは、フローティング状態の伝導性管618とともにプラズマの第3の部分609とフローティング状態の伝導性管618との間の誘電体層612を備える、場放出部分604Cを有する。
【0049】
図6a、
図6b、および
図6cにおけるプラズマ609の形状は、単に、例証であり、限定として解釈されるべきではない。
【0050】
図7aは、例示的放出型プラズマ源700に結合された受容部分706Aの実施形態を図示する。放出型プラズマ源700は、受容部分706Aに結合され、プラズマの第2の部分708は、受容部分706A内に持続されている。イオン化電場は、いくつかの粒子をイオン化し、プラズマの第2の部分708を持続するために十分な強度および電圧を伴って、受容部分706Aに入射する。プラズマの第2の部分708が、受容部分706Aに入射し得るため、プラズマの第2の部分708を持続させるためのエネルギーは、イオン化プロセスを支援するためのプラズマ708が存在しない場合より低くなり得る。プラズマの第2の部分708は、種々の半導体および薄膜処理ならびにチャンバ洗浄動作うちの任意のもののために使用されることができる。例えば、ほんの3つの非限定的実施例を挙げると、基板ホルダ712に固定され、電源718を介してバイアスをかけられた基板714のエッチング、または堆積プロセス後の受容部分706Aの内側の表面を洗浄するためのラジカルの発生、または基板714上への薄膜の堆積の支援が挙げられる。
【0051】
電源718は、AC電力、DC電力、パルス状DC電力、または任意の他の時変電力を問わず、
図1を参照して論じられた制御回路または論理150等の制御回路または論理を介して制御されることができる。受容部分706A内のセンサは、電源718が、フィードバック制御またはフィードフォワード制御され得るように、制御回路または論理と通信することができる。
【0052】
基板は、ほんのいくつかの非限定的実施例を挙げると、半導体ウエハ、ガラスシート、およびポリマーシートを含むことができる。基板714は、図示されるように、ACバイアス、パルス状DCバイアス、または他の時変バイアス718を介して、伝導性基板ホルダ712を通してバイアスをかけられることができるか、あるいはDCバイアスをかけられるか、または接地されることができる。ある実施形態では、基板714は、ACバイアスおよびDCバイアスの両方によってバイアスをかけられることができる。
【0053】
ある実施形態では、受容部分706Aは、プラズマ処理チャンバを含む。プラズマ処理チャンバは、低周波数プラズマを取り扱い、かつそれを含むように構築されることができる。ある実施形態では、受容部分706Aは、プラズマ処理チャンバ722に結合された随意のガス−プラズマ相互作用チャンバ720を含む。活性化していないガス710およびプラズマの第2の部分708は、ガス−プラズマ相互作用チャンバ720内において、ラジカルを形成するように相互作用することができる(
図7b参照)。
図7bでは、受容部分706Bは、プラズマ処理チャンバ722およびガス−プラズマ相互作用チャンバ720を含む。
【0054】
再び、
図7aを参照すると、いくつかのプラズマ処理用途(例えば、金属エッチング)では、一次イオンバイアス(例えば、電力供給源718)に対して、無視できるほどの電圧を有するプラズマを使用することが望ましくあり得る。典型的には、原位置発生プラズマは、一次イオンバイアスに加えられる固有の電圧を有し、一次イオンバイアスが、ゼロに設定される場合でも、プラズマバイアスおよび一次イオンバイアスの和は、所望のものを上回り得る。したがって、原位置発生プラズマは、イオンエネルギーに関して、より低い限界を設定し得る。
【0055】
減衰されたイオン化電場を受容部分706Aに提供することによって、プラズマバイアスは、例えば、プラズマバイアスが、一次イオンバイアスに対して無視され得る点まで、有意に低減または排除されることができる。受容部分706Aは、電源718を介して、基板ホルダ712を通して、プラズマの第2の部分708内のエネルギーではなく、電源718によって左右されるバイアスによってバイアスをかけられた基板714を含むことができる。言い換えると、受容部分706A内のイオンまたは基板バイアス714に及ぼす、プラズマの第2の部分708のエネルギーバイアスの影響は、電源718のバイアスに対して無視可能であることができる。ある実施形態では、基板714に印加される実効最小電圧バイアス(または、最小イオンエネルギー分布)は、原位置プラズマ発生と関連付けられるものよりも小さい。プラズマの第2の部分708は、約1Vまたはそれより小さい受容部分706A内のイオンエネルギーと関連付けられることができる。例えば、プラズマの第2の部分708のイオンエネルギーは、原位置発生プラズマの電圧の0.001〜0.1であることができる。
【0056】
低イオンエネルギーを有するプラズマの第2の部分708は、種々の半導体および薄膜処理用途を有する。例えば、プラズマの第2の部分708は、エッチング(例えば、プラズマ支援化学エッチング)において使用されることができ、実験結果は、少なくとも34ミクロン/分のシリコンエッチング率が、本明細書に開示されるシステム、方法、および装置を使用して可能であることを実証している。この高いエッチング率は、ウエハ貫通ビア、シリコン薄化、および他のシリコンエッチングに対して、特定の用途を有する。拡張される場合、この高いエッチング率は、例えば、放出型プラズマ源のアイレを介して、単一処理チャンバ内における、複数のウエハの大面積均一エッチングに適用可能であり得る。プラズマの第2の部分708はまた、スパッタリング、イオン注入、堆積(例えば、いくつか挙げると、プラズマ支援化学蒸着、ALD、およびMOCVD)、フォトレジスト剥離、ポリマーエッチング、低Kアッシング、および原位置洗浄において使用されることができる。
【0057】
プラズマは、物理的偏向器(例えば、バッフル、角度付き偏向器、シャワーヘッド)または電磁プラズマ指向手段(例えば、受容部分706Aに入射すると、プラズマ方向を変化させる電場)を含む種々の手段を介して、受容部分706A全体を通して指向および分散されることができる。
【0058】
ある実施形態では、プラズマ708が受容部分706Aに入射後、活性化していないガス710が、プラズマの第2の部分708に接触するように指向されることができる。活性化していないガス710が、プラズマの第2の部分708に接触すると、プラズマの第2の部分708は、活性化していないガス710中の粒子を励起させ、ガス710の少なくとも一部にエネルギーを与え、種々の半導体および薄膜処理用途のために使用され得るラジカルを形成する。有利な点として、本実施形態は、遠隔源または従来の原位置源の不利点を伴わずに、ラジカルが形成されることを可能にする。具体的には、ラジカルは、プラズマ受容部分706Aの内側に形成されるため、遠隔源から進行する必要はなく、潜在的に、システム構成要素およびガス分子と処理チャンバへの途中で相互作用しない。また、イオン化電場を形成するために使用される高エネルギーは、受容部分706Aから遠隔にあって、イオン化電場が、プラズマの第2の部分708を持続させるためにちょうど十分なエネルギーを有するため、受容部分706Aは、プラズマ内の高エネルギー電力によって損傷されることも、高エネルギーイオンによってエッチングされることも、例えば、処理チャンバのガラス視認窓を介して、高周波数電力を放つこともない。したがって、いくつかの実施形態は、遠隔源および原位置源の利点を組み合わせると同時に、その不利点を回避する。
【0059】
別の実施形態では、ラジカルの2つ以上の異なるストリームが、放出型プラズマ源700内の異なる場所に形成されることができる。例えば、第1の活性化していないガス(例えば、2つ挙げると、NF
3またはN
2)は、場発生部分702内のプラズマを通過し、少なくとも部分的に、イオン化され、第1のラジカルを形成することができる。第1のラジカルおよびイオン化電場は、場放出部分704を通過して、受容部分706A内へと進むことができる。第2の活性化していないガス(例えば、シラン)710は、受容部分706Aへの入口またはその近傍において、プラズマの第2の部分708と相互作用し、少なくとも部分的に、プラズマの第2の部分708によってイオン化され、第2のラジカルを形成することができる。第1および第2のラジカルは両方とも、次いで、種々の半導体および薄膜プロセス(例えば、チャンバ洗浄)のために、受容部分706A内で使用されることができる。ある実施形態では、シラン等の活性化していないガス710は、活性化していないガス710が、リングパターンに分散されるように、リング形状散布機構(図示せず)を介して、受容部分706A内に散布されることができる。
【0060】
図8は、受容部分806のさらに別の実施形態を図示する。受容部分806は、放出型プラズマ源800に結合され、バイアスをかけられた基板ホルダ812に結合された基板814にガス流を散布および指向させるためのガスディスプレーサ820およびシャワーヘッド810を含む。プラズマ支援堆積では、ガスは、受容部分806内のガスを指向および散布するために、シャワーヘッド810内に送給され、複数の開口816を通過することができる。随意に、ディスプレーサ820が、シャワーヘッド810内のガスをさらに散布することができる。ガスは、次いで、電源818によって基板ホルダ812を通してバイアスをかけられた基板814上に薄膜を堆積させるために使用されることができる。
【0061】
薄膜は、基板814上だけではなく、処理チャンバ全体を通して堆積する傾向にある。これらの表面は、活性化していないガスがプラズマを通過されると形成されるラジカルへの暴露を介して、洗浄されることができる(基板814を除去後)。これを行なうための方法の1つは、遠隔源内におけるラジカル形成を介したものである。しかしながら、ラジカルのいくつかは、特に、帯電粒子およびエネルギー性原子種は、受容部分806に到達する前に中性化し、したがって、典型的には、洗浄プロセスの一部ではない(例えば、イオンは、非イオンとなり、エネルギーを与えられた粒子は、そのエネルギーの一部を喪失する)。しかし、これらの帯電粒子およびエネルギー性原子種は、洗浄を向上させ得るため、望ましい。
【0062】
放出型プラズマは、いくつかのラジカルを受容部分806自体内で発生させることによって、受容部分806を洗浄する際に使用され得るエネルギー性粒子の数を増加させる。多くのラジカルは、依然として、活性化していないガスに発生部分802内のプラズマの第1の部分を通過させることによって形成されるが、プラズマの第2の部分808は、ラジカルが、受容部分806内に形成され続けるように、受容部分806内に持続される。これらのラジカルは、洗浄されるべき表面に遥かに近接するため、遠隔非放出型源が使用されるときよりも多くのエネルギー性の粒子が、洗浄に関与するために利用可能である。故に、放出型プラズマ源800は、公知の遠隔源より、受容部分806を洗浄するためのラジカルの遥かに有効な混合を生み出す。
【0063】
電源818は、AC(例えば、RF)源として図示されるが、いくつかの変形例では、電源818は、DC電源またはパルス状DC電源であることができる。電源818は、例えば、電圧源または電流源であることができる。いくつかの変形例では、基板ホルダ812および基板808は、バイアスをかけられない(例えば、基板ホルダ812は、接地されるか、またはフローティング状態であることができる)。
【0064】
従来のシャワーヘッド810は、プラズマの熱および反応性に耐えることができず、したがって、プラズマの第2の部分808との相互作用に耐えるために、設計し直される必要があり得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、本明細書に開示されるような放出型プラズマ源は、典型的かつ変えられていない受容部分806と組み合わせて、使用されることができる。
図8のシャワーヘッド810を回避することは、プラズマの第2の部分808のより大きな密度が、基板814との直接相互作用(例えば、エッチング)のために所望される場合、好ましくあり得る。そのような用途に対して、シャワーヘッド810は、プラズマの第2の部分808が、開口816を通過すると、消弧され得るため(例えば、プラズマの第2の部分808が開口816を通過するにつれて、開口816の「冷却」表面との接触およびより高い圧力によって)、プラズマ密度を低減させることができる。
【0065】
図9は、
図1〜
図8を参照して説明される実施形態と関連して検討され得る方法900の実施形態を図示する。方法900は、場発生部分内のイオン化電場を介して、プラズマの第1の部分を発生させ、イオン化電磁場を場放出部分を通してプラズマ受容部分へと放出し、減衰されたイオン化電場を使用して、プラズマの第2の部分を受容部分の内側に持続させる。方法900は、
図1〜
図8を参照して前に論じられたような放出型プラズマ源の実施形態のいずれかを使用して実施されることができる。方法900は、発生動作902において、イオン化電磁場を放出型プラズマ源の場発生部分内に発生させることと、第1の持続動作904において、プラズマの第1の部分を場発生部分内に持続させることと、減衰動作906において、場放出部分内のイオン化電磁場を減衰させ、減衰されたイオン化電磁場を受容部分の少なくとも一部内に形成することと、第2の持続動作908において、減衰されたイオン化電磁場を使用して、プラズマの第2の部分を受容部分の少なくとも一部内に持続させることとを含む。
【0066】
発生動作902は、場放出部分を通して受容部分へと延在するイオン化電磁場(例えば、電場または磁場)を発生させる。場放出部分は、場発生部分と場受容部分との間に結合されることができる。イオン化電磁場は、電気、磁気、またはその2つの組み合わせであることができ、かつ容量的(例えば、
図2〜
図4)または誘導的(例えば、
図5)に、プラズマに結合することができる。プラズマに結合されると、場は、プラズマの伝導性のため、殆ど損失も減衰も伴わずに、プラズマを通過することができる。方法900は、場放出部分を通して受容部分内へと延在するプラズマを持続させるため、イオン化電磁場は、本プラズマを横断し、殆ど減衰を伴わずに、受容部分内に入射することができる。
【0067】
第1の持続動作904は、プラズマの第1の部分を場発生部分内およびその近位に持続させる。プラズマの第2の部分は、受容部分内に存在し、プラズマの第1の部分より少ないエネルギーであるが、プラズマの第2の部分を持続させるために十分なエネルギーを有する。
【0068】
しかしながら、場放出部分は、受容部分への途中でプラズマを横断する場合、減衰動作906を介して、イオン化電磁場を制御可能に減衰させるように構成されることができる。場放出部分は、イオン化電磁場が受容部分に到達するまでに、イオン化電磁場が減衰されたイオン化電磁場となるように、イオン化電磁場を減衰させるように構成された、長さおよび/または断面寸法(例えば、長さおよび幅または直径)を有することができる。場放出部分はまた、同様に、または代替として、イオン化電磁場を減衰させる、場放出部分の内側表面上の誘電体コーティングまたは層を含むことができる。イオン化電磁場強度はまた、動作の間、例えば、場放出部分における可変DCバイアスまたはACバイアスによって、変更されることができる。減衰動作906は、減衰されたイオン化電磁場(場発生部分内のイオン化電磁場より少ないエネルギーを有するが、プラズマの第2の部分を受容部分内に持続させるために十分なエネルギーを有する)をもたらす。言い換えると、減衰動作906は、プラズマの第2の部分内のエネルギーが、受容部分内のイオン化を維持するために必要であるにすぎないもの(例えば、イオン化率が、帯電粒子再結合率または中性化率を超える場合)であるように、場を減衰させることができる。
【0069】
前述のように、プラズマの第2の部分は、第2の持続動作908において、減衰されたイオン化電磁場を介して、受容部分の少なくとも一部内に持続されることができる。プラズマは、受容部分全体を含む、受容部分の任意の部分内に持続されることができる。例えば、シャワーヘッドが使用される場合、または場強度が、受容部分内で急速に減弱する場合、プラズマは、受容部分の一部のみ内に持続されてもよい。対照的に、シャワーヘッドが使用されない場合、および/または場強度が、受容部分全体を通して、比較的に一定のままである場合、プラズマは、受容部分全体ではないにしても、受容部分のより大きな部分内で持続されてもよい。
【0070】
そのうえ、活性化していないガスが、プラズマ中に進められることができる(例えば、プラズマの第1または第2の部分のいずれかにおいて)。ある実施形態では、第1の活性化していないガスは、プラズマの第1の部分中に進められることができ、第2の活性化していないガスは、プラズマの第2の部分中に進められることができる。
【0071】
結論として、本開示は、とりわけ、プラズマの第1の部分を遠隔で発生および持続させ、プラズマを発生させるために使用される場を受容部分に延在させ、そこで、場が減衰されると、その場を使用して、プラズマの第2の部分が、持続されることができる、方法、システム、および装置を提供する。当業者は、多数の変形例および代用が、本開示、その使用、およびその構成に行なわれ、本明細書に説明される実施形態によって達成されるものと実質的に同一の結果を達成してもよいことを容易に認識し得る。故に、本開示を開示された例示的形態に限定する意図はない。多くの変形例、変更、および代替構造が、本開示の範囲および精神内にある。