(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
作業の業種別に、作業量と処理能力とから導出される負担度を示すインジケータを表す作業アイコンと、前記作業を補助する補助要員別に、その補助要員を表す補助要員アイコンとを、一画面に表示する表示手段と、
前記補助要員アイコンの選択と、該選択された前記補助要員アイコンで表される前記補助要員が補助する作業に対する前記作業アイコンの選択とを受け付ける受付手段と、
前記受付手段により選択を受け付けた前記補助要員アイコンで表される補助要員に対し、前記受付手段により選択を受け付けた前記作業アイコンで表される作業を補助する旨を通知する通知手段と、
を具備したことを特徴とする作業管理装置。
前記受付手段により選択を受け付けた前記補助要員アイコンで表される補助要員が前記受付手段により選択を受け付けた前記作業アイコンで表される作業を補助することによってアップする処理能力で前記負担度を導出して前記インジケータを更新する更新手段、
をさらに具備したことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1に記載の作業管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、作業負担を考慮した人員配置を効率よく行うことができる作業管理装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態は、飲食店向けの作業管理装置である。飲食店での作業としては、厨房にてメニュー品目の調理等を行う厨房作業、客席フロアにて接客を行うフロア作業等がある。そして規模の大きい飲食店では、厨房作業は厨房担当者が行い、フロア作業はフロア担当者が行うというように仕事を分担している。しかし、例えば厨房作業の作業量が増加し、厨房担当者だけでは作業が滞ることがある。その場合、例えばフロア担当者が一時的に厨房作業を手伝うことで、厨房作業の促進を図る。本実施形態は、このような人員配置を効率よく行うことができる作業管理装置を提供するものである。
【0010】
図1は、本実施形態の作業管理装置を含む飲食店システム1の概略構成図である。飲食店システム1は、複数のオーダ端末11、中継機12、複数の厨房端末13、会計端末14、メニューサーバ15、注文管理サーバ16、作業管理サーバ17等を備える。また飲食店システム1は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク18を含み、このネットワーク18を介して各サーバ15,16,17と各厨房端末13及び会計端末14とを接続する。さらに飲食店システム1は、ネットワーク18に中継機12を接続し、各サーバ15,16,17と各オーダ端末11とを、中継機12を介して無線通信により接続する。
【0011】
オーダ端末11は、フロア担当者が携帯する携帯型の無線通信端末である。オーダ端末11は、キーボード,タッチパネル等の入力デバイスと液晶ディスプレイ等の表示デバイスとを備える。入力デバイスは、メニュー品目のオーダ入力等に対応したものである。表示デバイスは、注文を受けたメニュー品目の表示等に対応したものである。オーダ端末は、無線回路を内蔵しており、この無線回路を介して中継機12との間で双方向の無線通信を行う。
【0012】
オーダ端末11は、客席毎に取り付けられ、客自身が操作してオーダ入力等を行うセルフ式であってもよい。ただしセルフ式の場合には、各フロア担当者が携帯型の無線通信端末(例えば携帯電話、スマートフォン、ページャー等)を所持する必要がある。
【0013】
中継機12は、客席フロア内のフロア担当者が携帯するオーダ端末11と無線通信が可能なように、例えば客席フロアの天井部などに取り付けられる。中継機12は1台に限定されるものではない。客席フロアを複数の領域に区分し、領域毎に中継機12を設けてもよい。
【0014】
厨房端末13は、タッチパネル、ポインティングデバイス等の入力デバイスと、液晶ディスプレイ等の表示デバイスとを備える。厨房端末13は、プリンタを備えてもよい。入力デバイスは、メニュー品目の調理開始、調理終了などの指示入力に対応したものである。表示デバイスは、注文を受けたメニュー品目の一覧表示に対応したものである。表示デバイスは、注文を受けたメニュー品目が調理前なのか調理中なのかを識別可能に表示できることが望ましい。注文を受けたメニュー品目の一覧は、プリンタにより記録紙に印刷出力してもよい。
【0015】
厨房端末13は、厨房の調理場毎に設置される。そして厨房端末13は、設置された調理場で調理を行うメニュー品目に関するデータを表示または印刷出力する。調理担当者は、厨房端末13からの出力に従って調理作業を行う。因みに本実施形態は、調理場を揚げ場コーナ、焼き場コーナ、刺し場コーナ、ドリンクコーナ及びデザートコーナに区分した飲食店に導入される場合を例示する。
【0016】
会計端末14は、飲食代金の支払い処理に対応したものである。会計端末14は、周知のPOS(Point Of Sales)端末を適用できる。会計端末は、POS端末に限定されるものではない。飲食代金の支払い処理に対応した電子機器であればよい。
【0017】
メニューサーバ15は、飲食店が提供するメニュー品目に関するデータを管理する。メニューサーバ15は、メニューデータベースを有する。メニューデータベースは、メニューサーバ15に内蔵されていてもよいし、メニューサーバ15に外付けされた記憶装置に保存されていてもよい。
【0018】
メニューデータベースは、メニュー品目毎に作成されるメニューデータレコードを格納する。メニューデータレコードは、メニューID、品目名、価格、調理場ID、調理平均時間等のデータ項目からなる。メニューIDは、メニュー品目毎に設定される固有のコードである。各メニュー品目は、異なるメニューIDによって識別される。品目名および価格は、メニューIDによって識別されるメニュー品目の名称と1点当たりの値段である。調理場IDは、メニューIDによって識別されるメニュー品目を調理する調理場固有のコードである。各調理場は、異なる調理場IDによって識別される。本実施形態では、調理場IDを“1”からの連続番号とする。調理場IDが“1”からの連続番号に限定されないのは言うまでもない。調理平均時間は、メニューIDによって識別されるメニュー品目の調理に要する平均時間である。調理平均時間は、理論値である。調理平均時間は、統計値であってもよい。
【0019】
注文管理サーバ16は、客が注文したメニュー品目、点数等の注文データを管理する。注文管理サーバ16は、注文データベースを有する。注文データベースは、注文管理サーバ16に内蔵されていてもよいし、注文管理サーバ16に外付けされた記憶装置に保存されていてもよい。
【0020】
注文データベースは、注文データレコードを格納する。注文データレコードは、一人で来店した個人客に対してはその個人客毎に、複数名のグループで来店した客に対してはそのグループ毎に作成される。注文データレコードは、伝票番号、客席ID、人数、注文データ、合計データ等のデータ項目からなる。伝票番号は、来店した客(個人客またはグループ客)に対して発番される固有の番号である。客は、異なる伝票番号によって識別される。客席IDは、伝票番号で識別される客が着いた客席固有のコードである。各客席は、異なる客席IDによって識別される。人数は、伝票番号で識別される客の人数である。注文データは、伝票番号で識別される客が注文したメニュー品目のメニューコード,点数、金額等である。合計データは、伝票番号で識別される客が注文したメニュー品目の合計点数及び合計金額である。
【0021】
客の注文データは、フロア担当者がオーダ端末11の入力デバイスを操作することによって入力される。すなわちフロア担当者は、客からメニュー品目の注文を受けると、先ず、その客が着いた客席の客席IDと人数とを入力する。次にフロア担当者は、注文データを入力する。注文データの入力を終えると、フロア担当者は、注文確定の入力を行う。注文確定が入力されると、オーダ端末11は、入力された注文データを客席ID,人数等とともに無線送信する。無線送信された注文データは、中継機12で受信され、ネットワーク18を経由して、注文管理サーバ16に送信される。
【0022】
客席ID等を含む注文データを受信した注文管理サーバ16は、新規の伝票番号を発番する。そして注文管理サーバ16は、図示しないプリンタを動作させて、注文伝票を発行する。また注文管理サーバ16は、注文データレコードを生成し、注文データベースに登録する。さらに注文管理サーバは、注文を受けたメニュー品目毎に調理指示データを生成する。そして注文管理サーバは、ネットワーク18を介して調理指示データを厨房端末13に送信する。
【0023】
調理指示データは、注文を受けたメニュー品目のメニューコード及び点数と、そのメニュー品目を注文した客が着く客席の客席ID等からなる。また調理指示データは、そのメニュー品目のメニューデータレコードに記録されている調理場IDと平均調理時間とを含む。厨房端末13は、受信した調理指示データの中から、自らに設定されている調理場IDを含む調理指示データを取り込む。そして厨房端末13は、取り込んだ順に調理指示データを調理前バッファに格納する。
【0024】
厨房端末13は、調理前バッファに格納された調理指示データを基に、調理待ちメニュー品目の一覧を表示デバイスに表示する。厨房担当者は、表示デバイスの表示に従い、調理待ちメニュー品目の調理を開始する。その際、厨房担当者は、入力デバイスを操作して調理開始を宣言する。そうすると、該当する調理指示データが調理前バッファから調理中バッファに転送される。また、表示デバイスの表示が調理待ちから調理中に切り替わる。調理を終えると、厨房担当者は、入力デバイスを操作して調理終了を宣言する。そうすると、該当する調理指示データが調理中バッファから削除される。また、表示デバイスからも消去される。
【0025】
なお、上記説明では、厨房端末13が調理前バッファと調理中バッファとを備えるものとしたが、この構成に限定されるものではない。例えばバッファを1つとし、このバッファに格納される調理指示データに、調理前なのか調理中なのかを識別するステータスを付加してもよい。
【0026】
以上説明した、オーダ端末11、中継機12、厨房端末13、会計端末14、メニューサーバ15及び注文管理サーバ16の処理内容は一例である。本実施形態は、同様な結果を得ることが可能であれば、様々な処理を適宜に利用できる。
【0027】
飲食店システムは、厨房作業の撮影手段としてビデオカメラ19を複数備える。ビデオカメラ19は、厨房の調理場毎に設置される。ビデオカメラ19は、調理場で作業を行う厨房担当者を撮影できる箇所に取り付けられる。ビデオカメラ19によって撮影された画像は、作業管理サーバ17に取り込まれる。
【0028】
図2は、作業管理サーバ17の要部構成を示すブロック図である。作業管理サーバ17は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、補助記憶デバイス24、通信インターフェース25、時計部26、I/Oコントローラ27及びカメラコントローラ28等を備える。そして作業管理サーバ17は、CPU21に、ROM22、RAM23、補助記憶デバイス24、通信インターフェース25、時計部26、I/Oコントローラ27及びカメラコントローラ28の各部を、アドレスバス,データバス等のバスライン29で接続する。
【0029】
CPU21は、コンピュータの中枢部分に相当する。CPU21は、オペレーティングシステムやアプリケーションプログラムに従って、作業管理サーバ17としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。
【0030】
ROM22は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。ROM22は、上記のオペレーティングシステムやアプリケーションプログラムを記憶する。ROM22は、CPU21が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを記憶する場合もある。
【0031】
RAM23は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。RAM23は、CPU21が処理を実行する上で必要なデータを記憶する。またRAM23は、CPU21によって情報が適宜書き換えられるワークエリアとしても利用される。
【0032】
補助記憶デバイス24は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス24は、例えばEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、あるいはSSD(Solid State Drive)などである。補助記憶デバイス24は、CPU21が各種の処理を行う上で使用するデータや、CPU21での処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶デバイス24は、上記のアプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
【0033】
通信インターフェース25は、ネットワーク18に接続する。通信インターフェース25は、他のサーバ15,16や端末11,13,14からネットワーク18を介して送られてくるデータ信号を受信する。また通信インターフェース25は、他のサーバ15,16や端末11,13,14に対してネットワーク18を介してデータ信号を送信する。
【0034】
時計部26は、現在の日付及び時刻を計時する。時計部26は、予め設定されたタイミングでCPU21に割込信号を出力するタイマ機能を有する。時計部26とは別に、タイマを設けてもよい。
【0035】
I/Oコントローラ27は、入力デバイス31、表示デバイス32等の入出力機器を制御する。入力デバイス31は、キーボード、タッチパネル、ポインティングデバイス等である。表示デバイス32は、液晶ディスプレイ等である。入出力機器は、その全てを作業管理サーバ17が搭載してもよいし一部だけを搭載してもよい。あるいは、全ての入出力機器を作業管理サーバ17に対して外付けしてもよい。
【0036】
カメラコントローラ28は、各ビデオカメラ19で撮影される画像を取り込む。カメラコントローラ28は、スイッチ機能を有しており、各ビデオカメラ19の撮影画像を選択的にRAM23の画像バッファに格納する。画像バッファに格納された撮影画像は、表示デバイス32の画面上で再生できる。
【0037】
このような構成の作業管理サーバ17は、作業負担を考慮した人員配置を効率よく行うことができる作業管理装置として機能する。この機能を実現するために、作業管理サーバ17は、補助記憶デバイス24に調理場ファイル41と担当者ファイル42とを保存する。
【0038】
図3は、調理場ファイル41のデータ構造を示す模式図である。調理場ファイル41は、各調理場の調理場IDに関連付けて、調理場名,調理人数及びしきい値の各データを格納する。調理場名は、調理場に対して付与される固有名称である。調理人数は、調理場で調理作業等を行う厨房担当者の人数である。
【0039】
しきい値は、負担度に対するしきい値である。負担度は、例えば仕事量を処理能力で除算することで算出される。本実施形態において、仕事量は、調理待ちメニュー品目の平均調理時間の累積時間である。処理能力は、厨房担当者の人数である。負担度が大きい調理場は、調理品の提供が遅れる可能性が高い。このような調理場に対しては、担当者を増員する必要がある。しきい値は、増員が必要か否かの判断基準となる負担度の値であり、調理場毎に任意に設定される。
【0040】
負担度、仕事量、処理能力の算出方法は、本実施形態に限定されるものではない。負担度は、店の混雑度にも関係するので、仕事量を処理能力で除算した値に時間帯に応じた係数を乗算して算出してもよい。仕事量は、調理待ちメニュー品目だけでなく調理中メニュー品目の平均調理時間も加味して算出してもよい。処理能力は、厨房担当者の人数にその厨房担当者の熟練度に応じた係数を乗算して算出してもよい。勿論、各調理場のしきい値を共通に設定する運用を否定するものでもない。
【0041】
図4は、担当者ファイル42のデータ構造を示す模式図である。担当者ファイル42は、各フロア担当者の担当者IDに関連付けて、担当者名、補助可ID及び勤務コードの各データを格納する。担当者IDは、フロア担当者毎に設定される固有のコードである。各フロア担当者は、異なる担当者IDによって識別される。担当者名は、担当者の固有名称である。補助可IDは、担当者が厨房作業を補助できる調理場の調理場IDである。全ての調理場を補助できる担当者に対しては、補助可IDとして“ALL”がセットされる。逆に、調理場を補助できない担当者に対しては、補助可IDとして“0”がセットされる。
【0042】
勤務コードは、担当者の当日の勤務体系を表す勤務データがセットされた勤務データファイル52(
図2,
図6を参照)の識別コードである。勤務コードは、各担当者に対して一意に割り当てられる。すなわち、各担当者に対して1つの勤務データファイル52がそれぞれ割り当てられる。
【0043】
作業管理サーバ17は、作業管理装置としての機能を実現するために、RAM23に調理場別の作業データファイル51と担当者別の勤務データファイル52とを保存する。
【0044】
図5は、作業データファイル51のデータ構造を示す模式図である。作業データファイル51は、調理場の数だけRAM23に保存される。作業データファイル51は、調理場ID、調理人数及び警告カウンタHTの格納エリアと、メニューID、平均調理時間、客席ID及び進捗状況ステータスの蓄積エリアとを有する。
【0045】
調理場IDエリアには、調理場IDが格納される。調理人数エリアには、この調理場IDで識別される調理場で作業をしている人数が格納される。警告カウンタHTは、初期値が“0”であり、負担度が前記しきい値を超える時間の経過に応じてカウントアップする。
【0046】
メニューID、平均調理時間、客席ID及び進捗状況ステータスは、この調理場IDで識別される調理場において調理されるメニュー品目のなかで、注文を受け付けたメニュー品目のデータである。メニューID及び平均調理時間は、メニュー品目毎に設定されたデータである。客席IDは、当該メニュー品目を注文した客が着いた客席の客席IDである。進捗状況ステータスは、当該メニュー品目の調理進捗状況を識別するデータである。進捗状況とは、例えば未調理、調理中、調理終了等である。
【0047】
図6は、勤務データファイル52のデータ構造を示す模式図である。勤務データファイル52は、少なくともフロア担当を含む所定の店員の人数分だけRAM23に保存される。勤務データファイル52は、勤務コード及び出退フラグの格納エリアと、作業時間帯及び休憩時間帯の蓄積エリアとを有する。
【0048】
勤務コードは、各店員に対して割り当てられたコードである。出退フラグは、その勤務コードで特定される店員の出退勤を識別するフラグである。作業時間帯及び休憩時間帯は、所定の期間(1週間、1か月間等)における毎出勤日の作業時間帯と休憩時間帯である。
【0049】
作業管理サーバ17は、作業管理装置としての機能を実現するために、ROM22にアプリケーションプログラムである作業管理プログラムを格納する。
図7〜
図9は、この作業管理プログラムにしたがってCPU21が実行する主要な情報処理手順を示す流れ図である。
図11〜
図13は、表示デバイス32に表示される画面の一例である。以下、
図9〜
図13を用いて、作業管理サーバ17の主要な動作について説明する。
【0050】
図10の画面は、基本画面60である。基本画面60は、フロアエリア61を中央に配置し、向って左端に担当者エリア62を配置し、右端に厨房エリア63を配置する。フロアエリア61は、客席フロアのレイアウト画像を表示する領域である。レイアウト画像は、客席に対応した複数の客席アイコン61A〜61Kを客席のレイアウトにしたがって配置した画像である。客席アイコン61A〜61Kは、客席の状況(空席、着席等)によって例えば色が変化する。注文したメニュー品目が配膳されたか否かによって、客席アイコン61A〜61Kの色等を変化させてもよい。複数のフロアを有する飲食店の場合には、タブの選択により別フロアのレイアウト画像に切り替えられる。
【0051】
担当者エリア62は、複数個(図では6個)の担当者アイコン62A〜62Fを表示する領域である。担当者アイコン62A〜62Fは、それぞれフロア担当者を表す。調理場に対して増員が必要となった場合、フロア担当者の多くは補助要員として調理場に一時的に配置転換される。ここに、担当者アイコン62A〜62Fは、補助要員を表す補助要員アイコンとして機能する。
【0052】
担当者エリア62に表示される担当者アイコン62A〜62Fの数は6個に限定されるものではなく、5個以下でもよいし、7個以上でもよい。担当者エリア62内を担当者アイコン62A〜62Fがスクロール表示されるようにしてもよい。担当者アイコン62A〜62Fに表示される文字は、その担当者の固有名称を示す。
【0053】
厨房エリア63は、厨房の各調理場にそれぞれ対応した調理場アイコン63A〜63Eと人数アイコン64とを表示する領域である。人数アイコン64は、調理場で作業する厨房担当者の人数を示す。調理場アイコン63A〜63Eは、インジケータ65を含む。インジケータ65は、調理場の負担度を示す。ここに、調理場アイコン63A〜63Eは、作業アイコンとして機能する。
【0054】
このような基本画面60は、作業管理プログラムにしたがってCPU21が表示させる。ここにCPU21は、作業の業種別(調理場別)に負担度を示すインジケータ65を表す作業アイコン(調理場アイコン63A〜63E)と、補助要員別にその補助要員を表す補助要員アイコン(担当者アイコン62A〜62F)とを、一画面に表示する表示手段を構成する。
【0055】
図7は、作業管理プログラムにしたがってCPU21が実行する割込処理の手順を示す流れ図である。この処理は、任意の時間であるt秒毎に発生する割込み信号の入力によりスタートする。
【0056】
すなわち割込信号が入力されると、CPU21は、IDカウンタnを“0”にリセットする(Act1)。IDカウンタnは、例えばRAM23に形成される。CPU21は、IDカウンタnを“1”だけカウントアップする(Act2)。そしてCPU21は、IDカウンタnが調理場の数N(本実施形態では5)を超えたか否かを確認する(Act3)。
【0057】
IDカウンタnが調理場の数Nを超えていない場合(Act3にてNO)、CPU21は、IDカウンタnから一意に求まる調理場IDが割り当てられた調理場の負担度Bを導出する(Act4)。すなわちCPU21は、調理場IDが“n”の作業データファイル51から調理人数を検出する。またCPU21は、同作業データファイル51から進捗状況ステータスが未調理を示すデータの平均調理時間を積算する。そしてCPU21は、この平均調理時間の積算値と調理人数とから負担度Bを導出する。負担度Bを導出できたならば、CPU21は、その負担度Bを当該調理場の調理場アイコン63A〜63Eに含まれるインジケータ65に表示させる(Act5)。
【0058】
CPU21は、調理場ファイル41を検索して、調理場IDが“n”のレコードからしきい値Snを検出する。そしてCPU21は、負担度Bがしきい値Snを超えているか否かを確認する(Act6)。負担度Bがしきい値Snを超えていない場合(Act6にてNO)、CPU21は、Act10の処理に進む。
【0059】
負担度Bがしきい値Snを超えている場合には(Act6にてYES)、CPU21は、調理場IDが“n”の作業データファイル51における警告カウンタHTを“1”だけカウントアップする(Act7)。そしてCPU21は、警告カウンタHTが警告回数Kに達したか否かを確認する(Act8)。警告カウンタHTが警告回数Kに達していない場合、CPU21は、Act2の処理に戻る。
【0060】
警告カウンタHTが警告回数Kに達すると、CPU21は、調理場IDが“n”の調理場で負担度Bが高いことを警告する(Act9:報知手段)。警告した後、CPU21は、Act10の処理に進む。
【0061】
Act10では、CPU21は、調理場IDが“n”の作業データファイル51における警告カウンタHTを“0”にリセットする。リセットした後、CPU21は、Act2の処理に戻る。
【0062】
Act2の処理に戻ると、CPU21は、IDカウンタnを“1”だけさらにカウントアップする。そしてCPU21は、Act3以降の処理を実行する。すなわちCPU21は、調理場の負担度Bを算出し、負担度Bがその調理場に対して設定されるしきい値Snを超える場合に、警告カウンタHTをカウントアップする。そして警告カウンタHTが警告回数Kに達した場合に、調理場IDが“n”の調理場で負担度Bが高いことを警告する。
【0063】
CPU21は、IDカウンタnが調理場の数Nを超えるまで、Act2〜Act10の処理を繰り返し実行する。IDカウンタnが調理場の数Nを超えたならば(Act3にてYES)、CPU2はこの割込み処理を終了する。
【0064】
ここにCPU21は、作業の業種毎(調理場毎)に負担度Bが所定のしきい値Snを超えたか否かを確認する確認手段(Act1〜Act8)と、負担度Bがしきい値Snを超えた作業を報知する報知手段(Act9)とを構成する。
【0065】
図11は、Act9の処理である警告の一例である。この例は、調理場ID=1の調理場「揚げ場コーナ」で負担度Bがしきい値S1を超えた事象が(t×K)秒以上継続した場合である。
図11に示すように、基本画面60の上に重ねてライブ画像70が表示される。ライブ画像70は、調理場「揚げ場コーナ」に設置されているビデオカメラ19で撮影されている画像である。また、担当者エリア62に表示されている担当者アイコン62A〜62Eが、調理場「揚げ場コーナ」の補助が可能な担当者のアイコン62A,62D,62Eと、補助が不可能な担当者のアイコン62B,62C,62Fとに分類される。
【0066】
すなわちCPU21は、カメラコントローラ28を制御して、調理場「揚げ場コーナ」に設置されているビデオカメラ19の撮影画像を取り込む。そしてCPU21は、基本画面60の上にライブ画像用のウインドゥを開き、このウインドゥに撮影画像を表示させる。
【0067】
またCPU21は、担当者ファイル42を検索して、補助可IDが“ALL”の担当者と、調理場「揚げ場コーナ」の調理場ID=“1”を補助可IDに含む担当者を検出する。さらにCPU21は、検出した担当者毎に、勤務コードで識別される勤務データファイル52を検索して、作業時間帯が例えば今から最低1時間以上継続する担当者を抽出する。抽出された担当者は、調理場「揚げ場コーナ」での作業を補助できる。CPU21は、抽出した担当者の担当者アイコン(
図11では62A,62D,62E)と他の担当者アイコン(
図11では62B,62C,62F)とを識別表示する。すなわちCPU21は、担当者アイコン62A,62D,62Eを補助可能であることを示す表示形態とし、担当者アイコン62B,62C,62Fを補助不可能であることを示す表示形態とする。
【0068】
作業管理サーバ17のオペレータである店長等の作業管理者は、調理場「揚げ場コーナ」のライブ画像70が表示されると、調理場「揚げ場コーナ」の負担度Bが高まり、増員が必要と認識する。そして作業管理者は、補助可能であることを示す表示形態の担当者アイコン62A,62D,62Eの中から1つを選択し、さらに増員が必要な調理場「揚げ場コーナ」の調理場アイコン63Aを選択して関連付ける。具体的には、
図12に示すように、選択した担当者アイコン62Eを調理場アイコン63Aの上にドラッグ&ドロップする。
【0069】
このような操作に対し、CPU21は、
図8の流れ図に示す手順の処理を実行する。すなわちCPU21は、担当者アイコン62A〜62Fが選択されるのを待機している(Act21)。ここで、担当者アイコン62Eが調理場アイコン63Aの上にドラッグ&ドロップされたとする。この場合、CPU21は、担当者アイコン62Eが選択されたと認識する(Act21にてYES)。
【0070】
担当者アイコン62Eが選択されたと認識すると、CPU21は、担当者ファイル42を検索して、担当者アイコン62Eで特定される担当者(担当者ID105の担当者「EE」)の補助可ID及び勤務コードを取得する(Act22)。
【0071】
次にCPU21は、調理場アイコン63A〜63Eが選択されたか否かを判断する(Act23)。この場合、CPU21は、調理場アイコン63Aが選択されたと認識する(Act23にてYES)。
【0072】
調理場アイコン63Aが選択されたと認識すると、CPU21は、この調理場アイコン63Aによって特定される調理場「揚げ場コーナ」がAct9の処理にて警告されたか否かを判断する(Act24)。この場合、警告されたので(Act24にてYES)、CPU21は、担当者アイコン62Eで特定される担当者が調理場「揚げ場コーナ」の作業を補助可能か否かを、補助可ID及び勤務コードから判断する(Act25)。この場合、補助可能なので(Act25にてYES)、CPU21は、担当者「EE」に対して調理場「揚げ場コーナ」の作業を補助することを通知する(Act26)。
【0073】
各フロア担当者は、それぞれオーダ端末11を携帯している。作業管理サーバ17は、各フロア担当者がどのオーダ端末11を携帯しているかを管理している。例えば、担当者ファイル42において、担当者IDに関連付けてその担当者が携帯するオーダ端末11の端末IDを設定しておけばよい。CPU21は、担当者「EE」が携帯するオーダ端末11を宛先として、調理場「揚げ場コーナ」の作業を補助する旨のメッセージを送信する。
【0074】
このメッセージデータは、中継機12を介して無線送信され、担当者「EE」が所持するオーダ端末11で受信される。メッセージデータを受信したオーダ端末11では、調理場「揚げ場コーナ」の作業を補助する旨のメッセージが表示デバイスに表示される。あるいは同様のメッセージが音声出力される。メッセージを確認した担当者「EE」は、オーダ端末11の入力デバイスを操作して、メッセージを確認した旨の応答を作業管理サーバ17に返信する。そして担当者「EE」は、調理場「揚げ場コーナ」へ異動して、厨房作業を補助する。
【0075】
なお、オーダ端末11がセルフ式の場合には、各フロア担当者は無線通信機器を携帯しているので、無線通信機器に対して同様の通知を行えばよい。
【0076】
ここにCPU21は、補助要員アイコンの選択と、該選択された補助要員アイコンで表される補助要員が補助する作業に対する作業アイコンの選択とを受け付ける受付手段(Act21〜Act25)と、この受付手段により選択を受け付けた補助要員アイコンで表される補助要員に対し、受付手段により選択を受け付けた作業アイコンで表される作業を補助する旨を通知する通知手段(Act26)とを構成する。
【0077】
厨房補助を通知したCPU21は、確認応答を待機する(Act27)。オーダ端末11から確認応答を受信したならば(Act27にてYES)、CPU21は、調理場「揚げ場コーナ」に対応する作業データファイル51の調理人数を“1”だけ増加する(Act28)。また、
図13に示すように、調理場「揚げ場コーナ」を示す調理場アイコン63Aの近傍に、人数アイコン64と並べて補助者アイコン66を表示させる(Act29)。追加される補助者アイコン66は、人数アイコン64と例えば色を変えるなどして識別可能とする。以上でCPU21は、処理を終了する。なお、Act28とAct29との処理手順は、この順序に限定されるものではない。前後が逆になってもよい。
【0078】
なお、Act21にて担当者アイコンが選択されたが、ドロップ先が調理場アイコンの上ではなく、調理場アイコンが選択されなかった場合には(Act23にてNO)、CPU21は、処理を終了する。
【0079】
また、Act21にて担当者アイコンが選択されたが、ドロップ先が警告中の調理場アイコンではなく、別の調理場アイコンであった場合には(Act24にてNO)、CPU21は、その人員配置が正しいか否かをオペレータに問い合わるメッセージを表示デバイス32に表示させる(Act30)。そしてCPU21は、正しいか否かの選択入力を待機する(Act31)。入力デバイス31の操作入力により正しい旨が選択された場合には(Act31にてYES)、CPU21は、Act26の処理に進む。すなわちCPU21は、選択された担当者に対して選択された調理場の作業を補助することを通知する。
【0080】
入力デバイス31の操作入力により正しくない旨が選択された場合には(Act31にてNO)、CPU21はこの処理を終了する。
また、担当者アイコン62Eで特定される担当者が補助不可能な場合にも(Act25にてNO)、CPU21は、処理を終了する。
同様に、Act27にて確認応答を待機したが、所定時間、例えば1分以内に確認応答を受信できない場合にも(Act27にてNO)、CPU21はこの処理を終了する。
【0081】
ここにCPU21は、補助要員アイコンで表される補助要員が作業補助を可能か判定する判定手段(Act25)を構成する。そして受付手段は、作業補助を可能でないと判定された補助要員を表す補助要員アイコンの選択を拒否する。
【0082】
また受付手段は、負担度がしきい値を超えていない作業に対する作業アイコンが選択された場合に確認を促す(Act30〜Act31)。
【0083】
このように、調理場「揚げ場コーナ」に増員が必要と判断した作業管理者は、担当者アイコン62A〜62Fのなかから補助可能な状態の担当者アイコン62B,62Cまたは62Fを1つ選択し、調理場「揚げ場コーナ」の調理場アイコン63Aの上にドラッグ&ドロップするだけで、選択した担当者アイコンで特定されるフロア担当者に、調理場「揚げ場コーナ」への配置転換を即座に知らせることができる。したがって、仕事量が増加した調理場への増員をスムーズに行えるので、その調理場での調理作業の遅れを極力短くすることができる。
【0084】
ところで、
図7に示す割込処理は、例えば10秒間隔、20秒間隔というように比較的短期間で繰り返される。したがって、調理場「揚げ場コーナ」に補助者を増員した後は、作業データファイル51に格納される調理人数が増えるので、負担度Bが低下する。その結果、警告が繰り返し表示されることはよい。また、調理場アイコン63Aに表示されるインジケータ64の値も低下するので、作業管理者は、調理場「揚げ場コーナ」の負担度Bが低下したことを認識できる。
【0085】
ここにCPU21は、受付手段により選択を受け付けた補助要員アイコンで表される補助要員が受付手段により選択を受け付けた作業アイコンで表される作業を補助することによってアップする処理能力で負担度を導出してインジケータを更新する更新手段を構成する(Act28、Act1〜Act5)。
【0086】
次に、調理場「揚げ場コーナ」に配置転換した補助者「EE」を元のフロア担当に戻す場合を説明する。
調理場「揚げ場コーナ」の負担度Bが低下し、調理遅れが解消されたと認識した作業担当者は、
図13の画面で店員「EE」に対応する補助者アイコン66を選択操作する。選択操作は、例えばクリックである。あるいは選択操作はダブルクリックである。
【0087】
このような操作に対し、CPU21は、
図9の流れ図に示す手順の処理を実行する。すなわちCPU21は、厨房エリア63の担当者が選択されるのを待機する(Act41)。担当者は人数アイコン64または補助者アイコン66で表されている。担当者が選択されると、CPU21は、選択された担当者が補助者であるか否か、すなわち人数アイコン64が選択されたのか補助者アイコン66が選択されたのかを判断する(Act42)。
【0088】
この場合、補助者アイコン66が選択されたので(Act42にてYES)、CPU21は、その補助者アイコン66で特定される店員「EE」が作業を補助する調理場「揚げ場コーナ」が警告中か否かを判断する(Act43)。すなわちCPU21は、調理場「揚げ場コーナ」の負担度Bがしきい値S1を超えるか否かを判断する。負担度Bがしきい値S1を超えない場合、調理場「揚げ場コーナ」は警告中ではない。この場合(Act43にてNO)、CPU21は予測負担度B0を算出する(Act44)。予測負担度は、調理人数を今より“1”だけ減らして算出する負担度Bである。
【0089】
CPU21は、予測負担度B0がしきい値S1を超えるか否かを判断する(Act45)。予測負担度B0がしきい値S1以下の場合(Act45にてNO)、店員「EE」が抜けても調理場「揚げ場コーナ」の負担度Bは小さい。この場合、CPU21は、調理場「揚げ場コーナ」の厨房端末13に対して、補助者である店員「EE」の作業終了を通知するメッセージを送信する(Act46)。このメッセージは、厨房端末13の表示デバイスに表示される。したがって店員「EE」は、調理場での作業が終了したことを確認し、客席フロアに戻る。
【0090】
メッセージを送信した後、CPU21は、調理場「揚げ場コーナ」に対応した作業データファイル51の調理人数を“1”だけ減算する(Act47)。またCPU21は、選択された補助者アイコン66を消去する(Act48)。以上で、CPU21は処理を終了する。なお、Act47とAct48との処理手順は、この順序に限定されるものではない。前後が逆になってもよい。また、Act47及びAct48の処理を実行した後、Act46の処理を実行してもよい。
【0091】
一方、Act43において警告中の場合(Act43にてYES)、あるいはAct45において予測負担度B0がしきい値S1を超える場合には(Act45にてYES)、CPU21は、補助者を戻してよいかオペレータに問い合わせるメッセージを表示デバイス32に表示させる(Act49)。そしてCPU21は、オペレータからの入力を待機する(Act50)。ここで、入力デバイス31を介して「NO」、つまり取消操作がなされた場合には(Act50にてNO)、補助者を戻さない旨を受け付けたので、CPU21は、この処理を終了する。
【0092】
これに対し、入力デバイス31を介して「YES」、つまり実行操作がなされた場合には(Act50にてYES)、補助者を戻す旨を受け付けたので、CPU21は、Act46の処理に進む。すなわちCPU21は、補助者である店員「EE」の作業終了を通知するメッセージを送信する。
【0093】
このように、増員した補助者を元へ戻す場合においても、その補助者を示すアイコン66を選択するだけの簡単な操作で対応することができる。
【0094】
本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。
例えば前記実施形態では、負担度Bが増加したことを警告する報知手段として、ライブ画像70を表示する例を示したが、報知手段はこれに限定されるものではない。例えば、負担度Bが増加した調理場の調理場アイコン63A〜63Eの表示形態を変えることで警告してもよい。あるいは、音声出力によって警告してもよいのは言うまでもないことである。
【0095】
また、基本画面60のレイアウトは、
図10に示す画像に限定されるものではない。少なくとも担当者アイコン62A〜62Fが配列される担当者エリア62と、調理場アイコン63A〜63Eが配列される厨房エリア63とが一画面に表示されていればよい。また、補助要員アイコンである担当者アイコン62A〜62Fの選択操作と、作業アイコンである調理場アイコン63A〜63Eの選択操作もドラッグ&ドロップに限定されるものではなく、種々の方法を適用することができる。
【0096】
また、作業管理装置として次のような実施形態も考えられる。
図14は、他の実施形態において、表示デバイス32に表示される画面80の一例である。すなわちこの画面80は、基本画面60のフロアエリア61と担当者エリア62とを、担当者別の時間帯エリア81としたものである。時間帯エリア81には、フロア担当者毎に時間帯を示すグラフ82A〜82Fが表示される。グラフ82A〜82Fは、作業時間帯とそれ以外の時間帯とを区別する。
図14では、作業時間帯をハッチングで示している。
【0097】
例えば、基本画面60が表示されているときに担当者エリア62がクリックされると、画面80に切り替わるようにする。そうすることにより、作業管理者は、各フロア担当者の作業時間帯を容易に知ることができる。
【0098】
また、
図14の画面例では、担当者アイコン62A〜62Fに数字が表示されている。この数字は、現在時刻(図では破線T)を基準とした場合の残りの作業時間帯を示す。例えば担当者アイコン62Aに表示それる数字“1”は、残りの作業時間が1時間以上で2時間未満を示す。同様に、例えば担当者アイコン62ABに表示それる数字“3”は、残りの作業時間が3時間以上で4時間未満を示す。作業担当者は、この数字を見ることにより、各フロア担当者の残りの作業時間を容易に知ることができる。
【0099】
つまり、いずれかの調理場で負担度が増加したためにサポートが必要となった場合、作業管理者は、
図7の画面80を表示させる。そうすると、この画面80に表示される情報から、作業管理者は、補助者としてふさわしいフロア担当者を容易に選定することができる。
【0100】
前記実施形態は、飲食店向けの作業管理装置として作業管理サーバ17を例示したが、作業管理装置は、飲食店向けのものに限定されるものではない。通常は、異なる作業をそれぞれの担当者が実施するが、いずれかの作業で端度が増加した場合には別の作業担当者を補助者として一時的に異動させる場合の作業管理装置として適用できるのである。
【0101】
このような作業管理装置の譲渡は一般に、作業管理プログラム等のプログラムがROM22に記憶された状態にて行われる。しかしこれに限らず、コンピュータ装置が備える書き込み可能な記憶デバイスに、このコンピュータ装置とは個別に譲渡された作業管理プログラム等がユーザなどの操作に応じて書き込まれてもよい。作業管理プログラム等の譲渡は、リムーバブルな記録媒体に記録して、あるいはネットワークを介した通信により行うことができる。記録媒体は、CD−ROM,メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。また、プログラムのインストールやダウンロードにより得る機能は、装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0102】
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。