特許第6058078号(P6058078)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6058078
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】ゴミ被覆保護装置
(51)【国際特許分類】
   B65F 1/16 20060101AFI20161226BHJP
【FI】
   B65F1/16
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-119234(P2015-119234)
(22)【出願日】2015年6月12日
(65)【公開番号】特開2017-1847(P2017-1847A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2015年11月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】515160781
【氏名又は名称】河本 幸人
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】河本 幸人
【審査官】 大瀬 円
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−48305(JP,A)
【文献】 特開2014−94819(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3084885(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3189388(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65F 1/00−1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴミ(G)を保護するためのゴミ被覆体(1)と、該ゴミ被覆体(1)の基端側を取着するためのシャフト(2)と、該シャフト(2)を左右水平状軸心(La)廻りに回転自在に支持する左右一対の支持部材(3)(3)と、該シャフト(2)に連結され該シャフト(2)を上記左右水平状軸心(La)廻りに回転させるための手動ハンドル(4)と、を備え、
上記手動ハンドル(4)にて上記シャフト(2)を回転させて上記ゴミ被覆体(1)を巻き取るように構成したゴミ被覆保護装置であって、
上記支持部材(3)は、上記シャフト(2)の端部に外嵌状に取着されるベアリングから成る軸受部材(31)と、該軸受部材(31)の移動を阻止する軸受ケーシング(32)と、ゴミ集積所(Z)の少なくとも一側面を形成している固定部材(K)に固着するための取着具(9)と、を備え、
上記取着具(9)は、上記軸受ケーシング(32)の下面側に取着されたコの字状のフレーム(91)と、該フレーム(91)に螺着する押圧ボルト部材(92)と、を有するバイス(90)であって、
さらに、上記シャフト(2)は、外筒部材と内筒部材とを備えた二重筒構造として、左右方向伸縮自在に設けていることを特徴とするゴミ被覆保護装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴミ被覆保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴミ集積所に置かれたゴミを、カラスや猫等の鳥獣から保護するネットが公知である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−34075公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ネットやシート等のゴミ被覆体を展開する作業や片づける作業には、手間と時間がかかるといった問題があった。また、ゴミ集積所にゴミ被覆体が乱雑に折り畳まれたままであると、周囲の美観が損なわれるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、ゴミ被覆体を容易かつ迅速に展開及び片づけることが可能であって、さらに、不使用状態で周囲の美観を損ねることのないゴミ被覆保護装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のゴミ被覆保護装置は、ゴミを保護するためのゴミ被覆体と、該ゴミ被覆体の基端側を取着するためのシャフトと、該シャフトを左右水平状軸心廻りに回転自在に支持する左右一対の支持部材と、該シャフトに連結され該シャフトを上記左右水平状軸心廻りに回転させるための手動ハンドルと、を備え、上記手動ハンドルにて上記シャフトを回転させて上記ゴミ被覆体を巻き取るように構成したゴミ被覆保護装置であって、上記支持部材は、上記シャフトの端部に外嵌状に取着されるベアリングから成る軸受部材と、該軸受部材の移動を阻止する軸受ケーシングと、ゴミ集積所の少なくとも一側面を形成している固定部材に固着するための取着具と、を備え、上記取着具は、上記軸受ケーシングの下面側に取着されたコの字状のフレームと、該フレームに螺着する押圧ボルト部材と、を有するバイスであって、さらに、上記シャフトは、外筒部材と内筒部材とを備えた二重筒構造として、左右方向伸縮自在に設けているものである
【発明の効果】
【0007】
発明によれば、ゴミ被覆体展開作業とゴミ被覆体片づけ作業を一人で容易かつ迅速に行うことができる。しかも、熟練者でなくてもゴミ被覆体を美しくコンパクトに片づけることができ、不使用状態で周囲の美観を損ねずに保管できる。ゴミ被覆体を使用するためや、収納するために搬送する必要がなく、ゴミ被覆体の準備や片づけにかかる手間と時間を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に関係の深い参考例の使用展開状態の正面図である。
図2】使用展開状態を示す断面側面図である。
図3】使用展開状態を示す斜視図である。
図4】シャフト巻き取り状態を示す正面図である。
図5】シャフト巻き取り状態を示す側面図である。
図6本発明の実施形態のシャフト巻き取り状態を示す正面図である。
図7施形態のシャフト巻き取り状態を示す側面図である。
図8施形態のゴミ被覆体展開状態を示す正面図である。
図9施形態のゴミ被覆体展開状態を示す断面側面図である。
図10】ゴミ被覆体とシャフトの取着部の一例を示す要部拡大断面図である。
図11】ゴミ被覆体とシャフトの取着部の他例を示す要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図示の実施形態及び本発明に関係の深い参考例に基づき本発明を詳説する。
本発明に関係の深い参考例のゴミ被覆保護装置は、図1乃至図3に示すように、ゴミ集積所Zに置かれたゴミGを保護するためのゴミ被覆体1と、ゴミ被覆体1の基端側を取着するための1本のシャフト2と、シャフト2を左右水平状軸心La廻りに回転自在に支持する左右一対の支持部材3,3と、シャフト2の一端部に連結されそのシャフト2を左右水平状軸心La廻りに回転させるための手動ハンドル4と、ゴミ集積所Zに設置され上記一対の支持部材3,3を保持する基枠部材6と、を備えている。
【0010】
ゴミ被覆体1は、可撓面状であって、カラスや猫等の鳥獣がゴミGに接近して荒らし、ゴミGが散乱するのを防止するためのものである。
ゴミ被覆体1は、図例のような合成樹脂製のネット、或いは、図示省略するが、ブールーシートや幌等の合成樹脂製のシート等である。
ゴミ被覆体1は、ゴミGの上方側と左右側方側と手前側に配設されゴミGを保護するための第1被覆部10Aと、ゴミGの後方側に配設されゴミGを保護するための第2被覆部10Bと、を備えている。第1被覆部10Aは第2被覆部10Bよりも幅広にかつ前後に長く設けている。
【0011】
ゴミ被覆体1の第1被覆部10Aは、シャフト2の巻き取り長さ(有効幅)S2よりも、長い幅寸法S1を有している。そして、ゴミ被覆体1は、基端側から先端側に渡って縦線状に形成した左右一対の折り返し用のクセ条部13,13を有している。
なお、第2被覆部10Bに左右一対の折り返し用のクセ条部13,13を設けても良い。
【0012】
クセ条部13は、使用展開状態のゴミ被覆体1の左右側縁部を左右内方へ容易に折曲げることができるようにクセづけしたものであって、ゴミ被覆体1がネットの場合は、ネットを形成するための網体に紐状芯材を縫着して形成、又は、網目を形成するネット糸同士を、網目を潰すように束ねて形成したものである。
また、ゴミ被覆体1がネット或いはシートの場合は、加熱して熱変形による折り目を形成したものである。
【0013】
そして、一方のクセ条部13(13A)の左右外側縁から他方のクセ条部13(13B)の左右外側縁までのクセ部(最長)間隔寸法S13を、上記巻き取り長さS2よりも短く形成している。
【0014】
シャフト2は、図10に示すように、パイプ状であって、ラジアル方向に貫通する通し孔25を有している。通し孔25は、左右方向に複数並設している。
そして、ゴミ被覆体1がネットの場合は、樹脂製の結束バンド5を通し孔25に挿通させると共にネットの網目を通して、ネットの基端側をシャフト2に取着している。
また、図示省略するが、ゴミ被覆体1がシートの場合は、樹脂製の結束バンド5を通し孔25に挿通させると共にシートの基端縁部に形成したハトメ孔又は貫孔を通して、シートの基端側をシャフト2に取着する。
【0015】
図10に示したゴミ被覆体1とシャフト2の取着部の一例では、ゴミ被覆体1は、第1被覆部10Aを形成するための1枚の第1被覆基体11と、第2被覆部10Bを形成するための1枚の第2被覆基体12と、を備え、第1・第2被覆基体11,12の基端側を重ねて、シャフト2に取着している。
なお、図11に示す他例のように、第1被覆部10A及び第2被覆部10Bを形成するための1枚の被覆基体10の基端側を前後方向に折り返してシャフト2に取着して、前方側を第1被覆部10Aとし、後方(ゴミ奥側)に配設される折り返し部を第2被覆部10Bとするも良い。
【0016】
図1に示すように、支持部材3は、シャフト2の端部に外嵌状に取着されるベアリングから成る軸受部材31と、軸受部材31が前後左右上下方向に移動するのを規制するプランマブロックやピローブロック等の軸受ケーシング(ホルダ)32と、を備えている。
【0017】
図1乃至図3に示すように、基枠部材6は、ゴミ集積所Zに設置されるコンクリート製のブロック状の基台60と、重しとなる基台60から上方突出状に設けた1本の金属製の支柱部61と、支柱部61に連結され一対の支持部材3,3を支持する二股形状の金属製の保持部62と、一対の支持部材3,3の夫々の上部に上方突出状に固着される左右一対の金属製の柱部64,64と、柱部64の上端に連結されると共にメッセージを表示するための矩形状の表示部63と、を有している。
【0018】
表示部63は、柱部64に固着される金属製の枠状部(看板用枠部材)63aを有し、その枠状部63aの前面に、メッセージが表示された板状部(看板部材)63bが設けられている。表示部63は、看板用枠部材63a及び看板部材63bの一方のみで構成するも良い。
なお、参考例の説明において、メッセージとは、文字に限らず絵や図形、写真も含む。例えば、会社名や店舗のロゴマーク、商品広告の絵や写真、ゴミ集積所Z近傍の案内図や地図等を含む。
【0019】
ゴミ被覆体1を片づける場合は、図1乃至図3に示した使用展開状態から、ゴミ被覆体1の第1被覆部10Aの左右側縁部を左右内方へ折り曲げる。クセ条部13,13によって、容易に、シャフト2の巻き取り長さS2よりも短い幅寸法(クセ部間隔寸法S13に同等)に折り畳まれる。また、ゴミ被覆体1の基端側がシャフト2に取着されているので一人でも容易に折り畳むことができる。
【0020】
ゴミ被覆体1を折り畳んだ後、手動ハンドル4を左右水平状軸心La廻りに回転させると、1本のシャフト2に第1被覆部10A及び第2被覆部10Bが重なってロール状に巻き取られる。ゴミ被覆体1は、シャフト2の両端部にある一対の支持部材3,3に引っ掛かること無く、スムーズに巻き取られる。
【0021】
そして、図4及び図5に示すように、ゴミ被覆体1がシャフト2にロール状に巻き取られたシャフト巻き取り状態で、ロール状のゴミ被覆体1の左右端縁にクセ条部13,13が配設されると共に折り返し重ね部19,19が形成される。
【0022】
ここで、ゴミ被覆体1をロール状に保持する(ゴミ被覆体1の自重による垂れ下がりを防止する)ための巻き止め手段7を備えている。
巻き止め手段7は、フック部材71aが先端部に固着されると共に基端部が基枠部材6(の表示部63)の背面側かつシャフト2よりも上方位置に固着された可撓性部材71と、基枠部材6(の表示部63の下端縁部63d)の前面側かつシャフト2よりも上方位置で前方突出状に設けられたリング状の掛かり止め部材72と、を備えている。そして、可撓性部材71と掛かり止め部材(リング部材)72とを左右一対設けている。
可撓性部材71は、中間部が伸縮自在なゴムロープやゴムベルト等の弾性線材で形成している。
【0023】
巻き止め手段7は、可撓性部材71を、基枠部材6の背面側からシャフト2に巻着したロール状のゴミ被覆体1の下方を通って、U字状に配設し、基枠部材6の前面側でフック部材71aを掛かり止め部材72に係止させることで、ゴミ被覆体1のロール状態を保持する。
なお、ゴミ被覆体使用展開状態では、可撓性部材71は、第2被覆部10Bよりも後方位置で垂下状に配設される(図2参照)。
【0024】
また、図4に於て、保持部62は、一方の支持部材3(3A)の軸受ケーシング32の下面に固着する第1縦柱部62aと、他方の支持部材3(3B)の軸受ケーシング32の下面に固着する第2縦柱部62bと、第1縦柱部62aと第2縦柱部62bの下端部を左右方向に連結すると共に支柱部61の上端に固着される横柱部62cと、を有する横倒コの字状に形成され、左右一対の支持部材3,3を介して、シャフト2を橋架状に支持している。
第1縦柱部62aと第2縦柱部62bによって、シャフト2と横柱部62cが所定の上下離間寸法をもって配設され、横柱部62cとシャフト2の間にゴミ被覆体巻き取り用のシャフト下方空間を形成している。
また、左右一対の柱部64,64によって、表示部63の下端縁部63dとシャフト2とは所定の上下間隙寸法をもって配設され、表示部63とシャフト2の間にゴミ被覆体巻き取り用のシャフト上方空間部を形成している。
このように、下から順に、基台60、支柱部61、支持部62、シャフト2、表示部63と上下方向に配設することで、シャフト巻き取り状態において、表示部63とロール状のゴミ被覆体1を前後方向略同位置に配設でき、装置全体を前後方向に薄いスタンド(自立)看板型に形成できて、ゴミ集積所Zを有効に使用できる。また、シャフト2及び支持部材3よりも上方位置に表示部63を配設しているため、メッセージを読む際にゴミ被覆体1が邪魔にならない。
【0025】
そして、ゴミ被覆体1を展開させる場合は、掛かり止め部材72からフック部材71aを離脱させ、ゴミ被覆体1(第1被覆部10A)の先端縁部を把持して手前側に、手動にて引き出すことで、シャフト2が回転し、ゴミ被覆体1はシャフト2からスムーズに繰り出される。また、第2被覆部10Bは、自重にて垂下して展開し、垂れ幕状にゴミGの後方側に配設される。そして、折り曲げていた第1被覆部10Aを左右方向に展開し、ゴミ被覆体1がゴミGの上方側と左右側方側(左右外方側)と手前側に配設され、ゴミGを保護する(鳥獣によるゴミの散乱を防止する)。
【0026】
次に、実施形態について説明する。
図6乃至図9に示すように、ブロック塀やコンクリート壁等の固定部材Kによって少なくとも一側面が形成されるゴミ集積所Zに設置されるものであって、ゴミGを保護するためのゴミ被覆体1と、ゴミ被覆体1の基端側を取着するためのシャフト2と、シャフト2を左右水平状軸心La廻りに回転自在に支持する左右一対の支持部材3,3と、シャフト2に連結されシャフト2を左右水平状軸心La廻りに回転させるための手動ハンドル4と、を備え、手動ハンドル4にてシャフト2を回転させてゴミ被覆体1を巻き取るように構成している。
【0027】
そして、支持部材3は、シャフト2の端部に外嵌状に取着する軸受部材31と、軸受部材31が前後左右上下方向に移動するのを規制する軸受ケーシング32と、を備え、さらに、固定部材Kの上部乃至中間部に固着するための取着具9を備えている。
【0028】
取着具9は、軸受ケーシング32に取着されたシャコ万力やコ型クランプ等のバイス90から成る。
図例においては、ゴミ集積所Zの背面を形成する背面側固定部材K(K1)の上縁部に、バイス90のコの字状のフレーム91を跨がせて、フレーム91に螺着している押圧ボルト部材92を螺進させて、固着している。つまり、シャフト2を背面側固定部材K1の上縁部に沿って左右水平状に設置している。
【0029】
また、図示省略するが、ゴミ集積所Zの左右一方側面を形成する左右一方側固定部材K(K2)と、左右他方側面を形成する左右他方側固定部材K(K3)とに、夫々、バイス90のフレーム91を跨がらせて、固着させても良い。つまり、シャフト2を、支持部材3を介して左右側固定部材K2,K3に橋架状に配設しても良い。
【0030】
他の構成(ゴミ被覆体1とシャフト2、及び、シャフト2とゴミ被覆体1の取着構造等)は、図1乃至図5、及び、図10図11を用いて説明した参考例と同様である。なお、図6乃至図9においてクセ条部13を図示省略している。
【0031】
また、図示省略するが、シャフト2を、外筒部材と内筒部材で二重筒状に構成し、左右方向に伸縮自在に設けている。また、シャフト巻き取り状態においてゴミ被覆体1をロール状に保持するための可撓性部材を備えても良い。
【0032】
なお、本発明は、設計変更可能であって、ゴミ被覆体1をシャフト2に取着する構造は、樹脂製線材や針金等を用いても良い。あるいは、通し孔25をネジ孔とし、ネジ部材にて取着しても良い。シャフト2や基枠部材6は、鉄やステンレス等の金属製に限らず、塩ビパイプ等の樹脂製であっても良い。手動ハンドル4は、シャフト2の一端部に着脱自在に設けて良い。また、手動ハンドル4の握り部を左右内方へ折り畳み(曲げ)自在に構成しても良い。固定部材Kは、金網や柵等であっても良い。取着具9は、左右水平状軸心Laに直交する軸心廻りに回転自在に軸受ケーシング32に取着しても良い
【0033】
以上のように本発明のゴミ被覆保護装置は、ゴミGを保護するためのゴミ被覆体1と、ゴミ被覆体1の基端側を取着するためのシャフト2と、シャフト2を左右水平状軸心La廻りに回転自在に支持する左右一対の支持部材3,3と、シャフト2に連結されシャフト2を左右水平状軸心La廻りに回転させるための手動ハンドル4と、を備え、手動ハンドル4にてシャフト2を回転させてゴミ被覆体1を巻き取るように構成したので、ゴミ被覆体展開作業とゴミ被覆体片づけ作業を一人で容易かつ迅速に行うことができる。しかも、熟練者でなくてもゴミ被覆体1をロール状に美しくコンパクトに片づけることができ、ゴミ被覆体不使用状態で、周囲の美観を損ねずに保管できる。ゴミ被覆体1を使用するためや収納するために搬送する必要がなく、ゴミ被覆体1の準備や片づけにかかる手間と時間を削減できる。電源等の動力源が必要無く、省エネの面からも優れている。構造が簡素で故障の虞れが少なく、保守・点検等の手間を削減できる。
【0034】
また、参考例は、ゴミ集積所Zに設置される基枠部材6を備え、基枠部材6は、基台60と、基台60から上方突出状の支柱部61と、一対の支持部材3,3を保持する保持部62と、メッセージを表示するための表示部63と、を有するので、ゴミ集積所Zを、案内図や広告を表示するスペースとして有効利用できる。装置全体がスタンド型看板形状となって、周囲の美観を損ねることなく、常時、ゴミ集積所Zに設置できる。
【0035】
また、本発明のゴミ被覆保護装置の支持部材3は、ゴミ集積所Zの少なくとも一側面を形成している固定部材Kに固着するための取着具9を、備えているので、構造が簡素で、周囲の美観を損ねずにゴミ集積所Zに一体状に設置できる。製造を容易かつ迅速に行うことができる。
【0036】
また、ゴミ被覆体1は、ゴミGの上方側と左右側方側と手前側に配設される第1被覆部10Aと、ゴミGの後方側に配設される第2被覆部10Bと、を備え、1本の上記シャフト2に巻き取られるように構成したので、ゴミ被覆体1を効率良く展開でき、様々な方向からゴミGを保護できる。第1被覆部10Aと第2被覆部10Bとを一人でも容易に素早くシャフト2に巻き取るとこができる。
【0037】
また、ゴミ被覆体1は、シャフト2の巻き取り長さS2よりも長い幅寸法S1を有し、シャフト巻き取り状態で、左右端縁に折り返し重ね部19,19が形成されているので、シャフト2の巻き取り長さS2よりも幅広くゴミGを保護できる。つまり、左右幅の広いゴミ集積所Zに対応できる。言い換えると、幅広のゴミ被覆体1を、コンパクトに片づけることができる。
【0038】
また、シャフト2は、ラジアル方向に貫設した複数の通し孔25を備え、ゴミ被覆体1の基端側を、通し孔25に結束バンド5を挿通して取着したので、ゴミ被覆体1を容易に強い締め付け力をもって取着できる。ゴミ被覆体1が劣化や破損した場合に、結束バンド5をニッパーやハサミ等の切断工具で切断することで、容易に交換できる。様々な種類(網目)のゴミ被覆体1をシャフト2に取着できる。シャフト2を容易に(安価に)製作できる。
また、ゴミ被覆体1をネットとする場合は、所望の位置や長さで容易にシャフト2に取着させることができる。
また、ゴミ被覆体1をシートとする場合は、ゴミGが雨や雪で濡れるのを防止できる。また、ゴミGを周囲から隠して美観を向上できる。
【符号の説明】
【0039】
1 ゴミ被覆体
2 シャフト
3 支持部材
4 手動ハンドル
5 結束バンド
6 基枠部材
9 取着具
10A 第1被覆部
10B 第2被覆部
19 折り返し重ね部
25 通し孔
60 基台
61 支柱部
62 保持部
63 表示部
G ゴミ
K 固定部材
La 左右水平状軸心
S1 幅寸法
S2 巻き取り長さ
Z ゴミ集積所
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11