【実施例1】
【0020】
図1は、実施例1にかかる点検支援システム10の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、太陽光発電所の点検支援システム10は、点検管理装置100と情報端末装置200を、インターネット、イントラネット、移動体通信網、専用回線等の通信ネットワーク1を介して通信可能に接続する。
図1では、説明を簡便にするために、情報端末装置200を1つの装置のみ記載しているが、複数の装置を通信ネットワーク1を介して接続してもよい。
【0021】
点検管理装置100は、作業者が太陽光発電所に携帯した情報端末装置200に太陽光発電所に応じた点検項目を送信するとともに、情報端末装置200から受信した点検結果に基づき太陽光発電所の設備の状態が正常か異常かを判断する。また、点検管理装置100は、点検結果に応じてさらに追加して点検すべき点検項目または対応策を取得し、情報端末装置200に送信する。点検管理装置100は、点検結果から点検の終了を判断する。なお、点検管理装置100は、1つの装置で構成する必要はなく、機能やデータを分割し、複数の装置に分担させて実現してもよい。
【0022】
情報端末装置200は、タブレット型コンピュータ、点検業務に特化した専用コンピュータ、スマートフォン等の作業者が点検現場に携帯することができる情報端末装置である。情報端末装置200は、点検管理装置100とデータを送受信する。情報端末装置200は、発電所名の入力を受付け点検管理装置100に送信し、点検管理装置100から点検箇所および点検項目を受信し表示する。情報端末装置200は、点検項目に応じた点検結果の入力を受付け点検管理装置100に送信する。情報端末装置200は、点検管理装置100から対応策、点検の終了を受信し表示する。
【0023】
遠隔監視装置300は、太陽光発電所400の発電設備および敷地内の状態を計測する計測装置から送信された計測値を受信し、受信した計測値が異常であるか否かを判断する。遠隔監視装置300は、計測値が異常であると判断した場合は、警報情報を太陽光発電所400の管理者、作業者の携帯電話等にメール等として送信する。また、後述する警報通報時の処理では、作業者の情報端末装置200に警報情報を送信する。
【0024】
太陽光発電所400は、太陽電池パネルを用いた発電を行い、発電した電力を電力会社に売電する。太陽光発電設備の基本的な構成は、太陽の光エネルギーを直流電力に変換する太陽電池パネル、太陽電池パネルで発電した直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナー(以下、PCSと示す)、太陽電池パネルで発電した電力を集約してPCSへ送電する接続箱、PCSで変換された交流電力を電力会社の系統電圧にまで昇圧し、電力会社の高圧系統電力線に供給する受変電設備であり、それらの設備のすべてまたはいくつかには設備の状態を計測する計測器が設置され各値を計測する。太陽光発電所400は、PCS内の一部または独立した装置として制御装置を備え、各設備の計測値に基づき各設備を制御するとともに、各設備の計測値を通信ネットワークを介して接続された遠隔監視装置300に送信する。
【0025】
太陽光発電設備の点検管理システム10が備える点検管理装置100の機能、構成についてさらに詳しく説明する。
【0026】
点検管理装置100は、発電所情報記憶部110、点検情報記憶部120、点検結果記憶部130、送受信部101、発電所判断部102、点検項目取得部103、結果判断部104、終了判断部105、表示部106、音声入出力部107を備える。
【0027】
図2は、発電所情報記憶部110のデータ構成の一例を示す説明図である。発電所情報記憶部110は、点検対象である太陽光発電所に関する情報を記憶する。発電所情報記憶部110は、発電所名と、エリア情報と、発電所識別情報とを対応付けて記憶する。
【0028】
ここで、発電所名は、発電所を示す名称であり、例えば
図2に示す“A発電所”である。エリア情報は、発電所の敷地の位置を示す情報であり、例えば発電所の敷地の境界を緯度経度で示した情報のほか、発電所の敷地の中心の緯度経度と敷地の境界までの距離、所在地表記で示してもよい。発電所識別情報は、発電所を一意に識別する情報であり、例えば
図2に示す“SID0015”である。
【0029】
図3は、点検情報記憶部120のデータ構成の一例を示す説明図である。点検情報記憶部120は、点検対象である太陽光発電所ごとの点検に関する情報を記憶する。具体的には、点検情報記憶部120は、
発電所識別情報それぞれにつき、点検箇所と、点検項目と、判断条件と、追加項目と、対応策と、点検種別とを対応付けた点検情報を記憶する。
【0030】
点検箇所は、太陽光発電所現地で点検対象となる設備や場所を示す。点検箇所は、例えば‘PCS1’、‘PCS2’、・・・のように、点検箇所ごとに記憶することによって点検箇所それぞれに応じた情報を格納することができ、漏れなく点検することができる。点検項目は、点検箇所それぞれにおいて点検する内容を示す。判断条件は、点検項目に応じて情報端末装置200から送信される点検結果に基づき、点検対象の設備や場所の状態が正常であるか異常であるかを判断する条件を示す。例えば、点検箇所‘PCS1’31、点検項目‘直流入力の電力’32、判断条件‘計測値<定格出力*天気気温補正値±α’33を記憶している場合は、後述する結果判断部104の処理において点検箇所および点検項目に応じた判断条件に照らし計測値が正常か異常かを判断する。なお、点検項目および判断条件は、計測器による計測値に限らず、例えば、異音、異臭、振動等の作業者が現場において五感で判断する内容ほか、地盤の変化等他のシステムから得られた情報を用いてもよい。
【0031】
追加項目は、点検結果が異常であると判断した場合に、さらに詳細な情報を得るために追加して点検する項目を示す。追加項目には、点検箇所と点検項目を含む。追加項目の点検項目の判断条件は、追加項目の点検箇所および点検項目と一致する点検箇所および点検項目に対応する判断条件を用いる。例えば、点検箇所‘パネル1’31と点検項目‘直流入力の電力’32の追加項目の1つは、点検箇所‘パネル1’34と点検項目‘熱画像の検査’35である場合、その点検結果が正常か異常かの判断条件は、点検箇所‘パネル1’36と点検項目‘熱画像の検査’37に対応する‘高温(500℃以上)箇所の有無’38となる。このようなデータ構造にすることによって、1つの点検項目で異常と判断した点検結果に対し、対応策を取るために必要となる詳細な情報を次々に得ることができる。
【0032】
対応策は、点検結果として得られた情報が正常でないと判断した場合であって、点検結果に対し作業者が対応策をとる必要がある場合の作業者が実施する作業を示す。対応策には、確認事項と作業内容とを含む。確認事項は、作業を実施する前に確認する必要がある事項を示す。例えば、点検箇所‘PCS1’31、点検項目‘放射温度計’39で判断条件‘計測値>××℃’40の場合において、正常ではないと判断した場合の作業内容は‘端子の増し締め’41であるが、その作業の前に確認しなければならない事項があれば、確認事項、例えば‘無電圧’42を記憶する。確認事項が重大な事故に繋がる可能性のある場合は、確認事項をポップアップ等で表示し、確認のボタンをタップ等しなければ次の処理を実行しないようにしてもよい。
【0033】
点検種別は、標準点検、月次点検、年次点検等の予め定められている点検の種別を示し、さらにそれぞれの点検で対象とする点検項目を示す。また、点検種別うちの警報Xは、遠隔監視装置300から送信された警報情報に応じて点検すべき点検項目を示す。これによって警報情報に応じた点検項目を点検情報記憶部120に記憶することができる。
【0034】
図4は、点検結果記憶部130のデータ構成の一例を示す説明図である。点検結果記憶部130は、標準点検、月次点検、年次点検等のそれぞれの点検ごとに実施した点検結果を記憶する。
図4に示すように、点検結果として、点検種別、点検実施日、点検実施時間、天気、気温等の基本的な情報と、点検項目ごとの計測値や報告事項等を記憶する。点検項目ごとの点検結果には、計測値や報告事項等と、後述する結果判断部104において判断条件に合致するか否かで判断された正常または異常の別に加え、計測または報告を記載した日時、位置情報を記憶する。
【0035】
送受信部101は、情報端末装置200との間でデータを送受信する。具体的には、送受信部101は、情報端末装置200から送信された発電所名と点検種別と情報端末装置200の位置情報とを受信し、発電所ごとの点検種別に応じた点検箇所、点検項目、追加点検項目、対応策、点検の終了等を送信する。送受信部101は、情報端末装置200から送信された点検結果を受信する。
【0036】
発電所判断部102は、情報端末装置200から発電所名を受信した場合に、発電所名に対応する発電所識別情報を発電所情報記憶部110から取得する。また、発電所判断部102は、情報端末装置200から情報端末装置200の位置情報を受信した場合に、発電所情報記憶部110から発電所識別情報に対応付けられたエリア情報を取得し、情報端末装置200の位置情報が対象発電所のエリア内またはエリア付近に存在するか否かを判断する。これにより、作業者が点検対象の発電所で点検作業を実施していることを確認することができる。
【0037】
点検項目取得部103は、発電所識別情報および点検種別に対応する点検箇所および点検項目を点検情報記憶部120から取得する。
【0038】
結果判断部104は、情報端末装置200から送信された、点検箇所および点検項目に応じた点検結果に基づいて点検箇所が正常であるか否かを判断し、判断結果を点検結果記憶部130に格納する。
【0039】
終了判断部105は、点検種別に応じて点検情報記憶部120に記憶されている点検箇所および点検項目のすべてにつき、点検結果記憶部130の点検結果を格納しているか否かにより、点検種別に応じた点検作業が終了したか否かを判断する。
【0040】
表示部106は、情報端末装置200から送信された映像データを表示画面に表示する。音声入出力部107は、情報端末装置200から送信された音声データをスピーカから出力するとともに、点検作業の映像データおよび音声データを確認している管理者や熟練者等の音声をマイクロフォンで受付ける。
【0041】
次に、太陽光発電所の点検支援システム10が備える情報端末装置200の機能、構成について説明する。
【0042】
情報端末装置200は、送受信部201、操作表示部202、位置情報取得部203、撮像部204、音声入出力部205を備える。
【0043】
送受信部201は、操作表示部202で入力を受付けた発電所名、点検種別を点検管理装置100に送信する。送受信部201は、点検管理装置100から送信された点検箇所および点検項目、対応策を受信する。送受信部201は、点検箇所および点検項目に応じて作業者が実施した点検結果と、点検結果の入力を受付けた日時と、点検結果の入力を受付けた位置情報とを点検管理装置100に送信する。
【0044】
操作表示部202は、点検管理装置100から送信された、点検箇所および点検項目、点検結果に対する判断結果、対応策を表示し、点検箇所および点検項目に応じた点検結果の入力を受付ける。
【0045】
位置情報取得部203は、所定期間ごとに情報端末装置200の位置情報を取得する。位置情報取得部203は、GPS(Global Positioning System)機能、RFID(Radio Frequency IDentification)タグを利用した位置特定機能、その他の公知の位置特定機能を用いて位置情報を取得する。
【0046】
撮像部204は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を内蔵するカメラであり、撮像した被写体を映像データとして出力する。撮像部204は、情報端末装置200に組み込まれたカメラのほか、作業者が目視している被写体を撮像できるようヘルメットや眼鏡、ゴーグル、帽子、作業服の胸部または肩、ベルトに取付ける形のカメラであってもよい。なお、映像データは、動画データであっても静止画データであってもよい。
【0047】
音声入出力部205は、点検管理装置100から送信された音声データをスピーカから出力するとともに、作業者が発する音声や点検現場で発生する音声をマイクロフォンで受付け、音声データに変換する。
【0048】
上述のように構成された点検支援システム10で実行する通常時の点検支援処理について説明する。
図5、
図6は、点検支援システム10の点検管理装置100および情報端末装置200が実行する通常時の点検支援処理手順を示すフローチャートである。
【0049】
情報端末装置200の操作表示部202は、発電所名と点検種別の入力を受付ける(ステップS501)。例えば、操作表示部202に点検対象である複数の発電所名をメニューとして表示し、そのうちの1つの発電所名の指示によって選択し、さらに点検種別もメニューから選択してもよい。位置情報取得部203は、発電所名と点検種別の入力を受付けた時の情報端末装置200の位置情報を取得する(ステップS502)。送受信部201は、発電所名と点検種別と位置情報を点検管理装置100に送信する(ステップS503)。
【0050】
点検管理装置100の送受信部101は、情報端末装置200から送信された発電所名と点検種別と位置情報を受信する(ステップS504)。発電所判断部102は、発電所名と位置情報に基づき太陽光発電所識別情報を発電所情報記憶部110から取得する(ステップS505)。具体的には、発電所判断部102は、発電所情報記憶部110から発電所名に対応するエリア情報を取得し、取得したエリア情報に情報端末装置100から受信した位置情報が含まれるか否かを判断する。エリア情報に位置情報が含まれると判断した場合、対応する発電所識別情報を発電所情報記憶部110から取得する。なお、位置情報がエリア情報に含まれるか否かの判断は実行せず、発電所名のみから発電所識別情報を取得してもよい。
【0051】
点検項目取得部103は、点検対象である発電所ごとの点検種別に応じた、点検箇所および点検項目を取得する(ステップS506)。具体的には、点検項目取得部103は、点検情報記憶部120に記憶する発電所識別情報に対応する点検情報のうち、点検種別の点検対象に指定されている点検箇所および点検項目を取得する。送受信部101は、点検箇所および点検項目を情報端末装置200に送信する(ステップS507)。
【0052】
情報端末装置200の送受信部201は、点検箇所と点検項目を点検管理装置100から受信する(ステップS508)。操作表示部202は、点検箇所と点検項目を表示画面に表示する(ステップS509)。
【0053】
作業者は、表示画面に表示された点検箇所および点検項目を確認し、点検を実施する。操作表示部202は、点検箇所および点検項目ごとに点検結果の入力を受付ける(ステップS510)。図示しないタイマー部から点検結果の入力を受付けた日時を点検日時として取得する。位置情報取得部203は、点検結果の入力を受付けた位置を位置情報として取得する。送受信部201は、点検箇所および点検項目ごとの点検結果、点検日時、位置情報を点検管理装置100に送信する(ステップS511)。
【0054】
点検管理装置100の送受信部101は、情報端末装置200から送信された点検結果、点検日時、位置情報を受信する(ステップS512)。送受信部101は、点検箇所および点検項目ごとの点検結果、点検日時、位置情報を点検結果記憶部130に格納する(ステップS513)。結果判断部104は、点検結果が正常か否かを判断する(ステップS514)。具体的には、結果判断部104は、点検箇所および点検項目に対応する判断条件を点検情報記憶部120から取得し、取得した判断条件に照らして点検結果が正常か異常かを判断する。例えば、点検箇所‘PCS1’、点検項目‘直流入力の電力’に対応する判断条件‘計測値<定格出力量*天気気温補正値±α’で直流入力の電力の計測値が異常か否かを判断する。判断条件に必要な値、例えば定格出力量、天気気温補正値、αは、図示しない記憶部または発電所情報記憶部110に記憶する。
【0055】
点検結果が正常と判断した場合(ステップS514:Yes)は、点検結果記憶部130に判断結果‘正常’を格納し、ステップS536に進む。点検結果が正常でないと判断した場合(ステップS514:No)は、点検結果記憶部130に判断結果‘異常’を格納するとともに、追加項目が存在するか否かを判断する(ステップS515)。具体的には、結果判断部104は、点検箇所および点検項目に対応する追加項目が点検情報記憶部120に記憶されているか否かを判断する。追加項目が存在しないと判断した場合(ステップS515:No)、ステップS526に進む。追加項目が存在すると判断した場合(ステップS515:Yes)、点検情報記憶部120から追加項目である点検箇所および点検項目を取得する(ステップS516)。送受信部101は、追加項目である点検箇所および点検項目を情報端末装置200に送信する(ステップS517)。
【0056】
情報端末装置200の送受信部201は、追加項目である点検箇所および点検項目を受信する(ステップS518)。操作表示部202は、追加項目である点検箇所および点検項目を表示画面に表示する(ステップS519)。
【0057】
作業者は、表示画面に表示された追加項目である点検箇所および点検項目を確認し、点検を実施する。操作表示部202は、点検箇所および点検項目に応じた点検結果の入力を受付け(ステップS520)、点検日時、位置情報を取得する。送受信部201は、点検結果、点検日時、位置情報を点検管理装置100に送信する(ステップS521)。
【0058】
点検管理装置100の送受信部101は、情報端末装置200から送信された点検結果、点検日時、位置情報を受信する(ステップS522)。送受信部101は、点検結果、点検時刻、位置情報を点検結果記憶部130に格納する(ステップS523)。結果判断部104は、点検結果が正常か否かを判断する(ステップS524)。
【0059】
点検結果が正常と判断した場合(ステップS524:Yes)は、点検結果記憶部130に判断結果‘正常’を格納し、ステップS536に進む。点検結果が正常でないと判断した場合(ステップS524:No)は、点検結果記憶部130に判断結果‘異常’を格納するとともに、さらに追加項目が存在するか否かを判断する(ステップS525)。
【0060】
追加項目が存在すると判断した場合は(ステップS525:Yes)、ステップS516に進み、追加項目を取得する。これにより、異常と判断された点検項目と関連する他の点検項目を次々と点検することによって異常の原因を究明することができる。
【0061】
追加項目が存在しないと判断した場合は(ステップS525:No)、対応策が点検情報記憶部120に格納されているか否かを判断する(ステップS526)。対応策が点検情報記憶部120に格納されていないと判断した場合は(ステップS526:No)、ステップS536に進む。対応策が点検情報記憶部120に格納されていると判断した場合は(ステップS526:Yes)、点検情報記憶部120から確認事項と作業内容を取得する(ステップS527)。送受信部101は、確認事項と作業内容を情報端末装置200に送信する(ステップS528)。
【0062】
情報端末装置200の送受信部201は、確認事項と作業内容を受信する(ステップS529)。操作表示部202は、確認事項を表示画面に表示する(ステップS530)。操作表示部202は、作業内容を表示画面に表示する(ステップS531)。操作表示部202は、作業結果の入力を受付ける(ステップS532)。送受信部201は、作業結果を点検管理装置100に送信する(ステップS533)。
【0063】
点検管理装置100の送受信部101は、作業結果を受信する(ステップS534)。送受信部101は、作業結果を点検結果記憶部130に格納する(ステップS535)。終了判断部105は、点検項目がすべて終了したか否かを判断する(ステップS536)。具体的には、終了判断部105は、点検情報記憶部120の点検種別ごとに点検対象となっている点検箇所および点検項目のすべてについて点検結果記憶部130に点検結果が格納されているか否かで判断する。作業が終了したと判断した場合は(ステップS536:Yes)、送受信部101は点検終了を情報端末装置200に送信する(ステップS537)。作業が終了していないと判断した場合は(ステップS536:No)、ステップS506に進む。
【0064】
情報端末装置200の送受信部201は、点検終了を受信する(ステップS538)。操作表示部202は、点検終了を表示画面に表示する(ステップS539)。
【0065】
このように、点検結果を点検結果記憶部130に格納し、点検種別での点検対象である点検箇所および点検項目に応じた点検結果のすべてが点検結果記憶部130に格納されているか否かを判断することによって、点検種別ごとに点検すべき点検箇所と点検項目を漏れなく点検することができる。また、点検結果が正常でないと判断した場合に、さらに追加項目を表示し、点検結果の入力を受付けるため、原因を究明するためのより詳細な情報を得ることができる。また、点検結果が正常でないと判断した場合に、状況に応じた対応策を表示するため、迅速な対応作業を実施することができる。
【0066】
また、点検結果に加え、点検日時および位置情報を点検結果記憶部130に格納することによって点検作業を確実に実施している証拠とすることができ、容易に提示することができる。また、点検報告書についても、点検結果記憶部130に記憶した内容をそのまま、または多少加工して印刷することによって時間をかけずに書面を作成することができる。
【0067】
上述した点検情報記憶部120に記憶した判断条件には、定格出力のような設備本来の設計値に基づいた条件を設定したが、そのような設計値に代えて、または設計値に加えて、過去の点検での点検結果記憶部130に格納した計測値を用いた判断条件としてもよい。このように、判断条件に計測値を用いることによって、設備の劣化による機能低下を織り込んで異常を判断することができる。
【0068】
なお、上述した実施例では、情報端末装置200で点検結果を入力する際に点検日時と位置情報を取得し、点検管理装置100に送信しているが、点検結果のみ、点検結果と、点検日時または位置情報の一方を取り扱うようにしてもよい。
【0069】
上述した実施例では、点検項目の点検順序は特に記載していないが、前回の点検結果を参照することによって異常と判断された点検項目を先に点検するよう点検順序を定めてもよい。また、点検順序は、点検箇所の位置情報と通路情報から移動距離が最短になるよう点検順序を算出し、算出された点検順序に点検箇所および点検項目を表示してもよい。
【0070】
また、上述した実施例の点検情報記憶部120は、点検箇所それぞれを同レベルで格納しているが、大規模な太陽光発電設備では、点検箇所はいくつかのまとまりをなして設置する場合もあるため、点検箇所をいくつかのグループとし、グループごとに点検箇所および点検項目を表示するとともに点検順序を算出し表示してもよい。
【0071】
また、点検箇所の太陽光発電所内の位置や点検項目の作業手順を地図、説明図、静止画や動画を含め記述した作業マニュアルを点検管理装置100のマニュアル記憶部に予め記憶し、情報端末装置200で点検箇所および点検項目を表示する際に送信し表示画面に表示してもよい。作業マニュアルは、点検者が点検作業を実施するとき、または、点検作業を実施しないときでもネットワーク1を介してマニュアル記憶部に対しアクセスすることによって自由に参照することができる。また、点検作業の実施時に点検管理装置側での管理者、熟練者とのやりとりのなかでの作業マニュアルを使用した点検支援処理の詳細については、後述する。
【0072】
また、点検項目の判断基準は1つに限る必要はなく、多段階の判断基準を設けて‘正常’、‘経過観察’、‘異常’等と判断し、判断結果ごとに対応を変えてもよい。
【0073】
なお、上述した実施例は、遠隔監視装置300および太陽光発電所400が送信するデータを受信したり利用したりしていないため、点検管理装置100と情報端末装置200と通信ネットワーク1の構成で実施することができる。したがって、対象設備を太陽光発電所に限る必要はなく、点検支援を必要とする風力発電所、水力発電所、その他の設備で利用することができる。
【0074】
次に、点検支援システム10で実行する警報発報時の点検支援処理について説明する。
図7、
図8は、点検支援システム10の点検管理装置100および情報端末装置200が実行する警報発報時の点検支援処理手順を示すフローチャートである。
【0075】
情報端末装置200の操作表示部202は、警報情報を遠隔監視装置300から受信する(ステップS701)。警報情報には、少なくとも発電所識別情報と警報種別を含む。例えば、遠隔監視装置300からメール、SMS(short message service)、インスタントメッセージまたはプッシュ通知等によって警報情報を受信する。送受信部201は、警報情報を点検管理装置100に送信する(ステップS702)。
【0076】
点検管理装置100の送受信部101は、情報端末装置200から送信された警報情報を受信する(ステップS703)。点検項目取得部103は、警報情報、すなわち発電所識別情報および警報種別に対応する点検箇所および点検項目を取得する(ステップS704)。以下ステップS705〜ステップS737の処理は、
図5、
図6のステップS507〜ステップS539の処理と同様であるため、ステップS507〜ステップS539の処理の説明を参照し、ここでの説明を省略する。
【0077】
なお、遠隔監視装置300から受信する警報情報は、情報端末装置200を介さず、点検管理装置100で直接受信し、受信した警報情報に応じた点検箇所と点検項目を、警報を発報した太陽光発電所を担当する作業者の携帯する情報端末装置200に送信してもよい。
【0078】
このように、遠隔監視装置300から送信された警報情報に対しても点検箇所および点検項目が情報端末装置200に送信され、操作表示部202に点検箇所および点検項目を表示するため、作業者による迅速な点検および対処を実施することができる。
【0079】
他の実施例として、情報端末装置200が備える撮像部204で点検作業を撮像した映像データおよび音声入出力部205から入力された音声を変換した音声データを、ネットワーク1を介して点検管理装置100に送信し、点検管理装置100の表示部106に表示し、音声入出力部107から音声を出力するとともに、後述する点検映像記憶部に格納してもよい。
【0080】
これにより、点検管理装置100において点検の作業内容を作業時または事後に映像および音声で管理者や熟練者が確認することができるとともに、点検作業時に確認している場合は音声によって作業者にアドバイスすることができる。また、点検作業を撮像した映像データを記憶部に蓄積しておくことによって、点検作業実施の証拠として活用することができる。さらに、作業者一人で点検作業を実施することなく、他者の意見を参考にすることができるため、発電所に単身赴任している作業者の孤独感を解消したり、一人で発電所の運用点検に対する責任を負うストレスを軽減することができる。なお、撮像の開始は作業者が指示するほか、作業者による発電所名の入力を受付けた時点、または点検管理装置100から点検項目を受信した時点に開始してもよい。撮像の終了は、作業者が指示するほか、点検管理装置100から作業終了を受信した時点で撮像を停止してもよい。
【実施例2】
【0081】
次に、点検者が情報端末装置200を所持し点検を実施する際の、点検管理装置500情報端末装置200との間での点検支援処理の詳細について説明する。
【0082】
図9は、実施例2にかかる点検支援システム20の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、点検支援システム20は、上述した点検支援システム10の構成に加え、点検管理装置500に、操作表示部506、画像生成部507、マニュアル記憶部540、点検映像記憶部550、ウェブカメラ600を備える。その他の構成要素は上述した構成要素と同一であるため、その説明は上述した説明を参照する。
【0083】
マニュアル記憶部540は、点検作業を補助する作業マニュアルや、太陽光発電所に設置された設備・機器等の取扱説明書等(以下、マニュアルと総称する)の電子データを記憶する。
【0084】
点検映像記憶部550は、ウェブカメラ600または情報端末装置200から送信される映像データを記憶する。また、点検映像記憶部550は、操作表示部506において生成した静止画データ、または静止画データと描画データの対を記憶する。
【0085】
操作表示部506は、上述した表示部106に加え、利用者によって入力されるさまざまな情報を受付ける、キーボードやマウス等の入力装置を備え、データの入出力を制御する。操作表示部506は、マニュアル記憶部540に記憶するマニュアルの表示指示を受付け、受付けた表示指示に応じたマニュアルを表示画面に表示する。
【0086】
また、操作表示部506は、情報端末装置200から送信された映像データを表示し、表示した映像データに対し静止画データの生成指示を受付ける。また、操作表示部506は、静止画像データに対する線や円等の描画データの入力を受付け、受付けた描画データを静止画データに対応付けて点検映像記憶部550に記憶する。
【0087】
画像生成部507は、指示された映像データから静止画データを生成し、生成した静止画データを点検映像記憶部550に記憶する。
【0088】
ウェブカメラ600は、被写体である設備や現場風景等を撮像する撮像部と、音声を録音する音声入力部と、点検管理装置500(および情報端末装置200)と通信する通信部を備える。ウェブカメラ600は、点検者のヘルメットや作業服、ベルト等に装着し、被写体を撮像する。ウェブカメラ600の送受信部は、点検現場の映像データ、音声データを点検管理装置500に送信する。なお、ウェブカメラ600によって撮像した映像データ、入力した音声データは、情報端末装置200に送信し、情報端末装置200を介し点検管理装置500に送信してもよい。ウェブカメラ600によって撮像した映像データ、入力した音声データに代えて、情報端末装置200で撮像した映像データ、録音された音声データを点検管理装置500に送信してもよい。
【0089】
上述のように構成された点検支援システム20で実行する点検支援処理について説明する。
図10は、点検支援システム20の点検管理装置500、情報端末装置200が実行するマニュアル表示処理手順を示すフローチャートである。
【0090】
点検管理装置500の操作表示部506は、マニュアルの表示指示を受付ける(ステップS1001)。操作表示部506は、表示指示を受付けたマニュアルのファイルをマニュアル記憶部540から取得する(ステップS1002)。操作表示部506は、マニュアル記憶部540から取得したマニュアルを表示する(ステップS1003)。送受信部101は、表示画面に表示しているマニュアルの表示画像データを情報端末装置200に送信する(ステップS1004)。
【0091】
情報端末装置200の送受信部201は、点検管理装置500から送信されたマニュアルの表示画像データを受信する(ステップS1005)。操作表示部202は、マニュアルの表示画像データを表示画面に表示する(ステップS1006)。これにより、点検者が操作することなく、情報端末装置200の表示画面に点検作業のマニュアルの必要箇所が表示され、手が塞がることが多い点検者は、点検作業のマニュアルの必要箇所を容易に確認することができる。
【0092】
点検管理装置500の操作表示部506は、マニュアルに対する描画の入力を受付けたか否かを判断する(ステップS1007)。マニュアルに対する描画の入力を受付けたと判断した場合(ステップS1007:Yes)、操作表示部506は、受付けたマニュアルに対する描画データをマニュアルとともに表示する(ステップS1008)。例えば、点検者に注目してほしい箇所に下線や丸を付ける。送受信部101は、マニュアルに対する描画データを情報端末装置200に送信する(ステップS1009)。マニュアルに対する描画の入力を受付けていないと判断した場合(ステップS1007:No)、ステップS1012に進む。
【0093】
情報端末装置200の送受信部201は、マニュアルに対する描画データを受信する(ステップS1010)。操作表示部202は、マニュアルの画像データに重畳しマニュアルに対する描画データを表示する(ステップS1011)。
【0094】
図11は、点検管理装置500と情報端末装置200の表示画面の一例を示す説明図である。点検管理装置500の表示画面11は、マニュアル領域12にマニュアル記憶部540から読込んだマニュアルを表示し、描画データの入力を受付けた場合は、描画データ13を重畳して表示する。情報端末装置200の表示画面14は、マニュアル領域15に点検管理装置500から送信された表示画像データであるマニュアルと描画データ16を重畳して表示する。点検領域17には、点検項目と、測定値と、点検結果に対し点検管理装置500で実施した判断結果とを表示する。なお、測定値の入力は、表示画面から文字入力するほか、点検者の音声による音声認識入力でもよい。
図11で示す表示画面のレイアウトは、一例であり、表示画面の各領域の表示・非表示、位置、大きさ等に自由に設定するとともに、各領域の変更や各領域に対する操作を行うことができる。
【0095】
点検管理装置500の操作表示部506は、マニュアルの表示終了を受付けたか否かを判断する(ステップS1012)。マニュアルの表示終了を受付けないと判断した場合(ステップS1012:No)、ステップS1001に進む。マニュアルの表示終了を受付けたと判断した場合(ステップS1012:Yes)、操作表示部506は、マニュアルの表示を終了する(ステップS1013)。送受信部101は、マニュアルの表示終了を送信する(ステップS1014)。
【0096】
情報端末装置200の送受信部201は、マニュアルの表示終了を受信する(ステップS1015)。操作表示部202は、マニュアルの表示を終了する(ステップS1016)。
【0097】
このように、マニュアルの表示を点検管理装置500で操作し、表示画面に表示した内容を情報端末装置200に送信することによって、点検作業で点検者による情報端末200の操作が困難な場合であっても、点検作業に必要なマニュアルの箇所を、点検者自らが操作することなく表示することができる。これにより、点検者は作業内容や作業手順を点検作業に支障なく容易に確認することができ、点検作業の効率化を図ることができる。また、太陽光発電所のような斜面や足場が悪い等自然環境が厳しい場所でも操作に手間がかからず、両手を塞ぐことなく点検作業を実施することができる。また、点検管理装置500側でマニュアルに描画することができるため、経験の浅い点検者でも重要なポイントを理解し易く、短時間で効率よく点検することができる。
【0098】
図12は、点検支援システム20の点検管理装置500、情報端末装置200、ウェブカメラ600が実行する映像表示処理手順を示すフローチャートである。
【0099】
点検管理装置500の音声入出力部107と、情報端末装置200の音声入出力部205は、各送受信部、ネットワークを介し音声データを送受信する(ステップS1201)。ウェブカメラ600は、被写体を撮像する(ステップS1202)。ウェブカメラ600は、被写体を撮像した映像データを点検管理装置500に送信する(ステップS1203)。映像データは、通常動画データであるが、高い解像度で送信したい場合や通信負荷を小さくしたい場合は、動画データでなく静止画データを連続して送信してもよい。
【0100】
点検管理装置500の送受信部101は、映像データを受信する(ステップS1204)。操作表示部506は、映像データを表示画面に表示する(ステップS1205)。操作表示部506は、表示画面に表示された映像データに対し静止画データの生成指示がなされたか否かを判断する(ステップS1206)。映像データに対し静止画データの生成指示がなされたと判断した場合(ステップS1206:Yes)、画像生成部507は、静止画データの生成指示されたときの映像データから静止画データを生成する(ステップS1207)。操作表示部506は、静止画データに対する描画データの入力を受付ける(ステップS1208)。操作表示部506は、描画データを生成する(ステップS1209)。送受信部101は、静止画データと描画データを情報端末装置200に送信する(ステップS1210)。
【0101】
情報端末装置200の送受信部201は、静止画データと描画データを受信する(ステップS1211)。操作表示部202は、静止画データと描画データを表示画面に表示する(ステップS1212)。
【0102】
図13は、点検管理装置500と情報端末装置200の表示画面の一例を示す説明図である。点検管理装置500の表示画面21は、マニュアル領域12にマニュアルを表示し、映像領域23にウェブカメラ600から送信された映像データを表示する。静止画領域24には、映像データから生成した静止画データを表示するとともに、描画の入力を受付けた場合には描画データ25を表示する。情報端末装置200の表示画面26には、マニュアル領域27に点検管理装置500から送信されたマニュアルを表示し、静止画像領域24には、点検管理装置500から送信された静止画データと描画データ29を重畳して表示する。点検領域30には、点検項目と、測定値と、点検結果に対し点検管理装置500で判断した判断結果とを表示する。なお、測定値の入力は、上述した
図11と同様に、表示画面から文字入力するほか、点検者の音声による音声認識入力でもよい。
図13で示す表示画面のレイアウトは一例であり、表示画面の各領域の表示・非表示、位置、大きさ等に自由に設定するとともに、各領域の変更や各領域に対する操作を行うことができる。
【0103】
このように、ウェブカメラ600(または情報端末装置200)で撮像した設備や現場状況を点検管理装置500の表示画面で表示し管理者や熟練者が確認することができ、点検者と管理者や熟練者が音声でやり取りを行うことにより、点検経験の少ない点検者であっても、経験豊富な管理者や熟練者のアドバイスを受けることができるため、質の高い点検を実施することができる。
【0104】
また、点検現場から送信された映像データによって点検管理装置500側の管理者や熟練者が現場状況を把握したうえで、言葉だけでなく映像データから生成した静止画データに描画データを加えた画像によって、理解し易い指示やアドバイスを情報端末装置200に送信することができる。
【0105】
上述した処理は、点検作業において独立して実施されるほか、
図5、6のステップS509〜S510、S519〜S520、S531〜S532、
図7、8のステップS707〜S708、S717〜S718、S729〜S730において実施してもよい。
【0106】
上述した実施例2も、対象設備を太陽光発電所に限る必要はなく、点検管理装置500と情報端末装置200と(ウェブカメラ600と)を、通信ネットワークを介して接続する構成であれば実施することができる。したがって、太陽光発電所のほか、点検を必要とする風力発電所、水力発電所、その他の設備で利用してもよい。
【0107】
さらに、上述した実施例1および実施例2は、発電所に限ることなく、オフィスビルやマンション、戸建住宅のような一般的な建物等に設置された電気設備その他の対象設備の点検についても利用することができる。なお、建物内や地下など電波が届きにくい場所を点検する場合には、近距離無線通信(例えば、WiFi(登録商標)やブルートゥース(登録商標)等)を用い複数の機器を経由して通信してもよい。
【0108】
点検管理装置100、500および情報端末装置200のハードウェア構成について説明する。点検管理装置100、500および情報端末装置200は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等を備えた通常のコンピュータであり、ROMやRAMに記憶したプログラムを動作させ、ROMやRAMのほか、HDD、光ディスク、メモリカードなどの一般的に利用される記憶媒体に記憶したデータを利用することによって、上述した構成や機能を実現する。
【0109】
点検管理装置100、500および情報端末装置200で動作するプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納しておき、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供しても、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、DVD等のコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングとしてサービスを提供してもよい。
【0110】
なお、本発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成を変形して具体化することができる。また、上述した実施例に開示されている複数の機能、構成は適宜組み合わせてもよく、上述した実施例に示される機能、構成からいくつかの機能、構成を削除して実施してもよい。