【実施例】
【0071】
(注意: 実験プロトコールで使用した水は脱塩水である)
〔実施例1〕
Ficus arnottianaからのジクロロメタン(DCM)およびメタノール(1:1)抽出物の調製
Ficus arnottianaの収集したばかりの茎を、除湿器を用いて乾燥させ、粉砕した。40℃±5℃で維持した水浴中に設置した丸底フラスコ中で、等速で攪拌しながら、この粗く粉砕した物質(150g)を1500mLのDCM/メタノール(1:1)に3時間浸した。抽出物を濾過した。残留物を40℃±5℃で1500mLのDCM/メタノール(1:1)に3時間浸し、抽出物を濾過した。これらの抽出物を混ぜ合わせ、ロータリーエバポレーターを真空ラインと併用して(約500mmHg)45℃で濃縮して、5.0gの粗抽出物を得た(試料1とする)。
【0072】
茎、皮、皮無しの茎、小枝などの植物の他の部分からのDCM/メタノール(1:1)抽出物を、茎の場合と同じ手順で調製した。各抽出物の収率を次に示す。
(i)50gの皮からは2.5gの抽出物が得られた(試料2とする)。
(ii)50gの皮無しの茎からは2.0g抽出物が得られた(試料3とする)。
(iii)300gの小枝からは16.3gの抽出物が得られた(試料4とする)。
【0073】
〔実施例2〕
実施例1の試料1、試料2、試料3、試料4の濃縮
ステップ1
試料1(1g)を30mLの水/メタノール(9:1)中において室温(25℃±5℃)で懸濁および超音波処理して溶解させ、30mLの石油エーテルを用いて3回続けて溶媒分離した(60℃〜80℃)。ロータリーエバポレーターを真空ラインと併用して石油エーテルの層を濃縮して、0.5gの石油エーテル画分を得た(試料5とする)。
【0074】
ステップ2
ステップ1から得られた水性濾液を、30mLのクロロホルムを用いて3回続けて溶媒分離した。ロータリーエバポレーターを真空ラインと併用してクロロホルム層を濃縮して、0.10gのクロロホルム画分を得た(試料6とする)。
【0075】
ステップ3
次に、ステップ2から得られた水層を、30mLの酢酸エチルを用いて3回続けて溶媒分離した。ロータリーエバポレーターを真空ラインと併用して酢酸エチル層を濃縮して、0.07gの酢酸エチル画分を得た(試料7とする)。
【0076】
ステップ4
次に、ステップ3から得られた水層を、ロータリーエバポレーターを真空ラインと併用して濃縮して残留有機溶剤を除去して凍結乾燥し、0.24gの水性画分を得た(試料8とする)。
【0077】
茎、皮、皮無しの茎、小枝などの植物の他の部分からの抽出物の濃縮を、茎からの抽出物の場合と同じ方法で実施した。各抽出物の収率を次に示す。
(i)1gの試料2を濃縮すると、0.06gの石油エーテル画分(試料9とする)と、0.16gのクロロホルム画分(試料10とする)と、0.07gの酢酸エチル画分(試料11とする)と、0.24gの水性画分(試料12とする)とが得られた。
(ii)1gの試料3を濃縮すると、0.21gの石油エーテル画分(試料13とする)と、0.19gのクロロホルム画分(試料14とする)と、0.29gの酢酸エチル画分(試料15とする)と、0.28gの水性画分(試料16とする)とが得られた。
(iii)1gの試料4を濃縮すると、0.64gの石油エーテル画分(試料17とする)と、0.15gのクロロホルム画分(試料18とする)と、0.03gの酢酸エチル画分(試料19とする)と、0.08gの水性画分(試料20とする)とが得られた。
【0078】
〔実施例3〕
Ficus arnottianaという植物からのメタノール抽出物の調製
Ficus arnottianaの収集したばかりの茎を乾燥させ、粉砕した。40℃±5℃で維持した水浴中に設置した丸底フラスコ中で、攪拌しながら、この粗く粉砕した物質(50g)を500mLのメタノールに3時間浸した。抽出物を濾過した。残留物を40℃±5℃で500mLのメタノールに3時間浸し、抽出物を濾過した。これらの抽出物を混ぜ合わせ、ロータリーエバポレーターを真空ラインと併用して濃縮して、2.06gの抽出物を得た(試料21とする)。
【0079】
Ficus arnottianaという植物の小枝のメタノール抽出物を、茎の場合と同じ手順で調製した。50gの小枝から、3.95gの抽出物が得られた(試料22とする)。
【0080】
〔実施例4〕
Ficus arnottianaという植物からのメタノール/水(1:1)抽出物の調製
Ficus arnottianaの収集したばかりの茎を乾燥させ、粉砕した。40℃±5℃で維持した水浴中に設置した丸底フラスコ中で、等速で攪拌しながら、この粗く粉砕した物質(100g)を1Lのメタノール/水(1:1)に3時間浸した。抽出物を濾過した。残留物を40℃±5℃で800mLのメタノール/水(1:1)に3時間浸し、抽出物を濾過した。これらの抽出物を混ぜ合わせ、ロータリーエバポレーターを真空ラインと併用して濃縮して凍結乾燥し、5.67gのハイドロメタノール抽出物を得た(試料23とする)。
【0081】
Ficus arnottianaという植物の小枝からのハイドロメタノール抽出物を、茎の場合と同じ手順で調製した。50gの小枝から4.03gの抽出物が得られた(試料24とする)。
【0082】
〔実施例5〕
Ficus arnottianaという植物からの水抽出物の調製
Ficus arnottianaの収集したばかりの茎を乾燥させ、粉砕した。45℃±5℃で維持した水浴中に設置した丸底フラスコ中で、等速で攪拌しながら、この粗く粉砕した物質(50g)を500mLの水に3時間浸した。抽出物を濾過して凍結乾燥し、1.04gの抽出物を得た(試料25とする)。
【0083】
Ficus arnottianaという植物の小枝からの水抽出物を、茎の場合と同じ手順で調製した。50gの小枝から1.11gの抽出物が得られた(試料26とする)。
【0084】
〔実施例6〕
調合物の調製
クリームの調製の一般的な手順
わずかに加熱した適切なガラス/ステンレス鋼製容器内において、必要量のメチルパラベンおよびプロピルパラベンを、プロピレングリコールおよび水に溶解させた(表1を参照)。実施例4の試料23を該容器に加え、機械的な攪拌機を用いて溶解/分散させた。温度は60℃〜75℃で維持した。等速で攪拌しながら、この溶液にモノステアリン酸グリセリンおよびプロピレングリコールを加えた。蜜蝋、白色軟質パラフィン、および、モノステアリン酸グリセリンを融解させて、等速で攪拌しながら上記容器に加えた。温度を室温までゆっくりと下げた。
【0085】
表1:調合物IA、調合物IB、調合物IC
【0086】
【表1】
【0087】
〔実施例7〕
分析的分析
第1部 実施例4の試料23の評価
実施例4の試料23(100mg)を1mLのメタノール/水(1:1)に溶解させ、1mLの0.04MのKMnO
4で処理し、室温で15分間保存した。この混合物を希釈液(メタノール/水(1:1))で希釈し、0.45μのポリフッ化ビニリデン(PVDF)製フィルタで濾過し、濾液をHPLCによって分析した。
【0088】
分析に際するHPLCの諸条件
カラム: Unisphere aqua C18型、150×4.6mm、3μm
移動相A: 0.1%のトリフルオロ酢酸
移動相B: アセトニトリル
勾配: 時間(分)/%A: 0/90、25/60、30/20、35/20、36/90、40/90
作動時間: 40分
濃度: 10mg/mL
希釈液: メタノール/水(1:1)
波長: 270nm
【0089】
結果
図1は、実施例4の試料23の分析用クロマトグラムを示している。このクロマトグラムは、保持時間14.3および21.8においてBM1(生物活性マーカー1)およびBM2(生物活性マーカー2)の2つの生物活性マーカーのピークを示す。いずれの生物活性マーカーも抗ウイルス活性を示した。BM1およびBM2を単離し、第3部に記載するように精製した。
【0090】
第2部
実施例6の調合物IBの評価
実施例6の調合物IB(1g)を15mLのメタノール/水(1:1)に溶解させ、60℃で20分間加熱した。この結果得られた溶液を上記希釈液で20mLまで希釈し、0.45μのポリフッ化ビニリデン(PVDF)製フィルタで濾過し、濾液をHPLCによって分析した。
【0091】
分析に際するHPLCの諸条件
カラム: Unisphere aqua C18型、150×4.6mm、3μm
移動相A: 0.1%のトリフルオロ酢酸
移動相B: アセトニトリル
勾配: 時間(分)/%A: 0/90、25/60、30/20、35/20、36/90、40/90
作動時間: 40分
濃度: 50mg/mL
希釈液: メタノール/水(1:1)
波長: 270nm
【0092】
結果
図2は、実施例6の調合物IBの分析用クロマトグラムを示している。このクロマトグラムは、保持時間14.3および21.8においてBM1およびBM2の2つの生物活性マーカーのピークを示す。いずれの生物活性マーカーも抗ウイルス活性を示した。BM1およびBM2を単離し、第3部に記載するように精製した。
【0093】
第3部
生物活性マーカーの単離
実施例4の試料23(85.0g)を1.6Lのメタノールに溶解させ、10分間超音波処理し、30分間放置して沈殿させた。上清をデカントし濾過して、濾液1を得た。不溶性部は200mLのメタノールで洗浄し、上清は濾過して濾液2を得た。濾液1および濾液2をロータリーエバポレーターにプールして乾燥させ、26.18gの試料を得た。得られた試料のうち13.0gを36mLのメタノール/水(75:25; v:v)に溶解させ、超音波処理および遠心分離した。上清をLH−20型カラム(5×80cm)に仕込み、メタノール:水(75:25; v:v)で溶出させた。同じ試料の13.0gの別のバッチを、上述の手順で処理した。どちらの画分も収集して、HPLCによって分析した。
【0094】
分析に際するHPLCの諸条件
カラム: Unisphere、C18型、250×4.6mm、5μm
移動相A: 0.1%のトリフルオロ酢酸
移動相B: アセトニトリル
勾配: 時間(分)/%A: 0/90、30/20、35/20、36/90、40/90
作動時間: 40分
注入体積: 10μL
波長: 270nm
【0095】
2つのLH−20型カラムから得られた各画分をプールし、真空下40℃で乾燥するまで濃縮し、100mgの生物活性マーカー1と135mgの生物活性マーカー2とを得た。生物活性マーカー1および生物活性マーカー2の乾燥試料をそれぞれ別々にC−18フラッシュクロマトグラフィーにかけて、さらに精製した。
【0096】
フラッシュクロマトグラフィーの際のクロマトグラフィーの諸条件
カラム: Redisep C18型、14×2cm
移動相A: 0.1%のトリフルオロ酢酸
移動相B: アセトニトリル
勾配: 時間(分)/%A: 0/90、30/20、35/20、36/90、40/90
流量: 30mL/分
波長: 270nm
【0097】
生物活性マーカー1
フラッシュクロマトグラフィーの各画分をHPLCによってモニタリングした。生物活性マーカー1を含む画分をプールし、真空下40℃で乾燥するまで蒸発させて、30mgの半純粋(semipure)な生物活性マーカー1を得た。これを、シリカ系カラムを用いた半分取HPLCによってさらに精製し、5.3mgの生物活性マーカー1を得た。実施例4の試料23中に、生物活性マーカー1は0.02%〜0.8%の範囲で存在する。
【0098】
シリカ系カラムを用いた半分取HPLCの際のクロマトグラフィーの諸条件
カラム: Grace Silica社製、5μ(250×10mm)
移動相: メタノール/ジクロロメタン(10:90); v:v
流量: 5mL/分
波長: 270nm
試料濃度: 20mg/mL
【0099】
質量分析およびNMR分析によるデータにもとづいて、生物活性マーカー1はフロリジンであると特定した。フロリジンの分子式はC
21H
24O
10であり、分子量は436.41である。
【0100】
生物活性マーカー2
フラッシュクロマトグラフィーの各画分をHPLCによってモニタリングした。各画分から生物活性マーカー2の結晶が得られた。これらの結晶をデカンテーションによって分離して乾燥させ、20mgの生物活性マーカー2を得た。質量分析およびNMR分析によるデータにもとづいて、生物活性マーカー2は5,7,4’−トリヒドロキシフラボンであると特定した。5,7,4’−トリヒドロキシフラボンの分子式はC
15H
10O
5であり、分子量は270.05である。実施例4の試料23中に、生物活性マーカー2は0.01%〜0.1%の範囲で存在する。
【0101】
生物学的評価
インビトロ抗ウイルスアッセイ
〔実施例8〕
ウイルスストックの調製
使用物質
細胞株: ベロ(アフリカミドリザルの腎細胞株の腎臓の上皮細胞、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC)CCL−81)
ウイルス: HSV−1(ATCC株であるVR−1493、および、インド、ピューンのNational Institute of Virologyから入手した臨床株)
: HSV−2(ATCC株であるVR−734、および、インド、ピューンのNational Institute of Virologyから入手した臨床株)
培地: Dulbecco社、Modified Eagle Medium(DMEM、Gibco、米国、Cat.番号: 12430)
血清: ウシ胎仔血清(FBS、Gibco、米国、Cat.番号: 16000−044)
トリプシン−EDTA溶液: 0.25%のトリプシン−エチレンジアミン四酢酸(トリプシン−EDTA、Gibco、米国、Cat.番号: 25200)
標準化合物: アシクロビル(Medicorp社、インド、ハイデラバード)
プラスチック器具: 組織培養フラスコ、25cm
2(Nunc社、米国、Cat.番号: 156367)
: 組織培養フラスコ、75cm
2(Nunc社、米国、Cat.番号: 156499)
: 遠心管、15mL(Nunc社、米国、Cat.番号: 366060)
: 遠心管、50mL(Nunc社、米国、Cat.番号: 373687)
: 96ウェルの平底プレート(Nunc社、米国、Cat.番号: 167008)
染色剤: クリスタルバイオレット(Sigma社、米国、Cat.番号:C3886−25G)
抗菌性/抗真菌性混合物: 3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(Gibco、米国、Cat.番号: 15240)
(MTT)試薬: (Trevigen社、Gaithersburg、メリーランド州、Cat.番号: 4890−25−01)
洗浄剤: (Trevigen社、Gaithersburg、メリーランド州、Cat.番号: 4890−25−02)
【0102】
ステップ1
細胞株の維持
Antiviral Research,2005,67,24−30に記載されているようにして、細胞株を維持した。なお、この文献に記載の手順については参照によって本明細書に引用されるものとする。
【0103】
ATCCから得られたベロ細胞株を、完全増殖培地、つまり、10%のウシ胎仔血清(FBS)と1×の抗菌性/抗真菌性混合物とを補充したDulbecco社のModified Eagle Medium(DMEM)において増殖させた。継代培養には、細胞の単層を仕込んだT−25組織培養フラスコを選択した。フラスコのDMEMを除去し、血清を含まないDMEMで短時間洗浄して、トリプシンインヒビターを包含する微量な血清をすべて除去した。1mLのトリプシン−EDTA溶液をフラスコに加えて、細胞の単層が分散するまで(通常、3〜5分間以内)倒立顕微鏡で観察した。ただちに14mLの完全増殖培地を加え、ピペットを使用して細胞を穏やかに吸引した。3つの別々のT−25組織培養フラスコに5mLの細胞懸濁液をそれぞれ加えることによっても1:3の継代培養比が得られた。フラスコを5%のCO
2下において37℃で維持した。
【0104】
ステップ2
ウイルス(HSV−1およびHSV−2)の増殖
Antiviral Research,2005,67,24−30に記載されているようにして、ウイルスを増殖させた。なお、この文献に記載の手順については参照によって本明細書に引用されるものとする。
【0105】
HSV−1およびHSV−2をベロ細胞において増殖させた。簡潔に記載すると、ベロ細胞を、10%のFBS、ペニシリン、および、ストレプトマイシン(完全培地)を補充したDMEM中において、5%のCO
2下において37℃で生育させた。細胞の培養密度が80〜90%に達したら、得られた単層をそのままのDMEMを用いて洗浄し、適切なウイルス希釈液に感染させた。5%のCO
2下において37℃で1時間、ウイルスを単層に吸着させた。1時間後に、ウイルスの接種材料を除去し、2%のFBSを補充した10mLのDMEMを加え、細胞の単層が完全に破壊されるまで、フラスコをさらに48時間インキュベートした。フラスコを1日に2回顕微鏡で観察して、細胞変性効果(CPE)が見られるかどうかを確認した。CPEとは細胞形態における変化であり、例えば、ウイルスによって引き起こされる、細胞の珠化や拡大、融合細胞や封入体の形成などである。インキュベーションを48時間行った後、次に、フラスコを2〜3回の凍結解凍サイクルに付し、細胞を完全に溶解させて、ウイルスを培地中へ放出させた。細胞片を、1000rpm、4℃で遠心分離を10分間行うことによって除去した。得られた上清を部分標本として−80℃で保存した。ウイルスストックのタイターを以下の方法で決定した。
【0106】
ステップ3(A)
細胞変性効果(CPE)アッセイによるウイルスのタイターの決定
World J.Gastroenterol.,2006,12:4078−4081に記載されているようにして、アッセイを行った。なお、この文献に記載の手順については参照によって本明細書に引用されるものとする。
【0107】
ウイルスのタイターをCPEアッセイによって決定して、組織培養感染量50(TCID
50)で表わした。(ステップ1で得られた)ベロ細胞を、2×10
4個/100μL/ウェルの細胞密度で96ウェルのプレートに播種し、次に、5%のCO
2下において37℃で24時間インキュベートして、80〜90%の培養密度を得た。(ステップ2で得られた)ウイルスストックを維持培地(2%のFBSを補充したDMEM)中において段階希釈(10
-1〜10
-8)した。増殖培地を培養プレートから除去し、各ウイルス希釈液100μLを使用してベロ細胞を感染させた。ベロ細胞を維持培地のみと組み合わせたものを細胞コントロールとした。感染後、培養プレートを、CO
2恒温器中で37℃で48時間インキュベートした。インキュベーションを48時間行った後、ウイルス希釈液を播種したウェル中において倒立顕微鏡でCPEを調べた。ウイルスコントロールが最大CPEを示したときに、培地を除去し、感染済み単層を固定し、ホルマリン(10%)およびクリスタルバイオレット(1%)を含有する溶液を用いて30分間染色した。この30分の経過時に、染色液を吸引除去し、過剰な染色液をすべて洗い流すまで、蒸留水を用いてプレートを洗浄した。このプレートを一晩放置して乾燥させた。Am.J.Hyg.,1938,27,493−497に記載されているようにして、ウイルスのタイター(TCID
50)を算出した。TCID
50とは、播種済み培養物の50%においてCPEを発生させる投与量を表わすものである。
【0108】
結果
CPEアッセイによって決定したHSV−1のウイルスのタイターは、5.88×10
6TCID
50/mLであった。
【0109】
CPEアッセイによって決定したHSV−2のウイルスのタイターは、1.58×10
7TCID
50/mLであった。
【0110】
ステップ3(B)
プラークアッセイによるウイルスのタイターの決定
Antiviral Res.,2005,67(1):24−30に記載されているようにして、アッセイを行った。なお、この文献に記載の手順については参照によって本明細書に引用されるものとする。
【0111】
ウイルスのタイターをプラークアッセイによっても決定して、1mL当たりのプラーク形成単位(pfu/mL)で表わした。(ステップ1で得られた)ベロ細胞をトリプシン化して勘定し、2×10
5個/mL/ウェルの細胞密度で24ウェルのプレートに播種し、5%のCO
2下において37℃で24時間インキュベートして、80〜90%の培養密度を得た。ウイルス(ステップ2で得られたウイルスストック)の段階希釈液を、維持培地(2%のFBSを補充したDMEM)を用いて10
-2〜10
-7の範囲で調製した。増殖培地をプレートから除去し、細胞を溢れさせないように注意しながら、各ウイルス希釈液0.2mLを各ウェルに加えた。感染済み単層を5%のCO
2下において37℃で、15分ごとに振りながら1時間インキュベートした。インキュベーションの期間後、体積が1mLの1%CMCを各ウェルに加え、プレートを48時間インキュベートし、その後、細胞を固定し、ホルマリン(10%)およびクリスタルバイオレット(1%)を含有する溶液を用いて30分間染色した。この30分の経過時に、染色液を吸引除去し、過剰な染色液をすべて洗い流すまで、蒸留水を用いてプレートを洗浄した。これらのプレートを一晩放置して乾燥させた。プラークを勘定し、ウイルスのタイターを推定して1mL当たりのプラーク形成単位(pfu/mL)で表わした。
【0112】
ウイルスのタイター =
(生成されたプラークの個数 × ウイルスの希釈度 × 接種材料の体積)
【0113】
結果
プラークアッセイによって決定したHSV−1のウイルスのタイターは、2.1×10
8pfu/mLであった。
【0114】
プラークアッセイによって決定したHSV−2のウイルスのタイターは、1.65×10
7pfu/mLであった。
【0115】
〔実施例9〕
CPE阻害アッセイ(クリスタルバイオレット染色法)により、一次抗ウイルススクリーニング検査を実施した
このアッセイは、ウイルスの生殖周期のどの段階においても活性を示す薬剤(この場合には抽出物)を検出するために設計した。Indian J.Med. Res.,2004,120:24−29に記載されているようにして、アッセイを行った。なお、この文献に記載の手順については参照によって本明細書に引用されるものとする。
【0116】
(実施例8のステップ1で得られた)ベロ細胞を、96ウェルのプレートにおいて1×10
4個/ウェルの細胞密度で増殖させ、CO
2恒温器中で37℃で24時間インキュベートして、単層を形成した。試料1〜26を、50μg/mLおよび100μg/mLの濃度(2%のFBSを含有するDMEMを用いて、20mg/mLの抽出物のDMSOストックを50μg/mLおよび100μg/mLまで希釈した)で最終的な培養物の体積を200μL/ウェルとなるように加えることによって、試験を行った。例えば、ベロ細胞のみ(細胞コントロール)、ベロ細胞とウイルス(ウイルスコントロール)、ベロ細胞とウイルスと標準化合物であるアシクロビル(市販の抗ウイルス薬)などの、適切なコントロールを含めた。HSV−1に対しては12.5μg/mL、6.25μg/mL、3.125μg/mL、1.5μg/mL、および、0.78μg/mL、また、HSV−2に対しては25μg/mL、12.5μg/mL、6.25μg/mL、および、3.125μg/mLの濃度(2%のFBSを含有するDMEMを用いて、20mg/mLのアシクロビルのDMSOストックを100μg/mLまで希釈した)で、アシクロビルに対して試験を行った。最大感度が得られるように、また、例えば吸着や侵入などの初期の増殖ステップの有望な阻害剤についての暫定的な理解が得られるように、アッセイの対象となる抽出物を感染の1時間前に加えた。1時間後に、実施例8ステップ2で得られたウイルスストックを用いて、1ウェル当たり100μLの適切なウイルス投与量に(HSV−1は10
4TCID
50の感染効率(MOI)で、HSV−2は10
3TCID
50のMOIで)細胞を感染させた。維持培地(2%のFBSを補充したDMEM)を用いて、感染細胞をさらに48〜50時間インキュベートした。ウイルスコントロールが最大CPEを示したときに、培地を吸引して細胞を0.85%の生理食塩水で洗浄し、続いて、0.1%のクリスタルバイオレット溶液を用いて30分間染色した。染色液を吸引除去し、過剰な染色液をすべて洗い流すまで、蒸留水を用いてプレートを洗い流した。これらのプレートを24時間放置して乾燥させた。プラークを染色した後に、CPEを視覚的および顕微鏡で評価し、コントロールと比較してCPE阻害の割合(%)によって段階分けした。得られた結果を表2に示す。
【0117】
【表2】
【0118】
アシクロビルについて得られた結果を表3に示す。
【0119】
【表3】
【0120】
上記表2および表3において使用した記号の意味を次に記す。
【0121】
記号 CPE阻害率(%) 記号 CPE阻害率(%)
nd 実施せず − 0〜10%
+ 11〜25% ++ 26〜50%
+++ 51〜75% ++++ 76〜100%
【0122】
〔実施例10〕
CPE阻害アッセイ、MTT法
HSV−1およびHSV−2のいずれについても投与量に対する良好な反応性を示した抽出物について、IC
50を決定した。IC
50はCPE阻害アッセイ(MTT法)によって推定した。
【0123】
このアッセイは、ウイルスの生殖周期のどの段階においても作用する薬剤(この場合には抽出物)を検出するために設計した。World J.Gastroenterol.,2006,12:4078−4081に記載されているようにして、アッセイを行った。なお、この文献に記載の手順については参照によって本明細書に引用されるものとする。
【0124】
このアッセイは、クリスタルバイオレット染色液を用いて細胞を染色することはせずに3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)アッセイを実施したこと以外は、実施例9にCPE阻害アッセイ染色法について記載したように実施した。96ウェルの平底プレートに入れた(実施例8のステップ1で得られる)ベロ細胞を、実施例1の試料1またはアシクロビルを含有する維持培地(2%のFBSを用いて補充したDMEM)を用いて1時間処理した。次に、(実施例8のステップ2で得られるウイルスストックを用いて)細胞を、100TCID
50のMOIでウイルスに感染させた。37℃で48時間インキュベインキュベートした後に、MTTアッセイによって生細胞を測定した(96ウェルのプレートのELISA読み取り装置を使用することによって、570nmでの吸光度を測定した)。(ウイルスおよびコントロールで処理した)ベロ細胞の算出生存率(%)に対する試料濃度(μg/mL)のグラフを作成することによってデータを分析することによって、細胞増殖の変化が数量化できた。次式にしたがって、抗ウイルス活性を決定した。
【0125】
【数1】
【0126】
上記式中、
(OD
T)
HSVは、HSV感染細胞においてある濃度の抽出物を用いて測定した吸光度である。
(ODC)
HSVは、コントロールである無処置のHSV感染細胞について測定した吸光度を指す。
(ODC)
mockは、コントロールである無処置のモック感染細胞について測定した吸光度を指す。
【0127】
IC
50値を、HSV−1およびHSV−2の最大細胞変性効果の半分を阻害するために必要な濃度として、このデータから算出した。
【0128】
結果
HSV−1に対する実施例1の試料1のIC
50値は、15.48μg/mLであった。
【0129】
HSV−2に対する実施例1の試料1のIC
50値は、17μg/mLであった。
【0130】
〔実施例11〕
細胞毒性試験
World J.Gastroenterol.,2006,12:4078−4081に記載されているようにして、アッセイを行った。なお、この文献に記載の手順については参照によって本明細書に引用されるものとする。
【0131】
観察された抗ウイルス効果が、細胞生存率に対する一般的な効果原因から生じたのかどうかを評価するために、毒性分析を実施した。毒性分析のための(実施例8のステップ1で得られた)ベロ細胞を96ウェルのプレートにおいて培養し、ウイルスを加えない抗ウイルスの評価に使用したのと同じスケジュールで抽出物を用いて処理した。MTT染料を用いて、生細胞をアッセイした。実施例1の試料1の中毒作用を、植物抽出物の非存在下で観察した生細胞を基準とした植物抽出物の存在下における生細胞の減少の割合(%)として算出した。次式を使用した。
【0132】
【数2】
【0133】
上記式中、
Aは、ELISA読み取り装置で測定した吸光度を表わす。
【0134】
このデータから、50%細胞毒性濃度(CC
50)を算出した。
【0135】
選択指数(SI)は治療係数とも称され、これをCC
50とIC
50との比として評価した。得られた結果を表5に示す。実施例1の試料1が自身の毒性レベルを超える十分な抗ウイルス活性を有するかどうかを判断するために、SIをCC
50/IC
50にしたがって算出した。
【0136】
本研究では、5を超えるSI値を、抽出物に対して効果があるとみなした。得られた結果を表4に示す。
【0137】
【表4】
【0138】
*実施例10から得られたIC
50値
【0139】
〔実施例12〕
感染後の異なる時点におけるHSV−1およびHSV−2の増殖に対する実施例4の試料23の効果の評価
この研究の目的は、実施例4の試料23によって阻害されるHSV−1/HSV−2の増殖段階を決定することである。抗ウイルス薬の候補は、例えば、吸着、融合、脱外被、逆転写、統合、核酸合成、成熟などの増殖サイクルの任意の段階において特異的にウイルスを阻害し、目標とする可能性がある(Methods in Molecular Medicine,1998,vol 10,387−405)。これらの各段階は、1時間(吸着開始)から24時間(1つのHSV増殖サイクルの完了)にわたる、ウイルスの生涯過程における異なる時点で発生する。ウイルスの生涯過程の吸着段階とは、ヘルペスウイルスが宿主細胞に取り付く初期の段階であって、ウイルス上のgCおよびgD(貯蔵糖タンパク質)と細胞表面レセプター(例えばヘパリン硫酸塩)との相互作用をともなう。ウイルスの生涯過程における取り付き段階は、ウイルスが細胞と密接に関連することを可能にする安定した取り付き段階である。吸着段階および取り付き段階に続くウイルスの生涯過程の段階は、感染後の段階として知られている。
【0140】
ベロ細胞を、10%のFBSを補充したDMEM増殖培地において2.2×10
4個/ウェルの細胞密度で96ウェルの平底プレートに播種した。20〜24時間後に、培養密度の高い単層を、100μL/ウェルの1:10
4ウイルス希釈液(HSV−1臨床株)(TCID
50は5.88×10
6/mL)またはHSV−2(TCID
50は2.43×10
6/mL)の1:10
3希釈液に感染させて、プレートを5%のCO
2下において37℃で1時間インキュベートした。実施例4の試料23とアシクロビルとの2倍段階希釈液を2%のFBSを補充したDMEMの維持培地において調製して、3.125、6.25、12.5、25、50、100、200、および400μg/mLの8つの濃度を得た。さらに、感染から0、1、3、5、7、16、および、24時間後に、3組について、各希釈液を1ウェル当たり100μL加えた。0時間後に、実施例4の試料23およびアシクロビルの希釈液をウイルスと同時に加えた。ウイルスコントロール(ウイルス希釈液と維持培地)および細胞コントロール(維持培地のみ)については、維持培地を各ウェルに加えた。プレートを37℃で48〜50時間さらにインキュベートした。インキュベーションに続いて、プレートの内容物を捨て、プレートをDMEMを用いて1回洗浄した。このプレートに、2%のFBSを補充したDMEM維持培地において調製したMTT試薬の1:10希釈液を100μL/ウェル加え、紫色の染料が見えてくるまで4時間インキュベートした。次に、1ウェル当たり100μLの洗浄剤を加えた。プレートを、37℃の5%のCO
2恒温器内に一晩放置した。インキュベーション後にプレートカバーを外して、ミクロプレート式プレート読み取り装置(BIO−TEK、Synergy HT社)を用いて、各ウェルにおいて570nmで吸光度を測定した。
【0141】
HSV−1型単純ヘルペスウイルスに関連する研究のための観察結果
●吸着段階に対応する0時間後に、50μg/mLでは52%の抗ウイルス活性、100μg/mLでは77%の抗ウイルス活性、200μg/mLでは64%の抗ウイルス活性が観察された。
●取り付き段階に対応する感染後1時間で、100μg/mLでは80%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは64%の抗ウイルス効果が観察された。
●増殖開始に対応する感染後3時間で、100μg/mLでは90%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは70%の抗ウイルス効果が観察された。
●HSVウイルスDNA合成に対応する感染後5時間で、100μg/mLでは83%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは68%の抗ウイルス効果が観察された。
●HSVウイルスDNA合成の後期の各段階に対応する感染後7時間で、100μg/mLでは77%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは73%の抗ウイルス効果が観察された。
●増殖の最大効率に対応する感染後16時間で、100μg/mLでは75%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは71%の抗ウイルス効果が観察された。
●HSVウイルス粒子の放出(増殖後に起こる、宿主細胞からの成熟したウイルス粒子の放出)に対応する感染後24時間で、100μg/mLでは36%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは37%の抗ウイルス効果が観察された。
【0142】
アシクロビルは、0〜7時間後に3.125〜200μg/mLのすべての濃縮においてHSV−1に対する強力な抗ウイルス効果を示した。この活性は、増殖およびウイルス粒子放出の後期の各段階に対応する16〜24時間後に約17%まで大幅に減少した。したがって、この研究の結果は、アシクロビルがHSV−1増殖の後期の各段階では効果的でないことを示唆している。
【0143】
結論
HSV−1に対する実施例4の試料23の抗ウイルス活性は、上記のように感染後3時間でピークに達した。また、この活性は感染後0〜16時間では強力であったが、感染後24時間では大幅に低下した。
【0144】
HSV−2型単純ヘルペスウイルスに関連する研究のための観察結果
●吸着段階に対応する0時間後に、50μg/mLでは77%の抗ウイルス活性、100μg/mLでは76%の抗ウイルス活性、200μg/mLでは51%の抗ウイルス活性が観察された。
●取り付き段階に対応する感染後1時間で、100μg/mLでは66%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは52%の抗ウイルス効果が観察された。
●増殖開始に対応する感染後3時間で、100μg/mLでは74%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは55%の抗ウイルス効果が観察された。
●HSVウイルスDNA合成に対応する感染後5時間で、100μg/mLでは79%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは63%の抗ウイルス効果が観察された。
●HSVウイルスDNA合成の後期の各段階に対応する感染後7時間で、100μg/mLでは83%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは67%の抗ウイルス効果が観察された。
●増殖の最大効率およびウイルス粒子放出の開始に対応する感染後16時間で、100μg/mLでは83%の抗ウイルス効果、200μg/mLでは67%の抗ウイルス効果が観察された。
●感染後24時間では、抗ウイルス効果が観察されなかった。
【0145】
アシクロビルは、0〜7時間後に3.125〜200μg/mLのすべての濃縮においてHSV−2に対する強力な抗ウイルス効果を示した。この活性は、増殖およびウイルス粒子放出の後期の各段階に対応する感染後16〜24時間では存在しない。したがって、この研究の結果は、アシクロビルがHSV−2増殖の後期の各段階では効果的でないことを示唆している。
【0146】
結論
HSV−2に対する実施例4の試料23の抗ウイルス活性は、感染後7〜16時間でピークに達した。また、この活性は感染後0〜16時間には強力であった。
【0147】
〔実施例13〕
単純ヘルペスウイルス(HSV−1およびHSV−2)に対する、感染前の実施例4の試料23の抗ウイルス活性の評価
ヘルペスウイルスが標的細胞に侵入するためには、自身が持つ脂質膜からなる外被を、細胞が持つ脂質膜と融合させなければならない。この複雑なウイルス侵入メカニズムは、少なくとも3種類の貯蔵糖タンパク質(gC、gB、および、gD)と、該タンパク質の持つ、例えばネクチンやヘルペスウイルス侵入メディエーター(HVEM)などの細胞表面レセプターを結合させる能力とによって媒介される(Cell.Mol.Life Sci,2008,65,1653−1668)。この前処理アッセイの目的は、ベロ細胞に吸着または侵入するために必要な、例えば上記糖タンパク質などのウイルス粒子の外被の構造、または、例えばヘパラン硫酸(HS)などの細胞表面レセプターの構造と相互作用することによって、実施例4の試料23がウイルス阻害を引き起こすことができるかどうかを確認することである。
【0148】
ベロ細胞を、24ウェルのプレート上に1.8×10
5個/ウェルの細胞密度で播種した。これらのプレートを、5%のCO
2下において37℃で20〜24時間インキュベートした。実施例4の試料23の2倍段階希釈液とアシクロビルとを、いずれも3.125〜400μg/mLの濃度範囲で適切なウェル(200μL/ウェル)に加えたものを2組用意し、5%のCO
2下において37℃で1時間インキュベートした。1時間後に、これらの希釈を吸引除去し、ベロ細胞をPBSで1回洗浄し、次に、2.1×10
8pfu/mLのタイターで200μL/ウェルのHSV−1ウイルス懸濁液を用いて、または、1.65×10
7pfu/mLのタイターでHSV−2ウイルス懸濁液を用いて感染させた。ウイルスを5%のCO
2下において37℃で1時間吸着させ、続いて、PBSで洗浄した。次に、1mLの重層液(1%のカルボキシメチルセルロース + 2%のFBSを補充したDMEM)を各ウェルに加え、各プレートをさらに5%のCO
2下において37℃で49時間インキュベートした。インキュベーションに続いて、各プレートを0.85%の生理食塩水で洗浄し、0.13%のクリスタルバイオレットで染色した。ウイルスのプラークを勘定し、実施例4の抽出物の試料23のIC
50値を算出した。
【0149】
結果
図3は、HSV−1に対する63〜88%の阻害率が示唆するように、実施例4の試料23が200〜400μg/mLにおいて有意な阻害活性を有することを示している。実施例4の試料23のIC
50値を算出すると、HSV−1に対して171.25μg/mLであった。HSV−1に対する実施例4の試料23の観察された阻害効果は、アシクロビルが3.125〜400μg/mLの濃度範囲で示した10〜40%という弱い阻害効果と比較すると強力であった。
【0150】
図4は、200〜400μg/mLにおいてHSV−2に対する実施例4の試料23の阻害率が60〜86%であることを示している。実施例4の試料23のIC
50値を算出すると、HSV−2に対して202.5μg/mLであった。アシクロビルは、3.125〜400μg/mLの濃度範囲でHSV−2に対して10〜20%という弱い阻害効果を示した。
【0151】
結論
実施例4の試料23を用いた前処理によって、ウイルスとの接触後すぐにHSV−1およびHSV−2のベロ細胞への侵入(吸着および取り付き)に対して有意な阻害が生じた。これは予防作用を示している。この阻害効果は、アシクロビルの持つ阻害効果に比べて非常に強力であった。
【0152】
〔実施例14〕
ウイルス吸着アッセイ
ウイルスの生涯過程には、抗ウイルス性生成物となり得る有望な候補が目標とし得る、吸着、融合、脱外被、逆転写、統合、核酸合成、成熟などの多数のステップが存在する。したがって、吸着アッセイの結果は、感染サイクル中の吸着段階においてHSV−1またはHSV−2を阻害し、ウイルス上の糖タンパク質C(gC)および糖タンパク質D(gD)がヘパラン硫酸(HS)などの細胞表面レセプターであるグリコサミノグリカン(GAG)と相互作用する、実施例4の試料23の信頼性を確認するために役立つ。
【0153】
ベロ細胞を、24ウェルの平底プレート上に1.8×10
5個/ウェル細胞濃度で播種した。各プレートを、培養密度の高い単層が形成されるまで、5%のCO
2下において37℃で20〜24時間インキュベートした。実施例4の試料23の2倍段階希釈液およびアシクロビルを、3.125〜400μg/mLの範囲の濃度が得られるように調製した。濃度が2.1×10
8pfu/mLのHSV−1ウイルスの懸濁液、または、濃度が1.65×10
7pfu/mLのHSV−2ウイルスの懸濁液を調製した。実施例4の試料23/アシクロビルの各希釈液とHSV−1ウイルス/HSV−2ウイルスの懸濁液とを、等体積ずつ無菌エッペンドルフチューブ中に設置し、これらの混合物を37℃で1時間インキュベートした。次に、ベロ細胞の単層にこれらの混合物を200μLずつ加えて、抽出物の存在下でウイルスを5%のCO
2下において37℃で1時間吸着させた。次に、各プレートをPBSで1回洗浄して、結合していないウイルス除去し、2%のFBSを補充したDMEM維持培地において調製した1mLの重層液(1%のカルボキシメチルセルロース; CMC)を各ウェルに加えた。さらに、定期的にモニタリングしながら5%のCO
2下において37℃で49時間インキュベートし、続いて、0.85%の生理食塩水で洗浄し、0.13%のクリスタル液で染色した。ウイルスのプラークを勘定して、IC
50値を算出した。
【0154】
結果
図5は、実施例4の試料23が、HSV−1ウイルスの吸着に対して100〜400μg/mLでは100%の阻害率を達成でき、50μg/mLでは阻害率が65%まで低下したことを示している。実施例4の試料23のIC
50は、HSV−1に対しては44μg/mLである。
【0155】
図6は、実施例4の試料23が、HSV−2ウイルスの吸着に対して50〜400μg/mLでは100%の阻害率を達成し、25μg/mLでは阻害率が92%まで低下したことを示している。
【0156】
実施例4の試料23のIC
50は、HSV−2に対しては15μg/mLである。
【0157】
HSV−1およびHSV−2に対する実施例4の試料23の活性は、HSV−1およびHSV−2に対するアシクロビルの活性に比べてわずかに良好であった。実施例4の試料23は、これが存在するときには、50〜400μg/mLの濃度範囲においてHSV−1ウイルスおよびHSV−2ウイルス感染の吸着段階前および吸着段階中のいずれにおいても効果的であり、また、該濃度において微視的な細胞毒性を有しなかった。
【0158】
〔実施例15〕
ウイルス侵入アッセイ
HSVの宿主細胞への侵入は、ウイルス粒子の外被の細胞膜との融合を引き起こす、宿主細胞の表面への初期結合に続くステップであると規定され得る。そのためには、各種糖タンパク質(gB、gD、および、gH/gL)および細胞表面成分が関与する複数回の相互作用が連続して起こることが必要である(Cell.Mol.Life Sci,2008,65,1653−1668)。このウイルス侵入アッセイの目的は、実施例4の試料23が、HSV−1ウイルスおよびHSV−2ウイルスのベロ細胞への侵入を阻害するかどうかをインビトロで確認することである。
【0159】
ベロ細胞を、24ウェルのプレート上に1.8×10
5個/ウェルの細胞密度で播種した。各プレートを5%のCO
2下において37℃で20〜24時間インキュベートした。続く各ステップを4℃で実施するので、ベロ細胞が低温環境に順化できるように、培養密度の高いプレートを実験の開始に先立って4℃の環境内に約半時間置いた。タイターが2.1×10
8pfu/mLのHSV−1ウイルスの懸濁液、または、タイターが1.65×10
7pfu/mLのHSV−2ウイルスの懸濁液を調製し、200μLを培養密度の高い各単層に加えた。ウイルスが取り付くことができるように、細胞を4℃で2時間インキュベートした。3.125〜400μg/mLの濃度範囲の実施例4の試料23の2倍段階希釈液およびアシクロビルの両方を室温で適切なウェルに加え、各プレートを5%のCO
2下において37℃で10分間インキュベートした。次に、実施例4の試料23の希釈液およびアシクロビルを吸引除去し、細胞の単層をPBS(pH値3.75)で短時間洗浄して、細胞に侵入しなかったウイルス粒子を失活させた。次に、細胞をPBS(pH値11.0)で洗浄して、酸性pH値環境を中和した。次に、1mLの重層液(2%のFBSを補充したDMEM維持培地を溶媒とする1%のCMC溶液)を各ウェルに加え、各プレートを37℃で48〜50時間インキュベートした。次に各プレートを0.85%の生理食塩水で洗浄し、0.13%のクリスタルバイオレットで染色した。プラークを勘定し、実施例4の試料23のIC
50値を算出した。
【0160】
結果
図7は、HSV−1ウイルスに対する実施例4の試料23の阻害率が50〜400μg/mLにおいて80〜95%であるが、これより低い濃度(3.125〜25μg/mL)では低下することを示している。HSV−1ウイルスに対する実施例4の試料23のIC
50を算出すると、30μg/mLであった。
【0161】
図8は、HSV−2ウイルスに対する実施例4の試料23の阻害率が200〜400μg/mLにおいて100%であるが、100μg/mLでは90%に、50μg/mLでは71%に低下することを示している。HSV−2ウイルスに対する実施例4の試料23のIC
50を算出すると、36.1μg/mLであった。
【0162】
アシクロビルは、実施例4の試料23と比較すると、HSV−1およびHSV−2に対して弱い阻害活性から中程度の阻害活性を示した。
【0163】
結論
上記結果は、HSV−1ウイルスおよびHSV−2ウイルスが宿主であるベロ細胞へ侵入するというステップを強力には阻害しなかったアシクロビルと比較すると、実施例4の試料23がHSV−1ウイルスおよびHSV−2ウイルスのベロ細胞への侵入を強く阻害することができたことを示唆している。
【0164】
〔実施例16〕
HSV−1およびHSV−2に対する実施例4の試料23の殺ウイルス活性の評価
殺ウイルスアッセイでは、培養細胞に対するウイルス粒子の感染力をブロックするために、抗ウイルス薬の連続的な存在が必要とされることが多い。また、ウイルス/抽出物複合体の希釈液は解離し、感染性ウイルスを放出することがある(Antiviral research,2010,86,196−203)。仮に試料がIC
50または他の効果的な濃度においてウイルスの感染力を抑制することができないのであれば、抗ウイルス活性は該試料の殺ウイルス力とは無関連である。この研究の目的は、HSV−1およびHSV−2に対する実施例4の試料23の阻害活性が、該試料の持つ抗ウイルス効果または殺ウイルス効果に起因するものであるのかどうかをインビトロで評価することである。
【0165】
ベロ細胞を、24ウェルの平底プレート上に1.8×10
5細胞/ウェルの細胞濃度で播種した。各プレートを、5%のCO
2下において37℃で20〜24時間インキュベートした。実施例4の試料23の2倍段階希釈液およびアシクロビルを、25〜400μg/mLの濃度範囲が得られるように調製した。約10
10pfu/mLの濃度のHSV−1ウイルスの懸濁液、および、10
9pfu/mLの濃度のHSV−2ウイルスの懸濁液を調製した。実施例4の試料23/アシクロビルの各希釈液とHSV−1ウイルス/HSV−2ウイルスの懸濁液とを、等体積ずつ無菌エッペンドルフチューブ中に設置し、これらの混合物を37℃で1時間インキュベートした。次に、25〜400μg/mLに対応する0.25〜4μg/mLの最終濃度範囲が得られるように、これらの混合物を10倍(1:100)に希釈した。次に、ベロ細胞の単層にこれらの混合物を200μLずつ加えて、ウイルスを5%のCO
2下において37℃で1時間吸着できるようにした。次に、各プレートをPBSで1回洗浄して、結合していないウイルスを除去し、2%のFBSを補充したDMEM維持培地において調製した1mLの重層液(1%のカルボキシメチルセルロース; CMC)を各ウェルに加えた。さらに、5%のCO
2下において37℃で48〜50時間インキュベーションし、続いて、0.85%の生理食塩水で洗浄し、0.13%のクリスタル液で染色した。次にウイルスのプラークを勘定した。
【0166】
結果
図9は、200〜400μg/mLではHSV−1に対する実施例4の試料23の殺ウイルス効果が100%であり、100μg/mLでは阻害率が94%であることを示している。アシクロビルは、25〜400μg/mLの濃度範囲ではHSV−1に対して0〜32%の範囲の弱い殺ウイルス効果を示した。
【0167】
図10は、HSV−2に対して実施例4の試料23が400μg/mLでは100%の殺ウイルス効果を有し、50〜200μg/mLでは92〜97%の阻害率を有することを示している。アシクロビルは、25〜400μg/mLの濃度範囲ではHSV−2に対して11〜38%の範囲の弱い殺ウイルス効果を示した。
【0168】
結論
実施例4の試料23は、アシクロビルと比較すると、HSV−1ウイルスおよびHSV−2ウイルスに対して強力な殺ウイルス効果を示した。
【0169】
インビボにおける抗ウイルスアッセイ
実験で使用する動物は、CPCSEA(Committee for the Purpose of Control and Supervision of Experiments on Animals、インド、タミルナドゥ)が公開する施工中の指針にしたがって収容および飼育した。実験動物を用いる手順は、Piramal Healthcare Limited社(インド、ムンバイ、Goregaon)のIAEC(Institutional Animal Ethics Committee)によって承認を受けた。
【0170】
〔実施例17〕
マウスHSV−1の帯状疱疹様が広がる感染モデル
Antimicrobial Agents and Chemotherapy,June 2002,p.1766−1772に記載されているようにして、アッセイを行った。なお、この文献に記載の手順については参照によって本明細書に引用されるものとする。
【0171】
本研究には、妊娠しておらず出産経験もない6〜8週齢のBalb/c雌マウスを使用した。すべての動物の右中背部の毛を電気バリカンで剃り、ウイルス負荷の直前に、無菌26ゲージ針を用いて毛を剃った部分の数箇所で水平に乱切した。
【0172】
ウイルス負荷に先立って、各マウスの乱切箇所を70%のアルコールに浸した綿スワブで清掃し、続いて、無菌DMEMに浸した綿製スワブを用いて乱切箇所をきれいにした。次に、該乱切箇所において各マウスを1個体当たり8.27×10
3pfuを含有するHSV−1ウイルスに感染させた。マウスには、感染の1時間後に感染部位において局所投与によって調合物IA、調合物IB、調合物IC/アシクロビル/プラセボを与えた。マウスは、治療間隔を4時間として1日に3回治療した。すべてのグループのすべてのマウスを5日間治療した。(クリームベースの)プラセボおよびアシクロビル(225mg/kg/日)で処置したマウスをコントロールとし、ウイルス・コントロール・グループには治療を行わなかった。
【0173】
実施例6において説明した以下に記載する調合物について評価した。
【0174】
(a) 調合物IA
(b) 調合物IB
(c) 調合物IC
調合物IA、調合物IB、および、調合物ICを局所的に1日に3回、5日間にわたって塗布した。15mgの調合物IAがマウスにおいて評価対象となる225mg/kgの投与量に対応し、15mgの調合物IBがマウスにおいて評価対象となる450mg/kgの投与量に対応し、15mgの調合物ICがマウスにおいて評価対象となる675mg/kgの投与量に対応し、25mgの調合物IBがマウスにおいて評価対象となる750mg/kg投与量に対応する。
【0175】
マウスは、感染後21日間、罹患率、死亡率、および、感染部位について毎日評価した。
【0176】
確立された手法である以下の病変評価スケール(lesion score scale)を用いて、ウイルス性疾患の重症度(膣外における疾患の徴候)を定量化した。
0: 顕性感染がない
1: 小胞が形成されている
2: 大きなパッチ状の帯状疱疹が形成されている
3: 培養密度の高い帯状疱疹
4: 後肢の麻痺
【0177】
帯状疱疹様病変とは、三叉神経の幹部または枝部の皮膚分布にそって発生した帯状の一側性皮膚病変を指す。
【0178】
観察結果
どの投与量グループに属するマウスも、感染後2日目までに帯状疱疹様病変の初期の徴候を示し始めた。
1 プラセボによる治療を受けたグループ
(a)マウスは感染後6日目までに重度の感染を示し始めた。
(b)すべてのマウスが感染後8日目までに死亡した。
2 アシクロビルによる治療を受けたグループ
(a)すべてのマウスが感染後7日目までに帯状疱疹様病変から回復した。
(b)実験期間を通じてマウスは一匹も死亡しなかった。
3 無処置グループ(感染コントロール)
(a)マウスは感染後6日目までに重度の感染を示し始めた。
(b)すべてのマウスが感染後10日目までに死亡した。
4 調合物IBによる治療を受けたグループ(750mg/kg/日)
(a)調合物IB(750mg/kg/日)による治療を受けたマウスは90%の生存率を示した。
(b)生き残ったマウスは感染後9日目までに帯状疱疹様病変から回復した。
5 調合物ICによる治療を受けたグループ(675mg/kg/日)
(a)調合物IC(675mg/kg/日)による治療を受けたマウスは80%の生存率を示した。
(b)生き残ったマウスは感染後10日目までに帯状疱疹様病変から回復した。
6 調合物IBによる治療を受けたグループ(450mg/kg/日)
(a)調合物IB(450mg/kg/日)による治療を受けたマウスは60%の生存率を示した。
(b)生き残ったマウスは感染後10日目までに帯状疱疹様病変から回復した。
7 調合物IAによる治療を受けたグループ(225mg/kg/日)
(a)調合物IA(225mg/kg/日)による治療を受けたマウスは20%の生存率を示した。死亡したマウスの大部分は感染後8日目以内に死亡した。
(b)生き残ったマウスは感染後9日目までに帯状疱疹様病変から回復した。
【0179】
結果
調合物IBおよび調合物ICは、マウスHSV−1の帯状疱疹様が広がる感染モデルにおいて、750および675mg/kg/日という比較的高い濃度において良好な抗ウイルス活性を示した。
【0180】
〔実施例18〕
マウスの膣のHSV−2感染モデル
Antiviral Research,2006,69:77−85に記載されているようにして、アッセイ行った。なお、この文献に記載の手順については参照によって本明細書に引用されるものとする。
【0181】
本研究には、妊娠しておらず出産経験もない6〜8週齢のBalb/c雌マウスを使用した。雌のBALB/cマウスを使用してHSV−2の膣播種を行った。膣内(IVAG)負荷の5日前に、29ゲージの針を用いて2mgのプロゲステロン(Depo−Provera(登録商標)、ファイザー社、ベルギー)をマウスの背中の上部に皮下注射(sc)した。負荷日に、1.14×10
5pfuのHSV−2をマウスに膣内播種した。ウイルスの膣内投与はマイクロピペットを用いてDMEMの総体積を20μLとして行った。マウスには、感染の30分後に膣内において局所投与によって調合物IA、調合物IB、調合物IC/アシクロビル/プラセボを与えた。マウスは、治療間隔を4時間として1日に3回治療した。すべてのグループのすべてのマウスを5日間治療した。アシクロビル(225mg/kg/日)を正のコントロールとして含めた。プラセボ・コントロール・マウスには同時点においてベースクリーム(プラセボ)を塗布し、ウイルス・コントロール・グループには治療を行わなかった。
【0182】
実施例6において説明した以下に記載する調合物について評価した。
(a) 調合物IA
(b) 調合物IB
(c) 調合物IC
調合物IA、調合物IB、および、調合物ICを局所的に1日に3回、5日間にわたって塗布した。15mgの調合物IAがマウスにおいて評価対象となる225mg/kgの投与量に対応し、15mgの調合物IBがマウスにおいて評価対象となる450mg/kgの投与量に対応し、15mgの調合物ICがマウスにおいて評価対象となる675mg/kgの投与量に対応する。
【0183】
マウスは、感染後21日間、膣外における疾患の徴候および生存率について毎日評価した。
【0184】
確立された手法である以下の病変評価スケールを用いて、ウイルス性疾患の重症度(膣外における疾患の徴候)を定量化した。
0: 顕性感染がない
1: 単独の丘疹が数箇所、膣外組織の軽微な発赤
2: 単独の丘疹が数箇所、膣外組織の潰瘍および/または焼痂および/または膨化および発赤
3: 膣外組織の複数が融合してできた潰瘍/焼痂、中程度の膨化、および、発赤、周囲の組織への拡大
4: 膣外組織の重篤な発赤をともなう潰瘍および膨化、周囲の組織への拡大、後ろ脚の麻痺
【0185】
観察結果
1 プラセボによる治療を受けたグループ
(a)膣外感染の最も早い徴候は7日目に現れた。
(b)マウスの90%が14日目までに死亡した。
2 アシクロビルによる治療を受けたグループ
(a)膣外疾患の徴候を示したマウスは一匹もいなかった。
(b)実験期間を通じてマウスは一匹も死亡しなかった。
3 調合物IAによる治療を受けたグループ(225mg/kg/日)
(a)調合物I(225mg/kg/日)による治療を受けたマウスは90%の生存率を示した。
(b)10匹のマウスのうち1匹に感染後8日目までに臨床的病変が現れた。このマウスその後死亡した。その他のマウスは、どの個体もウイルスに誘発された膣外疾患の特徴的な徴候を実験期間を通じて一切示さなかった。
4 調合物IBによる治療を受けたグループ(450mg/kg/日)
(a)調合物IBの抽出物(450mg/kg/日)による治療を受けたマウスは90%の生存率を示した。
(b)10匹のマウスのうち2匹に感染後14日目までに臨床的病変が現れた。このうちの1匹のマウスはその後死亡した。その他のマウスは、どの個体もウイルスに誘発された膣外疾患の特徴的な徴候を実験期間を通じて一切示さなかった。
5 調合物ICによる治療を受けたグループ(675mg/kg/日)
(a)膣外疾患の徴候を示したマウスは一匹もいなかった。
(b)実験期間を通じてマウスは一匹も死亡しなかった。
【0186】
結果
調合物IA、調合物IB、および、調合物ICは、マウスの膣のHSV−2感染モデルにおいて、225、450、および、675mg/kg/日で抗ウイルス活性を示した。