(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記運搬用ハンドル及び前記第2の包囲フレーム部分は、同じ回動軸を中心に前記第1の包囲フレーム部分にそれぞれ回動可能に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の幼児運動装置。
前記第1のラッチ及び前記第2のラッチは前記回動軸に沿って摺動可能であり、前記第2のラッチが静止したままである間に、前記第1のラッチのロック解除変位によって前記第1の表面が前記第2の表面から離れることを特徴とする、請求項2に記載の幼児運動装置。
前記第2のラッチをロック解除変位させるように動作可能な解放アクチュエータであって、前記第2のラッチと摺動接触するリングを有する、解放アクチュエータを更に含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の幼児運動装置。
前記第2のラッチは、前記回動軸の周りに環状に延在する概ねV字形状の断面を有するチャネルを有し、前記リングは該チャネルと摺動接触することを特徴とする、請求項5に記載の幼児運動装置。
前記解放アクチュエータ及び前記第1の包囲フレーム部分は、前記第2の包囲フレーム部分に対して一致して回転可能であり、前記解放アクチュエータは、前記回動軸に対して実質的に垂直な平面に沿って前記第1の包囲フレーム部分に対して更に摺動可能であることを特徴とする、請求項5又は6に記載の幼児運動装置。
前記第1のラッチには、前記解放アクチュエータの前記リング及び前記第2のラッチの孔を通って軸方向に延在する細長いセグメントが固着され、該細長いセグメントの端は前記第1の表面を画成するリップを有することを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一項に記載の幼児運動装置。
前記第1のラッチをロック解除変位させるように動作可能な解放ボタンであって、前記回動軸に沿って摺動する、解放ボタンを更に含む、請求項5〜8のいずれか一項に記載の幼児運動装置。
前記第1の包囲フレーム部分及び前記第2の包囲フレーム部分は、第1の結合シェル及び第2の結合シェルにそれぞれ固着され、前記運搬用ハンドルは第3の結合シェルに固着され、前記第2の結合シェル及び前記第3の結合シェルは、前記第1の結合シェルにその2つの反対の側においてそれぞれ回動可能に接続され、前記第1のラッチは、前記第1の結合シェル及び前記第3の結合シェルによって少なくとも部分的に画成される第1の内側凹部内で移動可能であり、前記第2のラッチは、前記第1の結合シェル及び前記第2の結合シェルによって少なくとも部分的に画成される第2の内側凹部内で移動可能であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の幼児運動装置。
前記第2のラッチ及び前記第2の結合シェルは互いに回転的にロックされ、前記第1の結合シェルは、前記回動軸の周りに配置される複数の窪みを含み、前記第2のラッチは、前記回動軸の周りに配置される複数の歯を有し、前記窪みは、前記第2のラッチの前記歯が係合すると、折り畳み方向のみへの前記第2の包囲フレーム部分に対する前記第1の包囲フレーム部分の回転を阻止することを特徴とする、請求項10に記載の幼児運動装置。
前記第1の結合シェルは付加的な窪みを更に含み、前記第2のラッチの前記歯のうちの1つは、前記第2の包囲フレーム部分が前記展開状態と折り畳まれた状態との間の中間の角度位置に位置するときに、前記付加的な窪みに係合し、該付加的な窪みへの前記第2のラッチの前記歯の係合は、前記第2の包囲フレーム部分の、展開方向への回転を可能にしながらも、折り畳み方向のみへの前記第1の包囲フレーム部分に対する回転を阻止することを特徴とする、請求項11に記載の幼児運動装置。
前記付加的な窪みは、停止側壁と斜面との間に少なくとも部分的に画成され、前記第2のラッチの前記歯のうちの1つと前記停止側壁との接触は、前記折り畳み方向への前記第2の包囲フレーム部分の回転を阻止し、前記歯は、前記第2の包囲フレーム部分が前記中間の角度位置から前記展開状態に向かって回転する間に前記斜面と摺動接触することを特徴とする、請求項12又は13に記載の幼児運動装置。
前記座部は、底部フレームセグメント及び背もたれフレームセグメントを更に含み、前記底部フレームセグメントは、前端及び後端を有し、該前端と該後端との間の位置で前記直立支柱の上部に接続され、前記背もたれフレームセグメントは、前記底部フレームセグメントの前記後端に回動可能に接続され、前記第1の包囲フレーム部分は、前記背もたれフレームセグメントに更に接続され、前記第2の包囲フレーム部分は、前記底部フレームセグメントの前記前端に更に接続されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項に記載の幼児運動装置。
【発明を実施するための形態】
【0006】
図1は、幼児運動装置100の一実施形態を示す斜視図であり、
図2〜
図4は、幼児運動装置100のフレーム構成を示す種々の斜視図である。
図1〜
図4を参照する。幼児運動装置100は、支持基部102、基部102の上に配置される座部104、及び、基部102に接続される直立支柱106を含むことができる。基部102は上側面103を有することができ、直立支柱106は上側面103を通って上方に突出できる。直立支柱106は、座部104の下に配置され、座部104を基部102の上で回動可能に支持する。直立支柱106は、子供をなだめるために座部104が中心として左右に交互に回転及び振動できる回動軸Zを画成できる。
【0007】
座部104は、後部104A、前部104B、及び、後部104Aから前部104Bまで中央に延在する長尺軸Sを有することができる。座部104は、剛性フレーム108(
図2〜
図4により詳しく示されている)、子供を受け入れる着座エリアを画成するように剛性フレーム108に固定される生地材料110(
図1に示されている)、及び、剛性フレーム108に接続される運搬用ハンドル111を含むことができる。
図2〜
図4により良く示されているように、剛性フレーム108は、生地材料110、底部フレームセグメント114及び背もたれフレームセグメント116が固定して接続される包囲フレーム112を含むことができる。
【0008】
包囲フレーム112は、生地材料110が伸張して子供を受け入れる座部支持部を形成できる中央領域を囲むことができる。包囲フレーム112は、同じ回動軸P1を画成する2つの回動継手122を介して互いに回動可能に接続される2つの包囲フレーム部分118及び120を含むことができる。2つの包囲フレーム部分118及び120のそれぞれは、例示的には半卵形形状を有することができる。
幼児運動装置100が展開すると、包囲フレーム部分118は、回動軸P1から下方に延在でき、包囲フレーム部分120は回動軸P1から上方に延在できる。2つの回動継手122は、2つの包囲フレーム部分118及び120をその左側及び右側においてそれぞれ接続できる。運搬用ハンドル111は、2つの回動継手123を介して回動軸P1を中心に包囲フレーム部分120にそれぞれ回動可能に接続される2つの側を有する円弧形状を有することができる。
【0009】
底部フレームセグメント114は概ね細長い形状を有することができ、長尺軸Sに沿って座部104の後部104Aから前部104Bまで中央に延在できる。底部フレームセグメント114は、座部104の後部104A及び前部104Bにそれぞれ対応する後端114A及び前端114Bを有し、後端114Aと前端114Bとの間の位置において直立支柱106の上部に接続される。背もたれフレームセグメント116は、概ね細長い形状を有することができ、座部支持部を形成する生地材料110の部分の後ろ、すなわち、座部104に受け入れられる子供の背中の概ね後ろに配置できる。
背もたれフレームセグメント116は、底部フレームセグメント114から立ち上がることができ、下側端116A及び上側端116Bを有する。底部フレームセグメント114の前端114Bは、回動軸P2を画成するヒンジ124を介して包囲フレーム部分118の下側領域に回動可能に接続されることができる。底部フレームセグメント114の後端114Aは、回動軸P3を画成するヒンジ126を介して背もたれフレームセグメント116の下側端116Aに回動可能に接続されることができる。
背もたれフレームセグメント116の上側端116Bは、回動軸P4を画成する回動接続部127を介して包囲フレーム部分120の上部に回動可能に接続されることができる。回動軸P1、P2、P3及びP4は、互いに平行であり、座部104に対して横断方向に(すなわちその左側から右側に)延在する。
【0010】
図2〜
図4を参照する。回動接続部127は、包囲フレーム部分120に回動可能に接続されるとともに背もたれフレームセグメント116の上側端116Bに更に摺動可能に接続されるハウジング129を含むことができる。より具体的には、背もたれフレームセグメント116の上側端116Bは、ハウジング129の内部を通って摺動移動するように組み付けることができる。
ハウジング129には、ハウジング129に対する背もたれフレームセグメント116の軸方向の摺動変位を防止する1つ以上のラッチ(図示せず)、及び、ハウジング129に対する背もたれフレームセグメント116の摺動変位を可能にするようにラッチのロック解除変位を駆動するよう動作可能な解放ボタン130を更に組み付けることができる。ハウジング129に対する背もたれフレームセグメント116の摺動変位を、底部フレームセグメント114に対する回動軸P3を中心とする背もたれフレームセグメント116の回転を容易にするように可能にできる。
【0011】
図2〜
図4を再び参照する。座部パン132を、直立支柱106の上部の上の位置において底部フレームセグメント114に固着させることができる。座部パン132には、その左右の側においてそれぞれ立ち上がる2つの側壁132Aを形成できる。その上、剛性材料から作られる2つの横方向制限パッド134を、包囲フレーム部分120の左右の側にそれぞれ固着させることができる。
横方向制限パッド134は、子供の肩の高さ付近に配置でき、下方に、及び、包囲フレーム部分120の左右の側からその中央領域に向かって対称に突出できる。座部パン132の側壁132Aは、子供の臀部及び脚を中心決めするのに役立ち、横方向制限パッド134は、子供の胸及び頭を中心決めするのに役立つ。子供が座部104の中心位置に配置された状態で、基部102の中心軸を中心とする座部104のより平衡のとれた揺動を得ることができる。
【0012】
座部104のフレーム構造は、使用のために展開し、簡便な保管のために折り畳むことができる。
図1〜
図4は、展開状態の座部104を示しており、
図5は、折り畳まれた状態の座部104を示す概略図である。
座部104が
図2〜
図4に示されているように使用のために展開されると、包囲フレーム部分118及び120が展開し、卵形形状を画成するように概ね同じ平面に延在できる。
図5に示されているように、座部104が折り畳まれた状態にあるとき、包囲フレーム部分120及び運搬用ハンドル111を、包囲フレーム部分118にそれぞれ折り重ねることができる。その上、回動継手122及び123は、包囲フレーム112及び運搬用ハンドル111を回転的にロックするように動作可能なラッチを含むことができる。
【0013】
図2〜
図4と併せて、
図6は、座部104の左右の側の各々にそれぞれ配置される回動継手122及び123の例示的な構成を示す断面図であり、
図7は、回動継手122の更なる構成の詳細を示す概略図である。座部104の左右の側の各々における回動継手122及び123は同じ構成を有することができる。
図2〜
図4、
図6及び
図7を参照する。回動継手122は、2つの結合シェル136及び138、ラッチ140、ばね142並びに解放アクチュエータ144を含むことができる。結合シェル136及び138のそれぞれは円形の形状をそれぞれ有することができる。結合シェル136は、包囲フレーム部分118の端に固着させることができ、結合シェル138は、包囲フレーム部分120の端に固着させることができる。
結合シェル136は、回動軸P1を中心に結合シェル138の第1の側に回動可能に接続できる。結合シェル136及び138の組立体は、ラッチ140が内部に移動可能に組み付けられる内側凹部139を少なくとも部分的に画成できる。
図7では、結合シェル138に対するラッチ140の配置及び相互作用をより良く示すために、包囲フレーム部分118に固着される結合シェル136の表示が省かれている。
【0014】
ラッチ140は、回動軸P1に実質的に中心決めされるディスク形状を有することができる。ラッチ140は、2つの反対の面140A及び140Bを有する1つの一体部分として形成できる。ラッチ140に中央孔146を形成し、2つの反対の面140A及び140Bにおいて開口させることができる。
ラッチ140は、丸い形状から径方向外方に突出するとともに回動軸P1の周りで分散される複数の歯、例えば、歯147A、147B、147C及び147Dを含むことができる。2つの歯147A及び147Bは、第1の直径方向に沿って互いに直径方向に対向でき、2つの歯147C及び147Dは、第1の直径方向とは異なる第2の直径方向に沿って互いに直径方向に対向できる。ラッチ140は、面140Aに、回動軸P1の周りで角度を付けて延在するチャネル148を更に有することができる。チャネル148は、例示的には概ねV字形状の断面を有することができ、2つの斜面148Aを画成できる。
【0015】
図6及び
図7を参照する。結合シェル138の内面には、回動軸P1に中心決めされる突出軸150を固着させることができる。ラッチ140には、内側凹部139に、ラッチ140を移動可能に支持するように、ラッチ140の中央孔146を通って延在する軸150を組み付けることができる。ラッチ140はそれによって、包囲フレーム部分118及び120を展開してロックするロック状態と、包囲フレーム部分118及び120の折り畳み及び展開を可能にするロック解除状態との間で回動軸P1に沿って内側凹部139内を摺動できる。その上、ラッチ140には、ラッチ140及び結合シェル136の双方が互いに回転的にロックされる(すなわち互いに対して回転できない)ように、結合シェル136を組み付けることができる。したがって、ラッチ140がロック解除状態にあるとき、結合シェル138は結合シェル136及びラッチ140に対して回動軸P1を中心に回転できる。
【0016】
図7に示されているように、結合シェル138の内部は、回動軸P1の周りに分散されるラッチ140の歯に対応する複数の窪み、例えば窪み152、154、156及び158を更に含むことができる。例えば、窪み152及び154は、第1の直径方向に沿って互いに直径方向に対向して配置され、窪み156及び158は、第1の直径方向とは異なる第2の直径方向に沿って互いに直径方向に対向して配置される。ラッチ140は、窪み152、154、156及び158に対して歯147A、147B、147C及び147Dを係合及び離脱させるように回動軸P1に沿って摺動できる。
例えば、ラッチ140の歯147A、147B、147C及び147Dは、2つの包囲フレーム部分118及び120を展開状態にロックするように(
図7により詳しく示されている)結合シェル138の窪み152、154、156及び158にそれぞれ係合でき、ラッチ140の歯147A、147B、147C及び147Dは、2つの包囲フレーム部分118及び120が折り畳まれた状態にあるときには、(
図10により詳しく示されている)窪み154、152、158及び156にそれぞれ位置決めできる。
【0017】
窪み152、154、156及び158は、ラッチ140の歯が係合すると、展開方向への回転は可能にしながらも、包囲フレーム部分120の包囲フレーム部分118に対する折り畳み方向のみへの回転を阻止するように構成できる。このために、窪み152、154、156及び158のそれぞれは、片側が停止側壁(例えば、窪み152、154、156及び158のそれぞれについて停止側壁152A、154A、156A及び158A)によってそれぞれ境界を定めることができ、停止側壁に対して、ラッチ140に対応して係合する歯を、折り畳み方向への回転を防止するために停止させることができる。
さらに、窪み152、154、156及び158のうちの1つ以上を、停止側壁とは反対の別の側の斜面(例えば、窪み154、156及び158のそれぞれについて斜面154B、156B及び158B)によって更に境界を定めることができる。それによって、ラッチ140の歯は、包囲フレーム部分118に対する包囲フレーム部分120の展開する回転中に斜面と自由に摺動接触できる。結合シェル136及び138は、展開状態に達すると、包囲フレーム部分118及び120を停止させるように互いに対して当接できるそれぞれの構造を更に含むことができる。
【0018】
図6を参照する。ばね142は、内側凹部139内に組み付けられ、ラッチ140の面140B及び結合シェル136の内側側壁にそれぞれ接続される2つの反対側の端を有することができる。ばね142は、ラッチ140を、結合シェル138に係合するようにロック状態に向かって付勢できる。
【0019】
解放アクチュエータ144は、ばね142の付勢作用に抗してラッチ140をロック解除変位させるように動作可能である。解放アクチュエータ144は、互いに固着されるリング144A及び作動部分144Bを含むことができ、作動部分144Bはリング144Aの或る側において延在する。一実施形態では、リング144A及び作動部分144Bを含む解放アクチュエータ144は一体部分として形成できる。
解放アクチュエータ144は、回動軸P1に対して実質的に垂直な平面に沿って結合シェル138及び包囲フレーム部分120に対して摺動するように結合シェル138に組み付けることができる。解放アクチュエータ144が結合シェル138に組み付けられると、軸150はリング144Aを通り、作動部分144Bは、結合シェル138の開口を通って外方に延在し、リング144Aはラッチ140の面140Aと結合シェル138との間に配置される。解放アクチュエータ144のリング144Aは、ラッチ140の面140Aのチャネル148と摺動接触できる。
【0020】
図6及び
図7と併せて、
図8は、ロック解除状態の2つの回動継手122及び123を示す概略図である。
図2〜
図4及び
図6を参照する。包囲フレーム部分118及び120が展開状態でロックされていると仮定する。この構造では、解放アクチュエータ144の作動部分144Bを、継手122の下側において外方に露出させることができる。その上、ラッチ140は、
図6及び
図7に概略的に示されているように結合シェル138に係合できる。
【0021】
包囲フレーム部分118及び120をロック解除する
図8を参照する。作動部分144Bを、解放アクチュエータ144を回動軸P1に対して垂直に摺動変位させるように方向Gに押下できる。
解放アクチュエータ144のリング144Aとチャネル148の斜面148Aとの摺動接触によって、解放アクチュエータ144のこの摺動変位により、ラッチ140を押して回動軸P1に沿って摺動させるとともに結合シェル138から離脱させることができる。包囲フレーム部分120はそれによって、包囲フレーム部分118に対して回動軸P1を中心に折り畳むように回転するようロック解除されることができる。解放アクチュエータ144及び包囲フレーム部分120は、折り畳む回転中に包囲フレーム部分118及びラッチ140に対して一致して回転可能である。
【0022】
図10は、包囲フレーム部分118及び120が折り畳まれた状態にあるときの回動継手122の内部を示す概略図である。
この構造では、包囲フレーム部分120は、包囲フレーム部分118に対して概ね平行であることが可能である。その上、ラッチ140の歯147A、147B、147C及び147Dは、窪み154、152、158及び156にそれぞれ係合できる。ケア提供者が包囲フレーム部分118及び120を展開させたい場合、包囲フレーム部分120を、解放アクチュエータ144を動作させる必要なく、展開状態に達するまで包囲フレーム部分118に対して回転させることができる。
【0023】
特定の状況では、ケア提供者が、ラッチ140が結合シェル138にまだ係合していない間に包囲フレーム部分118及び120が展開状態に適切に設定されていると過って考える可能性がある。包囲フレーム112を展開状態から偶発的に折り畳むことを防止するために、回動継手122は、折り畳まれた状態よりも展開状態に比較的より近い中間の角度位置に包囲フレーム部分120を停止させるように構成されている安全特徴部を更に含むことができる。
図7、
図10及び
図11を参照する。この安全特徴部は、結合シェル138に設けられる少なくとも1つの付加的な窪み159を含むことができる。窪み159は、停止側壁159Aと斜面159Bとの間に少なくとも部分的に画成できる。窪み159は、窪み152、154、156及び158の径方向とは異なる径方向に沿って回動軸P1に対して配置される。一実施形態では、窪み156及び159の2つの径方向間に画成される角度Aは、約35度〜約45度であることが可能である。
【0024】
窪み159は、
図11に概略的に示されている、展開状態と折り畳まれた状態との間の、包囲フレーム部分118に対する包囲フレーム部分120の中間の角度位置に対応できる。
図11に示されている包囲フレーム部分120の中間の角度位置と
図7に示されているような展開状態の包囲フレーム部分120の位置との間の角度Aは、約35度〜約45度であることが可能である。
包囲フレーム部分120が
図11に示されている中間の角度位置に位置するとき、ラッチ140の歯147Cが、ラッチ140に加えられるばね142の付勢作用によって窪み159に係合できる。歯147Cが窪み159に位置決めされている間は、歯147Cと停止側壁159Aとの接触によって、折り畳まれた状態に向かう包囲フレーム部分120の回転を阻止できる。包囲フレーム部分120を中間の角度位置から折り畳まれた状態に更に回転させるには、解放アクチュエータ144を、歯147Cを窪み159から離脱させるように前述したように動作させる必要がある。離脱した歯147Cは次に、包囲フレーム部分120が中間の角度位置を越えて折り畳まれた状態まで回転すると、窪み159を越えて進むことができる。
【0025】
斜面159Bの傾斜によって、包囲フレーム部分120の展開する回転により、窪み159の位置を越えることが可能となる。歯147Cは、包囲フレーム部分120が包囲フレーム部分118に対して中間の角度位置から展開状態に向かって回転する間に斜面159Bと摺動接触できる。窪み159はしたがって、包囲フレーム112の偶発的な折り畳みを効果的に防止でき、通常の展開動作を可能にする。
【0026】
図6及び
図7を再び参照する。運搬用ハンドル111と包囲フレーム部分120とを接続する回動継手123は、結合シェル138、運搬用ハンドル111の端に固着される別の結合シェル160、ラッチ162、ばね164及び解放ボタン166を含むことができる。
結合シェル160は、運搬用ハンドル111の端に固着され、回動軸P1を中心に結合シェル138の第2の側(すなわち、結合シェル136とは反対の側)に回動可能に更に接続される。結合シェル138はそれによって、結合シェル136と160との間に挟まれる。結合シェル138及び160は、ラッチ162及びばね164が内部にそれぞれ組み付けられる内側凹部167を少なくとも部分的に画成できる。結合シェル160及び結合シェル138の第2の側には、複数の内側の歯、例えば、結合シェル138の歯138A及び結合シェル160の歯160Aをそれぞれ設けることができる。
【0027】
ラッチ162は、回動軸P1の周りに中心決めされる概ねディスク形状162Aを有することができ、ディスク形状162Aから径方向外方に突出する複数の歯168を設けることができる。その上、ラッチ162には、ディスク形状162Aから回動軸P1に沿って軸方向に延在するとともに1つ以上のリップ169が形成される遠位端を有する細長いセグメント162Bを更に固着させることができる。
一実施形態では、ラッチ162(ディスク形状162A、細長いセグメント162B、歯168及びリップ169を含む)を、単一の部分として一体的に形成できる。細長いセグメント162Bは中空の筒として形成できる。
【0028】
図6を参照する。結合シェル138の第2の側には、回動軸P1の周りに中心決めされる突出軸170を固着させることができる。ラッチ162は、内側凹部167内に、結合シェル138の軸170がラッチ162の細長いセグメント162Bの内部を通って延在し、細長いセグメント162Bが解放アクチュエータ144のリング144A及びラッチ140の中央孔146を通って回動軸P1に沿って軸方向に延在した状態で、摺動可能に組み付けることができる。特に、細長いセグメント162Bは、中央孔146の周りでラッチ140の面140Bに画成される表面172を越えて延在でき、リップ169は、ラッチ140の表面172に面する表面174を画成できる。
表面172は、例示的には、中央孔146の突出リムによって形成できる。ラッチ140のロック解除変位中に、ラッチ140の表面172及びラッチ162の表面174は、ラッチ140及び162の双方を同時にロック解除させるように互いに相互作用できる。
【0029】
上述した組み付けによって、ラッチ162は、内側凹部167内で、回動軸P1に沿って、運搬用ハンドル111と包囲フレーム部分120とを回転的にロックするロック状態と、運搬用ハンドル111を、回動軸P1を中心として包囲フレーム部分120に対して回転させることを可能にするロック解除状態との間で摺動できる。より具体的には、ラッチ162がロック状態にあるとき、ラッチ162の歯168は、結合シェル138の歯138A及び結合シェル160の歯160Aにそれぞれ係合し、回動軸P1を中心とする包囲フレーム部分120に対する運搬用ハンドル111の回転を阻止できる。ラッチ162がロック解除状態に摺動可能に切り替えられるとき、ラッチ162の歯168は、結合シェル160の歯160Aから離脱し、回動軸P1を中心とする包囲フレーム部分120に対する運搬用ハンドル111の回転を可能にできる。
ラッチ162は、ロック解除状態にある間、結合シェル138及び包囲フレーム部分120と回転的にロックでき、結合シェル160及び運搬用ハンドル111から回転的に結合解除される。
【0030】
ばね164は、内側凹部167内に組み付けられ、ラッチ162及び結合シェル138の内側側壁にそれぞれ接続される2つの反対側の端を有することができる。ばね164は、ラッチ162を、結合シェル160に係合するようにロック状態に向かって付勢できる。
【0031】
解放ボタン166は、結合シェル160に摺動可能に組み付けられ、ラッチ162に接続される(例えば、解放ボタン166は、ラッチ162に接触する1つ以上の舌部166Aを有することができる)。解放ボタン166は、押下されると、回動軸P1に沿って摺動し、ラッチ162を押して、結合シェル160から離脱させる同じ方向に回動軸P1に沿って摺動させることができ、それによって、運搬用ハンドル111をロック解除する。ロック解除された結合シェル160及び運搬用ハンドル111は次に、回動軸P1を中心に結合シェル138及び包囲フレーム部分120に対して回転できる。
【0032】
図6、
図8及び
図9を参照する。2つのラッチ140及び162間の例示的な相互作用を本明細書において後述する。
図6を参照する。幼児運動装置100が使用のために展開状態にあり、ラッチ140及び162の双方がそれらのそれぞれのロック状態にあると仮定する。この構造では、ラッチ140の表面172は、ラッチ162の表面174に隣接する(又は僅かに離れる)ことができる。
【0033】
図9を参照する。ケア提供者が、包囲フレーム部分118及び120が展開状態にある間に運搬用ハンドル111を調整したい場合、解放ボタン166を方向Fに押下し、ラッチ162を回動軸P1に沿ってロック解除移動させることができる。
ラッチ162のこのロック解除移動によって、ラッチ162の表面174がラッチ140の表面172から離れ、ラッチ140に対する影響がなく、ラッチ140はロック状態で静止したままであることができる。ロック解除された運搬用ハンドル111は次に、包囲フレーム部分118及び120が展開状態でロックされたままである間に、回動軸P1を中心に回動して調整されることができる。
【0034】
図8を参照する。ケア提供者が幼児運動装置を折り畳みたい場合、解放アクチュエータ144を方向Gに押下する。その結果、解放アクチュエータ144は回動軸P1に対して垂直に摺動し、これによって、ラッチ140を押して回動軸P1に沿って摺動させ、解放アクチュエータ144のリング144Aとチャネル148の斜面148Aとの摺動接触によって結合シェル138から離脱させることができる。
ラッチ140のこのロック解除変位によって、ラッチ140の表面172をラッチ162の表面174に対して接触させて押し、それによって、ラッチ162もラッチ140によって付勢され、運搬用ハンドル111をロック解除する同じ方向に回動軸P1に沿って摺動する。運搬用ハンドル111はしたがって、包囲フレーム部分120のロック解除と並行して、解放ボタン166を押す必要なくロック解除できる。ロック解除された包囲フレーム部分120及び運搬用ハンドル111は次に、回動軸P1を中心に包囲フレーム部分118に対して、
図5に示されているような折り畳まれた状態まで回転できる。
【0035】
本明細書において記載される構成の場合、座部104の左右それぞれの回動継手122及び123は、包囲フレーム112及び運搬用ハンドル111の簡便な折り畳み動作のために同時にロック解除できる。
【0036】
図2〜
図4を再び参照する。直立支柱106によって画成される回転軸Zは、座部104の長尺軸Sに実質的に隣接できる。その上、回転軸Zは、座部104が後方に傾斜するように、鉛直方向に対して或る角度だけ座部104の後方に向かって傾斜できる。その結果、基部102の上側面103と座部104の底部との間の距離を、座部104の後部104Aにおいてよりも座部104の前部104Bにおいて大きくできる。
一実施形態では、鉛直方向に対する回転軸Zの後方傾斜角は、約0度〜約15度、より好ましくは約10度であることが可能である。直立支柱106の後方傾斜によって、座部104が行う側方への揺動は、水平成分に加えて垂直成分も有することができ、これは、座部104の振動を維持することに役立つように重力作用を利用できる。
【0037】
図2〜
図4と併せて、
図12は、基部102の内部構成を示す概略図である。
図2〜
図4及び
図12を参照する。
基部102は、後部102A、前部102B、及び、後部102Aから前部102Bまで中央に延在するとともに直立支柱106の回転軸Zに実質的に隣接する長尺軸Bを有することができる。基部102は、基部フレーム178及び支持フレーム180が内部に配置されるシェル本体176を含むことができる。シェル本体176は、床において安定した当接支持を提供する底面、及び、基部102の上側面103を画成する上側面を有することができる。上側面103は(
図1により詳しく示されている)開口103Aを有し、開口103Aを通って、直立支柱106が外方に突出する。
【0038】
図12を参照する。基部フレーム178は、シェル本体176内に固着させることができ、シェル本体176の後部から前部に延在する筒状組立体によって形成できる。基部フレーム178は、基部102の補強構造を形成できる。
【0039】
支持フレーム180は、シェル本体176内に配置でき、基部102の上側面103の下での上下の変位のために基部フレーム178に移動可能に接続できる。一実施形態では、支持フレーム180は、基部102の後部102A付近で回動軸P6を中心に基部フレーム178に回動可能に接続できる。
支持フレーム180は、横断方向セグメント180A及び2つの側部セグメント180Bを含む、概ねU字形状の一体ブロックとして構成できる。2つの側部セグメント180Bは、横断方向セグメント180Aの左側及び右側にそれぞれ接続でき、回動軸P6を中心に基部フレーム178に回動可能に接続されるそれぞれの遠位端を有することができる。横断方向セグメント180Aには、シェル本体176に組み付けられる台座183に載ることができる舌部181を設けることができる。支持フレーム180は特定の形状を有するものとして示されているが、支持フレーム180は概して任意の形状を有して形成されてもよいことが理解されるであろう。
【0040】
図12を参照する。直立支柱106を支持フレーム180に接続できる。一実施形態では、直立支柱106は、支持フレーム180に固着される軸182及び座部104に固着されるスリーブ184を含むことができる。軸182は、横断方向セグメント180Aの中央領域に固定接続でき、座部104の回転軸Zを画成できる。スリーブ184は、底部フレームセグメント114に、(
図2〜
図4により詳しく示されている)その後端114Aと前端114Bとの間の位置において固着させることができる。軸182は、スリーブ184及び座部104が、軸182及び基部102の支持フレーム180に対して回転軸Zを中心に回転可能であるように、スリーブ184の内部を通して組み付けることができる。
【0041】
棒セグメント186を、シェル本体176内の支持フレーム180の2つの側部セグメント180B間に配置でき、回転軸Zに隣接してスリーブ184に固着させることができる。スリーブ184は座部104に固着されるため、棒セグメント186も座部104に固着される。棒セグメント186は、座部104に対して中央に(すなわち、
図1に示されている座部104の長尺軸Sと実質的に位置合わせして)、直立支柱106から座部104の後部104Aに向かって径方向に沿って延在できる。
【0042】
図1及び
図12を参照する。幼児運動装置100は、座部104を駆動して直立支柱106によって画成される回転軸Zを中心に側方に揺動させるように動作可能な磁気駆動システムを更に含むことができる。磁気駆動システムは、例示的には、基部102の長尺軸Bの2つの側においてシェル本体176に対称に固着される2つの固定された磁気部材188A及び188B、並びに、棒セグメント186の、直立支柱106から離れた遠位端に固着される別の磁気部材188Cを含むことができる。
一実施形態では、磁気部材188A及び188Bのうちの1つ又は2つは、電磁石であることが可能であり、棒セグメント186に固着される磁気部材188Cは永久磁石であることが可能である。座部104が回転軸Zを中心に側方に揺動すると、磁気部材188Cと、2つの磁気部材188A及び188Bのいずれかとの間で、これらが互いに近接するときに磁力を生成し、座部104の揺動運動を維持できる。座部104の揺動運動は、子供をなだめることに役立ち、基部102の設置面積内に実質的に留まることができ、これによって、幼児運動装置100のサイズを低減できる。
【0043】
座部104の揺動運動が必要とされないとき、座部104を基部102に対して中心決めされた位置にロックする(すなわち、2つの長尺軸S及びBが互いに鉛直に位置合わせされるようにする)ロック機構を有することが更に望ましい場合がある。例えば、座部104を基部102に対して中心決めされた位置にロックすることで、幼児運動装置100の運搬を容易にできる。
【0044】
図13及び
図14は、回転軸Zを中心とする座部104の回転を阻止するために幼児運動装置100に設けられるロック機構を示す概略図である。
ロック機構は、座部104に移動可能に組み付けられるアンカ190を含むことができる。より具体的には、アンカ190は、単一の部分として提供でき、容易にアクセス可能な位置において底部フレームセグメント114に回動可能に接続されることができる。例えば、アンカ190は、直立支柱106から離れた、底部フレームセグメント114の後端114Aに隣接する位置に配置できる。
アンカ190は、座部104の底部と基部102の上側面103との間の隙間を横切って突出する(
図13に示されている)ロック位置と、座部104の底部に実質的に隣接して収容される(
図14に示されている)ロック解除位置との間で座部104に対して移動可能であることが可能である。
【0045】
アンカ190は、ロック位置にあるとき、座部104の底部から下方に突出し、基部102の上側面103に係合する。より具体的には、アンカ190は、基部102の長尺軸Bと実質的に鉛直に位置合わせされる位置において上側面103に形成されるポケット192に係合できる。ポケット192は、直立支柱106と基部102の後部102Aとの間の、座部104の底部と基部102の上側面103との間の距離が比較的より小さい領域に配置できる。
アンカ190とポケット192との係合は、(特に底部フレームセグメント114の後端114Aに隣接して)座部104の後部に隣接して位置付けられるとともに、基部102の長尺軸Bと実質的に鉛直に位置合わせされる固着部を提供できる。このように、座部104は、基部102の中心位置において基部102に回転的にロックされることができる(すなわち、
図1に示されているような基部102及び座部104のそれぞれの長尺軸B及びSが互いに実質的に位置合わせされる)。
【0046】
図14を参照する。アンカ190は、ロック解除位置まで回動すると、座部104の回転軸Zを中心とする基部102に対する回転を可能にするように、上側面103のポケット192から離脱する。ロック解除位置にあるアンカ190は、底部フレームセグメント114の後端114Aに隣接して簡便に収容でき、例えば、底部フレームセグメント114に設けられる凹部内に受け入れられて実質的に隠されることができる。
【0047】
回転軸Zを中心とする座部104の回転を防止する固着部を、座部104にではなく基部102に組み付けられるアンカによっても実現できることが理解されるであろう。
図15及び
図16は、回転軸Zを中心とする座部104の回転を阻止するために幼児運動装置100に設けられるロック機構の別の実施形態を示す概略図である。
図15及び
図16に示されているロック機構は、基部102に移動可能に組み付けられるアンカ194を含むことができる。より具体的には、アンカ194は単一の部分として提供でき、基部102のシェル本体176に回動可能に接続されることができる。アンカ194は、直立支柱106と基部102の後部102Aとの間の位置に配置でき、長尺軸Bと実質的に位置合わせされる。アンカ194は、基部102の上側面103と座部104の底部との間の隙間を横切って突出する(
図15に示されている)ロック位置と、基部102の上側面103に実質的に隣接して収容される(
図16に示されている)ロック解除位置との間で基部102に対して移動可能であることが可能である。
【0048】
アンカ194は、ロック位置にあるとき、基部102の上側面103から上方に突出し、座部104の底部に係合する。より具体的には、アンカ194は、底部フレームセグメント114のその後端114A付近の位置に形成されるポケットに係合できる。アンカ194と底部フレームセグメント114との係合は、座部104の後部に隣接するとともに基部102の長尺軸Bと実質的に鉛直に位置合わせされる固着部を提供できる。このように、座部104は、基部102の中心位置において基部102に回転的にロックされることができる。
【0049】
図16を参照する。アンカ194は、ロック解除位置まで回動すると、座部104の回転軸Zを中心とする基部102に対する回転を可能にするように、底部フレームセグメント114から離脱する。ロック解除位置にあるアンカ194は、基部102の上側面103に隣接して簡便に収容できる。例えば、上側面103に形成される凹部に受け入れられることができる。
【0050】
本明細書において記載される構造の利点は、その剛性フレーム構造を折り畳むように簡便に操作できる幼児運動装置を提供できる点である。その上、幼児運動装置は、その運搬を容易にするように、幼児運動装置の座部を中心位置にロックするように容易にアクセス可能なアンカを有することができる。
【0051】
幼児運動装置の実現を、特定の実施形態の文脈において記載した。これらの実施形態は例示的であることが意図され、限定的なものではない。多くの変形形態、変更形態、付加及び改良が可能である。これら並びに他の変形形態、変更形態、付加及び改良は、以下の特許請求の範囲において規定されるような本発明の範囲に入ることができる。