(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
さらに、(D)ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩及び/又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を0.2〜20質量%含有する請求項1記載の洗浄剤組成物。
さらに、(G)架橋されたポリアクリル酸重合体及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマーとして含む重合体から選ばれるアニオンポリマー、並びにセルロース系ポリマーから選ばれるポリマーを0.1〜2質量%含有する請求項1〜5のいずれか1項記載の洗浄剤組成物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明で用いる成分(A)は、炭素数8〜22の脂肪酸塩であり、炭素数12〜16の脂肪酸塩を含むのが好ましい。更には、直鎖脂肪酸塩が好ましい。具体的には、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩等が挙げられる。また、成分(A)を構成する脂肪酸塩は、単一成分でも良いが、2種又は3種以上混合されていることが好ましい。
成分(A)は、泡質を向上させる点から、成分(A)中にミリスチン酸塩を10〜100質量%含むものであり、21〜50質量%含むのがより好ましい。
【0011】
また、脂肪酸の塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸塩などが挙げられる。成分(A)を構成する脂肪酸塩は、これらの塩を1種又は2種以上混合することができる。これらの中で、組成物が着色し難い点から、アルカリ金属塩、アンモニウム塩が好ましく、更にカリウム塩が好ましい。
【0012】
成分(A)の含有量は、全組成中に塩として、洗浄性と泡量の点から、5質量%以上であり、好ましくは7質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。そして、泡立ちやすさの点から、30質量%以下であり、好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。また、成分(A)の含有量は、全組成中に塩として、5〜30質量%であり、好ましくは7〜25質量%であり、より好ましくは10〜20質量%である。
【0013】
本発明で用いる成分(B)の非架橋型ポリアクリル酸又はその塩は、分子量が3万〜350万、好ましくは5万〜150万、より好ましくは10万〜100万のものである。
分子量は、重量平均分子量を示し、標準物質をポリスチレンとしてゲル浸透クロマトグラフィー分析(通称:GPC)を用いることにより求められる。
【0014】
また、ポリアクリル酸の塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩;アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸塩などが挙げられる。これらの中で、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩が好ましい。
【0015】
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、酸としての量を示し、泡のきめの細かさの点から、全組成中に0.3質量%以上であり、好ましくは0.6質量%以上、より好ましくは1.1質量%以上である。そして、洗浄剤組成物の液粘度又は泡立てやすさの点から、8質量%以下であり、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.3〜8質量%であり、好ましくは0.6〜5質量%、より好ましくは1.1〜3質量%である。
【0016】
本発明において、成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)は、手あるいは洗浄具で肌を擦るという洗浄行為を続けることにより、徐々に泡がきめ細かくなり、泡の密度、泡の厚みが増し、更には泡粘度を高め、肌に手の力が容易に伝えられる泡質に変化できる点から、1.5以上であり、2.5以上が好ましく、3.5以上がより好ましい。そして、泡立てやすさの点から、50以下であり、45以下が好ましく、11以下がより好ましい。また、成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)は、1.5〜50であり、2.5〜45が好ましく、3.5〜11がより好ましい。
【0017】
本発明で用いる成分(B)は、水溶性ポリマーであり、水に溶解した状態である。成分(B)は、質量割合(A)/(B)において、組成物中に成分(A)が存在することにより、水に対する溶解性が低下している。この結果、本発明の洗浄剤組成物の粘度は低く抑えられ、使用に適した粘度に設定することができる。そして、洗浄過程で、洗浄剤組成物が水で希釈されることにより成分(B)の溶解性が高まり、洗浄剤組成物の液粘度をあまり低下させなくすることができ、高い泡性能を発揮することができる。
【0018】
成分(C)の水は、各成分の残部をなし、含有量は、全組成中に40質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、94.7質量%以下が好ましく、86質量%以下がより好ましい。
【0019】
本発明の洗浄剤組成物は、更に、(D)ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩及び/又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含有することができ、泡のなめらかな感触や、マッサージの心地良さが向上するとともに、低温安定性に優れた組成物を得ることができる。
これらは、通常の洗浄剤組成物に用いられるものであれば制限されず、炭素数10〜22のアルキル基を有するものが好ましい。
【0020】
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、泡のなめらかな感触や、マッサージの心地良さの点から、全組成中に0.2質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、2質量%以上が更に好ましい。そして、泡の厚み感、泡持ちの良さの点から、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に0.2〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましく、2〜5質量%が更に好ましい。
【0021】
本発明において、成分(A)及び(D)の質量割合(A)/(D)は、泡立ちの速さの点から、0.5以上が好ましく、1以上がより好ましく、2以上が更に好ましい。そして、低温安定性の点から、30以下が好ましく、20以下がより好ましく、10以下が更に好ましい。また、成分(A)及び(D)の質量割合(A)/(D)は、0.5〜30が好ましく、1〜20がより好ましく、2〜10が更に好ましい。
【0022】
本発明の洗浄剤組成物は、更に、(E)グリコール類又はグリコールエーテル類を含有することができ、泡立てやすく、泡のなめらかな感触や、マッサージの心地良さが向上するとともに、低温安定性に優れた組成物を得ることができる。
グリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、へキシレングリコールなどが挙げられる。
【0023】
また、グリコールエーテル類としては、下記一般式(1)で表されるアルキレングリコールアルキルエーテルが挙げられる。
R
1−(OCH
2CH
2)
n−OH (1)
(式中、R
1は炭素数1〜5のアルキル基又はアルケニル基を示し、nは2〜5の数を示す)
【0024】
一般式(1)で示されるアルキレングリコールアルキルエーテルとしては、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテル、トリアルキレングリコールモノアルキルエーテルが好ましい。より具体的には、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル及びトリエチレングリコールモノエチルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。これらの中で、低温安定性の点から、ジエチレングリコールモノエチルエーテルが好ましい。
【0025】
成分(E)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、低温安定性の点から、全組成中に0.2質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましい。そして、泡質と泡量の点から、10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、2質量%以下が更に好ましい。また、成分(E)の含有量は、全組成中に0.2〜10質量%好ましく、0.5〜5質量%がより好ましく、1〜2質量%が更に好ましい。
【0026】
本発明の洗浄剤組成物は、更に、成分(F)として、3価以上のポリオールを含有することができ、泡の厚み感と泡持ちを向上させることができる。
3価以上のポリオールとしては、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、スクロース、ポリグリセリン等が挙げられる。泡の厚み感と泡持ちの観点から、マルチトール、ラクチトール等の2糖アルコールが好ましい。
【0027】
成分(F)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、泡の厚み感と泡持ちの点から、全組成中に0.2質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上が更に好ましい。そして、泡立ちやすさの点から、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。また、成分(F)の含有量は、に0.2〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましく、1〜5質量%が更に好ましい。
【0028】
本発明の洗浄剤組成物は、更に、(G)架橋されたポリアクリル酸重合体及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマーとして含む重合体から選ばれるアニオンポリマー、並びにセルロース系ポリマーから選ばれるポリマーを含有することができ、泡立てやすくすることができ、泡の厚み感と泡持ちを向上させることができる。
【0029】
成分(G)のアニオンポリマーのうち、架橋されたポリアクリル酸重合体としては、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。また、(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマーとして含む重合体としては、アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル・ポリオキシエチレン(20)ステアリルエーテル共重合体(INCI:ACRYLATES/STEARETH-20 METHACRYLATE COPOLYMER)、アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル・ポリオキシエチレン(25)ラウリルエーテル共重合体(INCI:ACRYLATES/LAURETH-25 METHACRYLATE COPOLYMER)、アクリル酸アルキル・メタクリル酸アルキル・ポリオキシエチレン(25)ベヘニルエーテル共重合体(INCI:ACRYLATES/BEHENETH-25 METHACRYLATE COPOLYMER)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(INCI:ACRYLATES/C10-30 ALKYL ACRYLATE CROSSPOLYMER)、アクリル酸・ネオデカン酸ビニル共重合体(INCI:ACRYLATES/VINYL NEODECANOATE CROSSPOLYMER)、(アクリル酸アルキル・オクチルアクリルアミド)コポリマー(INCI:ACRYLATES/OCTYLACRYLAMIDE COPOLYMER)、(アクリレーツ/イタコン酸ステアレス-20)コポリマー(INCI:ACRYLATES/STEARETH-20 ITACONATE COPOLYMER)、(アクリレーツ/イタコン酸セテス-20)コポリマー(INCI:ACRYLATES/CETETH-20 ITACONATE COPOLYMER)、(アクリレーツ/アミノアクリレート/C10-30アクリルPEG-20イタコン酸)コポリマー(INCI:ACRYLATES/AMINOACRYLATES/C10-30ALKYL PEG-20 ITACONATE COPOLYMER)等が挙げられる。
これらのポリマーのうち、すすぎ時のぬるつきの少なさの観点から、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体が好ましい。
【0030】
成分(G)のアニオンポリマーとしては、カーボポール934、カーボポール981、カーボポール980、カーボポールETD2020、カーボポールUltrez 21、カーボポールUltrez 20、PEMULEN TR-1、PEMULEN TR-2(以上、Lubrizol Advanced Materials社)、STRUCTURE 2001、STRUCTURE 3001、STRUCTURE PLUS、DERMACRYL 79(以上、日本エヌエスシー社)等の市販品を使用することができる。なお、これらのポリマーは、塩基により中和され、使用される。
【0031】
また、成分(G)のうち、セルロース系ポリマーとしては、セルロース;メチルセルロース、エチルセルロース等のアルキルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のヒドロキシアルキルセルロース;ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のヒドロキシアルキルアルキルセルロースなどが挙げられる。
これらのうち、すすぎ時のぬるつきの少なさの観点から、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。
【0032】
成分(G)は、1種又は2種以上を用いることができ、アニオンポリマーとセルロース系ポリマーを組み合わせて用いることもできる。
成分(G)の含有量は、泡立てやすさの点から、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましい。そして、洗浄剤の液粘度と泡立てやすさの点から、2質量%以下が好ましく、1.8質量%以下がより好ましい。また、成分(G)の含有量は、全組成中に0.1〜2質量%が好ましく、0.5〜1.8質量%がより好ましい。
【0033】
本発明の洗浄剤組成物は、更に、通常の洗浄剤組成物に用いられる成分、例えば、前記以外の界面活性剤、保湿剤、油性成分、殺菌剤、抗炎症剤、防腐剤、キレート剤、塩類、パール化剤、香料、冷感剤、色素、紫外線吸収剤、酸化防止剤、植物エキス等を含有することができる。
【0034】
本発明の洗浄剤組成物は、成分(C)一部の水に、成分(A)と必要に応じて成分(D)を加えて60〜100℃で攪拌し、成分(A)と(D)を溶解させる。この後、成分(B)と必要に応じて成分(G)を加えた後、成分(C)一部の水と、水酸化カリウムの混合物を加えてpHを調整する。この後、必要に応じて成分(E)、(F)、その他成分、残部の成分(C)を順次加え、十分に攪拌して、均一に分散させ、15〜30℃まで冷却することにより、製造することができる。
【0035】
本発明の洗浄剤組成物は、起泡性を高める点、タオル、スポンジ、ブラシ等の洗浄補助具への使いやすさの点から、液状、またはジェル状であることが好ましい。具体的には、30℃における粘度が10mPa・s以上であるのが好ましく、100mPa・s以上がより好ましく、500mPa・s以上が更に好ましい。また、泡立てやすさの点から、30000mPa・s以下であるのが好ましく、15000mPa・s以下がより好ましく、10000mPa・s以下が更に好ましい。また、30℃における粘度は、10〜30000mPa・sが好ましく、100〜15000mPa・sがより好ましく、500〜10000mPa・sが更に好ましい。
また、本発明の洗浄剤組成物は、水で20倍に希釈した際、25℃において、pH7以上であるのが好ましく、pH9以上がより好ましく、pH11.5以下が好ましく、pH11以下がより好ましい。
【0036】
本発明の洗浄剤組成物は、例えば、洗顔料、ボディソープ、ハンドソープ等の皮膚洗浄剤組成物として好適であり、特にボディソープが好ましい。また、マッサージ用洗浄剤組成物、マッサージ剤として使用することもできる。
本発明の洗浄剤組成物を用いて皮膚を洗浄する方法は、例えば、以下のとおりである。すなわち、本発明の洗浄剤組成物を身体、つまり顔、手足、胴体などの身体皮膚部に適量を適用し、水で希釈し、泡立てて洗浄した後、シャワー等の温水を利用してすすぐ方法である。また、タオル、スポンジ、ブラシ等の洗浄補助具に適量を適用し、泡立てて洗浄することもできる。
また、本発明の洗浄剤組成物を手又は洗浄補助具に取り、水で希釈し、体に塗布し、泡立てながら体を擦った後、洗い流すことにより、洗浄することもできる。
本発明の洗浄剤組成物は、泡立てて、体を擦ると、従来使用されているマッサージ剤のような使用感が得られる。使用者にとっては、洗うという行為により、マッサージ効果が得られるものとなる。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
【0037】
<1>次の成分(A)、(B)及び(C):
(A)ミリスチン酸塩を10〜100質量%含む炭素数8〜22の脂肪酸塩 5〜30質量%、
(B)分子量3万〜350万の非架橋型ポリアクリル酸又はその塩 0.3〜8質量%、
(C)水
を含有し、成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)が、1.5〜50である洗浄剤組成物。
【0038】
<2>成分(A)は、好ましくは、ミリスチン酸塩を20〜50質量%含む前記<1>記載の洗浄剤組成物。
<3>成分(A)の含有量は、全組成中に塩として、好ましくは7〜25質量%であり、より好ましくは10〜20質量%である前記<1>又は<2>記載の洗浄剤組成物。
<4>成分(B)の含有量は、好ましくは0.6〜5質量%であり、より好ましくは1.1〜3質量%である前記<1>〜<3>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<5>成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)は、好ましくは2.5〜45であり、5〜30がより好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
【0039】
<6>さらに、(D)ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩及び/又はポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩を含有し、含有量は、好ましくは0.2〜20質量%であり、0.5〜10質量%がより好ましく、2〜5質量%が更に好ましい前記<1>〜<5>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<7>成分(A)及び(D)の質量割合(A)/(D)は、好ましくは0.5〜30であり、1〜20がより好ましく、2〜10が更に好ましい前記<6>記載の洗浄剤組成物。
<8>さらに、(E)グリコール類又はグリコールエーテル類を含有し、含有量は、好ましくは0.2〜10質量%であり、0.5〜5質量%がより好ましく、1〜2質量%が更に好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
【0040】
<9>さらに、(F)3価以上のポリオールを含有し、含有量は、好ましくは0.2〜20質量%であり、0.5〜10質量%がより好ましく、1〜5質量%が更に好ましい前記<1>〜<8>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<10>さらに、(G)架橋されたポリアクリル酸重合体及び(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマーとして含む重合体から選ばれるアニオンポリマー、並びにセルロース系ポリマーから選ばれるポリマーを含有し、含有量は、好ましくは0.1〜2質量%であり、0.5〜1.8質量%がより好ましく、0.8〜1.5質量%が更に好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<11>30℃における粘度が、好ましくは10〜30000mPa・sであり、100〜15000mPa・sがより好ましく、500〜10000mPa・sが更に好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
【0041】
<12>皮膚洗浄剤組成物である前記<1>〜<11>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<13>マッサージ用洗浄剤組成物である前記<1>〜<11>のいずれか1記載の洗浄剤組成物。
<14>前記<1>〜<13>のいずれか1記載の洗浄剤組成物を手又は洗浄補助具に取り、体に塗布し、水で希釈し、泡立てながら体を擦った後、洗い流す洗浄方法。
<15>前記<1>〜<13>のいずれか1記載の洗浄剤組成物を手又は洗浄補助具に取り、水で希釈し、体に塗布し、泡立てながら体を擦った後、洗い流す洗浄方法。
<16>前記<1>〜<13>のいずれか1記載の洗浄剤組成物を手又は洗浄補助具に取り、体に塗布し、水で希釈し、泡立て洗浄しながらマッサージするための使用。
【実施例】
【0042】
実施例1〜13、比較例1〜8
表1〜2に示す組成の皮膚洗浄剤組成物を製造し、粘度、泡粘度、泡立ちの速さ、泡の厚み感及び泡持ちの良さを評価した。結果を表1〜2に併せて示す。
【0043】
(製造方法)
イオン交換水の一部にラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム及びパルミチン酸カリウム、又はポリオキシエチレン(2.0)ラウリルエーテル硫酸ナトリウムを加え、槽内温度80℃で攪拌し、溶解させた。その後、ポリアクリル酸又はヒドロキシエチルセルロースを加えた。さらに、残部のイオン交換水を加え、充分に攪拌した後、48%水酸化カリウム水溶液を加えてpHが10になるように調整した。その後、30℃まで冷却し、洗浄剤組成物を得た。
【0044】
(評価方法)
(1)粘度:
各洗浄剤組成物を30℃の湯浴に30分浸漬し、20回転倒混和した後、B型粘度計(VISCOMETER TVB-10、東機産業社製)にて、以下の測定条件で測定した。
・粘度100mPa・s未満の場合は、ローターNo.2、回転速度60rpm、測定時間60秒。
・粘度100〜1000mPa・sの場合は、ローターNo.2、回転速度30rpm、測定時間60秒。
・粘度1000〜10000mPa・sの場合は、ローターNo.3、回転速度12rpm、測定時間60秒。
・粘度10000〜20000mPa・sの場合は、ローターNo.3、回転速度6rpm、測定時間60秒。
・粘度20000mPa・s以上の場合は、ローターNo.4、回転速度12rpm、測定時間60秒。
【0045】
(2)泡粘度:
28cm×100cmのナイロンタオル(BHN01、アイセン工業社製)を八つ折りにした。このナイロンタオルに各洗浄剤組成物6gと約30℃の水道水60gをなじませた。次に、タオルを両手で5回揉んで、八つ折りにしたタオルの両端を手に取り10回円を描くようにこすり合わせた。この操作を、5回繰り返して泡立てた。直ちに、このタオルから手で泡を搾り取り、取った泡を容器に移し、B型粘度計(VISCOMETER TVB-10、東機産業社製、ローターNo.3、6rpm、60秒後、20〜25℃の条件)で粘度を測定した。
【0046】
(3)泡立ちの速さ:
28cm×100cmのナイロンタオル(BHN01、アイセン工業社製)を八つ折りにした。このナイロンタオルに各洗浄剤組成物6gと約30℃の水道水60gをなじませた。次に、タオルを両手で5回揉んで、八つ折りにしたタオルの両端を手に取り10回円を描くようにこすり合わせた。この操作を、5回繰り返して泡立て、泡立ちの速さを評価した。評価は以下の基準で行い、専門パネラー5名の平均値で示した。
5;泡立ち(性)が非常に早いと感じた。
4;泡立ち(性)が早いと感じた。
3;泡立ち(性)が普通と感じた。
2;泡立ち(性)がやや遅いと感じた。
1;泡立ち(性)が遅いと感じた。
【0047】
(4)泡の厚み感及び泡持ちの良さ:
28cm×100cmのナイロンタオル(BHN01、アイセン工業社製)を八つ折りにした。このナイロンタオルに各洗浄剤組成物6gと約30℃の水道水60gをなじませた。次に、タオルを両手で5回揉んで、八つ折りにしたタオルの両端を手に取り10回円を描くようにこすり合わせた。この操作を、5回繰り返して泡立てた。タオルから搾り取った泡約3gを手に取り、予め約30℃の水道水で濡らした反対側の前腕部(肘から手首)に塗布し、手のひらを腕の軸方向に60秒間50回往復させた。50回往復するうちの初めの5回往復したときに、前腕部と手のひらの感触から、泡の厚み感を評価した。また、50回往復したときの泡の厚み感の変化について評価した。評価は以下の基準で行い、専門パネラー5名の平均値で示した。
【0048】
(泡の厚み感(5回往復したときとの泡の厚み感))
5;泡の厚みがあると感じた。
4;泡の厚みがややあると感じた。
3;どちらともいえない。
2;泡の厚みがややないと感じた。
1;泡の厚みがないと感じた。
【0049】
(泡持ちの良さ(50回往復したときの泡の厚み感の変化))
5;泡の厚みが増したと感じた。
4;泡の厚みがやや増したと感じた。
3;泡の厚みに変化がないと感じた。
2;泡の厚みがやや減ったと感じた。
1;泡の厚みが減ったと感じた。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
本発明の洗浄剤組成物はいずれも、洗浄行為を通じて、手からの力が容易に肌に対し加えられ、高いマッサージ感が感じられた。
【0053】
実施例14〜19、比較例9
表3に示す組成の皮膚洗浄剤組成物を製造し、実施例1〜13と同様にして、粘度、泡粘度、泡立ちの速さ、泡の厚み感及び泡持ちの良さを評価し、更に、低温での保存安定性を評価した。結果を表3に併せて示す。
【0054】
(評価方法)
各洗浄剤組成物をサンプル瓶(マイティバイアル No.7、アズワン社製)2本に入れ、それぞれ−5℃保存庫と20℃保存庫に3日間保存した後、各温度下での外観を、以下の基準で評価した。
○:−5℃で保存した洗浄剤組成物は、20℃で保存したものと、ほとんど変わらなかった。
△:−5℃で保存した洗浄剤組成物は、20℃で保管したものに比べ、わずかに析出物があった。なお、洗浄剤として問題のない範囲である。
×:−5℃で保存した洗浄剤組成物は、20℃で保管したものに比べ、著しく析出物が多かった。
【0055】
【表3】
【0056】
本発明の洗浄剤組成物はいずれも、洗浄行為を通じて肌に対し、手からの力が容易に加えられ、高いマッサージ感が感じられた。