特許第6059171号(P6059171)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6059171-電子機器、登録方法及びプログラム 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6059171
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】電子機器、登録方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/2745 20060101AFI20161226BHJP
【FI】
   H04M1/2745
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-65675(P2014-65675)
(22)【出願日】2014年3月27日
(65)【公開番号】特開2015-192157(P2015-192157A)
(43)【公開日】2015年11月2日
【審査請求日】2014年7月8日
【審判番号】不服2015-20840(P2015-20840/J1)
【審判請求日】2015年11月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】早瀬 聡
(72)【発明者】
【氏名】今井 尚樹
(72)【発明者】
【氏名】知識 淳悟
(72)【発明者】
【氏名】清川 皓太
(72)【発明者】
【氏名】平岡 直樹
【合議体】
【審判長】 大塚 良平
【審判官】 山中 実
【審判官】 林 毅
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−217081(JP,A)
【文献】 特開平2−79653(JP,A)
【文献】 特開2003−228310(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/2745
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発信による通話終了後に、通話相手の電話番号を取得する取得部と、
前記取得部で取得した電話番号に基づいて、情報管理サーバに問い合わせを行う問合せ部と、
前記情報管理サーバから、前記電話番号に対応するアドレス帳に登録可能な所定の項目、及び登録不可能な項目を含んだ関連情報を受信する受信部と、
前記受信部で受信した関連情報を表示部に表示する表示制御部と、
前記表示制御部で前記関連情報を表示した後で、前記電話番号をアドレス帳に登録するための操作が行われたかどうかを確認する確認部と、
前記登録するための操作が行われたことを確認した場合、前記関連情報から前記登録不可能な項目を除いて前記登録可能な所定の項目を抽出し、当該登録可能な所定の項目と前記電話番号とを関連付けて前記アドレス帳に登録する登録部と、を備える電子機器。
【請求項2】
前記取得部で取得した電話番号に基づいて、前記アドレス帳を検索する検索部と、を備え、
前記問合せ部は、前記検索部で検索された結果、前記電話番号が登録されていない場合に、前記取得部で取得した電話番号に基づいて、前記情報管理サーバに問い合わせを行う請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
発信による通話終了後に、通話相手の電話番号を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した電話番号に基づいて、情報管理サーバに問い合わせを行う問合せ工程と、
前記情報管理サーバから、前記電話番号に対応するアドレス帳に登録可能な所定の項目、及び登録不可能な項目を含んだ関連情報を受信する受信工程と、
前記受信工程で受信した関連情報を表示部に表示する表示制御工程と、
前記表示制御工程で前記関連情報を表示した後で、前記電話番号をアドレス帳に登録するための操作が行われたかどうかを確認する確認工程と、
前記登録するための操作が行われたことを確認した場合、前記関連情報から前記登録不可能な項目を除いて前記登録可能な所定の項目を抽出し、当該登録可能な所定の項目と前記電話番号とを関連付けて前記アドレス帳に登録する登録工程とを備える登録方法。
【請求項4】
コンピュータに、
発信による通話終了後に、通話相手の電話番号を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した電話番号に基づいて、情報管理サーバに問い合わせを行う問合せ工程と、
前記情報管理サーバから、前記電話番号に対応するアドレス帳に登録可能な所定の項目、及び登録不可能な項目を含んだ関連情報を受信する受信工程と、
前記受信工程で受信した関連情報を表示部に表示する表示制御工程と、
前記表示制御工程で前記関連情報を表示した後で、前記電話番号をアドレス帳に登録するための操作が行われたかどうかを確認する確認工程と、
前記登録するための操作が行われたことを確認した場合、前記関連情報から前記登録不可能な項目を除いて前記登録可能な所定の項目を抽出し、当該登録可能な所定の項目と前記電話番号とを関連付けて前記アドレス帳に登録する登録工程とを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アドレス帳への登録機能を有する電子機器、登録方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電話番号の入力を受け付けると、電話番号で特定される企業や店舗の広告情報等をユーザに提供する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1では、既存のデータベースを利用することにより、利用者の操作で情報端末から電話番号が入力されるだけで、その電話番号で特定される企業・店舗の広告情報等が当該情報端末を介して利用者に提供するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−329129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、電話番号に基づいて関連情報を検索し、簡易にアドレス帳に電話番号と宛先等の登録を行うことができる電子機器、登録方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る電子機器は、通話終了後に、通話相手の電話番号を取得する取得部と、前記取得部で取得した電話番号に基づいて、情報管理サーバに問い合わせを行う問合せ部と、前記情報管理サーバから送信されてきた前記電話番号に対応する関連情報を受信する受信部と、前記受信部で受信した関連情報を表示部に表示する表示制御部と、前記表示制御部で前記関連情報を表示した後で、前記電話番号をアドレス帳に登録するための操作が行われたかどうかを確認する確認部と、前記登録するための操作が行われたことを確認した場合、少なくとも、前記関連情報から抽出した名称と、前記電話番号とを関連付けて前記アドレス帳に登録する登録部とを備える構成である。
【0006】
電子機器では、前記取得部で取得した電話番号に基づいて、前記アドレス帳を検索する検索部と、を備え、前記問合せ部は、前記検索部で検索された結果、前記電話番号が登録されていない場合に、前記取得部で取得した電話番号に基づいて、前記情報管理サーバに問い合わせを行う構成でもよい。
【0007】
電子機器では、前記登録部は、電話番号に対応する関連情報の中から名称を含め、予め選択されている複数の項目をアドレス帳に登録する構成でもよい。
【0008】
本発明に係る登録方法は、通話終了後に、通話相手の電話番号を取得する取得工程と、前記取得工程で取得した電話番号に基づいて、情報管理サーバに問い合わせを行う問合せ工程と、前記情報管理サーバから送信されてきた前記電話番号に対応する関連情報を受信する受信工程と、前記受信工程で受信した関連情報を表示部に表示する表示制御工程と、前記表示制御工程で前記関連情報を表示した後で、前記電話番号をアドレス帳に登録するための操作が行われたかどうかを確認する確認工程と、前記登録するための操作が行われたことを確認した場合、少なくとも、前記関連情報から抽出した名称と、前記電話番号とを関連付けて前記アドレス帳に登録する登録工程とを備える構成である。
【0009】
本発明に係るプログラムは、コンピュータに、通話終了後に、通話相手の電話番号を取得する取得工程と、前記取得工程で取得した電話番号に基づいて、情報管理サーバに問い合わせを行う問合せ工程と、前記情報管理サーバから送信されてきた前記電話番号に対応する関連情報を受信する受信工程と、前記受信工程で受信した関連情報を表示部に表示する表示制御工程と、前記表示制御工程で前記関連情報を表示した後で、前記電話番号をアドレス帳に登録するための操作が行われたかどうかを確認する確認工程と、前記登録するための操作が行われたことを確認した場合、少なくとも、前記関連情報から抽出した名称と、前記電話番号とを関連付けて前記アドレス帳に登録する登録工程とを実行させるためのものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電話番号に基づいて関連情報を検索し、簡易にアドレス帳に電話番号と宛先等の登録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】電子機器の構成を示すブロック図である。
図2】電子機器による具体的な処理手順についての説明に供するフローチャートである。
図3】表示部の画面遷移についての説明に供する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本実施形態においては、電子機器1は、例えば、スマートフォンであるとして説明するが、これに限られない。電子機器1は、インストールされている様々なアプリケーションにより様々な機能(電話通信機能、地図表示機能等)を発揮する。
【0013】
電子機器1は、図1に示すように、取得部11と、問合せ部12と、受信部13と、表示部14と、表示制御部15と、確認部16と、登録部17とを備える。
取得部11は、通話終了後に、通話相手の電話番号を取得する。具体的には、取得部11は、ユーザによって終話の操作が行われたことにより通話の終了を検出、又は通話相手の操作により通話が終了した場合には通話終了の信号を検出したときに、通話相手の電話番号を通話履歴等から取得する。
【0014】
問合せ部12は、取得部11で取得した電話番号に基づいて、情報管理サーバ100に問い合わせを行う。
情報管理サーバ100は、例えば、電話番号、店舗名称、URL、住所、メニュー、割引・クーポン情報、最新情報等が関連付けて店舗ごとにテーブル化されている。
【0015】
受信部13は、情報管理サーバ100から送信されてきた電話番号に対応する関連情報を受信する。なお、関連情報とは、情報管理サーバ100に記憶されているテーブルに記憶されている各種情報のことであり、例えば、店舗名称、URL等である。
表示制御部15は、受信部13で受信した関連情報を表示部14に表示する。
【0016】
確認部16は、表示制御部15で関連情報を表示した後で、電話番号をアドレス帳Aに登録するための操作が行われたかどうかを確認する。なお、アドレス帳Aは、電子機器1内に保存されていてもよいし、ネットワークを介して、クラウドとして外部のサーバ内に保存されていてもよし、その双方に保存されていてもよい。
【0017】
登録部17は、電話番号をアドレス帳Aに登録するための操作が行われたことを確認した場合、少なくとも、関連情報から抽出した名称(店舗名称)と、電話番号とを関連付けてアドレス帳Aに登録する。例えば、登録部17は、アドレス帳Aの名前の項目に店舗名称を入力し、電話番号の項目に電話番号を入力する。
【0018】
このようにして、電子機器1は、通話の終了後に、いままで通話していた相手の電話番号に基づいて関連情報を検索し、簡易にアドレス帳Aに電話番号と宛先等の登録を行うことができる。
【0019】
電子機器1は、図1に示すように、取得部11で取得した電話番号に基づいて、アドレス帳A内を検索する検索部18を備える構成でもよい。
問合せ部12は、検索部18で検索された結果、電話番号が登録されていない場合に、取得部11で取得した電話番号に基づいて、情報管理サーバ100に問い合わせを行う。
【0020】
このようにして、電子機器1は、通話の終了後に、いままで通話していた相手の電話番号がアドレス帳Aに得録されていないことを確認した後で、電話番号に基づいて関連情報を検索し、簡易にアドレス帳Aに新規の電話番号と宛先等の登録を行うことができる。
【0021】
登録部17は、電話番号に対応する関連情報の中から名称を含め、予め選択されている複数の項目をアドレス帳Aに登録する構成でもよい。
【0022】
このような構成によれば、電子機器1は、関連情報の中から必要な項目をアドレス帳Aに登録することができ、利便性の向上を図ることができる。
【0023】
つぎに、電子機器1による具体的な処理手順について、図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。以下では、ユーザにより通話が終了されたものとして説明する。例えば、ユーザは、図3(a)に示すように、表示部14に表示されているオンフックのアイコンAをタッチすることにより通話の終了を行う。また、電子機器1は、通話の終了後に、通話相手の電話番号に基づいて関連情報を検索し、簡易にアドレス帳Aに電話番号と宛先等の登録を行う機能を有するアプリケーション(以下、アドレス帳登録アプリ)がバックグラウンドで待機しているものとして説明するが、これに限られない。
【0024】
ステップS1において、取得部11は、通話の終了を検知する。
ステップS2において、問合せ部12は、取得部11で取得した電話番号に基づいて、情報管理サーバ100に問い合わせを行う。
【0025】
ステップS3において、情報管理サーバ100は、問い合わせを受けた電話番号がテーブルに登録されているか否かを判断する。電話番号がテーブルに登録されている場合(Yes)には、ステップS4に進み、電話番号がテーブルに登録されていない場合(No)には、処理を終了する。
【0026】
ステップS4において、情報管理サーバ100は、テーブルから電話番号に対応する関連情報を読み出す。
ステップS5において、情報管理サーバ100は、読みだした関連情報を電子機器1に送信する。
【0027】
ステップS6において、受信部13は、情報管理サーバ100から送信されてきた電話番号に対応する関連情報を受信する。
ステップS7において、表示制御部15は、受信部13で受信した関連情報を表示部14に表示する。例えば、表示制御部15は、図3(b)に示すように、アドレス帳登録アプリ上の各領域に関連情報を表示する。
【0028】
具体的には、電子機器1は、図3(b)中のX1がタップ操作されたことを検出すると、店舗情報の詳細(例えば、画像等により店内の様子が示される)を表示する。電子機器1は、図3(b)中のX2がタップ操作されたことを検出すると、地図を表示する地図アプリケーションを起動し、現在表示されている店舗の位置情報を表示する。
電子機器1は、図3(b)に中の領域X3がスワイプ操作されたことを検出すると、現在配信中のキャンペーンやクーポン情報(例えば、「3000円以上のコースご利用 4名様以上で1名様分無料」、「17時までに入店の場合 ビール一杯無料」等)をスクロール表示する。電子機器1は、図3(b)中の領域X4がスワイプ操作されたことを検出すると、その他の情報(例えば、お得な情報等)を表示する。
また、電子機器1は、図3(b)中のX6がタップ操作されたことを検出すると、アドレス帳登録アプリを閉じ、アドレス帳登録アプリをバックグラウンドで待機状態にする。
【0029】
ステップS8において、確認部16は、表示制御部15で関連情報を表示した後で、電話番号をアドレス帳Aに登録するための操作が行われたかどうかを確認する。登録するための操作が行われた場合(Yes)には、ステップS9に進み、登録のための操作が行われなかった場合には、処理を終了する。例えば、確認部16は、図3(b)中のX5がタップ操作されたことを検出すると、アドレス帳Aに登録するための操作が行われたと判断する。
【0030】
ステップS9において、登録部17は、電話番号をアドレス帳Aに登録するための操作が行われたことを確認した場合、少なくとも、関連情報から抽出した店舗名称と、電話番号とを関連付けてアドレス帳Aに登録する。例えば、登録部17は、図3(c)に示すように、「名」の項目に店舗名(焼肉 トッキョ)を入力し、「電話番号」の項目に電話番号(050−0000−0000)を入力する。なお、関連情報から抽出するものとしては、店舗名称、電話番号に限らず、住所等でもよい。また、登録部17は、「完了」ボタンがタップ操作されたことを検出した場合、入力された内容で新規の店舗情報がアドレス帳Aに登録する。なお、登録部17は、「キャンセル」ボタンがタップ操作されたことを検出した場合、入力された内容をキャンセルし、アドレス帳Aへの登録を行わない。
【0031】
このようにして、電子機器1は、通話の終了後に、いままで通話していた相手の電話番号に基づいて関連情報を検索し、簡易にアドレス帳Aに電話番号と宛先等の登録を行うことができる。
【0032】
また、本実施例では、主に、電話番号に基づいて関連情報を検索し、簡易にアドレス帳に電話番号と宛先等の登録を行うための電子機器の構成と動作について説明したが、これに限られず、各構成要素を備え、電話番号に基づいて関連情報を検索し、簡易にアドレス帳に電話番号と宛先等の登録を行うための方法、及びプログラムとして構成されてもよい。
【0033】
さらに、電子機器の機能を実現するためのプログラムをコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
【0034】
ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0035】
さらに「コンピュータで読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでもよい。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 電子機器
11 取得部
12 問合せ部
13 受信部
14 表示部
15 表示制御部
16 確認部
17 登録部
18 検索部
100 情報管理サーバ
図1
図2
図3