特許第6059516号(P6059516)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6059516
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】照明器具、及び列車
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/272 20160101AFI20161226BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20161226BHJP
   B60Q 3/00 20170101ALI20161226BHJP
   B61D 29/00 20060101ALI20161226BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20161226BHJP
【FI】
   F21K9/272
   F21V19/00
   B60Q3/02
   B61D29/00
   F21Y115:10
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-255604(P2012-255604)
(22)【出願日】2012年11月21日
(65)【公開番号】特開2014-103046(P2014-103046A)
(43)【公開日】2014年6月5日
【審査請求日】2015年9月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】511141009
【氏名又は名称】川重車両テクノ株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】596060103
【氏名又は名称】エクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100138955
【弁理士】
【氏名又は名称】末次 渉
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(72)【発明者】
【氏名】円満堂 修治
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 進一
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 祐介
【審査官】 丹治 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−287341(JP,A)
【文献】 特開2010−198748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/27 − 9/278
F21S 2/00
F21V 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直管形のLEDランプを着脱可能に装着でき、装着されたLEDランプを点灯する機能を備えた照明器具であって、
前記LEDランプの両端の口金を保持するソケットと、
前記ソケットを覆うカバーであって、前記LEDランプの着脱を不能にするよう、少なくともカバーの一部が前記LEDランプの一部を覆う位置まで、前記LEDランプの長手方向に沿ってスライドさせることが可能なソケットカバーと、
前記ソケットカバーが前記LEDランプの一部を覆った状態で前記ソケットカバーのスライドをロックする操作が可能なスライドロック機構と、を備え、
前記スライドロック機構は、
前記ソケットカバーの内側に軸方向が前記ソケットカバーのスライド方向と略直角となるよう配置され、軸方向に往復動可能な棒状のロックピンと、
前記ロックピンに対して軸方向外側に押圧力を加える弾性体と、
前記ロックピンの先端部が前記ソケットカバーの内側に位置するまで前記ロックピンが押し込まれた状態で、前記ロックピンを前記弾性体の押圧力に反して係止する係止具と、を備え、
前記ソケットカバーは、前記ロックピンが嵌挿可能な嵌挿穴を備え、
前記ロックピンは、
前記ソケットカバーが前記LEDランプの一部を覆った状態にあるときに、前記弾性体の押圧力で押し出されて前記嵌挿穴に嵌挿することで前記ソケットカバーのスライドをロックし、
前記先端部が前記ソケットカバーの内側に位置するまで押し込まれた状態で前記係止具に係止されることで前記ソケットカバーのスライドを可能にする、
ことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記嵌挿穴の穴径は、15mmよりも小さい、
ことを特徴とする請求項に記載の照明器具。
【請求項3】
前記ロックピンは、
前記先端部の端面にドライバーの刃部を嵌脱可能な溝を備え、
前記ソケットカバーの内側まで押し込まれた後、さらに、ドライバーで回転されることによって前記係止具に係止され、
ドライバーで逆方向に回転されることによって係止が解除され、前記弾性体の押圧力で自動的に押し出される、
ことを特徴とする請求項又はに記載の照明器具。
【請求項4】
請求項1乃至のいずれか1項に記載の照明器具を備える、
ことを特徴とする列車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具、及び列車に関する。
【背景技術】
【0002】
蛍光ランプから省電力で長寿命なLED(Light Emitting Diode)ランプへの置き換えが進んでいる。特許文献1には、従来の蛍光灯具にそのまま取り付け可能な直管形LEDランプが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012−146468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
列車等の不特定多数が出入りする場所では、備品が無断で持ち去られる可能性がある。通常、列車の室内灯には蛍光ランプが使用されるが、蛍光ランプは安価であるため、取り外されて持ち去られたとしても、その被害額は軽微である。しかしながら、列車の室内灯にLEDランプを使用した場合、LEDランプは蛍光ランプとは違い高価であるため、その被害額は大きなものになる。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、LEDランプを無断で持ち去ることが困難な照明器具、及び列車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係る照明器具は、
直管形のLEDランプを着脱可能に装着でき、装着されたLEDランプを点灯する機能を備えた照明器具であって、
前記LEDランプの両端の口金を保持するソケットと、
前記ソケットを覆うカバーであって、前記LEDランプの着脱を不能にするよう、少なくともカバーの一部が前記LEDランプの一部を覆う位置まで、前記LEDランプの長手方向に沿ってスライドさせることが可能なソケットカバーと、
前記ソケットカバーが前記LEDランプの一部を覆った状態で前記ソケットカバーのスライドをロックする操作が可能なスライドロック機構と、を備え、
前記スライドロック機構は、
前記ソケットカバーの内側に軸方向が前記ソケットカバーのスライド方向と略直角となるよう配置され、軸方向に往復動可能な棒状のロックピンと、
前記ロックピンに対して軸方向外側に押圧力を加える弾性体と、
前記ロックピンの先端部が前記ソケットカバーの内側に位置するまで前記ロックピンが押し込まれた状態で、前記ロックピンを前記弾性体の押圧力に反して係止する係止具と、を備え、
前記ソケットカバーは、前記ロックピンが嵌挿可能な嵌挿穴を備え、
前記ロックピンは、
前記ソケットカバーが前記LEDランプの一部を覆った状態にあるときに、前記弾性体の押圧力で押し出されて前記嵌挿穴に嵌挿することで前記ソケットカバーのスライドをロックし、
前記先端部が前記ソケットカバーの内側に位置するまで押し込まれた状態で前記係止具に係止されることで前記ソケットカバーのスライドを可能にする、
ことを特徴とする。
【0008】
前記嵌挿穴の穴径は、15mmよりも小さくてもよい。
【0009】
前記ロックピンは、
前記先端部の端面にドライバーの刃部を嵌脱可能な溝を備え、
前記ソケットカバーの内側まで押し込まれた後、さらに、ドライバーで回転されることによって前記係止具に係止され、
ドライバーで逆方向に回転されることによって係止が解除され、前記弾性体の押圧力で自動的に押し出されてもよい。
【0010】
本発明の第2の観点に係る列車は、
前記第1の観点に係る照明器具を備える、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、LEDランプを無断で持ち去ることが困難な照明器具、及び列車を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係る照明装置の斜視図である。
図2図1に示す照明装置の部分拡大図およびその部分の分解図である。
図3】ロックピンを説明するための図であり、(A)はロックピンを上方から見た斜視図、(B)はロックピンを下方から見た斜視図である。
図4】係止具を説明するための図であり、(A)は係止具の斜視図、(B)は係止具の平面図である。
図5】スライドロック機構を説明するための図であり、(A)はソケットカバーがスライドロックされているときのスライドロック機構の斜視図、(B)はソケットカバーがスライドロックされているときのスライドロック機構の部分断面図である。
図6】スライドロック機構を説明するための図であり、(A)はスライドロックが解除されているときのスライドロック機構の斜視図、(B)はスライドロックが解除されているときのスライドロック機構の部分断面図である。
図7】ソケットカバーのスライドの様子を説明するための図であり、(A)はLEDランプの着脱が不能な位置にソケットカバーがあるときの照明装置の両端の斜視図、(B)はLEDランプの着脱が可能な位置にソケットカバーがあるときの照明装置の両端の斜視図である。
図8】ソケットカバーのスライドをロックする様子を示す図である。
図9】ソケットカバーのスライドロックを解除する様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
本発明の実施の形態に係る照明器具を備えた照明装置1は、例えば図1に示すような列車の室内灯である。ここで、「列車」とは、電車や気動車等、軌道上を走行する車両のことをいう。なお、列車には、路面を走行する路面電車、1本のレール上を走行するモノレール、軌道上をゴムタイヤで走行するタイヤ走行車、軌道上を浮上して走るリニアモーターカー等も含まれ、さらに、1両編成の単行列車も含まれる。
【0015】
図2は、照明装置1の構造を理解容易にするため、照明装置1の一端(図1に示す(a))を分解したものである。なお、照明装置1の他端は、図1に示す(a)と同様の構成であるので説明を省略する。照明装置1は、図2に示すように、LEDランプ100と、照明器具200とから構成される。
【0016】
LEDランプ100は、照明装置1の光源となる直管形のランプである。ここで「直管形のランプ」とは、両端に口金を有する棒状のランプのことをいい、FL型、FLR型、FHF型、スリムFHF型、FSL(スリムライン)型等、JISC7601等に定める直管蛍光ランプと同じ形状をした直管蛍光型のランプのみならず、日本電球工業会が制定したJEL801やJEL802に準拠した形状のランプも含まれる。なお、直管形のランプには、日本電球工業会規格、日本工業規格、IEC国際規格等により規格化された形状のランプのみならず、メーカー独自の形状のランプも含まれる。
【0017】
LEDランプ100は、直管蛍光ランプと同様に、透光管110の両端に口金120を備えている。透光管110の内部には、不図示のLED素子が複数配置されており、LEDランプ100は、口金120で受給した電力を使ってLED素子を発光させる。
【0018】
照明器具200は、LEDランプ100を着脱可能に装着できる灯具である。照明器具200は、図2下側の分解図に示すように、筐体210と、ソケット220と、ソケットカバー230と、スライドロック機構240とから構成される。
【0019】
筐体210は、照明器具200の本体部分である。筐体210は、AC−DCコンバータやDC−DCコンバータ等の電源回路を備え、外部から供給された電力をLEDランプ100に供給する。筐体210には、床側に向けて突出したソケット220が固定されている。ソケット220の両サイドには長手方向に走るスライドレール211が形成されている。
【0020】
ソケット220は、LEDランプ100の両端の口金部分が圧着されるソケットである。ソケット220は、装着されたLEDランプ100を挟持するとともに、口金120を介してLEDランプ100内部のLED点灯回路に電力を供給する。
【0021】
ソケットカバー230は、ソケット220を覆うためのカバーである。ソケット220は、断面がU字形のトンネル状カバーである。ソケットカバー230は、下側にアーチ状の曲面部、上側に長手方向に平行な2つの縁辺を有している。ソケットカバー230は、2つの縁辺がスライドレール211に遊嵌された状態で筐体210に吊持されている。ソケットカバー230の曲面部には、後述のロックピン241の先端が嵌挿可能な大きさの嵌挿穴が形成されている。嵌合穴は、人の指が容易に入らないように、15mmよりも小さな穴径となっている。なお、嵌合穴は、人の指が確実に入らないように、指輪の1号(ISO−8653やJIS−S4700であれば41号)の径よりも小さい、13mmより小さな穴径であってもよい。なお、嵌合穴の望ましい穴径は、10mm以下、より望ましくは5mm以下である。ここで、「穴径」とは、穴の形状に納まる円のうち最も大きな円の直径のことをいう。例えば、嵌合穴が円形なのであればその直径、楕円なのであればその短径、正三角形や正四角形等の正多角形なのであれば内接円の直径のことをいう。
【0022】
スライドロック機構240は、ソケットカバーのスライドをロックするための機構である。スライドロック機構240は、ロックピン241と、フランジ242と、係止具243と、弾性体244と、固定具245とから構成される。
【0023】
ロックピン241は、ソケットカバー230の嵌挿穴に嵌挿することで、ソケットカバー230のスライドをロックする棒状のピンである。ロックピン241は、図3(A)に示すように、円柱形状のピン本体部241aと、ピン本体部241aの一方の先端部の周面に配置され、軸方向に直角に突出した突出部241bとから構成される。ロックピン241の一方の端面(突出部241bとは反対の先端部の端面)には、図3(B)に示すように、ドライバー(例えば、マイナスドライバー)の刃部が嵌脱可能な溝が形成されている。なお、以下の説明では、理解を容易にするため、ロックピン241の突出部241b側の先端部を「内側先端部」、その反対側の先端部を「外側先端部」と呼ぶ。また、ロックピン241の軸方向の突出部241b側を「軸方向内側」、その反対側を「軸方向外側」と呼ぶ。
【0024】
フランジ242は、ロックピン241のフランジを形成するための部品である。フランジ242は、リング状をしており、ロックピン241の周面に平面を軸方向に向け固定される。
【0025】
係止具243は、ロックピン241を係止するための部品である。係止具243には、図4(A)に示すように、ロックピン241の内側先端部を軸方向から見た形状と同じ鍵穴形状の貫通穴が形成されている。係止具243には、図4(B)に示すように、ロックピン241の回転係止を可能にする平面視で扇形の係止溝が形成されている。図5(A)に示すように、貫通穴にロックピン241の内側先端部が嵌挿された状態で固定具245に固定される。貫通穴はロックピン241の内側先端部より若干大きめに形成されおり、ロックピン241の軸方向への往復動が可能となっている。
【0026】
弾性体244は、ロックピン241に対して軸方向外側に、押圧力を加えるバネである。弾性体244は、螺旋状をしており、フランジ242と係止具243の間に、ピン本体部241aが中央に挿入された状態で配置されている。
【0027】
固定具245は、ロックピン241とフランジ242と係止具243と弾性体244とを筐体210に固定するための固定具である。固定具245の下側平面部には、ロックピン241の内側先端部と同じ形状の貫通穴が形成されている。貫通穴にはロックピン241の内側先端部が嵌挿されている。貫通穴はロックピン241の外側先端部より若干大きめに形成されおり、ロックピン241の軸方向への往復動が可能となっている。貫通穴の径はフランジ242の径より小さくなっており、図5(B)に示すように、ロックピン241が固定具245から抜け出ないようになっている。
【0028】
ロックピン241は、軸方向がソケットカバー230のスライド方向と略直角となるよう配置されている。前述したように、係止具243および固定具245の貫通穴は、ロックピン241よりやや大きめに形成されている。そのため、ロックピン241は、挿脱および回転が自在となっている。ロックピン241は、軸方向内側に挿入されて時計回りに90度回転すると、図6(A)に示すように、突出部241bが係止具243の係止溝に引っかかり、図6(B)に示すように、軸方向内側に位置したまま軸方向外側への移動が不能になる。
【0029】
次に、このような構成を有する照明装置1の動作について説明する。
【0030】
ソケットカバー230は、図7(A)に示すように、LEDランプ100の一部(例えば、口金120)を覆ってLEDランプ100の着脱が不能な位置(以下、「スライド位置1」という。)と、図7(B)に示すように、LEDランプ100より軸方向外側に位置し、LEDランプ100の着脱が可能な位置(以下、「スライド位置2」という。)との間を往復動可能に構成されている。
【0031】
ユーザがソケットカバー230に対し軸方向外側に力を加えると、ソケットカバー230は軸方向外側にスライドする。そうすると、ソケットカバー230は、図7(B)に示すように、スライド位置2に位置し、LEDランプ100は着脱可能な状態となる。LEDランプ100が装着され、ユーザがソケットカバー230の軸方向内側に力を加えると、ソケットカバー230は軸方向内側にスライドし、図7(A)に示すように、ソケット220とともにLEDランプ100の一部を覆う。
【0032】
ソケットカバー230の嵌挿穴は、ソケットカバー230がスライド位置1にあるときに、ロックピン241の位置と一致するよう位置調整されている。ユーザが嵌挿穴にドライバーの先端を挿入し、刃部を端面の溝に嵌めこみ、図8に示すように、ロックピン241を反時計回りに回転させると、突出部241bは係止具243の係止溝からはずれ、係止具243の鍵穴状の貫通穴に嵌合した状態となる。そうすると、ロックピン241は、弾性体244の押圧力で自動的に軸方向外側に押し出され、外側先端部が、図5(B)に示すように、ソケットカバー230の嵌挿穴に嵌挿する。そうすると、ソケットカバー230はスライド不能な状態となり、LEDランプ100は容易に取り外しできなくなる。
【0033】
一方、LEDランプ100を外すときは、ユーザはロックピン241を軸方向内側に押し込む。前述したように、ソケットカバー230の嵌合穴の大きさは人の指が入らない大きさとなっているので、図9に示すように、ユーザはドライバーを使ってロックピン241を軸方向内側に押し込む必要がある。押し込んだ状態で、ユーザがロックピン241を時計回りに回転させると、図6(A)に示すように、突出部241bは係止具243の溝に引っかかり、ロックピン241は軸方向外側に移動できない状態となる。そうすると、ソケットカバー230は再びスライド可能な状態となり、ユーザがソケットカバー230をスライド位置2までスライドさせることで、LEDランプ100は着脱可能となる。
【0034】
本実施の形態によれば、LEDランプ100の着脱が不可能な状態でソケットカバー230のスライドをロックできるよう構成されているので、安易にLEDランプ100を取り外すことができなくなる。その結果、LEDランプ100の持ち去りが抑制される。
【0035】
また、ソケットカバー230の嵌挿穴の大きさは、人の指が入らない大きさとなっているので、ドライバーなしでスライドロックを解除できない。そのため、例えスライドロックの解除方法を知っている者がいたとしても、安易にLEDランプ100を取り外すことができず、結果、LEDランプ100の持ち去りが抑制される。
【0036】
また、LEDランプ100の着脱が必要になったとしても、ドライバーがあれば簡単にスライドロックを解除できるので、LEDランプ100の着脱効率を低下させることはない。
【0037】
なお、上述の各実施の形態は一例であり、種々の変更及び応用が可能である。
【0038】
例えば、上述の実施の形態では、ロックピン241の端面にマイナスドライバーの刃部が嵌脱可能な溝が形成されていたが、溝はマイナスドライバーの刃部が嵌脱可能な形状に限定されない。例えば、溝の形状はプラスドライバーや六角ドライバーの刃部が嵌脱可能な形状であってもよいし、市販されていない専用のドライバーが嵌脱可能な形状であってもよい。
【0039】
また、照明装置1を設置する設備は「列車」に限定されず、例えば、オフィスビル等の建物であってもよいし、自動車、自転車、船舶、飛行機、ヘリコプター等の「輸送機器」であってもよい。
【0040】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
【符号の説明】
【0041】
1 照明装置
100 LEDランプ
110 透光管
120 口金
200 照明器具
210 筐体
211 スライドレール
220 ソケット
230 ソケットカバー
240 スライドロック機構
241 ロックピン
241a ピン本体部
241b 突出部
242 フランジ
243 係止具
244 弾性体
245 固定具
図3
図1
図2
図4
図5
図6
図7
図8
図9