特許第6059545号(P6059545)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6059545情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6059545
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20161226BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20161226BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20161226BHJP
【FI】
   G06F17/30 350C
   G06F17/30 340A
   G06Q30/02 470
   G06F13/00 650B
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-22323(P2013-22323)
(22)【出願日】2013年2月7日
(65)【公開番号】特開2014-153869(P2014-153869A)
(43)【公開日】2014年8月25日
【審査請求日】2015年9月2日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社が、実施日平成24年9月6日ないし12月31日 http://www.sns.ft.nttcloud.net/ 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法に関するサービスを提供した。及び 2.サイトピース株式会社が、ウェブサイト掲載日 平成24年10月4日 http://labaq.com/archives/51764168.html 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法について公開した。及び 3.株式会社ソシオコーポレーションが、ウェブサイト掲載日 平成24年11月26日 http://rocketnews24.com/2012/11/26/268260/ 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法について公開した。及び 4.株式会社メディアジーンが、ウェブサイト掲載日 平成24年12月3日 http://www.lifehacker.jp/2012/12/121203pittalink.html 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法について公開した。及び 5.サイトピース株式会社が、ウェブサイト掲載日 平成24年12月22日 http://labaq.com/archives/51773673.html 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法について公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】399035766
【氏名又は名称】エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】南原 秀輝
(72)【発明者】
【氏名】松尾 浩一
(72)【発明者】
【氏名】岸田 克久
(72)【発明者】
【氏名】松下 将人
【審査官】 小太刀 慶明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−241981(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0301582(US,A1)
【文献】 特開2008−071303(JP,A)
【文献】 特表2011−511982(JP,A)
【文献】 特開2011−242996(JP,A)
【文献】 特開2011−257953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
G06F 13/00
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象ユーザ他ユーザに関する情報を提供する情報提供装置であって、
前記他ユーザの識別子と、当該他ユーザの発信した発信情報および発信日時を対応づけた発信データを記憶する記憶装置と、
前記対象ユーザと前記他ユーザのステータスに対応する因子値を取得し、取得した日時情報を対応づけて保持するステータス取得手段と、
前記他ユーザの因子値と、当該他ユーザの因子値を取得した日時情報に対応する前記対象ユーザの因子値とに基づいて、前記対象ユーザと前記他ユーザとの類似度を算出する類似度出力手段と、
前記発信データを参照して前記他ユーザの発信情報を表示するとともに、前記発信情報の前記発信日時に対応する前記対象ユーザと前記他ユーザとの類似度と、現時点に対応する前記対象ユーザと前記他ユーザとの類似度を併せて表示する発信情報出力手段
を備えることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
他ユーザの識別子と、前記対象ユーザの当該他ユーザとの類似度とを対応づけて出力する類似ユーザ出力手段
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
対象ユーザ他ユーザに関する情報を提供する情報提供プログラムであって、
コンピュータを、
前記他ユーザの識別子と、当該他ユーザの発信した発信情報および発信日時を対応づけた発信データを記憶する記憶手段と、
前記対象ユーザと前記他ユーザのステータスに対応する因子値を取得し、取得した日時情報を対応づけて保持するステータス取得手段と、
前記他ユーザの因子値と、当該他ユーザの因子値を取得した日時情報に対応する前記対象ユーザの因子値とに基づいて、前記対象ユーザと前記他ユーザとの類似度を算出する類似度出力手段と、
前記発信データを参照して前記他ユーザの発信情報を表示するとともに、前記発信情報の前記発信日時に対応する前記対象ユーザと前記他ユーザとの類似度と、現時点に対応する前記対象ユーザと前記他ユーザとの類似度を併せて表示する発信情報出力手段
として機能させるための情報提供プログラム。
【請求項4】
他ユーザの識別子と、前記対象ユーザの当該他ユーザとの類似度とを対応づけて出力する類似ユーザ出力手段
としてさらに機能させる請求項3に記載の情報提供プログラム。
【請求項5】
対象ユーザ他ユーザに関する情報を提供する情報提供方法であって、
情報提供装置が、前記他ユーザの識別子と、当該他ユーザの発信した発信情報および発信日時を対応づけた発信データを記憶するステップと、
前記情報提供装置が、前記対象ユーザと前記他ユーザのステータスに対応する因子値を取得し、取得した日時情報を対応づけて保持するステップと
前記情報提供装置が、前記他ユーザの因子値と、当該他ユーザの因子値を取得した日時情報に対応する前記対象ユーザの因子値とに基づいて、前記対象ユーザと前記他ユーザとの類似度を算出するステップと、
前記情報提供装置が、前記発信データを参照して前記他ユーザの発信情報を表示するとともに、前記発信情報の前記発信日時に対応する前記対象ユーザと前記他ユーザとの類似度と、現時点に対応する前記対象ユーザと前記他ユーザとの類似度を併せて表示するステップ
を備えることを特徴とする情報提供方法。
【請求項6】
前記情報提供装置が、他ユーザの識別子と、当該対象ユーザの当該他ユーザとの類似度とを対応づけて、前記対象ユーザのユーザ端末に出力するステップ
をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の情報提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象ユーザとステータスが類似する他ユーザに関する情報を提供する情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の情報通信ネットワークの普及に伴い、コミュニティサイトやオンラインショッピングサイトなどのCGM(Consumer Generated Media)が普及している。CGMサイトは、いわゆる口コミなどの、商品やコンテンツなどに対する他ユーザの評価やコメントなどの、他ユーザの発信情報を表示する。閲覧ユーザは、これらの発信情報を元に、商品やコンテンツの購入の参考とすることがある。
【0003】
ここで、ユーザのログインなどにより、個々のユーザを識別可能なサイトにおいて、他ユーザの発信情報は、他ユーザの識別子と対応づけて表示される場合がある。さらに、他ユーザのプロフィール、購買状況、コメントなどの発信情報に基づいて、閲覧ユーザに商品やコンテンツなどをレコメンドする場合もある。
【0004】
この際、発信情報に対応する他ユーザの信頼度や、閲覧ユーザ自身と他ユーザとの類似度などが重要になり、閲覧ユーザとより類似する他ユーザの情報に基づいてレコメンドすることが期待される。
【0005】
一般的に、第三者が、発信情報や他ユーザに対して、「いいね」ボタンによる評価を入力することにより、発信情報や他ユーザの信頼度を判定する方法が知られている。また、ユーザの日記などを言語解析し、このユーザの趣味趣向などの要素を抽出し、ユーザ間の類似度を計算する技術も知られている(例えば特許文献1参照。)。また、他ユーザの過去のアクション要素を用いて、類似度を計算する場合もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−66814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、昨今のCGMサイトにおいては、商品がレコメンドされるものの、その商品がレコメンドされた経緯がわかりにくく、閲覧ユーザは、商品をレコメンドされたとしても、その商品に対する興味を持ちにくい問題があった。例えば、多くの人に推薦した汎用的な商品がレコメンドされている場合より、より閲覧ユーザのステータスに類似する他ユーザが勧める商品がレコメンドされている方が、閲覧ユーザは興味を持ちやすい場合がある。しかしながら、従来、レコメンドされた商品の経緯が明確でないので、閲覧ユーザは、レコメンドされた商品を視覚的に比較しにくく、どの商品が閲覧ユーザに適しているのかわかりづらい問題があった。この結果、閲覧ユーザは、レコメンドされた商品などの情報を取捨選択しづらい問題があった。
【0008】
従って本発明の目的は、ユーザが取捨選択しやすい情報を提供する情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、対象ユーザとステータスが類似する他ユーザに関する情報を提供する情報提供装置に関する。即ち本発明の第1の特徴に係る情報提供装置は、対象ユーザと他ユーザのステータスに対応する因子値を取得するステータス取得手段と、因子値に基づいて、対象ユーザと他ユーザとの類似度を算出する類似度出力手段と、他ユーザの識別子と、当該対象ユーザの当該他ユーザとの類似度とを対応づけて出力する類似ユーザ出力手段を備える。
【0010】
ここで、他ユーザの識別子と、当該他ユーザの発信した発信情報を対応づけた発信データを記憶する記憶装置と、他ユーザの識別子と、発信データから抽出した当該他ユーザの発信情報とを対応づけて出力する発信情報出力手段をさらに備えても良い。
【0011】
また、類似ユーザ出力手段は、定量的な類似度を出力しても良い。
【0012】
また、対象ユーザの因子値が新たに取得され、または更新されると、類似度出力手段が、当該対象ユーザと他ユーザとの新たな類似度を算出するとともに、類似ユーザ出力手段が、他ユーザの識別子と、当該対象ユーザの当該他ユーザとの新たな類似度とを対応づけて出力しても良い。
【0013】
また、ステータス取得手段は、ステータスを問うアンケートに対して、前記対象ユーザおよび前記他ユーザが明示的に示した回答の重みに基づいて算出される因子値を取得しても良い。
【0014】
また、類似度出力手段は、類似度を正規化して出力しても良い。
【0015】
また、類似度出力手段は、対象ユーザの複数のステータスに対する因子値を含む特徴ベクトルと、他ユーザの特徴ベクトルとの類似度を算出し、類似度は、前記各ステータスの重みを考慮して算出されても良い。
【0016】
また、類似ユーザ出力手段は、さらに、類似度に影響を及ぼしたステータスを出力しても良い。
【0017】
また、ステータス取得手段は、さらに、取得した日時情報を対応づけて保持し、類似度出力手段は、他ユーザの因子値と、当該他ユーザの因子値を取得した日時情報に対応する対象ユーザの因子値とに基づいて、類似度を算出しても良い。
【0018】
本発明の第2の特徴は、対象ユーザとステータスが類似する他ユーザに関する情報を提供する情報提供プログラムに関する。即ち本発明の第2の特徴に係る情報提供プログラムは、コンピュータを、対象ユーザと他ユーザのステータスに対応する因子値を取得するステータス取得手段と、因子値に基づいて、対象ユーザと他ユーザとの類似度を算出する類似度出力手段と、他ユーザの識別子と、当該対象ユーザの当該他ユーザとの類似度とを対応づけて出力する類似ユーザ出力手段として機能させる。
【0019】
本発明の第3の特徴は、対象ユーザとステータスが類似する他ユーザに関する情報を提供する情報提供方法に関する。即ち本発明の第3の特徴に係る情報提供方法は、情報提供装置が、対象ユーザのステータスに対応する因子値を取得するステップと、情報提供装置が、他ユーザのステータスに対応する因子値を取得するステップと、情報提供装置が、対象ユーザの因子値および他ユーザの因子値に基づいて、対象ユーザと他ユーザとの類似度を算出するステップと、情報提供装置が、他ユーザの識別子と、当該対象ユーザの当該他ユーザとの類似度とを対応づけて、対象ユーザのユーザ端末に出力するステップを備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ユーザが取捨選択しやすい情報を提供する情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施の形態に係る情報提供システムと、情報提供装置のハードウェア構成および機能ブロックを説明する図である。
図2】本発明の実施の形態に係るステータスデータのデータ構造の一例を説明する図である。
図3】本発明の実施の形態に係る類似度データのデータ構造の一例を説明する図である。
図4】本発明の実施の形態に係る発信データのデータ構造の一例を説明する図である。
図5】本発明の実施の形態に係る情報提供装置が出力するアンケート入力画面の一例を説明する図である。
図6】本発明の実施の形態に係る情報提供装置が出力する類似ユーザ表示画面の一例を説明する図である。
図7】本発明の実施の形態に係る情報提供装置が出力する発信情報表示画面の一例を説明する図である。(その1)
図8】本発明の実施の形態に係る情報提供装置が出力する発信情報表示画面の一例を説明する図である。(その2)
図9】本発明の実施の形態に係る情報提供方法を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0023】
(実施の形態)
図1に示すように、情報提供装置1は、複数のユーザ端末2a、2b、2c…に通信ネットワーク3を介して相互に通信可能に接続する。ここで、ユーザ端末2a、2b、2c…を区別しない場合、単にユーザ端末2と記載する場合がある。ユーザ端末2は、個々のユーザが利用する情報処理端末である。ユーザ端末2は具体的には、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機などである。
【0024】
本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、ユーザ端末2から、複数のユーザの発信情報を収集する。情報提供装置1は、対象ユーザに他ユーザの発信情報を出力する際、対象ユーザと他ユーザとの類似度を併せて出力する。本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、頭髪に悩みを持つコミュニティのユーザに、頭髪に関する発信情報を提示する場合を説明するが、これに限られない。本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、同じ悩みを持った人同士のコミュニティなど、対象ユーザと他ユーザとがどの程度類似しているかを重要視して、情報を提供する場合に好適である。
【0025】
情報提供装置1は、記憶装置10、中央処理制御装置20および通信制御装置30などを備える一般的なコンピュータである。情報提供装置1は、一般的なコンピュータが、所定の処理を実行させるための情報提供プログラムによって、図1に示す各手段として機能する。通信制御装置30は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースである。
【0026】
記憶装置10は、ステータスデータ11、類似度データ12および発信データ13を記憶する。
【0027】
ステータスデータ11は、図2に示すように、ユーザ識別子と、複数のステータス因子に対応する因子値とを対応づけたデータである。ここで、ステータス因子は、コミュニティに属するユーザの類似度を算出する際に用いられる項目である。例えば、頭髪に悩みを持つコミュニティの場合、各ユーザの頭髪の状態、服用している薬、生活習慣などの項目である。因子値は、これらの項目に対するユーザの値である。ステータスデータ11は、ステータス取得手段21によって更新される。
【0028】
ステータスデータ11は、さらに、図2に示すように、更新日時の項目を備えても良い。更新日時は、ユーザがアンケートに回答するなどして、因子時が更新された日時の情報である。
【0029】
類似度データ12は、図3に示すように、ユーザ識別子と、このユーザ以外の比較ユーザ識別子と、このユーザおよび比較ユーザの類似度を対応づけたデータである。類似度データ12は、類似度出力手段22によって更新される。
【0030】
発信データ13は、図4に示すように、ユーザ識別子と、このユーザが発信した発信情報とを対応づけるデータである。発信情報は、対象ユーザが、対象ユーザ自身と類似する他ユーザについて知りたいと思う情報を含むことが好ましい。発信情報は、例えば、ユーザが入力した商品に対する口コミ情報、商品の購入履歴、質問事項とその質問事項に対する回答などである。発信データ14は、さらに、図4に示すように発信日時の情報を対応づけても良い。
【0031】
中央処理制御装置20は、ステータス取得手段21、類似度出力手段22、類似ユーザ出力手段23、発信情報出力手段24および発信情報更新手段25を備える。
【0032】
ステータス取得手段21は、対象ユーザと他ユーザのステータスに対応する因子値を取得する。ステータス取得手段21は、取得した因子値を、ステータスデータ11に記憶する。ここで、ステータス取得手段21は、ステータスを問うアンケートに対して、対象ユーザおよび他ユーザが明示的に示した回答の重みに基づいて算出される因子値を取得しても良い。ここで、ステータス取得手段21は、複数のステータスを問うアンケートを提示し、対象ユーザおよび他ユーザの複数の回答の重みに基づいて算出される複数の因子値を取得しても良い。
【0033】
ステータス取得手段21は、まず、図5に示すようなアンケート入力画面P101をユーザ端末2に表示する。このアンケート入力画面P101は、複数のアンケート項目を含み、各アンケート項目は、図2などに示す各ステータス因子に対応する。アンケート項目数は、ユーザの負担にならない程度の数であることが好ましい。アンケート入力画面P101は、各アンケート項目につき、複数の選択肢が対応づけられ、ユーザがいずれか一つの選択肢を選択できるように、ラジオボタンなどが設けられる。ユーザ端末2は、各アンケート項目について、ユーザが選択した選択肢を、回答として情報提供装置1に送信する。これによりステータス取得手段21は、ユーザ端末2から各ユーザの各アンケート項目の回答を取得する。
【0034】
ステータス取得手段21は、予め各アンケート項目の選択肢に、特徴量を対応づけて保持する。この特徴量は、各アンケート項目の選択肢が、ユーザ間の類似度を算出するために与える影響度の大きさを考慮して、例えば「0」から「6」のいずれかの数値が付与される。
【0035】
ステータス取得手段21は、ユーザが選択した選択肢に対応する特徴量を、このアンケート項目のステータス因子に対応する因子値として、ステータスデータ11に記憶する。例えば、第1のステータス因子に対応するアンケート項目について、ユーザ識別子「U001」のユーザが選択した選択肢の特徴量が「3」の場合を考える。ステータス取得手段21は、ユーザ識別子「U001」および第1のステータス因子に対応する因子値として、ユーザが選択した選択肢の特徴量「3」を設定する。
【0036】
ステータス取得手段21は、各ユーザのアンケートの回答に基づいて因子値に変換し、ステータスデータ11に記憶する。ここで、ステータス取得手段21は、ユーザのアンケート回答を取得する度に、ステータスデータ11を更新する。例えばユーザは、自身のステータスが変わると、情報提供装置1に接続して、図1に示すアンケート入力画面P101に、最新のステータスを入力する。
【0037】
類似度出力手段22は、ステータスデータ11の因子値に基づいて、対象ユーザと他ユーザとの類似度を算出する。類似度出力手段22は、算出された類似度を正規化して出力することが好ましい。類似度出力手段22は、ユーザ識別子「U001」の対象ユーザについて類似度を出力する際、対象ユーザの因子値と、ユーザ識別子「U001」以外の識別子に対応する任意のユーザの因子値とから、対象ユーザとこの任意のユーザとの類似度を算出する。類似度出力手段22は、ユーザ識別子「U001」以外の識別子に対応する全てのユーザについて、対象ユーザとの類似度を算出し、類似度データ12に記憶する。
【0038】
類似度出力手段22は、対象ユーザの複数の因子値を含む特徴ベクトルと他ユーザの特徴ベクトルとの類似度を算出する。類似度は、各ステータスの重みを考慮して算出される。ここで、アンケートに基づいて因子値および類似度を算出する場合、各因子値もアンケートの回答毎の重みに基づいて算出される。従って類似度は、回答の重みと、アンケートで問われたステータスの重みの、2種類の重みが考慮されて算出される。
【0039】
類似度出力手段22は、複数の因子値を含む特徴ベクトル間の類似度を算出することにより、複数のアンケート項目に関する統合的な類似度を算出する。また類似度出力手段22は、正規化により、類似度を、0から100%などの所定の規格に合う数値に換算して、出力することが好ましい。これにより対象ユーザは、共通した規格で表記される類似度に基づいて、類似する他ユーザを判別することができる。
【0040】
ここで、類似度出力手段22は、ステータスデータ11が更新されると、対象ユーザと他ユーザとの新たな類似度を算出する。ステータス取得手段21はユーザの最新のステータスを取得するので、類似度出力手段22は、対象ユーザが入力した最新のステータスに基づいて、ステータスデータ11が更新される度に、この対象ユーザと他のユーザとの最新の類似度を算出する。
【0041】
類似度出力手段22が、ユーザ間の類似度を算出する処理を説明する。類似度出力手段22は、式(1)に示すように、対象ユーザの特徴ベクトルUを生成する。特徴ベクトルUは、対象ユーザの複数の因子値u、u、u、…を要素とする。
【数1】
【0042】
ここで、uは、対象ユーザの第1のステータス因子に対する因子値で、uは、対象ユーザの第2のステータス因子に対する因子値で、uは、対象ユーザの第3のステータス因子に対する因子値である。特徴ベクトルUの要素の数は、図5に示すアンケートの数に対応し、各要素の値は、特徴量「0」から「6」のいずれかの因子値である。
【0043】
同様に、類似度出力手段22は、式(2)に示すように、対象ユーザ以外の任意の一ユーザの特徴ベクトルXを生成する。
【数2】
【0044】
ここで、xは、他ユーザの第1のステータス因子に対する因子値で、xは、他ユーザの第2のステータス因子に対する因子値で、xは、他ユーザの第3のステータス因子に対する因子値である。特徴ベクトルXの要素の数は、図5に示すアンケートの数に対応し、各要素の値は、特徴量「0」から「6」のいずれかの因子値である。
【0045】
類似度出力手段22は、式(3)に示すように、式(1)で示す対象ユーザの特徴ベクトルUと、他ユーザの特徴ベクトルXとの距離D(U,X)を算出する。
【数3】
【0046】
式(3)に示す距離D(U,X)は、第iのステータス因子の因子値に対して、係数Kを考慮して算出される。Kは、特徴ベクトルの各要素の重みである。類似度出力手段22は、対象ユーザの特徴ベクトルUと、他ユーザの特徴ベクトルXとのユークリッド距離Dを、ベクトルの各要素の重みKを考慮して算出する。ベクトルの要素の重みKは、図5に示すアンケート入力画面の各アンケート項目のそれぞれについて設定された重みである。
【0047】
類似度出力手段22は、対象ユーザと、この対象ユーザ以外の全てのユーザとの間で、式(3)に示す距離Dを算出する。その後類似度出力手段22は、算出した距離Dを正規化して、ユーザ端末2に表示する類似度Rに変換する。例えば、0から100%の数値で類似度で出力する場合、対象ユーザの特徴ベクトルUと、任意の他ユーザの特徴ベクトルXaとの類似度R(U,Xa)は、式(4)で示される。
【数4】
【0048】
ここでD(U,X)maxは、全ての他ユーザについて算出した式(3)の距離D(U,X)のうちの最大値であって、距離D(U,Xa)は、任意の他ユーザXaについて算出した式(3)のD(U,X)である。例えば、式(3)に示す距離Dについて、対象ユーザUとユーザAとの距離Dを120、ユーザBとの距離Dを60、ユーザCとの距離Dを30とする。この場合、式(4)に示す類似度Rについて、対象ユーザUとユーザAとの類似度Rは0%で、ユーザBとの類似度Rは、50%で、ユーザCとの類似度Rは75%となる。
【0049】
このように類似度出力手段22は、対象ユーザと、他の全ての他ユーザとの類似度を算出すると、図3に示す類似度データ12を更新する。ここで類似度を0から100%の数値で出力する場合、類似度データ12の「類似度」欄には、式(4)で算出した正規化後の値を設定する。
【0050】
ここで、各アンケートの選択肢に対応づけられる特徴量や、各アンケートの重みは、適宜設定される。発明者らの実証実験により得た知見によると、アンケートの項目数、すなわち、特徴ベクトルの要素数が11で、特徴量の最大距離が6程度の設定である場合が好ましい。この条件下で、対象ユーザと他ユーザとの類似度Rが、平均が44%の正規分布となるように、各特徴量や各アンケート項目の重みを設定する。平均値が44%であるので、ユーザは、例えば高い類似度の他ユーザの人数を絞り込むことができるので、効率的に類似する他ユーザを抽出することができる。また、類似する他ユーザを絞り込むことにより、情報提供装置1は、対象ユーザに、特定の類似する他ユーザの発信情報を取得したり追跡したりするように、促すことができる。
【0051】
類似ユーザ出力手段23は、他ユーザの識別子と、当該対象ユーザの当該他ユーザとの類似度とを対応づけて出力する。ここで類似ユーザ出力手段23は、定量的な類似度を出力する。これにより、類似ユーザ出力手段23は、対象ユーザが、より類似するユーザを選択することを容易とする。また類似ユーザ出力手段23は、より類似するユーザから優先的に出力するなどの、ソート機能を提供することができる。
【0052】
類似度出力手段22が新たな類似度を出力する度に、類似ユーザ出力手段23は、他ユーザの識別子と、対象ユーザの当該他ユーザとの新たな類似度とを対応づけて出力しても良い。また、対象ユーザによるアンケート入力などにより対象ユーザの因子値が変わると、類似度出力手段22は、その後算出した類似度を、リアルタイムで出力する。
【0053】
類似ユーザ出力手段23は、図5に示すアンケート入力画面P101にユーザが回答を入力した後、類似度を算出し、図6に示す類似ユーザ表示画面P102をユーザ端末2に表示する。類似ユーザ表示画面P102は、類似度、すなわちマッチ度の高いユーザの識別子と、そのユーザの定量的な類似度を対応づけて表示する。類似度の表記は、視覚的にわかりやすいものが良い。例えば、図6に示す例では類似度を数値で表記しているが、これ以外に、グラフ、メーターなどの表記を用いても良い。また、類似度の高いユーザを濃い色で表示しても良い。また類似ユーザ表示手段P102は、類似度が所定値以上のユーザについてのみ表示しても良い。
【0054】
発信情報出力手段24は、他ユーザの識別子と、発信データ13から抽出した他ユーザの発信情報とを対応づけて出力する。発信情報出力手段24は、例えば図7に示すような発信情報表示画面P103をユーザ端末2に表示する。発信情報出力手段24は、発信データ13から、他ユーザの識別子に対応づけられた発信情報を取得する。ここで発信情報出力手段24は、所定の類似度以上の他ユーザに関する発信情報を取得しても良い。発信情報出力手段24は、図7に示すように、他ユーザの識別子と、対象ユーザと他ユーザとの類似度と、この他ユーザの発信情報とを対応づけて表示する。図7に示す例において発信情報は、ある商品について各ユーザが発信した口コミ情報である。
【0055】
また発信情報出力手段24は、図8に示す発信情報表示画面P104をユーザ端末2に表示しても良い。図8に示す例において発信情報は、他ユーザが発信した質問事項と、その回答である。
【0056】
発信情報更新手段25は、ユーザが新たに発信情報を入力すると、そのユーザの識別子と、ユーザが入力した発信情報と、発信日時とを対応づけて、発信データ13を更新する。発信情報更新手段25は、ユーザを紐付けられる場合、ユーザが情報提供装置1以外のサーバに発信した情報も対応づけて発信データ13を更新しても良い。
【0057】
(情報提供方法)
図9を参照して、本発明の実施の形態に係る情報提供方法を説明する。図9に示すユーザ端末2は、対象ユーザのユーザ端末である。また他ユーザのステータスに対応する因子値は、予めステータスデータ11に格納されているとする。
【0058】
まずステップS1においてユーザ端末2は、情報提供装置1に、対象ユーザのステータスの変更を要求する。具体的にはユーザ端末2は、図5に示すアンケート入力画面P101における対象ユーザの回答結果を、情報提供装置1に送信する。ここでユーザ端末2が本発明の実施の形態に係る情報提供装置1に初めてアクセスした時にも、同様の処理が行われる。
【0059】
ユーザ端末2から回答結果を取得すると、ステップS2において情報提供装置1は、回答結果を、因子値に変換して、ステータスデータ11を更新する。情報提供装置1は、各設問の選択肢に対応づけられた特徴量を参照し、対象ユーザが選択した選択肢の特徴量を因子値とする。情報提供装置1は、全てのアンケート項目の回答結果について因子値に変換して、ステータスデータ11を更新する。
【0060】
ステップS3において情報提供装置1は、ステータスデータ11の因子値を参照して、式(3)に示す、対象ユーザと他のユーザとの距離Dを算出する。ステップS4において情報提供装置1は、ステップS3で算出した距離Dを正規化し、式(4)に示す、各ユーザとの類似度Rを算出する。ステップS5において情報提供装置1は、ステップS4で算出した類似度Rに基づいて、類似度データ12を更新する。
【0061】
対象ユーザと、他の各ユーザとの類似度Rを算出すると、ステップS6において情報提供装置1は、他ユーザのユーザ識別子と、その他ユーザと対象ユーザとの類似度とを対応づけて、対象ユーザのユーザ端末2に出力する。これに伴いステップS7においてユーザ端末2は、図6に示す類似ユーザ表示画面P102を表示する。
【0062】
ステップS8において対象ユーザのユーザ端末2は、所定の他ユーザの識別子とともに、発信情報リクエストを情報提供装置1に送信する。ここで指定される他ユーザの識別子は、一つでも良いし複数でも良い。ステップS9において情報提供装置1は、発信データ13からステップS8で受信したユーザ識別子に対応づけられた発信情報を取得する。さらにステップS10において情報提供装置1は、ステップS10において他ユーザの識別子と、この他ユーザの発信情報とを対応づけてユーザ端末2に送信する。これに伴いステップS11においてユーザ端末2は、図7図8に示す発信情報表示画面を表示する。
【0063】
図9に示す例では、情報提供装置1が他ユーザとの類似度を出力し、ユーザ端末2において選択された他ユーザについて、さらに情報提供装置1が発信情報を出力する場合を説明したがこれに限られない。例えば情報提供装置1は、他ユーザとの類似度とともに、この他ユーザの発信情報を対応づけて、ユーザ端末2に出力しても良い。
【0064】
このように、本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、対象ユーザと他ユーザとの類似度を、ユーザ端末2に表示する。これにより、対象ユーザは、他ユーザがどのようなユーザであるか、具体的には自身との類似度がどの程度かを基準に、他ユーザの発信情報を取捨選択したり、比較検討したりすることができる。また対象ユーザは、類似度に基づいて、他ユーザの識別子をソートし、より類似度の高いユーザを把握することができる。
【0065】
情報提供装置1は、アンケートにより、対象ユーザに、対象ユーザ自身の情報を選択させ、その選択結果に基づいて類似度を算出する。これにより、ユーザの過去の活動履歴や発信情報に基づいて類似度を算出する場合に比べて、ユーザが明示的に示した真意に基づいて類似度を算出することができる。
【0066】
情報提供装置1は、他ユーザとの類似度に対応づけて、他ユーザの発信情報を出力する。これにより、発信情報のうち、類似度の高い他ユーザの発信情報を重要視するなど、対象ユーザは、自身に適した発信情報を選択することができる。
【0067】
情報提供装置1は、対象ユーザがアンケートに回答する度に、新たに類似度を算出する。従って、ユーザの過去の活動履歴や発信情報に基づいて類似度を算出するのに比べて、本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、ユーザの最新の趣味趣向およびユーザが明示した真意に基づいて、類似度を算出することができる。
【0068】
(第1の変形例)
本発明の実施の形態においては、類似度出力手段22が設定したアンケート項目の重みに基づいて類似度を算出する場合を説明したが、第1の変形例においては、対象ユーザが適宜重みを設定できる場合を説明する。
【0069】
第1の変形例において対象ユーザは、自身の趣味趣向に応じて、対象ユーザ自身がアンケート項目を設定しても良い。
【0070】
例えば、対象ユーザは、全てのアンケート項に回答する必要はなく、対象ユーザが重要でないと思った項目は回答しなくとも良い、その場合ステータス取得手段21は、例えば「9」などの、予め選択肢に付与した特徴量とは異なる値を因子値としてステータスデータ11に設定する。類似度出力手段22は、「9」が設定された項目についてユーザが無回答であったとみなし、類似度の算出項目から外し、ユーザが回答したアンケート項目について、他ユーザとの類似度を算出する。
【0071】
ここで、因子値に「9」が設定された項アンケート項目について、他にも様々な処理が考えられる。例えば、対象ユーザの因子値が「9」で、他ユーザの因子値が「9」のステータスについて、対象ユーザも他ユーザもともに、このアンケート項目は、重要と考えていない点で共通していると考えられる。そこで、類似度出力手段22は、このような項目について、同値として類似度を算出しても良い。
【0072】
また、対象ユーザの因子値が「9」で、他ユーザの因子値が「9」以外のステータスについて、対象ユーザは重要視していないと考えられる。この場合、このステータスの重み付けを低く設定したり、このステータスについての対象ユーザおよび他ユーザ間の距離を、例えば最大値などの所定の値に設定したりして、類似度出力手段22は、類似度を算出しても良い。
【0073】
また、対象ユーザの因子値が「9」以外で、他ユーザの因子値が「9」のステータスについて、他ユーザは重要視していないと考えられる。この場合、このステータスの重み付けを通常通りに設定したり、このステータスについての対象ユーザおよび他ユーザ間の距離を、例えば中間値などの所定の値に設定したりして、類似度出力手段22は、類似度を算出しても良い。
【0074】
一方、図5に示すアンケート入力画面P101は、ユーザが重要と思うアンケート項目を入力するチェックボックスを設けても良い。この場合、類似度出力手段22は、重要と思うアンケート項目の因子値に高い重みをつけて、他ユーザとの類似度を算出する。逆に、ユーザが重要でないと思うアンケート項目を入力できるチェックボックスが設けられても良い。この場合、類似度出力手段22は、重要でないと思うアンケート項目に低い重みをつけて、他ユーザとの類似度が算出される。
【0075】
このように第1の変形例に係る情報提供装置1は、アンケート項目を適宜取捨選択したり、アンケート項目の比重を調整したりすることにより、対象ユーザの趣味趣向に応じた類似度を算出することを可能とする。また情報提供装置1は、その時々の対象ユーザの趣味趣向に合致する類似度を、対象ユーザがアンケートを入力する度に、リアルタイムで出力することができる。
【0076】
(第2の変形例)
本発明の第2の変形例に係る情報提供装置1は、対象ユーザに、類似するユーザを絞り込ませる情報をさらに表示する場合を説明する。
【0077】
類似ユーザ出力手段23は、類似度の高いユーザについて、その類似度の高い理由を出力することができる。具体的には、類似ユーザ出力手段23は、類似度に影響を及ぼしたステータスを出力する。対象ユーザの第1のステータス因子の因子値と、他ユーザの第1のステータス因子の因子値とが近い場合、類似ユーザ出力手段23は、この第1のステータス因子の情報をユーザ端末2に出力する。これによりユーザは、この第1のステータス因子の情報が近いことにより、この他ユーザとの類似度が高くなったと把握することができる。また対象ユーザの第2のステータス因子の因子値と、他ユーザの第2のステータス因子の因子値とが遠い場合、類似ユーザ出力手段23は、この第2のステータス因子の情報をユーザ端末2に出力する。これによりユーザは、この第2のステータス因子の情報が遠いことにより、この他ユーザとの類似度が高くなったと把握することができる。
【0078】
このように、他ユーザとの類似度に影響を及ぼしたステータスの情報を出力することにより、対象ユーザは、その時々で対象ユーザが重視する項目に基づいて、類似するユーザを主観的に選択することができる。
【0079】
(第3の変形例)
本発明の第3の変形例に係る情報提供装置1は、他ユーザの発信情報を発信した時点での類似度を算出する場合を説明する。第3の変形例に係る情報提供装置1は、各ユーザの因子値の変化の履歴を保持し、所定のタイミングの因子値に基づいて類似度を算出する。
【0080】
例えば、ステータス取得手段21は、因子値と、取得した日時情報を対応づけて、ステータスデータ21に保持する。類似度出力手段22はさらに、他ユーザの因子値と、当該他ユーザの因子値を取得した日時情報に対応する対象ユーザの因子値とに基づいて、類似度を算出しても良い。この場合類似ユーザ出力手段23は、他ユーザの情報発信時に最も近い更新日時をもつ他ユーザのステータスの因子値を取得するとともに、対象ユーザの因子値を取得する。さらに類似ユーザ取得手段23は、他ユーザの情報発信時における他ユーザと対象ユーザの因子値に基づいて、類似度を算出するとともに、現時点の類似度を算出し、これらを出力する。また、類似ユーザ出力手段23は、他ユーザの情報発信時と現在の類似度を比較して、類似度が高い/低いなどの、変化傾向を併せて表示しても良い。
【0081】
これにより、発信情報出力手段24は、他ユーザの発信情報を出力する際、他ユーザの情報発信時の対象ユーザと他ユーザとの類似度と、現時点の対象ユーザと他ユーザとの類似度を併せて表示することができる。対象ユーザは、他ユーザの情報発信時の類似度と現時点での類似度とに変化がある場合、他ユーザの情報発信後にとった行動により、類似度が変化していることが推測できる。
【0082】
また、発信情報出力手段24は、所定の他ユーザについて、複数の発信情報を出力する際、その各発信情報の情報発信時に近い各類似度を、発信情報に対応づけて表示しても良い。これにより、対象ユーザは、他ユーザとの類似度の変化により、類似度の変化に影響を及ぼした発信情報を特定することができる。また第3の変形例においても、第2の変形例と同様に、類似度に影響を及ぼしたと考えられるステータスをあわせて表示しても良い。
【0083】
このように過去に遡って類似度を時系列で出力することにより、情報提供装置1は、例えば、他ユーザが利用した商品や、他ユーザがとった行動などの発信情報の効果を把握するための、一材料を提供することができる。
【0084】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態とその第1ないし第3の変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
【0085】
例えば、本発明の実施の形態に記載した情報提供装置は、図1に示すように一つのハードウェア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウェア上に構成されても良い。また、既存の情報提供システム上に実現されても良い。
【0086】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0087】
1 情報提供装置
2 ユーザ端末
3 通信ネットワーク
10 記憶装置
11 ステータスデータ
12 類似度データ
13 発信データ
20 中央処理制御装置
21 ステータス取得手段
22 類似度出力手段
23 類似ユーザ出力手段
24 発信情報出力手段
25 発信情報更新手段
30 通信制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9