【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社が、実施日平成24年9月6日ないし12月31日 http://www.sns.ft.nttcloud.net/ 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法に関するサービスを提供した。及び 2.サイトピース株式会社が、ウェブサイト掲載日 平成24年10月4日 http://labaq.com/archives/51764168.html 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法について公開した。及び 3.株式会社ソシオコーポレーションが、ウェブサイト掲載日 平成24年11月26日 http://rocketnews24.com/2012/11/26/268260/ 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法について公開した。及び 4.株式会社メディアジーンが、ウェブサイト掲載日 平成24年12月3日 http://www.lifehacker.jp/2012/12/121203pittalink.html 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法について公開した。及び 5.サイトピース株式会社が、ウェブサイト掲載日 平成24年12月22日 http://labaq.com/archives/51773673.html 上記ウェブサイトにて、南原秀輝、松尾浩一、岸田克久、および松下将人が発明した情報提供装置、情報提供プログラムおよび情報提供方法について公開した。
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
【0023】
(実施の形態)
図1に示すように、情報提供装置1は、複数のユーザ端末2a、2b、2c…に通信ネットワーク3を介して相互に通信可能に接続する。ここで、ユーザ端末2a、2b、2c…を区別しない場合、単にユーザ端末2と記載する場合がある。ユーザ端末2は、個々のユーザが利用する情報処理端末である。ユーザ端末2は具体的には、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機などである。
【0024】
本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、ユーザ端末2から、複数のユーザの発信情報を収集する。情報提供装置1は、対象ユーザに他ユーザの発信情報を出力する際、対象ユーザと他ユーザとの類似度を併せて出力する。本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、頭髪に悩みを持つコミュニティのユーザに、頭髪に関する発信情報を提示する場合を説明するが、これに限られない。本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、同じ悩みを持った人同士のコミュニティなど、対象ユーザと他ユーザとがどの程度類似しているかを重要視して、情報を提供する場合に好適である。
【0025】
情報提供装置1は、記憶装置10、中央処理制御装置20および通信制御装置30などを備える一般的なコンピュータである。情報提供装置1は、一般的なコンピュータが、所定の処理を実行させるための情報提供プログラムによって、
図1に示す各手段として機能する。通信制御装置30は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースである。
【0026】
記憶装置10は、ステータスデータ11、類似度データ12および発信データ13を記憶する。
【0027】
ステータスデータ11は、
図2に示すように、ユーザ識別子と、複数のステータス因子に対応する因子値とを対応づけたデータである。ここで、ステータス因子は、コミュニティに属するユーザの類似度を算出する際に用いられる項目である。例えば、頭髪に悩みを持つコミュニティの場合、各ユーザの頭髪の状態、服用している薬、生活習慣などの項目である。因子値は、これらの項目に対するユーザの値である。ステータスデータ11は、ステータス取得手段21によって更新される。
【0028】
ステータスデータ11は、さらに、
図2に示すように、更新日時の項目を備えても良い。更新日時は、ユーザがアンケートに回答するなどして、因子時が更新された日時の情報である。
【0029】
類似度データ12は、
図3に示すように、ユーザ識別子と、このユーザ以外の比較ユーザ識別子と、このユーザおよび比較ユーザの類似度を対応づけたデータである。類似度データ12は、類似度出力手段22によって更新される。
【0030】
発信データ13は、
図4に示すように、ユーザ識別子と、このユーザが発信した発信情報とを対応づけるデータである。発信情報は、対象ユーザが、対象ユーザ自身と類似する他ユーザについて知りたいと思う情報を含むことが好ましい。発信情報は、例えば、ユーザが入力した商品に対する口コミ情報、商品の購入履歴、質問事項とその質問事項に対する回答などである。発信データ14は、さらに、
図4に示すように発信日時の情報を対応づけても良い。
【0031】
中央処理制御装置20は、ステータス取得手段21、類似度出力手段22、類似ユーザ出力手段23、発信情報出力手段24および発信情報更新手段25を備える。
【0032】
ステータス取得手段21は、対象ユーザと他ユーザのステータスに対応する因子値を取得する。ステータス取得手段21は、取得した因子値を、ステータスデータ11に記憶する。ここで、ステータス取得手段21は、ステータスを問うアンケートに対して、対象ユーザおよび他ユーザが明示的に示した回答の重みに基づいて算出される因子値を取得しても良い。ここで、ステータス取得手段21は、複数のステータスを問うアンケートを提示し、対象ユーザおよび他ユーザの複数の回答の重みに基づいて算出される複数の因子値を取得しても良い。
【0033】
ステータス取得手段21は、まず、
図5に示すようなアンケート入力画面P101をユーザ端末2に表示する。このアンケート入力画面P101は、複数のアンケート項目を含み、各アンケート項目は、
図2などに示す各ステータス因子に対応する。アンケート項目数は、ユーザの負担にならない程度の数であることが好ましい。アンケート入力画面P101は、各アンケート項目につき、複数の選択肢が対応づけられ、ユーザがいずれか一つの選択肢を選択できるように、ラジオボタンなどが設けられる。ユーザ端末2は、各アンケート項目について、ユーザが選択した選択肢を、回答として情報提供装置1に送信する。これによりステータス取得手段21は、ユーザ端末2から各ユーザの各アンケート項目の回答を取得する。
【0034】
ステータス取得手段21は、予め各アンケート項目の選択肢に、特徴量を対応づけて保持する。この特徴量は、各アンケート項目の選択肢が、ユーザ間の類似度を算出するために与える影響度の大きさを考慮して、例えば「0」から「6」のいずれかの数値が付与される。
【0035】
ステータス取得手段21は、ユーザが選択した選択肢に対応する特徴量を、このアンケート項目のステータス因子に対応する因子値として、ステータスデータ11に記憶する。例えば、第1のステータス因子に対応するアンケート項目について、ユーザ識別子「U001」のユーザが選択した選択肢の特徴量が「3」の場合を考える。ステータス取得手段21は、ユーザ識別子「U001」および第1のステータス因子に対応する因子値として、ユーザが選択した選択肢の特徴量「3」を設定する。
【0036】
ステータス取得手段21は、各ユーザのアンケートの回答に基づいて因子値に変換し、ステータスデータ11に記憶する。ここで、ステータス取得手段21は、ユーザのアンケート回答を取得する度に、ステータスデータ11を更新する。例えばユーザは、自身のステータスが変わると、情報提供装置1に接続して、
図1に示すアンケート入力画面P101に、最新のステータスを入力する。
【0037】
類似度出力手段22は、ステータスデータ11の因子値に基づいて、対象ユーザと他ユーザとの類似度を算出する。類似度出力手段22は、算出された類似度を正規化して出力することが好ましい。類似度出力手段22は、ユーザ識別子「U001」の対象ユーザについて類似度を出力する際、対象ユーザの因子値と、ユーザ識別子「U001」以外の識別子に対応する任意のユーザの因子値とから、対象ユーザとこの任意のユーザとの類似度を算出する。類似度出力手段22は、ユーザ識別子「U001」以外の識別子に対応する全てのユーザについて、対象ユーザとの類似度を算出し、類似度データ12に記憶する。
【0038】
類似度出力手段22は、対象ユーザの複数の因子値を含む特徴ベクトルと他ユーザの特徴ベクトルとの類似度を算出する。類似度は、各ステータスの重みを考慮して算出される。ここで、アンケートに基づいて因子値および類似度を算出する場合、各因子値もアンケートの回答毎の重みに基づいて算出される。従って類似度は、回答の重みと、アンケートで問われたステータスの重みの、2種類の重みが考慮されて算出される。
【0039】
類似度出力手段22は、複数の因子値を含む特徴ベクトル間の類似度を算出することにより、複数のアンケート項目に関する統合的な類似度を算出する。また類似度出力手段22は、正規化により、類似度を、0から100%などの所定の規格に合う数値に換算して、出力することが好ましい。これにより対象ユーザは、共通した規格で表記される類似度に基づいて、類似する他ユーザを判別することができる。
【0040】
ここで、類似度出力手段22は、ステータスデータ11が更新されると、対象ユーザと他ユーザとの新たな類似度を算出する。ステータス取得手段21はユーザの最新のステータスを取得するので、類似度出力手段22は、対象ユーザが入力した最新のステータスに基づいて、ステータスデータ11が更新される度に、この対象ユーザと他のユーザとの最新の類似度を算出する。
【0041】
類似度出力手段22が、ユーザ間の類似度を算出する処理を説明する。類似度出力手段22は、式(1)に示すように、対象ユーザの特徴ベクトルUを生成する。特徴ベクトルUは、対象ユーザの複数の因子値u
1、u
2、u
3、…を要素とする。
【数1】
【0042】
ここで、u
1は、対象ユーザの第1のステータス因子に対する因子値で、u
2は、対象ユーザの第2のステータス因子に対する因子値で、u
3は、対象ユーザの第3のステータス因子に対する因子値である。特徴ベクトルUの要素の数は、
図5に示すアンケートの数に対応し、各要素の値は、特徴量「0」から「6」のいずれかの因子値である。
【0043】
同様に、類似度出力手段22は、式(2)に示すように、対象ユーザ以外の任意の一ユーザの特徴ベクトルXを生成する。
【数2】
【0044】
ここで、x
1は、他ユーザの第1のステータス因子に対する因子値で、x
2は、他ユーザの第2のステータス因子に対する因子値で、x
3は、他ユーザの第3のステータス因子に対する因子値である。特徴ベクトルXの要素の数は、
図5に示すアンケートの数に対応し、各要素の値は、特徴量「0」から「6」のいずれかの因子値である。
【0045】
類似度出力手段22は、式(3)に示すように、式(1)で示す対象ユーザの特徴ベクトルUと、他ユーザの特徴ベクトルXとの距離D(U,X)を算出する。
【数3】
【0046】
式(3)に示す距離D(U,X)は、第iのステータス因子の因子値に対して、係数K
iを考慮して算出される。K
iは、特徴ベクトルの各要素の重みである。類似度出力手段22は、対象ユーザの特徴ベクトルUと、他ユーザの特徴ベクトルXとのユークリッド距離Dを、ベクトルの各要素の重みK
iを考慮して算出する。ベクトルの要素の重みK
iは、
図5に示すアンケート入力画面の各アンケート項目のそれぞれについて設定された重みである。
【0047】
類似度出力手段22は、対象ユーザと、この対象ユーザ以外の全てのユーザとの間で、式(3)に示す距離Dを算出する。その後類似度出力手段22は、算出した距離Dを正規化して、ユーザ端末2に表示する類似度Rに変換する。例えば、0から100%の数値で類似度で出力する場合、対象ユーザの特徴ベクトルUと、任意の他ユーザの特徴ベクトルXaとの類似度R(U,Xa)は、式(4)で示される。
【数4】
【0048】
ここでD(U,X)
maxは、全ての他ユーザについて算出した式(3)の距離D(U,X)のうちの最大値であって、距離D(U,Xa)は、任意の他ユーザXaについて算出した式(3)のD(U,X)である。例えば、式(3)に示す距離Dについて、対象ユーザUとユーザAとの距離Dを120、ユーザBとの距離Dを60、ユーザCとの距離Dを30とする。この場合、式(4)に示す類似度Rについて、対象ユーザUとユーザAとの類似度Rは0%で、ユーザBとの類似度Rは、50%で、ユーザCとの類似度Rは75%となる。
【0049】
このように類似度出力手段22は、対象ユーザと、他の全ての他ユーザとの類似度を算出すると、
図3に示す類似度データ12を更新する。ここで類似度を0から100%の数値で出力する場合、類似度データ12の「類似度」欄には、式(4)で算出した正規化後の値を設定する。
【0050】
ここで、各アンケートの選択肢に対応づけられる特徴量や、各アンケートの重みは、適宜設定される。発明者らの実証実験により得た知見によると、アンケートの項目数、すなわち、特徴ベクトルの要素数が11で、特徴量の最大距離が6程度の設定である場合が好ましい。この条件下で、対象ユーザと他ユーザとの類似度Rが、平均が44%の正規分布となるように、各特徴量や各アンケート項目の重みを設定する。平均値が44%であるので、ユーザは、例えば高い類似度の他ユーザの人数を絞り込むことができるので、効率的に類似する他ユーザを抽出することができる。また、類似する他ユーザを絞り込むことにより、情報提供装置1は、対象ユーザに、特定の類似する他ユーザの発信情報を取得したり追跡したりするように、促すことができる。
【0051】
類似ユーザ出力手段23は、他ユーザの識別子と、当該対象ユーザの当該他ユーザとの類似度とを対応づけて出力する。ここで類似ユーザ出力手段23は、定量的な類似度を出力する。これにより、類似ユーザ出力手段23は、対象ユーザが、より類似するユーザを選択することを容易とする。また類似ユーザ出力手段23は、より類似するユーザから優先的に出力するなどの、ソート機能を提供することができる。
【0052】
類似度出力手段22が新たな類似度を出力する度に、類似ユーザ出力手段23は、他ユーザの識別子と、対象ユーザの当該他ユーザとの新たな類似度とを対応づけて出力しても良い。また、対象ユーザによるアンケート入力などにより対象ユーザの因子値が変わると、類似度出力手段22は、その後算出した類似度を、リアルタイムで出力する。
【0053】
類似ユーザ出力手段23は、
図5に示すアンケート入力画面P101にユーザが回答を入力した後、類似度を算出し、
図6に示す類似ユーザ表示画面P102をユーザ端末2に表示する。類似ユーザ表示画面P102は、類似度、すなわちマッチ度の高いユーザの識別子と、そのユーザの定量的な類似度を対応づけて表示する。類似度の表記は、視覚的にわかりやすいものが良い。例えば、
図6に示す例では類似度を数値で表記しているが、これ以外に、グラフ、メーターなどの表記を用いても良い。また、類似度の高いユーザを濃い色で表示しても良い。また類似ユーザ表示手段P102は、類似度が所定値以上のユーザについてのみ表示しても良い。
【0054】
発信情報出力手段24は、他ユーザの識別子と、発信データ13から抽出した他ユーザの発信情報とを対応づけて出力する。発信情報出力手段24は、例えば
図7に示すような発信情報表示画面P103をユーザ端末2に表示する。発信情報出力手段24は、発信データ13から、他ユーザの識別子に対応づけられた発信情報を取得する。ここで発信情報出力手段24は、所定の類似度以上の他ユーザに関する発信情報を取得しても良い。発信情報出力手段24は、
図7に示すように、他ユーザの識別子と、対象ユーザと他ユーザとの類似度と、この他ユーザの発信情報とを対応づけて表示する。
図7に示す例において発信情報は、ある商品について各ユーザが発信した口コミ情報である。
【0055】
また発信情報出力手段24は、
図8に示す発信情報表示画面P104をユーザ端末2に表示しても良い。
図8に示す例において発信情報は、他ユーザが発信した質問事項と、その回答である。
【0056】
発信情報更新手段25は、ユーザが新たに発信情報を入力すると、そのユーザの識別子と、ユーザが入力した発信情報と、発信日時とを対応づけて、発信データ13を更新する。発信情報更新手段25は、ユーザを紐付けられる場合、ユーザが情報提供装置1以外のサーバに発信した情報も対応づけて発信データ13を更新しても良い。
【0057】
(情報提供方法)
図9を参照して、本発明の実施の形態に係る情報提供方法を説明する。
図9に示すユーザ端末2は、対象ユーザのユーザ端末である。また他ユーザのステータスに対応する因子値は、予めステータスデータ11に格納されているとする。
【0058】
まずステップS1においてユーザ端末2は、情報提供装置1に、対象ユーザのステータスの変更を要求する。具体的にはユーザ端末2は、
図5に示すアンケート入力画面P101における対象ユーザの回答結果を、情報提供装置1に送信する。ここでユーザ端末2が本発明の実施の形態に係る情報提供装置1に初めてアクセスした時にも、同様の処理が行われる。
【0059】
ユーザ端末2から回答結果を取得すると、ステップS2において情報提供装置1は、回答結果を、因子値に変換して、ステータスデータ11を更新する。情報提供装置1は、各設問の選択肢に対応づけられた特徴量を参照し、対象ユーザが選択した選択肢の特徴量を因子値とする。情報提供装置1は、全てのアンケート項目の回答結果について因子値に変換して、ステータスデータ11を更新する。
【0060】
ステップS3において情報提供装置1は、ステータスデータ11の因子値を参照して、式(3)に示す、対象ユーザと他のユーザとの距離Dを算出する。ステップS4において情報提供装置1は、ステップS3で算出した距離Dを正規化し、式(4)に示す、各ユーザとの類似度Rを算出する。ステップS5において情報提供装置1は、ステップS4で算出した類似度Rに基づいて、類似度データ12を更新する。
【0061】
対象ユーザと、他の各ユーザとの類似度Rを算出すると、ステップS6において情報提供装置1は、他ユーザのユーザ識別子と、その他ユーザと対象ユーザとの類似度とを対応づけて、対象ユーザのユーザ端末2に出力する。これに伴いステップS7においてユーザ端末2は、
図6に示す類似ユーザ表示画面P102を表示する。
【0062】
ステップS8において対象ユーザのユーザ端末2は、所定の他ユーザの識別子とともに、発信情報リクエストを情報提供装置1に送信する。ここで指定される他ユーザの識別子は、一つでも良いし複数でも良い。ステップS9において情報提供装置1は、発信データ13からステップS8で受信したユーザ識別子に対応づけられた発信情報を取得する。さらにステップS10において情報提供装置1は、ステップS10において他ユーザの識別子と、この他ユーザの発信情報とを対応づけてユーザ端末2に送信する。これに伴いステップS11においてユーザ端末2は、
図7や
図8に示す発信情報表示画面を表示する。
【0063】
図9に示す例では、情報提供装置1が他ユーザとの類似度を出力し、ユーザ端末2において選択された他ユーザについて、さらに情報提供装置1が発信情報を出力する場合を説明したがこれに限られない。例えば情報提供装置1は、他ユーザとの類似度とともに、この他ユーザの発信情報を対応づけて、ユーザ端末2に出力しても良い。
【0064】
このように、本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、対象ユーザと他ユーザとの類似度を、ユーザ端末2に表示する。これにより、対象ユーザは、他ユーザがどのようなユーザであるか、具体的には自身との類似度がどの程度かを基準に、他ユーザの発信情報を取捨選択したり、比較検討したりすることができる。また対象ユーザは、類似度に基づいて、他ユーザの識別子をソートし、より類似度の高いユーザを把握することができる。
【0065】
情報提供装置1は、アンケートにより、対象ユーザに、対象ユーザ自身の情報を選択させ、その選択結果に基づいて類似度を算出する。これにより、ユーザの過去の活動履歴や発信情報に基づいて類似度を算出する場合に比べて、ユーザが明示的に示した真意に基づいて類似度を算出することができる。
【0066】
情報提供装置1は、他ユーザとの類似度に対応づけて、他ユーザの発信情報を出力する。これにより、発信情報のうち、類似度の高い他ユーザの発信情報を重要視するなど、対象ユーザは、自身に適した発信情報を選択することができる。
【0067】
情報提供装置1は、対象ユーザがアンケートに回答する度に、新たに類似度を算出する。従って、ユーザの過去の活動履歴や発信情報に基づいて類似度を算出するのに比べて、本発明の実施の形態に係る情報提供装置1は、ユーザの最新の趣味趣向およびユーザが明示した真意に基づいて、類似度を算出することができる。
【0068】
(第1の変形例)
本発明の実施の形態においては、類似度出力手段22が設定したアンケート項目の重みに基づいて類似度を算出する場合を説明したが、第1の変形例においては、対象ユーザが適宜重みを設定できる場合を説明する。
【0069】
第1の変形例において対象ユーザは、自身の趣味趣向に応じて、対象ユーザ自身がアンケート項目を設定しても良い。
【0070】
例えば、対象ユーザは、全てのアンケート項に回答する必要はなく、対象ユーザが重要でないと思った項目は回答しなくとも良い、その場合ステータス取得手段21は、例えば「9」などの、予め選択肢に付与した特徴量とは異なる値を因子値としてステータスデータ11に設定する。類似度出力手段22は、「9」が設定された項目についてユーザが無回答であったとみなし、類似度の算出項目から外し、ユーザが回答したアンケート項目について、他ユーザとの類似度を算出する。
【0071】
ここで、因子値に「9」が設定された項アンケート項目について、他にも様々な処理が考えられる。例えば、対象ユーザの因子値が「9」で、他ユーザの因子値が「9」のステータスについて、対象ユーザも他ユーザもともに、このアンケート項目は、重要と考えていない点で共通していると考えられる。そこで、類似度出力手段22は、このような項目について、同値として類似度を算出しても良い。
【0072】
また、対象ユーザの因子値が「9」で、他ユーザの因子値が「9」以外のステータスについて、対象ユーザは重要視していないと考えられる。この場合、このステータスの重み付けを低く設定したり、このステータスについての対象ユーザおよび他ユーザ間の距離を、例えば最大値などの所定の値に設定したりして、類似度出力手段22は、類似度を算出しても良い。
【0073】
また、対象ユーザの因子値が「9」以外で、他ユーザの因子値が「9」のステータスについて、他ユーザは重要視していないと考えられる。この場合、このステータスの重み付けを通常通りに設定したり、このステータスについての対象ユーザおよび他ユーザ間の距離を、例えば中間値などの所定の値に設定したりして、類似度出力手段22は、類似度を算出しても良い。
【0074】
一方、
図5に示すアンケート入力画面P101は、ユーザが重要と思うアンケート項目を入力するチェックボックスを設けても良い。この場合、類似度出力手段22は、重要と思うアンケート項目の因子値に高い重みをつけて、他ユーザとの類似度を算出する。逆に、ユーザが重要でないと思うアンケート項目を入力できるチェックボックスが設けられても良い。この場合、類似度出力手段22は、重要でないと思うアンケート項目に低い重みをつけて、他ユーザとの類似度が算出される。
【0075】
このように第1の変形例に係る情報提供装置1は、アンケート項目を適宜取捨選択したり、アンケート項目の比重を調整したりすることにより、対象ユーザの趣味趣向に応じた類似度を算出することを可能とする。また情報提供装置1は、その時々の対象ユーザの趣味趣向に合致する類似度を、対象ユーザがアンケートを入力する度に、リアルタイムで出力することができる。
【0076】
(第2の変形例)
本発明の第2の変形例に係る情報提供装置1は、対象ユーザに、類似するユーザを絞り込ませる情報をさらに表示する場合を説明する。
【0077】
類似ユーザ出力手段23は、類似度の高いユーザについて、その類似度の高い理由を出力することができる。具体的には、類似ユーザ出力手段23は、類似度に影響を及ぼしたステータスを出力する。対象ユーザの第1のステータス因子の因子値と、他ユーザの第1のステータス因子の因子値とが近い場合、類似ユーザ出力手段23は、この第1のステータス因子の情報をユーザ端末2に出力する。これによりユーザは、この第1のステータス因子の情報が近いことにより、この他ユーザとの類似度が高くなったと把握することができる。また対象ユーザの第2のステータス因子の因子値と、他ユーザの第2のステータス因子の因子値とが遠い場合、類似ユーザ出力手段23は、この第2のステータス因子の情報をユーザ端末2に出力する。これによりユーザは、この第2のステータス因子の情報が遠いことにより、この他ユーザとの類似度が高くなったと把握することができる。
【0078】
このように、他ユーザとの類似度に影響を及ぼしたステータスの情報を出力することにより、対象ユーザは、その時々で対象ユーザが重視する項目に基づいて、類似するユーザを主観的に選択することができる。
【0079】
(第3の変形例)
本発明の第3の変形例に係る情報提供装置1は、他ユーザの発信情報を発信した時点での類似度を算出する場合を説明する。第3の変形例に係る情報提供装置1は、各ユーザの因子値の変化の履歴を保持し、所定のタイミングの因子値に基づいて類似度を算出する。
【0080】
例えば、ステータス取得手段21は、因子値と、取得した日時情報を対応づけて、ステータスデータ21に保持する。類似度出力手段22はさらに、他ユーザの因子値と、当該他ユーザの因子値を取得した日時情報に対応する対象ユーザの因子値とに基づいて、類似度を算出しても良い。この場合類似ユーザ出力手段23は、他ユーザの情報発信時に最も近い更新日時をもつ他ユーザのステータスの因子値を取得するとともに、対象ユーザの因子値を取得する。さらに類似ユーザ取得手段23は、他ユーザの情報発信時における他ユーザと対象ユーザの因子値に基づいて、類似度を算出するとともに、現時点の類似度を算出し、これらを出力する。また、類似ユーザ出力手段23は、他ユーザの情報発信時と現在の類似度を比較して、類似度が高い/低いなどの、変化傾向を併せて表示しても良い。
【0081】
これにより、発信情報出力手段24は、他ユーザの発信情報を出力する際、他ユーザの情報発信時の対象ユーザと他ユーザとの類似度と、現時点の対象ユーザと他ユーザとの類似度を併せて表示することができる。対象ユーザは、他ユーザの情報発信時の類似度と現時点での類似度とに変化がある場合、他ユーザの情報発信後にとった行動により、類似度が変化していることが推測できる。
【0082】
また、発信情報出力手段24は、所定の他ユーザについて、複数の発信情報を出力する際、その各発信情報の情報発信時に近い各類似度を、発信情報に対応づけて表示しても良い。これにより、対象ユーザは、他ユーザとの類似度の変化により、類似度の変化に影響を及ぼした発信情報を特定することができる。また第3の変形例においても、第2の変形例と同様に、類似度に影響を及ぼしたと考えられるステータスをあわせて表示しても良い。
【0083】
このように過去に遡って類似度を時系列で出力することにより、情報提供装置1は、例えば、他ユーザが利用した商品や、他ユーザがとった行動などの発信情報の効果を把握するための、一材料を提供することができる。
【0084】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態とその第1ないし第3の変形例によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
【0085】
例えば、本発明の実施の形態に記載した情報提供装置は、
図1に示すように一つのハードウェア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウェア上に構成されても良い。また、既存の情報提供システム上に実現されても良い。
【0086】
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。