(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
直接燃料噴射を伴う少なくとも1つのシリンダ(64)を有し、前記シリンダ(64)は、前記シリンダ(64)の内部で往復運動が可能な、クランクに接続されたピストン(66)を収容する、ガソリン直噴内燃エンジン(12)であって、前記シリンダ(64)のボア壁表面、前記ピストン(66)の頂面(74)、および前記エンジンのシリンダヘッドの底面が容量可変燃焼室(28)を画定し、前記シリンダヘッドが、吸気口との連通を制御する吸気弁(62A)および排気出口との連通を制御する排気弁(62B)を備える、ガソリン直噴内燃エンジン(12)と、
前記エンジン(12)の有効圧縮比を制御する手段と、
前記燃焼室(28)の中の残留既燃ガスの量を制御する手段と、
前記クランクの角度位置に対して前記吸気弁(62A)および前記排気弁(62B)を可変的に動作させるための可変の弁動作機構(58)であって、吸気弁を閉じる時間および排気の再吸入を制御するように、前記吸気弁(62A)および前記排気弁(62B)を動作させることができる可変の弁動作機構(58)と、
前記燃焼室(28)の中に排気ガスを再導入するための排気再循環(EGR)制御手段(44)を有する排気再循環(EGR)手段(42)と、
吸気圧ブースト制御手段(54)を有する吸気圧ブースト手段(50)と、
燃焼サイクル当り複数回の噴射が可能であり、前記燃焼室の濡れを生じさせることなく、エンジンの全体の速度および負荷の動作範囲にわたって、中央で高く外側で低くなるように変化する別個の当量比が存在する非均一な燃料供給を達成するように、前記燃焼室の中で燃料を空間的に分布させることが可能な燃料噴射手段(30)と、
有効圧縮比、前記燃焼室の中の残留既燃ガスの量、排気再循環(EGR)、燃焼サイクル当りの燃料噴射の回数、燃料噴射の時期、および過給圧を、空気と75〜100の(RON+MON)/2値(ここで、RONはリサーチ法オクタン価であり、MONはモータ法オクタン価である)を有する燃料の混合物のガソリン直噴圧縮点火(GDCI)燃焼を可能にするように、エンジン(12)の全体の速度および負荷の動作範囲(502、504、506、508)にわたって、エンジン速度および負荷の関数として制御する制御手段(20、22)とを備えており、
燃料噴射が、圧縮行程の上死点前クランク角30度より早まることがないように実行されるシステム(10)。
前記エンジン(12)の前記有効圧縮比を制御する前記手段が、吸気弁を閉じる時間を制御するために、前記吸気弁(62A)を前記クランクの角度位置に対して可変的に作動させるように構成された可変の弁動作機構(58)を備える請求項1に記載のシステム(10)。
前記燃焼室(28)の中の残留既燃ガスの量を制御する前記手段が、排気再吸入を制御するために、前記排気弁(62B)を前記クランクの角度位置に対して可変的に作動させるように構成された可変の弁動作機構(58)を備える請求項1に記載のシステム(10)。
前記燃焼室(28)の中の残留既燃ガスの量を制御する前記手段は、前記ピストン(66)が排気行程の上死点に達する前の前記排気弁(62B)の閉鎖を制御するために、前記吸気弁(62A)および前記排気弁(62B)を前記クランクの角度位置に対して可変的に作動させるように構成された可変の弁動作機構(58)を備える請求項1に記載のシステム(10)。
前記燃焼室(28)の中の残留既燃ガスの量を制御する前記手段が、前記排気弁が開いている間に前記吸気弁を開くことによって排気の逆流を制御するために、前記吸気弁(62A)および前記排気弁(62B)を前記クランクの角度位置に対して可変的に作動させるように構成された可変の弁動作機構(58)を備える請求項1に記載のシステム(10)。
前記ピストン(66)の前記頂面(74)がボウル(72)を画定し、前記燃料噴射手段(30)が前記ボウル(72)の上方の中央に配置され、前記燃料噴射手段(30)が、60度〜140度の範囲内の所定の燃料噴霧角度(70)で燃料(68)を分配するように構成される請求項1に記載のシステム(10)。
前記燃料噴射手段(30)が、10MPa〜50MPa(100バール〜500バール)の噴射圧で燃料を噴射するように構成される請求項1に記載のシステム(10)。
前記エンジン(12)が、圧縮点火を維持するには低温すぎるエンジンの燃焼を開始するために始動補助手段(24)をさらに備える請求項1に記載のシステム(10)。
直接燃料噴射を伴う少なくとも1つのシリンダ(64)を有し、前記シリンダ(64)は、前記シリンダ(64)の内部で往復運動が可能な、クランクに接続されたピストン(66)を収容する、ガソリン直噴内燃エンジン(12)であって、前記シリンダ(64)のボア壁表面、前記ピストン(66)の頂面(74)、および前記エンジンのシリンダヘッドの底面が容量可変燃焼室(28)を画定し、前記シリンダヘッドが、吸気口との連通を制御する吸気弁(62A)および排気口との連通を制御する排気弁(62B)を備える、ガソリン直噴内燃エンジン(12)を動作させる方法であって、
前記エンジン(12)の前記有効圧縮比を制御するステップと、
前記燃焼室(28)の中の残留既燃ガスの量を制御するステップと、
前記燃焼室(28)の中に排気ガスを再導入するために、排気再循環(EGR)制御手段(44)を有する排気再循環(EGR)手段(42)を使用するステップと、
吸気圧ブースト制御手段(54)を有する吸気圧ブースト手段(50)を使用するステップと、
燃焼サイクル当り複数回の噴射が可能な燃料噴射手段(30)を使用するステップと、
前記燃焼室の濡れを生じさせることなく、エンジンの全体の速度および負荷の動作範囲にわたって、中央で高く外側で低くなるように変化する別個の当量比が存在する非均一な燃料供給を達成するように、前記燃焼室の内部に燃料を空間的に分布させるステップと、
排気再吸入、排気再循環(EGR)、燃焼サイクル当り燃料噴射の回数、燃料噴射の時期、および過給圧を、前記燃焼室(28)の中で空気と75〜100の(RON+MON)/2値(ここで、RONはリサーチ法オクタン価であり、MONはモータ法オクタン価である)を有する燃料の混合物のガソリン直噴圧縮点火(GDCI)燃焼を可能にするように、エンジン(12)の全体の速度および負荷の動作範囲(502、504、506、508)にわたって、エンジン速度および負荷の関数として制御するステップとを含み、
燃料噴射が、圧縮行程の上死点前クランク角30度より早まることがないように実行される方法。
前記エンジン(12)の前記有効圧縮比を制御する前記ステップが、吸気弁を閉じる時間を制御するために、前記吸気弁(62A)を前記クランクの角度位置に対して可変的に作動させるステップを含む請求項10に記載の方法。
前記燃焼室(28)の中の残留既燃ガスの量を制御する前記ステップが、排気再吸入を制御するために、前記排気弁(62B)を前記クランクの角度位置に対して可変的に作動させるステップを含む請求項10に記載の方法。
前記燃焼室(28)の中の残留既燃ガスの量を制御する前記ステップは、前記ピストン(66)が排気行程の上死点に達する前の前記排気弁(62B)の閉鎖を制御するために、前記吸気弁(62A)および前記排気弁(62B)を前記クランクの角度位置に対して可変的に作動させるステップを含む請求項10に記載の方法。
前記燃焼室(28)の中の残留既燃ガスの量を制御する前記ステップが、前記排気弁が開いている間に前記吸気弁を開くことによって排気の逆流を制御するために、前記吸気弁(62A)および前記排気弁(62B)を前記クランクの角度位置に対して可変的に作動させるステップを含む請求項10に記載の方法。
前記燃焼室(28)の中の残留既燃ガスの量を制御する前記ステップが、エンジン負荷が増加したとき、前記燃焼室の中の残留既燃ガスの量を低減するステップを含む請求項10に記載の方法。
燃料が、燃焼事象当り複数回の噴射事象で噴射され、各噴射の、時期および燃料量が、燃焼の開始(SOC)を、上死点前クランク角5度と上死点後クランク角5度の間に達成するように制御される請求項10に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[0015]エンジン制御システムの一実施形態によれば、
図1は、あるエンジン動作状態で動作している内燃エンジン12を制御するためのエンジン制御システム10を示す。エンジン12は、ピストン66を含む単シリンダボア64を有して示されており、ピストン66の上方の領域が燃焼室28を画定するが、システム10は、複数のシリンダおよび燃焼室を有するエンジンに適合し得ることが理解されよう。エンジン制御システム10は、複数の燃焼室のそれぞれを個々に制御することにより、複数の燃焼室を有するエンジンを制御してよく、または、各燃焼室の一般的な条件または平均条件を表すセンサからの信号に基づいて、このようなエンジンを制御してもよい。システム10は、歯状クランクホイール14と、クランクホイール歯の回転運動を感知してクランク角およびクランク速度を表すクランク信号18を出力することができるようにクランクホイール14に近接して配置されたクランクセンサ16とを含んでよい。
【0010】
[0016]エンジン制御システム10は、クランク信号18に基づいてクランク角およびクランク速度を求めるように構成されたエンジン制御モジュール(ECM)などのコントローラ20も含んでよい。コントローラ20は、プロセッサ22または当技術分野で明らかな他の制御回路を含んでよい。コントローラ20またはプロセッサ22は、1つまたは複数のルーチン、閾値および取得されたデータを記憶するための電気消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)などの不揮発性メモリを含むメモリを含んでよい。前のエンジン制御パラメータを求めて、将来のエンジン制御パラメータが所望のエンジン制御パラメータに相当するように将来のエンジン制御信号をスケジュール設定するためのステップを遂行するように、1つまたは複数のルーチンが、プロセッサ22によって実行されてよい。
図1は、プロセッサ22および他の機能ブロックをコントローラ20の一部分として示す。しかし、プロセッサ22および他の機能ブロックは、単一ハウジングの中に組み立てられる必要性があるわけではなく、エンジン12のまわりに分配されてよいことが理解されよう。
【0011】
[0017]引き続き
図1を参照して、エンジン制御システム10は、燃焼室28の中で起こる燃焼事象の燃焼位相特性を表す燃焼位相信号26を出力するように構成された燃焼位相検出手段24を含んでよい。燃焼事象の進行を監視するやり方の1つに、燃焼事象に関する発熱速度(heat release)または累積発熱を求めるものがあり、これは
図4に関連して以下で論じられる。しかし、熱発生を求めることは、測定の回数および複雑さのために、公道のような無制御の環境における車両走行でエンジンが動作するときなどの現場使用中にエンジンを制御するのには、適切でないことがある。現場使用に適切な燃焼位相検出手段は、熱発生などの実験室タイプの測定に関連づけることができる燃焼位相特性の指標をもたらし得る。例示の燃焼位相検出手段24は、燃焼室28の中の燃焼生成物のイオン化レベルを感知するように構成されたイオン化センサ、または燃焼室28の内部の圧力を感知するように構成された圧力センサを含むが、これらに限定されるわけではない。燃焼プロセスのいくつかの態様を示すのに有用であり得る別の装置には、燃焼ノックセンサがある。燃焼位相検出手段24は、例示のセンサのうちの任意の1つ、または燃焼位相特性の指標をもたらすように配置された2つ以上のセンサの組合せでよい。燃焼位相検出手段24は、点火プラグまたは予熱プラグの中にイオン化センサまたは圧力センサを組み込むなどして、別の装置の中に組み込まれてよい。
【0012】
[0018]エンジン制御システム10は、エンジン制御信号に応答して、自己発火が起こる時間に影響を及ぼすエンジン制御パラメータを制御するように動作可能な1つまたは複数のエンジン制御装置を含む。エンジン制御装置の実例の1つには、プロセッサ22によって出力されたインジェクション信号36に応答して噴射器駆動回路(換言すれば、噴射器ドライバー)34によって出力された噴射器制御信号32により、燃料68を分配するように適合された燃料噴射器30がある。燃料噴射プロファイルは、複数の噴射事象を含んでよい。燃料噴射プロファイルの制御可能な態様は、燃料噴射器30をオン/オフする速さ、燃料噴射器30がオンの間に燃料噴射器30によって分配される燃料68の燃料比、または燃焼事象を達成するために分配される燃料噴射の回数を含んでよい。燃料噴射プロファイルのこれらの態様の1つまたは複数を変化させることは、自己発火を制御するのに有効であり得る。
【0013】
[0019]例示のエンジン制御システム10は、排気再循環(EGR)弁42を含む。明示されていないが、エンジン制御技術の当業者には、EGR弁は、燃焼室28の中に受け取られる空気混合物の酸素および/または窒素の割合を希釈するために、エンジンに供給される新規の空気と混合されるエンジン排気ガスの割合または量を調節することが理解される。コントローラ20は、EGR弁42の位置を制御するようにEGR制御信号46を出力するEGR駆動回路(換言すれば、EGRドライバー)44を含んでよい。EGR駆動回路は、例えば、電圧をパルス幅変調して、エンジン12によって受け取られる排気ガスの流速を調節するようにEGR弁を制御するのに有効なEGR制御信号46を生成する。
【0014】
[0020]再び
図1を参照して、エンジン制御システム10は他のエンジン制御装置を含んでよい。例えば、エンジン制御システム10は、ターボ過給機または過給機などの吸気ブースタ装置50を含んでよい。吸気ブースタ装置50は、ウエストゲートまたはバイパス弁の位置または可変形状過給機の羽根の位置を制御することによって過給圧を制御することができるブースト制御ブロック54から、ブースタ制御信号52を受け取る。エンジン制御システム10は、周囲の気温が低いときエンジンの吸気を暖めるために中間冷却器を通るエンジン冷却液の流れを調節することによりエンジン12に受け取られる空気の温度を制御する中間冷却器の流量制御弁56も含んでよい。エンジン制御システム10は、エンジン吸気弁62Aおよび排気弁62Bの動作を直接制御し得る、あるいは吸気弁62Aおよび/または排気弁62Bを動作させるカム(図示せず)の位相を制御し得る、弁制御ブロック58も含んでよい。
【0015】
[0021]基本的にエンジンの全負荷速度範囲にわたって空気燃料混合物の自己発火を達成し、同時に、容認できる燃料消費量、雑音、および排出結果を達成するために、遅い噴射、層状化された混合物、低温燃焼プロセスを利用するのが有利であることが分かった。燃料噴射のこの方法は、このプロセスを成功させるのに非常に重要である。複数の個別の噴射事象を用いて、燃料68が、圧縮行程の遅くに100から500バールの範囲の圧力で燃料噴射器30によって噴射され、燃焼室28の中に、制御された空気燃料混合物の層状化の特定の状態をもたらす。燃焼室28の層状化の状態が、自己発火が起こる時間および自己発火が進行する速度を制御する。回転速度および負荷に応じて、1回噴射、2回噴射、3回噴射、4回噴射、または5回噴射の方策が用いられてよい。各噴射の量および時期は重要であり、最善の結果のために最適化されなければならない。燃料は、圧縮行程の遅くに、一般的には上死点の前のクランク角100度から上死点の後のクランク角10度の範囲内で噴射される。燃料の噴射が早すぎると、シリンダ壁64および/またはピストン66の濡れが起こる可能性があり、結果として高排出が生じる恐れがある。
【0016】
[0022]
図1を再び参照して、燃焼室28は、ピストン66の頂面74によって部分的に画定される。ピストン66は、中央に取り付けられた燃料噴射器30の下に対称に配置されるボウル72を画定するように構成される。噴射器は、燃料68を噴霧角度70で噴射するように構成される。エンジン12は、初期のエンジン始動を支援するために、点火プラグ76など、周辺に配置された点火源も装備してよい。
【0017】
[0023]
図2は、燃焼事象のために5回の噴射を利用する条件に対して噴射量および時期を定義する一般的な噴射事象の図である。
図2では、事象1、2、3、4、および5として示された噴射事象が、噴射器駆動信号36に相当する。噴射事象1は、X軸上のTDCと表示されたピストン上死点のクランク位置に対して、噴射時間の開始SOI1を有する。噴射事象1は、燃料量Q1を送出するように決定された命令のパルス幅PW1を有する。同様に、噴射事象2は、噴射時間の開始SOI2、パルス幅PW2、および燃料量Q2に関して記述され得て、噴射事象3は、噴射時間の開始SOI3、パルス幅PW3、および燃料量Q3に関して記述され得て、噴射事象4は、噴射時間の開始SOI4、パルス幅PW4、および燃料量Q4に関して記述され得て、噴射事象5は、噴射時間の開始SOI5、パルス幅PW5、および燃料量Q5に関して記述され得る。
【0018】
[0024]システムの当量比Φは、燃料空気混合比の、化学量論の燃料空気混合比に対する比として定義される。Φ>1の値は、濃い空気燃料混合物(過剰燃料)を示し、Φ<1の値は薄い空気燃料混合物(過剰空気)を示す。
図3A、
図3B、および
図3Cは、別々のクランク角での3つの別個の燃料噴射に起因する燃焼室28の内部のΦの分布のシミュレーション結果を示す。いずれの場合でも、燃焼室28は、シリンダ壁64およびピストンの頂面74によって部分的に画定され、ボウル72はピストンの頂面74に画定される。燃焼室および燃料噴射の吹付けパターンの対称性のために、燃焼室の一部分だけをモデル化すれば十分であり、
図3A、
図3B、および
図3Cのそれぞれの左側の線78が、シリンダ/ピストン/燃料噴射器の装置の対称軸を示している。
図3Aに示された条件から
図3Bに示された条件に移行する、燃焼室のサイズの縮小は、圧縮行程において、
図3Aのクランク角が
図3Bのクランク角より以前のものであることを表す。同様に、
図3Cは、
図3Bに表された状態より圧縮行程における後の状態を示す。
【0019】
[0025]
図3A、
図3Bおよび
図3Cは、等高線302、304、306、および308をさらに含む。等高線302、304、306、および308のそれぞれが、一定の当量比Φのレベルを示しており、線302がΦ=2.0に相当し、線304がΦ=1.5に相当し、線306がΦ=1.0に相当し、線308がΦ=0.5に相当する。理解しやすいように、Φ=1.5を示す等高線304は
図3Cから省略されているが、
図3Cに示された等高線302(Φ=2.0)と等高線306(Φ=1.0)の間にΦ=1.5のレベルが存在するはずであることが理解されよう。燃焼室28の中の燃料68の分布は、少なくとも噴射圧、噴射時間における燃焼室28の圧力および温度(噴射時間におけるクランク角の関数である)、および噴射される燃料の量によって影響を及ぼされるはずであることが理解されよう。噴射開始(SOI)時期および各噴射事象に対して噴射される燃料の量(Q)を制御することにより、燃焼室28の中の燃料68の意図的な層状化が制御され得る。燃焼室28の中の燃料68の層状化を制御することにより、制御された燃焼火炎面の境界を越える燃焼性空気燃料混合物が除去され得て、それによって燃焼ノックを防止する。これは、燃焼室の中の空気燃料混合物の均一性によって燃焼ノックの可能性があるHCCIとは対照的である。
【0020】
[0026]
図4は、例示の燃焼事象中にエンジン制御システム10のまわりで生じるデータのグラフを示す。内燃事象のための噴射器制御信号32は、噴射器電流によって示されてよい。
図4に示されるように、主パルスに関する燃料噴射の開始(SOI)および/または燃料噴射の終了(EOI)は、噴射器制御信号32の態様に従って定義されてよい。
【0021】
[0027]
図4は、燃焼事象に関する燃焼位相特性を示す、例示の正規化された累積発熱38の曲線も示している。一般に、
図4に示された例において、上死点後約8度より前など、燃焼が始まる以前は、空気/燃料の給気が燃えていないので、累積発熱値は約ゼロ(0)である。
図4に示された例において、例えば上死点後クランク角12度より後といった、すべての空気/燃料の給気が燃えた後には、燃焼事象は概ね完結しており、したがって、正規化された累積発熱38は約1.0の値を有する。燃焼室イオン化センサまたは燃焼室圧力センサなどのいくつかの装置が、燃焼事象の状態または位相を表す、またはこれらに対応する、燃焼位相信号26をもたらすことが観測された。そのため、コントローラ20またはプロセッサ22は、燃焼位相信号26を受け取るように構成されてよい。コントローラ20またはプロセッサ22は、燃焼位相信号26を解析し、いくつかの燃焼位相特性が起こる時期に対応する時間またはクランク角を求めてよい。
【0022】
[0028]燃焼位相特性の限定的でない例は、燃焼開始(SOC)が示される時である。例えば、SOCは、熱発生データによる燃焼プロセスが、燃焼室の中の空気/燃料の給気の10パーセント(10%)を消費した時でよい。このSOCは、一般に、約0.1の累積的な正規化された熱発生に相当する。燃焼位相検出手段24がイオン化センサであれば、燃焼位相信号26は、SOCが起こる時を示すように、閾値と比較されてよい。一実施形態では、イオン化電流によって示されるイオン化レベルが閾値を超える時またはクランク角が、SOCが起こったことを示すのに用いられてよい。代替的に、燃焼位相検出手段24が圧力センサであれば、燃焼位相信号26が閾値と比較されてよく、圧力が閾値を超える時またはクランク角が、SOCが起こったことを示すのに用いられ得る。複数の装置からの信号が用いられる場合には、コントローラ20またはプロセッサ22は、個別信号を組み合わせて、または比較して、SOCまたは他の燃焼位相特性が起こったことを判断してよい。いずれのやり方でも、燃焼位相信号26を監視することにより、燃焼事象の位相が追跡されるように、燃焼位相信号26が、累積発熱38などの燃焼位相特性に関連づけられ得ることが観測された。
【0023】
[0029]
図4に示されるように、噴射の終了と燃焼の開始の間の時間またはクランク角は、点火休止(dwell)と定義されてよい。所与の燃料に対して、点火休止は、圧力温度時間履歴、局所的空気燃料比、および局所的な既燃ガス希釈(残留物プラスEGR)に依拠する。燃料が圧縮行程の早期(例えば上死点以前の約120度から90度のクランク角)に噴射されると、ガス温度が比較的低く、燃料が空気と混合して希薄な状態になる時間がある。この早期の燃料は、希薄であり、低温でもあるので、その発火遅れは比較的長い。あるいは、燃料が圧縮行程の遅くに(例えば上死点以前の10度から30度のクランク角で)噴射されると、ガス温度および圧力ははるかに高い。これは、はるかに短い発火遅れをもたらし、混合のための時間がより短い。この遅い燃料は、より大きな層状化と、より濃厚な空気燃料比の局所的領域とを伴う自己発火を促進する。噴射時期および量に依拠して、早期の燃料または遅い燃料のいずれが最初に自己点火してもよい。
【0024】
[0030]1つの噴射からの燃料が、より早期の噴射からの燃料と混合すると、これらの複数の噴射が相互作用することになる。噴射時期および量に依拠して、早期の、中期の、または遅い噴射燃料が、サイクルの別々の時間に自己点火し、分散型の熱放出プロファイルをもたらす。これは、静かで清浄な低温燃焼にとって必須のことである。
【0025】
[0031]燃料噴射およびシリンダの中の条件は、自己発火が起こるのが早すぎないように制御される。これは、サイクルの中の望ましくない時間における、燃料のいわゆる「予燃焼(precombustion)」を防止する。ディーゼルエンジンにおけるパイロット噴射からの熱発生などの予燃焼は、負の仕事をもたらし、効率が低下する。
【0026】
[0032]最少の燃料消費および低燃焼騒音で、低NOxおよび低PM排出を達成するために、噴射事象(例えば
図2の事象1〜5)に関する噴射の開始(SOI)および噴射量(Q)が、他のエンジン動作パラメータと合わせて速度−負荷−温度のマップ上で可変的に制御される。部分負荷条件に関して、SOIおよびQは、一般に、燃焼の開始が上死点の前後のクランク角±5度で起こるように、且つ、点火休止は、所定の値(−5度から35度のクランク角の公称範囲内)になるように選択される。燃焼の開始および点火休止は、詳細な較正および最適化プロセスから求められる。
【0027】
[0033]低NOxおよび低PM排出を達成するために、GDCIにおける燃料空気燃焼は、燃焼室の全体にわたって温度−Φ条件の限られた範囲内で起こらなければならない。燃料は、燃焼プロセスが拡散または混合ではなく燃料反応性によって制御されるように、自己発火温度を達成するのに先立って十分に混合されなければならない。適切な燃焼温度−Φ条件は、NOx形成を防止するのに十分な低い温度、およびPM排出を防止するのに十分に希薄なΦを可能にし、これらは、どちらも、拡散制御される燃焼を用いたのでは防止することが不可能である。
【0028】
[0034]理想的な燃焼温度−Φ混合物のピーク温度がより低ければ、燃焼室表面へのより少ない熱損失およびより低い排気ガス温度が可能になり、このことが、GDCIにおける、より高い熱効率および最少燃料消費をもたらす。
【0029】
[0035]点火休止が十分に長く、また、燃焼室の中で起こる自己発火が、すべての燃料が同時点火することのないように位相を合わせられたとき、GDCIにおいて低燃焼騒音が達成される。適切な燃料自己発火特性およびΦの混合物層状化は、点火のステージング(換言すれば、過程)が、瞬時にではなく、中程度のクランク角の期間中に起こることを可能にし、より低いピーク発熱速度をもたらし、燃焼騒音の発生源であるピーク圧力の上昇速度をより低くする。
【0030】
[0036]一般的な「ガソリン」には、大気圧において約25℃から約225℃の範囲で沸騰し、多量のパラフィン、シクロパラフィン、オレフィン、および芳香薬の混合物と、より少ない、または少量の添加物とを含む炭化水素の混合物が含まれる。無鉛レギュラーガソリン(RON91)は、比較的高いオクタン指数を有する。圧縮点火システムの場合、これは、低負荷、低周囲温度の動作条件に関して、または冷温始動および初期の暖機運転中に、長い点火休止をもたらす。自己発火が、起こらない、または弱すぎる、または遅すぎる(すなわち膨張行程で起こる)可能性がある。これらの特殊条件に対して、さらなる混合物加熱が必要とされる。
【0031】
[0037]より高い圧縮比から混合物を圧縮加熱することが有益である。圧縮比がより高ければ、上死点の近くで混合物の温度がかなり増加する。下死点の近くで吸気弁閉じ(IVC)を用いることも、体積効率および有効圧縮比の両方を最大化し、かつさらなる混合物加熱をもたらすのに役立つ(「下死点(BDC)カム」)。しかし、堅調な自己発火、ならびに燃焼の開始、点火休止、および50パーセントの質量燃焼割合のクランク角(CA50)が適正範囲にあることを保証するためには、追加の混合物加熱が必要とされることがある。目標の燃焼開始、点火休止、およびCA50を達成するために、燃料噴射プロセスと合わせて圧縮の最後で混合物温度を調整する必要がある。十分な熱を得ることができれば、最初の燃焼事象の後のわずかなサイクルで冷温始動中に堅調な圧縮点火が実現可能になり得て、最初に冷たいエンジンを始動するのに、場合によっては点火プラグ76などの補助の点火源が使用される。予熱プラグなどの他の始動補助装置が、本発明から逸脱することなく使用され得る。
【0032】
[0038]内燃エンジンからの熱排気(残留物)は、可変
の弁
動作機構を使用して広範囲にわたって極めて急速に制御され得る、混合物加熱の大きな供給源の1つである。残留ガスは、比較的応答の遅い吸気加熱装置または高圧ループ(HPL)のEGRなどの他の加熱方法より好ましい。
【0033】
[0039]一般に、DOHCエンジンの中の残留ガスを制御するのに、1)(1つまたは複数の)吸気口の中に高温残留ガスの逆流および再導入をもたらす正の弁オーバーラップ(PVO)、2)早期に排気弁を閉じることにより、シリンダの中に排気ガスを閉じ込める負の弁オーバーラップ(NVO)、および3)2次排気事象による、吸気行程中の(1つまたは複数の)排気口からの熱排気の再吸入(rebreathing)(RB)を含む、3つの可変弁方策が知られている。
【0034】
[0040]圧縮比の高いエンジンについては、弁とピストンのクリアランスが限定されているため、PVOは好ましくない。NVOは、熱排気を閉じ込めるのに効果的であり得るが、ガスの再圧縮および熱伝達と関連した損失がある。NVOは、吸気弁と排気弁の両方の可変制御も必要とし、これは、連続的可変システムにとって複雑かつ高価である。
【0035】
[0041]排気口からの熱排気の再吸入は、好ましい方策である。この再吸入は、吸気行程中に2次排気事象を用いて実施することができる。「早期の」2次弁リフト事象と「遅い」2次弁リフト事象の両方が考慮される。「中間行程(mid-stroke)」ではピストン速度が大きく、弁の開/閉時間に対する感度がより高いので、一般に中間行程の2次事象は好ましくない。
【0036】
[0042]再吸入は、連続的に可変の弁動作機構または個別の2段(step)または3段で排気する可変の弁動作機構を使用して実施することができる。これは、吸気弁系列を、吸気弁の遅閉じなど、他の可変の弁動作機能のために利用可能にしておく。2段の排気再吸入の場合、3レベル(低排気リフト、高排気リフト、両方の弁を開く)で残留ガスを制御するのに、2つの排気弁が独立して制御されてよい。
【0037】
[0043]再吸入は、効率的な触媒動作のために、排気温度を上昇させて維持するのに、冷温始動中および暖機運転中にも重要である。触媒の種類次第で、排気種の変換が、さまざまな温度(例えばSCR触媒については200℃)で起こり始める。熱排気を排気口から再吸入することにより、吸気の流量が低減されて排気温度が上昇する。このように、自己発火を促進し、触媒ライトオフも大幅に加速するように、暖機運転中に再吸入が制御され得る。
【0038】
[0044]再吸入は、触媒維持加熱のために、暖機休止および低負荷の下でも制御され得る。この場合、触媒温度が低下する、または特定の閾値未満に冷えると、触媒温度が常に維持されるように再吸入が増加され得る。維持加熱モードでは、噴射特性に対する何らかの調整が予期される。
【0039】
[0045]燃料が遮断される減速状態については、エンジン空気からの触媒冷却を最小化する必要がある。エンジンおよび触媒を通る空気の流量を低減するために、高レベルの再吸入が用いられ得る。触媒冷却が、かなり弱められ得る。何らかのスロットリングが必要とされることがある。
【0040】
[0046]高負荷状態については、NOx排出物の低減のために、高温残留物は少量であることが望ましい。これは高い幾何学的圧縮比を用いて達成することができ、そのためにシリンダのすきま容積は小さい。再吸入がゼロであるとき、16.2の幾何学的圧縮比に対して約2質量パーセントの残留ガスレベルが測定された。
【0041】
[0047]上記で説明された弁方策を示す弁リフトプロファイルが
図5に示されており、実線は排気弁プロファイルを示し、破線は吸気弁プロファイルを示す。
図5の横軸は、クランク角(度)で表わされたクランク位置を表す。
図5では、0度から180度のクランク角は仕事行程を表し、0度が上死点のピストン位置を表し、180度が下死点のピストン位置を表す。180度から360度のクランク角は排気行程を表し、360度が上死点のピストン位置を表す。360度から540度のクランク角は吸気行程を表し、下死点におけるピストンのクランク角は540度である。540度から720度のクランク角は圧縮行程を表し、上死点におけるピストンのクランク角は720度である。
【0042】
[0048]
図5のプロファイル400は、排気カムに関するリフトプロファイルを示す。リフトプロファイル400aは、吸気行程を通じて再吸入リフトのない排気弁プロファイルを表す。残留ガスの再吸入を達成するための複数の「遅い」2次排気プロファイル400b、400c、および400dは、吸気行程の後の部分の間に示されている。排気弁プロファイル400bは、比較的少量の排気再吸入をもたらすことになり、プロファイル400cはプロファイル400bより多くの再吸入をもたらし、プロファイル400dはプロファイル400cより多くの再吸入をもたらす。「早期の」2次排気プロファイルも同様に実現可能であるが、示されていない。
【0043】
[0049]
図5のトレース410は、負の弁オーバーラップ(NVO)を組み込んだ排気弁プロファイルを示す。トレース410によって示されるように、負の弁オーバーラップは、早期に、すなわちピストンが排気行程の上死点に達する前に排気弁を閉じることにより、排気ガスをシリンダの中に閉じ込める。
【0044】
[0050]
図5のトレース412は、排気弁が開いている間の2次吸気事象を組み込んだ、正の弁オーバーラップの吸気弁プロファイルを示す。この弁状態は、吸気口に排気を逆流させ、燃焼室に残留既燃ガスを再導入することができる。
【0045】
[0051]中負荷から高負荷の運転については、シリンダの圧力および温度が上昇される。これは、早期の自己発火を促進する傾向があり、NOx排出物および燃焼騒音が増大する可能性がある。
【0046】
[0052]圧縮中にシリンダ圧力および温度を低下させる効果的な方策は、エンジンの有効圧縮比(ECR)を低下させることである。有効圧縮比は、吸気弁および排気弁が閉じているときの燃焼室の体積を、上死点のピストン位置における燃焼室のすきま容積で割った比と定義される。有効圧縮比は「吸気弁の遅閉じ」(LIVC)を使用することにより、低下させることができる。
図5のトレース402、404、および406は、LIVCに関する吸気弁プロファイルを表す。
図5で、トレース402はLIVCの度合いが小さい吸気弁プロファイルを表し、トレース404はLIVCが中程度の吸気弁プロファイルを示し、トレース406は、LIVCの度合いが大きい吸気弁プロファイルを表す。
【0047】
[0053]下死点の近くで閉まる効果的な吸気をもたらす「下死点吸気カム」は、エンジンが低速回転でGDCI燃焼用の最大の体積効率および最大の閉じ込められた空気をもたらす。これは、低負荷において最も高い圧縮圧および温度をもたらす。下死点吸気カムのプロファイルは、
図5のプロファイル408として示されている。
【0048】
[0054]
[0055]IVCの時期は、エンジン速度および負荷が上昇するのにつれて、一般に遅らされる。高負荷では、IVCはかなり遅らされ得る。冷却EGRと組み合わせると、低NOxレベルが達成され得る。
【0049】
[0056]
図6は、GDCIエンジンの低温動作および高温動作のおおよその動作領域を示す。
図6に示された動作領域は、エンジンの負荷―速度の動作範囲の全体を表す。
【0050】
[0057]動作領域502は、冷温始動およびエンジン暖機を通じて用いられる領域を表す。領域502では、混合物温度を大幅に上昇させるために大量の残留物が再吸入される。再吸入のこのレベルは、例えば
図5のプロファイル400dによって表されたリフトプロファイルを有する排気弁を使用することによって達成され得る。EGRは少なく、またはゼロとし、有効圧縮比を最大にするために、下死点において吸気弁を効果的に閉じる。動作領域502では、トレース408で示されたものなどの吸気弁リフトプロファイルが適切であり得る。
【0051】
[0058]
図6の動作領域504は、低負荷領域を表す。領域504では、中程度の排気再吸入が中程度のEGRとともに好ましい。再吸入のこのレベルは、例えば
図5のプロファイル400cによって表されたリフトプロファイルを有する排気弁を使用することによって達成され得る。
図5のトレース408(下死点カム)または402(LIVCの度合いが小さいもの)に示されたものなどの吸気弁リフトプロファイルが、領域504で動作させるのに適切であり得る。2重噴射の方策が、低吸気圧ブーストとともに好ましい。触媒維持加熱のために再吸入が用いられてよい。
【0052】
[0059]
図6の動作領域506は、中間負荷領域を表す。動作領域506では、排気再吸入が最少化される。再吸入のこのレベルは、例えば
図5のプロファイル400aによって表されたリフトプロファイルを有する排気弁を使用することによって達成され得る。EGRが増加される、または当量比が低下されてよく、吸気弁を閉じるのが中程度に遅らされる。動作領域506では、弁を閉じるのをいくらか遅らせるのに、
図5のトレース402に示されたものなどの吸気弁リフトプロファイルが適切であり得る。3重または4重の噴射方策が、低から中の吸気圧ブーストとともに好ましいものであり得る。
【0053】
[0060]
図6の動作領域508は、高負荷領域を表す。領域508では、排気再吸入が最少化される。再吸入のこのレベルは、例えば
図5のプロファイル400aによって表されたリフトプロファイルを有する排気弁を使用することによって達成され得る。高い吸気ブースト、吸気弁の遅閉じの最大化とともに、EGRが大きい。動作領域508では、弁の遅閉じを高レベルにするのに、
図5のトレース406に示されたものなどの吸気弁リフトプロファイルが適切であり得る。3重、4重、または5重の噴射方策が好ましい。
【0054】
[0061]
図6に示された動作領域502、504、506、および508が表しているのは、必ずしも、その間に別個の境界があって、動作領域間の境界の両側に、対応するエンジン制御変数の別個のレベルがある別個の領域ではない。例えば、GDCIシステムの動作は、
図5に示された別個の弁リフトプロファイルに限定されない。エンジン負荷が、領域504に示されるような低負荷から領域506に示されるような中負荷へと増加するとき、吸気弁リフトは、プロファイル402とプロファイル404の間の1つまたは複数の中間の吸気弁リフトプロファイルを用いることにより、
図5のプロファイル402によって示されたプロファイルから
図5のプロファイル404によって示されたプロファイルへと変更されてよい。
【0055】
[0062]本発明が、好ましい実施形態に関して説明されてきたが、本発明は、そのように限定されることは意図されておらず、以下の特許請求の範囲で説明される範囲にのみ限定される。