特許第6060129号(P6060129)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6060129
(24)【登録日】2016年12月16日
(45)【発行日】2017年1月11日
(54)【発明の名称】交換機
(51)【国際特許分類】
   H04M 11/04 20060101AFI20161226BHJP
【FI】
   H04M11/04
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-216412(P2014-216412)
(22)【出願日】2014年10月23日
(65)【公開番号】特開2016-86235(P2016-86235A)
(43)【公開日】2016年5月19日
【審査請求日】2015年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122275
【弁理士】
【氏名又は名称】竹居 信利
(72)【発明者】
【氏名】落合 武
【審査官】 石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−084132(JP,A)
【文献】 特開平11−175372(JP,A)
【文献】 特開平08−256207(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0065550(US,A1)
【文献】 米国特許第07245900(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 23/00−31/00
H04B 7/24− 7/26
H04M 3/00
3/16− 3/20
3/38− 3/58
7/00− 7/16
11/00−11/10
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エリアコードと連絡先となる電話番号とを関連付けて記憶するデータベースにアクセス可能に接続され、
端末側から、電話番号を受信したときに、前記電話番号へ通信の接続を行う通信検出部と、
前記通信検出部が前記電話番号とともにエリアコードを受信し、かつ当該エリアコードが前記データベースに記憶されているか否かを判断し、通信検出部がエリアコードを受信していないと判断した場合は、エリアコードが送信されなかったことを示すアラームを所定の送信先に送信し、受信したエリアコードが前記データベースに記憶されていないと判断した場合は、エリアコードがエリアコードデータベースに登録されていないことを示すアラームを所定の送信先に対して送信する演算処理部と、
を備えた交換機。
【請求項2】
前記エリアコードは、基地局の設置場所を管轄する警察署を統括する警察本部の電話番号に対応したコードである請求項1記載の交換機。
【請求項3】
前記通信検出部は、基地局を介して前記端末側から電話番号を受信し、当該基地局から、前記電話番号とともに基地局のエリアコードを受信し、
前記所定の送信先は、前記交換機を運営管理する通信事業者の監視装置であり、
前記演算処理部は、前記監視装置に、エリアコードが送信されなかったことを示すアラームまたはエリアコードデータベースに登録されていないことを示すアラームを送信する際に、前記基地局を特定する情報を、前記いずれかのアラームとともに送信する請求項1記載の交換機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交換機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では携帯電話機が広く普及し、外出先での電話利用が広がっており、外出先で警察や消防などへ緊急通報を行う場合にも携帯電話機が利用されるようになってきている。
【0003】
一般的に携帯電話機にて緊急通報呼を発呼したとき、当該緊急通報呼を受けた基地局側にて、当該基地局に予め設定されたエリアコード(緊急エリアコード)を付加する技術が考えられている。この場合、当該基地局から緊急通報呼を受けた電話回線の交換機網側で、当該エリアコードを利用して、どの地域の警察署や消防署へ当該緊急通報呼を接続するかを決定できる。
【0004】
なお、従来、発信者が電話を掛けたときに相手先が不明であるときに、発信者に対し音声により、相手先が不明で場合に対応するメッセージを通知する技術が知られていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平2−72756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、現状、エリアコードを付加する基地局は一部に限られており、エリアコードを付加する機能を有しない基地局も存在している。このような基地局との間で通信を行っている携帯電話機の利用者が、警察や消防などに連絡する緊急発信をした場合、交換機側ではどこの警察署あるいは消防署に通知すればよいかが判断できない。この場合に、上記従来例のように、音声によるメッセージで相手先が分からないことを通知したのでは、緊急の事態には対応できない。
【0007】
本発明は上記実情に鑑みなされたもので、エリアコードが付加されていない呼に配慮した処理を行うことのできる交換機を提供することをその目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は交換機であって、エリアコードと連絡先となる電話番号とを関連付けて記憶するデータベースにアクセス可能に接続され、端末側から、電話番号を受信したときに、当該電話番号へ通信の接続を行う通信検出部と、前記通信検出部が前記電話番号とともにエリアコードを受信し、かつ当該エリアコードが前記データベースに記憶されているか否かを判断し、通信検出部がエリアコードを受信していないか、または受信したエリアコードが前記データベースに記憶されていないと判断した場合に、所定の送信先に対してアラームを送信する演算処理部と、を備えたものである。
【0009】
ここで前記エリアコードは、基地局の設置場所を管轄する警察署を統括する警察本部の電話番号に対応したコードであってもよい。
【0010】
また、前記所定の送信先は交換機を運営管理する通信事業者の監視装置であり、該監視装置より交換機内のデータベースにエリアコードを記憶することとしてもよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係る交換機を含んだ通信システムの一例を概略的に示すブロック図である。
図2】本発明の実施の形態に係る交換機の構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図3】本発明の実施の形態に係る交換機により参照されるエリアコードデータベースの内容例を表す説明図である。
図4】本発明の実施の形態に係る交換機を用いた通信処理の流れの一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0014】
図1は、通信システムの通信環境の一例を概略的に示す構成ブロック図である。無線通信端末1(以下、端末1という)は基地局3を介して無線通信網5と接続される。無線通信端末2(以下、端末2という)は基地局4を介して無線通信網5と接続される。本実施の形態では基地局3の一部に後述するエリアコードが設定され、当該エリアコードが設定されている基地局3は当該エリアコードを記憶しているものとする。
【0015】
また基地局3は、自己の通信圏内に在圏する無線通信端末との間で無線にて通信を行う。例えば、通信圏内に端末1が在圏する場合、端末1側から発呼の要求があると、当該要求の際に受信される相手先の電話番号を交換網60内の交換機6に送出する。この際、基地局3はエリアコードを記憶していれば、当該エリアコードとともに相手先の電話番号を交換機6に送出する。さらに基地局3は自己を識別する識別情報を保持しており、交換機6側に情報を送出する際には、この識別情報を併せて送出する。
【0016】
無線通信網5内には複数の交換機6を含む交換網60が備えられており、交換網60内の交換機6は基地局3、4からの通信を互いに接続する。例えば、端末1から端末2へ通信接続する場合、端末1からの発信信号は基地局3を介して無線通信網5内の交換機6の一つへ送信される。この交換機6は、端末1からの発信信号に含まれる端末2の電話番号を確認し、交換機網60内の交換機6を介して基地局4へ接続して端末2を発呼する。
【0017】
このような交換機網60の動作は、呼接続動作として広く知られているものであるので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0018】
端末2が当該呼に応答すると、基地局3,交換網60,及び基地局4を通じて端末1と端末2との間で通信が可能となる。また図1において7は関門交換機であり、8は固定通信網であり、9,10は固定電話機である。110は固定通信網内に備えられる交換網であり、複数の固定網側交換機11を含む。
【0019】
関門交換機7は、無線通信網5と固定通信網8との間を接続する。この関門交換機7は、端末1,2と、固定通信網8に接続される固定電話機9,10との間で通信を可能とする。具体的に、端末1、2からの呼は、無線通信網5、関門交換機7、固定通信網8を介して固定電話機9、10に接続される。一例として端末1から固定電話機10に通信する場合、端末1からの発信信号は基地局3を介して無線通信網5の交換機6へ送信される。交換機6は端末1からの発信信号に含まれる固定電話機10の電話番号を固定通信網8側の電話番号であると識別し、関門交換機7を介して固定通信網8内の固定網側交換機11との間で通信経路を確立して当該電話番号を送出する。固定網側交換機11は固定電話機10の電話番号を識別して交換網110内の他の固定網側交換機11とともに呼接続の処理を行い、固定電話機10への通信経路を確立して、固定電話機10へ呼を接続する。これより、固定電話機10が固定網側交換機11からの接続に応答すると端末1と固定電話機10との間で通信が可能となる。
【0020】
12は、監視装置であり、交換機6内に記憶される各種情報を設定変更する装置である。この監視装置12は基地局3や無線通信網5を管理運営する通信事業者が管理する装置である。
【0021】
図2は本発明の実施の形態に係る交換機6の構成例を表すブロック図である。交換機6は、CPU21、ROM22、RAM23、通信検出部24、演算処理部25を含んで構成される。
【0022】
CPU21は、ROM22に格納されたプログラムにしたがいRAM23に記憶されている情報を使用しながら動作して通信検出部24、演算処理部25を制御する。またこのCPU21は、エリアコードと通信先となる電話番号とを関連付けたエリアコードデータベース26にアクセス可能に接続される。具体的に、このエリアコードデータベース26は、RAM23内に記憶されたものであってもよいし、図示しないネットワークを介して接続されたデータベースサーバに記録され、CPU21からアクセス可能となっていてもよい。
【0023】
通信検出部24は、基地局3や他の交換機6との間での通信を行う。具体的に、この通信検出部24は、基地局3を介して端末1から発呼の要求、例えば端末2への発呼要求を受けると、当該要求に係る呼の接続先(電話番号)を検出して演算処理部25に出力し、演算処理部25からの指示により、この電話番号が、同じ無線通信網5に属する他の基地局4と通信を行っている端末の電話番号であれば、他の交換機6と協働して基地局4までの通信経路を確立し、基地局4を介して接続された相手側の端末2を呼び出す。これにより無線通信網5を介して接続される端末1と端末2との通信が可能となる。
【0024】
またこの通信検出部24は、無線通信網5に接続される端末と他の通信網、例えば固定通信網8に接続される固定電話機や無線通信網5とは別の無線通信網に接続される端末との間の呼接続制御等を実現する。
【0025】
一例としてこの通信検出部24は、基地局3を介して端末から他の通信網として固定通信網8に接続される固定電話機への発呼の要求を受けると、当該要求に係る呼の接続先(電話番号)を検出して演算処理部25に出力し、演算処理部25からの指示により、この電話番号が固定通信網8に接続される固定電話機の番号であることから、関門交換機7を介し、固定通信網8側の交換網110に対して呼接続の要求を行う。交換網110側で相手方の固定電話機との呼接続が行われると、接続された呼を通じて相手方の固定電話機との通信経路を確立し、端末と固定電話機との間の通話を可能とする。
【0026】
さらに本実施の形態の一例では、この通信検出部24は、発呼の要求を行った端末1が接続している基地局3から、発呼の要求に係る電話番号を受け入れて演算処理部25に出力する。またこのとき、基地局3からエリアコードが受け入れられた場合には、電話番号とともに当該エリアコードを演算処理部25に出力する。
【0027】
演算処理部25は、通信検出部24から入力された電話番号の電話機(あるいは端末)が無線通信網5内の基地局3と通信する端末のものであるか、関門交換機7を介して接続される他の通信網のものであるかを判断し、その判断結果を通信検出部24に出力する。なお、この演算処理部25は、端末が無線通信網5内の基地局3と通信するものであれば、無線通信網5内のどの基地局3と現在通信可能であるか(どの基地局3の通信可能範囲に在圏しているか)を調べ、当該相手方端末が通信可能な基地局3を特定する情報を通信検出部24に出力する。
【0028】
演算処理部25はまた、通信検出部24から入力された電話番号が予め定められた番号、例えば緊急通報の呼に係る番号であるか否かを調べる。具体的に緊急通報の呼に係る番号は、日本であれば、警察署への接続番号である「110」や、消防署への接続番号である「119」等である。
【0029】
演算処理部25は、通信検出部24から入力された電話番号がこれら予め定められた番号であれば、基地局3から受け入れたエリアコードの情報があるか否かを調べ、エリアコードの情報があれば、エリアコードデータベース26にアクセスして、当該基地局3から受け入れたエリアコードがエリアコードデータベース26に記憶されているか否かを調べる。
【0030】
ここで基地局3から受け入れたエリアコードがエリアコードデータベース26に記憶されていれば、演算処理部25は、当該エリアコードに関連付けてエリアコードデータベース26に格納されている電話番号を参照する。本実施の形態の一例では、エリアコードデータベース26は、図3に例示するように、エリアコードと、基地局3側から伝達された電話番号(発信番号)とに関連付けて、発呼するべき電話番号が登録されたものである。具体的に図3の例では、エリアコードAと、基地局3側から伝達され得る電話番号「110」とに関連付けて、エリアコードAで識別される基地局3が配されている地域の警察署の電話番号Xが登録されている例を示している。また同様に、このエリアコードAと基地局3から伝達され得る電話番号「119」とに関連付けて、エリアコードAで識別される基地局3が配されている地域の消防署の電話番号Yが登録されているものとしている。
【0031】
演算処理部25は、基地局3から入力されるエリアコードと電話番号とに関連付けてエリアコードデータベース26に格納されている、発呼するべき電話番号を得る。そして演算処理部25は、通信検出部24に対して、基地局3側から伝達された電話番号の代わりに、当該得られた電話番号で特定される加入者へ呼を接続するよう指示する。
【0032】
また演算処理部25は、基地局3から受け入れたエリアコードがエリアコードデータベース26に記憶されていないときには、予め定めた方法でアラームを発報する。具体的に、このアラームは、監視装置12宛にアラーム情報を送信することによって発報される。このアラーム情報を受け入れた監視装置12は、管理者に対してアラームが報知されたことを知らせる。
【0033】
なお、ここでの例においてエリアコードデータベース26に登録される情報は、監視装置12からの操作により設定記憶されてもよい。またこのエリアコードデータベース26には、エリアコードに関連付けて、当該エリアコードで識別される基地局3が所在する位置の情報(例えば緯度・経度情報)が登録されていてもよい。
【0034】
本実施の形態の交換機6は以上の構成を備えており、次のように動作する。以下、図4を用いて本実施形態の交換機6を含んだ通信システムの動作について、端末1が緊急通報を行う場合を例として説明する。
【0035】
S1で端末1が緊急通報の発信、例えば、「110」を発信すると、端末1がその通信可能圏内に在圏している基地局3は、端末1からの緊急通報を受信する。S2において、基地局3は、緊急連絡の番号である「110」と自身に予め設定されているエリアコード、例えば「A」を交換機6に送信する。
【0036】
交換機6はこれら電話番号とエリアコードとを受信し、交換機6の演算処理部25は基地局3から受信した緊急通報先の電話番号である「110」番を認識し、S3においてエリアコードを受信したかどうかを確認する。
【0037】
ここではエリアコードが受信されているので、交換機6の演算処理部25は、エリアコードデータベース26にアクセスして、当該受信したエリアコードがエリアコードデータベース26に登録されているか否かを調べる。
【0038】
ここでは当該受信したエリアコードがエリアコードデータベース26に登録されていたものとする。S4において、交換機6の演算処理部25は、受信したエリアコードと同じエリアコード「A」、及び電話番号「110」に関連付けられた電話番号を抽出して、通信検出部24にその電話番号を出力する。ここでは当該抽出した電話番号は基地局3が所在する地域の警察署の電話番号であるものとする。
【0039】
交換機6の通信検出部24は、当該入力された電話番号に発信する。これにより、端末1とその端末1が在圏する地域を管轄する警察署の電話機とが通信接続される。
【0040】
一方、基地局3にエリアコードが設定されていない場合、S2において、基地局3は端末1が発信した電話番号「110」のみを交換機6に送信する。
【0041】
この場合、S3において、交換機6の演算処理部25は、エリアコードの受信がないと判断する。そしてS5において、交換機6の演算処理部25は緊急通報を受けたがエリアコードがないことを示すアラームを、監視装置12に送信する。なお、S4において受信したエリアコードがエリアコードデータベース26に登録されていない場合も、交換機6の演算処理部25は緊急通報を受けたがエリアコードがエリアコードデータベース26に登録されていないことを示すアラームを、監視装置12に送信する。
【0042】
このアラームを受信した監視装置12は、S6において、緊急通報ができない旨の情報を管理者に対して提示する。またこの例において交換機6は、緊急通報に係る電話番号の入力元である基地局3を特定する情報(基地局3の識別情報等)を基地局3から受け入れて、監視装置12にアラームとともに送出してもよい。
【0043】
この場合監視装置12では、予め各基地局の識別情報に対してその設置場所である緯度や経度等の位置情報を関連付けて保持しておき、当該保持している基地局3の識別情報に関連付けられた位置情報を管理者に提供してもよい。管理者はこの情報に基づいて緊急通報の接続先である電話番号(基地局3の所在する地域を管轄する警察署の電話番号等)に対して呼を接続するよう、交換機6に対して指示する。
【0044】
またこの場合に、管理者は基地局3にエリアコードが設定されていないならば、通知された緯度、経度に基づいて当該基地局3に対し、エリアコードを設定するようにしてもよい(S7)。同様に、エリアコードがエリアコードデータベース26に登録されていなければ、エリアコードデータベース26にエリアコードと対応する電話番号とを登録する。
【0045】
なおここでの例で、エリアコードは、各基地局3の設置場所を管轄する警察署を統括する警察本部の電話番号に対応したコード(いわゆる緊急エリアコード)であってもよい。
【0046】
例えば、端末1から緊急通報として「110」番の発信をしたとする。この場合、端末1は電話番号「110」番を基地局3に送信する。基地局3は端末1からの「110」番の電話番号を受けて緊急通報であることを認識し、当該電話番号「110」と、設定され、記憶しているエリアコードとを無線通信網5内の交換機6に送信する(基地局3はこのように緊急通報の場合に限りエリアコードを併せて送出するようにしてもよい)。
【0047】
交換機6はエリアコードと連絡先の電話番号とを対応付けて記憶している。よって、交換機6は、基地局3からの「110」番を受信することで緊急通報であることを認識し、基地局3から併せて受信したエリアコードがあれば、当該エリアコードを確認することで、当該エリアコードに関連付けた連絡先の電話番号(例えば基地局3のある地域を管轄する警察本部)に対して、当該「110」番の呼を接続する制御を行う。
【0048】
一例として、交換機6はエリアコードが「A」であると確認すると、当該エリアコード「10」に対応する警察本部の電話番号に呼を接続するよう交換網60を制御する。これにより交換網60内の交換機6が協働して関門交換機7に呼の接続を行う。関門交換機7は交換機6からの接続要求に応じて、固定通信網8内の固定網側交換機11に接続する。固定網側交換機11は協働して、関門交換機7からの警察本部の固定電話機9への呼を接続し、当該固定電話機9を着信させる。その後、固定電話機9が固定網側交換機11からの接続に応答すると端末1と固定電話機9との間で通話が可能となり、端末1の使用者は、自己の近隣を所轄する警察本部に緊急事態を通知することができる。
【0049】
上述したように基地局3がエリアコードを記憶している場合、交換機6はエリアコードと連絡先となるべき電話番号とを対応付けて設定記憶しているので、端末1が移動した場合でも基地局3からエリアコードが受信できれば、当該エリアコードから端末1の移動先を所轄する警察署等の電話番号が取得できるので、端末1の移動先を管轄しない別の警察署等に端末1からの緊急通報呼が接続されることはない。
【0050】
ところが、端末1が通信している基地局3がエリアコードを記憶していない場合は、交換機6は基地局3からエリアコードが取得できないので、どの連絡先へ呼を接続すべきか判断できない。
【0051】
この場合に本実施の形態では、基地局3にエリアコードが設定されていない旨のアラームを、監視装置12に対して送信するようにした。これにより、監視装置12の監視者は、送信されたアラームにより基地局3にエリアコードが設定されていないことがわかるので、基地局3に対するエリアコード設定の処置をとることができる。よって、基地局3に圏在する端末1からの発呼における警察署などへの緊急通報呼ができない状況を防ぐことができる。
【0052】
具体的には、上述の例と同様、端末1が「110」番を発呼したときに、当該呼を受けた基地局3にエリアコードが記憶されていなかったとする。このとき基地局3は端末1からの「110」番を受けて緊急通報であることを認識し、当該「110」番を交換機6に送出するが、エリアコードが記憶されていないので、エリアコードは送信しない。
【0053】
交換機6は基地局3からの「110」番を受信することで緊急通報であることを認識するとともに、エリアコードが送信されないので呼接続先が不明である旨のアラームを、監視装置12宛に送信する。監視装置12側では交換機6からのアラームを受けて、当該緊急通報呼の接続先を選択し(あるいは監視装置12側で当該呼を受けて対応することも考えられる)、また当該呼を受けた基地局3にエリアコードが設定記憶されていないことがわかるので、当該基地局3に対し、エリアコードを設定するよう対応する。
【0054】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0055】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0056】
1 無線通信端末、2 無線通信端末、3,4 基地局、5 無線通信網、6交換機 7 関門交換機 8 固定通信網 9 固定電話機 10 固定電話機 11 固定網側交換機 12 監視装置 21 CPU、22 ROM、23 RAM、24 通信検出部、25 演算処理部、26 緊急エリアコードデータベース。
図1
図2
図3
図4