【文献】
CHOI, Yeon A. et al.,Increase in CIP2A expression is associated with doxorubicin resistance,FEBS Letters,2011年 3月 1日,Vol.585, No.5,p.755-760
【文献】
RAJESHKUMAR, N. V. et al.,MK-1775, a Potent Wee1 Inhibitor, Senergizes with Gemcitabine to Achieve Tumor Regressions, Selectively in p53-Deficient Pancreatic Cancer Xenografts,Clinical Cancer Research,2011年 3月 9日,Vol.17, No.9,p.2799-2806
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記CIP2Aサイレンシング剤が、配列番号1から25、及び配列番号1から25と少なくとも80%の配列相同性を有し、そのCIP2A活性を保持している配列からなる群から選択される核酸配列を含む請求項1記載の使用のための医薬。
前記固形がんが、頭頸部扁平上皮がん、大腸がん、胃がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、子宮頸がん、食道がん、肺がん、肝がん、脳がん、神経膠腫、星状細胞腫、及び膠芽細胞腫からなる群から選択され、及び前記血液がんが、急性及び慢性T細胞及びB細胞白血病及びリンパ腫からなる群から選択される請求項3の使用のための医薬。
p53機能が欠損している過剰増殖性細胞を化学療法剤に対して感作させる方法であって、siRNA分子、DsiRNA分子、人工miRNA前駆体、shRNA分子、アンチセンスオリゴヌクレオチド、及びリボザイムからなる群から選択される少なくとも1種のCIP2Aサイレンシング剤、及び、PKC−412、PARP阻害剤III,インドール−3−カルビノール、シスプラチン、ラパマイシン、TGX−221、NU−7441、S31−201及びゲムシタビンからなる群から選択される化合物を投与して、そのような感作を必要とするヒト又は動物対象におけるCIP2A遺伝子をサイレンシングすることによる、上記方法。
前記CIP2Aサイレンシング剤は、配列番号1から25、及び前記配列番号1から25に少なくとも80%の配列相同性を有し、そのCIP2Aサイレンシング活性を保持している配列からなる群から選択される核酸配列を含む請求項5に記載の医薬組成物。
がん療法を必要とする対象のためのがん療法を選択する方法であって、該対象から得られる試料中のCIP2A及びp53発現及び/又はタンパク質活性を評価し、及びサンプルがCIP2A発現及び/又は活性が陰性であり、p53活性が欠損である対象のために少なくとも1種の化学療法剤による単一療法を選択し、及びサンプルがCIP2A発現陽性であり、p53活性欠損である対象のための療法として請求項1に記載の組合せを選択することを含む上記方法。
【発明を実施するための形態】
【0022】
発明の詳細な説明
本発明は、CIP2A遺伝子サイレンシングが、特定の低分子化学療法剤のアポトーシス誘導活性に対してp53がん調節タンパク質機能について危険にさらされたがん細胞を感作する、という驚くべき発見に基づく。CIP2A遺伝子のサイレンシング及びその化学療法剤の投与の併用は、p53機能が阻害されるようになった細胞におけるアポトーシス及び/又はその他のタイプの細胞死のレベルで、付加的な、又は相乗的な増加を生じた。他方、本発明は変異p53発現CIP2A陰性リンパ腫細胞が化学療法剤での単独療法に対してより感作的であることを示す。したがって、一つの側面では、本発明はCIP2A欠損の療法及び化学療法剤の組合せを提供し、一方でその他の側面では、本発明は患者サンプルのCIP2A及びp53状態を検出することによる化学療法剤に対するがん患者の階層化方法を提供する。
【0023】
本発明の患者の階層化方法は、患者から得られたがん組織サンプルのCIP2A及びp53状態を検出することよりなる。CIP2A陰性であり、p53不活性であるがん細胞の患者は、化学療法剤で単一療法処置を選択されるべきであり、一方でCIP2A陽性であり、p53不活性であるがん細胞の患者は、本発明の組合せ(例えば、CIP2A阻害と共に特定の化学療法剤の投与)で治療されるべきである。
【0024】
がん組織サンプル又は体液中のCIP2Aレベルは様々な方法で測定することができる。例えば、組織又は体液中のCIP2Aタンパク質レベルは、i)RT-PCR、又はハイブリダイゼーション技術によって組織又は体液中のCIP2A mRNA発現を検出すること、又はii)CIP2Aタンパク質に対してそのCIP2Aを認識する抗体を含有すると期待される組織又は体液を対象とし、その抗体を検出し及び/又は定量し、又はその組織又は体液をプロテオミクス技術による分析の対象とすることより、定量化することができる。適切なハイブリダイゼーション技術は、例えば、DNAハイブリダイゼーション及びノーザンブロットを含む。抗体の検出又は定量は標準的な免疫学的プロトコル、例えば、ラベル結合免疫吸着アッセイ、ウェスタンブロット及び免疫組織化学法に従って実施することができる。
【0025】
がん組織又は体液サンプル中のp53機能欠損は、当業者によってよく知られた標準技法により検出することができる。選択の方法は、少なくとも部分的に、p53機能欠損に根底をなす機構に依存する。例えば、p53不活性化変異の検出は、同様に当業者に良く知られているハイブリダイゼーション技術により、又はDNA又はRNAシーケンスにより、又はそのRNA又はDNAのRT−PCR分析により、実施することができる。MDM2又はヒトパピローマウイルス(HPV)16 E6タンパク質といったウイルスタンパクのようなp53について負の調節の過剰発現は、CIP2Aのレベルと同様の方法で検出することができる。
【0026】
患者の階層化方法は、CIP2A及びp53単独の、又はその他のタンパク質又は遺伝子と組み合せた同様の状態を検出することで実施することができる。
【0027】
CIP2A遺伝子サイレンシングは、当分野において既知のいかなる適切な方法によっても得ることができ、限定されるものではないが、RNA干渉(RNAi)を含む。最も一般的なRNAiに基づく遺伝子サイレンシングのアプローチは低分子RNA干渉(siRNA)である。
【0028】
siRNAの原理は、広く文献に公開されている。例として、米国特許公開公報2003/0143732、2003/0148507、2003/0175950、2003/0190635、2004/0019001、2005/0008617及び2005/0043266を挙げることができる。siRNA二量体分子は、アンチセンス領域及びセンスストランドを含み、そのアンチセンスストランドは特定のタンパク質をコードするmRNA配列に相補性のある配列を有し、及びそのセンスストランドはそのアンチセンスストランドに相補性のある配列を有する。したがって、そのsiRNA二量体分子は、第一のフラグメントはアンチセンスストランドを含み、第二のフラグメントはsiRNAのセンスストランドを含む二つの核酸フラグメントを含む。言い換えれば、siRNAは小さい二本鎖RNA(dsRNAs)である。このセンスストランド及びアンチセンスストランドはリンカー分子を介して共有結合することができ、そのリンカー分子はポリヌクレオチドリンカー又は非ヌクレオチドリンカーであってもよい。アンチセンス及びセンスストランドの長さは、異なっていてもよく、一般的にはそれぞれ約19から21ヌクレオチドである。その他の場合において、siRNAは22、23又は24ヌクレオチドからなることもできる。
【0029】
RNAiを基礎としたCIP2Aサイレンシングに対するその他のアプローチは、より長い、一般的には25から35ヌクレオチドのダイサー(Dicer)基質siRNA(DsiRNAs)を用いるものであり、ダイサー基質siRNAはいくつかの場合において、対応する従来の21量体siRNAsよりも効果があることが報告されている(Kim et al., 2005)。DsiRNAはダイサーによりin vivoでsiRNA活性を作用させるものである。
【0030】
細胞中では、活性siRNAアンチセンスストランドが形成され、及び標的mRNAの標的領域を認識する。これは次々にRISCエンドヌクレアーゼ複合体(RISCはRNA誘導サイレンシング複合体:RNA−induced silencing complexである)により標的RNAの開裂を誘導し、そして同様にRNA依存RNAポリメラーゼ(RdRP)により付加的なRNAの合成を誘導する。それらはダイサーを活性化させ、付加的なsiRNA二量体分子を生じることができ、それにより応答を増幅する。
【0031】
ここで用いるように、用語「dsRNA」はsiRNA及びDsiRNAの両方を参照する。
【0032】
一般的に、しかし必ずしもではないが、dsRNAのアンチセンスストランド及びセンスストランドの双方は3’末端がほんの少し、一般的には1から3ヌクレオチド突出している。この3’突起は一つ又は複数の、2’−O−メチルリボヌクレオチドのような修飾ヌクレオチドを含んでいてよい。アンチセンスの5’末端は、一般的にはリン酸基(P)である。末端リン酸基(P)を有するdsRNA二量体は一本鎖アンチセンスよりも細胞中に投与することが容易である。いくつかの場合において、センスストランド又はアンチセンス及びセンスストランドの両方の5’末端はP基からなることができる。
【0033】
通常、非修飾RNAは生細胞中に存在するリボヌクレアーゼ酵素によるその分解の理由から生理学上の状態下において低い安定性を有する。オリゴヌクレオチドが外因的に投与される場合には、化学的及び酵素的分解に対してその安定性を高めるための既知の方法によって分子の修飾をすることが強く望まれる。
【0034】
in vivoで外因的に投与されるヌクレオチドの修飾は、当分野で広く記載されている(例えば、米国特許公開番号2005/0255487であり、ここに参照することにより取り込まれる)。原則として、ヌクレオチドのいかなる部分(例えば、リボース糖、塩基及び/又は核間ヌクレオチドホスホジエステルストランド)も、修飾することができる。例えば、2’デオキシリボヌクレオチドを与えるリボースユニット由来の2’水酸基の除去は、改善された安定性を生じる。先の開示はまた、この基のその他の修飾、つまりリボース2’水酸基のアルキル、アルケニル、アリル、アルコキシアルキル、ハロ、アミノ、アジド又はメルカプト基である。リボースユニットにおけるその他の修飾もまた実施することができ、リボースの2’及び4’位にメチレン結合を含むロックド核酸(LNA)が高い本質的な安定性を授けるために採用することができる。
【0035】
さらに、ヌクレオチド間ホスホジエステル結合は、例えば、一つ又は複数の酸素が硫黄、アミノ基、アルキル基又はアルコキシ基により置換することができるように修飾することができる。ヌクレオチド中の塩基もまた修飾することができる。
【0036】
好ましくは、オリゴヌクレオチドは一つ又は複数のリボース糖の2’水酸基の修飾、及び/又は一つ又は複数の核間ホスホジエステル結合の修飾、及び/又は一つ又は複数のリボース糖の2’及び4’位間のロックド核酸(LNA)の修飾を含む。
【0037】
特に好ましい修飾は、例えば、2’−水酸基の一つ又は複数を2’−デオキシ−、2’−O−メチル、2’−ハロ、例えば、フルオロ又は2’−メトキシエチルにより置換することである。特に好ましくは、いくつかの核間ホスホジエステル結合のオリゴヌクレオチドを修飾し、例えば、ホスホジエステル結合により置換することである。
【0038】
いくつかの実施形態では、dsRNAは一つ又は複数の合成又は天然ヌクレオチドアナログを含んでいてもよく、限定されるものではないが、dsRNAがそれらのCIP2Aサイレンシング活性を保持する限り、ホスホロチエート、ホスホラミドン、メチルホスホネート、キラル−メチルホスホネート、及びペプチド核酸(PNAs)を含む。
【0039】
上記の修飾は非限定的な例にすぎないことは強調されるべきである。
【0040】
RNAiに関する一つの挑戦は、mRNAに対応する有力なdsRNAの同定である。不完全な相補性を持っている遺伝子はdsRNAにより不注意に下方制御され、データ解釈及び潜在毒性において問題を引き起こすことについて注意されるべきである。これは、しかしながら、設計アルゴリズムで適切なdsRNAを注意深く設計することにより部分的に充当することができる。これらのコンピュータープログラムは低GC含量の配列伸張、内部反復の欠損、A/Uリッチ5−末端及びdsRNAのサイレンシング効果を高める特徴である高度局在自由結合エネルギーを発見する一連の規則に対して、与えられえた標的配列を篩い分ける。
【0041】
本発明における有用な同定因子のために、いくつかの異なるCIP2A siRNAを商業的又は非商業的アルゴリズムを用いて設計した。最終的に、CIP2A(KI−AA1524)の全長cDNA配列をsiRNAアルゴリズムプログラム(ユーロフィンMWGオペロンオンラインデザインツール)に取り込み、また、独立形プログラムをCuiらが開発した(Cui et al.,2004)。さらに、siRNA配列を生成したアルゴリズムについて、適切でないsiRNAを除くためにゲノム広範DNA配列アライメント(BLAST)を通してスクリーニングした。言い換えると、標的遺伝子(CIP2A)よりもその他の遺伝子に適合している短い配列領域を有するこれら全てのsiRNAは、さらなる利用に適切でないと判断した。
【0042】
得られたsiRNAはその後異なる細胞系にトランスフェクトされ、mRNAを減少し、さらにCIP2Aの翻訳を損なうそれらの能力を、CIP2A特異的抗体とともにsiRNA処理した後でCIP2Aタンパク質の量を測ることによりタンパク質レベルとして調査した(表1)。
【表1】
【0043】
適切なdsRNAは、参照siRNAとして類似又は強化された結合特性及びCIP2Aサイレンシング活性を有する限り、配列番号1から5について80%超の配列相同性、例えば、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又は100%の配列相同性を有するものを包含する。
【0044】
さらに、本発明の様々な実施形態に用いるために適したCIP2A特異的dsRNAは、当分野で既知の方法に従って設計し、合成することができる。そのような単離されたdsRNAは、CIP2A遺伝子サイレンシングのためにCIP2A cDNA配列に十分な相補性が必要である。
【0045】
人工ミクロRNA(miRNA)前駆体はRNAi仲介のために適したその他の低分子RNA分類である。一般的には、人工miRNA前駆体は約21から25ヌクレオチド長であり、そしてそれらは1から3、一般的には2の突出した3’ヌクレオチドを有していてもよい。CIP2Aサイレンシング人工miRNA前駆体は当分野で既知の方法により設計し、及び合成することができる。
【0046】
短いヘアピン型RNA(shRNA)はさらにその他のCIP2Aサイレンシング方法である。shRNAは、i)標的遺伝子に由来する短いヌクレオチド配列、一般的には19から29ヌクレオチド;ii)ループ、一般的には4から23ヌクレオチド;及び、iii)初期標的配列に対して逆相補性の短いヌクレオチド配列、一般的には、19から29ヌクレオチド;から構成される。ShRNA発現カセットはRNA阻害活性を増加する配列を含むこともできる。そのような配列の非限定的な例は、Silvaらによって示されたmir−30のミクロRNA配列である(Silva et al., 2005)。
【0047】
CIP2AサイレンシングshRNAは当業者に既知の手段及び方法によって設計し、合成することができる。CIP2A shRNAに使用される適切なセンス配列(例えば、上記ヌクレオチド配列i))の非限定的な例は、表2に示される。配列番号6から配列番号9に表されるshRNAは、例えばオリゲネ(Origene)から入手でき、一方で配列番号10から配列番号25で表されるshRNAは、例えばオープンバイオシステムズ(Open Biosystems)から入手できる。
【表2】
【0048】
適切なshRNAは、参照shRNAとして類似又は強化された結合特性及びCIP2Aサイレンシング活性を有する限り、配列番号6から25に対して80%超の配列相同性、例えば、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の配列相同性を有するものを包含する。
【0049】
CIP2Aサイレンシングはまた、アンチセンス療法によっても得ることができ、それは比較的短い(一般的に、13から25ヌクレオチド)合成一本鎖DNA又はRNAオリゴヌクレオチドが対応するmRNAに結合することによりCIP2A遺伝子を不活性化する。アンチセンスオリゴヌクレオチドは修飾しないか、又は化学的に修飾することができる。いくつかの実施形態においては、リボースの2’位にある水素はメチルのようなO−アルキル基により置換される。更なる実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドはひとつ又は複数の合成又は天然ヌクレオチドアナログ(その例としてPNAが挙げられるが、それに限定されるものではない)を含むことができる。
【0050】
さらに、CIP2AサイレンシングはCIP2A mRNA開裂リボザイムにより得ることができる。そのリボザイム技術は例えば、Liら(Li et al., 2007)により記載されている。
【0051】
ここに用いられるように、用語「CIP2Aサイレンシング」とは、完全な又は部分的なCIP2A遺伝子発現の減少を指す。いくつかの実施形態では、CIP2A遺伝子発現は、CIP2A特異的dsRNA、人工miRNA前駆体、shRNA、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、又はそれらのいずれの組合せをヒト又は動物対象に導入するときに、少なくとも50%、又は少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%減少する。
【0052】
いくつかの実施形態では、CIP2AサイレンシングはCIP2AとPP2A間の、特にPP2Aのcサブユニットの相互作用を遮断又は阻害することにより得ることができ、PP2Acに対するCIP2A機能が、少なくとも50%、又は、少なくとも80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、又は100%阻害される。そのような遮断又は阻害因子としては、リコンビナント又は化学的に生産された修飾又は非修飾ペプチド及び部分ペプチド、並びに、低分子化合物のような非ペプチド分子が挙げられるが、これらに限定されるものではない。そのような剤の同定方法は、例えばWO2009/100173及び米国特許公開番号2009/239244に開示されている。
【0053】
本発明の様々な実施形態に用いるのに適した化合物は表3に記入したもの、及びそれらのいかなる光学異性体、塩、溶媒和物又はプロドラッグをも含む。
【0055】
開示された化合物のいずれもが薬学的に許容可能な塩に変換することができる。その薬学的に許容可能な塩は無毒性である限り、部分的に限定されない。無機的又は有機的な塩基についての塩の非限定的な例は、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩など)アンモニウム塩、アミン塩(例えば、トリエチルアミン塩)などを含む。酸付加塩の非限定的な例は、鉱酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸など)に由来する塩、及び有機酸(例えば、酒石酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、フマル酸、マレイン酸、安息香酸、グリコール酸、グルコン酸、コハク酸、など)に由来する塩である。
【0056】
開示された化合物のいずれもが、後述の医薬組成物のプロドラッグとして使用することができる。ここに用いられるように、用語「プロドラッグ」はin vivoで投与後に、例えば、代謝されることによって活性医薬に変換することができるいずれの化合物をも指す。
【0057】
CIP2A dsRNAと式(I)の化合物の投与は、併用して、同時に又は逐次に行うことができる。
【0058】
CIP2A特異的dsRNAの送達は二つの主要な異なる方法で達成することができる。すなわち、1)オリゴヌクレオチドにコードされている核酸配列の内因性転写であって、そのオリゴヌクレオチドは核酸配列が発現コンストラクトに位置している方法、又は、2)オリゴヌクレオチドの外因的送達である。
【0059】
内因性転写のために、CIP2A特異的dsRNAは、当分野において既知の方法を使用する、適した発現系に挿入することができる。そのような発現系の非限定的な例は、一つ又は複数の当分野において既知の導入プロモーターを伴う又は伴わない、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、レンチウイルスベクター、他のウイルスベクター、発現カセット及びプラスミド、例えばPEG化イムノリポソーム(PIL)にカプセル化されたものが含まれる。dsRNAストランドは同一の又は別々のプロモーターから単一の発現コンストラクトで発現することも、そのストランドが別々の発現コンストラクトで発現することもできる。
【0060】
前述の発現系は、CIP2Aサイレンシング人工miRNA及びshRNAの送達のために用いることもできる。
【0061】
一般的には、発現コンストラクトはヒト又は動物対象(例えば、イヌ対象)に投与する前に医薬組成物に製剤化される。投与は、それらは全身性及び局所的送達を含む、技術分野で既知のいかなる適切な方法でも実施することができる。その製剤化は当分野の当業者に良く知られた投与の目的経路に依存する。例示の方法により、発現コンストラクトは薬学的に許容される担体又は希釈剤で送達することができ、又は、適切な緩開放組成物中に包埋することができる。場合によっては、医薬組成物は発現系により生産された一つ又は複数の細胞を含むことができる。バクテリアもまたRNAi送達に用いることができる。例えば、組み換え技術によって作られた大腸菌(Escherichia coli)はin vivo送達の後に哺乳動物細胞に入り、shRNAを移すことができる。関連するアプローチは、例えばサルモネラ菌(Salmonella enterica)由来の小細胞を用いるものである。
【0062】
外因性送達について、dsRNA分子は一般的にリポソーム又は脂質ベースの担体、コレステロール化合物、又はポリエチレンイミン(PEI)と複合している。有望な新しいアプローチはdsRNAと安定的な核酸脂質粒子(SNALP)を複合することである。外因的送達のための投与の適切な経路としては、前出の複合化の有無に関わらず、当業者に既知の、腸管外送達(例えば、静脈注射)、腸内送達(例えば、経口)、限局投与、局所投与(例えば皮膚又は経皮)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。腫瘍の外科的除去はたいてい一次臨床的介入療法であるから、dsRNAは切除腫瘍キャビティに直接投与することができる。
【0063】
式(I)の化学療法剤は、ヒト又は動物対象に、当分野で既知のいずれの適切な経路によっても投与することができ、その例としてはCIP2A特異的dsRNAの投与としてリストしたものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0064】
本発明による併用療法において、dsRNA分子及び式(I)の化合物は同じ又は別々の医薬組成物として製剤化することができる。別々の医薬組成物が用いられるときは、投与は、併用して、同時に又は逐次に行うことができる。dsRNA分子及び式(I)の化合物の投与の剤形及び/又は経路はそれぞれから独立して選択される。いくつかの実施形態において、医薬組成物は一つ又は複数の異なるCIP2AサイレンシングdsRNA及び/又は一つ又は複数の式(I)の化学療法剤から構成されてもよい。
【0065】
医薬組成物は、投与に適する任意の適当な薬理学的担体で投与することができる。それらは、ヒト又は動物の患者でがんなどの過剰増殖性疾患の予防的、苦痛緩和的、防止的又は治癒効果を有する任意の形で投与することができる。
【0066】
非経口又は局所の投与のために、dsRNA及び/又は式(I)の化合物は、例えば、液剤、懸濁液又は乳剤として製剤化することができる。必要に応じて、製剤は、水性か非水性の溶媒、共存溶媒、可溶化剤、分散若しくは湿潤剤、懸濁剤及び/又は粘度剤を含むことができる。非水性溶媒の非限定例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、魚油、及び注入用有機エステルである。水性担体としては、例えば、水、水−アルコール溶液が挙げられ、それらは生理食塩水及び緩衝医療用非経口ビヒクルを包含し、その例としては塩化ナトリウム溶液、リンガーのブドウ糖溶液、デキストロースプラス塩化ナトリウム溶液、ラクトース含有リンガー液、又は固定油が挙げられている。静脈内ビヒクルの非限定例としては、流動性栄養補液、電解質補液、例えばリンガーのブドウ糖液に基づくもの、などが挙げられる。水性組成物は、目標のpH範囲に応じて適する緩衝剤、例えばリン酸ナトリウム及びリン酸カリウム、クエン酸塩、酢酸塩、炭酸塩又はグリシン緩衝液を含むことができる。張性調整剤(等張化剤)としての塩化ナトリウムの使用も有益である。組成物は、他の賦形剤、例えば安定化剤又は保存料を含むこともできる。有益な安定化賦形剤には、界面活性剤(ポリソルベート20&80、ポロキサマー407)、ポリマー(ポリエチレングリコール、ポビドン)、炭水化物(スクロース、マンニトール、グルコース、ラクトース)、アルコール(ソルビトール、グリセロールプロピレングリコール、エチレングリコール)、適切なタンパク質(アルブミン)、適切なアミノ酸(グリシン、グルタミン酸)、脂肪酸(エタノールアミン)、抗酸化剤(アスコルビン酸、システインなど)、キレート化剤(EDTA塩、ヒスチジン、アスパラギン酸)又は金属イオン(Ca、Ni、Mg、Mn)が含まれる。有益な保存剤には、ベンジルアルコール、クロルブタノール、塩化ベンザルコニウム及び、おそらくパラベンがある。
【0067】
経口投与のための固体剤形には、以下に限定されるものではないが、カプセル剤、錠剤、丸薬、トローチ剤、ロゼンジ剤、散剤及び顆粒剤が含まれる。そのような固体剤形では、dsRNA及び/又は式(I)の化合物は、スクロース、ラクトース又はデンプンなどの少なくとも1つの不活性希釈剤と混合されてよい。そのような剤形は、慣例通り、医薬用アジュバント、例えばステアリン酸潤滑剤又は着香剤を含むこともできる。固形の経口製剤は、有効成分の放出を調整する腸溶性か他のコーティングで調製することもできる。
【0068】
経口投与のための液状剤形の非限定例には、当分野で一般的に用いられる、水及びアルコールなどの不活性の非毒性希釈剤を含有する、薬学的に許容される乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤及びエリキシル剤が含まれる。そのような組成物は、湿展剤、緩衝剤、乳化剤、懸濁剤、甘味料及び着香剤などのアジュバントを含むこともできる。
【0069】
医薬組成物は、要求に応じて再構成される濃縮形又は粉末の形で提供することができる。凍結乾燥する場合には、ポリマー(ポビドン、ポリエチレングリコール、デキストラン)、糖(スクロース、グルコース、ラクトース)、アミノ酸(グリシン、アルギニン、グルタミン酸)及びアルブミンを含む、特定の凍結保護物質が好ましい。再構成のための溶液がパッケージに添付される場合は、それは、例えば滅菌された注射用水、又は塩化ナトリウム溶液、又はブドウ糖若しくはグルコース溶液からなることができる。
【0070】
本医薬製剤を製剤化するための手段及び方法は当分野の技術者に公知であり、それ自体公知である方法、例えば、従来の混合、造粒、溶解、凍結乾燥又は類似した方法によって製造することができる。
【0071】
本併用療法は、それらに限定されないが、乾癬、心筋肥大、例えばアデノーマ、過誤腫及び軟骨腫のような良性腫瘍、並びに頭頸部扁平上皮癌、大腸がん、胃がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、子宮頸がん、食道がん、肺がん、肝がん、脳がん(例えば神経膠腫、星状細胞腫及びグリア芽細胞腫)、及び血液がん(例えば慢性及び急性のT細胞及びB細胞の白血病及びリンパ腫)のようながんを包含するが、これらに限定されない、ヒト又は動物の過剰増殖性疾患を治療するために用いることができる。
【0072】
本明細書で用いるように、用語「治療」又は「治療すること」は、疾患の完全治癒だけでなく、疾患又はそれに関連する症状の防止、軽減及び改善も指す。
【0073】
dsRNAと式(I)の化合物との組合せの「効果的な量」は、腫瘍の有害作用が最低限で改善される量を意味する。本併用療法の投与のための量及びレジメンは、がん関連の障害の処置に関する臨床分野の技術者が容易に決定することができる。一般に、本併用療法の投薬量は、処置される患者の年齢、性及び健康状態;あるならば併行処置の種類;処置の頻度及び所望の効果の性質;組織傷害の程度;症状の継続期間;並びに個々の医師によって調整される他の変数などの考慮事項によって決まる。所望の結果を得るために、所望の用量を1回又は複数回の適用で投与することができる。本実施形態による医薬組成物は、単位剤形で提供することができる。
【0074】
一実施形態では、dsRNAは、約0.01μg/kgから約10mg/kg、又は約1.0μg/kgから約10μg/kgの投薬量範囲内の有効量で投与することができる。DsRNAは単一の日用量で投与することができるか、又は、総日投薬量を、例えば1日に2回、3回又は4回の分割用量で投与することができる。一実施形態では、式(I)の化合物は、約0.1μg/kgから約300mg/kg、又は約1.0μg/kgから約10mg/kgの投薬量範囲内の有効量で投与することができる。式(I)の化合物は単一の日用量で投与することができるか、又は、総日投薬量を、例えば1日に2回、3回又は4回の分割用量で投与することができる。投与スケジュールは、dsRNAの投与スケジュールと独立して選択することができる。
【0075】
当分野における当業者にとって、技術の進歩に従って、この発明概念を様々な方法で実施することができることは自明である。本発明及びそれらの実施形態は後述される例に限定されることはなく、しかし特許請求の範囲において異なっていてもよい。
【実施例】
【0076】
例1.CIP2A阻害剤は様々な化学療法剤に対してT98G細胞を感作する
p53変異を発現しているヒト由来グリオーマがん細胞T98G細胞をSCR siRNA(25nM)又はCIP2A siRNA(配列番号2;25nM)のいずれかでトランスフェクトした。48時間後、siRNAを含む培地を
図1に示す濃度で化学療法剤を含む培地に置換した。CIP2A阻害と標準化学療法剤を組み合せたものが、SCR siRNA又は化学療法剤単独のいずれかにより処理された細胞と比較した際に、アポトーシスをより強く誘導するかどうかを検証するため、細胞中のアポトーシス誘導の検出に用いるカスパーゼ3/7活性(カスパーゼ3/7グロ アッセイ、プロメガ)を、製造者の指示に従って48時間後に計測した。
図1に示す結果は、CIP2A siRNA単独ではアポトーシスを誘導しないことを示す。しかしながら、CIP2A siRNAとラパチニブ、スニチニブ、H-7、バンデタニブ、シスプラチン、パクリタキセル、テモゾロミド、タンズチニブ又はインドール−3−カルビノールのいずれかを組み合せたものが、CIP2A siRNA単独で処理した細胞と比較して、T98G細胞におけるアポトーシスの誘導を明確に増強した。
【0077】
例2.CIP2A阻害は様々な化学療法剤に対してHeLa細胞を感作する
野生型p53機能がHPV18 E6により鈍化されているヒト由来子宮頸がん細胞HeLa細胞をSCR siRNA(25nM)又はCIP2A siRNA(配列番号6;25nM)のいずれかでトランスフェクトした。72時間後、siRNAを含む培地を
図2に示す濃度で化学療法剤を含む培地に置換した。SCR siRNA又は化学療法剤単独のいずれかで処理した細胞と比較したとき、CIP2A阻害と標準化学療法剤を組み合せたものが細胞の生存度をより強く減少させるかどうかを検証するため、製造者の指示に従って48時間後にCTGアッセイ(プロメガ)を用いた。
図2に示す結果はCIP2A siRNA単独では細胞の生存度を減少させることについて効果がないことを示す。しかしながら、CIP2A siRNAとラパチニブ、PARPi(DPQ)、インドール−3−カルビノール、NU−7441、ラパマイシン、S31−201、TGX−221、トリコスタチンA、ゲムシタビン、又はPKC−412を組み合せたもののいずれもが、CIP2A siRNA単独で処理した細胞と比較して細胞生存度がより強く減少し、CIP2Aの阻害がこれらの化学療法剤に対してHeLa細胞を感作したことを表す。
【0078】
例3.CIP2A欠損(CIP2A
−/−)マウス由来の一次リンパ腫細胞は化学療法剤に対して感作される
p53変異を発現しているマウス一次リンパ腫細胞系をEmu−mycマウス系統と交雑させたCIP2A野生タイプ(CIP2A
+/+)又はCIP2A欠損(CIP2A
−/−)マウスの脾臓から得た。細胞を96穴プレートに播種し、「正常増殖」培地を、
図3に示す濃度で化学療法剤を含む培地に置換する前に、24時間定着させた。CIP2A発現がん細胞と比較して、CIP2A欠損がん細胞が化学療法剤に対して感作されることを示す場合を検証するために、細胞中のアポトーシス誘導を計測するために用いられるカスパーゼ3/7活性(カスパーゼ3/7グロ アッセイ、プロメガ)を、製造者の指示に従って、48時間後に計測した。
図3に示す結果は、CIP2A発現細胞と比較して、様々な化学療法剤(例えば、ラパチニブ、PARPi(DPQ)、PKC−412、タンズチニブ、テモゾロミド、パクリタキセル、NU−7441、TGX−221又はS31−201)で処理したときに、極めて低いCIP2A発現レベル(CIP2A
−/−)を発現するリンパ腫細胞でアポトーシスがより強く誘導されることを示す。
【0079】
例4.CIP2A欠損(CIP2A
−/−)マウス由来の一次リンパ腫細胞が化学療法剤に対して感作され、細胞生存度が減少した
p53変異を発現しているマウス一次リンパ腫細胞系をEmu−mycマウス系統と交雑させたCIP2A野生型(CIP2A
+/+)又はCIP2A欠損(CIP2A
−/−)マウスの脾臓から得た。細胞を96穴プレートに播種し、「正常増殖」培地を
図4に示す濃度で化学療法剤を含む培地に置換する前に24時間定着させた。CIP2A発現細胞と比較して、CIP2A欠損がん細胞を化学療法剤で処理することにより細胞生存度が減少するかどうかを検証するために、CTGアッセイ(プロメガ)を、製造者の指示に従って、48時間後に試みた。
図4に示す結果は、CIP2A発現細胞と比較して、ラパチニブ、PARPi(DPQ)、H−7、タンズチニブ、PKC−312、ラパマイシン、トリコスタチンA、S31−201又はTGX−221を含む様々な化学療法剤で処理した極めて低いCIP2Aレベル(CIP2A
−/−)を発現しているリンパ腫細胞で細胞生存度がより低く減少していることを示す。
【0080】
例5.CIP2A阻害はMKN28細胞を様々な化学療法剤に対して感作する
p53変異を発現するヒト由来胃がん細胞MKN28細胞をSCR siRNA(25nM)又はCIP2A siRNA(配列番号6;25nM)のいずれかでトランスフェクトした。48時間後、siRNAを含む培地は
図5に示す濃度の化学療法剤を含む培地に置換した。SCR siRNA又は化学療法剤単独のいずれかで処理した細胞と比較したときに、CIP2A阻害と標準化学療法剤を組み合せたものがアポトーシスをより強く誘導するかどうかを検証するために、細胞中のアポトーシス誘導を測定するために用いるカスパーゼ3/7活性(カスパーゼ3/7グロ アッセイ、プロメガ)を、製造者の指示に従って48時間後に計測した。
図5に示す結果は、SCR siRNA単独で処理したMKN28細胞と比較して、CIP2A siRNA単独でアポトーシスを誘導したことを示す。しかしながら、アポトーシスのレベルはCIP2A siRNAとH−7、バンデタニブ、シスプラチン、パクリタキセル、テモゾロミド、ゲムシタビン、PKC−412、インドール−3−カルビノール及びタンズチニブを含む様々な化学療法剤とを組み合せたときに明らかに増強した。
【0081】
例6.CIP2A阻害は化学療法剤に対してMCF−7細胞(野生型p53で発現する)を感作しない
野生型p53を発現しているヒト由来乳がん細胞MCF−7細胞を、SCR siRNA(25nM)又はCIP2A siRNA(配列番号2;25nM)のいずれかでトランスフェクトした。48時間後、siRNAを含む培地を
図6に示す濃度で化学療法剤を含む培地に置換した。CIP2A阻害と標準化学療法剤とを組み合せるとSCR siRNA又は化学療法剤のいずれか単独で処理した細胞と比較してアポトーシスを有意に誘導するかどうかを検証するために、細胞中のアポトーシス誘導を測定するために用いるカスパーゼ3/7活性(カスパーゼ3/7グロ アッセイ、プロメガ)を製造者の指示に従って48時間後に測定した。
図6に示す結果は、CIP2A siRNA単独ではSCR siRNA単独で処理したMCF−7細胞と比較した際にアポトーシスを誘導しなかったことを示す。同様に、CIP2A siRNAと様々な化学療法剤を組み合せても、野生型のp53を発現するそれらの細胞ではアポトーシスを誘導しなかった。
【0082】
参考文献
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