【文献】
成功事例に学ぶCase Study エムアンドシーシステム,mobile media magazine 第10巻 第1号,日本,株式会社シーメディア,2002年 1月 5日,第10巻,pp.53-56
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
複数の登録ユーザに対して、サイト情報を電子メールで提供し、該サイト情報に対するアクセスを前記複数の登録ユーザのそれぞれが使用するクライアント装置から受け付けるサーバであって、
前記電子メールで提供した前記サイト情報に対する前記クライアント装置からのアクセス履歴を管理する管理手段と、
前記複数の登録ユーザのそれぞれについて、提供したサイト情報にアクセスを行うアクティブユーザと、該アクセスを行わない非アクティブユーザのいずれであるかを、前記アクセス履歴に基づき判定する判定手段と、
前記アクティブユーザと判定された登録ユーザと、前記非アクティブユーザと判定された登録ユーザとの組み合わせにより、前記複数の登録ユーザの少なくとも一部宛てに送信される電子メールの送信リストを生成する生成手段と
を備え、
前記送信リストに含まれる登録ユーザの総数に対するアクティブユーザ数は、前記総数に対し、前記送信リストに基づき送信される電子メールに応じてサイト情報にアクセスを行うことが期待される登録ユーザ数が占める第1の割合に基づいて決定されることを特徴とするサーバ。
前記判定手段は、前記一定期間内に送信された電子メールのうち、所定の時間帯に送信された電子メールにつき前記所定の割合で前記電子メールの本文に含まれるリンク情報を利用して前記サイト情報にアクセスした登録ユーザを、前記時間帯と関連づけてアクティブユーザと更に判定することを特徴とする請求項7に記載のサーバ。
前記生成手段は、前記所定の時間帯と一致する送信時間帯が予め指定されている場合に、前記時間帯と関連づけられたアクティブユーザを前記送信リストに含めることを特徴とする請求項8に記載のサーバ。
前記リンク情報は、前記サイト情報を特定するためのURL(Uniform Resource Locator)であって、かつ、前記リンク情報を含む電子メールを一意に特定可能に記述された第1の部分と、該電子メールの送信先である前記クライアント装置の登録ユーザを一意に特定するための情報が記述された第2の部分とを含むように構成され、
前記アクセス履歴には、少なくとも前記URLが含まれ、
前記判定手段は、前記URLに前記第2の部分が含まれているか否かにより、前記登録ユーザが前記電子メールの本文に含まれるリンク情報を利用して前記サイト情報にアクセスしたかを判定することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載のサーバ。
複数の登録ユーザに対して、サイト情報を電子メールで提供し、該サイト情報に対するアクセスを前記複数の登録ユーザのそれぞれが使用するクライアント装置から受け付けるサーバにおいて生成された電子メールの送信リストに基づき、前記登録ユーザに対する電子メール送信を行う電子メール送信装置であって、
電子メールの送信数、送信リストに基づき送信される電子メールを受信した登録ユーザのうちで、該電子メールに応じてサイト情報にアクセスを行うことが期待される登録ユーザが占める第1の割合、送信リストに含まれるべき前記登録ユーザの属性を含む、前記送信リストの生成依頼を作成する生成依頼作成手段と、
送信手段であって、
前記生成依頼を前記サーバに送信し、
電子メール本文を、前記生成依頼に応じて前記サーバから提供された前記送信リストに基づき電子メール送信する送信手段と
を備え、
前記送信リストは、前記複数の登録ユーザのうち、提供したサイト情報にアクセスを行うアクティブユーザと、該アクセスを行わない非アクティブユーザとの組み合わせにより構成され、かつ、該送信リストに含まれる登録ユーザの総数に対するアクティブユーザ数の割合が前記第1の割合に基づき決定されており、
前記電子メールの本文は、前記サイト情報にアクセスするためのリンク情報を含み、前記リンク情報は、前記サイト情報を特定するためのURL(Uniform Resource Locator)であって、かつ、前記リンク情報を含む電子メールを一意に特定可能に記述された第1の部分と、該電子メールの送信先である前記クライアント装置の登録ユーザを一意に特定するための情報が記述された第2の部分とを含むように構成されていることを特徴とする電子メール送信装置。
複数の登録ユーザに対して、サイト情報を電子メールで提供し、該サイト情報に対するアクセスを前記複数の登録ユーザのそれぞれが使用するクライアント装置から受け付けるサーバの制御方法であって、
前記電子メールで提供した前記サイト情報に対する前記クライアント装置からのアクセス履歴を管理する管理工程と、
前記複数の登録ユーザのそれぞれについて、提供したサイト情報にアクセスを行うアクティブユーザと、該アクセスを行わない非アクティブユーザのいずれであるかを、前記アクセス履歴に基づき判定する判定工程と、
前記アクティブユーザと判定された登録ユーザと、前記非アクティブユーザと判定された登録ユーザとの組み合わせにより、前記複数の登録ユーザの少なくとも一部宛てに送信される電子メールの送信リストを生成する生成工程と
を含み、
前記送信リストに含まれる登録ユーザの総数に対するアクティブユーザ数は、前記総数に対し、前記送信リストに基づき送信される電子メールに応じてサイト情報にアクセスを行うことが期待される登録ユーザ数が占める第1の割合に基づいて決定されることを特徴とするサーバの制御方法。
複数の登録ユーザに対して、サイト情報を電子メールで提供し、該サイト情報に対するアクセスを前記複数の登録ユーザのそれぞれが使用するクライアント装置から受け付けるサーバにおいて生成された電子メールの送信リストに基づき、前記登録ユーザに対する電子メール送信を行う電子メール送信装置の制御方法であって、
電子メールの送信数、送信リストに基づき送信される電子メールを受信した登録ユーザのうちで、該電子メールに応じてサイト情報にアクセスを行うことが期待される登録ユーザが占める第1の割合、送信リストに含まれるべき前記登録ユーザの属性を含む前記送信リストの生成依頼を作成する作成工程と、
前記生成依頼を前記サーバに送信する工程と、
電子メール本文を、前記生成依頼に応じて前記サーバから提供された前記送信リストに基づき電子メール送信する工程と
を含み、
前記送信リストは、前記複数の登録ユーザのうち、提供したサイト情報にアクセスを行うアクティブユーザと、該アクセスを行わない非アクティブユーザとの組み合わせにより構成され、かつ、該送信リストに含まれる登録ユーザの総数に対するアクティブユーザ数の割合が前記第1の割合に基づき決定されており、
前記電子メールの本文は、前記サイト情報にアクセスするためのリンク情報を含み、前記リンク情報は、前記サイト情報を特定するためのURL(Uniform Resource Locator)であって、かつ、前記リンク情報を含む電子メールを一意に特定可能に記述された第1の部分と、該電子メールの送信先である前記クライアント装置の登録ユーザを一意に特定するための情報が記述された第2の部分とを含むように構成されていることを特徴とする電子メール送信装置の制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を用いて、本願発明に係る実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態は一例であり、これに限定するものではない。そのため、本願発明の特徴的構成を適用できれば他の構成であってもよい。
【0014】
以下に、添付する図面を参照して本発明の1つの実施形態を説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0015】
<システム構成>
図1は、本実施形態に対応する電子メール送信システムの全体構成を示すブロック図である。当該電子メール送信システムは、ユーザ端末であるクライアント101a、101b、101c(以下、これらを総称して「クライアント101」という。)、サーバ103、電子メール送信装置104がインターネット102に接続され相互通信が可能に構成されている。サーバ103には、ユーザ情報データベース105、アクセス履歴データベース106、サイト情報データベース107が接続されている。
【0016】
[サーバ103]
サーバ103はオンラインショッピングサイトのようなポータルサイトを提供する情報処理装置である。クライアント101のユーザは当該ポータルサイトの登録ユーザであってもよい(以下、登録ユーザのことを単にユーザともいう。)。サーバ103は、そのために各種サイト情報が登録されたサイト情報データベース107を管理し、クライアント101からのアクセスを受け付ける。
【0017】
サーバ103はまた、クライアント101のユーザの登録情報をユーザ情報データベース105にて管理するとともに、サーバ103が提供するサイトに対するアクセス履歴を当該登録情報と関連づけてアクセス履歴データベース106で管理する。本実施形態において当該アクセス履歴には、少なくとも電子メール送信装置104からクライアント101に向けて送信されたダイレクトメール(以下、単に「電子メール」または「メール」ともいう)に含まれるリンク情報を利用したアクセスが含まれる。これにより登録ユーザが送信されたメールに対してどの程度レスポンスがあるかの統計情報を取得することができる。サーバ103はこれらのデータベースと例えば、LANによって接続されていてもよい。
【0018】
サーバ103はさらに、電子メール送信装置104からの依頼に基づいて、メールの送信対象となる登録ユーザのアドレスを複数含む送信リストを生成する。当該送信リストは、所定の確率でメールに対するレスポンスが得られるように生成される。
【0019】
本実施形態では、サーバ103が管理する複数の登録ユーザは、過去の受信メールに対するレスポンスの度合いに応じて、レスポンスを行う(受信メールが提供するサイト情報にアクセスを行う)ことが確実視される「アクティブユーザ」と、それ以外の「非アクティブユーザ」とのいずれかに大別される。サーバ103は、ユーザ登録情報と、それに関連づけられたアクセス履歴情報とに基づき、複数の登録ユーザをそれぞれアクティブユーザと非アクティブユーザとに区別して登録する。本実施形態で生成される送信リストは、アクティブユーザと非アクティブユーザとの比率が、メールに対するレスポンス確率が所定確率を達成するように調整される。レスポンス確率とは、送信リストに基づき送信される電子メールを受信した登録ユーザの総数に対し、該電子メールに応じてサイト情報にアクセスを行うことが期待される登録ユーザが占める割合に対応する。例えば、所定確率が20%であった場合は、アクティブユーザ数1に対して非アクティブユーザ数を4とすれば、全体としてアクティブユーザが20%含まれるため、レスポンス確率20%が達成されることとなる。
【0020】
サーバ103はまた、電子メール送信装置104が送信するメールに含めるサイトのURL(Uniform Resource Locator)の情報を提供することができる。或いは、メール本文の一部をサーバ103側で作成し、電子メール送信装置104に提供しても良い。さらには、サーバ103や電子メール送信装置104以外のノードにより、メール本文が作成される場合に、当該ノードに対しサイトのURLの情報を提供することもできる。
【0021】
サーバ103は、例えばオンラインショッピングサービスの基盤となるインフラ(ポータルサイト)を提供する情報処理装置としても機能する。当該インフラは、顧客であるユーザにクライアント101を介して提供されても良い。例えば、このインフラに対し、商品等を提供する店舗ユーザがオンライン上の店舗として登録することでオンラインショッピングサービスの提供が可能となる。
【0022】
[電子メール送信装置104]
電子メール送信装置104は、本文中にサーバ103が提供するサイトへのリンク情報を含むHTMLメールをクライアント101に送信する情報処理装置である。電子メール送信装置104はサーバ103に組込まれていても良い。電子メール送信装置104は、クライアント101の登録ユーザにメール送信を行う場合、サーバ103が生成したリストに基づき宛先を指定することができる。また、送信した各メールにつき、メール本文の情報を、送信に使用した送信リストと関連づけてサーバ103に提供する。電子メール送信装置104はさらに、サーバ103に対して、送信対象の登録ユーザに関する条件を指定した送信リストの生成依頼を行うことができ、サーバ103が生成するリストは当該生成依頼で指定された条件を満たすように生成される。電子メール送信装置104は、上記ポータルサイトにおいて店舗を開設している店舗ユーザが使用する端末装置であってもよい。例えば、上記ポータルサイトに登録している店舗の顧客に対して本実施形態に対応するメール送信を行いたい場合に、当該店舗ユーザが電子メール送信装置104を利用することができる。
【0023】
[クライアント101]
クライアント101は、ユーザが操作するユーザ端末、或いは、情報処理装置である。クライアント101は、ユーザ操作に応じてサーバ103が提供するサイトにアクセス可能であり、また、電子メール送信装置104から送信されるメールの送信対象ともなる。クライアント101は電子メール送信装置104が送信するメールを受信すると、受信メールをディスプレイに表示することができる。クライアント101は更に、メール本文に含まれるリンク情報に対するユーザからの操作を受け付け、当該リンク先のサイト情報(ウェブページ情報)をサーバ103に要求する(「アクセス要求」ともいう)ことができる。当該要求に応じてサーバ103から送信されたサイト情報を受信すると、クライアント101は受信したサイト情報をディスプレイに表示する。
【0024】
クライアント101は、例えば、ノートパソコン、デスクトップパソコン、携帯情報端末、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等を含む。クライアント101には、所謂インターネット・ブラウザのソフトウェア(プラグインでストリーミング・コンテンツを再生可能)、及び、メールを受信し、表示するためのメールアプリケーションがインストールされているものとする。
【0025】
クライアント101は、無線LAN、LTE等の無線データ通信手段によってインターネット102に接続されている。尚、イーサネット(登録商標)等のネットワークケーブルを含むLANにより、ネットワーク102へアクセス可能に更に構成されていてもよい。インターネット102は、世界中のネットワークが互いに接続されたネットワークであるが、例えば、イントラネットのように特定の組織内においてのみ接続可能なネットワークであってもよい。
【0026】
ユーザ情報データベース105、アクセス履歴データベース106及びサイト情報データベース107は、それぞれ所定のデータベース・ソフトウェアがインストールされた情報処理装置であり、各種データの管理を行う。
【0027】
[ユーザ情報データベース105]
ユーザ情報データベース105は、ユーザごとの登録情報を管理する。具体的に、ユーザを一意に識別するためのユーザ識別子(ユーザID)、登録ユーザであるか否かを判定するためのユーザ登録情報(例えば、ユーザ名とパスワードのセット等)、ユーザの属性、メールアドレス、GET情報、アクティブユーザかノンアクティブユーザかの別を示すフラグ(アクティブユーザフラグ)を関連づけて格納する。ユーザ情報データベース105に登録される情報の一例については、
図7Aを参照して後述する。
【0028】
[アクセス履歴データベース106]
アクセス履歴データベース106は、ユーザごとのサイト情報に対するアクセス履歴を管理する。サーバ103は、クライアント101から受信したアクセス要求において指定されるURLの情報を、アクセスしてきたユーザと関連づけてアクセス履歴データベース106に登録する。アクセス履歴データベース106に登録される情報の一例については、
図7Bを参照して後述する。サーバ103はまた、クライアント101がどのメールに含まれるリンクからアクセスしてきたかを判定し、メール単位にアクセス有無の履歴をレスポンス履歴情報として管理する。レスポンス履歴情報は、ユーザのGET情報と、ユーザが受信したメール、レスポンスの有無などを関連づけて登録する。レスポンス履歴情報の詳細は
図10Bを参照して後述する。
【0029】
[サイト情報データベース107]
サイト情報データベース107は、所定のウェブサイトをインターネット102に公開するための文書ファイルの情報を管理する。文書ファイルには、HTMLファイル、PDFファイルの他、特定アプリケーションで利用されるファイル(例えば、MSワードなど)が含まれる。サイト情報データベース107は、随時更新され最新の情報が格納される。
【0030】
尚、本明細書では、便宜上、サーバ103、電子メール送信装置104、ユーザ情報データベース105、アクセス履歴データベース106、サイト情報データベース107は、それぞれ物理的に独立した情報処理装置によって実現されるものとして説明するが、本発明の実施形態はこれに限られるものではない。例えば、これらが単一の情報処理装置によって実現されてもよい。その一方で、認証サーバ103等の各装置が複数台の情報処理装置により冗長構成、或いは分散構成されても良い。また、ユーザ情報データベース105は、サーバ103とLAN等によって接続されているものとして説明するが、例えば、インターネット102や非図示のイントラネット経由でサーバ103と通信可能な形態をとってもよい。
【0031】
また本実施形態では、説明の簡単のために、サーバ103と電子メール送信装置104とでウェブサービス提供とメール送信サービス提供とを個別に実行する場合を記載したが、システムの構成はこれに限定されるものではない。即ち、ウェブサービス提供のためのサーバと、メール送信サービス提供のための装置が一体化されても良い。また、一体化されている一方で、それとは独立に電子メール送信装置104が複数存在していても良い。
【0032】
<情報処理装置の構成>
次に、本実施形態に対応する電子メール送信システムを構成する情報処理装置の概略について説明する。
図2は、クライアント101のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。上述した情報処理装置としての、電子メール送信装置104、ユーザ情報データベース105、アクセス履歴データベース106、サイト情報データベース107も、同様或いは同等のハードウェア構成として構成しても良い。
【0033】
図3は、サーバ103の機器構成を示すブロック図である。CPU、ROM、RAM、外部記憶ドライブ、メディア、HD、指示入力装置、出力装置、I/F、システムバスの機能及び用途、更には、これらの関係は、
図2を用いて説明するものと同様或いは同等である。
図3では、データベース310がシステムバス309に接続されていることに留意する。ここで、データベース310は、ユーザ情報データベース105、アクセス履歴データベース106、サイト情報データベース107を総称するものである。以下、
図2及び
図3の各構成要素についてまとめて説明する。
【0034】
図2及び
図3において、CPU200(300)は、ハードディスク装置(以下、HDと呼ぶ)205(305)に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、RAM202(302)にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。また、電子メール送信装置104から受信され、RAM202に記憶されたメールデータを展開し、出力装置207のディスプレイに表示可能な形式のデータに変換する。さらには、インターフェイス208(308)を介した外部装置とのデータ送受信を制御するとともに、外部装置から受信したデータの分析・処理を実行し、また外部装置へ送信するデータ(処理要求やデータ要求を含む)の生成を行う。なお、後述する
図4から
図11を参照して説明する処理もCPU200(300)が対応する処理プログラムを実行することにより装置全体を制御して実現される。
【0035】
ROM201(301)は、内部に基本I/Oプログラム、種々のアプリケーションプログラム等の各種データを記憶する。RAM202(302)は各種データを一時記憶し、CPU200(300)の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0036】
外部記憶ドライブ203(303)は、記録媒体へのアクセスを実現するための外部記憶ドライブであり、メディア(記録媒体)204(304)に記憶されたプログラム等を本コンピュータシステムにロードすることができる。尚、メディア204(304)は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、Blu−ray(登録商標)、ICメモリカード、MO、メモリスティック等を利用することができる。
【0037】
外部記憶装置205(305)は、本実施形態では大容量メモリとして機能するHD(ハードディスク)を用いている。HD205(305)には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が格納される。なお、ハードディスクの代わりに、フラッシュ(登録商標)メモリ等の不揮発性記憶装置を用いても良い。
【0038】
指示入力装置206(306)は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネル等がこれに相当する。指示入力装置206(306)を用いて、ユーザは、クライアント101に対して、装置を制御するコマンド等を入力指示する。例えば、クライアント101においては、メールの受信動作の開始、受信したメールの表示指示、表示されたメール本文のスクロール指示、表示されたメール本文に含まれるリンク画像やリンク情報の選択指示等を入力することもできる。また、例えば電子メール送信装置104では、後述するような送信リストの生成依頼のための各種項目の値を設定することができる。出力装置207(307)は、指示入力装置206(306)から入力したコマンドや、それに対するクライアント101や各サーバの応答出力等を出力する。出力装置207(307)にはディスプレイ、スピーカ、ヘッドフォン端子等が含まれる。システムバス209(309)は、情報処理装置内のデータの流れを司る。
【0039】
インターフェイス(以下、I/Fという)208(308)は、外部装置とのデータのやり取りを仲介する役割を果たす。例えば、クライアント101にとって、外部装置はサーバ103や、電子メール送信装置104であり、サーバ103にとって、外部装置はクライアント101や電子メール送信装置104となる。具体的に、I/F208(308)は、無線通信モジュールを含むことができ、当該モジュールはアンテナシステム、RF送受信器、1つ以上の増幅器、同調器、1つ以上の発振器、デジタル信号プロセッサ、CODECチップセット、加入者識別モジュールカード、メモリなどを含む、周知の回路機構を含むことができる。また、有線接続のための有線通信モジュールを含むことができる。有線通信モジュールは1つ以上の外部ポートを介して他のデバイスとの通信を可能とする。また、データを処理する様々なソフトウェアコンポーネントを含むことができる。外部ポートは、イーサーネット、USBやIEEE1394等を介して、直接的に、又はネットワークを介して間接的に他のデバイスと結合する。尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0040】
本実施形態に対応する処理を実行するために対応するプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされているHD205(305)からRAM202(302)にロードするようにしてもよい。また、本実施形態に係るプログラムをROM201(301)に記録しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接CPU200(300)で実行することも可能である。さらに、メディア204(304)から対応プログラム及び関連データを直接RAM202(302)にロードして実行させることもできる。
【0041】
<メール送信処理>
次に、発明の実施形態に対応する電子メール送信システムにおいて実行されるメール送信処理の詳細を説明する。
図4は、発明の実施形態に対応するメール送信処理の一例を示すタイミングチャートである。
図4に対応する処理は、クライアント101、サーバ103及び電子メール送信装置104がそれぞれ保持する処理プログラムを各々が実行することにより実現される。
【0042】
メール送信処理を実施するに当り、サーバ103が、電子メール送信装置104から送信するメールの宛先のリスト(以下、「送信リスト」という)の生成依頼を受ける。本実施形態では、説明の簡単のために電子メール送信装置104から生成依頼を送信する場合について説明するが、電子メール送信装置104以外の他のノードから生成依頼を送信しても良い。或いは、サーバ103内で生成しても良い。
【0043】
まず、S401では、電子メール送信装置104が送信リストの生成依頼を作成する。送信リストの生成依頼の作成は、電子メール送信装置104の管理者が、上記の各項目を入力することで行っても良い。このとき、生成依頼には少なくとも以下の情報が含まれる。
・送信数
・期待されるレスポンス確率
・ユーザ属性
・送信時間帯
【0044】
上記において、メール送信数は、電子メール送信装置104から送信するメールの宛先(メールアドレス)の総数を表す。例えば、2万5千通のメールを送信する場合は、メール送信数は「25000」となる。次に、期待するレスポンス確率は、送信したメールの総数(総受信者数)に対し、メールに対して実際に応答することが期待される受信者数の割合をいう。例えば、レスポンス確率が20%であれば25000通のメールを送信した場合に、5000人の受信者が実際にメールに対して応答することが期待されていることになる。
【0045】
次に、ユーザ属性は、メールの送信先のユーザの属性を指定する項目である。ダイレクトメールは特定の広告効果等を狙って送信されるので、目的に当てはまらないユーザに対して送信しても効果がない。例えば、若者向けの洋服の紹介に関するメールを中高年のユーザに送信しても、広告効果はない。そこで、送信先のユーザが満たすべき属性、例えば性別、年齢、出身地、職業、趣味、購入履歴、閲覧履歴、訪問履歴、お気に入り登録などがここで指定される。
【0046】
送信時間帯は、電子メール送信装置104が当該メールを送信する予定の時間帯を示す。ユーザによって時間帯ごとの応答率が異なることがあるため、指定した時間帯において応答率の高いユーザにメールを送信したい場合にこの送信時間帯の項目を設定することができる。例えば、あるユーザが昼休みや、夕方以降といった特定の時間帯にメールを受信した場合に応答率が高い場合、その時間帯においてはアクティブユーザと見なすことができるため、当該ユーザは送信リストに含まれる可能性が上がる。
【0047】
次にS402において、電子メール送信装置104から、S401において作成した送信リスト生成依頼をサーバ103宛てに送信する。このときの送信リスト生成依頼のデータ構造は
図5に示すとおりである。送信リスト生成依頼500は、例えば、送信数501、レスポンス確率502、ユーザ属性503、送信時間帯504の情報を含むことができる。
【0048】
サーバ103は、送信リスト生成依頼500を電子メール送信装置104から受信すると、当該生成依頼に含まれる情報に従って、S403で送信リストを生成する。送信リストの生成処理は、
図6のフローチャートに示す手順に従って実行される。
【0049】
まずS601において、送信リスト生成依頼500から、ユーザ属性503の情報を取得する。続くS602では、ユーザ情報データベース105に登録されたユーザ情報のうち、アクティブユーザフラグが1の値となっているアクティブユーザであって、S601で取得したユーザ属性に合致する属性を有するユーザの情報を抽出する。ここでアクティブユーザを抽出するに当り、メール送信対象として前回指定された日から所定日数が経過しているか否か、また、所定期間内の当該ユーザに対する送信回数が一定値を超えていないかを考慮する。これは、メールの送信頻度が特定のユーザに偏らないようにするためである。よって、アクティブユーザとして判定されているユーザのうち、最後に指定された日から所定日数(例えば、3日)が経過していないユーザはS603での抽出対象から除外してもよい。また、1月の送信回数が7回を超えたようなユーザも、S603での抽出対象から除外してもよい。これにより、特定のユーザが送信対象として繰り返し選ばれることを防止することができる。
【0050】
続くS603では、ユーザ情報データベース105に登録されたユーザ情報のうち、アクティブユーザフラグが0の値となっている非アクティブユーザであって、S601で取得した属性情報に合致する属性を有するユーザの情報を抽出する。ここで非アクティブユーザを抽出するに当り、メール送信対象として最後に指定された日から所定日数が経過しているか否か、また、所定期間内の当該ユーザに対する送信回数が一定値を超えていないかを考慮する。これは、メールの送信頻度が特定のユーザに偏らないようにするためである。よって、非アクティブユーザとして判定されているユーザのうち、前回指定された日から所定日数(例えば、3日)が経過していないユーザはS603での抽出対象から除外してもよい。また、1月の送信回数が7回を超えたようなユーザも、S603での抽出対象から除外してもよい。これにより、非アクティブユーザについても特定のユーザが送信対象として繰り返し選ばれることを防止することができる。
【0051】
ここで、
図7Aを参照して、ユーザ情報データベース105に登録されているユーザ情報について説明する。
図7Aは、ユーザ情報データベース105におけるユーザ情報の登録例を示すテーブルである。
【0052】
ユーザ情報データベース105は、各ユーザを一意に識別するためのユーザID701、登録ユーザであることを判定するためのユーザ名702及びパスワード703のセットからなるユーザ登録情報が登録されている。ユーザID701やユーザ登録情報はサーバ103が提供するポータルサイトにユーザが最初に登録する際に生成されてもよい。また、各ユーザの属性704、メールアドレス705、GET情報706及びアクティブユーザフラグ707が登録される。属性704には、ユーザの性別、出身、年齢、年代、職業、趣味、購入履歴の他、ユーザを任意にグループ化するために利用可能な情報が登録される。当該属性は、電子メール送信装置104から送信するメールの送信者を絞り込むために利用することができる。属性704の各情報は、サーバ103が提供するポータルサイトにユーザが登録する際に、ユーザ自身で入力して設定(例えば、性別、年齢、出身地、職業、趣味等について)することができる。また、ポータルサイト内でのユーザの活動の結果として設定(購入履歴、閲覧履歴、訪問履歴、お気に入り登録等)されてもよい。メールアドレス705は、各ユーザのメールアドレスが、ユーザ登録時にユーザ入力により登録される。
【0053】
GET情報706は、電子メール送信装置104が各ユーザ宛に送信するメールに含まれるリンクのURLを記述する際に使用される情報であって、送信先ユーザを一意に識別するための情報である。GET情報をメール内のリンク先URLに付加することにより、サーバ103はアクセスしてきたユーザを一意に特定することが可能となる。例えば、GET情報を含むURLは次のように記述される。
http://r.auen.co.jp/abcdefg?mpe=abc
このとき、「http://r.auen.co.jp/abcdefg」の部分がサーバ103が本来提供するサイトのページのURL(以下、「ページURL」という)を表し、?以降の「mpe=abc」がGET情報となる。サーバ103は、「?」以下の情報はページを指定するURLとしては無視することができる。また、ページURLは、送信されるメール毎に一意の情報が与えられる。よって、内容的に同一ページへのアクセスであっても、送信されるメールによって(例えば、送信日が異なる2つのメールの間で)アクセスのために指定されるURLが異なりうる。これにより、クライアント101からのアクセス要求で指定されるURLにより、どのメールに含まれるリンク情報に基づいてアクセス要求を行ったのかが特定可能となる。
【0054】
アクティブユーザフラグ707は、各ユーザがアクティブユーザであるか否かを特定するためのフラグ情報である。アクティブユーザの場合フラグ値「1」が与えられ、非アクティブユーザの場合フラグ値「0」が与えられる。
【0055】
図6の説明に戻り、S602、S603において、S601で取得した属性情報に合致する属性を有するアクティブユーザと非アクティブユーザの情報を抽出すると、S604にて、当該抽出したユーザの情報に基づき送信リストを生成する。その際、送信リストでは、アクティブユーザ数と非アクティブユーザ数との比率がレスポンス確率を満たすように調整される。ここで、送信リストの一例を
図8に示す。
【0056】
図8は、送信リスト800のデータ構造の一例を示す。送信リスト800は、ユーザ毎の電子メールのアドレス情報を登録したアドレス801と、ユーザ毎のGET情報を登録したGET情報802と、各ユーザのアクティブユーザフラグ803の情報を含むことができる。なお、アクティブユーザフラグ803の情報は、説明のために示したものであるので、実際に生成される送信リスト800には必ずしも含まれなくても良い。
図8に示すように、送信リスト800は、5つのアドレスをセットとして、当該セットを複数含むように構成される。
図8では、1セットを太枠で囲って示している。1セットには、アクティブユーザのアドレスが1つと、非アクティブユーザのアドレスが4つ含まれる。この比率は上述のレスポンス確率に対応している。よって、送信リスト生成のために指定されるレスポンス確率に応じて1セットを構成するアドレス数は異なっても良いし、1セット内に含まれるアクティブユーザ数も異なっても良い。例えば、レスポンス確率が25%であれば、1セット内に含まれるアドレスは4つとなり、そのうちアクティブユーザのアドレスが1つで、非アクティブユーザのアドレスが3つとなる。このようにして本実施形態では、送信リストを、指定されたレスポンス確率を満たす最小数の登録ユーザの組み合わせを繰り返すことにより生成することができる。
【0057】
図4の説明に戻り、以上のようにして生成された送信アドレスリスト800は、S404においてサーバ103から電子メール送信装置104へ送信される。電子メール送信装置104は、サーバ103から送信リスト800の提供を受けると、S405で送信用のメールを作成し、S406で送信リスト800に含まれる宛先に送信する。このとき、各メールに含まれるリンク情報で指定されるサイトのURLは、上述のように送信メールに固有のページURLを含み、かつ、ユーザを一意に特定するためのGET情報が付加される。メール固有のページURLの情報は、予めサーバ103から指定されてもよい。電子メール送信装置104は、S406で作成したメールを送信リストに含まれる宛先に送信すると共に、S407では送信したメールの本文情報をサーバ103に送信する。このとき、メールの本文に含まれるURLは、ページURLのみでGET情報は含まれなくても良い。また、当該メールを送信した際に使用した送信リストについても、サーバ103に対して通知する。
【0058】
S406において電子メール送信装置104がメール送信する際には、例えばアクティブユーザへ送信するタイミングと、非アクティブユーザに送信するタイミングとを異ならせても良い。より具体的に、アクティブユーザへ送信するタイミングは、所定の時間帯に含まれるようにする一方で、非アクティブユーザに送信するタイミングは、当該所定の時間帯よりも長い時間帯に分散させて送信しても良い。これにより、不図示のメールサーバに負荷が集中しないようにすることができる。例えば、特定の時間帯においてアクティブユーザであるような登録ユーザが含まれる場合は、当該時間帯における送信対象はアクティブユーザが優先されるべきであり、非アクティブユーザについては送信タイミングが特定の時間帯からずれても特段問題はない。これにより、特定の時間帯に複数メールを送信しなければならない場合に、アクティブユーザを優先して送信しつつ、メールサーバに負荷が集中することを防止することができる。
【0059】
クライアント101が電子メール送信装置104からメールを受信すると、S408では、ユーザ操作に応じて当該メール表示を行うとともに、メール本文の情報に対する操作を更に受け付ける。例えば、リンク画像の選択を受け付けることができる。リンク画像の選択を受け付けると、クライアント101はS409で、当該リンク画像と関連づけられたリンク情報をリンク先のURLとして指定して、サーバ103に対しアクセス要求を送信する。
【0060】
図11は、S408におけるメール表示の一例を示す図である。メール画面1100には、旅行案内に関する広告が掲載されている。メール画面1100内に表示されたリンク画像には、それぞれ対応するページへのリンクが関連づけられている。
図11では、各リンク画像に関連づけられたリンク情報を下線を付して示している。実際の表示画面上ではこのリンクそのものは表示されなくて良い。
図11では同一のユーザに対するメールの表示例を示すため、各リンク情報に含まれるGET情報は同一である(mpe=abc)。また、リンク情報におけるページURLは、本メールに固有のページURLが割り当てられている。そして、クライアント101のユーザがいずれかのリンク画像を選択すると、当該リンク画像に関連づけられたリンク情報が選択され、リンク先ページのURLとして使用される。例えば「サマーセール 夏休み・9月連休」というリンク画像が選択されると、ページURLとして「http://r.auen.co.jp/abcdefg?mpe=abc」が指定されてサーバ103にアクセス要求を送信する。
【0061】
サーバ103はクライアント101からアクセス要求を受け付けると、S410にてアクセス要求に含まれるGET情報に基づきアクセスしてきたユーザを特定し、アクセス履歴データベース106に登録されている当該ユーザのアクセス履歴を更新する。アクセス履歴データベース106のデータ構造の一例は
図7Bに示すとおりである。アクセス履歴データベース106は、アクセスを行ったユーザの情報711、当該ユーザからアクセスを受け付けた日時712、アクセス先として指定されたURL713が登録される。ユーザ情報711は、ユーザIDやメールアドレス等、ユーザを特定可能な情報であればよい。
【0062】
また、S411で指定されたURLに対応するページ情報(HTMLファイル)をサイト情報データベース107から読み出してクライアント101へ送信する。アクセス履歴の更新に応じて、サーバはS413にてユーザ情報の更新処理を実行する。一方、クライアント101はページ情報を受信すると、S412にて当該ページ情報をディスプレイに表示する。
【0063】
以下、S413におけるユーザ情報の更新処理の詳細を説明する。
図9は、ユーザ情報の更新処理の一例を示すフローチャートである。まず、S901において、アクセス履歴データベース106に登録されているアクセス履歴のうちアクセス先URL713の情報に基づき、S407で受信したメール本文に含まれるリンク情報に基づくアクセス要求を抽出する。
【0064】
ここでメール毎に含まれるページURLのリストを
図10Aに示す。
図10Aは1件分のメールについてデータ構造の一例を示すが、他のメールについても同様にメール本文に含まれるページURLが確認可能にアクセス履歴データベース106内に保存されていても良い。メールID1001は、各メールを一意に識別するための情報であって、送信日時の情報や、任意の数値等のいずれであってもよい。ページURL1002には、メールIDで指定されたメールの本文中に含まれるページURLが登録される。これにより、ページURLから遡ってメールIDに基づき送信されたメールを特定することが可能となる。
【0065】
よってS901では、アクセス履歴データベース106内のアクセス先URL713に、テーブル1000に登録されたページURLと一致するページURLを有するアクセス要求が登録されていれば、当該アクセス要求を抽出する。
【0066】
次にS902では、抽出したアクセス要求につきアクセス先URL713の値に付加されているGET情報に基づいてアクセスユーザを特定する。続くS903では、特定されたアクセスユーザのレスポンス履歴情報を更新する。レスポンス履歴情報の一例は、
図10Bに示す通りである。このレスポンス履歴情報は、アクセス履歴データベース106内に保存されていても良い。レスポンス履歴情報1010には、GET情報1011、メールID1012、レスポンスの有無1013、レスポンス時刻1014が登録されている。GET情報1011には、各ユーザに割り当てられたGET情報が登録されている。メールID1012には、当該ユーザに対して送信されたメールを一意に特定するための識別情報が登録される。なお、メールIDは、メールを一意に特定可能な情報であれば、送信日時の情報や、任意の数値等のいずれであってもよい。このメールID1012の値は
図10AのメールID1001の値に対応する。これにより、ユーザに対して送信されたメールの送信履歴を管理することができる。レスポンス有無1003は、メール1002のメールに対してユーザが応答したか否か、即ち、メールに含まれるリンクに対してアクセスしたか否かの情報が登録される。レスポンス時刻1004は、ユーザがメールに対して実際にレスポンスを返した時刻が登録される。この時刻は、
図4のS409にてサーバ103がクライアント101からアクセス要求を受け付けた時刻に該当する。
【0067】
当該レスポンス履歴情報1000は、S407においてメール本文が提供された際に、当該メールの送信リストに含まれるユーザについて予めメールID1002を登録し、レスポンス1003を「なし」に初期化しておくことができる。これにより、レスポンスを受け取ったユーザについてのみレスポンス履歴情報1000を更新し、それ以外については初期値を維持するだけでよい。
【0068】
図9の説明に戻り、S904では、ユーザ毎にアクティブユーザか否かの判定を行う。アクティブユーザは、送信メールに対して一定期間内に一定のレスポンス率以上でレスポンスを行ったユーザをいう。一定期間は、例えば1週間、あるいは、1ヶ月とすることができ、一定のレスポンス率を80%以上、さらには100%とすることもできる。また、レスポンス率は、メールの送信時間帯に応じて算出しても良い。例えば、電子メール送信装置104がメールを送信する時間帯が複数ある場合、当該時間帯毎にレスポンス率を計算しても良い。
【0069】
時間帯は、例えば1日を4時間ごとに6つの時間帯に分け、時間帯1を午前8時から午後12時、時間帯2を午後12時から午後4時、時間帯3を午後4時から午後8時、時間帯4を午後8時から午前12時、時間帯5を午前12時から午前4時、時間帯6を午前4時から午前8時とすることができる。なお、時間帯の区分数及び区分方法は上述に限定されるものではない。これにより、特定の時間帯(例えば、時間帯2や時間帯4)に送信されたメールについてはレスポンス率100%のユーザが存在すれば、送信リスト生成依頼500に含まれる送信時間帯504の値が当該特定の時間帯(時間帯2や時間帯4)に合致する場合は、そのメールについては該ユーザはアクティブユーザとみなすことができる。
【0070】
上記でアクティブユーザと判断するためのレスポンス率を80%とした場合、送信リストに含めるアクティブユーザの数は、当該レスポンス率を考慮して設定する必要がある。例えば、メール送信数が25000で、レスポンス確率が20%の場合、アクティブユーザを5000人選択しても、そのうちの2割は応答しない可能性がある。よって、アクティブユーザの数は6250人としなければならない。このように、アクティブユーザと判断するためのレスポンス率の大きさに応じ、送信リスト生成依頼500で指定されたレスポンス確率を達成するように送信リストに含めるアクティブユーザ数を調整する。
【0071】
以上によれば、電子メール送信装置104から送信されるメールについて、予め希望するレスポンス確率が達成される。
【0072】
[その他の実施形態]
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。また本発明に係る情報処理装置は、1以上のコンピュータを該情報処理装置として機能させるプログラムによっても実現可能である。該プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されることにより、あるいは電気通信回線を通じて、提供/配布することができる。
メール送信対象を決定する場合に、レスポンスを返すことが期待されるユーザを確実に送信対象に含めるための仕組みを提供する。複数の登録ユーザに対して、サイト情報を電子メールで提供し、該サイト情報に対するアクセスを前記複数の登録ユーザのそれぞれが使用するクライアント装置から受け付けるサーバであって、前記電子メールで提供した前記サイト情報に対する前記クライアント装置からのアクセス履歴を管理する管理手段と、前記複数の登録ユーザのそれぞれについて、提供したサイト情報にアクセスを行うアクティブユーザと、該アクセスを行わない非アクティブユーザのいずれであるかを、前記アクセス履歴に基づき判定する判定手段と、前記アクティブユーザと判定された登録ユーザと、前記非アクティブユーザと判定された登録ユーザとの組み合わせにより、前記複数の登録ユーザの少なくとも一部宛てに送信される電子メールの送信リストを生成する生成手段とを備える。