(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
αトコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、フマル酸、リンゴ酸、アスコルビン酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、没食子酸n-プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン及びモノチオグリセロールからなる群から選択される0.01〜2.0%(w/w)の酸化防止剤を更に含む、請求項1の局所獣医薬組成物。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
哺乳類及び鳥類等の動物は多くの場合、寄生虫の外寄生/感染を受けやすい。これらの寄生虫は、昆虫等の外部寄生虫、及び糸状虫その他の虫等の内部寄生虫であり得る。ネコ及びイヌ等の飼育動物は、下記外部寄生虫の1種以上が外寄生していることが多い:
−ノミ(例えばツェノセファリデス種(Ctenocephalides spp.)、例えばツェノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)等)、
−マダニ(例えばリピセファラス種(Rhipicephalus spp.)、イクソデス種(Ixodes spp.)、デルマセントル種(Dermacentor spp.)、アンブリオマ種(Amblyoma spp.)等)、
−ダニ(例えばデモデクス種(Demodex spp.)、サルコプテス種(Sarcoptes spp.)、オトデクテス種(Otodectes spp.)等)、
−シラミ(例えばトリコデクテス種(Trichodectes spp.)、ケイレチエラ種(Cheyletiella spp.)、リノグナツス種(Lignonathus spp.)等)、
−蚊(アエデス種(Aedes spp.)、クルクス(Culux spp.)、アノフェレス(Anopheles spp.)等)及び
−ハエ(ヘマトビア種(Hematobia spp.)、ムスカ種(Musca spp.)、ストモキシス種(Stomoxys spp.)、デルマトビア種(Dermatobia spp.)、コクリオミイヤ種(Cochliomyia spp.)等)。
【0003】
ハエは、動物又はヒトの健康に悪影響を与えるのみならず、多大な心理的ストレスをも引き起こすので特に問題である。さらに、ハエは動物及びヒトの病原体、例えばイヌサナダムシ(ジピリジウム・カニヌム(Dipylidium caninum))等の媒介動物でもある。
同様に、マダニも動物又はヒトの心身の健康に有害である。しかしながら、マダニに関連する最も重大な問題は、マダニがヒトと動物の両方の病原体の媒介動物であることである。マダニに起因する主な疾患には、ボレリア症(ボレリア・ブルグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)に起因するライム病)、バベシア症(babesioses)(又はバベシア種(Babesia spp.)に起因するピロプラズマ症)及びリケッチア症(ロッキー山紅斑熱としても知られる)がある。マダニは、宿主の炎症又は麻痺を引き起こす毒素をも放出する。これらの毒素は、宿主にとって致命的なこともある。
同様に、家畜も寄生虫の外寄生を受けやすい。例えば、ウシは多数の寄生虫の影響を受ける。家畜の間で非常に蔓延している寄生虫は、マダニ属のブーフィラス(Boophilus)、特に種ミクロプラス(microplus)(ウシダニ)、デコロラタス(decoloratus)及びアヌラツス(anulatus)のものである。ブーフィラス・ミクロプラス(Boophilus microplus)等のマダニは、家畜が草を食べる牧草地に生息するので、防除するのが特に困難である。
また、動物及びヒトは、例えば、条虫(サナダムシ)、線虫(回虫)及び吸虫(扁形動物又は吸虫(fluke))として分類される群の寄生虫によって最も頻繁に引き起こされる蠕虫症を含めた内部寄生虫感染にも悩まされる。これらの寄生虫は、動物の栄養に悪影響を及ぼし、ブタ、ヒツジ、ウマ、及びウシに深刻な経済的損失をもたらすのみならず、飼育動物及び家禽類にも影響を及ぼす。動物及びヒトの胃腸管内に存在する他の寄生虫としては、アンシロストーマ(Ancylostoma)、ネカトール(Necator)、アスカリス(Ascaris)、ストロンギロイデス(Strongyloides)、トリキネラ(Trichinella)、キャピラリア(Capillaria)、トキソカラ(Toxocara)、トキサスカリス(Toxascaris)、トリキリス(Trichiris)、エンテロビウス(Enterobius)並びに血液又は他の組織及び器官で見られる寄生虫、例えば糸状虫並びにストロンギロイデス(Strogyloides)、トキソカラ(Toxocara)及びトリキネラ(Trichinella)の腸管外段階の寄生虫が挙げられる。
【0004】
化学薬品分類としての1-アリールピラゾールは技術上周知であり、この分類の特定化合物は、動物及び植物に有害な広範囲にわたる害虫及び寄生虫に対して強力な活性があることが分かっている。例えば、1-アリールピラゾール誘導体は、ネコ、イヌ及びウシ等の動物の外部寄生虫外寄生を予防、治療又は防除することが技術上周知である。特定の1-アリールピラゾール及び害虫に対するその使用は、米国特許出願公開第US 2005/0182048号;第US 2006/0135778号;第US 2008/0132487号;第US 2008/0031902号;米国特許第4,963,575号;第5,122,530号;第5,232,940号;第5,236,938号;第5,246,255号;第5,547,974号;第5,567,429号;第5,576,429号;第5,608,077号;第5,714,191号;第5,814,652号;第5,885,607号;第5,567,429号;第5,817,688号;第5,885,607号;第5,916,618号;第5,922,885号;第5,994,386号;第6,001,384号;第6,010,710号;第6,057,355号;第6,069,157号;第6,083,519号;第6,090,751号;第6,096,329号;第6,124,339号;第6,180,798号;第6,335,357号;第6,350,771号;第6,372,774号;第6,395,906号;第6,413,542号;第6,685,954号;及び第7,468,381号に記載されている。下記文献も参照されたい:EP 0 234 119、EP 0 295 117、EP 0 352 944、EP 0 500 209、EP 0 780 378、EP 0 846 686、及びEP 0 948 485。これらの内容は、参照によってその全体が本明細書で援用される。
【0005】
これらの特許で定義されたファミリーの化合物は極端に活性があり、これらの化合物の1つである5-アミノ-3-シアノ-1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-4-トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール、つまりフィプロニルは、ノミ及びマダニを含めた害虫に対して特に有効である。
これらの化合物は、農業、公衆衛生学及び獣医学といった多様な分野で、昆虫及びダニを含めた非常に多数の寄生虫に対して活性を有すると記載されている。これらの文書の一般的教示は、これらの活性化合物を異なる経路:経口、非経口、経皮及び局所経路で投与し得ると示している。局所投与は、特に、皮膚溶液(ポアオン(pour-on)又はスポットオン(spot-on))、スプレー、水薬、バス(bath)、シャワー、ジェット、粉末、グリース、シャンプー、クリーム等を含む。ポアオン型皮膚溶液を経皮投与用に設計することができる。
内部寄生虫及び外部寄生虫外寄生を予防、治療又は防除するための技術上周知の他の化合物には、16員大環状環を含む天然又は半合成化合物であるミルベマイシン又はエバーメクチン誘導体がある。エバーメクチン及びミルベマイシン系列の化合物は、広範な内部及び外部寄生虫に対する強力な駆虫薬及び抗寄生虫薬である。天然物エバーメクチンは、Albers-Schonbergらの米国特許第4,310,519号に開示され、22,23-ジヒドロ-エバーメクチン化合物は、Chabalaらの米国特許第4,199,569号に開示されている。エバーメクチンのヒト及び動物での使用の考察を含む一般的考察のためには、“Ivermectin and Abamectin”, W.C. Campbell, ed., Springer-Verlag, New York (1989)を参照されたい。天然に存在するミルベマイシンは、Aokiらの米国特許第3,950,360号に記載されている。
US 2008/031902は、ピラゾール環の5位にてアルキル又はC
1-C
4ハロアルキル基で置換されている特定の1-アリールピラゾール化合物について記載している。これらの化合物は、ノミ及びマダニに特に有効であることも分かった。
米国特許第6,096,329号及び第6,685,954号(両方とも参照によってここに援用する)は、1-アリールピラゾール化合物と、昆虫成長調節(IGR)活性薬、例えば外部寄生虫に非常に有効な(S)-メトプレン等との相乗的組合せについて記載している。
他の医薬又は治療薬は、線虫及び吸虫に起因する寄生虫感染を治療するための技術上周知のものである。温血動物の条虫(及び吸虫)感染を治療するため、2-アシル-4-オキソ-ピラジノ-イソキノリン誘導体を動物に投与することが知られている(例えば、参照によってここに援用するU.S. 4,001,441を参照されたい)。条虫及び線虫感染の治療にしばしば使用されるこの分類の化合物は、下記構造を有するプラジカンテルである。
【0006】
【化1】
【0007】
プラジカンテルは、肝吸虫又は住血吸虫による感染を含めた内部寄生虫感染の治療に使用し得る。プラジカンテルは、虫の筋肉の激しい攣縮及び麻痺を引き起こすことによって働く。
米国特許第6,482,425号;第6,426,333号;第6,962,713号及び第6,998,131号(全て参照によってその全体を援用する)は、外部寄生虫及び内部寄生虫に有効なアリールピラゾール化合物と大環状ラクトン活性薬の組合せを含む組成物について記載している。
上記文書に記載のアリールピラゾール活性薬のみ又は他の活性薬と組み合わせてアリールピラゾール活性薬を含む組成物にもかかわらず、内部寄生虫と外部寄生虫の両方から動物を保護するための改善された効力及び薬効範囲を有する獣医薬組成物及び方法が要望されている。
参照による援用
本明細書で引用する前述したいずれの出願、並びにその中で又はその審査中に引用されたすべての文書(「出願引用文書」)及び出願引用文書で引用又は参照された全ての文書、並びに本明細書で引用又は参照する全ての文書(「本明細書引用文書」)、並びに本明細書引用文書で引用又は参照された全ての文書は、本明細書又は本明細書に参照によって援用されるいずれの文書のいずれの製造業者の説明書、明細書、製品仕様書、及び製品シートと共に、参照によって本明細書で援用され、かつ本発明の実施で利用され得る。
この出願におけるいずれの文書の引用又は同定も、該文書を本発明の先行技術として利用できると認めるものではない。
【発明を実施するための形態】
【0013】
詳細な説明
本発明は、少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物を、少なくとも1種の大環状ラクトン化合物と、少なくとも1種の昆虫成長調節薬(IGR)と、少なくとも1種の駆虫化合物と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる新規かつ独創的な組成物を提供する。
本発明の組成物は、異なる投与形態に適した種々の形態であってよく、限定するものではないが、経口製剤、注射用製剤、及び局所用、皮膚用又は皮下用製剤が挙げられる。
本発明の一部の実施形態では、組成物は、好ましくは局所投与に適した形態であり、これには動物の局部に適用されるスポットオン製剤がある。局所用ポアオン製剤も本発明に包含される。これらの製剤は、外部寄生虫と内部寄生虫の両方に対して長期間、動物の驚くべき有効な保護を可能にする。
一態様では、本発明は、少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物を、少なくとも1種の大環状ラクトン化合物と、少なくとも1種のIGR活性薬と、少なくとも1種の駆虫化合物と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる局所用組成物を提供する。
一実施形態では、本発明の組成物は少なくとも1種のエバーメクチン又はミルベマイシン化合物を含む。別の実施形態では、組成物に含まれる少なくとも1種のエバーメクチン又はミルベマイシン化合物は、アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、モキシデクチン又はネマデクチンである。
有効量の本発明の製剤を動物に投与する工程を含む、動物の寄生虫感染及び外寄生の治療及び/又は予防のための方法及び使用をも提供する。
【0014】
本発明は少なくとも下記特徴を包含する。
(a)本発明は、少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物を、少なくとも1種の大環状ラクトン化合物と、少なくとも1種のIGRと、少なくとも1種の駆虫活性薬、又はこれらの医薬的に許容できる塩、溶媒和物若しくは水和物と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる、動物寄生虫に対して優れた活性を示す新規組成物;
(b)少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物を、少なくとも1種の大環状ラクトン化合物と、少なくとも1種のIGRと、少なくとも1種の駆虫活性薬、又はこれらの医薬的に許容できる塩、溶媒和物若しくは水和物と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる、動物寄生虫に対して優れた活性を示す局所獣医薬製剤;
(c)フィプロニルを、少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬と、少なくとも1種の昆虫成長調節薬(IGR)と、少なくとも1種の駆虫化合物、又はこれらの医薬的に許容できる塩、溶媒和物若しくは水和物と、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と組み合わせて含んでなる獣医薬組成物;
(d)フィプロニルを、アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種と、少なくとも1種の昆虫成長調節薬(IGR)と、少なくとも1種の駆虫化合物、又はこれらの医薬的に許容できる溶媒和物若しくは水和物と、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と組み合わせて含んでなる獣医薬組成物;
(e)フィプロニルを、アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種と、幼若ホルモンを模倣するか又はキチン合成を阻害する少なくとも1種のIGR化合物と、少なくとも1種の駆虫化合物、又はこれらの医薬的に許容できる塩、溶媒和物若しくは水和物と、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と組み合わせて含んでなる獣医薬組成物;
(f)フィプロニルを、アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種と、幼若ホルモンを模倣するか又はキチン合成を阻害する少なくとも1種のIGR化合物と、少なくとも1種の駆虫化合物、又はこれらの医薬的に許容できる塩、溶媒和物若しくは水和物と、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と組み合わせて含んでなる局所用スポットオン獣医薬製剤;
(g)少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物を、少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬と、少なくとも1種のIGR化合物と、少なくとも1種の駆虫活性薬、又はこれらの医薬的に許容できる塩、溶媒和物若しくは水和物と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる有効量の組成物を投与する工程を含む、動物の寄生虫感染及び外寄生の治療又は予防方法;
(h)少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物を、少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬と、少なくとも1種のIGRと、少なくとも1種の駆虫化合物、又はこれらの医薬的に許容できる塩、溶媒和物若しくは水和物と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる獣医薬組成物の、動物寄生虫の防止又は処置における使用
を提供する。
【0015】
この開示及び特許請求の範囲中、「含む」、「含んでなる」、「含有する」及び「有する」等の用語は、米国特許法においてこれらに帰属されている意味を有することができ、かつ「包含する」、「包含している」等を意味するすることができ;例えば、それらは、「包含する」、「包含される」、「包含している」等を意味することがあり;「本質的に〜から成っている」又は「本質的に〜から成る」等の用語は、米国特許法においてこれらに帰属されている意味を有し、かつこの用語は、列挙されているもの以外の存在によって、列挙されているものの基本的又は新規な特徴が変わらない限り、列挙されているもの以外の存在を許容するが、先行技術の実施形態は排除するオープンエンド型である。
この開示並びに特許請求の範囲及び/又はパラグラフ中、本発明の化合物は、その全ての立体異性体及び結晶形(水和形、多形及び15質量%までの結晶構造を有する非晶形を含める)を包含するように意図されることにも留意されたい。
【0016】
定義
本明細書で使用する用語は、特に指定のない限り、当技術分野でそれらの通常の意味を有する。式(I)又は(IA)の可変記号の定義で言及する有機成分(例えば用語ハロゲン)は、個々の群員の個々のリストの総称である。プレフィックスC
n-C
mはいずれの場合も基中の炭素原子の可能数を示す。
用語「動物」は、本明細書では全ての哺乳類、鳥類及び魚類を含め、かつヒトを含めた全ての脊椎動物を包含する。動物としては、限定するものではないが、ヒト、ネコ、イヌ、ウシ、ニワトリ、雌ウシ、シカ、ヤギ、ウマ、ラマ、ブタ、ヒツジ及びヤクが挙げられる。胚胎児段階を含め、全ての発育段階の個々の動物をも包含する。
用語「アルキル」は、飽和の直鎖、分岐、環式、一級、二級又は三級炭化水素を表し、1〜20個の原子を有するものが挙げられる。一部の実施形態では、アルキル基として、C
1-C
12、C
1-C
10、C
1-C
8、C
1-C
6又はC
1-C
4アルキル基が挙げられる。C
1-C
10アルキルの例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、ヘプチル、オクチル、2-エチルヘキシル、ノニル及びデシル並びにそれらの異性体が挙げられる。C
1-C
4-アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル又は1,1-ジメチルエチルを意味する。
アルキルに包含される環式アルキル基には、単環又は多縮合環を有する、3〜10個の炭素原子のものがある。一部の実施形態では、シクロアルキル基としてC
4-C
7又はC
3-C
4環式アルキル基が挙げられる。シクロアルキル基の非限定例として、アダマンチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。
本明細書に記載のアルキル基は、無置換或いはアルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシル、カルボキシル、アシル、アシルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミド、アリールアミノ、アルコキシ、アリールオキシ、ニトロ、シアノ、アジド、チオール、イミノ、スルホン酸、スルファート、スルホニル、スルファニル、スルフィニル、スルファモニル、エステル、ホスホニル、ホスフィニル、ホスホリル、ホスフィン、チオエステル、チオエーテル、酸ハロゲン化物、酸無水物、オキシム、ヒドロジン、カルバマート、ホスホン酸、ホスファート、ホスホナート又は本発明の化合物の生物学的活性を阻害しないいずれもの他の実行可能な官能基から成る群より選択される1以上の成分(例えば、その内容を参照によってここに援用するGreene、et al.、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley and Sons、Third Edition、1999で教示されているように、当業者に周知なように未保護、又は必要に応じて保護されている)で置換されていてもよい。
【0017】
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖及び分岐の両炭素鎖を表す。一部の実施形態では、アルケニル基としてC
2-C
20アルケニル基がある。他の実施形態では、アルケニルとしてC
2-C
12、C
2-C
10、C
2-C
8、C
2-C
6又はC
2-C
4アルケニル基が含まれる。アルケニルの一実施形態では、二重結合数が1〜3であり、アルケニルの別の実施形態では、二重結合数が1又は2である。分子上のアルケニル成分の位置によっては他の範囲の炭素-炭素二重結合数及び炭素数も考えられる。「C
2-C
10-アルケニル」基は、鎖内に1より多くの二重結合を含み得る。例として、限定するものではないが、エテニル、1-プロペニル、2-プロペニル、1-メチル-エテニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、1-メチル-1-プロペニル、2-メチル-1-プロペニル、1-メチル-2-プロペニル、2-メチル-2-プロペニル;1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-ペンテニル、4-ペンテニル、1-メチル-1-ブテニル、2-メチル-1-ブテニル、3-メチル-1-ブテニル、1-メチル-2-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、3-メチル-2-ブテニル、1-メチル-3-ブテニル、2-メチル-3-ブテニル、3-メチル-3-ブテニル、1,1-ジメチル-2-プロペニル、1,2-ジメチル-1-プロペニル、1,2-ジメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-プロペニル、1-エチル-2-プロペニル、1-ヘキセニル、2-ヘキセニル、3-ヘキセニル、4-ヘキセニル、5-ヘキセニル、1-メチル-1-ペンテニル、2-メチル-1-ペンテニル、3-メチル-1-ペンテニル、4-メチル-1-ペンテニル、1-メチル-2-ペンテニル、2-メチル-2-ペンテニル、3-メチル-2-ペンテニル、4-メチル-2-ペンテニル、1-メチル-3-ペンテニル、2-メチル-3-ペンテニル、3-メチル-3-ペンテニル、4-メチル-3-ペンテニル、1-メチル-4-ペンテニル、2-メチル-4-ペンテニル、3-メチル-4-ペンテニル、4-メチル-4-ペンテニル、1,1-ジメチル-2-ブテニル、1,1-ジメチル-3-ブテニル、1,2-ジメチル-1-ブテニル、1,2-ジメチル-2-ブテニル、1,2-ジメチル-3-ブテニル、1,3-ジメチル-1-ブテニル、1,3-ジメチル-2-ブテニル、1,3-ジメチル-3-ブテニル、2,2-ジメチル-3-ブテニル、2,3-ジメチル-1-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-3-ブテニル、3,3-ジメチル-1-ブテニル、3,3-ジメチル-2-ブテニル、1-エチル-1-ブテニル、1-エチル-2-ブテニル、1-エチル-3-ブテニル、2-エチル-1-ブテニル、2-エチル-2-ブテニル、2-エチル-3-ブテニル、1,1,2-トリメチル-2-プロペニル、1-エチル-1-メチル-2-プロペニル、1-エチル-2-メチル-1-プロペニル及び1-エチル-2-メチル-2-プロペニルが挙げられる。
【0018】
「シクロアルケニル」は、単環又は多縮合環を有する、4〜10個の炭素原子、好ましくは5〜8個の炭素原子の一価の環式アルケニル基を表し、この縮合環は、結合点がシクロアルケニル環原子であるという条件で、シクロアルケニルであってもなくてもよい。シクロアルケニル基の例としては、シクロペンテン-4-イル、シクロオクテン-5-イル等が挙げられる。アルケニル及びシクロアルケニル基は、上記アルキルについて述べたように、無置換であるか又は1以上の置換基で置換されていてもよい。
「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有する直鎖及び分岐の両炭素鎖を表す。アルキニルの一実施形態では、三重結合数が1〜3であり;アルキニルの別の実施形態では、三重結合数が1又は2である。一部の実施形態では、アルキニル基にはC
2-C
20アルキニル基が含まれる。他の実施形態では、アルキニル基にはC
2-C
12、C
2-C
10、C
2-C
8、C
2-C
6又はC
2-C
4アルキニル基が含まれる。分子上のアルケニル成分の位置によっては他の範囲の炭素-炭素三重結合数及び炭素数も考えられる。例えば、本明細書で使用する用語「C
2-C
10-アルキニル」は、2〜10個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1つの三重結合を含む直鎖又は分岐不飽和炭化水素基、例えばエチニル、プロパ-1-イン-1-イル、プロパ-2-イン-1-イル、n-ブタ-1-イン-1-イル、n-ブタ-1-イン-3-イル、n-ブタ-1-イン-4-イル、n-ブタ-2-イン-1-イル、n-ペンタ-1-イン-1-イル、n-ペンタ-1-イン-3-イル、n-ペンタ-1-イン-4-イル、n-ペンタ-1-イン-5-イル、n-ペンタ-2-イン-1-イル、n-ペンタ-2-イン-4-イル、n-ペンタ-2-イン-5-イル、3-メチルブタ-1-イン-3-イル、3-メチルブタ-1-イン-4-イル、n-ヘキサ-1-イン-1-イル、n-ヘキサ-1-イン-3-イル、n-ヘキサ-1-イン-4-イル、n-ヘキサ-1-イン-5-イル、n-ヘキサ-1-イン-6-イル、n-ヘキサ-2-イン-1-イル、n-ヘキサ-2-イン-4-イル、n-ヘキサ-2-イン-5-イル、n-ヘキサ-2-イン-6-イル、n-ヘキサ-3-イン-1-イル、n-ヘキサ-3-イン-2-イル、3-メチルペンタ-1-イン-1-イル、3-メチルペンタ-1-イン-3-イル、3-メチルペンタ-1-イン-4-イル、3-メチルペンタ-1-イン-5-イル、4-メチルペンタ-1-イン-1-イル、4-メチルペンタ-2-イン-4-イル又は4-メチルペンタ-2-イン-5-イル等を表す。
【0019】
用語「ハロアルキル」は、1個以上のハロゲン原子で置換されている、本明細書の定義どおりのアルキル基を表す。例えばC
1-C
4-ハロアルキルとしては、限定するものではないが、クロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル等が挙げられる。
本明細書で使用する用語「フルオロアルキル」は、1個以上の水素原子がフッ素原子と置き換わっているアルキル、例えばジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、1,1,2,2-テトラフルオロエチル又はペンタフルオロエチルを表す。
用語「ハロアルケニル」は、1個以上のハロゲン原子で置換されている、本明細書の定義どおりのアルケニル基を表す。
用語「ハロアルキニル」は、1個以上のハロゲン原子で置換されている、本明細書の定義どおりのアルキニル基を表す。
「アルコキシ」は、アルキル-O-を表し、アルキルは本明細書の定義どおりである。同様に、用語「アルケニルオキシ」、「アルキニルオキシ」、「ハロアルコキシ」、「ハロアルケニルオキシ」、「ハロアルキニルオキシ」、「シクロアルコキシ」。「シクロアルケニルオキシ」、「ハロシクロアルコキシ」、及び「ハロシクロアルケニルオキシ」は、それぞれ基アルケニル-O-、アルキニル-O-、ハロアルキル-O-、ハロアルケニル-O-、ハロアルキニル-O-、シクロアルキル-O-、シクロアルケニル-O-、ハロシクロアルキル-O-、及びハロシクロアルケニル-O-を表し、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ハロシクロアルキル、及びハロシクロアルケニルは上記定義どおりである。C
1-C
6-アルコキシの例としては、限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、C
2H
5-CH
2O-、(CH
3)
2CHO-、n-ブトキシ、C
2H
5-CH(CH
3)O-、(CH
3)
2CH-CH
2O-、(CH
3)
3CO-、n-ペントキシ、1-メチルブトキシ、2-メチルブトキシ、3-メチルブトキシ、1,1-ジメチルプロポキシ、1,2-ジメチルプロポキシ、2,2-ジメチル-プロポキシ、1-エチルプロポキシ、n-ヘキソキシ、1-メチルペントキシ、2-メチルペントキシ、3-メチルペントキシ、4-メチルペントキシ、1,1-ジメチルブトキシ、1,2-ジメチルブトキシ、1,3-ジメチルブトキシ、2,2-ジメチルブトキシ、2,3-ジメチルブトキシ、3,3-ジメチルブトキシ、1-エチルブトキシ、2-エチルブトキシ、1,1,2-トリメチルプロポキシ、1,2,2-トリメチルプロポキシ、1-エチル-1-メチルプロポキシ、1-エチル-2-メチルプロポキシ等が挙げられる。
【0020】
「アリール」は、単環又は多縮合環を有する、6〜14個の炭素原子の一価の芳香族炭素環式基を表す。一部の実施形態では、アリール基にはC
6-C
10アリール基が含まれる。アリール基としては、限定するものではないが、フェニル、ビフェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、フェニルシクロプロピル及びインダニルが挙げられる。アリール基は、無置換であるか又はハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ハロシクロアルキル、ハロシクロアルケニル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルコキシ、ハロアルケニルオキシ、ハロアルキニルオキシ、シクロアルコキシ、シクロアルケニルオキシ、ハロシクロアルコキシ、ハロシクロアルケニルオキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、シクロアルキルチオ、ハロシクロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニル-スルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、ハロアルケニルスルフィニル、ハロアルキニルスルフィニル、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、ハロアルキル-スルホニル、ハロアルケニルスルホニル、ハロアルキニルスルホニル、アルキルアミノ、アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、ジ(アルキル)アミノ、ジ(アルケニル)-アミノ、ジ(アルキニル)アミノ、又はトリアルキルシリルから選択される1以上の成分で置換されていてもよい。
【0021】
用語「アラルキル」は、親化合物にアルキレンブリッジ、(-CH
2-)
n(nは1〜12である)を介して結合しているアリール基を表し、「アリール」は上記定義どおりである。
「ヘテロアリール」は、環内に1個以上の酸素、窒素、及びイオウヘテロ原子を有する、1〜15個の炭素原子、好ましくは1〜10個の炭素原子の一価の芳香族基を表し、好ましくは1〜4個のヘテロ原子、又は1〜3個のヘテロ原子を有する。窒素及びイオウヘテロ原子は酸化されていてもよい。該ヘテロアリール基は、単環(例えば、ピリジル又はフリル)又は結合点がヘテロアリール環原子を介していることを条件に多縮合環を有し得る。好ましいヘテロアリールとしては、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、ピロリル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリンニル、フラニル、チオフェニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、ベンゾフラニル、及びベンゾチオフェニルが挙げられる。ヘテロアリール環は、無置換であるか又は上記アリールについて述べたように、1以上の成分で置換されていてもよい。
「ヘテロシクリル」、「ヘテロ環式」又は「ヘテロ環」は、環内に1個以上の酸素、イオウ又は窒素ヘテロ原子、好ましくは1〜4又は1〜3個のヘテロ原子を有する、完全に飽和又は不飽和の環式基、例えば、3〜7員単環式又は4〜7員単環式;7〜11員二環式、又は10〜15員三環式環系を表す。窒素及びイオウヘテロ原子は酸化されていてもよく、かつ窒素ヘテロ原子は四級化されていてもよい。ヘテロ環式基は、環又は環系のいずれのヘテロ原子又は炭素原子にて結合されていてもよく、上記アリール基について述べたように、無置換又は1以上の成分で置換されていてよい。
典型的な単環式ヘテロ環式基としては、限定するものではないが、ピロリジニル、ピロリル、ピラゾリル、オキセタニル、ピラゾリニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、フリル、テトラヒドロフリル、チエニル、オキサジアゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロロジニル、2-オキソアゼピニル、アゼピニル、4-ピペリドニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、テトラヒドロピラニル、モルフォリニル、チアモルフォリニル、チアモルフォリニルスルホキシド、チアモルフォリニル スルホン、1,3-ジオキソラン及びテトラヒドロ-1,1-ジオキソチエニル、トリアゾリル、トリアジニル等が挙げられる。
典型的な二環式ヘテロ環式基としては、限定するものではないが、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾチエニル、キヌクリジニル、キノリニル、テトラ-ヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフリル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジニル(例えばフロ[2,3-c]ピリジニル、フロ[3,2-b]ピリジニル]又はフロ[2,3-b]ピリジニル)、ジヒドロイソインドリル、ジヒドロキナゾリニル(例えば3,4-ジヒドロ-4-オキソ-キナゾリニル)、テトラヒドロキノリニル等が挙げられる。
典型的な三環式ヘテロ環式基としては、カルバゾリル、ベンジドリル、フェナントロリニル、アクリジニル、フェナントリジニル、キサンテニル等が挙げられる。
アルコキシカルボニルは、-C(=O)-O-アルキルを表し、アルコキシは上記定義どおりであり;
ハロゲンは、原子フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を意味する。「ハロ」という命名(例えば用語ハロアルキルで示されるように)は、単置換からペルハロ置換までの全ての置換度(例えばメチルでは、クロロメチル(-CH
2Cl)、ジクロロメチル(-CHCl
2)、トリクロロメチル(-CCl
3)と示すように)を表す。
【0022】
立体異性体及び多形
当業者には当然のことながら、本発明の組成物内の特定化合物は、光学活性形及びラセミ形として存在し、かつ単離され得る。イオウ原子のところを含め、1つ以上のキラル中心を有する化合物は、単一のエナンチオマー又はジアステレオマーとして或いはエナンチオマー及び/又はジアステレオマーの混合物として存在し得る。例えば、スルホキシド化合物は光学活性であり得、単一のエナンチオマー又はラセミ混合物として存在し得ることは技術上周知である。さらに、本発明の組成物内の化合物は、1つ以上のキラル中心を含むことがあり、理論数の光学活性異性体をもたらす。本発明の組成物内の化合物がn個のキラル中心を含む場合、化合物は2
n個の光学異性体を含み得る。本発明は、本明細書に記載の有用な特性を所有する本発明の各化合物の特定のエナンチオマー又はジアステレオマー並びに本発明の化合物の異なるエナンチオマー及び/又はエナンチオマーの混合物を包含する。例えば、ラセミ形の分割、選択的結晶化技術、光学活性前駆体からの合成、キラル合成、キラル固定相を用いるクロマトグラフ分離又は酵素的分割によって、光学活性形を調製することができる。
本発明の組成物内の化合物は、異なる固体形、例えば異なる結晶形又は非晶質固体の形で存在してもよい。本発明は、発明化合物の異なる結晶形及び非晶形を包含する。
さらに、本発明の組成物内の化合物は、特定の化学量論量の水又は溶媒が結晶形中の分子と会合している水和物又は溶媒和物として存在し得る。本発明の組成物は、活性薬の水和物及び溶媒和物を包含し得る。
【0023】
塩
可能な場合、本明細書で提供される本発明の化合物の酸塩又は塩基塩も本発明の範囲内で企図される。
用語「酸」は、全ての医薬的に許容できる無機又は有機酸を企図する。無機酸としては、鉱酸、例えば臭化水素酸及び塩酸等のハロゲン化水素酸、硫酸、リン酸及び硝酸が挙げられる。有機酸には、全ての医薬的に許容できる脂肪族、脂環式及び芳香族カルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸及び脂肪酸が含まれる。酸の一実施形態では、酸は、直鎖又は分岐の飽和又は不飽和C
1-C
20脂肪族カルボン酸(ハロゲン又はヒドロキシル基で置換されていてもよい)、又はC
6-C
12芳香族カルボン酸である。該酸の例は、炭酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、イソプロピオン酸、吉草酸、α-ヒドロキシ酸、例えばグリコール酸及び乳酸、クロロ酢酸、安息香酸、メタンスルホン酸、及びサリチル酸である。ジカルボン酸の例としては、シュウ酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、及びマレイン酸が挙げられる。トリカルボン酸の例はクエン酸である。脂肪酸には、4〜24個の炭素原子を有する全ての医薬的に許容できる飽和又は不飽和脂肪族又は芳香族カルボン酸が含まれる。例として、酪酸、イソ酪酸、sec-酪酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、及びフェニルステリン酸が挙げられる。他の酸として、グルコン酸、グリコヘプトン酸及びラクトビオン酸が挙げられる。
用語「塩基」は、全ての医薬的に許容できる無機又は有機塩基を企図し、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩又は炭酸水素塩を包含する。該塩基で形成される塩には、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩があり、限定するものではないが、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩又はカルシウム塩が挙げられる。有機塩基で形成される塩には、普通の炭化水素塩及びヘテロ環式アミン塩があり、例えば、アンモニウム塩(NH4
+)、アルキルアンモニウム塩及びジアルキルアンモニウム塩、並びに環式アミンの塩、例えばモルフォリン塩及びピペリジン塩が挙げられる。
【0024】
化学薬品分類としての1-アリールピラゾールは技術上周知であり、この分類の特定化合物は、動物及び植物に有害な広範囲にわたる害虫及び寄生虫に対して強力な活性があることが分かっている。例えば、1-アリールピラゾール誘導体は、ネコ、イヌ及びウシ等の哺乳動物の外部寄生虫外寄生を予防、治療又は防除することが技術上周知である。特定の1-アリールピラゾール及びその害虫に対する使用は、米国特許出願公開第US 2008/0132487号及び第US 2008/0031902号;米国特許第4,963,575号;第5,122,530号;第5,232,940号;第5,236,938号;第5,246,255号;第5,547,974号;第5,567,429号;第5,576,429号;第5,608,077号;第5,714,191号;第5,814,652号;第5,885,607号;第5,567,429号;第5,817,688号;第5,885,607号;第5,916,618号;第5,922,885号;第5,994,386号;第6,001,384号;第6,010,710号;第6,057,355号;第6,069,157号;第6,083,519号;第6,090,751号;第6,096,329号;第6,124,339号;第6,180,798号;第6,335,357号;第6,350,771号;第6,372,774号;第6,395,906号;第6,413,542号;第6,685,954号;第7,468,381号、第7,517,877号、及び第7,514,561号;並びに欧州特許出願公開第EP 0 234 119号、第EP 0 295 117号、第EP 0 352 944号、第EP 0 500 209号、第EP 0 780 378号、第EP 0 846 686号、第EP 0 948 485号に記載されており、これらは全て参照によってその全体が本明細書で援用される。
これらの特許で定義されているファミリーの化合物は極端に活性であり、これらの化合物の1つである5-アミノ-3-シアノ-1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-4-トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール、つまりフィプロニルは、ノミ及びマダニを含めた害虫に対して特に有効である。
【0025】
一実施形態では、本発明は、下記式(I):
【化3】
【0026】
(式中、
R
1は、水素、シアノ、ニトロ、ハロゲン、R
3、R
8、ホルミル、-C(O)R
8、-C(O)OR
8、-C(O)NR
9R
10、-C(=NOH)NH
2、-C(=NNH
2)R
9、又は-C(S)NH
2であり;
R
2は、R
8、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;
R
3は、水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、OH、OR
8、S(O)
mR
11、-C(O)R
8、-C(O)OR
8、NR
9R
10、-N=C(R
9)(R
14)、-N=C(R
10)-Z-(R
9)、-N=C(R
10)-NR
9R
10、-N(R
8)-C(R
10)=NR
9、-N(R
11)C(O)CR
15R
10R
11、-N(R
11)C(O)アリール、-N(R
11)C(O)ヘテロアリール又は-N(R
11)C(O)OR
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノ又はニトロであり;
R
6は、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルキルオキシ、シアノ、ニトロ、-C(O)R
12、-S(O)
nR
12又はSF
5であり;
Xは、窒素原子又はC-R
13であり;
Zは、O、S(O)
m又はNR
9であり;
R
8は、アルキル又はハロアルキルであり;
R
9は、水素、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシであり;
R
10は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、又は-C(O)R
8であり;
R
11は、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシアルキル、又はハロアルコキシアルキルであり;
R
12は、アルキル又はハロアルキルであり;
R
13は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ又はハロアルコキシであり;
R
14は、置換されていてもよいアリール又は置換されていてもよいヘテロアリールであり;
R
15は、水素、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、ホルミルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、ハロアルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキルアミノ、ジ(ハロアルキル)アミノ、アリールオキシ又はアリールアルコキシである
(ここで、前記アルキル、ハロアルキル、アルコキシ基は、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、又はヘテロアリールで置換されていてもよく;前記アリール又はヘテロアリール基は、1つ以上のアルキル、ハロアルキル、アリール、ハロゲン、C(O)R
8、-C(O)OR
8、-C(O)NR
9R
10、-C(S)NH
2、又は-S(O)
mR
11で置換されていてもよく;
mは、0、1又は2であり;かつ
nは、0、1又は2である))
の少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物;又は
その医薬的に許容できる塩、水和物若しくは溶媒和物を、
少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬と、少なくとも1種のIGR化合物と、少なくとも1種の駆虫化合物、又はこれらの医薬的に許容できる塩、水和物若しくは溶媒和物と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含む組成物を提供する。
【0027】
一実施形態では、本発明は、式中、R
1がシアノ、-C(O)R
8、-C(O)OR
8、-C(O)NR
9R
10、-C(=NOH)NH
2、-C(=NNH
2)R
9、又は-C(S)NH
2であり、かつ全ての他の可変記号は上記定義どおりである、式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、式中、R
3がアルキル又はハロアルキルである、式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
一実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノ、-C(O)R
8、-C(O)OR
8、-C(O)NR
9R
10、-C(=NOH)NH
2、-C(=NNH
2)R
9、又は-C(S)NH
2であり;かつ
R
2が-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11である、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノ、-C(O)R
8、-C(O)OR
8、-C(O)NR
9R
10、-C(=NOH)NH
2、-C(=NNH
2)R
9、又は-C(S)NH
2であり;
R
2が-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;かつ
R
3がアルキル、ハロアルキル又はNR
9R
10である、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノであり;
R
2が-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;かつ
R
3が-N=C(R
9)(R
14)、-N=C(R
10)-Z-(R
9)、-N=C(R
10)-NR
9R
10、-N(R
8)-C(R
10)=NR
9である、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノであり;
R
2が-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;かつ
R
3が-N(R
11)C(O)CR
15R
10R
11、-N(R
11)C(O)アリール、-N(R
11)C(O)ヘテロアリール又は-N(R
11)C(O)OR
10である、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
さらに別の実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノであり;
R
2が-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;
R
3がアルキル、ハロアルキル又はNR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7が独立に水素、又はハロゲンであり;かつ
XがC-R
13である、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノであり;
R
2が-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;
R
3がC
1-C
4アルキル又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
6がハロゲン、ハロアルキル又はSF
5であり;かつ
XがC-R
13である、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
【0028】
一実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノであり;
R
2が-S(O)
mR
11であり;
R
3がC
1-C
4アルキル、C
1-C
4ハロアルキル、又はNR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7が独立に水素、又はハロゲンであり;
R
6がハロゲン、C
1-C
4アルキル、C
1-C
4ハロアルキル、又はSF
5であり;
XがC-R
13であり;かつ
R
13がハロゲン又はC
1-C
4ハロアルキルである、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノであり;
R
2が-S(O)
mR
11であり;
R
3が-NH
2であり;
R
4、R
5及びR
7が独立に水素、又はハロゲンであり;
R
6がC
1-C
4アルキル、C
1-C
4ハロアルキル、又はSF
5であり;
XがC-R
13であり;かつ
R
13が水素又はハロゲンである、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
さらに別の実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノであり;
R
2が-S(O)
mR
11であり;
R
3がメチル、エチル、プロピル、又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
4がハロゲンであり;
R
5及びR
7が水素であり;
R
6がC
1-C
4ハロアルキルであり;
XがC-R
13であり;
R
11が-CF
3、-CClF
2、又はCFCl
2であり;かつ
R
13がハロゲンである、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
さらに別の実施形態では、本発明は、式中、
R
1がシアノであり;
R
2が-S(O)
mR
11であり;
R
3がメチル又はエチルであり;
R
4がクロロ又はフルオロであり;
R
5及びR
7が水素であり;
R
6が-CF
3であり;
XがC-R
13であり;
R
11が-CFCl
2又はCF
3であり;かつ
R
13がクロロ又はフルオロである、
式(I)の1-アリールピラゾールを含む組成物を提供する。
【0029】
別の実施形態では、本発明は、下記式(IA)の1-アリール-アルキル又は5-ハロアルキルピラゾール:
【化4】
【0030】
又はその塩
(式中、
R
2aは-S(O)
mR
11aであり;
R
3aはメチル、エチル又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
4aはハロゲンであり;
R
6aはC
1-C
4アルキル又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
13aはハロゲンであり;
R
11aはC
1-C
4ハロアルキルであり;かつ
mは0、1又は2である);又はその医薬的に許容できる塩、水和物若しくは溶媒和物を、
少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬と、少なくとも1種のIGR化合物と、少なくとも1種の駆虫化合物、又はこれらの医薬的に許容できる塩、水和物若しくは溶媒和物とを組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含む組成物を提供する。
式(IA)の化合物並びにこれらの化合物の調製方法は、その内容全体を参照によりここに援用するUS 2008/0031902 A1及びLeeらの米国特許第7,759,381号に記載されている。
【0031】
別の実施形態では、本発明は、式中、
R
2aが-S(O)
mR
11aであり;
R
3aがメチル、又はエチルであり;
R
4aがハロゲンであり;
R
6aがC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
13aがハロゲンであり;
R
11aが-CF
3、-CClF
2、又は-CFCl
2であり;かつ
mが0、1又は2である、
式(IA)の1-アリール-5-アルキルピラゾール化合物を含む組成物を提供する。
別の実施形態では、式中、
R
2aが-S(O)
mR
11aであり;
R
3aがメチル、又はエチルであり;
R
4aがハロゲンであり;
R
6aがC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
13aがハロゲンであり;
R
11aが-CF
3、-CClF
2、又は-CFCl
2であり;かつ
mが0、1又は2である、
式(IA)の1-アリール-5-アルキルピラゾール化合物を含む組成物を提供する。
さらに別の実施形態では、式中、
R
2aが-S(O)
mR
11aであり;
R
3aがメチルであり;
R
4aが-Clであり;
R
6aが-CF
3であり;
R
13aが-Fであり;
R
11aが-CFCl
2又はCF
3であり;かつ
mが0、1又は2である、
式(IA)の1-アリール-5-アルキルピラゾール化合物を含む組成物を提供する。
【0032】
好ましい実施形態では、本発明は、少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物と、少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬と、少なくとも1種のIGRと、少なくとも1種の駆虫化合物を医薬的に許容できる担体と共に含んでなる、動物の寄生虫感染又は外寄生の治療又は予防用組成物であって、1-アリールピラゾール化合物が、フィプロニルとしても知られる1-[2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル]-3-シアノ-4-トリフルオロメチルスルフィニル-5-アミノピラゾールである、組成物を提供する。
大環状ラクトン化合物も技術上周知であり、商業的に入手可能又は既知の合成手法で得ることができる。エバーメクチン、イベルメクチン及びアバメクチンについては、例えば、出版物“Ivermectin and Abamectin”, 1989(M.H. Fischer and H. Mrozik, William C. Campbell, 出版:Springer Verlag.)、“Macrocyclic Lactones in Antiparasitic Therapy”, 2002(J Vercruysse and RS Rew, 出版:CABI Publishing)又はAlbers-Schonberg et al. (1981), “Avermectins Structure Determination”, J. Am. Chem. Soc., 103, 4216-4221を参照されたい。ドラメクチンについては“Veterinary Parasitology”, vol. 49, No. 1, July 1993, 5-15が参考になる。ミルベマイシンについては、とりわけ、Davies H.G. et al., 1986, “Avermectins and Milbemycins”, Nat. Prod. Rep., 3, 87-121, Mrozik H. et al., 1983, Synthesis of Milbemycins from Avermectins, Tetrahedron Lett., 24, 5333-5336, 米国特許第4,134,973号及びEP 0 677 054を参照されたい。これらの全ての出版物の内容は参照によって本明細書で援用される。
【0033】
大環状ラクトンは、天然物又はその半合成誘導体のどちらかである。エバーメクチン及びミルベマイシンの構造は、例えば、複雑な16員大環状ラクトン環を共有することで密接に関連しており;ミルベマイシンは、エバーメクチンのグリコシド成分を欠いている。天然物エバーメクチンは、米国特許第4,310,519号(Albers-Schonberg et al.)に開示され、22,23-ジヒドロエバーメクチン化合物は、Chabala et al.の米国特許第4,199,569号に開示されている。とりわけ、Kitano, 米国特許第4,468,390号、Beuvry et al., 米国特許第5,824,653号、EP 0 007 812 A1、英国特許明細書第1 390 336号、EP 0 002 916、及びAncareニュージーランド特許第237 086号にも言及する。天然に存在するミルベマイシンは、Aoki et al., 米国特許第3,950,360号及び“The Merck Index” 12
th ed., S. Budavari, Ed., Merck & Co., Inc. Whitehouse Station, New Jersey (1996)で引用されている種々の参考文献に記載されている。ラチデクチンは、“International Nonproprietary Names for Pharmaceutical Substances (INN)”, WHO Drug Information, vol. 17, no. 4, pp. 263- 286, (2003)に記載されている。これらの分類の化合物の半合成誘導体も技術上周知であり、例えば、米国特許第5,077,308号、米国特許第4,859,657号、米国特許第4,963,582号、米国特許第4,855,317号、米国特許第4,871,719号、米国特許第4,874,749号、米国特許第4,427,663号、米国特許第4,310,519号、米国特許第4,199,569号、米国特許第5,055,596号、米国特許第4,973,711号、米国特許第4,978,677号、米国特許第4,920,148号及びEP 0 667 054に記載されている。これらの全文献の内容は参照によって本明細書で援用される。
【0034】
好ましい実施形態では、本発明の組成物は、少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物を、少なくとも1種のエバーメクチン又はミルベマイシン化合物と、少なくとも1種のIGR化合物と、少なくとも1種の駆虫活性薬と組み合わせて含む。エバーメクチン及びミルベマイシン活性薬としては、限定するものではないが、アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン若しくはネマデクチン、又はこれらの活性薬の混合物が挙げられる。
昆虫成長調節薬(IGR)として知られる分類の殺ダニ薬又は殺虫薬は技術上周知であり、広範な種々の化学薬品分類を表す。IGR化合物は、外部寄生虫に対して優れた効力を与えるために本発明の組成物に有利に含められる。これらの化合物は全て害虫の発生又は成長を妨害することによって作用する。例えば、一部のIGR化合物は、未成熟期(卵及び幼虫)の成虫期への発育を遮断することによって、又はキチンの合成を阻害することによって作用する。IGR分類の一部の化合物は幼若ホルモンを模倣する。昆虫成長調節薬は、例えば、米国特許第3,748,356号;米国特許第3,818,047号;米国特許第4,225,598号;米国特許第4,798,837号;米国特許第4,751,225号、EP 0 179 022又はU.K. 2 140 010並びに米国特許第6,096,329号及び第6,685,954号(全て参照によって本明細書に援用する)に記載されている。本発明の組成物で使うのに適したIGRの例としては、限定するものではないが、アザジラクチン、ジオフェノラン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、テトラヒドロアザジラクチン、4-クロロ-2-(2-クロロ-2-メチルプロピル)-5-(6-ヨード-3-ピリジルメトキシ)ピリジジン-3-(2H)-オン、シロマジン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロキスロン、フルフェノキスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、テフルベンズロン、トリフルムロン、ノバルロン、1-(2、6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル尿素及び1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素が挙げられる。
【0035】
一部の好ましい実施形態では、本発明の組成物はメトプレン((S)-メトプレンを含め)、ピリプロキシフェンス、ヒドロプレン、シロマジン及びルフェヌロンを含む。
本発明の組成物には、(1種以上の大環状ラクトンに加えて)種々のタイプの駆虫薬を使用することができる。一部の実施形態では、本発明の組成物は、1種以上の抗線虫薬を含んでよく、限定するものではないが、ベンズイミダゾール、イミダゾチアゾール、テトラヒドロピリミジン、有機リン酸系活性薬、又はこれらの活性薬の混合物が挙げられる。一部の実施形態では、ベンズイミダゾールを組成物に含めることができ、限定するものではないが、チアベンダゾール、カンベンダゾール、パルベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フルベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、シクロベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、チオファナート及びそのo,o-ジメチル類似体が挙げられる。
他の実施形態では、組成物は、イミダゾチアゾール化合物を含んでよく、限定するものではないが、テトラミソール、レバミソール及びブタミソールが挙げられる。さらに他の実施形態では、本発明の組成物は、テトラヒドロピリミジン活性薬を含んでよく、限定するものではないが、ピランテル、オキサンテル、及びモランテルが挙げられる。
さらに他の実施形態では、組成物は、天然化合物として及び種々の塩形で抗線虫薬化合物フェノチアジン、ピペラジン、ジエチルカルバマジン、フェノール、例えばジソフェノール(disophenol)、ヒ素剤、例えばアルセナマイド、エタノールアミン、例えばベフェニウム、テニウムクロシラート、及びメチリジン;シアニン色素、例えばピルビニウムクロリド、ピルビニウムパモ酸塩及びジチアザニンヨージド等;イソチオシアナート(ビトスカナートを含め)、スラミンナトリウム、フタロフィン、並びに種々の天然物(限定するものではないが、ハイグロマイシンB、α-サントニン及びカイニン酸が挙げられる)を含むことができる。
【0036】
他の実施形態では、本発明の組成物は、抗吸虫薬を含むことができる。適切な抗吸虫薬としては、限定するものではないが、ミラシル、例えばミラシルD及びミラサン;プラジカンテル、クロナゼパムとその3-メチル誘導体、オルチプラズ、ルカントン、ヒカントン、オキサムニキン、アモスカナート、ニリダゾール、ニトロキシニル、技術上周知の種々のビスフェノール化合物、例えばヘキサクロロフェン、ビチオノール、ビチオノールスルホキシド及びメニクロホラン等;種々のサリチルアニリド化合物、例えばトリブロムサラン、オキシクロザニド、クリオキサニド、ラホキサニド、ブロチアニド、ブロモキサニド及びクロサンテル等;トリクラベンダゾール、ジアンフェネチド、クロルスロン、ヘトリン及びエメチンが挙げられる。
抗条虫化合物も本発明の組成物に有利に使用することができ、限定するものではないが、種々の塩形のアレコリン、ブンアミジン、ニクロスアミド、ニトロスカナート、パロモマイシン及びパロモマイシンIIが挙げられる。
ある実施形態では、本発明の組成物中の駆虫薬は生物学的に活性なペプチド又はタンパク質であってよく、限定するものではないが、神経筋接合部でセクレチン受容体ファミリーに属するシナプス前受容体を刺激することによって作用し、結果として寄生虫の麻痺及び死をもたらすデプシペプチドが挙げられる。デプシペプチドの特定の一実施形態では、デプシペプチドはエモデプシドである(Willson et al., Parasitology, Jan. 2003, 126(Pt 1):79-86参照)。
本発明の別の実施形態では、ノズリスポル酸とその誘導体(既知の殺ダニ薬、駆虫薬、殺寄生虫薬及び殺虫薬の分類)を本発明の組成物に含めてよい。これらの化合物を用いてヒト及び動物の感染を治療又は予防することができ、例えば、米国特許第5,399,582号、第5,962,499号、第6,221,894号及び第6,399,786号に記載されており、これらの文献は、参照によってその全体が本明細書で援用される。組成物は、上記引用文献に記載のもののような、当技術分野で既知のノズリスポル酸誘導体(全ての立体異性体を含めて)を1種以上含むことができる。
【0037】
別の実施形態では、モネパンテル(ZOLVIX)等のようなアミノアセトニトリル分類(AAD)の化合物の駆虫化合物を本発明の組成物に含めることができる。これらの化合物は、例えば、WO 2004/024704;Sager et al., Veterinary Parasitology, 2009, 159, 49-54;Kaminsky et al., Nature vol. 452, 13 March 2008, 176-181に記載されている。本発明の組成物は、アリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ化合物、例えばUS 2008/0312272(Soll et al.)に記載のもの及び米国特許出願第12/618,308号に記載のもの、並びに20009年10月20日出願の米国特許出願第12/582,486号に記載されているように、これらの化合物のチオアミド誘導体を含んでもよい。これらの文献は全て参照によって本明細書で援用される。
本発明の組成物は、パラヘルクアミド化合物及びこれらの化合物の誘導体と組み合わせてもよく、これにはデルクアンテル(Ostlind et al., Research in Veterinary Science, 1990, 48, 260-61;及びOstlind et al., Medical and Veterinary Entomology, 1997, 11, 407-408参照)がある。パラヘルクアミドファミリーの化合物は、特定の寄生虫に対して活性のある、スピロジオキセピノインドールコアを含む既知分類の化合物である(Tet. Lett. 1981, 22, 135; J. Antibiotics 1990, 43, 1380, 及びJ. Antibiotics 1991, 44, 492参照)。さらに、構造的に関連するマルクホルチンファミリーの化合物、例えばマルクホルチンA〜Cも知られており、本発明の製剤と組み合わせ得る(J. Chem. Soc. - Chem. Comm. 1980, 601 and Tet. Lett. 1981, 22, 1977参照)。パラヘルクアミド誘導体のさらなる参考文献は、例えば、WO 91/09961、WO 92/22555、WO 97/03988、WO 01/076370、WO 09/004432、米国特許第5,703,078号及び米国特許第5,750,695号(全て参照によってその全体を本明細書で援用する)で見つけられる。
【0038】
別の実施形態では、本発明の組成物は、イソキサゾリン分類の化合物の1種以上の化合物を有利に含める得る。これらの活性薬は、WO 2007/079162、WO 2007/075459及びUS 2009/0133319、WO 2007/070606及びUS 2009/0143410、WO 2009/003075、WO 2009/002809、WO 2009/024541、WO 2005/085216及びUS 2007/0066617及びWO 2008/122375(全て参照によってその全体を本明細書で援用する)に記載されている。
一実施形態では、本発明は、式(I)又は(IA)の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、少なくとも1種のエバーメクチン又はミルベマイシン活性薬と、少なくとも1種のIGR化合物と、少なくとも1種のベンズイミダゾール駆虫薬、イミダゾチアゾール駆虫薬、テトラヒドロピリミジン駆虫薬、レバミソール、ピランテル又はプラジカンテルと組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、式(I)又は(IA)の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種と、少なくとも1種のIGR化合物と、ベンズイミダゾール駆虫薬、イミダゾチアゾール駆虫薬、テトラヒドロピリミジン駆虫薬、レバミソール、ピランテル又はプラジカンテルの少なくとも1種と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
別の実施形態では、本発明は、式(I)又は(IA)の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種と、メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、ノバルロン、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル尿素、又はノバルロンの少なくとも1種と、ベンズイミダゾール駆虫薬、イミダゾチアゾール駆虫薬、テトラヒドロピリミジン駆虫薬、レバミソール、ピランテル又はプラジカンテルの少なくとも1種と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0039】
別の実施形態では、本発明は、下記式(I):
【化5】
【0040】
(式中、
R
1は、シアノであり;
R
2は、-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;
R
3は、アルキル、ハロアルキル又はNR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、又はハロゲンであり;かつ
Xは、C-R
13であり;かつ
R
6、R
9、R
10、R
11、R
13及びmは、式(I)についての上記定義どおりである)
の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、
アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種と、少なくとも1種のIGR化合物と、少なくとも1種の駆虫化合物でありと組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0041】
別の実施形態では、本発明は、下記式(I):
【化6】
【0042】
(式中、
R
1は、シアノであり;
R
2は、-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;
R
3は、アルキル、ハロアルキル又はNR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、又はハロゲンであり;かつ
Xは、C-R
13であり;かつ
R
6、R
9、R
10、R
11、R
13及びmは、式(I)についての上記定義どおりである)
の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、
アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種と、アザジラクチン、ジオフェノラン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、テトラヒドロアザジラクチン、4-クロロ-2-(2-クロロ-2-メチルプロピル)-5-(6-ヨード-3-ピリジルメトキシ)ピリジジン-3-(2H)-オン、シロマジン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロキスロン、フルフェノキスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、テフルベンズロン、トリフルムロン、ノバルロン、1-(2、6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル尿素又は1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素の少なくとも1種と、少なくとも1種の駆虫化合物と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0043】
さらに別の実施形態では、本発明は、下記式(I):
【化7】
【0044】
(式中、
R
1は、シアノであり;
R
2は、-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;
R
3は、アルキル、ハロアルキル又はNR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、又はハロゲンであり;かつ
Xは、C-R
13であり;かつ
R
6、R
9、R
10、R
11、R
13及びmは、式(I)についての上記定義どおりである)
の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、
アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種と、アザジラクチン、ジオフェノラン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、テトラヒドロアザジラクチン、4-クロロ-2-(2-クロロ-2-メチルプロピル)-5-(6-ヨード-3-ピリジルメトキシ)ピリジジン-3-(2H)-オン、シロマジン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロキスロン、フルフェノキスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、テフルベンズロン、トリフルムロン、ノバルロン、1-(2、6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル尿素又は1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素の少なくとも1種と、ベンズイミダゾール駆虫薬、イミダゾチアゾール駆虫薬、テトラヒドロピリミジン駆虫薬、フェノチアジン、ピペラジン、ジアルキルカルバマジン、エタノールアミン、ミラシル、プラジカンテル、ノズリスポル酸誘導体、アミノアセトニトリル駆虫薬、アリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ駆虫薬、イソキサゾリン活性薬又はパラヘルクアミド駆虫薬の少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0045】
さらに別の実施形態では、本発明は、下記式(I):
【化8】
【0046】
(式中、
R
1は、シアノであり;
R
2は、-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;
R
3は、アルキル、ハロアルキル又はNR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、又はハロゲンであり;かつ
Xは、C-R
13であり;かつ
R
6、R
9、R
10、R
11、R
13及びmは、式(I)についての上記定義どおりである)
の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、
アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、 ミルベメクチン 、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種と、アザジラクチン、ジオフェノラン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、テトラヒドロアザジラクチン、4-クロロ-2-(2-クロロ-2-メチルプロピル)-5-(6-ヨード-3-ピリジルメトキシ)ピリジジン-3-(2H)-オン、シロマジン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロキスロン、フルフェノキスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、テフルベンズロン、トリフルムロン、ノバルロン、1-(2、6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル尿素又は1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素の少なくとも1種と、
チアベンダゾール、カンベンダゾール、パルベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フルベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、シクロベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、チオファナート及びそのo,o-ジメチル類似体、テトラミソール、レバミソール、ブタミソール、ピランテル、オキサンテル、モランテル、ジソフェノール ベフェニウム、テニウムクロシラート、メチリジン、ピルビニウムクロリド、ピルビニウムパモ酸塩、ジチアザニンヨージド、ビトスカナート、スラミンナトリウム、フタロフィン、ミラシルD、ミラサン、プラジカンテル、クロナゼパム及びその3-メチル誘導体、オルチプラズ、ルカントン、ヒカントン、オキサムニキン、アモスカナート、ニリダゾール、ニトロキシニル、ヘキサクロロフェン、ビチオノール、ビチオノールスルホキシド、メニクロホラン、トリブロムサラン、オキシクロザニド、クリオキサニド、ラホキサニド、ブロチアニド、ブロモキサニド、及びクロサンテル、トリクラベンダゾール、ジアンフェネチド、クロルスロン、ヘトリン、エメチン、アレコリン、ブンアミジン、ニクロスアミド、トリブロムサラン、オキシクロザニド、クリオキサニド、ラホキサニド、ブロチアニド、ブロモキサニド、及びクロサンテル、ニトロスカナート、パロモマイシン、パロモマイシンII、デプシペプチド(例えばエモデプシド)、アミノアセトニトリル(例えばモネパンテル)、アリールオアゾール-2-イル シアノエチルアミノ化合物(例えばN-[2-(6-ブロモ-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-2-イル)-2-シアノ-2-メチルエチル]-4-トリフルオロメトキシベンズアミド)、パラヘルクアミド(例えばデルクアンテル)、又はマルクホルチンA、B若しくはCの少なくとも1種と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0047】
さらに別の実施形態では、本発明は、下記式(I):
【化9】
【0048】
(式中、
R
1は、シアノであり;
R
2は、-S(O)
mR
11であり;
R
3は、NR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、又はハロゲンであり;かつ
Xは、C-R
13であり;かつ
R
6、R
9、R
10、R
11、R
13及びmは、式(I)についての上記定義どおりである)
の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、
エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンの少なくとも1種と、ベンズイミダゾール駆虫薬、イミダゾチアゾール駆虫薬、テトラヒドロピリミジン駆虫薬、フェノチアジン、ピペラジン、ジアルキルカルバマジン、エタノールアミン、ミラシル、プラジカンテル、ノズリスポル酸誘導体、アミノアセトニトリル駆虫薬、アリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ駆虫薬、イソキサゾリン活性薬又はパラヘルクアミド駆虫薬の少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0049】
さらに別の実施形態では、本発明は、下記式(I):
【化10】
【0050】
(式中、
R
1は、シアノであり;
R
2は、-S(O)
mR
11であり;
R
3は、NR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、又はハロゲンであり;
R
6は、C
1-C
4ハロアルキル、又はSF
5であり;
Xは、C-R
13であり;
R
11は、C
1-C
4アルキル又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
13は、ハロゲンであり;かつ
R
9及びR
10及びmは、式(I)についての上記定義どおりである)
の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、
エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンの少なくとも1種と、チアベンダゾール、カンベンダゾール、パルベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フルベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、シクロベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、テトラミソール、レバミソール、ピランテル、モランテル、プラジカンテル、クロサンテル、トリクラベンダゾール、クロルスロン、エモデプシド、アミノアセトニトリル(例えばモネパンテル)、アリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ化合物(例えばN-[2-(6-ブロモ-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-2-イル)-2-シアノ-2-メチルエチル]-4-トリフルオロメトキシベンズアミド)、又はパラヘルクアミド(例えばデルクアンテル)の少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0051】
さらに別の実施形態では、本発明は、下記式(I):
【化11】
【0052】
(式中、
R
1は、シアノであり;
R
2は、-S(O)
mR
11であり;
R
3は、NR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、又はハロゲンであり;
R
6は、C
1-C
4ハロアルキル、又はSF
5であり;
Xは、C-R
13であり;
R
11は、C
1-C
4アルキル又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
13は、ハロゲンであり;かつ
R
9及びR
10及びmは、式(I)についての上記定義どおりである)
の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、
エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンの少なくとも1種と、チアベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、モランテル、プラジカンテル、クロサンテル、クロルスロン、アミノアセトニトリル(例えばモネパンテル)、又はアリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ化合物(例えばN-[2-(6-ブロモ-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-2-イル)-2-シアノ-2-メチルエチル]-4-トリフルオロメトキシベンズアミド)の少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0053】
さらに別の実施形態では、本発明は、下記式(I):
【化12】
【0054】
(式中、
R
1は、シアノであり;
R
2は、-S(O)
mR
11であり;
R
3は、NR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、又はハロゲンであり;
R
6は、C
1-C
4ハロアルキル、又はSF
5であり;
Xは、C-R
13であり;
R
11は、C
1-C
4アルキル又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
13は、ハロゲンであり;かつ
R
9及びR
10及びmは、式(I)についての上記定義どおりである)
の少なくとも1種の1-アリールピラゾールを、
エプリノメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、又はルフェヌロンの少なくとも1種と、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、又はプラジカンテルの少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0055】
別の実施形態では、本発明は、下記式(IA):
【化13】
(IA)
【0056】
(式中、
R
2aは、-S(O)
mR
11aであり;
R
3aは、メチル、エチル又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
4aは、ハロゲンであり;
R
6aは、C
1-C
4アルキル又はハロアルキルであり;
R
13aは、ハロゲンであり;
R
11aは、C
1-C
4ハロアルキルであり;かつ
mは、0、1又は2である)
の1-アリール-アルキル又は5-ハロアルキルピラゾール、
又はその塩を、
エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンの少なくとも1種と、チアベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、モランテル、プラジカンテル、クロサンテル、クロルスロン、アミノアセトニトリル(例えばモネパンテル)、アリールオアゾール-2-イル シアノエチルアミノ化合物(例えばN-[2-(6-ブロモ-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-2-イル)-2-シアノ-2-メチルエチル]-4-トリフルオロメトキシベンズアミド)の少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0057】
別の実施形態では、本発明は、下記式(IA):
【化14】
(IA)
【0058】
(式中、
R
2aは、-S(O)
mR
11aであり;
R
3aは、メチル、又はエチルであり;
R
4aは、ハロゲンであり;
R
6aは、C
1-C
4ハロアルキルであり;
R
13aは、ハロゲンであり;
R
11aは、-CF
3、-CClF
2、又は-CFCl
2であり;かつ
mは、0、1又は2である)
の1-アリール-アルキル又は5-ハロアルキルピラゾール、
又はその塩を、
エプリノメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム又はモキシデクチンに少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、又はルフェヌロンの少なくとも1種と、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、又はプラジカンテルの少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0059】
別の実施形態では、本発明は、下記式(IA):
【化15】
(IA)
【0060】
(式中、
R
2aは、-S(O)
mR
11aであり;
R
3aは、メチルであり;
R
4aは、-Clであり;
R
6aは、-CF
3であり;
R
13aは、-Fであり;
R
11aは、-CFCl
2又はCF
3であり;かつ
mは、0、1又は2である)
の1-アリール-アルキル又は5-ハロアルキルピラゾール、
又はその塩を、
エプリノメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、又はルフェヌロンの少なくとも1種と、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、又はプラジカンテルの少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0061】
好ましい実施形態では、本発明は、5-アミノ-3-シアノ-1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-4-トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール(フィプロニル)を、
エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンの少なくとも1種と、チアベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、モランテル、プラジカンテル、クロサンテル、クロルスロン、アミノ アセトニトリル(例えばモネパンテル)、アリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ化合物(例えばN-[2-(6-ブロモ-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-2-イル)-2-シアノ-2-メチルエチル]-4-トリフルオロメトキシベンズアミド)の少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤共に含んでなる組成物を提供する。
別の好ましい実施形態では、本発明は、5-アミノ-3-シアノ-1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-4-トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール(フィプロニル)を、エプリノメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンの少なくとも1種と、アルベンダゾール、トリクラベンダゾール、レバミソール、ピランテル又はプラジカンテルの少なくとも1種と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
さらに別の好ましい実施形態では、本発明は、5-アミノ-3-シアノ-1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-4-トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール(フィプロニル)を、エプリノメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ルフェヌロン、又はノバルロンの少なくとも1種と、レバミソール、フェバンテル、ピランテル又はプラジカンテルの少なくとも1種と組み合わせて、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる製剤を提供する。
別の好ましい実施形態では、本発明は、5-アミノ-3-シアノ-1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-4-トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール(フィプロニル)を、エプリノメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム又はモキシデクチンの少なくとも1種と、(S)-メトプレンと、フェバンテル、ピランテル又はプラジカンテルの少なくとも1種と組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
さらに別の好ましい実施形態では、本発明は、5-アミノ-3-シアノ-1-(2,6-ジクロロ-4-トリフルオロメチルフェニル)-4-トリフルオロメチルスルフィニルピラゾール(フィプロニル)を、エプリノメクチン、イベルメクチン、又はミルベマイシンオキシムの少なくとも1種と、(S)-メトプレンと、プラジカンテルと組み合わせて、
医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含んでなる組成物を提供する。
【0062】
少なくとも4種の異なる活性薬を、各活性薬と適合する担体系中に含む本発明の組成物は、驚くべきことに、安定であり、かつ広範囲の外部寄生虫及び内部寄生虫に対して有効であることを発見した。当業者には当然のことながら、貯蔵中の活性薬の安定性又は投与時の各活性薬の効力に影響を与えることなく、単一組成物中で複数の活性薬を組み合わせることは非常に困難であり、予測不可能である。本発明の組成物に含められる4分類の活性薬は、実質的に異なる構造を有するので、結果として異なる溶解性及び安定性要件を有する。このことが単一製剤、特にスポットオン又はポアオン製剤のような溶液中に4種の活性薬が存在する必要がある製剤に複数の活性薬を含めるときに重大な問題を起こす。担体系中の各活性薬の溶解度、logP、分子量及び他の物理的特性は、動物の毛の中に薬物を送達するか又は必要に応じて皮膚に浸透させる能力に影響する。適切な溶液に各活性薬を可溶化しながら、動物の標的部位に所要濃度で活性薬を送達できる適切な担体系を特定することは非常に困難な課題であり、予測不能又は自明でない。
さらに、4つの異なる分類の活性薬を含む安定な組成物を作り出すのに適した担体系を特定することはやりがいがあり、かつ自明でない。
【0063】
大環状ラクトン活性薬を特定の他の活性薬と共に配合するのは、異なる担体要件及び大環状ラクトンの特定溶媒中で分解する感受性のため非常に困難であることは技術上周知である。エバーメクチン及びミルベマイシンは水に溶解しにくく、酸性条件と適合しないが、レバミソール等の一部の駆虫薬は、より水溶性であり、最適の安定性のためには酸性pHを必要とする(US 2006/0128641 A1参照)。例えば、WO 00/74489は、大環状ラクトンと別の駆虫薬(レバミソール)を含む液体組成物を開示しており、この組成物は、各活性薬の異なる溶解性及び安定性要件を満たすため異なる活性薬を含む別々の相を含む。米国特許第6,489,303号(Jancys et al.)は、大環状ラクトンと別の不溶性駆虫薬の混合物は大環状ラクトン活性薬の分解速度を速めることとなり、混合物を安定化するために過剰の酸化防止剤を添加する必要があると記載している。従って、長期間安定性であり、かつ広範囲の外部寄生虫及び内部寄生虫に対して有効である、単一の液体組成物中における大環状ラクトンを含めた4種の活性薬の組合せは、予測不能又は自明でない獣医学の分野で重要な成果の表れである。
本発明の組成物は、内部及び外部の両寄生虫に対して有効な活性薬を組み合わせる。例えば、1-アリールピラゾールとIGR化合物、例えばフィプロニルとメトプレンは、ノミ及びマダニが該化合物と接触する動物の被毛上のノミ及びマダニに対して活性である。対照的に、大環状ラクトンと駆虫化合物は、全身曝露による寄生虫のような内部寄生虫に対してその活性を発揮する。組成物中の担体ビヒクルは動物における活性薬の分布に決定的な影響を与えるので、1つの液体担体系内で内部及び外部の両寄生虫に対して所望の効力を達成するために全身曝露又は局所曝露のどちらかを必要とする活性薬の組合せを含む製剤を実現するのは非常に問題がある。従って、一部の実施形態では、均質担体中の局所溶液の形態である本発明の組成物は、ノミ及びマダニ等の外部寄生虫に対して優れた長続きする効力を発揮しながら、同時にディロフィラリア・イミティス(Dirofilaria immitis)(糸条虫)、回虫及び他の寄生虫等の内部寄生虫を効率的に防除するという点でユニークである。本発明の組成物は、驚くべきことに、実施例で実証する有害な内部及び外部寄生虫に対して素晴らしい効力を発揮するのに必要な動物の部位への有効量のそれぞれ異なる活性薬の所要の分布を達成する。特に、ディロフィラリア・イミティス(Dirofilaria immitis)(糸条虫)、回虫(T. カチ(T. cati)を含め)、サナダムシ(D. カニウム(D. caninum)を含め)、及び鉤虫(A. ツバエフォルメ(A. tubaeforme)を含め)に対して発揮される素晴らしい効力と同時にノミ及びマダニに対して発揮される長続きする効力は、注目すべきであり、かつユニークである。
【0064】
大環状ラクトン活性薬及び駆虫活性薬は、内部寄生虫に対して有効であるためには血流中に吸収される必要があることは周知である。そのため、内部寄生虫の処置又は防除を対象とする製剤は典型的に、角質層のバリア機能を破壊して血流中への活性薬の通過を可能にし得る強力な溶媒及び/又は浸透促進剤を含有する。この特性を備える溶媒の例としては、とりわけ、ジメチルスルホキシド及びジメチルイソソルビドが挙げられる。浸透促進剤としては、とりわけ、極性頭部基と長いアルキル鎖を有する化合物、例えば非イオン性界面活性剤、オレイン酸、デシルメチルスルホキシド及びアゾン(Azone)が挙げられる。
しかしながら、このアプローチは、ノミ及びマダニ等の外部寄生虫に対して有効であるためには動物の表面(被毛)にて有効濃度で存在しなければならない1-アリールピラゾール又はIGR活性薬等の活性薬と共に使用するには適さない。これらの活性薬が血流中へ過剰に通過すると、動物の表面上に存在する外部寄生虫に対する効力が低減するからである。さらに、血流中の高濃度の特定アリールピラゾールは逆効果をもたらし得ることは周知である。従って、角質層のバリア機能を破壊することによって血流中へ十分な濃度の大環状ラクトン及び駆虫活性薬を押し進めるのに適した溶媒又は浸透促進剤の使用は、動物の表面に維持される必要のある活性薬を含む製剤には適さないと予想されるであろう。
驚くべきことに、本発明の局所組成物は、有効量の1-アリールピラゾール及びIGR活性薬を動物の表面上で維持しながら、大環状ラクトン及び駆虫活性薬の有効な経皮浸透をも達成できることが分かった。この結果は、浸透促進剤として機能することが分かっている溶媒の使用は、動物表面上に有効濃度の外部寄生虫撲滅薬を維持するのではなく、高比率の1-アリールピラゾール及びIGR活性薬を全身循環内へも運ぶと予想されることから予想外である。動物の所要部位で各活性薬の有効濃度を達成することによって、本発明の組成物は、内部寄生虫と外部寄生虫を両方とも効率的に防除することができる。
【0065】
本発明の好ましい実施形態では、組成物は溶液又は懸濁液の形態である。医薬的に許容できる担体は、水性溶媒若しくは有機溶媒又は溶媒混合物を含め、製剤分野で普通に使用されているいずれの適切な担体又は希釈剤でもよい。これらの有機溶媒は、例えば、Remington Pharmaceutical Sciences, 16
th Edition (1986)で見つけられる。本発明で使用可能な有機溶媒には、上述したものが含まれ、限定するものではないが、アセチルクエン酸トリブチル、オレイン酸、脂肪酸エステル、例えばジメチルエステル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル(CERAPHYL 230としても知られる)、ケトン、例えばアセトン、メチルイソブチルケトン(MIK)及びメチルエチルケトン等、アセトニトリル、ベンジルアルコール、メタノール、エチルアルコール、イソプロパノール、ブタノール、芳香族エーテル(例えばアニソール)、ブチルジグリコール、アミド(ジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミド等)、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリコールエーテル、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等、グリコールカルボナート、モノメチルアセトアミド、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、異なる平均分子量範囲の液体ポリオキシエチレングリコール(PEG)、2-ピロリドン(N-メチルピロリドン等)、グリセロールホルマール、ジメチルイソソルビド、トリアセチン、酢酸ブチル又は酢酸オクチル等のカルボン酸のC
1-C
10エステル、酢酸ベンジル、アリールエステル、例えば安息香酸ベンジル、安息香酸エチル等、プロピレンカルボナート、ブチレンカルボナート、及びフタル酸ジエチル、又はこれらの溶媒の少なくとも2種の混合物が挙げられる。
これらの溶媒は、所望相の性質に応じて種々の賦形剤、例えばC
8-C
10カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド(ESTASAN又はMIGLYOL 812)、オレイン酸又はプロピレングリコール等で補充可能である。
【0066】
本発明の一実施形態では、製剤用の医薬的に許容できる担体は、C
1-C
10アルコール又はそのエステル(酢酸エチル等の酢酸エステルを含めて)、C
10-C
18飽和脂肪酸又はそのエステル、C
10-C
18一不飽和脂肪酸又はそのエステル、脂肪族二酸のモノエステル又はジエステル、或いはその混合物を含む。
一部の好ましい実施形態では、担体又は希釈剤はグリセロール誘導体であり、限定するものではないが、グリセロールモノエステル(例えばモノグリセリド)、グリセロールジエステル(例えばジグリセリド)、グリセロールトリエステル(例えばトリグリセリド、例えばトリアセチン)、又はグリセロールホルマール、又はその混合物が挙げられる。グリセロールホルマールは、グリセロール由来の環状エーテル化合物で、環構造内に2個の酸素原子を有し、アルコール基で置換されている5-ヒドロキシ-1,3-ジオキサンと4-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソランの混合物(約60:40)である。グリセロールホルマールは、抗寄生虫獣医薬製剤を含め、医薬品及び化粧品業界で種々多様の用途に適した低臭気かつ低毒性溶媒である。
本発明の別の実施形態では、有機溶媒は、アジピン酸ジイソプロピル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2-ピロリドン(N-メチルピロリドン等)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリアセチン、酢酸ブチル、酢酸オクチル、プロピレンカルボナート、オレイン酸、又はこれらの溶媒の少なくとも2種の混合物を含み得る。
一実施形態では、好ましい溶媒として、カルボン酸のC
1-C
10エステル、例えば酢酸ブチル又は酢酸オクチルが挙げられる。
本発明の一部の実施形態では、担体はジメチルイソソルビドを含む。ジメチルイソソルビド(DMI)は、高純度の溶媒かつ担体であり、パーソナルケア製品及び医薬製剤中の活性成分に安全で効率的な送達増強機構を与える。さらにジメチルイソソルビドを表皮浸透促進剤として用いて、活性薬の表皮への浸透を高めることもある。ジメチルイソソルビドは、製剤の有効性を激しく制限する活性薬の結晶化を回避しながら、活性薬の皮膚内への送達をも可能にし得る。ジメチルイソソルビドは、水、綿実油、イソプロパノール、ミリスチン酸イソプロピル、プロピレングリコール、ポリソルベート20、及びポリソルベート80等の種々の成分に可溶である。ジメチルイソソルビドは、硬化ヒマシ油、ラノリン、鉱油又はシリコーン油(ジメチコン)に不溶である。
他の実施形態では、担体又は希釈剤はジメチルスルホキシド(DMSO)、グリコール誘導体、例えば、プロピレングリコール、グリコールエーテル、ポリエチレングリコール又はグリセロールであってよい。ビヒクル又は希釈剤として、植物油、例えば、限定するものではないが、大豆油、落花生油、ヒマシ油、コーン油、綿実油、オリーブ油、ブドウ種子油等;鉱油、例えば、限定するものではないが、ワセリン、パラフィン、シリコーン等;脂肪族又は環状炭化水素或いは、例えば、中鎖(例えばC
8〜C
12)トリグリセリド、又はその混合物にも言及することができる。
【0067】
本発明の組成物は、さまざまな投与形態に適した種々の形態であってよく、限定するものではないが、経口製剤、注射用製剤、及び局所、経皮又は皮下製剤が挙げられる。
一部の実施形態では、本発明の組成物は、経口使用に適した形態、例えば、餌(例えば、参照によってここに援用する米国特許第4,564,631号参照)、栄養補助食品、トローチ剤、ローレンジ剤、咀嚼剤、錠剤、硬カプセル剤又は軟カプセル剤、エマルション、水性又は油性懸濁液、水性又は油性溶液、経口水薬製剤、分散性粉末又は顆粒、シロップ剤又はエリキシル剤、腸溶製剤又はペースト剤としての形態であり得る。経口使用を意図した組成物は、医薬組成物の製造で技術上周知のいずれの方法によっても調製可能であり、該組成物は、医薬的に上品かつ美味な製剤とするため、甘味剤、苦味剤、香味剤、着色剤及び保存剤から成る群より選択される1種以上の薬剤を含有することができる。
錠剤は、錠剤の製造に適した無毒の医薬的に許容できる賦形剤との混合物で活性成分を含むことができる。これらの賦形剤は、例えば、不活性な希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウム等;造粒剤及び崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプン、又はアルギニン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチン又はアカシア、及び潤沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクであってよい。錠剤は未コーティングであってよく、或いは錠剤を既知の方法でコーティングして、胃腸管内での崩壊及び吸収を遅らせ、それによって長期間にわたる持続性作用を与えることができる。例えば、グリセリルモノステアラート又はグリセリルジステアラート等の時間遅延材を利用することができる。参照によって内容全体をここに援用する米国特許第4,256,108号;第4,166,452号;及び第4,265,874号に記載の技術で錠剤をコーティングして、制御放出用の浸透圧療法錠剤を形成することもできる。
【0068】
経口用製剤は、硬ゼラチンカプセル剤であってよく、活性成分は不活性な固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリンと混合される。カプセル剤は軟ゼラチンカプセル剤であってもよく、活性成分は、水又は混和性溶媒、例えばプロピレングリコール、PEG及びエタノール等、又は油媒体、例えばピーナッツ油、液体パラフィン、若しくはオリーブ油と混合される。
本発明の組成物は、水中油又は油中水エマルションの形態であってもよい。油相は、植物油、例えば、オリーブ油若しくは落花生油、又は鉱油、例えば、液体パラフィン又はこれらの混合物であってよい。適切な乳化剤は、天然に存在するホスファチド、例えば、大豆、レシチン、及びエステル又は脂肪酸と無水ヘキシトールから得られた部分エステル、例えば、ソルビタンモノオレアート、及び前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートであり得る。エマルションは、甘味剤、苦味剤、香味剤、及び/又は保存剤を含有してもよい。
製剤の一実施形態では、本発明の組成物はマイクロエマルションの形態である。マイクロエマルションは、液体担体ビヒクルとして良く適合する。マイクロエマルションは、水相、油相、界面活性剤及び補助界面活性剤を含む四成分系である。マイクロエマルションは半透明の等方性液体である。マイクロエマルションは、油相中の水相の微小滴の安定分散系又は逆に水相中の油相の微小滴の安定分散系で構成される。これらの微小滴の大きさは、200nm未満である(エマルションでは1000〜100,000nm)。界面膜は交互の表面活性(SA)分子と補助表面活性(Co-SA)分子で構成され、界面張力を下げることによって、マイクロエマルションを自発的に形成することができる。
油相の一実施形態では、油相は、鉱油若しくは植物油、不飽和ポリグリコシル化グリセリド又はトリグリセリド、或いは該化合物の混合物から形成可能である。油相の一実施形態では、油相は、トリグリセリドを含む。油相の別の実施形態では、トリグリセリドは中鎖トリグリセリド、例えばC
8-C
10カプリル酸/カプリン酸トリグリセリドである。油相の別の実施形態は、マイクロエマルションの約2〜約15%;約7〜約10%;及び約8〜約9%v/vから成る群より選択される%v/v範囲を占めるであろう。
水相としては、例えば水又はグリコール誘導体、例えばプロピレングリコール、グリコールエーテル、ポリエチレングリコール又はグリセロールが挙げられる。グリコール誘導体の一実施形態では、グリコールは、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル及びその混合物から成る群より選択される。通常、水相は、マイクロエマルションの約1〜約4%v/vの比率を占めるであろう。
マイクロエマルション用の界面活性剤としは、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリグリコール化C
8-C
10グリセリド又はポリグリセリル-6ジオレアートが挙げられる。これらの界面活性剤に加えて、補助界面活性剤として短鎖アルコール、例えばエタノール及びプロパノールが含まれる。
上記3つの化合物、すなわち、水相、界面活性剤及び補助界面活性剤に共通する化合物がある。しかしながら、同一製剤の各成分に異なる化合物を使用することは、熟練家の能力水準の十分範囲内である。
【0069】
油性懸濁液は、植物油、例えば、落花生油、オリーブ油、ゴマ油又はヤシ油、又は鉱油、例えば液体パラフィン中に活性成分を懸濁させることによって調合可能である。油性懸濁液は、増粘剤、例えば、蜜ろう、固形パラフィン又はセチルアルコールを含有し得る。スクロース、サッカリン又はアスパルテーム等の甘味剤、苦味剤、及び香味剤を添加して、美味な経口製剤を提供することができる。アスコルビン酸又は他の既知の保存剤等の酸化防止剤を添加して、これらの組成物を保存することができる。
水性懸濁液は、水性懸濁液の製造に適した賦形剤との混合物で活性薬を含有し得る。該賦形剤は、懸濁剤、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシ-プロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム及びアカシガムであり;分散剤又は湿潤剤は、天然に存在するホスファチド、例えばレシチン、又はアルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアラート、又はエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール、又はエチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトールから得られる部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレアート、又はエチレンオキシドと、脂肪酸と無水ヘキシトールから得られる部分エステルとの縮合生成物、例えばポリエチレンソルビタンモノオレアートであり得る。水性懸濁液は、1種以上の保存剤、例えばエチルp-ヒドロキシベンゾアート、又はn-プロピルp-ヒドロキシベンゾアート、1種以上の着色剤、1種以上の香味剤、及び1種以上の甘味剤及び/又は苦味剤、例えば上述したもの等をも含有し得る。
シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味剤、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロースと調合することができる。該製剤は、粘滑薬、保存剤、香味剤及び/又は着色剤をも含有し得る。
本発明の別の実施形態では、組成物は、ペースト形であってよい。ペースト形の実施形態の例としては、限定するものではないが、米国特許第6,787,342号及び第7,001,889号(両内容を参照によってここに援用する)に記載のものが挙げられる。本発明の活性薬に加えて、ペースト剤は、ヒュームド・シリカ;粘度調整剤;担体;必要に応じて、吸収剤;及び必要に応じて、着色剤、安定剤、界面活性剤、又は保存剤をも含有し得る。
【0070】
一実施形態では、ペースト製剤の調製方法は下記工程:
(a)活性薬を担体中に混合によって溶解又は分散させる工程;
(b)溶解した活性薬化合物を含む担体にヒュームド・シリカを添加し、シリカが担体に分散するまで混合する工程;
(c)工程(b)で生じた中間体を十分な時間沈殿させて、工程(b)中に捕捉された空気を逃がす工程;及び
(d)混合しながら中間体に粘度調整剤を添加して均一なペースト剤を生成する工程
を含む。
上記工程は、限定ではなく例示である。例えば、工程(a)が最終工程であってもよい。
製剤の一実施形態では、製剤は、活性薬化合物、ヒュームド・シリカ、粘度調整剤、吸収剤、着色剤;及びトリアセチン、モノグリセリド、ジグリセリド、又はトリグリセリドである親水性担体を含有するペースト剤である。ペースト剤は、限定するものではないが、PEG 200、PEG 300、PEG 400、PEG 600、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、グリセロール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレアート(ポリソルベート80又はTween 80)、又はポリオキサマー(例えば、Pluronic L 81)等の粘度調整剤;限定するものではないが、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、デンプン、又はセルロース及びその誘導体等の吸収剤を含んでもよい。
本発明の製剤に着色剤を添加することができる。本発明で企図される着色剤は当技術分野で一般的に知られているものである。具体的な着色剤としては、例えば、色素、青色1号アルミニウムレーキ(FD&C Blue #1 Aluminum Lake)、カラメル、酸化鉄に基づいた着色剤又は前述のいずれかの混合物が挙げられる。有機色素と二酸化チタンが特に好ましい。好ましい範囲は、約0.5%〜約25%が挙げられる。
【0071】
本発明の一部の実施形態では、組成物は無菌の注射用溶液又は水性若しくは油性懸濁液の形態であり得る。これらの懸濁液は、上述した適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いて既知技術により調合し得る。無菌の注射用製剤は、無毒の非経口的に許容できる希釈剤又は溶媒中の無菌の注射用溶液、例えば、1,3-ブタンジオール中の溶液としてであってよい。利用可能な許容できるビヒクル及び溶媒には、水、リンゲル液及び等張食塩水がある。エタノール、プロピレングリコール又はポリエチレングリコール等の共溶媒を使用してもよい。フェノール又はベンジルアルコール等の保存剤を使用してよい。
さらに、無菌の固定油が溶媒又は懸濁媒体として一般的に利用される。このために合成モノグリセリド又はジグリセリドを含め、いずれのブランドの固定油をも利用し得る。さらに、オレイン酸等の脂肪酸は注射剤の調製に用途がある。
本発明の好ましい実施形態では、動物への局所投与に適した組成物が提供される。局所、経皮及び皮下製剤としては、エマルション、クリーム、軟膏、ゲル、ペースト、散剤、シャンプー、ポアオン製剤、すぐに使える製剤、スポットオン溶液及び懸濁液が挙げられる。本発明の組成物の局所適用は、動物の皮脂腺を通して又は被毛全体にわたって活性薬を送達かつ分布させることができ、並びに/或いは一部の活性薬が全身的作用(血漿濃度)を達成できるようにする。化合物が皮脂腺全体にわたって分布されると、皮脂腺はレザバーとして作用することができ、それによって効果が長続きし、例えば1〜2カ月又はそれ以上持続し得る。Cotchet及び共働者らは、スポットオン投与後のビーグル犬の角質層、生存表皮及び皮脂腺及び上皮層へのフィプロニル、1-アリールピラゾール化合物の分布を報告した(Cochet et al., Eur. J. Drug Metab. Pharmacokinet.., 1997, 22(3), 211-216参照)。この出版物は、
14C放射標識薬物を用いて、フィプロニルが適用点から移動して皮膚全体に分布され、そこでフィプロニルは治療後56日まで持続的に検出されることを実証した。
【0072】
好ましい実施形態では、本発明の組成物は、動物の毛全体又は動物の毛の大部分ではなく、局部に適用するスポットオン製剤の形態である。局部の一実施形態では、部位は両肩間である。本発明のスポットオン製剤は、該溶液を哺乳類又は鳥類に適用すると、外部寄生虫及び内部寄生虫に対して長く続く広範囲の効力を与える。スポットオン製剤は、動物のスポット、通常は両肩間への間欠適用向きの濃縮溶液、懸濁液、マイクロエマルション又はエマルション(スポットオン型溶液)の局所投与を可能にする。
スポットオン製剤は、宿主の限定領域へ抗寄生虫薬を局所送達するための周知技術である。例えば、米国特許第5,045,536号;第6,426,333号;第6,482,425号;第6,962,713号及び第6,998,131号(全て参照によってここに援用する)は、スポットオン製剤について記載している。WO 01/957715(これも参照によってここに援用する)は、小げっ歯類の外部寄生虫を防除するのみならず、小げっ歯類の節足動物に起因する疾患を妨害又は予防する方法であって、スポットオン組成物等の局所製剤をげっ歯類の皮膚、又は毛に適用する工程を含む方法を記載している。
スポットオン製剤では、医薬的に許容できる担体は、本明細書に記載の液体担体ビヒクル、及び当技術分野、例えば米国特許第6,426,333号(参照によってここに援用する)に記載の他の担体であってよい。一部の実施形態では、液体担体ビヒクルは任意に結晶化抑制剤、例えば後述する結晶化抑制剤、又はその混合物を含有して、活性成分の結晶又は沈殿物の形成を抑制することもできる。
獣医学的に許容できる担体は、通常、活性薬が可溶な希釈剤又はビヒクルを含む。当業者には当然のことながら、局所組成物の担体又は希釈剤は、活性薬が溶液から沈殿するか又は結晶を形成することなく、活性薬を標的部位へ送達できなければならない。一部の実施形態では、組成物の担体又は希釈剤は活性薬の沈殿又は結晶化を回避するのに適している。他の実施形態では、組成物は、担体又は希釈剤に加えて結晶化抑制剤を含み得る。
【0073】
本発明の一実施形態では、スポットオン組成物用担体は、アジピン酸ジイソプロピル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2-ピロリドン、N-メチルピロリドン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリアセチン、酢酸ブチル、酢酸オクチル、プロピレンカルボナート、オレイン酸、又はこれらの溶媒の少なくとも2種の混合物を含み得る。
本発明の別の実施形態では、製剤の医薬的に許容できる担体は、C
1-C
10アルコール又はそのエステル(酢酸エチル等の酢酸エステルを含め)、C
10-C
18飽和脂肪酸又はそのエステル、C
10-C
18一不飽和脂肪酸又はそのエステル、脂肪族二酸のモノエステル又はジエステル、或いはその混合物を含む。
さらに別の実施形態では、好ましい溶媒にはカルボン酸のC
1-C
10エステル、例えば酢酸ブチル又は酢酸オクチルがある。
別の好ましい実施形態では、局所投与に適した本発明の組成物は、グリセロール由来担体、例えばグリセロールモノエステル(例えばモノグリセリド)、グリセロールジエステル(例えばジグリセリド)、グリセロールトリエステル(例えばトリグリセリド、例えばトリアセチン)、グリセロールホルマール、又はその混合物等を含む。
別の好ましい実施形態では、局所投与用の本発明の組成物は、アルコール、例えばエタノール又はイソプロパノール等、プロピレングリコール、ジメチルイソソルビド(DMI)、2-ピロリドン、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、グリセロールホルマール、グリコールエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等、或いはその混合物を含む。
さらに別の好ましい実施形態では、本発明の局所組成物は、グリセロールホルマール、ジメチルイソソルビド、N-メチルピロリドン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、又はその混合物を含む。さらに別の実施形態では、局所組成物は、グセロールホルマール、ジメチルイソソルビド、又はその混合物を含む。
例えば米国特許第7,262,214号(参照によってここに援用する)に記載のスポットオン製剤は、活性成分を医薬的又は獣医学的に許容できるビヒクルに溶解させることによって調製可能である。或いは、動物の表面に治療薬の残渣を残すために活性成分のカプセル封入によってスポットオン製剤を調製することができる。これらの製剤は、組合せ中の治療薬に関しては、治療すべき宿主動物の種、感染の重症度及びタイプ並びに宿主の体重に応じて異なるであろう。
【0074】
ポアオン製剤は、例えば、参照によってここに援用する米国特許第6,010,710号に記載されている。一部のポアオン製剤は有利には油性であり、一般的に希釈剤又はビヒクルを含み、かつ活性成分が希釈剤に溶けない場合には活性成分用の溶媒(例えば有機溶媒)をも含む。他のポアオン製剤は親水性担体中にあってよい。ウシ及びヒツジ等の家畜にポアオン製剤を投与することができる。典型的に、ポアオン製剤は、動物の外面にストライプ、例えば、動物の頭部から尾部のストライプとして投与される。一実施形態では、このプロセスは、フィードロット(Feed Lot)に家畜が到着する前に家畜に溶液を適用する工程を含み、この適用は、動物が屠殺される前の最後の1回となる可能性がある。
本発明の組成物は、参照によってここに援用する米国特許第5,885,607号に記載のもののようなカラー(collar)中に形成されることもある。本発明の範囲内では、カラーを作るのに常用されるマトリックスを使用することができる。言及し得るカラーの一実施形態では、米国特許第3,318,769号;第3,852,416号;第4,150,109号及び第5,437,869号(全て参照によってここに援用する)に記載のPVC(ポリ塩化ビニル)及び他のビニルポリマーに基づいたマトリックスである。
可塑剤は、特にアジピン酸エステル、フタル酸エステル、リン酸エステル及びクエン酸エステルから選択され得る。カラーの別の実施形態では、1種以上の可塑剤をもPVCに添加し、これらの可塑剤は、特に下記化合物:フタル酸ジエチル、セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジオクチル、フタル酸ジイソデシル、アセチルクエン酸トリブチル、ジエチルフタル酸ヘキシル、フタル酸ジ-n-ブチル、ベンジルフタル酸ブチル、アセチルクエン酸トリブチル、リン酸トリクレジル、及び2-エチルヘキシルリン酸ジフェニルから選ばれる。
カラーの別の実施形態では、PVCマトリックスは、特にEP 0 539 295及びEP 0 537 998の一次残存可塑剤及び二次可塑剤の存在下で使用される。
二次可塑剤の中で、下記産物が挙げられる:アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、リン酸トリフェニル。これらに通常の安定剤を添加してもよい。
本発明の目的では、外部デバイスという用語は、カラーと同じ機能を与えるため動物に外部から取り付けられるいずれのデバイスをも指すものと解釈すべきである。
【0075】
典型的に、1-アリールピラゾール活性薬は、製剤中に約1〜約25%(w/v)の濃度で存在する。本発明の一部の実施形態では、1-アリールピラゾール活性薬は、製剤中に約1〜約20%又は約5〜約15%(w/v)の濃度で存在する。本発明のさらに別の実施形態では、1-アリールピラゾール活性薬は、製剤中に約8〜12%(w/v)の濃度で存在する。
典型的に本発明の製剤は、約0.01〜約10%(w/v)の大環状ラクトン活性薬を含む。さらに典型的に、製剤は約0.01〜約5%又は約0.01%〜約2%(w/v)の大環状ラクトン活性薬を含む。好ましくは、製剤は約0.1〜約5%又は約0.1〜約1%(w/v)の大環状ラクトン活性薬を含む。
新規な発明製剤は、典型的に約1〜約30%(w/v)の少なくとも1種のIGR化合物を含む。他の実施形態では、製剤は約1〜約20%(w/v)、約5〜約15%(w/v)の1種以上のIGR化合物を含む。さらに典型的に、活性薬は製剤中に約8〜12%(w/v)の濃度で存在する。
本発明の製剤中の駆虫活性薬の量は、典型的に約1〜約30%(w/v)である。さらに典型的に、製剤は約1〜約20%(w/v)、約5〜約15%(w/v)又は約8〜約12%(w/v)含む。
一実施形態では、本発明の製剤は、約5〜約15%の少なくとも1種の1-アリールピラゾール、約0.01〜約5%の少なくとも1種の大環状ラクトン、約5〜約15%(w/v)の少なくとも1種のIGR活性薬及び約5〜約15%(w/v)の少なくとも1種の駆虫活性薬を含む。
【0076】
別の好ましい実施形態では、本発明の組成物は、約5〜約15%の少なくとも1種の1-アリールピラゾール、約0.01〜約5%の、アバメクチン、ジマデクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、ラチデクチン、レピメクチン、セラメクチン、 ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、モキシデクチン又はネマデクチンの少なくとも1種;約5〜約15%(w/v)の、アザジラクチン、ジオフェノラン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、テトラヒドロアザジラクチン、4-クロロ-2-(2-クロロ-2-メチルプロピル)-5-(6-ヨード-3-ピリジルメトキシ)ピリジジン-3-(2H)-オン、シロマジン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルアズロン、フルシクロキスロン、フルフェノキスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、テブフェノジド、テフルベンズロン、トリフルムロン、ノバルロン、1-(2、6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素、1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-(1,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル尿素又は1-(2,6-ジフルオロベンゾイル)-3-(2-フルオロ-4-トリフルオロメチル)フェニル尿素の少なくとも1種;及び約5〜約15%(w/v)の、チアベンダゾール、カンベンダゾール、パルベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フルベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、シクロベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、チオファナートとそのo,o-ジメチル類似体、テトラミソール、レバミソール、ブタミソール、ピランテル、オキサンテル、モランテル、ジソフェノール ベフェニウム、テニウムクロシラート、メチリジン、ピルビニウムクロリド、ピルビニウムパモ酸塩、ジチアザニンヨージド、ビトスカナート、スラミンナトリウム、フタロフィン、ミラシルD、ミラサン、プラジカンテル、クロナゼパムとその3-メチル誘導体、オルチプラズ、ルカントン、ヒカントン、オキサムニキン、アモスカナート、ニリダゾール、ニトロキシニル、ヘキサクロロフェン、ビチオノール、ビチオノールスルホキシド、メニクロホラン、トリブロムサラン、オキシクロザニド、クリオキサニド、ラホキサニド、ブロチアニド、ブロモキサニド及びクロサンテル;トリクラベンダゾール、ジアンフェネチド、ヘトリン、エメチン、アレコリン、ブンアミジン、ニクロスアミド、トリブロムサラン、オキシクロザニド、クリオキサニド、ラホキサニド、ブロチアニド、ブロモキサニド、及びクロサンテル、ニトロスカナート、パロモマイシン、パロモマイシンII、デプシペプチド(エモデプシド等)、アミノアセトニトリル(モネパンテル等)、アリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ化合物(N-[2-(6-ブロモ-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-2-イル)-2-シアノ-2-メチルエチル]-4-トリフルオロメトキシベンズアミド等)、パラヘルクアミド(デルクアンテル等)、又はマルクホルチンA、B若しくはCの少なくとも1種を、医薬的に許容できる担体又は希釈剤と共に含む。
【0077】
さらに別の実施形態では、組成物は、約5〜約15%(w/v)の少なくとも1種のアリールピラゾール;約0.01〜約5%(w/v)の、エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンの少なくとも1種;約5〜約15%(w/v)の、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンの少なくとも1種;及び約5〜約15%(w/v)の、ベンズイミダゾール駆虫薬、イミダゾチアゾール駆虫薬、テトラヒドロピリミジン駆虫薬、フェノチアジン、ピペラジン、ジアルキルカルバマジン、エタノールアミンs、ミラシル、プラジカンテル、ノズリスポル酸誘導体、アミノアセトニトリル駆虫薬、アリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ駆虫薬、又はパラヘルクアミド駆虫化合物の少なくとも1種を含む。
さらに別の実施形態では、本発明の組成物は、約5〜約15%(w/v)の少なくとも1種のアリールピラゾール、約0.01〜約2%(w/v)の、エプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンの少なくとも1種;約5〜約15%(w/v)の、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンの少なくとも1種;及び約5〜約15%(w/v)の、チアベンダゾール、カンベンダゾール、パルベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フルベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、シクロベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、テトラミソール、レバミソール、ピランテル、モランテル、プラジカンテル、クロサンテル、トリクラベンダゾール、エモデプシド、アミノアセトニトリル(モネパンテル等)、アリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ化合物(N-[2-(6-ブロモ-2H-ピラゾロ[4,3-b]ピリジン-2-イル)-2-シアノ-2-メチルエチル]-4-トリフルオロメトキシベンズアミド等)、又はパラヘルクアミド(デルクアンテル等)の少なくとも1種を含む。
好ましい実施形態では、本発明の組成物は、約5〜約15%(w/v)のフィプロニル、約0.01〜2%(w/v)の、エプリノメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム又はモキシデクチンの少なくとも1種;約5〜約15%(w/v)の、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、又はルフェヌロンの少なくとも1種;及び約5〜約15%(w/v)の、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、又はプラジカンテルの少なくとも1種を含む。別の好ましい実施形態では、本発明の組成物は、約8〜約12%(w/v)のフィプロニル、約0.1〜約1%(w/v)の、エプリノメクチン、イベルメクチン、ミルベマイシンオキシム又はモキシデクチンの少なくとも1種;約8〜約12%(w/v)の、(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、又はルフェヌロンの少なくとも1種;及び約8〜約12%(w/v)の、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、又はプラジカンテルの少なくとも1種を含む。
【0078】
本発明の一部の実施形態では、本発明の局所組成物に皮膚軟化薬及び/又は展着剤及び/又は膜形成剤を添加することができる。一部の実施形態では、皮膚軟化薬及び/又は展着剤及び/又は膜形成剤には以下のものが含まれる:
(a)ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとビニルピロリドンのコポリマー、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、マンニトール、グリセロール、ソルビトール、ポリオキシエチレン化ソルビタンエステル; レシチン、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、シリコーン油、ポリジオルガノシロキサン油(ポリジメチルシロキサン(PDMS)油等)、例えばシラノール官能性を含むもの、又は45V2油、
(b)アニオン性界面活性剤、例えばアルカリ性ステアラート、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム又はステアリン酸アンモニウム;ステアリン酸カルシウム、トリエタノールアミンステアラート;アビエチン酸ナトリウム;アルキルスルファート(例えばラウリル硫酸ナトリウム及びセチル硫酸ナトリウム);ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム;脂肪酸(例えばヤシ油由来のもの)、
(c)カチオン性界面活性剤、例えば式N
+R'R"R"'R""Y
-(式中、R基はヒドロキシル化されていてもよい炭化水素基であり、Y
-は、強酸のアニオン、例えばハロゲン化物アニオン、硫酸アニオン及びリン酸アニオンである)の水溶性四級アンモニウム塩;セチルトリメチルアンモニウムブロミドは使用可能なカチオン性界面活性剤に入る、
(d)式N
+R'R"R'"(式中、R基は、ヒドロキシル化されていてもよい炭化水素基である)のアミン塩;オクタデシルアミン塩酸塩は使用可能なカチオン性界面活性剤に入る、
(e)非イオン性界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレン化されていてもよいソルビタンエステル(例えばポリソルベート80)、ポリオキシエチレン化アルキルエーテル;ポリオキシプロピル化脂肪アルコール、例えばポリオキシプロピレン-スチロールエーテル;ポリエチレングリコールステアラート、ヒマシ油のポリオキシエチレン化誘導体、ポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール、ポリオキシエチレン化脂肪酸、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのコポリマー、
(f)両性界面活性剤、例えばベタインの置換ラウリル化合物、及び
(g)これらの薬剤の少なくとも2種の混合物。
一実施形態では、皮膚軟化薬は、約0.1〜約10%、又は約0.25〜約5%(w/v)の比率で用いられる。
【0079】
本発明の一実施形態では、組成物は、例えば、米国特許第6,395,765号(参照によってここに援用する)に記載されているように、すぐに使える溶液形態であり得る。活性薬に加えて、すぐに使える溶液は、有機溶媒等の担体又は希釈剤、及び結晶化抑制剤を含むことができる。
一部の実施形態では、結晶化抑制剤は約1〜約30%(w/v)の比率で存在し得る。典型的に、結晶化抑制剤は約1%〜約20%(w/v)又は約5%〜約15%(w/v)の比率で存在してよい。許容できる抑制剤は、製剤に添加すると、製剤を適用するときに活性薬の結晶の形成を抑制するものである。一部の実施形態では、製剤は、ここに列挙したもの以外の結晶化抑制剤として機能する化合物を含み得る。これらの実施形態では、結晶化抑制剤の適合性は、上記溶媒中に10%(w/v)の1-アリールピラゾールを含有するサンプルが、20℃で24時間スライドガラスに置いたときに10%(w/v)の結晶化抑制剤で結晶が20個未満、好ましくは10個未満となるように、結晶の形成を十分に抑制するかを試験することによって判定可能である。
【0080】
本発明に有用な結晶化抑制剤としては、以下のものが挙げられる:
(a)ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、酢酸ビニルとビニルピロリドンのコポリマー、2-ピロリドン(N-メチルピロリドン等)、ジメチルスルホキシド、ポリエチレングリコール、ベンジルアルコール、マンニトール、グリセロール、ソルビトール又はソルビタンのポリオキシエチレン化エステル;レシチン又はナトリウムカルボキシメチルセルロース;又はアクリル誘導体、例えばアクリルモノマー由来ポリマー、例えばポリアクリラート又はポリメタクリラート;並びに活性薬の結晶化を抑制する本明細書に記載の溶媒、及び類似化合物;
(b)アニオン性界面活性剤、例えばアルカリ性ステアラート(例えばステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム又はステアリン酸アンモニウム);ステアリン酸カルシウム又はトリエタノールアミンステアラート;アビエチン酸ナトリウム;アルキルスルファート(限定するものではないが、ラウリル硫酸ナトリウム及びセチル硫酸ナトリウムが挙げられる);ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム又はジオクチルスルホコハク酸ナトリウム;又は脂肪酸(例えばヤシ油由来のもの)、
(c)カチオン性界面活性剤、例えば式N
+R'R"R"'R""Y
-(式中、R基はヒドロキシル化されていてもよい同一若しくは異なる炭化水素基であり、Y
-は、強酸のアニオン、例えばハロゲン化物アニオン、硫酸アニオン及びリン酸アニオンである)の水溶性四級アンモニウム塩;セチルトリメチルアンモニウムブロミドは使用可能なカチオン性界面活性剤の1つである、
(d)式N
+R'R"R'"(式中、R基は、ヒドロキシル化されていてもよい同一若しくは異なる炭化水素基である)のアミン塩;オクタデシルアミン塩酸塩は使用可能なカチオン性界面活性剤の1つである、
(e)非イオン性界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレン化されていてもよいソルビタンエステル、例えばポリソルベート80、又はポリオキシエチレン化アルキルエーテル;ポリエチレングリコールステアラート、ヒマシ油のポリオキシエチレン化誘導体、ポリグリセロールエステル、ポリオキシエチレン化脂肪アルコール、ポリオキシエチレン化脂肪酸又はエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのコポリマー;
(f)両性界面活性剤、例えばベタインの置換ラウリル化合物;又は
(g)上記(a)〜(f)の化合物の少なくとも2種の混合物。
結晶化抑制剤の一実施形態では、結晶化抑制剤対を使用する。このような対としては、例えば、ポリマータイプの膜形成剤と表面活性剤の組合せが挙げられる。これらの薬剤は、結晶化抑制剤として上述した化合物から選択可能である。
膜形成剤の一実施形態では、該薬剤はポリマータイプのものであり、限定するものではないが、種々グレードのポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、及び酢酸ビニルとビニルピロリドンのコポリマーが挙げられる。
表面活性剤の一実施形態では、該薬剤としては、限定するものではないが、非イオン性界面活性剤でできているものが挙げられる。表面活性剤の別の実施形態では、該薬剤はソルビタンのポリオキシエチレン化エステルである。表面活性剤のさらに別の実施形態では、薬剤として種々のグレードのポリソルベート、例えばポリソルベート80が挙げられる。
本発明の別の実施形態では、上記結晶化抑制剤の総量の範囲内で膜形成剤と表面活性剤を類似又は同一量で組み入れることができる。
【0081】
適用する局所組成物の体積は、投与物質の量が安全かつ有効であることが示される限り制限されない。典型的に、適用体積は、動物の大きさ及び重さ並びに活性薬の濃度、寄生虫による感染の程度及び投与タイプによって決まる。スポットオン組成物では、適用体積は典型的に約0.1〜約1ml、又は約0.1ml〜約5ml、又は約0.1ml〜約10mlの水準である。他の実施形態では、体積は約4ml〜約7mlであってよい。大型動物では、体積はより多くてよく、限定するものではないが、10mlまで、20mlまで又は30mlまで、又はそれより多くてよい。体積の一実施形態では、体積は、ネコでは約0.5ml〜約1ml又は約0.5ml〜約2mlの水準であり、イヌでは約0.3〜約3ml又は4mlの水準であり、動物の重さによって決まる。
ポアオン形態の組成物では、適用体積は、約0.3〜約100mlの水準であり得る。他の実施形態では、ポアオン製剤の適用体積は約1ml〜約100ml又は約1ml〜約50mlであってよい。さらに他の実施形態では、体積は約5ml〜約50ml又は約10ml〜約100mlであり得る。
剤形は、約0.5mg〜約5gの、活性薬の組合せを含むことができる。剤形の一実施形態では、薬用量は約1mg〜約500mgの活性薬、典型的に約25mg、約50mg、約100mg、約200mg、約300mg、約400mg、約500mg、約600mg、約800mg、又は約1000mgである。
【0082】
治療方法
本発明の別の態様では、動物の寄生虫外寄生/感染の予防又は治療方法であって、有効量の式(I)又は(IA)の少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物を、少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬、少なくとも1種のIGR化合物、及び少なくとも1種の駆虫活性薬と組み合わせて、医薬的に許容できる担体と共に含んでなる組成物を投与する工程を含む方法を提供する。本発明の組成物又は製剤は、外部寄生虫(例えばノミ及びマダニ)に対して長く続く効力を有し、かつ動物に害を与える内部寄生虫に対しても活性である。
本発明の一実施形態では、家畜の寄生虫外寄生又は感染の予防又は治療方法であって、有効量の式(I)又は(IA)の少なくとも1種の1-アリールピラゾール化合物と、少なくとも1種のIGR化合物と、少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬と、少なくとも1種の駆虫活性薬とを含んでなる組成物を動物に投与する工程を含む方法を提供する。本発明の方法及び組成物が有効な外部寄生虫としては、限定するものではないが、ノミ、マダニ、ダニ、蚊、ハエ及びシラミが挙げられる。本発明の組成物及び方法は、内部寄生虫に対しても有効であり、限定するものではないが、動物及びヒトの消化管の条虫、線虫、例えば糸状虫、ディロフィラリア・イミティス(Dirofilaria immitis)(糸条虫)、鉤虫及び回虫が挙げられる。
一実施形態では、本発明は、ネコ、イヌ、ウマ、ニワトリ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、シチメンチョウ及びウシ等の家畜及びコンパニオンアニマルを含めた動物(野生又は飼い慣らされた)の、これらの宿主から該動物が一般的に遭遇する寄生虫を取り除く目的で、寄生虫感染及び外寄生の治療及び予防方法を提供する。
好ましい実施形態では、本発明は、限定するものではないが、ネコ及びイヌを含めたコンパニオンアニマルの寄生虫感染及び外寄生の治療及び予防方法を提供する。本発明の特に好ましい実施形態では、記載の方法及び組成物を用いてネコの寄生虫感染又は外寄生を予防又は治療する。
「治療すること」又は「治療する」又は「治療」は、治療を受うける動物に外寄生している寄生虫の根絶又は寄生虫数の減少のため、寄生虫が外寄生している動物に本発明の組成物を適用又は投与することを意図する。本発明の組成物を用いて該寄生虫外寄生を予防できることに留意されたい。
【0083】
当業者には当然のことながら、本発明の方法は、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン活性薬、IGR化合物及び駆虫活性薬を、各活性薬又は活性薬の混合物がそれら自体の担体又は希釈剤中に存在している同一の担体又は希釈剤中で一緒に或いは別々に投与することを包含する。例えば活性薬を局所投与するとき、1-アリールピラゾール化合物を他の活性薬と同時に動物の同一部位に投与してよく、或いは1-アリールピラゾール化合物を他の活性薬とは異なる部位に投与してもよい。各活性薬を同一又は異なる別々の担体中で同時又は逐次投与することができる。さらに、各活性化合物を同一投与形式(例えば局所、経口、非経口等)で投与してよく、或いは異なる活性薬を異なる投与形式で投与してもよい。
本発明の一実施形態では、本方法は、1-アリールピラゾール、大環状ラクトン、IGR薬及び駆虫薬をそれぞれ別々に逐次投与する工程を含む。
本発明の別の実施形態では、本方法は、1-アリールピラゾール、大環状ラクトン、IGR薬及び駆虫薬をそれぞれ同時に投与する工程を含む。
本発明のさらに別の実施形態では、本方法は、1-アリールピラゾール、大環状ラクトン、IGR薬及び駆虫薬をそれぞれ同一担体又は希釈剤中で同時に投与する工程を含む。
さらに別の実施形態では、本方法は、1種以上の活性薬を、他の活性薬のために使用される担体と同一又は異なってよい別の担体中で他の活性薬とは別に投与する工程を含む。
本発明の別の態様では、寄生虫外寄生の治療又は予防用キットであって、少なくとも1種の1-アリールピラゾール、少なくとも1種の大環状ラクトン、少なくとも1種のIGR薬及び少なくとも1種の駆虫薬を、医薬的に許容できる担体と、該組成物を局所適用するための分配デバイスと共に含むキットを提供する。分配デバイスは、医薬的に許容できる担体又は希釈剤中に有効量の各活性薬を含めるピペット、注射器、ロールオン、ドロッパー、カプセル、ホイルパッケージ、バイアル、ねじれ先端容器並びに他の単用量容器及び多用量容器であってよい。
【0084】
追加活性薬
追加の獣医/医薬活性成分を本発明の組成物と併用することができる。一部の実施形態では、追加活性薬として、限定するものではないが、殺ダニ剤、駆虫薬、抗寄生虫薬及び殺虫薬が挙げられる。抗寄生虫薬には殺外部寄生虫薬と殺内部寄生虫薬が両方含まれる。
本発明の組成物に含めてよい獣医薬剤は技術上周知であり(例えばPlumb’ Veterinary Drug Handbook, 5
th Edition, ed. Donald C. Plumb, Blackwell Publishing, (2005)又はThe Merck Veterinary Manual, 9
th Edition, (January 2005)参照)、限定するものではないが、アカルボース、マレイン酸アセプロマジン、アセトアミノフェン、アセタゾラミド、アセタゾラミドナトリウム、酢酸、アセトヒドロキサム酸、アセチルシステイン、アシトレチン、アシクロビル、硫酸アルブテロール、アルフェンタニル、アロプリノール、アルプラゾラム、アルトレノゲスト、アマンタジン、硫酸アミカシン、アミノカプロン酸、硫酸水素アミノペンタアミド、アミノフィリン/テオフィリン、アミオダロン、アミトリプチリン、ベシル酸アムロジピン、塩化アンモニウム、モリブデン酸アンモニウム、アモキシシリン、クラブラナートカリウム、アムホテリシンBデスオキシコラート、アムホテリシンB脂質系、アンピシリン、アンプロリウム、制酸薬(経口)、アンチベニン、アポモルフィオン、硫酸アプラマイシン、アスコルビン酸、アスパラギナーゼ、アスピリング、アテノロール、アチパメゾール、ベシル酸アトラキュリウム、硫酸アトロピン、アウルノフィン、アウロチオグルコース、アザペロン、アザチオプリン、アジスロマイシン、バクロフェン、バルビツアテス、ベナゼプリル、ベタメタゾン、塩化ベタネコール、ビサコジル、次サリチル酸ビスマス、酸ブレオマイシン、ウンデシレン酸ボルデノン、臭化物、ブロモクリプチンメシラート、ブデノシド、ブプレノルフィン、ブスピロン、ブスルファン、酒石酸ブトルファノール、カベルゴリン、カルシトニンサルモン、カルシトロール、カルシウム塩、カプトプリル、カルベニシリンインダニルナトリウム、カルビマゾール、カルボプラチン、カルニチン、カルプロフェン、カルベジロール、セファドロキシル、セファゾリンナトリウム、セフィキシム、クロルスロン、セフォペラゾンナトリウム、セフォタキシムナトリウム、セフォテタン二ナトリウム,セフォキシチンナトリウム、セフポドキシムプロキセチル、セフタジジム、セフチオフールナトリウム、セフチオフール、セフチアキソン ナトリウム、セファレキシン、セファロスポリンス、セファピリン、木炭(活性化)、クロランブシル、クロラムフェニコール、クロルジアゼポキシド、クロルジアゼポキシド+/-クリジニウムブロミド、クロロチアジド、クロルフェニラミン マレアート、クロルプロマジン、クロルプロパミド、クロルテトラサイクリン、絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、クロム、シメチジン、シプロフロキサシン、シサプリド、シスプラチン、クエン酸塩、クラリスロマイシン、フマル酸クレマスチン、クレンブテロール、クリンダマイシン、クロファジミン、クロミプラミン、クラオナゼパム、クロニジン、クロプロステノールナトリウム、クロラゼパート二カリウム、クロキサシリン、リン酸コデイン、コルヒチン、コルチコトロピン(ACTH)、コシントロピン、シクロホスファミド、シクロスポリン、シプロヘプタジン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン/アクチノマイシンD、ダルテパリンナトリウム、ダナゾール、ダントロレンナトリウム、ダプソン、デコキナート、メシル酸デフェロキサミン、デラコキシブ、酢酸デスロレリン、酢酸デスモプレッシン、デスオキシコルチコステロンピバル酸エステル、デトミジン、デキサメタゾン、デキスパンテノール、デキスラアゾキサン、デキストラン、ジアゼパム、ジアゾキシド(経口)、ジクロルフェンアミド、ジクロフェナクナトリウム、ジクロキサシリン、クエン酸ジエチルカルバマジン、ジエチルチルベストロール(DES)、ジフロキサシン、ジゴキシン、ジヒドロタキステロール(DHT)、ジルチアゼム、ジメンヒドリナート、ジメルカプロール/BAL、ジメチルスルホキシド、ジノプロストトロメタミン、ジフェニルヒドラミン、リン酸ジソピラミド、ドブタミン、ドクサート/DSS、メシル酸ドラセトロン、ドンペリドン、ドーパミン、ドラメクチン、ドキサプラム、ドキセピン、ドキソルビシン、ドキシサイクリン、エデト酸カルシウム二ナトリウム.カルシウムEDTA、塩化エドロホニウム、エナラプリラ/エナラプリラト、エノキサパリンナトリウム、エンロフロキサシン、硫酸エフェドリン、エピネフリン、エポエチン/エリトロポイエチン、エプリノメクチン、エプシプランテル、エリスロマイシン、エスモロール、シピオン酸エストラジオール、エタクリン酸/エタクリン酸ナトリウム、エタノール(アルコール)、エチドロン酸ナトリウム、エトドラク、エトミダート、安楽死薬w/ペントバルビタール、ファモチジン、脂肪酸(必須/ω)、フェルバマート、フェンタニル、硫酸第一鉄、フィルグラスチム、フィナステリド、フィプロニル、フロルフェニコール、フルコナゾール、フルシトシン、酢酸フルドロコルチゾン、フルマゼニル、フルメタゾン、フルニキシンメグルミン、フルオロウラシル(5-FU)、フルオキセチン、プロピオン酸フルチカゾン、マレイン酸フルボキサミン、ホメピゾール(4-MP)、フラゾリドン、フロセミド、ガバペンチン、ゲムシタビン、硫酸ゲンタマイシン、グリメピリド、グリピジド、グルカゴン、グルココルチコイド薬、グルコサミン/コンドロイチン硫酸、グルタミン、グリブリド、グリセリン(経口)、グリコピロラート、ゴナドレリン、グリッセオフルビン、グアイフェネシン、ハロタン、ヘモグロビン グルタマー-200(オキシグロビン(oxyglobin)(登録商標))、ヘパリン、ヘタスタルク、ヒアルロナートナトリウム、ヒドラザリン、ヒドロクロロチアジド、酒石酸水素ヒドロコドン、ヒドロコルチゾン、ヒドロモルホン、ヒドロキシ尿素、ヒドロキシジン、イホスフアミド、イミダクロプリド、ジプロピオン酸イミドカルブ、インペネム-シラスタチン ナトリウム、イミプラミン、乳酸イナムリノン、インスリン、インターフェロンα-2a(ヒト組換え型)、ヨウ化物(ナトリウム/カリウム)、イペカク(シロップ)、イポダートナトリウム、鉄デキストラン、イソフルラン、イソプロテレノール、イソトレチノイン、イソキスプリン、イトラコナゾール、イベルメクチン、カオリン/ペクチン、ケタミン、ケトコナゾール、ケトプロフェン、ケトロラク トロメタミン、ラクツロース、ロイプロリド、レベチルアセタム、レボチロキシンナトリウム、リドカイン、リンコマイシン、リオチロニンナトリウム、リシノプリル、ロムスチン(CCNU)、リジン、マグネシウム、マンニトール、マルボフロキサシン、メクロレタミン、メクリジン、メクロフェナム酸、メデトミジン、中鎖トリグリセリド、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メラルソミン、メラトニン、メロキシカン、メルファラン、メペリジン、メルカプトプリン、メロペネム、メトホルミン、メタドン、メタゾールアミド、マンデル酸メテナミン/馬尿酸メテナミン、メチマゾール、メチオニン、メトカルバモール、メトヘキシタール ナトリウム、メトトレキサート、メトキシフルラン、メチレンブルー、メチルフェニデート、メチルプレドニゾロン、メトクロプラミド、メトプロロール、メトロニダキソール、メキシレチン、ミボレルロン、ミダゾラム鉱油、ミノサイクリン、ミソプロストール、ミトタン、ミトキサントロン、硫酸モルヒネ、モキシデクチン、ナロキソン、デカン酸ナンドロロン、ナプロキセン、麻薬(オピエート)アゴニスト鎮痛薬、硫酸ネオマイシン、ネオスチグミン、ナイアシンアミド、ニタゾキサニド、ニテンピラム、ニトロフラントイン、ニトログリセリン、ニトロプルッシドナトリウム、ニザチジン、ノボビオシンナトリウム、ナイスタチン、酢酸オクトレオチド、オルサラジンナトリウム、オメプロゾール、オンダンセトロン、オピエート止痢薬、オルビフロキサシン、オキサシリン ナトリウム、オキサゼパム、塩化オキシブチニン、オキシモルホン、オキシトレトラサイクリン、オキシトシン、パミドロン酸二ナトリウム、パンクレプリパーゼ、臭化パンクロニウム、硫酸パロモマイシン、パロゼチン、ペンシラミン、一般情報ペニシリン、ペニシリンG、ペニシリンVカリウム、ペンタゾシン、ペントバルビタールナトリウム、ペントサンポリ硫酸ナトリウム、ペントキシフィリン、メシル酸ペルゴリド、フェノバルビタール、フェノキシベンザミン、フェイルブタゾン、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、フェニトイン ナトリウム、フェロモン、非経口ホスファート、フィトナジオン/ビタミンK-1、ピモベンダン、ピペラジン、ピルリマイシン、ピロキシカム、ポリ硫酸化グリコサミノグリカン、ポナズリル、塩化カリウム、塩化プラリドキシム、プラゾシン、プレドニゾロン/プレドニゾン、プリミドン、プロカインアミド、プロカルバジン、プロクロルペラジン、臭化プロパンテリン、プロピオニバクテリウム・アクネス(propionibacterium acnes)注射薬、プロポホール、プロプラノロール、硫酸プロタミン、プソイドエフェドリン、サイリウム親水性粘漿薬、臭化ピリドスチグミン、マレイン酸ピリラミン、ピリメタミン、キナクリン、キニジン、ラニチジン、リファンピン、s-アデノシル-メチオニン(SAMe)、サリン/高浸透圧性緩下薬、セラメクチン、セレギリン/l-デプレニル、セルトラリン、セベラマー、セボフルラン、シリマリン/ミルク・シスル、炭酸水素ナトリウム、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、スチボグルコン酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ソマトトロピン、ソタロール、スペクチノマイシン、スピロノラクトン、スタノゾロール、ストレプトキナーゼ、ストレプトゾシン、スッシマー、塩化スクシニルコリン、スクラルファート、クエン酸スフェンタニル、スルファクロルピリダジンナトリウム、スルファジアジン/トリメトロプリム、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、スルファジメントキシン、スルファジメトキシン/オルメトプリム、スルファサラジン、タウリン、テポキサリン、テルビナフリン、硫酸テルブタリン、テストステロン、テトラサイクリン、チアセタルスアミド ナトリウム、チアミン、チオグアニン、チオペンタール ナトリウム、チオテパ、チロトロピン、チアムリン、チカルシリン二ナトリウム、チレトアミン/ゾラゼパム、チルモクシン、チオプロニン、硫酸トブラマイシン、トカイニド、トラゾリン、テルフェナム酸、トピラマート、トラマドール、トリムシノロン アセトニド、トリエンチン、トリロスタン、酒石酸トリメプラジンw/プレドニゾロン、トリペレンナミン、チルオシン、ウルドシオール、バルプロ酸、バナジウム、バンコマイシン、バソプレッシン、臭化ベクロニウム、ベラパミル、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、ビタミンE/セレン、ワルファリンナトリウム、キシラジン、ヨヒンビン、ザフィルルカスト、ジドブジン(AZT)、酢酸亜鉛/硫酸亜鉛、ゾニサミド及びその混合物が挙げられる。
【0085】
本発明のさらに別の実施形態では、追加の殺成虫殺虫剤及び殺ダニ剤を本発明の組成物に添加することもできる。これにはピレトリン(シネリンI、シネリンII、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ピレトリンI、ピレトリンII及びその混合物が含まれる)及びピレスロイド、及びカルバマート(限定するものではないが、ベノミル、カルバノラート、カルバリル、カルボフラン、メスチオカルブ、メトールカルブ、プロマシル、プロポキスル、アルジカルブ、ブトカルボキシム、オキサミル、チオカルボキシム及びチオファノキスが挙げられる)が含まれる。
適切な有機リン酸系活性薬としては、限定するものではないが、クマホース、トリクロルホン、ハロキソン、ナフタロホス及びジクロルボース、ヘプテノホース、メビンホース、モノクロトホース、TEPP、及びテトラクロルビンホスが挙げられる。
さらに他の実施形態では、本発明の組成物は、節足動物寄生虫に対して有効な他の活性薬を含めてよい。適切な活性薬としては、限定するものではないが、ブロモシクレン、クロルダン、DDT、エンドスルファン、リンダン、メトキシクロル、トキサフェン、ブロモホス、ブロモホス-エチル、カルボフェノチオン、クロルフェンビンホス、クロルピリホス、クロトキシホース、サイチオアート、ダイアジノン、ジクロレンチオン、ジエムトアート、ジオキサチオン、エチオン、ファンフル、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスピラート、ヨードフェンホス、マラチオン、ナレド、ホサロン、ホスメト、ホキシム、プロペタンホス、ロンネル、スチロホス、アレトリン、シハロトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、ペルメトリン、フェノトリン、ピレトリンス、レスメトリン、安息香酸ベンジル、二硫化炭素、クロタミトン、ジフルベンズロン、ジフェニルアミン、ジスルフィラム、イソボルニルチオシアナトアセタート、モノスルフィラム、ピレノニルブトキシド、ロテノン、酢酸トリフェニルすず、水酸化トリフェニルすず、ディート、フタル酸ジメチル、及び化合物1,5a,6,9,9a,9b-ヘキサヒドロ-4a(4H)-ジベンゾフランカルボキサルデヒド(MGK-11)、2-(2-エチルヘキシル)-3a,4,7,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノ-1H-イソインドール-1,3(2H)ジオン(MGK-264)、ジプロピル-2,5-ピリジンジカルボキシラート(MGK-326)及び2-(オクチルチオ)エタノール(MGK-874)が挙げられる。
【0086】
本発明の化合物と組み合わせて組成物を形成できる殺虫剤は、イミダクロプリド等の置換ピリジルメチル誘導体化合物であり得る。この分類の薬剤は上述され、例えば、米国特許第4,742,060又はEP 0 892 060に記載されている。特定の昆虫感染を治療するためにどの個々の化合物を使用できるかを決定するのは、熟練家の能力水準の十分範囲内である。
ある実施形態では、本発明の組成物と組み合わせ得る殺虫剤は、メタフルミゾン等のセミカルバゾンである。
一般に、追加活性薬は、組成物に約0.1μg〜約1000mgの量で含まれる。さらに典型的に、追加活性薬は約10μg〜約500mg、約1mg〜約300mg、約10mg〜約200mg又は約10mg〜約100mgの用量で含まれ得る。本発明の一実施形態では、追加の活性薬は約1μg〜約10mgの用量で含まれる。本発明の他の実施形態では、追加活性薬は、約5μg/kg〜約50mg/kg(動物の体重)の用量で含まれる得る。他の実施形態では、追加活性薬は約0.01mg/kg〜約30mg/kg、約0.1mg/kg〜約20mg/kg、又は約0.1mg/kg〜約10mg/kg(動物の体重)の用量で存在してよい。他の実施形態では、追加活性薬は約5μg/kg〜約200μg/kg又は約0.1mg/kg〜約1mg/kg(動物の体重)の用量で存在し得る。本発明のさらに別の実施形態では、追加活性薬は、約0.5mg/kg〜約50mg/kgの用量で含まれる。
任意に、本発明のいずれの組成物にも香料を添加してよい。本発明に有用な香料としては、限定するものではないが、以下のものが挙げられる:
(i)カルボン酸エステル、例えば酢酸オクチル、酢酸イソアミル、酢酸イソプロピル及び酢酸イソブチル;
(ii)香油、例えばラベンダー油。
【0087】
本発明の組成物は、適量の活性薬、医薬的に許容できる担体又は希釈剤及び任意で結晶化抑制剤、酸化防止剤、保存剤、膜形成剤等を混合して本発明の組成物を形成することによって製造される。種々の形態(例えば錠剤、ペースト、ポアオン、スポットオン、カラー等)の組成物は、当業者に既知の一般的な製剤テキスト、例えばRemington - The Science and Practice of Pharmacy (21
st Edition) (2005), Goodman & Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics (11
th Edition) (2005) and Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems (8
th Edition), Allen et al.編集, Lippincott Williams & Wilkins, (2005)で見られるこれらの形態の製造に関する記述によって上記これらの形態の製造方法に従うことで得られる。
本発明の製剤は、酸化防止剤、保存剤、又はpH安定剤等の他の不活性成分を含むことができる。これらの化合物は製剤技術分野で周知である。αトコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、フマル酸、リンゴ酸、アスコルビン酸ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、没食子酸n-プロピル、BHA(ブチル化ヒドロキシアニソール)、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)モノチオグリセロール等の酸化防止剤を本製剤に添加することができる。酸化防止剤は一般的に製剤の総質量に基づいて約0.01〜約2.0%の量で添加され、約0.05〜約1.0%が特に好ましい。
製剤には一般的にパラベン(メチルパラベン及び/又はプロピルパラベン)等の保存剤が約0.01〜約2.0%の量で適宜使用され、約0.05〜約1.0%が特に好ましい。他の保存剤には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、安息香酸、ベンジルアルコール、ブロノポール、ブチルパラベン、セトリミド、クロルヘキシジン、クロロブタノール、クロロクレゾール、クレゾール、エチルパラベン、イミド尿素、メチルパラベン、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、酢酸フェニル水銀、ホウ酸フェニル水銀、硝酸フェニル水銀、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ソルビン酸、チメロサール等がある。これらの化合物の好ましい範囲として約0.01〜約5%が挙げられる。
【0088】
製剤のpHを安定化する化合物も企図される。この場合もやはり、該化合物は当業者に周知であるのみならず、これらの化合物の使用方法も周知である。緩衝系には、例えば、酢酸/酢酸塩、リンゴ酸/リンゴ酸塩、クエン酸/クエン酸塩、酒石酸/酒石酸塩、乳酸/乳酸塩、リン酸/リン酸塩、グリシン/グリシン酸塩、トリス、グルタミン酸/グルタミン酸塩及び炭酸ナトリウムから成る群より選択される系がある。
本発明の組成物は、投与経路、例えば経口、非経口、局所等によって決まる殺寄生虫的有効量で投与される。本発明の各態様では、本発明の化合物及び組成物を単一の害虫又はその組合せに対して適用することができる。
本発明の組成物は、寄生虫感染又は外寄生の治療又は予防のため、連続投与し得る。このように、本発明の組成物は、防除が必要な動物に有効量の活性化合物を送達して標的寄生虫を防除する。「有効量」は、動物に外寄生している寄生虫を根絶するか又はその数を減らすの十分な本発明の組成物の量を意図する。一部の実施形態では、有効量の活性薬は、標的寄生虫に対して少なくとも70%の効力を発揮する。他の実施形態では、有効量の活性薬は、標的害虫に対して少なくとも80%、又は少なくとも90%の効力を発揮する。好ましくは、有効量の活性薬は、標的寄生虫に対して少なくとも95%、少なくとも98%又は100%の効力を発揮するであろう。
一般的に、単一用量として又は1〜5日の期間の分割用量で動物の体重1kg当たり約0.001〜約100mgの用量を与えれば十分であるが、当然に、より多いか又は少ない薬用量範囲が指示される場合もあり、その場合も本発明の範囲内である。具体的な宿主及び寄生虫に合わせて特定の投与計画を決定することは、熟練家の日常技能の十分範囲内である。
ある治療実施形態では、単一の機会に、約0.001〜約100mg/kgの活性薬を含む用量を動物に投与するように治療が行なわれる。別の実施形態では、投与される組成物は約1〜20mg/kgのアリールピラゾール、約1〜20mg/kgのIGR、約0.01〜5mg/kgの大環状ラクトン活性薬、及び約1〜20mg/kgの駆虫化合物の用量を送達する。好ましい実施形態では、本発明の組成物は、約5〜15mg/kgのアリールピラゾール、約5〜15mg/kgのIGR、約0.1〜1mg/kgの大環状ラクトン及び約5〜約15mg/kgの駆虫化合物を送達するであろう。
【0089】
動物の体の中又は上で非常に長期にわたって放出するため、より多くの量を与えることもある。別の治療実施形態では、小型の鳥類及び他の動物に対する活性薬の量は、約0.01mg/kgより多く、小型の鳥類及び他の動物の治療の別の実施形態では、活性薬の量は、約0.01〜約20mg/kg(動物の体重)である。
それ自体既知のいずれの手段を利用しても本発明の溶液を適用することができ、例えばアプリケーター・ガン又は計量フラスコ、ピペット、注射器、ロールオン、ドロッパー、カプセル、ホイルパッケージ、バイアル、ねじれ先端容器並びに他の単用量容器及び多用量容器を用いて適用することができる。
ネコでの使用方法の好ましい一実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む組成物は、ノミに対して少なくとも約43日間、少なくとも約50日間、少なくとも約57日間、又は少なくとも約63日間少なくとも約80.0%以上の効力を有する。このネコでの使用方法の別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む組成物は、ノミに対して少なくとも約43日間、少なくとも約50日間、又は少なくとも約57日間少なくとも90.0%以上の効力を有する。ネコの治療のための本発明のさらに別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む組成物は、ノミに対して少なくとも約36日間、少なくとも約43日間又は少なくとも約54日間少なくとも約95%以上の効力を有する。
ネコの治療の別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む本発明の組成物は、マダニに対して少なくとも約30又は37日間少なくとも約90%の効力を有する。ネコの治療の別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む組成物は、マダニに対して少なくとも30日間又は37日間少なくとも約95%の効力を有する。ノミ及びマダニに対する使用のこれらの各実施形態では、アリールピラゾール化合物はフィプロニルであり;大環状ラクトン化合物はイベルメクチン、エプリノメクチン又はモキシデクチンであり;IGRは(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンであり;かつ駆虫化合物はレバミソール、フェバンテル、ピランテル又はプラジカンテルである。
ネコの治療の別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む組成物は、少なくとも約47日間、少なくとも約54日間又は少なくとも約61日間ノミの孵化の阻害で少なくとも90%の効力を有する。
ネコの治療のさらに別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む本発明の組成物は、ジピリジウム・カニヌム(Dipylidium caninum)及びタエニア・タエニアエホルミス(Taenia taeniaeformis)を含めた内部寄生虫に対して少なくとも90%の効力を有する。ネコの治療の別の実施形態では、本発明の組成物は、タエニア・タエニアエホルミス(Taenia taeniaeformis)に対して少なくとも100%の効力を有する。
ネコの治療の別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む組成物は、トキソカラ・カチ(Toxocara cati)(回虫)に対して少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は100%の効力を有する。
ネコの治療の別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む本発明の組成物は、アンシロストーマ・ツバエフォルメ(Ancylostoma tubaeforme)(鉤虫)に対して100%の効力を有する。
ネコの治療の別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む本発明の組成物は、ディロフィラリア・イミティス(Dirofilaria immitis)(糸条虫)に対して100%の効力を有する。
ネコの治療の別の実施形態では、1-アリールピラゾール化合物、大環状ラクトン、IGR及び駆虫化合物を含む本発明の組成物は、成虫ディロフィラリア・イミティス(Dirofilaria immitis)(糸条虫)感染のネコに使うのに安全であることを実証した。
投与部位の一実施形態では、実質的に液体の担体中に、単一適用、又は少ない回数の反復適用を可能にする形態で活性薬を含む単一製剤を動物の局部一面に、例えば両肩間に動物に投与する。本発明の一実施形態では、局部は約10cm
2以上の表面積を有する。本発明の別の実施形態では、局部は約5〜約10cm
2の表面積を有する。
【実施例】
【0090】
本発明をさらに例証する以下の非限定例によって本発明をさらに説明するが、以下の非限定例は、本発明の範囲を限定する意図ではなく、限定するものと解釈すべきでない。
実施例1:ノミに対する効力
医薬的又は獣医学的に許容できる液体担体中にフィプロニル、(S)-メトプレン、エプリノメクチン及びプラジカンテルを含む本発明のスポットオン組成物のネコにおけるノミ(ツェノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis))の成虫、卵及び幼虫に対する効力を研究した。組成物は、成虫ノミに外寄生されたネコに10mg/kgのフィプロニル及び12mg/kgの(S)-メトプレンを送達する濃度でフィプロニル及び(S)-メトプレンを含有した。0.10、0.15及び0.20ml/kgの体積及び異なる濃度の活性薬で、製剤の効力は影響を受けないことが実証された。
組成物による治療前に全てのネコを規定数(例えば100)のノミで感染させた。日0に、コントロール群以外のネコを組成物で治療した。日1に、生きているノミの除去及び計数のため全てのネコを櫛で梳いた。ネコを引き続き毎週規定数(例えば100)のノミで感染させた。生きているノミの除去及び計数のため全てのネコを毎週、ノミによる感染24時間後に櫛で梳いて経時的に組成物の効力を決定した。治療群のノミの平均数をコントロール群のノミの平均数と比較することによって、任意の所定時点で治療の効力又は減少率を計算する。初期時点(日1)は効力の発生の評価を可能にし;毎週の時点は効力の持続期間の評価を可能にする。
表1は、成虫ノミ(ツェノセファリデス・フェリス(Ctenocephalides felis))に外寄生されたネコに10mg/kgのフィプロニル、12mg/kgの(S)-メトプレン、0.5mg/kgのエプリノメクチン及び10mg/kgのプラジカンテルを送達する濃度でグリセロールホルマール及びジメチルイソソルビド中にフィプロニル、(S)-メトプレン、エプリノメクチン及びプラジカンテルを含む本発明のスポットオン組成物の効力(%減少)を示す。投与した組成物の体積は0.2mL/kg(動物の体重)であった。
【0091】
表1:成虫ノミに対する効力(%減少)
【0092】
別の研究では、成虫ノミに対する本発明の組成物の有効性及びノミの卵及び幼虫の発育を抑制する本発明の組成物の能力を研究した。成虫ノミに対する有効性は、日29までは実施例1で上述したように試験し、その後は各外寄生4日後に効力を評価した。ノミの外寄生後4日間で、産まれたノミの卵がネコから落ちるのを集め、数えてインキュベートした。規定インキュベーション期間(孵化評価には約3日、羽化評価には約35日)後、治療群の孵化した幼虫及び/又は羽化した成虫の比率をコントロール群の孵化した幼虫及び/又は羽化した成虫の比率と比較する。表2は、上表1に記載の組成物の孵化抑制を示す。組成物の優れた効力の結果として、研究の本日43前にはノミ卵は出現しなかった。殺成虫効果軽減、すなわち日43にノミ卵が出現し始める時の後2週間、少なくとも90%の孵化抑制の効力を示した。
【0093】
表2:孵化抑制
【0094】
下表3は、0.10mL/kg(動物の体重)の体積で10mg/kgのフィプロニル、9mg/kgの(S)-メトプレン、0.4mg/kgのエプリノメクチン及び8mg/kgのプラジカンテルを送達する濃度で医薬的に許容できる担体(グリセロールホルマールとジメチルイソソルビドの混合物)中にフィプロニル、(S)-メトプレン、エプリノメクチン及びプラジカンテルを含む本発明のスポットオン組成物の効力を示す。
【0095】
表3:成虫ノミに対する効力(%)
【0096】
実施例2:マダニに対する効力
医薬的に許容できる担体(グリセロールホルマールとジメチルイソソルビドの混合物)中にフィプロニル、(S)-メトプレン、エプリノメクチン及びプラジカンテルを含む本発明の組成物のマダニに対する効力を研究した。組成物は、0.10mL/kg(動物の体重)の体積で10mg/kgのフィプロニル、12mg/kgの(S)-メトプレン、0.45mg/kgのエプリノメクチン及び10mg/kgのプラジカンテルを送達する濃度の活性薬を含有した。治療前にネコを規定数のマダニ(例えば50匹の雌、イクソデス・リシヌス(Ixodes ricinus))で感染させた。日0に、グリセロールホルマールとジメチルイソソルビド中にフィプロニル、(S)-メトプレン、エプリノメクチン及びプラジカンテルを含む組成物で全てのネコを治療した。日2に、各ネコから付着マダニ又は遊離マダニを除去し、生きているマダニを数えた。その後毎週、全てのネコに規定数のマダニ(例えば50匹の雌)を外寄生させ、48時間後に付着マダニ及び遊離マダニを除去して数えた。下表4は、マダニに対する組成物の効力(%減少)を示す。
【0097】
表4:マダニに対する効力(%減少)
【0098】
実施例3:内部寄生虫に対する効力
医薬的に許容できる担体(グリセロールホルマールとジメチルイソソルビドの混合物)中に(S)-メトプレン、エプリノメクチン及びプラジカンテルを含む組成物の内部寄生虫に対する効力を研究した。組成物は、10mg/kgのフィプロニル、12mg/kgの(S)-メトプレン、並びに異なる用量のエプリノメクチン及びプラジカンテルを送達する濃度の活性薬を含有した。
治療前に標的寄生虫の感染物質(卵、幼虫)でネコを感染させた。陽性の標的寄生虫診断(例えば糞便中の卵同定)に基づいて研究用にネコをスクリーニング及び選択した。或いは、標的寄生虫に陽性のネコを調達し、寄生虫に感染していることを確認した(例えば糞便中の卵同定)。日0に、コントロール群以外のネコを試験組成物で治療した。ほぼ日7〜10(寄生虫が死亡して体からふるい落とされるのに必要な時間)に、寄生虫の回収と計数のためネコを解剖した。治療群の生きている標的寄生虫の平均数をコントロール群の生きている標的寄生虫の平均数と比較することによって治療の効力又は減少率を計算する。
6、8又は10mg/kgの用量を送達するプラジカンテルを含む組成物を3つの研究でジピリジウム・カニヌム(Dipylidium caninum)に対して試験した。プラジカンテルを特定用量で含む組成物の効力をタエニア・タエニアエホルミス(T. taeniaeformis)及びトキソカラ・カチ(T. cati)に対しても試験した。下表5は、10mg/kgの用量のフィプロニル、12mg/kgの(S)-メトプレン、及び可変容量でエプリノメクチンとプラジカンテルを含む組成物のこれら3種の内部寄生虫に対する効力を示す。
【0099】
表5:内部寄生虫に対する効力
ne=評価せず
【0100】
実施例4:内部寄生虫に対するエプリノメクチンの用量効果
12の個別研究で、フィプロニル、(S)-メトプレン、プラジカンテル及び可変用量のエプリノメクチンを含む組成物の種々の内部寄生虫に対する有効性を研究した。組成物は、それぞれ、10mg/kg、12mg/kg及び10mg/kgの用量を送達する濃度のフィプロニル、(S)-メトプレン及びプラジカンテルの各活性薬を含有した。エプリノメクチンの濃度を変えて0.1mg/kg〜10mg/kgの用量を送達した。本研究では、自然又は実験的にアンシロストーマ・ツバエフォルメ(A. tubaeforme)(鉤虫)、トキソカラ・カチ(T. cati)(回虫)、ジピリジウム・カニヌム(D. caninum)及び異なる株のディロフィラリア・イミティス(D. immitis)(糸条虫)に感染したネコを使用した。12の研究の結果を下表6に示す。
【0101】
表6:内部寄生虫に対する効力
1. A. ツバエフォルメ(A. tubaeforme)、2. T. カチ(T. cati)、3. 混合D. カニヌム(D. caninum)
【0102】
表7は、新株のT. カチ(T. cati)を含めた回虫に対する及び2種の株の糸条虫(ディロフィラリア・イミティス(D. immitis))に対するエプリノメクチンの0.1mg/kg〜0.5mg/kgの用量効果を示す。D. イミティス(D. immitis)に感染した未治療ネコ(コントロール)の数は減少率を計算するには不十分であったが(2/10)、最低用量のエプリノメクチンは両株の糸条虫に対して有効なことを示した。
【0103】
表7:内部寄生虫に対する効力
4. 新株のT. カチ(T. cati)、2. T. カチ(T. cati)、5. 未成熟期のT. カチ、
6. 未成熟期のA. ツバエフォルメ(A. tubaeforme)、7. D. イミティス(D. immitis)EU株、8. D. イミティス(D. immitis)US株
【0104】
別の研究では、US株のD. イミティス(D. immitis)に感染した未治療ネコ(コントロール)の数は減少率を計算するのに十分であり、減少率は100%(0/14)であった。
実施例5:30℃での製剤の安定性
上述したように、溶解度及び溶媒適合性を含めた物理化学的性質が実質的に異なる少なくとも1種の1-アリールピラゾールと、少なくとも1種の大環状ラクトンと、少なくとも1種のIGRと、少なくとも1種の駆虫化合物とを有する本発明の製剤を1種の医薬的に許容できる担体系中で安定組成物にうまく調合できるのは驚くべきことである。グリセロールホルマールとジメチルイソソルビドを含む担体中にフィプロニル、(S)-メトプレン、エプリノメクチン及びプラジカンテルを含んでなる本発明の好ましい組成物中の各活性薬の安定性について高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて30℃で評価した。この研究は、組成物中の各活性薬は、他の化合物の存在下で30℃にて24カ月まで溶液中で安定であることを実証した。
【0105】
1つの製剤の30℃で24カ月までの安定性のグラフを以下に示す。
【0106】
上記非限定例が示すように、少なくとも1種のアリールピラゾール活性薬、少なくとも1種の大環状ラクトン、少なくとも1種のIGR及び少なくとも1種の駆虫化合物を含む本発明の組成物は、哺乳動物(ネコ)の外部寄生虫に対しても内部寄生虫に対しても長く続く優れた効力を示す。
【0107】
以下の番号付きパラグラフによって本発明をさらに記述する。
1. 動物の寄生虫感染又は外寄生を治療又は予防するための局所獣医薬組成物であって、
(a)少なくとも1種の1-アリールピラゾール活性薬と、少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬と、少なくとも1種の昆虫成長調節活性薬と、少なくとも1種の駆虫活性薬の組合せ;
(b)医薬的に許容できる担体;及び
(c)任意で結晶化抑制剤
を含んでなる局所獣医薬組成物。
【0108】
2. 前記1-アリールピラゾール活性薬が下記式(I)
【化16】
【0109】
(式中、
R
1は、水素、シアノ、ニトロ、ハロゲン、R
3、R
8、ホルミル、-C(O)R
8、-C(O)OR
8、-C(O)NR
9R
10、-C(=NOH)NH
2、-C(=NNH
2)R
9、又は-C(S)NH
2であり;
R
2は、R
8、ハロゲン、シアノ、ニトロ、-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;
R
3は、水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、OH、OR
8、S(O)
mR
11、-C(O)R
8、-C(O)OR
8、NR
9R
10、-N=C(R
9)(R
14)、-N=C(R
10)-Z-(R
9)、-N=C(R
10)-NR
9R
10、-N(R
8)-C(R
10)=NR
9、-N(R
11)C(O)CR
15R
10R
11、-N(R
11)C(O)アリール、-N(R
11)C(O)ヘテロアリール又は-N(R
11)C(O)OR
10であり;
R
4、R
5及びR
7は、独立に水素、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、シアノ又はニトロであり;
R
6は、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルキルオキシ、シアノ、ニトロ、-C(O)R
12、-S(O)
nR
12又はSF
5であり;
Xは、窒素原子又はC-R
13であり;
Zは、O、S(O)
m又はNR
9であり;
R
8は、アルキル又はハロアルキルであり;
R
9は、水素、アルキル、ハロアルキル又はアルコキシであり;
R
10は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、又は-C(O)R
8であり;
R
11は、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、ハロアルキニル、アルコキシアルキル、又はハロアルコキシアルキルであり;
R
12は、アルキル又はハロアルキルであり;
R
13は、水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ又はハロアルコキシであり;
R
14は、置換されていてもよいアリール又は置換されていてもよいヘテロアリールであり;
R
15は、水素、ハロゲン、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシアルキル、ハロアルコキシアルキル、ホルミルオキシ、アルキルカルボニルオキシ、ハロアルキルカルボニルオキシ、アルキルチオ、ハロアルキルチオ、アルキルスルフィニル、ハロアルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ハロアルキルアミノ、ジ(ハロアルキル)アミノ、アリールオキシ又はアリールアルコキシである
(ここで、前記アルキル、ハロアルキル、アルコキシ基は、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アリール、又はヘテロアリールで置換されていてもよく;前記アリール又はヘテロアリール基は、1つ以上のアルキル、ハロアルキル、アリール、ハロゲン、C(O)R
8、-C(O)OR
8、-C(O)NR
9R
10、-C(S)NH
2、又は-S(O)
mR
11で置換されていてもよく;
mは、0、1又は2であり;かつ
nは、0、1又は2である))
を有し;又は
その医薬的に許容できる塩、水和物若しくは溶媒和物である、
パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
3. 式中、
R
1がシアノ、-C(O)R
8、-C(O)OR
8、-C(O)NR
9R
10、-C(=NOH)NH
2、-C(=NNH
2)R
9、又は-C(S)NH
2であり;
R
2が-SCN、4-5-ジシアノイミダゾール-2-イル、又は-S(O)
mR
11であり;かつ
R
3がアルキル、ハロアルキル又はNR
9R
10である、
パラグラフ2の局所獣医薬組成物。
4. 式中、
R
1がシアノであり;
R
2が-S(O)
mR
11であり;
R
3がC
1-C
4アルキル、C
1-C
4ハロアルキル、又はNR
9R
10であり;
R
4、R
5及びR
7が独立に水素、又はハロゲンであり;
R
6がハロゲン、C
1-C
4アルキル、C
1-C
4ハロアルキル、又はSF
5であり;
XがC-R
13であり;かつ
R
13がハロゲン又はC
1-C
4ハロアルキルである、
パラグラフ2の局所獣医薬組成物。
【0110】
5. 前記1-アリールピラゾールが下記式(Ia)
【化17】
(Ia)
【0111】
(式中、
R
2aは-S(O)
mR
11aであり;
R
3aはメチル、エチル又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
4aはハロゲンであり;
R
6aはC
1-C
4アルキル又はC
1-C
4ハロアルキルであり;
R
13aはハロゲンであり;
R
11aはC
1-C
4ハロアルキルであり;かつ
mは0、1又は2である)
を有し;又はその医薬的に許容できる塩、水和物若しくは溶媒和物である、
パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
6. 前記1-アリールピラゾール活性薬がフィプロニルである、
パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
7. 前記少なくとも1種の大環状ラクトン活性薬がエバーメクチン又はミルベマイシンである、パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
8. 前記エバーメクチン又はミルベマイシンがエプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンである、パラグラフ7の局所獣医薬組成物。
9. 前記少なくとも1種の昆虫成長調節薬が(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンである、パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
10. 前記少なくとも1種の駆虫活性薬がチアベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、モランテル、プラジカンテル、クロサンテル、クロルスロン、アミノアセトニトリル活性薬、又はアリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ活性薬である、パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
11. 前記医薬的に許容できる担体がC
1-C
10アルコール又はエステル、C
10-C
18飽和脂肪酸又はエステル、C
10-C
18一不飽和脂肪酸又はエステル、脂肪族二酸のモノエステル又はジエステル、グリセロールモノエステル、グリセロールジエステル、グリセロールトリエステル、グリコール、グリコールエーテル、グリコールエステル、グリコールカルボナート、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリエチレングリコールジエーテル、ポリエチレングリコールモノエステル、ポリエチレングリコールジエステル、又はその混合物である、パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
12. 前記医薬的に許容できる担体がアセトン、アセトニトリル、ベンジルアルコール、エタノール、イソプロパノール、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、グリセロールホルマール、ブチルジグリコール、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリオキシエチレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルイソソルビド、2-ピロリドン、N-メチルピロリドン、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリアセチン、酢酸ブチル、酢酸オクチル、プロピレンカルボナート、ブチレンカルボナート、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、又はそのいずれかの組合せである、パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
13. 前記医薬的に許容できる担体がトリアセチン、グリセロールホルマール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジメチルイソソルビド、又はその混合物である、パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
14. 前記少なくとも1種の1-アリールピラゾールがフィプロニルであり、前記少なくとも1種の大環状ラクトンがエプリノメクチン、イベルメクチン、セラメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンD、ミルベマイシンオキシム、又はモキシデクチンであり;前記少なくとも1種のIGRが(S)-メトプレン、ピリプロキシフェン、ヒドロプレン、シロマジン、フルアズロン、ルフェヌロン、又はノバルロンであり;かつ前記少なくとも1種の駆虫薬がチアベンダゾール、オキシベンダゾール、メベンダゾール、フェンベンダゾール、オキスフェンダゾール、アルベンダゾール、トリクラベンダゾール、フェバンテル、レバミソール、ピランテル、モランテル、プラジカンテル、クロサンテル、クロルスロン、アミノアセトニトリル活性薬、アリールオアゾール-2-イルシアノエチルアミノ活性薬である、パラグラフ1の局所獣医薬組成物。
15. 前記少なくとも1種の1-アリールピラゾールがフィプロニルであり、前記少なくとも1種の大環状ラクトンがエプリノメクチンであり;前記少なくとも1種のIGRが(S)-メトプレンであり;かつ前記少なくとも1種の駆虫薬がプラジカンテルである、パラグラフ1又はパラグラフ13の組成物。
16. 該組成物がスポットオン又はポアオン製剤の形態である、パラグラフ1又は15の局所獣医薬組成物。
17. 動物の寄生虫外寄生又は感染の治療又は予防方法であって、それが必要な動物に有効量のパラグラフ1の局所獣医薬組成物を投与する工程を含む方法。
18. 前記少なくとも1種の1-アリールピラゾールがフィプロニルであり、前記少なくとも1種の大環状ラクトンがエプリノメクチン、イベルメクチン、又はモキシデクチンであり;前記少なくとも1種のIGRが(S)-メトプレン又はピリプロキシフェンであり;かつ前記少なくとも1種の駆虫薬がフェバンテル、ピランテル又はプラジカンテルである、パラグラフ17の方法。
19. 前記寄生虫が外部寄生虫である、パラグラフ17の方法。
20. 前記寄生虫が内部寄生虫である、パラグラフ17の方法。
【0112】
このように本発明の種々の実施形態を詳細に説明したが、上記パラグラフによって定義された発明は、本発明の精神又は範囲を逸脱することなくその多くの明白な変更形態が可能なことから、上記説明に記載の特定の詳細に限定されるものではない。