(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6060464
(24)【登録日】2016年12月22日
(45)【発行日】2017年1月18日
(54)【発明の名称】空気圧ゲージ
(51)【国際特許分類】
G01L 11/00 20060101AFI20170106BHJP
G01L 17/00 20060101ALI20170106BHJP
【FI】
G01L11/00 A
G01L17/00 301Z
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-41538(P2015-41538)
(22)【出願日】2015年3月3日
(65)【公開番号】特開2015-215335(P2015-215335A)
(43)【公開日】2015年12月3日
【審査請求日】2015年4月24日
(31)【優先権主張番号】103207907
(32)【優先日】2014年5月7日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】515048744
【氏名又は名称】僑雄實業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100071054
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高久
(72)【発明者】
【氏名】朱 耿鋒
【審査官】
公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭54−022574(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0113666(US,A1)
【文献】
登録実用新案第3040249(JP,U)
【文献】
米国特許出願公開第2007/0095133(US,A1)
【文献】
朱耿鋒,適用於壓力表的洩壓閥裝置,中華民国智慧財産局新型説明書公告本TW M470187U,2014年 1月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 7/00
G01L 11/00
G01L 17/00
F04B 33/00
F16K 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、空気注入部材と、空気排出部材と、圧力逃がし部材と、圧力計とを有し、その内、本体は、四方弁であり、該空気注入部材は本体の一端に取り付けられ、該空気排出部材は本体の空気注入部材と反対する一端に取り付けられ、該圧力逃がし部材は本体の他端に取り付けられ、該圧力計は本体の上端に取り付けられ、
また、前記本体の内部に空気注入部材、空気排出部材、圧力逃がし部材、圧力計と連通する四方弁の流路が形成され、
さらに、前記空気注入部材は、チューブ、リング、ボールを備え、
その内、前記チューブは、進入管の進入口に取り付けられ、内端に小径が、外端に大径が形成される凸状体であり、また、内部の内端に小径が、外端に大径が形成される凸状の貫通孔が形成され、該貫通孔の内端に楕円形の開口が形成され、
前記リングは、内側に小径が、外側に大径が形成され、該小径の内側が小径の内端と対応するようにチューブに嵌め込まれ、中心にチューブの貫通孔と連通する中心孔が形成され、
前記ボールは、チューブの小径よりも小さく、楕円形の開口の内径よりも大きい直径を有し、チューブの小径範囲内に位置するように、移動自在にチューブの楕円形の開口とリングの小径側との間に取り付けられることを特徴とする空気圧ゲージ。
【請求項2】
前記本体の一端に進入管が延設され、該本体における、進入管と反対する一端に排出管が延設され、該本体の上部に装着座が凹設され、
前記進入管に進入口が凹設され、
前記排出管の垂直する両端に排出口及び圧力逃がし口が形成され、該排出口が本体と反対する端に凹設され、該圧力逃がし口が排出管の側面に凹設され、
前記装着座における、本体の上面周縁の近傍に環状凸縁が設けられ、該装着座の底部に流路と連通する圧力測定口が形成されることを特徴とする請求項1に記載の空気圧ゲージ。
【請求項3】
前記圧力逃がし部材は、排出管の圧力逃がし口に取り付けられ、ボタンと、バネと、介在管と、キャップと、押し棒と、複数のガスケットとを備え、
その内、前記介在管の中心に貫通孔が形成され、該貫通孔の外端近傍の内周面に外環状凹部が形成され、該貫通孔の内端近傍の内周面に内環状凹部が形成され、該介在管の外周面の中央部に環装凹部が形成され、
前記バネが介在管の外環状凹部に嵌設され、
前記1つのガスケットが介在管の環装凹部に嵌設され、
前記1つのガスケットが介在管の内環状凹部に嵌設され、
前記キャップは、蓋状を呈し、その中心に孔が形成され、介在管の内端に取り付けられ、
前記押し棒は、ヘッド及び棒体を備え、該ヘッドは、キャップの一側に位置するように、該棒体の一端に設けられ、該棒体は、キャップの孔、介在管の貫通孔、バネを通過するようにボタンに結合され、また、該押し棒の棒体におけるヘッドとキャップの間に前記1つのガスケットが環装されることを特徴とする請求項2に記載の空気圧ゲージ。
【請求項4】
前記本体の下部両側に進入管から排出管の方向に沿って複数の収納溝部が凹設されることを特徴とする請求項2または3に記載の空気圧ゲージ。
【請求項5】
前記空気排出部材は、排出管の排出口に取り付けられ、取付リング及びワッシャーを備え、該ワッシャーは、中央に長孔が形成され、内面が排出管の排出口に当接するように取り付けられ、該取付リングは、ワッシャーの長孔及び流路と連通する貫通孔を有し、該ワッシャーの外面に当接するように排出管の排出口に取り付けられることを特徴とする請求項4に記載の空気圧ゲージ。
【請求項6】
前記圧力計は、取付蓋を介して装着座の凸縁に嵌め込まれ、該圧力計のコネクタは装着座の圧力測定口と連通し、
前記進入管の進入口、排出管の排出口及び圧力逃がし口、装着座の圧力測定口はそれぞれ流路と連通することを特徴とする請求項5に記載の空気圧ゲージ。
【請求項7】
前記本体の底部における進入管と排出管との間に、装着座及び流路の形状に合うように凹状構造が設けられ、該凹状構造における、装着座及び流路と反対する側に開口が形成され、該開口にカバーが着脱可能に組み合わせられ、該カバーは、本体に向って円弧状且つ湾曲状を呈する薄型シェールであり、相対する両側にそれぞれフックが延設され、それらのフックによって、カバーが本体の開口をカバーすることを特徴とする請求項2または3に記載の空気圧ゲージ。
【請求項8】
前記空気排出部材は、排出管の排出口に取り付けられ、取付リング及びワッシャーを備え、該ワッシャーは、中央に長孔が形成され、内面が排出管の排出口に当接するように取り付けられ、該取付リングは、ワッシャーの長孔及び流路と連通する貫通孔を有し、該ワッシャーの外面に当接するように排出管の排出口に取り付けられることを特徴とする請求項7に記載の空気圧ゲージ。
【請求項9】
前記圧力計は、取付蓋を介して装着座の凸縁に嵌め込まれ、該圧力計のコネクタは装着座の圧力測定口と連通し、
前記進入管の進入口、排出管の排出口及び圧力逃がし口、装着座の圧力測定口はそれぞれ流路と連通することを特徴とする請求項8に記載の空気圧ゲージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体充填式物品の圧力を測定すると共に、その圧力が所定値より高い時、内部の気体を排出して圧力を調整することができる空気圧ゲージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
日常生活においてよく見られる空気を注入して使用する物には、例えば、スポーツ用品のボールやエアークッション、或いは、自転車やバイクのタイヤ用などがあり、それらの製品の内部に通常にタイヤチューブを設置しているので、そのタイヤチューブに空気を充填すると、タイヤを使用することができる。
それらの製品に空気を充填する時は、まず空気充填装置を空気送出端を介してエアー充填空間の注入口と連結し、空気充填装置を起動させて所定の空気量をエアー充填空間に注入する。その後、圧力測定弁によって、エアー充填空間内の圧力を測定し、充填した空気量が足りているか否か、或いは、エアー充填空間内部の圧力値が安全範囲内にあるか否かを測定する。
また、そのエアー充填空間内部の圧力が足りている場合、その空気の充填は完了であり、圧力が足りない場合には、再び空気充填装置を連結させて所定の圧力範囲まで空気を充填し続ける。尚、圧力が所定の圧力範囲を超えた場合には、ボール用空気針または圧力逃がし弁によって、エアー充填空間内の余分な空気を排出して圧力を下げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】台湾の実用新案第M488626号
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】http://www.1688.com/pic/-BEABC3DCC6F8D1B9B1EDCDBCC6AC.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の装置では、空気を充填する時には、エアー充填空間の圧力を測り、空気を再度注入したり、排出したりする手間が多いと共に、空気充填装置や、圧力計、ボール用空気針などの道具を何度も着脱する必要があることから、非常に面倒であり、一回で全ての作業を完成できず、時間がかなりかかってしまうので、効率的に劣るという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る空気圧ゲージは、本体と、空気注入部材と、空気排出部材と、圧力逃がし部材と、圧力計とを有し、
その内、本体は、四方弁であり、該空気注入部材は本体の一端に取り付けられ、該空気排出部材は本体の空気注入部材と反対する一端に取り付けられ、該圧力逃がし部材は本体の他端に取り付けられ、該圧力計は本体の上端に取り付けられ、
また、前記本体の内部に空気注入部材、空気排出部材、圧力逃がし部材、圧力計と連通する四方弁の流路が形成され
、
さらに、前記空気注入部材は、チューブ、リング、ボールを備え、
その内、前記チューブは、進入管の進入口に取り付けられ、内端に小径が、外端に大径が形成される凸状体であり、また、内部の内端に小径が、外端に大径が形成される凸状の貫通孔が形成され、該貫通孔の内端に楕円形の開口が形成され、
前記リングは、内側に小径が、外側に大径が形成され、該小径の内側が小径の内端と対応するようにチューブに嵌め込まれ、中心にチューブの貫通孔と連通する中心孔が形成され、
前記ボールは、チューブの小径よりも小さく、楕円形の開口の内径よりも大きい直径を有し、チューブの小径範囲内に位置するように、移動自在にチューブの楕円形の開口とリングの小径側との間に取り付けられるものである。
【0007】
かかる空気圧ゲージにおいて、前記本体の一端に進入管が延設され、該本体における、進入管と反対する一端に排出管が延設され、該本体の上部に装着座が凹設され、
前記進入管に進入口が凹設され、
前記排出管の垂直する両端に排出口及び圧力逃がし口が形成され、該排出口が本体と反対する端に凹設され、該圧力逃がし口が排出管の側面に凹設され、
前記装着座における、本体の上面周縁の近傍に環状凸縁が設けられ、該装着座の底部に流路と連通する圧力測定口が形成されることが好ましい。
【0008】
かかる空気圧ゲージにおいて、前記圧力逃がし部材は、排出管の圧力逃がし口に取り付けられ、ボタンと、バネと、介在管と、キャップと、押し棒と、複数のガスケットとを備え、
その内、前記介在管の中心に貫通孔が形成され、該貫通孔の外端近傍の内周面に外環状凹部が形成され、該貫通孔の内端近傍の内周面に内環状凹部が形成され、該介在管の外周面の中央部に環装凹部が形成され、
前記バネが介在管の外環状凹部に嵌設され、
前記1つのガスケットが介在管の環装凹部に嵌設され、
前記1つのガスケットが介在管の内環状凹部に嵌設され、
前記キャップは、蓋状を呈し、その中心に孔が形成され、介在管の内端に取り付けられ、
前記押し棒は、ヘッド及び棒体を備え、該ヘッドは、キャップの一側に位置するように、該棒体の一端に設けられ、該棒体は、キャップの孔、介在管の貫通孔、バネを通過するようにボタンに結合され、また、該押し棒の棒体におけるヘッドとキャップの間に前記1つのガスケットが環装されることが好ましい。
【0009】
かかる空気圧ゲージにおいて、前記本体の下部両側に進入管から排出管の方向に沿って複数の収納溝部が凹設されることが好ましい。
【0011】
かかる空気圧ゲージにおいて、前記空気排出部材は、排出管の排出口に取り付けられ、取付リング及びワッシャーを備え、該ワッシャーは、中央に長孔が形成され、内面が排出管の排出口に当接するように取り付けられ、該取付リングは、ワッシャーの長孔及び流路と連通する貫通孔を有し、該ワッシャーの外面に当接するように排出管の排出口に取り付けられることが好ましい。
【0012】
かかる空気圧ゲージにおいて、前記圧力計は、取付蓋を介して装着座の凸縁に嵌め込まれ、該圧力計のコネクタは装着座の圧力測定口と連通し、
前記進入管の進入口、排出管の排出口及び圧力逃がし口、装着座の圧力測定口はそれぞれ流路と連通することが好ましい。
【0013】
かかる空気圧ゲージにおいて、前記本体の底部における進入管と排出管との間に、装着座及び流路の形状に合うように凹状構造が設けられ、該凹状構造における、装着座及び流路と反対する側に開口が形成され、該開口にカバーが着脱可能に組み合わせられ、該カバーは、本体に向って円弧状且つ湾曲状を呈する薄型シェールであり、相対する両側にそれぞれフックが延設され、それらのフックによって、カバーが本体の開口をカバーすることが好ましい。
【0015】
かかる空気圧ゲージにおいて、前記空気排出部材は、排出管の排出口に取り付けられ、取付リング及びワッシャーを備え、該ワッシャーは、中央に長孔が形成され、内面が排出管の排出口に当接するように取り付けられ、該取付リングは、ワッシャーの長孔及び流路と連通する貫通孔を有し、該ワッシャーの外面に当接するように排出管の排出口に取り付けられることが好ましい。
【0016】
かかる空気圧ゲージにおいて、前記圧力計は、取付蓋を介して装着座の凸縁に嵌め込まれ、該圧力計のコネクタは装着座の圧力測定口と連通し、
前記進入管の進入口、排出管の排出口及び圧力逃がし口、装着座の圧力測定口はそれぞれ流路と連通することが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
上述した構造によれば、本発明に係る空気圧ゲージを用いて、空気の充填、圧力値の測定、空気の排出を一回で行うことができることから、使用上非常に便利であり、従来の空気充填装置や、圧力逃がし弁、圧力計などの道具を何度も着脱する必要がないので、実用性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係る空気圧ゲージの第一実施例の斜視図である。
【
図2】本発明に係る空気圧ゲージの第一実施例の分解斜視図である。
【
図3】本発明に係る空気圧ゲージの第一実施例の断面図である。
【
図4】本発明に係る空気圧ゲージの第一実施例の他の断面図である。
【
図5】本発明に係る空気圧ゲージの第一実施例の部分拡大断面図である。
【
図6】本発明に係る空気圧ゲージの第二実施例の部分分解斜面図である。
【
図7】本発明に係る空気圧ゲージの第二実施例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、明細書の内容及び図面を参照しながら、好適な実施の形態を説明する。
【0020】
図1に示すように、本発明に係る空気圧ゲージの第一実施例は、本体10と、空気注入部材20と、空気排出部材30と、圧力逃がし部材40と、圧力計50とを有する。
【0021】
前記本体10が四方弁であり、前記空気注入部材20が本体10の一端に取り付けられ、前記空気排出部材30が本体10の空気注入部材20と反対する一端に取り付けられ、前記圧力逃がし部材40が本体10の他端に取り付けられ、前記圧力計50が本体10の上端に取り付けられる。
【0022】
前記本体10の上部は半球形を呈すると共に、下部が円弧状を呈し、その内部に四方弁の流路101が形成され、一端に進入管11が延設され、該進入管11と反対する端にT字形の排出管12が延設され、上部に装着座13が凹設され、下部両側に進入管11から排出管12の方向に沿って複数の収納溝部14が凹設される。
【0023】
図2及び
図3に示すように、前記進入管11に流路101と連通する進入口111が凹設され、前記排出管12の垂直する両端に排出口121及び圧力逃がし口122が形成され、該排出口121は本体10と反対する端に凹設され、該圧力逃がし口122は排出管12の側面に凹設され、前記装着座13における本体10の上面周縁の近傍に環状凸縁が設けられ、該装着座13の底部に、流路101と連通する圧力測定口131が形成される(
図4の如く)。なお、その進入口111、排出口121、圧力逃がし口122、圧力測定口131はそれぞれ流路101と連通する。
【0024】
図2及び
図3に示すように、前記空気注入部材20は、チューブ21、リング22、ボール23を備え、その内、チューブ21は、進入管11の進入口111に取り付けられ、その内端に小径が、外端に大径が形成される凸状体であり、また、内部の内端に小径が、外端に大径が形成される凸状の貫通孔が形成され、その貫通孔は進入口111と連通すると共に、該貫通孔の内端に楕円形の開口が形成される。
更に、前記リング22は、内側に小径が、外側に大径が形成される環状体であり、その小径の内側は小径の内端と対応するようにチューブ21に嵌め込まれ、中心にチューブ21の貫通孔と連通する中心孔が形成され、一方、前記ボール23の直径は、チューブ21の小径よりも
小さく、且つ楕円形の開口の内径よりも
大きく、チューブ21の小径範囲内に位置するように、移動自在にチューブ21の楕円形の開口とリング22の小径側との間に取り付けられ、高圧空気充填装置をチューブ21の外端と連結させて高圧空気を注入すると、ボール23がリング22の小径側から離間する。
【0025】
図2及び
図3に示すように、前記空気排出部材30は、取付リング31及びワッシャー32を備え、該ワッシャー32は、中央に流路101と連通する長孔を有し、その内面が排出管12の排出口121に当接するように取り付けられ、該取付リング31は、ワッシャー32の長孔及び流路101と連通する貫通孔を有し、ワッシャー32の外面に当接するように排出管12の排出口121に取り付けられる。
【0026】
図2に示すように、前記圧力逃がし部材40は、排出管12の圧力逃がし口122に取り付けられ、ボタン41と、バネ42と、介在管43と、ガスケット44と、ガスケット45と、キャップ46と、ガスケット47と、押し棒48とを備える。
【0027】
図5に示すように、前記介在管43は、中心に圧力逃がし口122と連通する貫通孔430が形成され、その貫通孔430の外端近傍の内周面に外環状凹部431が形成され、その貫通孔430の内端近傍の内周面に内環状凹部432が形成され、介在管43の外周面の中央部に環状の環装凹部433が形成され、また、前記バネ42は、介在管43の外環状凹部431に嵌設され、前記ガスケット44は、介在管43の環装凹部433に嵌設され、前記ガスケット45は、介在管43の内環状凹部432に嵌設され、前記キャップ46は、中心に孔を形成する円盤状を呈し、ガスケット45が脱落しないように、介在管43の内端に取り付けられる。
【0028】
前記押し棒48は、ヘッド及び棒体を備え、そのうち、ヘッドは、キャップ46の一側に位置するように棒体の一端に設けられ、該棒体は、キャップ46の孔、介在管43の貫通孔430、バネ42を通過するようにボタン41に結合され、外周面に圧力逃がし溝481が凹設され、また、前記ガスケット47が押し棒48の棒体におけるヘッドとキャップ46との間に環装される。通常の状態において、そのバネ42の付勢力によって、押し棒48を外側へ押し付けて、該押し棒48上のガスケット47を介在管43と密着するように貫通孔430を密封する。
【0029】
図4に示すように、前記圧力計50は、取付蓋51を介して装着座13の凸縁に嵌め込まれると共に、本体10内の空気圧力を測定するためのコネクタを備え、このコネクタは、装着座13の圧力測定口131と連通する。
【0030】
図6及び
図7に示すように、本発明に係る空気圧ゲージの第二実施例は、殆ど第一実施例と同一であるが、以下の点において異なる。つまり、本実施例においては、その本体10の底部における進入管11と排出管12との間に、装着座13及び流路101の形状に合うように凹状構造が設けられ、その凹状構造における、装着座13及び流路101と反対する側に開口が形成され、該開口の近傍と相対する両側にそれぞれ係合凹部が形成される。
また、その本体10は、底部の開口をカバーするように、着脱可能にカバー15が組み合わせられ、該カバー15は、本体10に向って円弧状且つ湾曲状を呈する薄型殻であり、カバー15の相対する両側にそれぞれフック151が延設され、これらのフック151が開口近傍の係合凹部に係合することによって、カバー15が本体10の開口をカバーするように組み合わされ、本体10の底部に収容空間16が形成される。
【0031】
本発明に係る空気圧ゲージは、本体10の流路101が進入管11の進入口111、排出管12の排出口121及び圧力逃がし口122、装着座13の圧力測定口131と連通することから、使用する時は、まず空気充填装置を進入管11の進入口111と連結するように取り付け、エアー充填空間の空気注入弁を排出管12の排出口121と連結するように取り付け、更に、空気充填装置を駆動して高圧空気をエアー充填空間に注入しながら装着座13上の圧力計50によって圧力値を確認して、空気を充填するか否かを決定する。
【0032】
一方、エアー充填空間内の圧力が所定の圧力値より高くなった時は、
図5に示すように、排出管12の圧力逃がし口122上の圧力逃がし部材40を用いて空気を排出することができ、この時、使用者がボタン41を押してバネ42を圧縮すると、押し棒48が本体10に対して内部へ移動し、ガスケット47がキャップ46から離れると共に、押し棒48の圧力逃がし溝481が圧力逃がし口122と連通するようになり、エアー充填空間内の空気が流路101を介して圧力逃がし口122から外部へ排出することができる。
【0033】
上述したように、本発明に係る空気圧ゲージを用いれば、空気充填装置や、圧力逃がし弁、圧力計などの道具を着脱する手間が不用で、且つ空気の充填、圧力値の測定、空気の排出を一度に行うことができるので、使用上、非常に便利である。また、第一実施例における収納溝部14にボール用空気針を収納することができる。なお、第二実施例では、ボール用空気針を本体10の底部の収容空間16に収納して脱出しないようにカバー15で蓋をする。
【符号の説明】
【0034】
10 本体
101 流路
11 進入管
111 進入口
12 排出管
121 排出口
122 圧力逃がし口
13 装着座
131 圧力測定口
14 収納溝部
15 カバー
151 フック
16 収容空間
20 空気注入部材
21 チューブ
22 リング
23 ボール
30 空気排出部材
31 取付リング
32 ワッシャー
40 圧力逃がし部材
41 ボタン
42 バネ
43 介在管
430 貫通孔
431 外環状凹部
432 内環状凹部
433 環装凹部
44 ガスケット
45 ガスケット
46 キャップ
47 ガスケット
48 押し棒
481 圧力逃がし溝
50 圧力計
51 取付蓋